JP2562866B2 - ロール装置用のシール部材 - Google Patents

ロール装置用のシール部材

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JP2562866B2 JP6246066A JP24606694A JP2562866B2 JP 2562866 B2 JP2562866 B2 JP 2562866B2 JP 6246066 A JP6246066 A JP 6246066A JP 24606694 A JP24606694 A JP 24606694A JP 2562866 B2 JP2562866 B2 JP 2562866B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C13/00Rolls, drums, discs, or the like; Bearings or mountings therefor
    • F16C13/02Bearings
    • F16C13/022Bearings supporting a hollow roll mantle rotating with respect to a yoke or axle
    • F16C13/024Bearings supporting a hollow roll mantle rotating with respect to a yoke or axle adjustable for positioning, e.g. radial movable bearings for controlling the deflection along the length of the roll mantle
    • F16C13/026Bearings supporting a hollow roll mantle rotating with respect to a yoke or axle adjustable for positioning, e.g. radial movable bearings for controlling the deflection along the length of the roll mantle by fluid pressure
    • F16C13/028Bearings supporting a hollow roll mantle rotating with respect to a yoke or axle adjustable for positioning, e.g. radial movable bearings for controlling the deflection along the length of the roll mantle by fluid pressure with a plurality of supports along the length of the roll mantle, e.g. hydraulic jacks
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
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    • D21G1/00Calenders; Smoothing apparatus
    • D21G1/02Rolls; Their bearings
    • D21G1/0206Controlled deflection rolls
    • D21G1/0213Controlled deflection rolls with deflection compensation means acting between the roller shell and its supporting member
    • D21G1/022Controlled deflection rolls with deflection compensation means acting between the roller shell and its supporting member the means using fluid pressure

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  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はロールの外周使用面を
形成する円筒状の中空ロールと、該中空ロールをその軸
方向に貫通し、該中空ロールの内周との間に周囲に間隙
を置いて固定されたクロスヘッドを有し、該中空ロール
の内周に当接しかつ該クロスヘッドと該中空ロールの間
の間隙内に区域を画成するシール部材を該クロスヘッド
に設け、該クロスヘッドに配設された供給路を該区域に
接続し、該シール部材をピストン状のステーで構成し、
該ステーを該クロスヘッド内にその軸線に垂直に形成さ
れた円筒形盲孔内で移動可能に設け、該円筒形盲孔の底
部側に該供給路と連通するシリンダ室を形成し、該中空
ロールの内周に接するステーの端面側支持面に該中空ロ
ールの内周側へ開放し周囲に突条を設けた静圧室を形成
し、該静圧室に接続されて該静圧室に圧力作動液を充填
する絞り孔を該ステーに設けられて成る線圧縮力制御可
能なロール用のシール部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のロール装置の中にも中空ロールと
