JP2565192B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2565192B2 JP61184928A JP18492886A JP2565192B2 JP 2565192 B2 JP2565192 B2 JP 2565192B2 JP 61184928 A JP61184928 A JP 61184928A JP 18492886 A JP18492886 A JP 18492886A JP 2565192 B2 JP2565192 B2 JP 2565192B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特にTFT
(薄膜トランジスタ)等の半導体装置のアニール処理工
程に関するものである。
[従来の技術] 半導体装置の活性層を多結晶シリコン膜で構成した場
合には、この多結晶シリコン膜中に多数のトラップが存
在しているため、キャリアの移動度μやライフ・タイム
τ等の電気的特性や光電的特性が良好でないという欠点
がある。このトラップ密度を減少させて多結晶シリコン
膜の電気的及び光電的特性を向上させるための方法とし
て、従来、プラズマ化された水素ガス雰囲気中で多結晶
シリコン膜をアニールすることにより水素化を行う方法
(水素プラズマ・アニール)が知られている。
また、配線金属膜の成膜時にMOSトランジスタのゲー
ト酸化膜と半導体領域との界面が電子照射やイオン・ス
パッタ作用によりダメージを受けると、閾値電圧VTや相
互コンダクタンスGmの値が低下する。水素雰囲気中での
アニールは、このダメージを回復させるためにも行われ
る。
水素化アニールをMNOS構造の集積回路に用いた例もあ
る。特公昭60−2778号公報には、シリコン窒化膜をコン
タクトホール等の開口を形成しない領域において選択的
に除去し、水素化アニールを行って中央部と周辺部のト
ランジスタの特性を一定とする技術が開示されている。
さらに、特開昭59−22365号公報には、水素化アニー
ルを多結晶薄膜トランジスタの製造方法に用いる技術が
開示されている。この技術を、第2図A〜Hに基づいて
説明する。
A.ガラス基板(ボロシリケート・ガラス;熱膨張率32×
10-7/℃)1上に、基板温度600℃、真空度8×10-9Tor
r、成膜速度500nm/時間の条件で多結晶Si膜2を1.5μm
の厚さに被着する。
B.基板温度400℃で、気相成長法によりSiO2膜3を500nm
の厚さに被着する。
C.チャネル長を20μmとしてSiO2膜にソース/ドレイン
領域の窓開けを行う。
D.イオン加速エネルギー100keV,ドース量1×1016/cm2
の条件でP+のイオン注入を行い、N2雰囲気中で600℃,30
分間のアニールを行ってソース/ドレイン領域となるN+
領域を4を形成する。
E.ソース/ドレイン領域の中間にあるSiO2膜3を除去す
る。残ったSiO2膜がフィールド酸化膜5となる。
F.気相成長法により、基体の全面にゲート酸化膜となる
SiO2膜を750nmの厚さに成長させる。基体の全面はSiO2
膜6で被覆された状態となる。
G.フォトリソグラフィおよびエッチングを経て、N+領域
4に臨むコンタクト・ホールをSiO2膜6に開口する。
H.Al膜を基体の全面に蒸着した後、フォトリソグラフィ
およびエッチングによりこの膜をパターニングし、ソー
ス電極7、ドレイン電極8、ゲート電極9を形成する。
この後、H2雰囲気中で400℃,30分間のアニールを行う。
さらに、上述のようなH2雰囲気中でのアニールとは別
の水素化アニール方法として、Al配線を設けた後、基体
の全面にプラズマCVD法により窒化シリコン膜を形成
し、400℃程度の温度でアニールを行って窒化シリコン
膜中の水素を多結晶Si膜中へ拡散させることにより、素
子の特性改善を行う方法もある。
[発明が解決しようとする問題点] いずれにしても、従来の半導体装置の製造方法では、
水素化アニール工程を単一の目的のための独立工程とし
て実施しなければならなかった。
たとえば、第2図A〜Hに示した製造方法において
は、Hの工程で水素化アニールが行われる。また、プラ
