JP2561088B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2561088B2
JP2561088B2 JP62102434A JP10243487A JP2561088B2 JP 2561088 B2 JP2561088 B2 JP 2561088B2 JP 62102434 A JP62102434 A JP 62102434A JP 10243487 A JP10243487 A JP 10243487A JP 2561088 B2 JP2561088 B2 JP 2561088B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ハロゲン化銀写真感光材料に関し、詳しく
は、迅速処理が可能であって、該迅速現像処理に於ける
処理安定性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料に関
する。
[発明の背景] 一般にハロゲン化銀カラー写真感光材料は支持体上に
青色光、緑色光および赤色光に感光性を有するように選
択的に分光増感された3種の写真用ハロゲン化銀乳剤層
が塗設されている。例えば、カラーネガ用ハロゲン化銀
写真感光材料では、一般に露光される側から青感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層、緑感光性ハロゲン化銀乳剤層、赤感
光性ハロゲン化銀乳剤層の順に塗設されており、青感光
性ハロゲン化銀乳剤層と緑感光性ハロゲン化銀乳剤層と
の間には、青感光性ハロゲン化銀乳剤層を透過する青色
光を吸収させるために漂白可能な黄色フィルター層が設
けられている。さらに各乳剤層には、種々特殊な目的で
他の中間層を、また最外層として保護層を設けることが
行われている。また、例えばカラー印画紙用ハロゲン化
銀写真感光材料では、一般に露光される側から赤感光性
ハロゲン化銀乳剤層、緑感光性ハロゲン化銀乳剤層、青
感光性ハロゲン化銀乳剤層の順で塗設されており、上記
カラーネガ用のハロゲン化銀写真感光材料におけると同
様に各々特殊の目的で紫外線吸収層をはじめとする中間
層や、保護層等が設けられている。これらの各ハロゲン
化銀乳剤層は前記とは別の配列で設けられることも知ら
れており、さらに各ハロゲン化銀乳剤層として、各々の
色光に対して実質的に同じ波長域に感光性を有する2層
からなる感光性ハロゲン化銀乳剤層を用いることも知ら
れている。これらのハロゲン化銀カラー写真感光材料に
おいては、発色現像主薬として、例えば芳香族第1級ア
ミン系発色現像主薬を用いて、露光されたハロゲン化銀
粒子を現像し、生成した発色現像主薬の酸化生成物と色
素形成カプラーとの反応により色素画像が形成される。
この方法においては、通常、シアン、マゼンタおよびイ
エローの色素画像を形成するために、それぞれシアンカ
プラー、マゼンタカプラー、およびイエローカプラーが
用いられる。
近年、当業界においては、迅速処理可能であって、高
画質であり、しかも処理安定性が優れており、低コスト
であるハロゲン化銀カラー写真感光材料が望まれてお
り、特に、迅速に処理できるハロゲン化銀カラー写真感
光材料が望まれている。
即ち、ハロゲン化銀写真感光材料は各現像所に設けら
れた自動現像機にてランニング処理することが行われて
いるが、ユーザーに対するサービス向上の一環として、
現像受付日のその日の内に現像処理してユーザーに返還
することが要求され、近時においては更に、受付から数
時間で返還することさえも要求されるようになり、ます
ます迅速処理可能なハロゲン化銀カラー写真感光材料の
開発が急がれている。
現像速度を促進する目的で処理液のpHを高くしたり、
高い濃度で処理を行ったり、あるいは写真乳剤もしくは
現像液に四級塩化合物、ポリエチレングリコール、チオ
エーテル化合物、アミン類(米国特許2,196,037号、同
2,496,903号、同2,515,147号、同2,482,546号明細書)
を加える方法等が提案されている。
しかしこれらの方法においては、現像促進の効果が小
さく、またカブリの増加や粒状性の劣化が観測され、満
足される方法とは言えない。
他方、ハロゲン化銀に関しては、高塩化物ハロゲン化
銀は、臭化銀、沃化銀に比較して可溶性が大であり、よ
