JP4326103B2 - 柱と梁の接合構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木造建築の骨組みにおける柱と梁の接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
木造建築の骨組みには、柱や梁、桁などの縦・横の木材を接合する箇所が数多く存在する。古くからそうした部材の接合には様々な工夫がされているが、古典的な手法としては各部材の接合面にほぞ、ほぞ穴等の細工をして部材どうしを嵌め込んで接合し、さらにかすがい等の金具で連結して補強するのが一般的であった。
【0003】
しかし、部材にほぞ等の細工を施す作業は高度な技術を要し、手間も掛かる厄介な仕事であり、熟練した大工が不足しがちであることもあって、なるべく手間の掛かる細工を必要としない平易な接合構造が求められている。そうしたものの中で、これまでに採用されている接合構造の代表的な例を示したのが図6である。これは、断面H形の鉄骨の両側の端面に鉄板31を溶接した連結金具30を柱1と梁2の間に介在させ、両側の鉄板31をそれぞれ柱1と梁2にボルト32で締結して連結するものであり、各部材の接合面にはボルトの下穴ぐらいしか加工する必要がないので、非常に簡潔な構成と言える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記の接合構造にも不都合な点がいくつかある。施工手順としては、まず連結金具を柱に固定した上で、梁の端面を連結金具に突き当てて、金具の内側から梁にボルトを通して連結することになるが、連結金具は両側から鉄板で蓋をして閉じた格好なので、鉄板に空けたボルトの通し穴と梁の端面に空けたネジ穴とを目でみながら合わせることができず、ほとんど手探りの状態でやっとのことでボルトを通している。また、ボルトを締め付けるのに電動工具を使用することができない。さらに、この構造では柱と梁は実質的には接しておらず、連結金具は外にむきだしの状態なので体裁が悪いばかりか、火事になった時に連結金具に熱が集中して接合強度を低下させるといった不都合がある。
【0005】
本発明は以上に述べたような実情に鑑みて成されたものであって、施工が容易であるばかりか、体裁が良い上に十分な強度を持たせることができる柱と梁の接合構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、柱の側面に梁の端面を突き当てた状態で接合する柱と梁の接合構造であって、梁の端面に上下方向で設けた溝内に、上下端が梁から突き出した当て金を二枚重なった状態で備え、一方の当て金が柱に、もう一方の当て金が梁にそれぞれ固着してあり、当て金どうしをボルトで締結してあり、前記一方の当て金には前記ボルトと螺合する雌ネジ穴が空けてあり、もう一方の当て金には前記ボルトを差し込むための座ぐり穴が空けてあり且つ下端部の座ぐり穴は下方に向けて切り欠いてあることを特徴とする。当て金を柱ないし梁に固着する手段は、特に限定するものではないが、基本的にアンカーボルト等の基礎となる金属性の部材を柱や梁に埋設して固着し、これと当て金とが金属どうしのネジによる結合によって強固に一体化されるものとする。また、当て金どうしの締結は、当然のことながら梁から突き出した部分でなされるもので、作業者が目で確認しながら両当て金の穴位置を簡単に合わせることができ、ボルトの締め付け作業もしやすい。またこの接合構造によれば、柱に取り付けた当て金の下端の雌ネジ穴に、当て金どうしを締結するためのボルトをあらかじめ捩じ込んでおき、次に梁の端面を柱に突き当てて、柱の長手方向に沿ってスライドさせると、梁の当て金の下端の座ぐり穴が下方に切り欠いてあるため、あらかじめ捩じ込んでおいたボルトが、この座ぐり穴に収まってストップするため、梁の位置決めを労することなく実施できる。
【0007】
一つの接合箇所には、ある程度の横幅をもった板状の当て金を1枚(実質的には2枚)使用する形でも良いが、請求項2に記載したように、矩形断面の棒状の当て金を横に2列並べて、実質的に4本の当て金を使用する形でも良い。この場合には、当て金を材料費の安いキー材等を用いて安価に製作することができ、梁の端面への溝の形成も容易である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による柱と梁の接合構造の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の接合構造を用いて、柱1の四つの側面すべてに梁2を接合した状態を示す上面図であり、図2はこの時の縦断面図である。また図3は一つの接合箇所の構成要素を示す分解斜視図である。本発明の接合構造は、柱1の側面と梁2の端面にそれぞれ固着した当て金4a,4bを、キャップスクリュー5bで締結することで接合が達成される。
【0009】
柱1に取り付ける当て金4aは、キー材を切断して穴加工を施したものであり、両端近くに雌ネジ穴6,6が空けてあり、そこからさらに内側に少し入った所に座ぐり穴7,7が空けてある。この当て金4aは、柱1の側面に縦にして横に2本平行に並ぶ状態に配置され、座ぐり穴7,7からキャップスクリュー5a,5aを通し、柱1に埋め込んであるパイプ8の内周に切ってある雌ネジに捩じ込んで固定される。当て金の座ぐり穴7,7が中心に対して振り分けになっていないのは、柱1内部を交差するパイプ8の干渉を防ぐためであり、柱1の隣り合う側面には当て金4aを上下逆さまにして取り付けてある。
【0010】