クロスヘッドの間に形成され所定圧力の圧力作動液を充
填された円環状の間隙に、ステーを使用したシール部材
を設け、該シール部材に間隙内の所定圧力と異る圧力の
圧力作動液を供給し、該ステーが中空ロールの内周を押
す力を変化させることによって、中空ロールと対向ロー
ルとの間のロールギャップの寸法を変化させ、中空ロー
ルと対向ロール間に生ずる線圧縮力の強さを変化させる
装置が知られていた。この場合ステーが中空ロールの内
周に加える力は、ステーの上記内周に当接する先端に圧
力作動液圧入される静圧室が設けられ該静圧室に間隙内
の圧力より高い圧力又は低い圧力の圧力作動液を上記静
圧室に圧入することにより行なわれる。上記のように中
空ロールを移動させる際、間隙の圧力より低い圧力の圧
力作動液がステーに供給する必要があるときは、間隙内
の高い圧力の圧力作動液は、ステーと中空ロールの内周
との接触位置を通って、低圧の圧力作動液を保持する静
圧室へ溢出し、該静圧室の圧力を上昇させるという不都
合を生じやすいという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する問題点は、ステーの先端に設けられた静圧室の供給
される圧力作動液が作業上の都合について、間隙内の圧
力より低く定められても、静圧室の圧力が従来のステー
を用いた場合のように上昇しないようにすることであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に於ては上記の問
題点を解決するために、本発明のシール部材には、静圧
室と該シリンダ室を連通する少なくとも1個の通路を該
ステーに設け、該シリンダ室側へ開放する逆止弁を該通
路に設けられている。
【0005】
【実施例】次に図1乃至図15を用いて、この発明の実
施例を説明する。ただし図5乃至図15は、本発明のシ
ール部材を説明するための図であり、図1乃至図4はシ
ール部材の配置や作用を容易に理解する助けとなるよう
に記載した説明である。以下の説明は、先ず図1乃至図
4の説明をなし、次に図5乃至図15の説明を行なうよ
うになっている。
【0006】図1と図2に示すロール装置に於て、10
0は上ロールであり、10は上記上ロールに対する対向
ロールとして協働する下ロールである。両ロールは軸を
平行にして配設され、その間に形成されたロールギャッ
プ31で被加工品である連続帯状品30の圧縮処理が行
なわれる。下ロール10は中実のロールである。これに
対して上ロール100は円筒状の中空ロール1を具備
し、該中空ロールの外周2は下ロール10の外周を協働
する外周使用面を形成する。静止するクロスヘッド3は
中空ロール1を縦方向すなわち軸方向に貫通する。クロ
スヘッド3と中空ロール1の内周4との間には全周にわ
たって間隔が設けられているので、クロスヘッド3は内
周4に接触せずに、中空ロール1の内部の許させる範囲
でたわむことができる。
【0007】下ロール10の軸頸部21と、中空ロール
1の両端から突出するクロスヘッド3の端部5はロール
受けに通され、図示しない適当な加重装置によって互い
の方向に押圧される。
【0008】中空ロール1の両端は図示しない軸受でク
ロスヘッド3に支持されている。これにかわる構造例に
おいては、中空ロール1は、作用平面W、即ち、両ロー
ル10及び100の軸線を含む平面内においてクロスヘ
ッド3に担持され、全体として該作用平面に沿ってクロ
スヘッド3に接近又は離隔することができる。
【0009】クロスヘッド3と中空ロール1の内周4と
の間の間隙6は円環状に形成され、両端は図示しない端
部横シールによって密封され、供給管7を介して圧力作
動液を充填することができる。圧力作動液は戻り管8を
経て再びタンク9に返送される。戻り管8には圧力制御
弁11が配設され、間隙6内に所望の圧力を維持する。
供給管7は図1で左端、戻り管8は右端で間隙6に接続
され、間隙6の縦方向すなわち中空ロールの軸方向に圧
力作動液を流すことができる。上記のように間隙6を流
れる圧力作動液は中空ロール1に生ずる温度の不均一を
除くのに役立つ。圧力作動液はタンク9から取出され、
供給管7に接続するポンプ12によって加圧され、間隙
6の中に注入される。
【0010】圧力作動液の圧力は図2に示すように中空
ロールの縦方向に延びる仕切のない円環状の間隙6の中
で図の全方向に均一であるから、補助的対策を講じない
かぎり、中空ロール1を作用平面Wに沿って図の上下に
変位させる力は生じない。
【0011】これに対し、第1及び第2の実施例では、
上記補助的対策として間隙6内を支配する圧力が働かな
い区域を、中空ロール1内のロールギャップ31の反対
側の部分に形成する。この区域13は軸方向に延びる小
さな中括弧で示した。図1には6個の上記区域13が示
されている。但し、この数は他の数でもよい。
【0012】区域13は環状のシール部材すなわちステ
ー14の作用で形成される。シール部材14はクロスヘ
ッド3の上側に複数個設けられた円筒形盲孔15の中に
移動可能に挿入され、中空ロールの内周に適合するよう
に形成された端面が中空ロール1の内周4に密接する。
各盲孔15は連絡路を介して複数個の供給路16(図
2)と、またこれらの供給路16を介して種々の圧力の
圧力作動液を吐出する制御装置17と連通する。制御装
置17によってシール部材14に間隙6の圧力より低い
圧力の圧力作動液が供給される。この場合には供給路1