ズマCVD法による窒化シリコン膜を用いる別の方法で
は、この窒化シリコン膜中の水素を拡散させるためのア
ニール工程が必要である。しかし、かかる工程数の増大
は、コストやスループットの観点から好ましくない。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、絶縁基板上に非単結晶半導体層を形成し、
前記非単結晶半導体層に不純物のイオン注入を行って能
動領域を形成し、前記非単結晶半導体層中の不純物イオ
ンの活性化と前記非単結晶半導体層の水素化を行うアニ
ール処理を水素雰囲気中で行うことにより、前記問題点
を解決するものである。
[作用] 本発明において非単結晶半導体層として多結晶Si膜を
用いた場合、この膜に不純物のイオン注入を行った後に
H2雰囲気中、アニール処理を施すと、導入された不純物
が格子点に収まると共に、多結晶Siのダングリング・ボ
ンドがH原子で終端される。すなわち、不純物の活性化
とトラップの不活性化とを同時に行うことが可能とな
り、従来のように不純物の活性化をN2雰囲気中アニー
ル、トラップの不活性化をH2雰囲気中アニールといった
ように分けて行う必要が無くなる。
ところで、イオン注入を受けた多結晶Si膜は一旦アモ
ルファス化するが、アニールによりその結晶粒径が増大
するため、ソース/ドレイン領域のシート抵抗が下が
り、接合特性が改善される。本発明で行われるH2アニー
ルは、従来の不純物活性化に採用されていたN2アニール
に比べてSi結晶粒成長の促進効果に格段に優れることが
知られており、本発明は接合特性の改善にもメリットが
ある。
[実施例] 第1図A〜Eに基づいて、本発明の半導体装置の製造
方法を説明する。
A.石英からなる基板1上に多結晶Si膜2を設け、この膜
をパターニングしてトランジスタ領域のみを残す。
B.基板の全面にゲート酸化膜を形成するためのSiO2膜3
を成膜し、その上に多結晶Si膜10を成長させる。
C.多結晶Si膜10をパターニングしてゲート電極11を形成
し、続いてこのゲート電極11に遮蔽される領域以外のSi
O2膜3を除去してゲート酸化膜とする。さらに、多結晶
Si膜2の露出領域とゲート電極11にN+型不純物のイオン
注入を行い、前者にN+領域4を形成する。
D.基体の全面にCVD法によりSiO2膜6を成長させた後、H
2雰囲気中、700〜1000℃でアニール処理を行う。これに
より、多結晶Si膜2のトラップ不活性化と不純物活性化
とが同時に行われる。N+領域4はソース/ドレイン領域
となる。
E.SiO2膜6にソース/ドレイン領域に臨むコンタクト・
ホールを開口し、Al膜を用いてこのコンタクト・ホール
を被覆するソース電極7とドレイン電極8を形成する。
[発明の効果] 本発明によれば、H2雰囲気中におけるアニール処理に
よりトラップ不活性化と不純物活性化とを同時に行うこ
とができるため、従来の不純物活性化のためのN2雰囲気
中アニール工程を省略することができ、半導体装置の製
造プロセスが簡略化される。また、結晶性に優れた半導
体層が得られるので、この半導体層を用いて構成される
半導体装置の特性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図A〜Eは本発明の半導体装置の製造方法をその工
程順に示す模式的断面図である。 第2図A〜Hは従来の半導体装置の製造方法をその工程
順に示す模式的断面図である。 1……基板 2,10……多結晶Si膜 3,6……SiO2膜 4……N+領域 7……ソース電極 8……ドレイン電極 11……ゲート電極

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上に非単結晶半導体層を形成する
    工程と、 前記非単結晶半導体層に不純物のイオン注入を行って能
    動領域を形成する工程と、 前記非単結晶半導体層中の不純物イオンの活性化と前記
    非単結晶半導体層の水素化を行うアニール処理を水素雰
    囲気中で行う工程と を有する半導体装置の製造方法。
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