JP2561671B2 - 写真要素 - Google Patents

写真要素

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JP2561671B2 JP62189037A JP18903787A JP2561671B2 JP 2561671 B2 JP2561671 B2 JP 2561671B2 JP 62189037 A JP62189037 A JP 62189037A JP 18903787 A JP18903787 A JP 18903787A JP 2561671 B2 JP2561671 B2 JP 2561671B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D257/00Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D257/02Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
    • C07D257/04Five-membered rings
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/305Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers
    • G03C7/30576Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers characterised by the linking group between the releasing and the released groups, e.g. time-groups

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、活性化することにより、写真的に有用な基
を放出する時間を順次調整することができるとともに2
種の異なるタイミング基を有する新規化合物Aから成る
写真要素に関する。
〔従来の技術〕
写真技術において、写真材料および方法でのカプラー
のような化合物から写真的に有用な基(PUG)を放出す
る各種方法が認められている。
例えば、米国特許第4,248,962号明細書には、写真材料
における分子内親核置換反応による写真的に有用な基を
放出する化合物が記載されている。他の例は米国特許第
4,409,323号明細書に記載されており、共役鎖への電子
移動による写真的に有用な基を放出するカプラーが記載
されている。写真材料中の写真的に有用な基を放出する
ことができるこれらの化合物は、処理の際に放出のタイ
ミングおよび速度並びに写真材料中の写真的に有用な基
の拡散速度および拡散距離を或る程度制御する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
これらのパラメーターをより高度に制御すると共に放
出可能な写真的に有用な基を有する化合物から成る写真
要素を設計する能力におけるより高度な自由度が必要と
されている。更に、かかる必要性には、かかる化合物か
ら成る写真要素が写真的に有用な基またはカプラーのよ
うなキャリヤー化合物であって、それからそれぞれが意
図している最終的な用途とは一致しない方法で写真的に
有用な基が放出されるものを著しく改質することを必要
としてはならないパラメーターもある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、少なくとも1層の写真乳剤層と写真的に有
用な基(PUG)を放出することができる少なくとも1種
の化合物Aとから成る写真要素であり、化合物Aは、活
性化することにより、写真的に有用な基を放出する時間
を順次調整することができる少なくとも2種の異なるタ
イミング基を有し、そして写真要素を処理する際に、少
なくとも2種の異なるタイミング基から2種のそれらの
タイミング基とは異なる部分を放出することを特徴とす
る写真要素によって、この問題点を解決する。写真要素
中の好ましい化合物(A)は、2種の異なるタイミング
基T1およびT2を順次有するカプラーである。タイミング
基はそれぞれ活性化によって写真的に有用な基を放出す
る時間を調整することができる。前記した2種の異なる
部分も2個の異なるタイミング基から形成される。な
お、このような化合物Aの一部を形成する部分は、本願
明細書において特に「フラグメント」と呼ぶことにす
る。極めて好ましい化合物(A)は、順次分子内親核置
換反応を行い、時間を整えて放出することができるタイ
ミング基(T1)と、共役鎖に電子移動を行って時間を整
えて放出することができるタイミング基(T2)を有す
る。
さらに詳しく述べると、本発明の写真要素は、支持
体、少なくとも1つの写真乳剤層及び少なくとも1種の
次式の化合物A: COUPT1T2PUG (上式において、 COUPはカプラー部分であり、 PUGは写真的に有用な基であり、そして T1及びT2は、第1及び第2の相異なるタイミング基で
あって、T2に結合せしめられたPUGの放出をコントロー
ルし、また、その際、前記第1のタイミング基T1は、CO
UPからそのカプリング位置で放出されることが可能であ
る)を含む写真要素であって、その際、 前記化合物Aは、少なくとも4つの異なる部分から構
成されていて、前記写真要素の処理によって、前記COUP
から前記T1が開裂した後、そのT1から前記T2が開裂し、
そしてそのT2から前記PUGが開裂し、そして 前記T1及びT2は、それぞれ、分子内親核置換反応を行
い得る基であって、この基は、前記分子内反応によって
環状有機環又は一時的な環状有機環を形成できる親核性
及び親電子性基、あるいは共役鎖の電子移動を行い得る
基を含み、かつ 前記T1及びT2間あるいは前記T2及びPUG間における結
合の開裂は、酸化された発色現像主薬の作用を包含しな
い、 ことを特徴としている。
〔作用〕
化合物Aの例としては、構造式 COUPT1T2PUG (但し、COUPはカプラー部分であり、 T1はCOUPのカプリング位置でCOUPから放出されること
ができる第一のタイミング基であり、 T2は、COUPからT1が放出された後、T1から放出される
ことができるT1とは異なる第二のタイミング基であり、 PUGは写真的に有用な基である)によって表される新
規カプラーである。
化合物A、好ましくはカプラーは、活性化によって順
次PUGの放出時間を整えることができる2種の異なるタ
イミング基を有する。化合物A、好ましくはカプラーと
酸化した発色現像主薬との反応によって、第一のタイミ
ング基(T1)と化合物A、好ましくはカプラー部分(CO
UP)のキャリヤー部分との結合が開裂する。次いで、第
一のタイミング基(T1)と第二のタイミング基(T2)と
の間の結合が開裂する。最後に、第二のタイミング基
(T2)とPUGとの間の結合が開裂して、PUGがその意図し
た機能を行うことができるようになる。T1とT2との間ま
たはT2とPUGとの間の結合の開裂は、好ましくは酸化し
た発色現像液の作用を含まない。化合物Aのキャリヤー
部分と第一のタイミング基との間の結合、次に第一のタ
イミング基(T1)と第二のタイミング基(T2)との間の
結合、最後にPUGと第二のタイミング基(T2)との結合
が順次開裂することによって、PUGの放出のタイミング
と速度との改良された制御が可能になる。これらの結合
の順次開裂は、本発明がPUGの放出の望ましいタイミン
グを提供することができるようにする特徴である。
本発明の写真要素の一つの利点は、PUGの放出に際し
て延長せしめられた時間をはじめて利用することがで
き、その長時間の間、PUGは全く放出されないというも
のである。所定のPUGに対して、利用可能な単一のタイ
ミング基は所望な用途に対して、放出速度を極端に速く
したりまたは極端に遅くしたりすることができ、2種の
異なるタイミング基が順次柔軟に望ましい放出速度を達
成して、典型的には0.1〜60秒間の範囲、例えば15秒〜6
0秒間の半減期を有するようにすることができる。T1
よびT2は、それらが本質的に調和している放出タイミン
グを有する時には特に有用である。
写真要素は、写真スピードおよびセンシトメトリー曲
線形のような望ましい特性に悪影響を与えずに、像の鮮
明さ、粒状構造および調和のとれたカラー再生を一層制
御することができる。写真要素中の漂白促進剤の放出を
含むカプラーのような化合物については、この改良され
制御された時間を整えた放出によって、漂白の前に発色
現像のような処理工程を早期に放出された漂白促進剤か
ら干渉されずに進行して完了させることができる。写真
要素、詳細には化合物および/または層間の化合物のフ
ラグメントの拡散を含む写真要素では、制御された遅延
放出によってPUGの放出前に放出されたフラグメントの
拡散通路を大きくすることができ、中間層の重層効果