って短時間のうちに現像を達成する事が十分に可能とな
る。
しかしながら高塩化物ハロゲン化銀を使用した場合に
は、漂白定着液の発色現像液への混入により、カブリが
増加するという欠点がある。自動現像機に於いて長期間
にわたり、ハロゲン化銀写真感光材料を処理した場合、
特にローラー搬送自動現像機に於いては、漂白定着液の
発色現像液への混入がおこりやすく、これを完全になく
す事は不可能に近い。
したがって、高塩化物ハロゲン化銀を含有する感光材
料の漂白定着液混入によるカブリを減少する方法が望ま
れていた。
一般に、カブリ抑制剤としては、臭化カリウム、テト
ラザインデン誘導体、またはメルカプトテトラゾール類
などが知られている。しかしながら、これらの抑制剤を
含む現像処理液にて、高塩化物ハロゲン化銀カラー写真
感光材料を処理した場合には、多くの欠点を有する。
すなわち、カブリ抑制効果が小さかったり、あるいは
カブリ抑制効果はあっても迅速性をも損なうものであっ
たりした。
したがって、迅速処理性を損なう事なくしかも、漂白
定着液の発色現像液への混入によるカブリを減少させる
事は困難な事であった。
以上の実情に鑑み本発明者らは、種々検討した結果本
発明を見い出すに至った。
[発明の目的] したがって、本発明の目的は、迅速な現像処理が可能
であり、かつ発色現像液への漂白定着液の混入によるカ
ブリが抑制されたハロゲン化銀写真感光材料を提供する
事にある。
[発明の構成] 本発明の上記目的は、支持体上に少なくとも一層の感
光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写
真感光材料において、前記感光性ハロゲン化銀乳剤層の
少なくとも一層は塩化銀含有率が80モル%以上である感
光性ハロゲン化銀粒子を含有し、また該塩化銀含有率が
80モル%以上である感光性ハロゲン化銀粒子を含有する
感光性ハロゲン化銀乳剤層および他の写真構成層から選
ばれる少なくとも一層は、塩化銀含有率が50モル%以下
である実質的に非感光性の微粒子塩臭化銀又は微粒子臭
化銀を含有しているハロゲン化銀カラー写真感光材料を
提供することによって達成される。
[発明の具体的構成] 本発明に係わる実質的に非感光性の微粒子ハロゲン化
銀は、塩化銀含有率が50モル%以下の塩臭化銀、さらに
好ましくは塩化銀含有率が20モル%以下の塩臭化銀、最
も好ましくは臭化銀(臭化銀100モル%)である。
本発明に於いて「実質的に非感光性の微粒子ハロゲン
化銀」とは、露光によって感光されないハロゲン化銀粒
子および露光によって感光されるが現像されないハロゲ
ン化銀粒子の両方を含むものである。
また実質的に非感光性の微粒子ハロゲン化銀の平均粒
径は、好ましくは0.01μ〜0.20μが適当であり、さらに
好ましくは0.01μ〜0.10μである。
ここでいう平均粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の
場合は、その直径または立方体や球状以外の形状の粒子
の場合は、その投影像を同面積の円像に換算した時の直
径の平均値であって、個々のその粒径がriであり、その
数がniである時、下記の式によってが定義されたもの
である。
なお上記粒子径は、上記の目的のために当該技術分野
において一般に用いられる各種の方法によってこれを測
定することができる。代表的な方法としては、ラプラウ
ンドの「粒子径分析法」A.S.T.M.シンポジウム・オン・
ライト・マイクロスコピー、1955年、94〜122頁または
「写真プロセスの論理」ミースおよびジェームズ共著、
第3版、マクミラン社発行(1966年)の第2章に記載さ
れている。この粒子径は粒子の投影面積か直径近似値を
使ってこれを測定することができる。
粒子が実質的に均一形状である場合は、粒径分布は直
径か投影面積としてかなり正確にこれを表わすことがで
きる。
実質的に非感光性の微粒子ハロゲン化銀の添加量は、
0.01g/m2〜1.00g/m2が適当であり、0.02〜0.40g/m2がさ
らに好ましい。
実質的に非感光性の微粒子ハロゲン化銀は写真構成層
中の感光性層又は非感光性層に添加できるが、好ましく
は塩化銀含有率が80モル%以上である感光性ハロゲン化
銀粒子を、含有する層又はこの層より支持体から遠い層
に添加する事が好ましい。