6を複数設けることにより、その数だけ各シール部材又
はシール部材群14の圧力を独立に低く制御することが
できる。極端な場合、制御装置17を作動させて区域1
3とタンク9を直結すれば、区域13は事実上無圧すな
わち大気圧の状態にすることもできる。
【0013】図1及び2の実施例で、区域13が設置さ
れない場合を考察すれば、間隙6の圧力が間隙全体に均
一にかかるが、区域13が形成されると中空ロールの内
周に、間隙6の圧力がより低圧で押圧される区域が生
じ、しかも、区域13以外の内周4は依然として間隙6
内の圧力が印加されるので、中空ロールを図1の上方に
押す力に比べて下方に押す力は大きくなる。従って中空
ロール1はロールギャップ31を狭める方向すなわち図
の下方に向けて圧下され、ロールギャップ31に於ての
線圧縮力は低下するように調節される。このように間隙
6内に注入される圧力作動液の圧力よりも低い圧力作動
液の圧力を印加される部分すなわち区域13を設けるこ
とにより、中空ロールを該区域13と中空ロールの軸に
対して反対側にあるロールギャップ31の方に押圧する
力を発生できたのは、中空ロール1とクロスヘッド3の
間に形成された円環状の間隙の中に該間隙を区分する中
空ロールの軸方向のシールを設けることなく一様な圧力
の圧力作動液を充満するという技術を使用したことによ
るのである。
【0014】図1には2個のステー19を用いて、前記
ステー13の作用を助ける応用例が参考として示されて
いる。ステー19はクロスヘッド3の下側に配設され、
中空ロール1の内周4を下側に押圧する力、すなわち間
隙6内の圧力より大きな力を加えることができる。この
ように中空ロールの内周に間隙の圧力より大きい圧力で
押圧するステーは加圧ステーと称されるステー19はポ
ンプ20によって圧力作動液が供給される。もちろん、
加圧ステー19に供給する圧力を、ポンプ12から供給
することもできる。加圧ステー19は区域13によって
誘起された線圧縮力分布を任意に調節する補助部材とし
て用いられるものであるので、ステー19とその供給路
及びポンプ20は鎖線で示されている。
【0015】図3及び図4は本発明の重要な改良例を示
す。図1と同様の部材に同じ参照番号を付して示した。
【0016】図3及び図4のロール装置には、図1及び
図2の上ロールと同様にクロスヘッド3′の回りに回転
する中空ロール1を具備する下ロール200が設けられ
ている。中空ロール1は上ロール10即ち対向ロールに
対して作用し、被加工物である連続帯状品30に対して
圧力すなわち線圧縮力を加える。ロール200の場合
も、中空ロール1の内周4とクロスヘッド3′の間の円
環状の間隙6は、供給管7、戻り管8、及び圧力制御弁
11を介して選択可能な圧力を有する圧力作動液で完全
に満たされるが、この場合は前記のように特別の補助的
対策を用いなければ元来均一な圧力分布を変更して線圧
縮力を発生するステー24はクロスヘッド3′のロール
ギャップ31側に配設される。ロール200のステー2
4は、このステーによって画成された区域23の圧力を
供給路26を介して、間隙6よりも低い圧力にも、高い
圧力にも調整することができる。この点は図1及び図2
の環状シール部材14と相違する。即ち、制御装置27
によりステー24の内部を導管25を介して例えば貯蔵
容器9と連通して、ステー24内に間隙6内の圧力より
低い圧力、たとえば事実上圧力が支配しないようにする
ことができるし、また制御装置27を用いてポンプ22
からの圧力作動液をステー24の上方の区域23に、間
隙6の圧力よりも高い圧力を加えることもできる。
【0017】このようにしてステー24は次の2つの機
能を発揮する。即ち、区域23に間隙6より低い圧力が
かかると圧力の低い6つの区域23が中空ロール1の内
周をロールギャップ31の側すなわち図の上方に押圧す
る力は小さくなるが、ロールギャップと反対側で中空ロ
ールの内周を図の下方に押圧する力は変らないので、中
空ロール1を図の下方すなわち上ロール10から引離す
方向の力が発生する。このような機能は、中空ロール1
がクロスヘッド3′に対して作用平面に沿って変位可能
に構成されている場合に連続帯状品30をロールギャッ
プ31に挿入する作業が便利となる。それは上記のよう
に中空ロール1をロールギャップ31から離すことがで
きるからである。この場合、ステー24は中空ロール1
の内周に間隙6内の圧力作動液より低い圧力を印加する
部材、すなわち負圧部材として働く。しかしステー24
に間隙6より高い圧力を印加すれば、ステー24は図3
で上方に、即ちロールギャップ31に向かって中空ロー
ルの内周を大きな力で押圧する加圧部材として作用し、
この作用によって所定の分布の線圧縮力を得ることがで
きる。
【0018】図3及び4に示され、間隙6内の圧力より
低い圧力を区域13,23に印加する負圧部材としても
また間隙6内の圧力より強い力を印加する加圧部材とし
ても動作できるステー24,24′,24″の構造の詳
細は図5ないし図15で説明される。説明上上記ステー
を使用するロールとして、図の上ロール200を選んだ
が、下記の説明はロール100にも当てはまる。
【0019】図5ないし図7には、最も簡単なステー2
4を示す。ステー24はカップ形の青銅鋳物部品32か
ら成る。この鋳物部品32は図の下へ開放した側がクロ
スヘッド3′に設けられた盲孔15に挿入され、その中
でピストンのように図の上下に移動することができる。
その際、カップ形鋳物部品32の内部は、下端の外周に