(インターイメージ効果;以下、「像間効果」とも記
す)の制御を改良することができる。
化合物Aとしての特に有用なカプラーは、式 (式中、COUP、T1およびPUGは上記定義の通りであ
り、Zは置換または非置換のピリジン、ピラゾール、ベ
ンゼンまたはナフタレン核を完成するのに必要な原子を
表し、R1およびR2はそれぞれ水素原子、アルキルまたは
アリールを表し、 は酸素原子に関してパラまたはオルト位置で核に結合し
ているものとする)によって表される。
化合物の一部分を時間を整えて放出することを要する
化学系では、放出機構はキャリヤー部分から最初のタイ
ミング基の開裂を開始する如何なる手段によっても開始
することができる。特定のキャリヤー化合物、特定のタ
イミング基および活性部分の望ましい最終的使用によっ
ては、放出機構は例えばキャリヤー化合物と輻射線、酵
素、水分、酸または塩基および/または酸化された還元
剤との反応によって開始することができる。
本明細書に用いられる「カプラー」および「カプラー
化合物」という用語は、カプラー部分、タイミング基お
よびPUGを含む全化合物を指し、「カプラー残基」とい
う用語はタイミング基およびPUG以外の化合物の部分を
指す。
用いられる特定のタイミング基であって、カプラーの
他の部分に結合している結合とこれらの置換基の性状と
を含むものはタイミング基とPUGの開裂の速度および時
間のようなパラメーターを制御しやすくするように変化
することができる。これらのパラメーターはタイミング
基の改質によって制御することができるので、それらは
特定のカプラー部分および特定のPUGを選択することを
強調する必要はなく、従って特定の最終使用に対しては
かかる残基および基の選択には大きな自由度を有する。
PUGがタイミング基のみを介してカプラー部分に結合
しているときには、最初のタイミング基とカプラー部分
との間の開裂は単位としてのPUGとタイミング基とを放
出する。この態様では、用いられるタイミング基上の置
換基の性状も含めて特定のタイミング基は、タイミング
基とPUGとによって形成される単位がカプラー部分から
放出された後であってPUGが第二のタイミング基から放
出される前に、この単位の拡散の速度および距離をも更
に制御することができる。PUGがカプラー部分に直接お
よびタイミング基を介して結合しているときには、特定
のタイミング基およびそれらの上の置換基の性状はタイ
ミング基の開裂の速度を制御することができ、PUGが放
出される速度を制御することができる。PUGとカプラー
部分とが直接結合することにより、PUGの拡散を防止す
る働きをする。
カプラー部分は、酸化された発色現像主薬と反応し
て、第一のタイミング基とカプラー部分との間の結合を
開裂させる部分であれば良い。カプラー部分には、酸化
された発色現像主薬と反応して無色生成物を生じる通常
のカラー形成カプラーに用いられるカプラー部分および
酸化された発色現像主薬と反応してカラー生成物を生じ
るカプラー部分がある。いずれの型のカプラー部分も当
業者に公知である。
カプラー部分は油溶性または脂肪末端基でバラスト化
させていなくてもまたはバラスト化されていてもよい。
カプラー部分は単量体性であることができ、または二量
体、オリゴマー性あるいはポリマー性カプラーの部分を
形成することもでき、その場合には1個より多い基COUP
T1T2PUGがカプラーに含まれていてもよくまた
はT1、T2および/またはPUG基が2個のカプラー部分の
間の結合の部分を形成するビス化合物の部分を形成する
こともできる。
特定のカプラー部分、特定の発色現像主薬および処理
の型によっては、カプラー残基と酸化された発色現像主
薬との反応生成物は、(1)着色し且つ非拡散性であっ
て、形成した部位に止どまるようにするか、(2)着色
し且つ拡散性であって、形成した部位から処理中に除か
れるかまたは異なる部位に移動することができるか、
(3)無色且つ拡散性または非拡散性であって、像密度
に寄与しないものであってもよい。(2)および(3)
の場合には、反応生成物は最初に着色しおよび/または
非拡散性であるが処理中に無色および/または拡散性生
成物に転換してもよいことが理解されるであろう。
基T1T2PUGはいかなる位置でカプラー部分に
結合していてもよく、そこから酸化された発色現像主薬
との反応によってカプラーから放出された基が結合する
ことができる。基T1T2PUGは、カプラー部分の
カプリング位置に結合してカプラーと酸化された発色現
像主薬との反応によって基T1T2PUGが除かれる
ようにするのが好ましい。しかしながら、基T1T2
PUGはカプラー部分の非カプリング位置にあってその
位置からカプラーと酸化された発色現像主薬との反応の
結果として除かれるようにすることもできる。基T1
T2PUGがカプラー部分の非カプリング位置にあると
きには、通常のカプリング除去基(Couping−off)基ま
たは基T1T2PUGに含まれるものと同じまたは異
なるPUGを有する他の基がカプリング位置にあってもよ
い。あるいは、カプラー部分は、カプリング位置および
非カプリング位置のそれぞれに基T1T2PUGを有
することもできる。従って、カプラーは、カプラー1モ
ル当り1モルを超えるPUGを放出することができる。PUG
は同じでもまたは異なる物であってもよく、同一または
異なる時間および速度で放出されることができる。
第一のタイミング基(T1)は、COUPを第二のタイミン
グ基(T2)に接続する働きをし且つCOUPから開裂した
後、好ましくは、例えば米国特許第4,248,962号明細書
に記載の型の分子内親核置換反応によって第二のタイミ
ング基(T2)から開裂する如何なる有機基であってもよ
い。
本明細書に用いられる「分子内親核置換(displaceme
nt)反応」という用語は、化合物の親核中心が、直接ま
たは介在分子を介して間接的に親電子中心である化合物
上のもう一つの部位で反応して、親電子中心に結合した
基または原子を置換する反応を指す。かかる化合物は、
分子の形状によって空間的に関連した親核性基と親電子
性基を有し、反応的に接近しやすくなっている。好まし
くは、親核性基と親電子性基は、化合物において親核性
中心と親電子性中心を含む分子内反応によって環状有機
環または一時的な環状有機環が容易に形成されるように
配置されている。
親核性基は、電子が豊富な原子の集まりの一つと理解
される。この原子は親核中心と呼ばれる。親電子性基
は、電子が不足な原子の集まりの一つであると理解され
る。この原子は親電子中心と呼ばれる。
従って、上記の写真カプラーでは第一のタイミング基
は、好ましくは親核性基と親電子性基を有し、それらが
互いに空間的に関連しておりカプラー部分から放出され
ると、親核中心と親電子中心とが反応して、第二のタイ
ミング基と第一のタイミング基からのPUGとを置換す
る。第二のタイミング基とPUGとが、第一のタイミング
基がカプラー部分から放出される前に放出されないよう
にするには、親核中心は上記放出が行われるまで親核中
心が親電子中心を反応せず且つ親電子中心は外部からの
攻撃、例えば加水分解に耐えるものでなければならな
い。早期の反応は、カプラー部分を親核中心または親核
中心と共同する原子で第一のタイミング基に結合させ、
タイミング基とカプラー部分からのPUGの開裂によって
親核性中心の保護が外れて、親電子中心と反応できるよ
うにするか、または親核性基と親電子性基とを放出が行
われるまで、接近して反応しないように配置することに
よって防止することができる。同様に、第二のタイミン
グ基は第一のタイミング基上に結合されて親核中心と親
電子中心とが反応することによって置換されるようにな
っている。
第二のタイミング基(T2)は、第一のタイミング基
(T1)とは異なる如何なる有機基であってもよく、第一
のタイミング基(T1)をPUGに接続する働きをし、第一
のタイミング基(T1)から開裂した後にPUGから開裂す
る。PUGからの第二のタイミング基(T2)の開裂は、共
役鎖の電子移動によるのが好ましい。
本明細書に用いられる「共役鎖の電子移動」という用
語は、単結合と二重結合とが交互になっている原子の鎖
に沿って電子が移動することを指すものと理解される。
共役鎖は、有機化学で一般的に用いられているのと同じ
意味を有するものと理解される。共役鎖での電子移動
は、例えば米国特許第4,409,323号明細書に記載されて
いる通りである。
タイミング基(T1および/またはT2)は、(i)COUP
と酸化された発色現像主薬との1種以上の反応速度、
(ii)T1T2PUGおよび/またはT2PUGの拡散
速度および(iii)PUGの放出速度を制御することができ
る部分または置換基を有することができる。これらのタ
イミング基は、その他の置換基、例えば他のPUG類また
はそれらの前駆体であって、タイミング基に結合したま
まであったりあるいは放出されたりすることができるも
のを有することもできる。
PUGは、像様方式で写真要素に好ましく利用すること