さらに好ましくは塩化銀含有率が80モル%以上である
感光性ハロゲン化銀粒子を含有する層より支持体から遠
い層である。
実質的に非感光性の微粒子ハロゲン化銀は公知の方法
により、容易に調整する事ができる。
又、この実質的に非感光性の微粒子ハロゲン化銀は露
光によって感光され現像される必要はないため、化学増
感されている乳剤を用いてもよいが、むしろ化学熟成を
していない極度に低感度の乳剤の方が好ましい。これら
のハロゲン化銀乳剤粒子は、酸性法、中性法、アンモニ
ア法等いずれでもよく、又片側混合法、同時混合法等の
公知の混合方式のいずれを用いても調整できる。
本発明に係るハロゲン化銀粒子は塩化銀含有率が80モ
ル%以上であるが、90モル%以上が塩化銀である場合が
好ましい。残りのハロゲン化銀の大部分は臭化銀であ
り、勿論すべて臭化銀でもよい。用途により沃化銀を含
ませることができるが、その場合でも1モル%未満であ
る。
本発明に係るハロゲン化銀乳剤層は、本発明に係るハ
ロゲン化銀粒子以外のハロゲン化銀粒子を含有してもよ
いが、その場合にもハロゲン化銀乳剤層に含まれるハロ
ゲン化銀全量に対する本発明に係るハロゲン化銀粒子の
比率50モル%以上が好ましく、更に好ましくは70モル%
以上であり、80モル%以上であることが特に好ましい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子の組成は、粒子内部か
ら外部に至るまで均一なものであってもよいし、粒子内
部と外部の組成が異なってもよい。また、粒子内部と外
部の組成が異なる場合、連続的に組成が変化してもよい
し、不連続であってもよい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子の粒子径は、特に制限
はないが、迅速処理性および感度等、他の写真性能等考
慮すると、好ましくは0.2乃至1.6μm、更に好ましくは
0.25乃至1.2μmの範囲である。なお、上記粒子径は、
当該技術分野において一般に用いられる各種の方法によ
ってこれを測定することができる。代表的な方法として
は、ラブランドの「粒子径分析法」A.S.T.M.シンポジウ
ム・オン・ライト・マイクロスコピー1955年,94〜122頁
または「写真プロセスの理論」ミースおよびジェームズ
共著,第3版,マクミラン社発行(1966年)の第2章に
記載されている。この粒子径は、粒子の投影面積か、直
径近似値を使ってこれを測定することができる。粒子が
実質的に均一形状である場合は、粒径分布は直径か投影
面積としてかなり正確にこれを表わすことができる。
本発明に係るハロゲン化銀粒子の粒子径の分布は、多
分散であってもよいし、単分散であってもよい。好まし
くはハロゲン化銀粒子の粒径分布において、その変動係
数が0.22以下、さらに好ましくは、0.15以下の単分散ハ
ロゲン化銀粒子である。ここで、変動係数は、粒径分布
の広さを示す係数であり、次式によって定義される。
ここでriは粒子個々の粒径、niはその数を表わす。こ
こで言う粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合はそ
の直径、また立方体や球状以外の形状の粒子の場合は、
その投影像を同面積の円像に換算した時の直径を表わ
す。
本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任意のものを
用いることができる。好ましい1つの例は、{100}面
を結晶表面として有する立方体である。また、米国特許
第4,183,756号、同第4,225,666号、特開昭55−26589
号、特公昭55−42737号等の明細書や、ザ・ジャーナル
・オブ・フォトグラフィック・サイエンス(J.Photgr.S
ci),21,39(1973)等の文献に記載された方法によ
り、8面体、14面体、12面体等の形状を有する粒子をつ
くり、これを用いることもできる。更に、双晶面を有す
る粒子を用いてもよい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の形状からな
る粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子が混合され
たものでもよい。