配設された円形のパッキンリング33によって間隙6に
対して密封される。中空ロール1の内周4に密着でき
る、いわゆ相補的な形状の支持面34がカップ形鋳物部
品32の上端部に形成され、この支持面によってステー
24の上端部は中空ロール1の内周4に当接する。図
6,図7,図10,図11,図13及び14に示すステ
ー24,24′,24″は下から上に向かって中空ロー
ル1の内周に突出し、図1,図3の実施例と同じく中空
ロール1の内周4に接触する。
【0020】ステー24の上端部には中空ロール1の内
周に向かって突出し、円形に延びる突条すなわち円形突
条35と該突条35の直径位置に突出する突条すなわち
直線突条36が設けられ、両突条35,36はトレー2
4が押し動かされ中空ロール1の内周4に当接したと
き、上記内周4と両突条35,36との間に、圧力作動
液が注入される2つの静圧室37,38が形成される。
この静圧室37,38の外周を形成する円形突条の直径
及び静圧室37,38の深さの一例は、それぞれ180
ないし200mm及び6ないし8mmである。
【0021】ステー24の下側の盲孔15に形成された
シリンダ室40は、ステー24の頭部に設けられた2個
の絞り孔39を介して静圧室37及び38と連通する。
またステー24を構成するカップ形鋳物部品32の頭部
には、静圧室37及び38からそれぞれシリンダ室40
に通じる通路41及び42が設けられ、該通路にはボー
ル逆止め弁として構成された逆止弁43が配設されてい
る。逆止弁43はシリンダ室40の方向に流れる圧力作
動液に対しては開き逆方向の流れは遮断する。
【0022】図5で明らかなように、クロスヘッド3′
に3個の供給路26が設けられ、右側の供給路26はシ
リンダ室40と連通する。他供給路26は隣接のステー
24(図示せず)と連通する。ステー24を用いて加工
される帯状品の幅全体にわたって中空ロール1と対向ロ
ールとの間の圧縮力を変化することができるが、通常の
場合には、帯状品の中心に対して対称の線圧縮力を印加
できれば、十分である。このような場合は、図3のステ
ーに供給する圧力作動液の圧力を、帯状品の中心に対し
て対称となるように調節して加えればよく、この場合に
はステーに供給する圧力作動液の圧力を調節する供給路
の数は1対ずつ等しい圧力の圧力作動液を流すに十分の
数すなわち設けられた半分の数の供給路26があればよ
い。ただし、すべてのステーに対し異る圧力の圧力作動
液を供給する場合には、各ステー24毎に独自の供給路
を設けなければならない。
【0023】盲孔15の底部とカップ形鋳物部品32の
頭部に支えられる圧縮コイルばね44は、ステー24に
供給される圧力作動液の圧力が低い場合でも、該ステー
24が常に中空ロール1の内周に接触できるためであ
る。また間隙6に圧力を有する圧力作動液が供給されて
いるときには、張出し部27′即ちステー24の頭部の
下側の突起に間隙6内の圧力作動液が働く。この張出し
部27′を設けた理由は、静圧室37,38に盲孔15
と同等又はそれ以上作用断面すなわち圧力作動液の作用
を受ける作用断面を与えなければならないという構造上
の理由から生まれたものである。
【0024】ステー24が前記した加圧部材として作用
するときは、間隙6の圧力より高い圧力の圧力作動液が
供給路26を経てステー24に供給される。シリンダ室
40はこの圧力作動液で満たされ、該圧力作動液は絞り
孔39を経て静圧室37,38に入り、該静圧室内に充
満される。静圧室37及び38が中空ロール1の内周4
に圧力を加える作用断面はシリンダ室40即ち盲孔15
の横断面に比べて上記のように大きく製作されているの
で静圧室37,38内の圧力作動液はステー24を中空
ロール1の内周4から僅かに押離すことができる。その
結果、静圧室37,38内の圧力作動液は円形突条35
を越えて間隙6へ流出し、静圧液37,38内の圧力は
急激に低下する。このような急激な圧力低下が生ずるの
は、静圧室37,38とシリンダ室40との間が絞り孔
39で結合されているので、流出した圧力作動液の補充
が直ちには行なわれないからである。しかし静圧室3
7,38には絞り孔39を徐々に通ってシリンダ室40
から供給される圧力作動液が充満されるので、ステー2
4は再び中空ロールの内周に接触し静圧室内は圧力作動
液が流出する前の高い圧力となる。従って再び間隙6へ
の圧力作動液の流出が生じ、上記の動作が繰返される。
このように静圧室37,38から間隙6への圧力作動液
の流出は中空ロール1の内周とステー2との接触部の間
を通って、ほぼ周期的に行なわれるので、中空ロールの
内周とステー24との間には常に圧力作動液の薄膜が存
在することとなり、中空ロール1の内周とステー24の
先端が直接に金属どうしの接触をすることはない。上記
のように振動的に作用するステー24に対して静圧室3
7,38には間隙6より高い圧力の圧力作動液が注入さ
れるので、ステー24が接触する中空ロール1の内周部
分には間隙6内の圧力を受ける中間ロールの上記内周部
分より大きな力が加えられ、中空ロール1は作用平面W
に沿って図1の上方に押上げられる。
【0025】しかし上記の場合と反対に、間隙6内の圧
力より低い圧力の圧力作動液がステー24に供給され、
間隙6内の圧力によって中空ロール1の内周4が押され
る力より弱い力で該内周4を押圧する場合には、ステー
24が中空ロールの内周を押上げる力が強く、その他の
部分に作用する力は変らないで、中空ロール1は作用平
面Wに沿って図1の下方に押し下げられる。この場合に