ができる如何なる基であってもよい。PUGは写真色素ま
たは写真薬剤であってもよい。この写真薬剤は部分であ
り、放出された後更に要素中の成分、例えば現像抑制
剤、現像促進剤、漂白抑制剤、漂白促進剤、カプラー
(例えば競争カプラー、カラー形成カプラー、ディ・ア
イ・アール(DIR)カプラー)、色素前駆体、色素、現
像主薬(例えば競争現像主薬、色素形成現像主薬または
ハロゲン化銀現像主薬)、銀錯化剤、定着剤、像トーナ
ー、安定剤、硬化剤、タンニング剤(tanning agen
t)、カブリ剤、紫外線吸収剤、カブリ防止剤、核剤、
化学薬品若しくはスペクトル増感剤または減感剤とも反
応する。かかる色素および写真試薬は一般的には周期律
表のV AまたはVI A族の原子価が−2または−3である
ヘテロ原子例えば酸素、硫黄、セレンおよび窒素(例え
ば複素環状環の窒素)を有する。この様な原子は、第二
のタイニング基(T2)が接続する色素または写真試薬上
の点として好都合に作用することができる。
PUGは、カプラーにおいて予め形成された反応種とし
て存在することができ、または保護された形状であるい
は前駆体として存在することができる。例えば、予め形
成された現像抑制剤を第二のタイミング基に結合させる
ことができ、または現像抑制機能を、上記点を第二のタ
イミング基に結合させることによってブロックすること
もできる。他の例には、(i)第二のタイミング基に結
合した予め形成された色素、(ii)第二のタイミング基
に結合した、スペクトル吸収をシフトさせる様にブロッ
クされた色素、または(iii)第二のタイミング基に結
合したロイコ色素である。
好ましい化合物は、カプラー部分、負の原子価2また
は3を有する周期律表のV AまたはVI A族のヘテロ原子
を有するPUGおよびカプラー部分とPUGとを結合させるタ
イミング基(T1およびT2)を含む写真カプラーである。
第一のタイミング基(T1)は、好ましくはカプラー部分
と酸化された発色現像主薬との反応の結果置換すること
ができる位置でカプラー部分に結合した親核性基を有す
る。第一のタイミング基(T1)は、好ましくは第二のタ
イミング基(T2)に結合し、親核性基がカプラー残基か
ら外れた後、親核性基によって置換することができる親
電子性基をも有する。カプラーは、親核性基と親電子性
基に空間的に関連して、第二のタイミング基(T2)と第
一のタイミング基(T1)との間の結合を開裂する分子内
親核置換反応を起こすことができる結合基をも有する。
第一のタイミング基では、親核性基と親電子性基との
間に分子内反応を起こすには、カプラーから開裂した後
これらの基が空間的に関連しておりそれらが互いに反応
することができるものでなければならないことを理解さ
れるであろう。好ましくは、親核性基と親電子性基は第
一のタイミング基内で空間的に関連して、分子内親核置
換反応が3〜7員環、最も好ましくは5〜6員環を形成
する。
写真処理中で出会うことのある水性アルカリ環境にお
いて第一のタイミング基から第二のタイミング基を置換
する分子内反応を起こすには、熱力学を上記のように設
定し且つ基を閉環の自由エネルギーと親核性基と親電子
性基との間に形成される結合の結合エネルギーとの和が
親電子性基と第二のタイミング基との間の結合エネルギ
ーよりも大きくなるように選択すべきであることも理解
されるであろう。親核性基、連結基、親電子性基および
親電子性基が結合している第二のタイミング基の原子の
可能な組み合わせの総てが、親電子性基と第二のタイミ
ング基との結合を切断するのに好ましい熱力学的関係を
生じるとは限らない。しかしながら、上記のエネルギー
の関係を考慮して好適に組み合わせを選択するのは、当
業界の技術の範囲内である。
好ましいクラスのタイミング基(T1)は、構造式 Nu−X−E (但し、NuはCOUP上の位置に結合している親核性基であ
って、COUPと酸化された発色現像主薬との反応によって
置換され、 Eは第二のタイミング基(T2)の原子に結合した親電
子性基であり、NuがCOUPから置換された後Nuによってそ
こから置換されるものであり、 XはNuとEを空間的に関連付ける連結基であり、COUP
からNuが置換されることによって、分子内親核置換反応
を起こして3〜7員環を形成し、T2PUGを放出す
る)によって表される。
代表的なNu基は、電子の豊富な酸素、硫黄および窒素
原子を含む。代表的なE基は、電子の不足なカルボニ
ル、チオカルボニル、ホスホリルおよびチオホスホリル
残基を含む。他の有用なNu基およびE基は、当業界には
明らかであろう。
下記の代表的なNu基およびE基のリストにおいて、こ
れらの基はNuの左手がCOUPに結合し、Nuの右手がXに結
合しており、Eの左手はXに結合し、Eの右手がT2
PUGに結合するように配置している。
代表的なNu基には、次のようなものがある。
上記各式中で、それぞれのRaは独立に水素、1〜20個
の炭素原子を有するアルキルのような置換アルキルを包
含するアルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、ヘ
キシル、デシル、ペンタデシル、オクタデシル、カルボ
キシエチル、ヒドロキシプロピル、スルホアミドブチル
など、または6〜20個の炭素原子を有するアリールのよ
うな置換アリールを包含するアリール、例えばフェニ
ル、ナフチル、ベンジル、トリル、t−ブチルフェニ
ル、カルボキシフェニル、クロロフェニル、ヒドロキシ
フェニルなどであり、nは0〜4の整数であってEにお
ける親電子中心へのNuの親核攻撃によってNu、Xおよび
Eによって形成される環が3〜7個の環原子を含むよう
にするものである。好ましくはRaは水素、1〜4個の炭
素原子を有するアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有
するアリールである。
代表的なE基には (但し、Raおよびnは上記定義の通りである)がある。
Eは、好ましくは (但し、それぞれのRbは独立に水素、アルキル例えば1
〜20個の炭素原子を有するアルキル、好ましくは1〜4
個の炭素原子を有するアルキル、またはアリール、例え
ば6〜20個の炭素原子を有するアリール、好ましくは6
〜10個の炭素原子を有するアリールであり、nは0〜4
であって、Nuの親核中心とEの親電中心との反応によっ
て形成される環が5または6員環となるようにするもの
である)から成る群から選択される親電子性基である。
Xによって表される連結基は、アルキレン例えばメチ
レン、エチレンまたはプロピレンのような非環状基、ま
たは芳香族基、例えばフェニレンまたはナフタレンのよ
うな環状基、またはフラン、チオフェン、ピリジン、キ
ノリンまたはベンズオキサジンのような複素環状基であ
ることができる。Xはアルキレンまたはアリーレンであ
るのが好ましい。基NuおよびEはXに結合して、COUPか
らNuが放出されるときに、Nuの親核中心がEの親電子中
心を攻撃するのに好ましい空間的関係を提供する。Xが
環状基である時には、NuおよびEは同一または隣接環に
結合することができる。NuとEとが隣接した環の位置に
結合している芳香族基は、得に好ましいX基である。
Xは置換基を有していなくともまたは置換基を有して
いてもよい。置換基は、反応、拡散または置換の速度を
改質するものであり、例えばフルオロ、クロロ、ブロモ
またはヨードのようなハロゲン、ニトロ、1〜20個の炭
素原子を有するアルキル、アシル、例えばカルボキシ、
カルボキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキ
シカルボンアミド、スルホアルキル、アルキルスルホン
アミドおよびアルキルスルホニル、可溶化基、バラスト
下などであることができ、またはそれらは安定剤、カブ
リ防止剤、色素(例えばフィルター色素、可溶化したマ
スキング色素)などの写真要素に別々に有用な置換基で
あってもよい。例えば、可溶化基は拡散の速度を増加さ
せ、バラスト基は拡散の速度を低下させ、電子吸引性基
は第二のタイミング基の置換速度を低下させ、Xに結合
したままになっているPUG類は安定化、マスキングなど
の働きをする。
上記写真要素に有用な代表的COUP基を記載している一
連の特許明細書および出版物を挙げる。好ましいCOUP、
T1,T2およびPUG基の構造も挙げる。これらの構造におい
て、Yは、カプラーと共に用いられる色素形成カプラー
の場合には、水素原子または写真業界で知られているカ
プリング・オフ基を表す。本発明のカプラーの場合に
は、YはT1T2PUG (但し、T1,T2およびPUGは上記定義の通りである)を表
す。
I.COUP類 A.酸化された発色現像主薬との反応によりシアン色素を
形成するカプラーは、次のような代表的な特許明細書お
よび出版物に記載されている。米国特許第2,772,162号
明細書、米国特許第2,895,826号明細書、米国特許第3,0