本発明の乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は酸性
法、中性法、アンモニア法のいずれで得られたものでも
よい。該粒子は一時に成長させても良いし、種粒子をつ
くった後、成長させても良い。種粒子をつくる方法と成
長させる方法は同じであっても、異なっても良い。
また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形
式としては、順混合法、逆混合法、同時混合法それらの
組み合せなどいずれでもよいが、同時混合法で得られた
ものが好ましい。更に同時混合法の一形式として特開昭
54−48521号等に記載されているpAg−コントロールドー
ダブルジェット法を用いることもできる。
更に必要であればチオエーテル等のハロゲン化銀溶
剤、またはメルカプト基含有化合物や増感色素のような
晶癖コントロール剤を用いてもよい。
本発明の乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、粒子
を形成する過程及び/又は成長される過程で、カドミウ
ム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩又は錯
塩、ロジウム塩又は錯塩、鉄塩又は錯塩を用いて金属イ
オンを添加し、粒子内部に及び/又は粒子表面に包含さ
せる事が出来、また適当な還元的雰囲気におく事によ
り、粒子内部及び/又は粒子表面に還元増感核を付与出
来る。
本発明の乳剤は、ハロゲン化銀粒子の成長の終了後に
不要な可溶性塩類を除去しても良いし、あるいは含有さ
せたままでも良い。該塩類を除去する場合には、リサー
チ・ディスクロージャー17643号記載の方法に基づいて
行う事が出来る。
本発明の乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、潜像
が主として表面に形成されるような粒子であっても良
く、また主として粒子内部に形成されるような粒子でも
良い。好ましくは潜像が主として表面に形成される粒子
である。
本発明の乳剤は、常法により化学増感される。即ち、
銀イオンと反応できる硫黄を含む化合物や、活性ゼラチ
ンを用いる硫黄増感法、セレン化合物を用いるセレン増
感法、還元性物質を用いる還元増感法、金その他の貴金
属化合物を用いる貴金属増感法などを単独又は組み合わ
せて用いる事が出来る。
本発明の乳剤は、写真業界において増感色素として知
られている色素を用いて、所望の波長域に分光増感出来
る。増感色素は単独で用いても良いが、2種以上を組み
合わせて用いても良い。増感色素とともにそれ自身分光
増感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質的に吸
収しない化合物であって、増感色素の増感作用を強める
強色増感剤を乳剤中に含有させても良い。
増感色素としては種々のものを用いることができ、ま
た各々増感色素を1種又は2種以上組合せて用いること
ができる。本発明において有利に使用される増感色素と
しては例えば次の如きものを挙げることができる。
即ち、青感光性ハロゲン化銀乳剤層に用いられる増感
色素としては、例えば西独特許929,080号、米国特許2,2
31,658号、同2,493,748号、同2,503,776号、同2,519,00
1号、同2,912,329号、同3,656,959号、同3,672,897号、
同3,694,217号、同4,025,349号、同4,046,572号、英国
特許1,242,588号、特公昭44−14030号、同52−24844号
等に記載されたものを挙げることができる。また緑感光
性ハロゲン化銀乳剤に用いられる増感色素としては、問
えば米国特許1,939,201号、同2,072,908号、同2,739,14
9号、同2,945,763号、英国特許505,979号等に記載され
ている如きシアニン色素、メロシアニン色素または複合
シアニン色素をその代表的なものとして挙げることがで
きる。さらに、赤感光性ハロゲン化銀乳剤に用いられる
増感色素としては、例えば米国特許2,269,234号、同2,2
70,378号、同2,442,710号、同2,454,629号、同2,776,28
0号等に記載されている如きシアニン色素、メロシアニ