はシリンダ室40内の圧力は低い圧力に調節され、極端
な場合にはシリンダ室40内は事実上無圧すなわち大気
圧と同じ圧力となる。しかしこのような場合にもステー
24はばね44によって中空ロール1の内周4から離れ
ることはない。以上は中空ロールが回転していない場合
の状態であるが、圧力作動液が間隙6に存在し、かつ中
空ロール1が回転しているときは、空隙6内の圧力作動
液が円形突条35を越えて静圧室37,38へ流入す
る。その結果、静圧室37,38は次第に流入した圧力
作動液に満たされ、静圧室37,38の内部の圧力は所
期の圧力より高くなるという不都合を生ずる。しかしこ
の圧力を防止するために、ステー24には逆止弁43が
設けられる。逆止弁43は静圧室37,38に僅かな圧
力が発生しても開放し、圧力作動液をシリンダ室40へ
放出する。このような逆止弁43を用いることにより、
静圧室37,38とシリンダ室40に間隙6の圧力より
低い圧力が維持される。
【0026】上記ステー24が加圧部材としても負圧部
材としても作用できるのは、ステー24に逆止弁43が
設けられているためである。この逆止弁が加圧部材とし
て作用するときは、該逆止弁は静圧室37,38からシ
リンダ室40に向かう圧力作動液の流れを阻止して静圧
室37,38内の圧力作動液がシリンダ室40に逃げな
いようにし、ステー24が負圧部材として働くときは、
静圧室37,38内の圧力作動液をほぼ自由にシリンダ
室40に放出できるからである。
【0027】図5及び6のステー24を駆動する液圧回
路図を示す。ポンプ12は60ないし80バールの圧力
作動液を発生し、液は導管45等を経て減圧弁46に到
達し、そこで間隙6の圧力として適切な約30バールの
値に減圧される。圧力作動液は間隙6へ送り込まれた
後、戻り管8を介して取出され、熱交換器47に通され
る。ここで圧力作動液は必要に応じて加熱又は冷却さ
れ、循環ポンプ48と供給管7を経て再び間隙6へ送ら
れる。循環ポンプ48は間隙6を通って環流する圧力作
動液の流れを発生させる能力を有するものであればよ
い。
【0028】圧縮ポンプ12から送り出された圧力作動
液は導管49と三方圧力調整装置50を経て供給路26
及びシリンダ室40に達し、更にステー24の絞り孔3
9を通って静圧室37及び38に達する。矢印51は別
のシリンダ室40に至る供給路を表す。これらのシリン
ダ室40にそれぞれ独自の圧力調整装置50を設ければ
各ステーに供給する圧力作動液の圧力を個別に調整する
ことができる。
【0029】図3には唯1個の対向ロール10しかない
配列のロール200を示した。図8は四重カレンダでロ
ール200を使用した場合のロールの配置を示す略図で
ある。ロール200は隣接する対向ロールを上にも下に
も押圧することができるので、上下に配列されたロール
ギャップA,B及びCの線圧縮力の分布を簡単に調節す
ることができる。
【0030】なお本発明に於ては、主として中空ロール
1が両端でクロスヘッド3′に支承される場合を説明し
たが、このように構成に限らず、中空ロール全体をクロ
スヘッド3′と平行のままで作用平面Wに沿って上下に
移動できる構造を採用してもよい。上記構造の一例は図
9に示す通りである。図9に於て中空ロール1を回転自
在にかつ作用面Wに沿って図の上下に案内するためにガ
イドリング52が用いられる。ガイドリング52はクロ
スヘッド3′の端部区域53を全周に半径方向の間隔を
置いて取囲み、図9で右側の端部の上部には図の前後に
開脚して上方に延びる二又状案内片54が設けられてい
る。案内片54の両脚はクロスヘッド3′の肩部56に
図の左方に突出し上下に延びる半径方向案内縁55の両
側を上下に摺動可能かつ右方に引抜き可能に挟持する。
上記構造により、ガイドリング52はクロスヘッド3′
の半径方向に実線で示した位置から、例えば鎖線で示す
位置52′へ変位することができる。しかし上記案内片
54が半径方向案内縁55を挟持するので、ガイドリン
グ52が図9の前後に変位することは不可能である。中
空ロール1は軸受57を介してガイドリング52に回転
自在に支承される。但し、軸受57は案内の役目しかな
く、作用面Wに於て力を伝達する働きはしない。中空ロ
ール1とクロスヘッド3′の間の間隙6には、図9の右
側にステー24が取付けられる(図示せず)。なお間隙
6の外側即ち図9の左側の密封は、スリップリングパッ
キン58によって行われる。
【0031】このようにして、中空ロール1は、クロス
ヘッド3′に対して下方へ引張られたり、上方へ押圧さ
れたりすることができる。この場合注目するべき点は、
反対方向の運動を発生させる駆動機構が極めて簡単なこ
とである。すなわちシール部材はクロスヘッド3のロー
ルギャップ31の側に設け、該シール部材に供給する圧
力作動液の圧力を、間隙6内の圧力に対して大きく選ん
だり、小さく選んだりすることにより中空ロールをロー
ルギャップの側及びその反対側に押圧し、ロールギャッ
プを調節できることである。この構造によれば、シール
部材はクロスヘッド3の一方の側にのみ設ければよいの
で、両側にシール部材を取付ける盲孔15をあけて、ク
ロスヘッドを弱くすることは回避される。
【0032】図10ないし図12のステー24′は、絞
り孔39がシリンダ室40にでなく、ステー24′の内
室60に接続されていることが前記ステー24との大き
な相違である。内室60はステー24′の頭部から内部
すなわち下方に降下する中央突起部59の円筒孔として