02,836号明細書、米国特許第3,034,892号明細書、米国
特許第2,474,293号明細書、米国特許第2,423,730号明細
書、米国特許第2,367,531号明細書、米国特許第3,041,2
36号明細書および「色素カプラー−総説(Farbkuppler
−eine Literatureuebersicht)」アグファ報告(Agfa
Mitteilungen)、第II巻、156〜175頁(1961年)。
好ましいカプラーはフェノールおよびナフトールであ
り、酸化された発色現像主薬と反応してシアン色素を形
成し、カプリング位置、すなわち4位の炭素原子に結合
したT1T2PUGを有する。好ましいカプラー残基
の構造には、 〔但し、Rcはバラスト基であり、Rdは1種以上のハロゲ
ン(例えばクロロ、フルオロ)、低級アルキル(例えば
メチル、エチル、ブチル)または低級アルコキシ(例え
ばメトキシ、エトキシ、ブトキシ)基である〕がある。
B.酸化された発色現像主薬と反応することによってマゼ
ンタ色素を形成するカプラーは、次のような代表的な特
許明細書および刊行物に記載されている。米国特許第2,
600,788号明細書、米国特許第2,369,489号明細書、米国
特許第2,343,703号明細書、米国特許第2,311,082号明細
書、米国特許第3,152,896号明細書、米国特許第3,519,4
29号明細書、米国特許第3,062,653号明細書、米国特許
第2,908,573号明細書および「色素カプラー−総説Farbk
uppler−eine Literatureuebersicht)」アグファ報告
(Agfa Mitteilungen)、第II巻、126〜156頁(1961
年)。
好ましくは、カプラーは酸化された発色現像主薬と反
応することによってマゼンタ色素を形成するピラゾロン
およびピラゾロトリアゾールであり、カプラー位置に結
合したY、すなわちT1T2PUG基を有する。好ま
しいカプラー残基の構造は (但し、RcおよびRdは独立にバラスト基、アルキル、置
換アルキル、フェニルまたは置換フェニルとなるように
選択される)である。
C.酸化された発色現像主薬と反応することによって黄色
色素を形成するカプラーは、次のような特許明細書およ
び出版物に記載されている。米国特許第2,875,057号明
細書、米国特許第2,470,210号明細書、米国特許第3,26
5,506号明細書、米国特許第2,298,443号明細書、米国特
許第3,048,194号明細書、米国特許第3,447,928号明細書
および「色素カプラー−総説(Farbkuppler−eine Lite
ratureuebersicht)」アグファ報告(Agfa Mitteilunge
n)、第II巻、112〜126頁(1961年)。
好ましくは、上記黄色色素形成カプラーはベンゾイル
アセトアニリドおよびピバリルアセトアニリドのような
アシルアセタミドであり、カプリング位置すなわち活性
メチレン原子に結合したT1T2PUG基を有する。
好ましい上記カプラー部分の構造は、 (但し、Rcは上記定義の通りであり、RdおよびReは水素
または1種以上のハロゲン、低級アルキル、例えばメチ
ルおよびエチル、またはバラスト基、例えば16〜20個の
炭素原子を有するアルコキシである)である。
D.酸化された発色現像主薬との反応によって無色生成物
を形成するカプラーは次のような代表的な特許明細書に
記載されている。
英国特許第861,138号明細書、米国特許第3,632,345号
明細書、米国特許第3,928,041号明細書、米国特許第3,9
58,993号明細書および米国特許第3,961,959号明細書。
好ましくは、かかるカプラーは、酸化された発色現像主
薬との反応によって無色生成物を形成し、カルボニル基
に関してα−位の炭素原子に結合したT1T2PUG
を有する化合物を含む環状カルボニルである。
好ましい上記カプラー部分の構造は (但し、Rcは上記定義の通りであり、nは1または2で
ある)を有する。
E.酸化された発色現像主薬との反応によって無色色素を
形成するカプラーは、米国特許第1,939,231号明細書、
米国特許第2,181,944号明細書、米国特許第2,333,106号
明細書および米国特許第4,126,461号明細書、ドイツ国
特許出願公開第2,644,194号明細書およびドイツ国特許
出願公開第2,650,764号明細書のような代表的な特許明
細書に記載されている。
好ましくは、かかるカプラーは、酸化された発色現像
主薬と反応して黒色または中性生成物を形成し、ヒドロ
キシ基に対してパラ位のT1T2PUG基を有するレ
ゾルシノールまたはm−アミノフェノールである。
好ましい上記カプラー部分の構造は、 (但し、Reは3〜20個の炭素原子を有するアルキル、フ
ェニルまたはヒドロキシハロゲン、アミノ、1〜20個の
炭素原子を有するアルキルまたは1〜20個の炭素原子を
有するアルコキシで置換されたフェニルであり、それぞ
れのRfは独立に水素、1〜20個の炭素原子を有するアル
キル、1〜20個の炭素原子を有するアルケニルまたは6
〜20個の炭素原子を有するアリールであり、Rgは1個以
上のハロゲン、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、
1〜20個の炭素原子を有するアルコキシまたはその他の
1価の有機基である)である。
II.第一のタイミング基(T1) 第一のタイミング基(T1)の例には、次のようなもの
がある。
A.非環状T1(但し、nは1〜4、好ましくは2または3であり、Z1
であり、R3は水素、アルキル、例えば1〜20個の炭素原
子を有するアルキル、好ましくは1〜4個の炭素原子を
有する低級アルキルまたはアリール、例えば6〜20個の
炭素原子を有するアリール、好ましくは6〜10個の炭素
原子を有するアリールである)。
B.芳香族T1 (但し、nは0または1であり、Z2〔但し、R3は上記定義の通りであり、X1は水素またはシ
アノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ニトロ、ア
ルキル、例えば1〜20個の炭素原子を有するアルキル、
色素、−OR4−COOR4,−CONHR4,−NHCOR4,−NHSO2R4,−S
O2NHR4,−SO2R4(但し、R4は水素、アルキル、例えば1
〜20個の炭素原子を有するアルキル、好ましくは1〜4
個の炭素原子を有するアルキル、またはアリール、例え
ば6〜20個の炭素原子を有するアリール、好ましくは6
〜10個の炭素原子を有するアリールである)から独立に
選択される1個以上の置換基である〕。
C.複素環状T1 (但し、nは0または1であり、Z2,X1およびR3上記定
義の通りである)。
D.ビスT1(但し、Y1または−NHSO2CH2SO2NH−のような連結基であり、nは
0または1であり、X1,Z2およびR3は上記定義の通りで
ある)。
(但し、nは0または1であり、Z2およびR3は上記定義
の通りである)。
かかるタイミング基は、例えば米国特許第4,248,962
号明細書に記載されている。
III.第二のタイミング基(T2) 第二のタイミング基(T2)の例は、下記の式 (但し、右手の結合はPUGに接続しており、左手の結合
は第一のタイミング基(T1)、Z3はO,Sまたは であり、R3,R4,R5およびR6は独立に水素原子、アルキル
またはアリール基であり、Qはピリジレン、1,2−また
は1,4−フェニレンまたはナフタレン基である)。ピリ
ジレン、フェニレンまたはナフタレンは未置換であって
もまたはハロゲン、アルキル、アルコキシ、−CN,−N
O2,−NHCORまたは−COOR(但し、Rはアルキルである)
で置換されていてもよい。
かかるタイミング基は、例えば米国特許第4,409,323
号明細書およびリサーチ・ディスクロージャー(Resear
ch Disclosure)、1981年12月、項目番号21228に記載さ
れている。
IV.PUG類 A.放出されると現像抑制剤を形成するPUG類は、米国特
許第3,227,554号明細書、米国特許第3,384,657号明細
書、米国特許第3,615,506号明細書、米国特許第3,617,2
91号明細書、米国特許第3,733,201号明細書および英国
特許第1,450,479号明細書のような代表的特許明細書に
記載されている。好ましい現像抑制剤は、ヨウ化物およ
びメルカプトテトラゾール、セレノテトラゾール、メル
カプトベンゾチアゾール、セレノベンゾチアゾール、メ
ルカプトベンズオキサゾール、セレノベンズオキサゾー
ル、メルカプトベンズイミダゾール、セレノベンズイミ
ダゾール、ベンゾトリアゾールおよびベンゾジアゾール
のような複素環状化合物である。好ましい現像抑制剤部
分の構造は、次のようなものである。
(但し、R7およびR8はそれぞれ水素、1〜8個の炭素原
子を有するアルキル(例えばメチル、エチル、ブチ
ル)、フェニルまたは置換フェニルであり、R9およびR