ン色素または複合シアニン色素をその代表的なものとし
て挙げることができる。更にまた米国特許2,213,995
号、同2,493,748号、同2,519,002号、西独特許929,080
号等に記載されている如きシアニン色素、メロシアニン
色素または複合シアニン色素を緑感光性ハロゲン化銀乳
剤または赤感光性ハロゲン剤に有利に用いることができ
る。
これらの増感色素は単独で用いてもよく、またこれら
を組合せて用いてもよい。増感色素の組合せは特に、強
色増感の目的でしばしば用いられる。その代表例は、米
国特許第2,688,545号、同2,977,229号、同3,397,060
号、同3,522,052号、同3,527,641号、同3,617,293号、
同3,628,964号、同3,666,480号、同3,672,898号、同3,6
79,428号、同3,703,377号、同3,769,301号、同3,814,60
9号、同3,837,862号、同4,026,707号、英国特許1,344,2
81号、同1,507,803号、特公昭43−4936号、同53−12375
号、特開昭52−110618号、同52−109925号等に記載され
ている。
本発明の乳剤には、感光材料の製造工程、保存中、あ
るいは写真処理中のカブリの防止及び/又は写真性能を
安定に保つ事を目的として、化学熟成中及び/又は化学
熟成の終了時、及び/又は化学熟成の終了後、ハロゲン
化銀乳剤を塗布するまでに、写真業界においてカブリ防
止剤又は安定剤として知られている化合物を加えること
ができる。
本発明の感光材料が色素形成カプラーを含有し、像様
露光後発色現像液で処理する場合に、本発明の効果が特
に顕著なものとなる。
シアン色素画像形成カプラーとしては、フェノール
系、ナフトール系4当量もしくは2当量型シアン色素画
像形成カプラーが代表的であり、米国特許第2,306,410
号、同第2,356,475号、同第2,362,598号、同第2,367,53
1号、同第2,369,929号、同第2,423,730号、同第2,474,2
93号、同第2,476,008号、同第2,498,466号、同第2,545,
687号、同第2,728,660号、同第2,772,162号、同第2,89
5,826号、同第2,976,146号、同第3,002,836号、同第3,4
19,390号、同第3,446,622号、同第3,476,563号、同第3,
737,316号、同第3,758,308号、同第3,839,044号、英国
特許第478,991号、同第945,542号、同第1,084,480号、
同第1,377,233号、同第1,388,024号及び同第1,543,040
号の各明細書、並びに特開昭47−37425号、同50−10135
号、同50−25228号、同50−112038号、同50−117422
号、同50−130441号、同51−6551号、同51−37647号、
同51−52828号、同51−108841号、同53−109630号、同5
4−48237号、同54−66129号、第54−131931号、同55−3
2071号、同59−146050号、同59−31953号及び同60−117
249号の各公報などに記載されている。
シアン画像形成カプラーとしては、下記一般式
[I]、[II]で示されるカプラーを好ましく用いるこ
とができる。
一般式[I] 式中、R1Eはアリール基、シクロアルキル基または複
素環基を表わす。R2Eはアルキル基またはフェニル基を
表わす。R3Eは水素原子、ハロゲン原子、アルキルまた
はアルコキシ基を表わす。Z1Eは水素原子、ハロゲン原
子、または芳香族第1級アミン系発色現像主薬の酸化体
との反応により離脱し得る基を表わす。
一般式[II] 式中、R4Fはアルキル基(例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ノニル基等)を表わす。R
5Fはアルキル基(例えばメチル基、エチル基等)を表わ
す。R6Fは水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩
素、臭素等)またはアルキル(例えばメチル基、エチル
基等)を表わす。Z2Fは水素原子、ハロゲン原子または
芳香族第1級アミン系発色現像主薬の酸化体との反応に