形成され、その中でスリーブ63のピストン状上端部6
1が密封状態で上下に移動することができる。盲孔15
の底部に取付けられ、半径方向通路64を具備する分配
板65に、スリーブ63の下端がねじ込まれる。また上
記の半径方向通路64によって、盲孔15の軸線に沿っ
て配置されたスリーブ63と、半径方向外側にある供給
路66との連通が行なわれる。
【0033】図示の配列によって任意の供給路66から
内室60に、シリンダ室40内の圧力と異なる圧力の圧
力作動液を供給することができる。その場合ピストン状
上端部61、スリーブ63及び半径方向通路64によっ
て、盲孔15内でステー24′がどの位置であっても作
用する導路配列が構成される。
【0034】この導路配列の効果は、シリンダ室40内
の圧力と相違する任意の圧力を静圧室37,38に供給
できることである。従って、静圧室37,38の中空ロ
ール1の内周に作用する作用面は、盲孔15の中で移動
可能なステー24′の往断面より大きくなくてもよい。
供給路26とは別個に、供給路66を介して静圧室3
7,38の中に所定の圧力の圧力作動液が維持されるよ
うに、適切な流れの速さで圧力作動液が供給される。そ
の結果単位時間当り不変の容積で強制給送される圧力作
動液が円形突条35を越えて静圧室37,38から流出
し、支持面34と中空ロール1の内周4の間に圧力作動
液の液層、すなわち支持液層が確実に形成される。その
場合、静圧室37,38内の圧力はシリンダ室40内の
圧力と全く無関係に自動的に調整される。
【0035】図10のステー24′がステー24と相違
するもう一つの重要な相違は、ステー24′には、静圧
室37,38の約180度の円弧部に対して、間隔をお
いて形成され該円弧部をめぐる同じく約180度の円弧
状に形成された排出室70が設けられていることであ
る。排出室70は通路67と逆止弁43を介してシリン
ダ室40と連通する。排出室70の目的は、ステー2
4′が負圧部材として動作するとき、即ち間隙6の圧力
が静圧室37,38より大きい場合に、間隙6から円形
突条35を越えて流れ込む圧力作動液を集めてシリンダ
室40へ送ることである。その場合はかなり多量の圧力
作動液が中空ロール1の内周4に沿って運ばれるので、
排出室70が無ければ急速に静圧室37,38に吸い込
まれ、静圧室37,38内の圧力が急に上昇するという
不都合を生ずるのである。この不都合は中空ロール1の
回転方向に対面する側でひどくステー24′に生ずる
が、この側に設けられた排出室70は上記不都合を阻止
するのに極めて役立つ。このようにステー24′が負圧
部材として働くときは、逆止弁43がシリンダ室40に
向かって開放するようになっているので、排出室70に
集められた圧力作動液を容易にシリンダ室40に流出さ
せせることができる。
【0036】これに対して24′を加圧部材として使用
するときは、圧力シリンダ40の圧力は間隙6の圧力よ
り高いので排出室70は逆止弁43によって閉鎖され、
従って格別の作用をすることはない。このように負圧部
材としてステー24′を用いた場合に対してステー24
を加圧部材として使用した場合に於てのステー24′の
作用の詳細を次に説明する。ステー24を加圧部材とし
て使用するときはシリンダ室40とこれに接続される供
給路26に圧力負荷をかける必要はないが、供給路6
6、内室60及び絞り孔39を介して静圧室37,38
には、ばね44の力に打勝って円形突条35の上面と中
空ロール1の内周4の間に圧力作動面の液膜を維持する
のに十分圧力の圧力作動液圧力が保持される。しかし、
該圧力の保持を実現するための圧力は、間隙内の圧力よ
り遥かに小さいので、ステー24′の機能が大きく影響
されることはない。
【0037】図10のステー24′に用いられる図11
の回路図は、導路配列66,63を介して圧力作動液を
別個に給送するもので、このことだけが図6の回路図と
相違する。供給路66には流量調整弁68が接続され、
該流量調整弁68は静圧室37,38へ送られる圧力作
動液の量を定める。この場合各ステー24′又は各ステ
ー群に対して配分される圧力作動液量は、他のステー又
はステー群とは独立かつ正確に供給され、供給される圧
力作動液の圧力は自動的に調整される。そのために各ス
テー24′又はステー24′の各群には独自の流量調節
弁68が配属されている。
【0038】図13ないし15には上記ステー24及び
24′とは異なるステー24″が示されている。ステー
24″に於ては静圧室37及び38へ供給される圧力作
動液の圧力はステー24の場合のようにシリンダ室40
内の圧力に応じて自動的に定められる。従って、供給路
26のほかの供給路(例えば、図11ないし図12の供
給路66)は設けられない。ステー24″にも排出室8
0が設けられている。この排出室80はシリンダ室40
の側に開放する逆止弁43を接続した通路67を介して
シリンダ室40と連通する。排出室80をそれぞれ半円
形に形成された静圧室37,38の外周を間隔を隔てて
取巻いて形成され、排出室80をそれ自身も半円形に形
成されている。図15の80′は半円形の静圧室80の
ほぼ180度の円弧状の部分の両端を連結する直線部分
を示す参照番号である。又図15の35′はステー2
4″に設けられた半円形の静圧室37,38の半円形周
縁を形成する半導体円形の突条を示す参照番号である。
【0039】ステー24″もまた開放側を下にして盲孔
15の中に配置された、カップ形の例えば制動の鋳物部
品72から成る。しかしステー24″内でほぼ半分の高
