JP2575064Y2 - 木製梁接合用金具 - Google Patents

木製梁接合用金具

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JP2575064Y2 JP1991093757U JP9375791U JP2575064Y2 JP 2575064 Y2 JP2575064 Y2 JP 2575064Y2 JP 1991093757 U JP1991093757 U JP 1991093757U JP 9375791 U JP9375791 U JP 9375791U JP 2575064 Y2 JP2575064 Y2 JP 2575064Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、木造建築において、主
として梁同志の接合に使用する接合用金具に関するもの
である。
【0002】
【従来技術】日本古来の木造建築において、梁同志を接
合する場合、一方の梁の木口付近にほぞを形成すると共
に、これに接合すべき他方の梁には、ほぞ穴を穿設し、
両者を嵌合したのち、必要に応じて、釘、ボルト等の固
定具によって固定する方法が行なわれている。しかしな
がら、近年の熟練技能者の不足から、高度な技能を必要
とせずに、梁どうしの接合を行う接合金具が考案されて
いる。
【0003】そのような金具の一例としては、図3に示
すように、長方形の鋼板に、ねじ孔61、61、…を設
けて成る固定板60の下端から側方に、支持縁62を固
定板60と一体的に延設し、この支持縁62の上面と固
定板60とを、長方形板材にボルト孔64、64を穿設
して成る接合片63で一体的に連結した構成の接合金具
が知られている。
【0004】この接合金具は、使用にあたって、接合す
べき一方の梁51の側面52に、固定板60に設けたね
じ孔61、…によって、予め、ねじ止めした状態で準備
する。そして、棟上の際に、接合すべき他方の梁55の
木口56に、予め接合片63が嵌入可能な、縦方向のス
リット57を設けておき、梁同志の接合にあたっては、
先ず、スリット57に、接合片63を嵌入して、梁55
を支持縁62で支持する。
【0005】次いで、梁55の位置の調整が済んだとこ
ろで、接合片63に設けたボルト孔64、64を通し
て、梁55の一側の側面58から反対側の側面に抜ける
横孔59、59を、ドリルであけて、これにボルトを挿
通して、ナットで締付ることにより、梁51と55との
接合が完了する。
【0006】この接合金具は、スリット57の間隙の寸
法と、接合片63の厚さとをある程度精密加工して、両
者間に、隙間があまり生じることがなく嵌合するように
した場合は、梁のねじれや、棟上時に接合すべき梁同志
の関係位置が若干狂っていると、両者の嵌合は、スリッ
ト幅の拡幅など調整に手間がかかる欠点がある。
【0007】更に、ドリルによって横孔59、59をあ
ける作業は、棟上時に、梁相互の関係位置が定まった時
点で、行わざるを得ないが、高所において、不自然な姿
勢で重いドリルを操作して、スリットに嵌入している接
合片63のボルト孔64に見当をつけて、これに挿通す
る横孔59、59を正確にあけること、及び、この操作
を繰り返すことは、相当の熟練と腕力と体力とを必要と
する。一方、孔あけ作業を容易にするために、ドリル孔
64の口径を必要以上に大きくすると、梁同志の接合に
ガタが生じてしまう欠点がある。
【0008】
【考案の目的】本考案は、このような事情に対処してな
されたものであって、高所において、特別な熟練を要す
ることなく、簡単に、且つ、正確に、接合作業を行うこ
とができ、しかも、従来のものより安価な梁接合用金具
を開示することを目的とするものである。
【0009】
【考案の構成】このような目的を達成する為の手段た
る、本考案の要旨は、一方の木製梁の木口面に固着可能
な固定板と、該固定板の下端若しくはその付近から前記
木口面方向に向かって前記固定板を一体的に延設するこ
とによって設けられ、前記一方の木製梁の下面に当接す
るか若しくは前記木口面に穿設された係合溝に嵌入可能
な係合支承縁と、前記固定板の上端若しくはその付近か