10はそれぞれ水素、または1個以上のハロゲン(例えば
クロロ、フルオロ、ブロモ)、1〜4個の炭素原子を有
する低級アルキル、カルボキシル、カルボキシエステ
ル、例えば−COOCH3,−NHCOOCH3,−SO2CH3,−OCH2CH2SO
2CH3, またはニトロ基である)。
B.放出時に色素であるかまたは色素を形成するPUG 好適な色素および色素前駆体にはアゾ、アゾメチン、
アゾピラゾロン、インドアニリン、インドフェノール、
アントラキノン、トリアリールメタン、アリザリン、ニ
トロ、キノリン、インジゴおよびフタロシアニン色素ま
たはロイコ色素、テトラゾリウム塩またはシフトした色
素のような上記色素の前駆体がある。これらの色素は金
属錯体を形成していてもまたは金属錯体形成性のもので
あってもよい。かかる色素を記載している代表的な特許
明細書は、米国特許第3,880,658号明細書、米国特許第
3,931,144号明細書、米国特許第3,932,380号明細書、米
国特許第3,932,381号明細書および米国特許第3,942,987
号明細書である。好ましい色素および色素前駆体はア
ゾ、アゾメチンおよびインドアニリン色素および色素前
駆体である。幾つかの好ましい色素および色素前駆体の
構造は次の通りである。
C.カプラーであるPUG類 放出されるカプラーは非拡散性カラー形成カプラー、
カラー不形成カプラーまたは拡散性競争カプラーである
ことができる。競争カプラーを記載している代表的な特
許明細書および出版物は、「白色カプラーの化学につい
て(On the Chemistry of White Couplers)」、ダブリ
ュ・ピュッシェル(W.Pueschel)著、アグファーゲヴェ
ールト・エージー・ミッタイルンゲン・アンド・デア・
フォルシュングスーラボラトリウム・デア・アグファー
ゲヴェールト・エージー(Agfa−Gevaert AG Mitteilun
gen and der Forschungs−Laboratorium der Agfa−Gev
aert AG)、スプリンガー出版(Springer Verlag)、19
54年、352〜367頁、米国特許第2,998,314号明細書、米
国特許第2,808,329号明細書、米国特許第2,689,793号明
細書、米国特許第2,742,832号明細書、ドイツ国特許第
1,168,769号明細書および英国特許第907,274号明細書で
ある。好ましい競争カプラーの構造は、 (但し、R13は水素またはアセチルのようなアルキルカ
ルボニルであり、R14およびR15はそれぞれ水素またはス
ルホ、アミノスルホニルおよびカルボキシのような可溶
化性基である)および (但し、R15は上記定義の通りであり、R16はハロゲン、
アリールオキシ、アリールチオまたはメルカプトテトラ
ゾール、例えばフェニルメルカプトテトラゾールまたは
エチル=メルカプトテトラゾールのような現像抑制剤で
ある)である。
D.現像主薬を形成するPUG類 放出される現像主薬は、発色現像主薬、白黒現像主薬
または交差(Cross)酸化性現像主薬であることができ
る。それらには、アミノフェノール、フェニレンジアミ
ン、ハイドロキノンおよびピラゾリドンがある。代表的
な特許明細書は、米国特許第2,193,015号明細書、米国
特許第2,108,243号明細書、米国特許第2,592,364号明細
書、3,656,950号明細書、米国特許第3,658,525号明細
書、米国特許第2,751,297号明細書、米国特許第2,289,3
67号明細書、米国特許第2,772,282号明細書、米国特許
第2,743,279号明細書、米国特許第2,753,256号明細書お
よび米国特許第2,304,953号明細書である。
好ましい現像主薬の構造は、次のようなものである。
〔但し、R17は水素または1〜4個の炭素原子を有する
アルキルであり、R18は水素または1種以上のハロゲン
(例えばクロロ、ブロモ)または1〜4個の炭素原子を
有するアルキル(例えばメチル、エチル、ブチル)基で
ある〕、 (R18は上記定義の通りである)、 〔但し、R19は水素または1〜4個の炭素原子を有する
アルキルであり、R20,R21,R22,R23およびR24はそれぞれ
水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル(例えばメ
チル、エチル)、1〜4個の炭素原子を有する低級ヒド
ロキシアルキル(例えばヒドロキシメチル、ヒドロキシ
エチル)または低級スルホアルキルである〕。
E.漂白抑制剤であるPUG類 代表的特許明細書は、米国特許第3,705,801号明細
書、米国特許第3,715,208号明細書およびドイツ国特許
出願公開第2,405,279号明細書である。好ましい漂白抑
制剤の構造は、次のようなものである。
(但し、R25は6〜20個の炭素原子を有するアルキル基
である)。
F.漂白促進剤であるPUG類 −SCH2CH2COOH III F−5 (但し、W1は水素、エチルおよびブチルのようなアルキ
ル、エトキシおよびブトキシのようなアルコキシまたは
エチルチオおよびブチルチオのようなアルキルチオであ
って、例えば1〜6個の炭素原子を有するものであり、
置換基を有していなくともまたは置換基を有していても
よく、W2は水素、アルキルまたはフェニルのようなアリ
ールであり、W3およびW4は、それぞれ1〜6個の炭素原
子を有するアルキル、例えばエチルおよびブチルのよう
なアルキルであり、zは1〜6である)。
タイミング基(T1およびT2)およびPUGを選択し且つ
調製して、隣接するキャリヤー残基、詳細にはカプラー
部分およびカプラーのその他の基の活性に調整し、その
意図した目的に対してPUGの放出を最適にする。従っ
て、異なる構造上の型であってタイミング基に一定の活
性をもたせることができるPUG基が有用である。pKaのよ
うな各種特性も、特定の目的に対して最適な基を最も良
好に選択するのに有用であると思われる。かかる選択の
例には、例えばPUGとしてのベンゾトリアゾール残基が
ある。かかるベンゾトリアゾール残基は、ある目的に対
してはキノン−メチド放出機構を含むタイミング基から
極めてゆっくり放出することができ、一方、分子内親核
置換機構を含むタイミング基からは極めて速やかに放出
することができるが、ベンゾトリアゾール残基は から へ改質して、ベンゾトリアゾール残基がタイミング基
(T2)から開裂する速度を改質することができる。PUG
を改質するもう一つの例は、例えばメルカプトテトラゾ
ールを、 から 変化させることからなり、高pH、例えばpHが約10を超え
る場合には、上記基の−CH2O−は速やかに加水分解して
その意図した目的に対してPUGの残部を遊離の状態にし
ておく。
好ましい化合物Aは、式 (式中、R26は置換または非置換のアルキル、例えばメ
チル、エチル、プロピル、ブチルまたはエイコシルのよ
うな1〜20個の炭素原子を有する置換または非置換アル
キル、または置換または非置換アリール、例えばフェニ
ル、ヒドロキシフェニル、アリールオキシフェニルおよ
びアルコキシフェニルのような6〜20個の炭素原子を有
する置換または非置換アリールであり、 R27は水素または化合物の他の部分の放出のタイミン
グに悪影響を与えない置換基、アルキル、例えば1〜12
個の炭素原子を有するアルキル、アルキルスルホニル例
えば−SO2C12H25、ニトロ、アルコキシ、ハロゲン、ス
ルホアミドスルファモイルまたはシアノであり、 R28は水素またはPUGの放出のタイミングに有利な影響
を与える置換基であり、1〜5個の炭素原子を有するア
ルキル、例えばメチルまたはブチル、ニトロ、ハロゲ
ン、シアノまたは1〜5個の炭素原子を有するアルコキ
シであり、 COUPはカプラーの残部によってカプリング位置におい
て置換されたカプラー部分であり、 PUGは写真的に有用な基であり、 mおよびnはそれぞれ0、1または2であり、 Z5はピリジン、ピラゾール、ベンゼンまたはナフタレ
ン核を完成するのに要する原子である)によって表され
るカプラーである。
写真カプラーは、写真要素および/または現像液のよ
うな写真処理溶液に配合して、露光された写真要素を現
像するときそれらが酸化された発色現像主薬と反応する
ようにすることができる。写真処理溶液に配合されたカ
プラー化合物は、それらが処理溶液と共に写真層中を拡
散するような分子の大きさおよび形状にしなければなら
ない。写真要素に配合するときには、一般的にはカプラ
ー化合物は、非拡散性として、塗布した層から著しく拡
散したり移動したりしない分子の大きさおよび形状にす
べきである。
本発明の写真要素は、カラー形成カプラーおよび発色
現像主薬が別々の処理溶液または組成物または要素に配
合される通常の技法によって処理することができる。
写真要素は、支持体と単独のハロゲン化銀乳剤層とか
らなる単純な要素であってもよく、または多層の多色要
素であってもよい。化合物Aは上記のように、少なくと
も1層のハロゲン化銀乳剤層及び/または少なくとも1