さに配設された中底73によって、その上部に内室90
が形成され、この内室90と静圧室37,38は絞り孔
39で接続され、上記中底73には内室90の中に開放
する逆止弁74が配設される。また、カップ形鋳物部品
72の内室90を囲む側壁には、間隙6と連通して内室
90側に開放する逆止弁75が配設される。
【0040】ステー24″の特徴は、該ステーを加圧部
材として使用する場合、排出室80を静圧室として利用
できることである。そのために排出室80とシリンダ室
40を連結する通路67の下端にシリンダ室40に向っ
てのみ開く逆止弁43が取付けられ、通路67の逆止弁
43より排出室80の側には、シリンダ室40と連通す
る絞り孔76があけられている。
【0041】ステー24″を加圧部材として使用すると
きは、間隙6の圧力より高い圧力の圧力作動液がシリン
ダ室40へ送られる。圧力作動液は逆止弁74を経て内
室90へ、更にそこから絞り孔39を経て静圧室37,
38へ流入する。この時、逆止弁75は開かないので内
室90の圧力が下ることはない。
【0042】また、圧力作動液はシリンダ室40から絞
り孔76及び通路67を経て排出室80に入り、従っ
て、排出室80は静圧室37,38と同様に静圧室の働
きをする。
【0043】ステー24″と内周4の間に形成される液
膜の上に、ステー24″が完全に支承されるためには、
静圧室37,38と排出室80の合計面積が盲孔15の
圧力作動液によって押上げられるステー24″の面積す
なわち作用面積より大きくなければならない。従って、
内周4に接するステー24″の支持面34は盲孔15の
横断面より必ず大きく形成されなければならない。その
ために、図5の場合と同様にステー24″の下方の盲孔
15に挿入された小直径部分より大きな直径を有する張
出し部78が、ステー24″の頭部に設けられ、上記小
直径部から大直径部に移る部分には、下方に向くリング
状の平面として形成された下側面77を有する段部が形
成され、間隙6内の圧力作動液は該下側面77に作用
し、ステー24″を中空ロール1の内周4に押付ける力
を発生する。
【0044】ステー24″が負圧部材として使用される
場合、即ち間隙6の中の圧力がシリンダ室40の圧力よ
り大きい場合には、ステー24″の上記構造が重要であ
る。この場合には、回転する中空ロール1によって間隙
6から排出室80に送り込まれた圧力作動液は、逆止弁
43を経てシリンダ室40へ排出される。しかし、間隙
6の高い圧力が張出し部78に作用し、ステー24″を
大きな力で中空ロール1の内周4に押圧するため、支障
が生じる恐れがある。なぜならばこの場合には通常、加
圧部材として使用される時のようにステー24″の支持
面と内周4の間に液膜が維持されることなく、相互間に
金属摩擦を生じるからである。このようにして生ずる押
圧を弱くし内周4とステー24″の支持面との間に液膜
を形成するために、逆止弁75が設けられる。この弁に
よって間隙内の圧力作動液は内室90に入るが、逆止弁
74によってシリンダ室40への流出が阻止され、該圧
力作動液は絞り孔39を経て静圧室37,38に流入す
る。従って、静圧室37,38は、この場合、流入した
圧力作動液を供給された静圧室としての働き、張出し部
78に働く上向きの力と逆向きの力をステー24″に加
える。このようにして間隙6内の圧力作動液に基いてス
テー24″を内周4に押圧する力は緩和され、これによ
って張出し部78と静圧室に基づく上向きの力及び下向
きの力は37,38の面がほぼ同程度の大きさとなり、
静圧式37,38から圧力作動液が溢出可能となること
により、ステー24″の支持面と内周4との間に少くと
も部分的にせよ圧力作動液の薄膜が作られ、ステー2
4″と中空ロール1との間の金属触は阻止される。
【0045】
【発明の効果】この発明のシール部材は、中空ロールと
クロスヘッドの間に形成された環状の間隙の圧力に比べ
て、ステーの先端に設けられた静圧室に供給される圧力
作動液が低い場合、該間隙から静圧室に溢出した圧力作
動液はステーに設けられシリンダ室方向にのみ開く逆止
弁によって、シール部材の外に排出され、従って静圧室
の圧力が変化することにより、ロールギャップが変化
し、線圧縮力が変動することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】上ロールがクロスヘッドと中空ロールの間の間
隙の圧力より低圧の区域を有するように構成された本発
明のロール対の、一部を破断して示す正面図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図で若干拡大したも
の。
【図3】上ロールが負圧部材と加圧部材のいずれとして
も動作し得るステーを装備したロール対の、一部を破断
して示す正面図。
【図4】図3IV−IV線に沿う断面図。
【図5】ステーの第1実施態様を備えた本発明ロールの
拡大部分断面図。
【図6】図5のロールを作動させるための液圧回路図の
一実施例。
【図7】図5のステーの平面図。
【図8】本発明ロールを斜線で示唆したカレンダー・ロ
ール段の側面略図。
【図9】本発明に基づく内部動程式ロールの端部の部分
縦断面図。
【図10】それぞれ別の実施態様の図5,図6,図7に
対応する図。
【図11】それぞれ別の実施態様の図5,図6,図7に
対応する図。
【図12】それぞれ別の実施態様の図5,図6,図7に
対応する図。
【図13】それぞれ第3の実施態様の図5,図6,図7
に対応する図。