より離脱し得る基を表わす。
本発明において、マゼンタ色素画像形成カプラーとし
ては、下記一般式[III]および[IV]で示されるカプ
ラーを好ましく用いることができる。
一般式[III] [式中、Arはアリール基を表わし、Ra1は水素原子又は
置換基を表わし、Ra2は置換基を表わす。Yは水素原子
または発色現像主薬の酸化体との反応により離脱しうる
置換基を、Wは−NH−、NHCO−(N原子はピラゾロン核
の炭素原子に結合)または−NHCONH−を表わし、mは1
または2の整数である。] 〔a〕の具体例 一般式[IV] で表わされるマゼンタカプラーに於いて、Zaは含窒素複
素環を形成するに必要な非金属原子群を表し、該Zaによ
り形成される環は置換基を有してもよい。
Xは水素原子または発色現像主薬の酸化体との反応に
より離脱しうる置換基を表す。
またRaは水素原子または置換基を表す。
前記Raの表す置換基としては、例えばハロゲン原子、
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環
基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホ
ニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ
基、スピロ化合物残基、有機炭化水素化合物残基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、シロ
キシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミ
ノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、イミド基、
ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基
が挙げられる。
これらは、例えば米国特許第2,600,788号、同第3,06
1,432号、同第3,062,653号、同第3,127,269号、同第3,3
11,476号、同第3,152,896号、同第3,419,391号、同第3,
519,429号、同第3,555,318号、同第3,684,514号、同第
3,888,680号、同第3,907,571号、同第3,928,044号、同
第3,930,861号、同第3,930,866号、同第3,933,500号等
の明細書、特開昭49−29639号、同49−111631号、同49
−129538号、同50−13041号、同52−58922号、同55−62
454号、同55−118034号、同56−38043号、同57−35858
号、同60−23855号の各公報、英国特許第1,247,493号、
ベルギー特許第769,116号、同第792,525号、西独特許2,
156,111号の各明細書、特公昭46−60479号、特開昭59−
125,732号、同59−228,252号、同59−162,548、同59−1
71,956号、同60−33,552号、同60−43,659号の各公報、
西独特許1,070,030号及び米国特許3,725,067号の各明細
書等に記載されている。
イエロー色素形成カプラーとしては、公知のアシルア
セトアニリド系カプラーを好ましく用いることが出来
る。これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド系及びピ
バロイルアセトアニリド系化合物は有利である。用い得
る黄色カプラーの具体例は、英国特許第1,077,874号、
特公昭45−40757号、特開昭47−1031号、同47−26133
号、同48−94432号、同50−87650号、同51−3631号、同
52−115219号、同54−99433号、同54−133329号、同56
−30127号、米国特許第2,875,057号、同3,253,924号、
同3,262,506号、同3,408,194号、同3,551,155号、同3,5
51,156号、同3,664,841号、同3,725,072号、同3,730,72
2号、同3,891,445号、同3,900,483号、同3,929,484号、
同3,933,500号、同3,973,968号、同3,990,896号、同4,0