層のその他の層例えば隣接層中に配合して、乳剤層中で
ハロゲン化銀を現像した酸化された発色現像主薬と反応
するようにすることができる。ハロゲン化銀乳剤層は他
の写真カプラー化合物、例えば色素形成カプラー、発色
したマスキングカプラー及び/または競争カプラーを含
むかまたはこれらと組み合わせてもよい。これらの他の
写真カプラーは、2種類の異なるタイミング基を含む写
真カプラーとして、同一または異なる色または色調の色
素を形成することができる。また、ハロゲン化銀乳剤層
及び写真要素の他の層は、これらの層に通常含まれる添
加物を含むことができる。
典型的な多層の多色写真要素は、シアン色素像提供材
料と関連する赤色感受性ハロゲン化銀乳剤単位と、マゼ
ンタ色素像提供材料と関連する緑色感受性ハロゲン化銀
乳剤と、黄色色素像提供材料と関連する青色感受性ハロ
ゲン化銀乳剤を有し、それらのハロゲン化銀乳剤単位の
少なくとも一つが上記のような写真要素と関連している
支持体を有することができる。それぞれのハロゲン化銀
乳剤単位は1層以上から成ることもでき、各種単位およ
び層を互いに異なる位置に配置することができる。
カプラーは、写真要素の1種以上の層または単位に配
合しまたは組み合わせることができる。T1T2PU
G及び/またはT2PUG及び/またはPUGが拡散性残基
である場合にはPUGによって影響される層または単位は
T2PUG及び/またはPUGの作用を所望な層または単位
に制限するスキャベンジャー層を要素中の適当な位置に
配合することによって制御することができる。写真要素
の層の少なくとも一つは、例えば媒染層またはバリヤー
層とすることができる。
感光性ハロゲン化銀乳剤は、粗い、通常のまたは細か
い粒度のハロゲン化銀結晶またはそれらの混合物を含む
ことができ、塩化銀、臭化銀、臭ヨウ化銀、塩臭化銀、
塩ヨウ化銀、塩臭ヨウ化銀及びそれらの混合物のような
ハロゲン化銀から成ることができる。これらの乳剤は、
ネガ作用または直接ポジ乳剤であることができる。それ
らは、主としてハロゲン化銀粒子の表面上にまたは主と
してハロゲン化銀粒子の内部に潜像を形成することがで
きる。それらは、化学的に且つスペクトル的に増感する
ことができる。乳剤は、典型的にはゼラチン乳剤である
が、他の親水性コロイドも用いられる。平板状の粒子の
感光性ハロゲン化銀が、リサーチ・ディスクロージャー
(Research Disclosure)1983年1月、項目番号22534お
よび米国特許第4,434,226号明細書に記載のように特に
有用である。
写真要素は支持体を有することができる。典型的な支
持体には、硝酸セルロースフィルム、酢酸セルロースフ
ィルム、ポリビニルアセタールフィルム、ポリエチレン
テレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルムお
よび関連のフィルムまたは樹脂材料あるいはガラス、
紙、金属などがある。典型的には、ポリマー性フィルム
または紙支持体のような柔軟な支持体が用いられる。紙
支持体はアセチル化したりまたはバリタ水および/また
はα−オレフィンポリマー、詳細には2〜10個の炭素原
子を有するα−オレフィン、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン−ブテンコポリマーなどでコーテ
ィングすることができる。
写真カプラーは、PUG類を放出する写真カプラーが従
来写真要素に用いられていたのと同様にして写真要素に
用いることができる。しかしながら、PUGの放出を制御
する能力が改良されたことにより、カプラーは以前に比
較して作用を促進したりまたはより選択的な作用を行う
ことができる。更に、カプラーは、通常のカプラーが従
来用いられて、PUGを供するのに別々の成分を用いてい
た用途に用いることもできる。
特定のPUGの性状によっては、カプラーは異なる目的
のために異なる場所に写真要素中に配合することができ
る。
カプラーから放出されるPUGが現像抑制剤であるとき
には、カプラーを、写真技術において用いられてきた現
像抑制剤を放出するカプラーと同様に写真要素に用いる
ことができる。現像抑制剤を放出するカプラーは、カラ
ー写真要素中のハロゲン化銀乳剤単位の1種以上中に配
合することができまたはこれらと反応させることもでき
る。ハロゲン化乳剤単位が2以上の層から成る場合に
は、上記層の1以上がカプラーを含むことができる。こ
れらの層は、当業界において通常に用いられる他の写真
カプラーを含むことができる。上記のようなカプラーを
用いたカプリング反応は、層または単位におけるカラー
形成カプラーとして同じ色の色素を形成することがで
き、異なる色の色素を形成することもでき、または無色
あるいは中性の反応生成物を生じることもできる。カプ
ラーから放出される現像抑制剤の層間の操作範囲は、微
細な粒子のハロゲン化銀乳剤の層のようなスキャベンジ
ャー層を用いることによって制御することができる。ス
キャベンジャー層は、上記のようにカプラーを含む要素
中において各種位置に配置することができる。これら
は、層間、層と支持体との間または総ての層の上方に配
置することができる。
上記のように、現像抑制剤を放出するカプラーは、酸
化された発色現像主薬がカプラーと反応した点から一定
の距離を置いて現像抑制剤を放出することができ、その
場合にはそれらは例えば中間層の像間効果を増加させる
ことができるので、従来DIRカプラーで得られた効果を
増強することができる。従って、カプラーを用いて、こ
れまでは達成されなかったDIRカプラーから得られる効
果をある程度制御することができる。
漂白抑制剤または漂白促進剤を放出する上記の写真カ
プラーを、写真技術に記載されている方法で用いて、銀
の漂白を抑制したりまたは写真要素の部分の漂白を促進
することができる。
色素または色素前駆体を放出する上記写真カプラーを
用いて処理を行い、色素を一体性または別個の受容層へ
拡散させて、所望な像を形成させることができる。ある
いは、色素をそれが放出される位置に止どまらせ、色素
が放出されるカプラーから形成される色素の密度を増加
させまたはその色素またはその他の色素の色調を改質し
たりまたは修正したりすることができる。もう一つの態
様では、この色素を完全に要素から除去して、カプラー
から放出されたものではない色素をカラー修正マスクと
して要素中に止どまらせることができる。
上記のようなカプラーを用いて、もう一つのカプラー
およびPUGを放出させることができる。放出されるカプ
ラーが色素形成カプラーである時には、それは同一また
は隣接層の酸化された現像主薬と反応して、主要なカプ
ラーから得られたのと同じまたは異なる色または色調の
色素を形成させることができる。放出されるカプラーが
競争カプラーである時には、それは同一または隣接層の
酸化された発色現像主薬と反応して色素密度を減少させ
ることができる。
PUGが現像主薬である上記のような写真カプラーを用
いて、カラー形成現像主薬と拮抗する現像主薬を放出さ
せることによって、色素密度を減少させることができ
る。また、これらのカプラーは、活性を考慮することに
より、均一な方式で要素中に好ましく導入されない現像
主薬を像様方式で提供することができる。
上記のような時間を整えた残基の放出を要する化学系
では、放出機構はキャリヤー部分から第一のタイミング
基の開裂を開始することによって開始することができ
る。特定のキャリヤー化合物、特定のタイミング基およ
び所望な活性残基の最終使用によっては、放出機構は例
えばキャリヤー化合物を輻射線、酵素、水分、酸または
塩基および/または酸化された還元剤と反応させること
によって開始することができる。
上記のように化合物Aは、有機化合物合成技術におい
て知られている方法によって調製することができる。典
型的には、最初にT1およびT2基を適当なカプラー部分ま
たはカプラー部分の誘導体に結合させることによって、
カプラーを調製する。生成物を次にPUGの適当な誘導体
と反応させて、望ましいカプラーを形成させる。既知の
反応を用いてこれらの工程を行う。以下の実施例は、特
定の反応物と反応を用いてこれらの工程を行うことがで
きる方法を示すものである。
以下の化合物は、化合物の調製法を示す。
これらの実施例において、Cpはカプラー部分 であり、PMTという記号は、 部分を表す。
〔実施例〕
合成例A A.中間化合物A−1の調製 水酸化カリウム51.5g(0.78モル)を水300mlに溶解し
た溶液に化合物D69g(0.31モル)を懸濁させたスラリー
を加熱して15分間沸騰させた。ほとんどの固形物が溶解
した。水50mlに水酸化カリウム7.5gを溶解させたものを
添加して、残っている固形物をほとんど溶解した。溶液
を過して、不溶性不純物を除去した。氷冷した液を
塩酸で慎重に処理し、水酸化アンモニウムでpH6〜7に
調整すると、沈澱を生じた。水で洗浄した後、4:1ジエ
チルエーテル−リグロイン混合物で洗浄し、化合物E60.