ら前記係合支承縁と反対方向に向かって、前記固定板を
一体的に延設することにより設けられ、前記一方の木製
梁に接合さるべき他方の木製梁に、上方から当接して固
着可能な当接固定縁とを有する木製梁接合用金具におい
て、前記固定板が、該固定板に穿設された複数のねじ孔
を介してねじ止めされることにより、一方の木製梁の木
口面に固着可能となっており、前記当接固定縁が、ラグ
スクリューボルトを遊挿可能な長孔と、複数の釘孔とに
よって他方の梁の上面に固定されるように構成されてい
ることを特徴とする木製梁接合用金具にある。以下、実
施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
【実施例】図1は、本考案の一実施例に係る接合用金具
を示すものである。本願木製梁接合用金具1は、接合す
べき一方の木製梁30の木口面32に固着すべき固定板
2と、この固定板2の下端2bから、固定板2と直角
に、木口面32の方向に、固定板2を一体的に延長する
ことによって設けた係合支承縁4と、固定板2の上端2
aから直角に、前記係合支承縁4と反対方向に固定板2
を一体延長することによって設けた当接固定縁3とから
成る。
【0011】固定板2には、複数のねじ孔5、5、…が
穿設されており、該ねじ孔5、…に固定ねじ12、1
2、…を挿通して一方の梁30の木口面32に強固に固
着できるようになっている。又、当接固定縁3には、固
定板2が固着すべき一方の梁30の長手方向とほぼ同一
の方向に伸長する長孔6と、該長孔6の周囲に適当な数
だけ設けた固定用の釘孔7、7、…が穿設されて成るも
のである。
【0012】このような構成から成る上記実施例に係る
接合用金具1は、一方の梁30の木口32に、予め、係
合支承縁4が嵌入すべき係合溝33を設けておき、これ
に係合支承縁を嵌入して固定板2を木口面32に当接
し、ねじ孔5、…と固定ねじ12、…によって、接合用
金具1を木口面32に固着する。梁30が、小梁で、こ
れが接合すべき、もう一方の梁35が、大梁であるとす
れば、梁30は、接合用金具1を上記のように固着した
状態で準備しておき、棟上げのときに、大梁に接合され
る。
【0013】両者の接合にあたって、他方の梁35の接
合位置において、梁35の上面36に、梁30に固定さ
れている接合用金具1の当接固定縁3を載置して、位置
決めを行い、ドリルによって、当接固定縁3の長孔6を
通して、ラグスクリューボルト15の案内孔を、下方に
向けて、穿設する。 この案内孔に沿ってラグスクリュ
ーボルトを進入させ締め付けることに、梁31は、その
長手方向に、長孔6が許容する長さだけ、移動する自由
度を残して、一応位置決めされる。柱、梁等の関係位置
の調整によって、梁31の位置が最終的に決まったとこ
ろで、釘孔7、7、…を通して釘を梁35に、その上面
36から打ち込むことにより、二本の梁の接合が完了す
る。
【0014】上記実施例において、木口面32は、固定
板2の厚さに相当する長さLだけ、上端から係合溝33
に至るまで、削除して、固定板2をねじ12によって固
着しているが、これは、あくまで、梁36の側面と、梁
30の下面31との突合せ部37が、空いていると、下
から見上げた場合に美観を損ねることを考慮したもので
あって、両者の接合にとっては、木口面32の削除加工
は、必須のものではない。
【0015】上記実施例においては、又、接合用金具1
として、長方形をなす同一の厚い鋼板に、孔あけ加工等
の所要の加工を施してから、プレス成型することによ
り、形成される、比較的に安価に製造できるタイプの接
合用金具を示したが、係合支承縁及び当接固定縁は、必
ずしも固定板の上、下端部に設けられる必要はなく、溶
接等の手段によって、固定板の中途から側方に、一体的
に延設されたものでもよい。又、固定板と係合支承縁、
当接固定縁とのなす角度は、直角に限られず、例えば水
平の大梁の側面に、やや傾斜した小梁を接合する場合等
で、少なくとも一方を、直角より広狭いづれかの角度で
設ければ、都合のよい場合がある。
【0016】又、固定板、当接固定縁、係合支承縁は、
必ずしも、長方形である必要はなく、梁その他の水平材