12,259号、同4,022,620号、同4,029,508号、同4,057,43
2号、同4,106,942号、同4,133,958号、同4,269,936号、
同4,286,053号、同4,304,845号、同4,314,023号、同4,3
36,327号、同4,356,258号、同4,386,155号、同4,401,75
2号等に記載されたものである。
本発明の感光材料に用いられる耐拡散性イエローカプ
ラーは、好ましくは下記一般式[V]で表わされる。
一般式[V] 式中、R1はハロゲン原子又はアルコキシ基を表わす。
R2は水素原子、ハロゲン原子又は置換基を有していても
よいアルコキシ基を表わす。R3は置換基を有していても
よいアシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アルキ
ルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、アリ
ールスルホンアミド基、アルキルウレイド基、アリール
ウレイド基、サクシンイミド基、アルコキシ基又はアリ
ールオキシ基を表わす。Z1は発色現像主薬の酸化体とカ
ップリングする際離脱しうる基を表わす。
以下に本発明に用いられる2当量イエローカプラーの
具体例を示す。
〔例示化合物〕 本発明のハロゲン化銀を分散する親水性コロイドとし
てはゼラチンを用いることが有利であるが、それ以外の
親水性コロイドも用いることができる。
好ましい親水性コロイドの例としては、アルカリ処理
ゼラチン又は酸処理ゼラチン等のゼラチンが最も一般的
であるが、このゼラチンの一部を、フタル化ゼラチン、
フェニルカルバモイルゼラチンの如き誘導体ゼラチン、
アルブミン、寒天、アラビアゴム、アルギン酸、部分加
水分解セルロース誘導体、部分加水分解ポリ酢酸ビニ
ル、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドンおよびこれらのビニル化合物の共重合
体を挙げることができる。
本発明の写真感光材料には種々の公知の写真用添加剤
を含有せしめることができる。そのような例として例え
ば、紫外線吸収剤(例えばベンゾフェノン系化合物及び
ベンゾトリアゾール系化合物等)、色素画像安定剤(例
えばフェノール系化合物、ビスフェノール系化合物、ヒ
ドロキシクロマン系化合物、ビススピロクロマン系化合
物、ヒダントイン系化合物、及びジアルコキシベンゼン
系化合物等)、ステイン防止剤(例えばハイドロキノン
誘導体等)、界面活性剤(例えばアルキルナフタレンス
ルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、アルキルコハク酸エステルスルホン酸ナトリウ
ム、ポリアルキレングリコール等)、水溶性イラジエー
ション防止染料(例えばアゾ系化合物、スチリル系化合
物、トリフェニルメタン系化合物、オキソノール系化合
物及びアントラキノン系化合物等)、硬膜剤(例えばハ
ロゲンS−トリアジン系化合物、ビニルスルホン系化合
物、アクリロイル系化合物、エチレンイミノ系化合物、
N−メチロール系化合物、エポキシ系化合物及び水溶性
アルミニウム塩等)、膜物性改良剤(例えばグリセリ
ン、脂肪族多価アルコール類、重合体分散物(ラテック
ス)、固体/又は液体パラフィン、及びコロイド状シリ
カ等)、螢光増白剤(例えばジアミノスチルベン系化合
物)及び種々の油溶性塗料等を挙げることができる。
本発明の写真感光材料を構成する写真層としては、赤
感光性乳剤層、緑感光性乳剤層、青感光性乳剤層の各乳
剤層の他に下引層、中間層、黄色フィルター層、紫外線
吸収層、保護層、ハレーション防止層等の各層を必要に
応じて適宜設けることができる。
本発明の写真感光材料の支持体としては、紙、ガラ
ス、セルロースアセテート、セルロースナイトレート、
ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン等の支持体、
あるいは、例えば紙とポリオレフィン(例えばポリエチ
レン及びポリプロピレン等)とのラミネート体等の2種
以上の基質の貼合せ体等、目的に応じて適宜使用するこ
とができる。
そしてこの支持体は、ハロゲン化銀乳剤層に対する接
着性を改良するために、一般に種々の表面処理が行なわ
れ、例えば、機械的又は適当な有機溶媒により表面を粗