梁2に取り付ける当て金4bは、柱1の当て金4aと外形形状は同じであるが穴の配置が異なる。両端近くには座ぐり穴9a,9bが空けてあって、そこから少し内側に入った所に雌ネジ穴10,10が空けてある。下端部の座ぐり穴9bは下方に向けて切り欠いてある。
【0011】
梁2の端面には上下に貫通する溝3が縁寄りに2本平行に設けてある。溝3の幅は、前述の当て金4a,4bの幅と同じであり、溝の深さは当て金4a,4b二本分の厚みと同じである。前記の梁用の当て金4bは、この溝3の溝底に嵌め入れて固定する。その手順は、まず当て金4bの雌ネジ穴10にアンカーボルト11を捩じ込み、次いで溝3の底に空けてある深穴12に専用の接着剤13を流し込んだ上でアンカーボルト11を深穴12に差し込み、当て金4bを溝3に嵌め込む。接着剤13が乾けば当て金4bは、梁2に強固に固着される。なお当て金4a,4bは、梁2の高さ寸法より長く形成してあるので、梁2の上下面から先端が突き出た状態となる。
【0012】
両当て金4a,4bの取り付けが済んだところで、いよいよ梁2の柱1への接合に移る。まず下準備として、柱に取り付けた当て金4aの下端の雌ネジ穴6に、締結用のキャップスクリュー5bをあらかじめ捩じ込んでおく。次いで図4に示すように、梁2の端面を実際の接合位置より上方の位置を狙って柱1の側面に突き当てる。このまま柱1の当て金4aが梁2の溝3に案内されている状態で、梁2を下方にスライドさせれば、梁2の当て金4aの下端の座ぐり穴9bが下方に切り欠いてあるために、先程捩じ込んでおいたキャップスクリュー5bがこの座ぐり穴9bに収まってストップし、梁2の位置決めが自動的に完了する。あとは上下のキャップスクリュー5b,5bを締め付けて当て金4a,4bどうしを締結すれば、梁2は端面が柱1に密着した状態で強固に接合される。
【0013】
柱1の向かい合う二つの側面のうちの一方だけに梁2を接合する場合には、柱1への当て金4aを使用しないで構成することもできる。図5に示したのは柱先端の一つの側面に、梁2を斜めに接合する場合の実施形態を示す。斜めに切断した梁2の端面には、先に述べたものと同じように上下に貫通する2本の溝3,3を設けて、そこには一組の梁用の当て金4b,4bのみがアンカーボルト11を介して取り付けてある。柱1には、梁2を接合する面の向側の面から長い六角ボルト14が挿通され、先端のネジ部を当て金4bに空けてある雌ネジ穴に捩じ込んで該ボルト14締め付けることで、梁2の端面が柱1に接合される。
【0014】
【発明の効果】
請求項1記載の発明による柱と梁の接合構造によれば、柱に取り付けた当て金の下端の雌ネジ穴に、当て金どうしを締結するためのキャップスクリュー(ボルト)をあらかじめ捩じ込んでおき、次に梁の端面を柱に突き当て、梁を柱に沿って上下にスライドさせると、梁の当て金の下端の座ぐり穴が下方に切り欠いてあるため、あらかじめ捩じ込んでおいたキャップスクリュー(ボルト)が、この座ぐり穴に収まってストップするため、労することなく梁の位置決めを行うことができる。さらに、当て金どうしの締結は梁から突き出た位置で行うので、穴を合わせるのもボルトを締め付けるのも容易である。また、本接合構造は柱と梁が実質的に接合し、金具の外部への露出が少ないので見映えが良く、金具どうしをボルトで締結するものであるから十分な接合強度を持たせることができる。
【0015】
また請求項2記載の発明によれば、当て金をキー材等を切断して穴加工を施すだけで形成でき、従来の溶接や曲げ加工を経て形成される金具とは、比較にならないほど安価に提供できる。また、梁の端面への溝加工も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による柱と梁の接合構造の実施形態を示す上面図である。
【図2】 図1に示した実施形態の縦断面図である。
【図3】 本発明による柱と梁の接合構造に用いられる構成要素を示す分解斜視図である。
【図4】 本発明の接合構造において、梁を位置決めする時の状態を示す縦断面図である。
【図5】(イ)(ロ) 本発明の柱と梁の接合構造を応用した別の実施形態を示す上面図と縦断面図である。
【図6】 連結金具を用いた従来の柱と梁の接合構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 柱
2 梁
3 溝
4a 当て金(柱側)
4b 当て金(梁側)
5a,5b キャップスクリュー(ボルト)

Claims (2)

  1. 柱(1)の側面に梁(2)の端面を突き当てた状態で接合する柱と梁の接合構造であって、梁(2)の端面に上下方向で設けた溝(3)内に、上下端が梁から突き出した当て金(4a,4b)を二枚重なった状態で備え、一方の当て金(4a)が柱(1)に、もう一方の当て金(4b)が梁(2)にそれぞれ固着してあり、当て金(4a,4b)どうしをボルト(5b)で締結してあり、前記一方の当て金(4a)には前記ボルト(5b)と螺合する雌ネジ穴(6,6)が空けてあり、もう一方の当て金(4b)には前記ボルト(5b)を差し込むための座ぐり穴(9a,9b)が空けてあり且つ下端部の座ぐり穴(9b)は下方に向けて切り欠いてあることを特徴とする柱と梁の接合構造。
  2. 前記当て金(4a,4b)は矩形断面の棒状体であって、一つの接合箇所には、当て金(4a,4b)を横に2列並べた状態で用いてあることを特徴とする請求項1記載の柱と梁の接合構造。
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