の形状に応じて、適当な形状にしても何等差支えない。
例えば、係合支承縁の先端を、くさび形に形成し、これ
を係合溝に嵌入する際、金槌で若干打ち込む構成にすれ
ば、固定板と梁の木口面との結合力は一層強固になる。
係合支承縁は、梁31にかかる荷重の大部分を、支承す
るため、梁31には、係合溝33より上方に、係合支承
縁からの強大な応力が加わる。従って、固定板が固着す
る側の梁31の上面34から、係合溝33に至る長さ
が、所要の安全率を見込んだ荷重を支承できない場合
は、係合支承縁4は、梁31の下面35に、下から当接
して支承するように使用する場合があり得る。この場
合、係合支承縁4に、梁31の下面から上方に進入する
固定釘用の釘孔を設けておいてもよい。
【0017】
【効果】本願木製梁接合用金具は、一般の天然木材に使
用できることは勿論であるが、特に、各種の処理を施し
た単板を接着して得られる集成材から成る梁どうしの接
合に用いた場合、天然材に比較して、集成材は、均質で
長期にわたって狂いが生ぜず、強度的にも安定している
ので、優れた接合効果を発揮する。
【0018】本願接合用金具は、梁同志の接合に際して
行う作業が、総て、作業者が、上から梁の上面に向かっ
て行う作業のみであるため、作業姿勢が自然であり、経
験の浅い作業者でも十分に正確に行うことができ、高所
において行こなわれる作業が多くても、従来の場合に比
べて格段に疲労が少なく、作業性に優れる。又、接合に
伴う作業は、従来のように、梁のスリット中に嵌入して
いる金具のボルト孔に、凡その見当をつけてドリルで孔
あけをするといった難易度の高い作業がなく、金具に設
けた固着具の取付孔に対して、自然な作業姿勢で固着具
を取付けるだけでよいので、未熟練者でも高所におい
て、正確な梁の接合を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る接合用金具を、使用状
態において示す説明図である。
【図2】図1に示した実施例に係る接合用金具の梁への
固着方法を示す説明図である。
【図3】従来技術の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 接合用金具 2 固定板 3 当接固定縁 4 係合支承縁 30、35 梁 33 係合溝

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の木製梁の木口面に固着可能な固定板
    と、該固定板の下端若しくはその付近から前記木口面方
    向に向かって前記固定板を一体的に延設することによっ
    て設けられ、前記一方の木製梁の下面に当接するか若し
    くは前記木口面に穿設された係合溝に嵌入可能な係合支
    承縁と、前記固定板の上端若しくはその付近から前記係
    合支承縁と反対方向に向かって、前記固定板を一体的に
    延設することにより設けられ、前記一方の木製梁に接合
    さるべき他方の木製梁に、上方から当接して固着可能な
    当接固定縁とを有する木製梁接合用金具において、前記
    固定板が、該固定板に穿設された複数のねじ孔を介して
    ねじ止めされることにより、一方の木製梁の木口面に固
    着可能となっており、前記当接固定縁が、ラグスクリュ
    ーボルトを遊挿可能な長孔と、複数の釘孔とによって他
    方の梁の上面に固定されるように構成されていることを
    特徴とする木製梁接合用金具。
  2. 【請求項2】長方形の固定板に対して、該固定板と同一
    幅の長方形の係合支承縁と長方形の当接固定縁とが、夫
    々直角をなすように設けられている請求項1の接合用金
    具。
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JPH02108742A (ja) * 1988-10-17 1990-04-20 Marushichi Jiyuuken Kogyo Kk 木造建築における梁材接合方法

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