3gを黄緑色固形物として得た。
1,1,3,3−テトラメチルグアニジン6.3g(54ミリモ
ル)を、α−クロロ−α−ピバリル−2−クロロ−5−
(n−ヘキサデシルスルホンアミド)アセトアニリド
(Cp−Cl)16.2g(27ミリモル)および化合物E5.3g(27
ミリモル)をアセトアニリド40mlに溶解したものに、撹
拌を行いながら10分間を要して滴下して加えた。1時間
後に混合物を酢酸エチルと10%水性塩酸との間に分配し
た。有機層を食塩水で洗浄して、乾燥し、濃縮し、シリ
カゲルクロマトグラフィで精製すると、赤黄色油として
予想したnmrスペクトルを有するA−1を18.3gを得た。
b.中間化合物B−1の調製 10゜に氷冷した塩化アセチル50mlに、p−ヒドロキシ
ベンジルアルコール5.1g(40ミリモル)を、少しずつ撹
拌しながら加えた。一晩撹拌を行った後、混合物を濃縮
し、塩化メチレンに溶解し、5%重炭酸ナトリウムと水
で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。生成する塩
化p−アセトキシベンジルの50ml塩化メチレンに溶解し
たものを、室温で1−フェニル−1H−テトラゾール−5
−チオールナトリウム塩(NaPMT)8.2g(41ミリモル)
を水50mlに溶解したものと組合せた。処理を行い、次い
でトルエンおよびイソプロパノールから再結晶させる
と、無色結晶状のp−HOC6H4CH2PMT、融点126〜8゜を
生成した。このフェノール性生成物5.0g(21ミリモル)
とテトラヒドロフラン25mlおよびN,N−ジメチレンアニ
リン2.5g(21ミリモル)を含む氷冷溶液に、ホスゲン4.
1g(41ミリモル)を含む12%トルエン溶液を撹拌しなが
ら加えた。
処理すると、痕跡量のトルエンを含む青色油状生成物と
して、構造 によって表される7.25gの化合物B−1を生じた。
c.化合物1の調製 6.0g(8ミリモル)のA−1をテトラヒドロフラン20
mlに溶解して撹拌した溶液に、N,N−ジメチルアニリン
0.97g(8ミリモル)と2.8g(8ミリモル)のクロロホ
ルメートエステルB−1を、窒素雰囲気下で加えた。室
温で1時間撹拌後、反応混合物をジエチルエーテルで希
釈して、飽和塩化ナトリウム溶液(食塩水)、10%水性
塩酸、食塩水で洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾
燥し、濃縮すると、暗色油状生成物9.0gを得た。シリカ
ゲルクロマトグラフィによって精製すると、3.1gの淡黄
色ガラス状固形物、融点59〜60℃を得、nmr、赤外吸収
スペクトルおよびマススペクトルは化合物1について予
想したものと同じであった。
合成例B 化合物2の調製 構造 によって表されるA−2の8.3g(11.0ミリモル)とN,N
−ジメチルアニリン1.4ml(11.0ミリモル)をテトラヒ
ドロフラン20mlに溶解して撹拌した溶液に、窒素雰囲気
下で、3.6g(10.5ミリモル)のB−1の溶液を加えた。
1時間撹拌した後、混合物をジエチルエーテルと10%水
性塩酸とに分配した。有機層を5%炭酸ナトリウム溶
液、5%水性塩酸および食塩水で洗浄した後、乾燥し、
濃縮すると、黄色油状生成物9.3gを得た。シリカゲルク
ロマトグラフィによって精製し、5%水性水酸化ナトリ
ウムで洗浄すると、淡黄色固形物3.4g、融点81〜2゜を
得、元素分析、赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペク
トルおよびマススペクトルは化合物2について予想した
ものと同じであった。
合成例C 化合物3の調製 合成例Aの処理法を用いて、9.0g(12ミリモル)の化
合物A−1を、構造 によって表されるB−2の5.4g(14ミリモル)と組合せ
て、精製すると、3.6gの白色固形状化合物3、融点79〜
80゜を得、元素分析および赤外吸収スペクトルによって
確認した。
合成例DおよびE 合成例A、BおよびCの方法によって、構造 によって表されるA−3とB−2およびA−3とB−1
との同様な組み合わせから、それぞれ以下の構造を有す
る化合物4および5を得た。
化合物4 以下の化合物6および7も合成例A、BおよびCに記
載したのと同様な方法によって調製することができる。
その他の代表的な合成法を、以下の構造式による反応
によって表わす。
(但し、Cpはカプラー残基を表わす)。
以下の実施例によって本発明を更に詳細に説明する。
なお、実施例において「コーサー」なる語を屡々使用す
るけれども、これは、実施例1においても説明するよう
に、「現像抑制剤部分が放出されるもの(レリーサ
ー)」を意味し、また、したがって、コーナー層は「現
像抑制剤部分が放出される層」を意味する。また、「密
度」なる語は、特に断らない限り、「濃度(デンシテ
ィ)」に同義である。
実施例1 この実施例は本発明を説明するためのものである。
鮮明さおよび像間効果を説明するため、緑色感受性Ag
Br I「コーサー(causer)」ゼラチン乳剤層が黄色像を
提供し、下層の赤色感受性AgBr I「受容体」ゼラチン乳
剤層がマゼンタ像を提供するという写真要素フォーマッ
トを用いた。本明細書においてはコーサーゼラチン乳剤
という用語は、現像抑制剤部分が放出される層を意味す
る。本明細書における受容体ゼラチン乳剤層という用語
は現像抑制剤が作用する層を意味する。中間層の像間効
果は、例えばバール(Barr)らの「写真の科学と工学
(Photographic Science and Engineering)」13巻、2
号、3月〜4月、1969年、78〜80頁に記載されている。
カラー写真材料は、以下の模式的層構造に従って調製し
た(数値はmg/m2で表わした被覆率を示す)。オーバー
コート:ゼラチン−2500、ゼラチン硬化剤総ゼラチンに
対して1.75%。
コーサー層:緑色感受性のAgBr I−1600;ゼラチン−240
0、黄色色素形成カプラーおよび像改質カプラー(表3
を参照) 中間層:汚染防止剤2,5−ジドデシルヒドロキノン−11
5、ゼラチン−620。
受容体層:赤色感受性AgBr I−1600、ゼラチン−2400、
マゼンタ色素形成カプラー−650。
フィルム支持体:ハレーション防止灰色銀−324、ゼラ
チン−2452、汚染防止剤−15。
硬化剤はビス(ビニルスルホニルメチル)エーテルで
あり、臭ヨウ化銀(コーティグ重量は銀のコーティング
重量)は硫黄および金で化学的に増感した0.5μの平均
粒度を有する6.4%ヨウ化物乳剤であった。黄色色素形
成カプラーはその重量の半量のジブチルフタレートに分
散させ、マゼンタカプラーはその重量の半量のトリクレ
ジルホスフェートに分散させ、それぞれの像改質カプラ
ーはその重量の倍量のジエチルラウルアミドに分散させ
た。黄色色素形成カプラーは、表−3に示されるカプラ
ー−Y−1またはY−2のいずれかであった。
Y−1 R26=−OCH2C6H5 Y−2 R26=−OH マゼンタ色素形成カプラーは、次のような構造を有す
るものであった。
コーサーおよび受容体層の両方において像の現像を要
する像間評価のため、試料を目盛りを付けた密度試験対
象物とラッテン(Wratten)12(青色を引いたもの)フ
ィルターを通して露光した。ラッテンはイーストマン・
コーダック・カンパニー(Eastman Kodak Co.)、米国
の商品名である。鮮明さについては、16mm映画フィルム
(CMT−16)または35mmスライドフィルム(CMT−35)
についてのCMTアキュータンス(acutance)を計算する
ことによって評価を行い、露光はラッテン99(緑色)フ
ィルターを通して行った。次に、材料を38℃で以下のよ
うに処理した。
時間(分) 発色現像液 2〜3/4 停止(5%酢酸) 2 洗浄 2 漂白(Fe(CN)) 2 洗浄 2 定着 2 洗浄 2 この技術とカスケード式モジュレーション・トランス
ファー(CMT)アキュータンスは、「画像の鮮明度評価
のための改良された客観的方法:シー・エム・ティー・
アキュータンス(An Improved Objective Method for R
ating Picture Sharpness:CMT Acutance)」アール・ジ
ー・ゲンドロン(R.G.Gendron)著、Journal of SMPT
E、82巻、1009〜12頁(12月、1973年)に記載されてい
る。
カラー現像液の組成 g/l K2SO3 2.0 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β −ヒドロキシ−エチルアニリンサルフェート 3.35 K2CO3 30.0 KBr 1.25 KI 0.0006 pH10に調整。
露光したハロゲン化銀の現像によって生じる酸化され
た発色現像主薬は、隣接カプラーと結合して色素を生成
し、コーサー層のそれぞれの像改質カプラーからT1
T2PMTを放出する。放出された不動性のT1T2
PMTからは、時間を遅らせて、移動性のT2PMTであ
ることができる第二のフラグメントが放出される。最後
に、さらに時間を遅らせて、PMTがT2PMTから放出さ
れる。改質剤カプラーから放出されるこの抑制剤の効果
はコーサー(C)または受容体(R)層でのガンマー抑