【図14】それぞれ第3の実施態様の図5,図6,図7
に対応する図。
【図15】それぞれ第3の実施態様の図5,図6,図7
に対応する図。
【符号の説明】
1…中空ロール、2…外周、3,3′…クロスヘッド、
4…内周、5…端部、6…間隙、13…区域、14…シ
ール部材、15…盲孔、19…加圧ステー、23…区
域、24,24′,24″…ステー、26…供給路、2
7…張出し部、31…ロールギャップ、35,35′…
円形突条、36…直線突条、37,38…静圧室、39
…絞り孔、40…シリンダ室、41,42…通路、43
…逆止弁、60…内室、61…ピストン状上端部、63
…スリーブ、66…供給管、67…通路、70…排出
管、74,75…逆止弁、76…絞り孔、78…張出し
部、80…排出室、90…内室。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−165018(JP,A) 特開 昭62−113910(JP,A) 実開 昭61−97620(JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールの外周使用面を形成する円筒状の
    中空ロール(1)と、該中空ロール(1)をその軸方向
    に貫通し、該中空ロール(1)の内周との間に周囲に間
    隙(6)を置いて固定されたクロスヘッド(3,3′)
    を有し、該中空ロール(1)の内周に当接しかつ該クロ
    スヘッド(3,3′)と該中空ロール(1)の間の間隙
    (6)内に区域(23)を画成するシール部材を該クロ
    スヘッド(3,3′)に設け、該クロスヘッド(3,
    3′)に配設された供給路(26)を該区域(23)に
    接続し、該シール部材をピストン状のステー(24,2
    4′,24″)で構成し、該ステー(24,24′,2
    4″)を該クロスヘッド(3′)内にその軸線に垂直に
    形成された円筒形盲孔(15)内で移動可能に設け、該
    円筒形盲孔(15)の底部側に該供給路(26)と連通
    するシリンダ室(40)を形成し、該中空ロールの内周
    (4)に接するステーの端面側支持面に該中空ロールの
    内周(4)側へ開放し周囲に突条を設けた静圧室を形成
    し、該静圧室に接続されて該静圧室に圧力作動液を充填
    する絞り孔を該ステーに設けられて成る線圧縮力制御可
    能なロール用のシール部材において、該静圧室(37,
    38)と該シリンダ室(40)を連通する少なくとも1
    個の通路(41,67)を該ステー(24,24′,2
    4″)に設け、該シリンダ室(40)側へ開放する逆止
    弁(43)を該通路(41,67)に設けて成るシール
    部材。
  2. 【請求項2】 前記絞り孔(39)がシリンダ室(4
    0)と連通する請求項1に記載のシール部材。
  3. 【請求項3】 前記ステー(24′)が内室(60)を
    有し、この内室(60)が絞り孔(39)を介して前記
    静圧室(37,38)と、また円筒形盲孔(15)の中
    で前記ステー(24′)の移動を行わせる部材(61,
    63)を介して、シリンダ室(40)への、供給路(2
    6)から隔離された、クロスヘッド(3′)の供給路
    (66)と連通する請求項1に記載のシール部材。
  4. 【請求項4】 上記ステー(24′)の先端に周方向に
    配置された突条(35)に沿って静圧室(37,38)
    との間に設けられた排出室(70,80)を支持面に設
    け、該排出室をシリンダ室(40)側に開放する逆止弁
    (43)を介してシリンダ室(40)と連通する請求項
    1ないし3のいずれかの1項に記載のシール部材。
  5. 【請求項5】 前記ステー(24′)が第2の内室(9
    0)を有し、該第2の内室(90)が絞り孔(39)を
    介して静圧室(37,38)と、また該第2の内室(9
    0)側へ開放する逆止弁(74)を介してシリンダ室
    (40)と、また第2の内室(90)側へ開放する逆止
    弁(75)を介して前記間隙(6)と連通するが、それ
    以外に対しては密封状態に構成され、該ステー(2
    4″)が円筒形盲孔(15)の横断面を越えて半径方向
    に突出して張出し部(78)を形成し、上記間隙(6)
    内の圧力によってステー(24″)の張出し部(78)
    が中空ロール(1)の内周(4)を押圧し、かつ張出し
    部(78)の静液圧作用面が、絞り孔(39)を介して
    第2の内室(90)と連通する該静圧室(37,38)
    の静液圧作用面に対し該ステー(24″)の液圧負荷を
    緩和するように調整されて成る、請求項1ないし4のい
    ずれかの1項に記載のシール部材。
  6. 【請求項6】 前記逆止弁(43)を含む前記通路(6
    7)が前記第2の内室(90)の外部で絞り孔(76)
    を介して前記シリンダ室(40)と連通する請求項5に
    記載のシール部材。
  7. 【請求項7】 前記排出室(80)が前記静圧室(3
    7,38)を環状に取囲み、該静圧室(37,38)が
    環状の平縁状密封縁(35)により該排出室(80)か
    ら隔離される請求項1ないし6のいずれかの1項に記載
    のシール部材。
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