制率によって測定することができる。
γ=改質剤なしでの層コントラスト、 γ=改質剤を有する層コントラスト。
C−R値は、コーサーおよび受容体層に生じる相対的
抑制効果を示す。
同様に、コーサー層のみが露光されるときの抑制剤の
効果を、その層に置ける密度抑制率(%D)によって測
定することができる。
但し、DおよびD0は、それぞれ改質剤カプラーを配合し
た場合および配合しない場合の試料についての真の密度
(像密度からカブリ密度を減じたもの)である。
像間効果 表−3Aには、コーサーおよび受容体層の両方を露光し
た場合に、比較用カプラーが広範囲の像間(interimag
e)効果を生じることを示している。3種のカプラー
(C−1、C−2、C−3)は総て、6員環の形成を介
して抑制剤を放出する単一のタイミング基(T1)を有す
る。+28から−16へのC−R値の変動は、窒素原子に大
きな疎水性または親水性置換基のいずれかを結合させる
ことによってそれぞれ制御された。小さなR置換基で
は、C−R値は0近くになった。
比較用カプラーC−1は、構造 によって表わされる。
比較用カプラーC−2は、構造 によって表わされる。
比較用カプラーC−3は、構造 によって表わされる。
カプリング速度とt 1/2値はそれぞれこれらのカプラ
ー中では比較できるものであるのでC−R値の著しい負
はT1−PMTフラグメントが抑制剤を放出する前に更に拡
散しやすいことによるものと考えられる。
比較用カプラーとは対照的に、像改質カプラーは、第
一のタイミング基(T1)と第二のタイミング基(T2)と
を順次有している。化合物4および5において−COOHの
ような親水性基を結合させると(表−3CおよびDを参
照)、化合物1〜3よりも負のC−R値が大きくなり、
受容体層に対するタイミングのよい作用が大きくなるこ
とを示している。しかしながら、これらの値は比較的小
さな範囲で変動するのでコーサー対受容体効果は釣合は
比較用カプラーC−1の釣合に近くなる。表−3から、
コーサーまたは受容体層において最も大きい抑制を生じ
る像改質カプラーはその層において鮮明度を最も向上さ
せることが分かる。試料14(本発明の実施例11)と試料
13(比較用例10)については、受容体の鮮明度において
比較し得るガンマーで3CMTが予想外に改良されることを
観測した。
鮮明度 コーサー層のみを露光して現像する場合に、上記層で
放出された抑制剤が支配的に作用し、抑制効果を2層に
拡げた場合よりも鮮明度が大きくなった。以下の表−4
のデーターは本発明の像改質カプラーを比較用カプラー
C−1と同一モル濃度で比較すると、CMTアキュータン
スが1から3へと予想外に向上し、高濃度ステップにお
いて増加することを示している。50%以上のモル濃度の
カプラー4(試料19)も優れた鮮明度を生じたが、最大
の改良は低濃度ステップで生じた。また、鮮明度は%Δ
Dとして測定した抑制の程度と一般的に相関を有するこ
とも観察された。
工程1,2および3は、表−3Dに記載のフィルター試料
上で0.31ogEずつ増加する露光を表わす。
上記方法によって調整することができ、写真要素に有
用な他の化合物の例は、次の通りである。(実施例26〜
34は、本発明による写真要素に用いられる現像抑制剤カ
プラーを示す)。
実施例35 この実施例は、本発明の写真要素に有用な現像促進剤
放出カプラーを示す。
実施例36 この実施例は、本発明の写真要素に有用な像安定剤放
出カプラーを示す。
実施例37 この実施例は、本発明の写真要素に有用な漂白抑制剤
放出カプラーを示す。
実施例38 この実施例は、本発明の写真要素に有用な漂白促進剤
放出カプラーを示す。
実施例39 この実施例は、本発明の写真要素に有用な核生成剤放
出カプラーを示す。
実施例40 この実施例は、本発明の写真要素に有用な競争カプラ
ー放出カプラーを示す。
実施例41 この実施例は、本発明の写真要素に有用な像カプラー
放出カプラーを示す。
実施例42 この実施例は、本発明の写真要素に有用な現像主薬放
出カプラーを示す。
実施例43 この実施例は、本発明の写真要素に有用な定着剤放出
カプラーを示す。
実施例44 この実施例は、本発明の写真要素に有用な硬化剤放出
カプラーを示す。
実施例45 この実施例は、本発明の写真要素に有用なトーナー放
出カプラーを示す。
実施例46 この実施例は、本発明の写真要素に有用なカブリ防止
剤放出カプラーを示す。
実施例47 この実施例は、本発明の写真要素に有用な色素放出カ
プラーを示す。
実施例48 この実施例は、本発明の写真要素に有用な紫外線吸収
剤放出カプラーを示す。
実施例49 この実施例は本発明による写真要素に有用な別のカプ
ラーを示す。このカプラーは、現像促進剤を放出するこ
とができる第一のタイミング基と現像抑制剤を放出する
ことができる第二のタイミング基を有する。
実施例50 この実施例は、本発明の写真要素に有用な高分子性カ
プラーを示す。
実施例51 この実施例は、本発明の写真要素に有用な化合物を示
す。この化合物は、還元剤の存在において、現像抑制剤
を放出することができる。
もう一つの例示用写真要素は、上記と同様に、 (但し、 は、カプラーの残りを放出する際に、酸化された発色現
像液と反応することによってカプラー部分を写真要素に
おいて移動性部分とすることができる水溶性化基(SO
L)を有するカプラー部分であり、(T1)はバラスト置
換基(BALL)を有する第一のタイミング基であり、処理
前にはカプラーを固定することができ、次いでカプラー
が酸化された発色現像液と反応した後には第一のタイミ
ング基を固定することができるものであり、 BALLはバラスト基であり、処理前にはカプラーを固定
することができ、次いで処理中および後には第一のタイ
ミング基を固定することができるものであり、 SOLは水溶性化基であり、カプラーを酸化された発色
現像主薬と反応させた後カプラー部分を移動性にするこ
とができるものであり、 T2は第一のタイミング基T1とは異なる第二のタイミン
グ基であり、 PUGは写真的に有用な基である)によって表わされる
カプラーを有する。
写真要素を露光しかつ処理した後、酸化された発色現
像主薬が、初期において不動性のカプラーと反応して、
移動性色素と、不動性の第一のフラグメント を形成する。
時間を遅らせて、上記の不動性の から、移動性のT2PUGであることができる第二のフ
ラグメントが放出される。最後に、さらに時間を遅らせ
て、前記T2PUGからPUGが放出される。PUGは、移動
性であっても、あるいは不動性であってもよい。例え
ば、PUGは現像抑制剤である。カプラーは、例えば現像
抑制剤放出(DIR)カプラーとして働くことができ、形
成される色素が水溶性であり、カプラー残基の水溶性化
基によって像形成層から除去されるので、このカプラー
は、処理後に像形成層に色素を残さない。
〔発明の効果〕
少なくとも1種の上記化合物Aを有する写真要素は、
写真的に有用な基の放出のタイミングと速度を高度に制
御することができると共に、写真的に有用な基を放出す
ることができる化合物を有する写真要素の設計の可能性
においてより高度の自由度を与える。かかる効果は、写
真的に有用な基または写真的に有用な基を放出するカプ
ラーのようなキャリヤー化合物を著しく改質することな
く得られるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−219747(JP,A) 特開 昭60−185950(JP,A) 特開 昭61−267048(JP,A) 特開 昭61−272741(JP,A) 特開 昭63−37346(JP,A) 特公 平6−90468(JP,B2) 特公 平4−18291(JP,B2) 欧州特許公開255085(EP,A2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体、少なくとも1つの写真乳剤層及び
    少なくとも1種の次式の化合物A: COUPT1T2PUG (上式において、 COUPはカプラー部分であり、 PUGは写真的に有用な基であり、そして T1及びT2は、第1及び第2の相異なるタイミング基であ
    って、T2に結合せしめられたPUGの放出をコントロール
    し、また、その際、前記第1のタイミング基T1は、COUP
    からそのカプリング位置で放出されることが可能であ
    る)を含む写真要素であって、その際、 前記化合物Aは、少なくとも4つの異なる部分から構成
    されていて、前記写真要素の処理によって、前記COUPか
    ら前記T1が開裂した後、そのT1から前記T2が開裂し、そ
    してそのT2から前記PUGが開裂し、そして 前記T1及びT2は、それぞれ、分子内親核置換反応を行い
    得る基であって、この基は、前記分子内反応によって環
    状有機環又は一時的な環状有機環を形成できる親核性及
    び親電子性基、あるいは共役鎖の電子移動を行い得る基
    を含み、かつ 前記T1及びT2間あるいは前記T2及びPUG間における結合
    の開裂は、酸化された発色現像主薬の作用を包含しな
    い、 ことを特徴とする写真要素。
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