くしたり、電子衝撃処理、又は火災処理等の表面処理、
あるいは下引層を設ける下引処理を施したものを用いる
こともできる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、当業界公知の
発色現像処理を行うことにより画像を形成することが出
来る。
本発明において発色現像液に使用される発色現像主薬
は、種々のカラー写真プロセスにおいて広範囲に使用さ
れている公知のものが包含される。これらの現像剤はア
ミノフェノール系及びp−フェニレンジアミン系誘導体
が含まれる。これらの化合物は遊離状態より安定のため
一般に塩の形、例えば塩酸塩または硫酸塩の形で使用さ
れる。また、これらの化合物は一般に発色現像液1に
ついて約0.1g〜約30gの濃度、好ましくは発色現像液1
について約1g〜約15gの濃度で使用する。
アミノフェノール系現像剤としては、例えばo−アミ
ノフェノール、p−アミノフェノール、5−アミノ−2
−オキシトルエン、2−アミノ−3−オキシトルエン、
2−オキシ−3−アミノ−1,4−ジメチルベンゼンなど
が含まれる。
特に有用な第1級芳香族アミン系発色現像剤はN,N′
−ジアルキル−p−フェニレンジアミン系化合物であ
り、アルキル基及びフェニル基は任意の置換基で置換さ
れていてもよい。その中でも特に有用な化合物例として
は、N,N′−ジエチル−p−フェニレンジアミン塩酸
塩、N−メチル−p−フェニレンジアミン塩酸塩、N,
N′−ジメチル−p−フェニレンジアミン塩酸塩、2−
アミノ−5−(N−エチル−N−ドデシルアミノ)−ト
ルエン、N−エチル−N−β−メタンスルホンアミノエ
チル−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩、N−エ
チル−N−β−ヒドロキシエチルアミノアニリン、4−
アミノ−3−メチル−N,N′−ジエチルアニリン、4−
アミノ−N−(2−メトキシエチル)−N−エチル−3
−メチルアニリン−p−トルエンスルホネートなどを挙
げることができる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理に適用され
る発色現像液には、前記の第1級芳香族アミン系発色現
像剤に加えて既知の現像液成分化合物を添加することが
できる。例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウムなどのアルカリ剤、アルカリ金属亜硫酸塩、
アルカリ金属重亜硫酸塩、アルカリ金属チオシアン酸
塩、アルカリ金属ハロゲン化物、ベンジルアルコーク、
水軟化剤及び濃厚化剤などを任意に含有せしめることも
できる。
発色現像液のpH値は、通常は7以上、最も一般的には
約10乃至約13である。
本発明の実施にあたっては、実質的に臭素イオンを含
有しない現像液を使用することが好ましい。
すなわち、臭素イオンの存在によって迅速な現像性が
著しく損われてしまうためである。実質的に臭素イオン
を含有しない現像液とは臭素イオンが1×10-3M以下し
か含有しない処理液のことをいう。本発明においてはハ
ロゲン化銀として高塩化物ハロゲン化銀を使用する。
しかし高塩化物ハロゲン化銀は、塩化銀の他に一部臭
化銀、沃化銀を含有してもよい。このため臭化銀を含有
する場合には現像時、臭素イオンがわずかに現像液中に
溶出してくる。この溶出してきた臭素イオンは画像部以
外の部分すなわち現像液中にても現像されない高塩化物
ハロゲン化銀内の塩素イオンと銀に対する数桁の溶解度
の差により、一部置換してハロゲン化銀カラー写真感光
材料中に保持されて次工程へ持ち出されていくことも考
えられる。しかしながら、上記のごとく高塩化物ハロゲ
ン化銀を現像することによって微量ではあるが、現像液
中に臭素イオンが溶出することがある限り、現像液中の
臭素イオン濃度を完全に0に保つことはできない。本発
明でいう実質的に臭素イオンが含有しないとは、現像に
よる微量溶出した臭素イオンのように不可避的に混入し
た臭素イオン以外は含有させないという意味であり、1
×10-3Mとは不可避的に混入した臭素イオン濃度の最上
限値を示すものである。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は、親水性コ
ロイド層中にこれらの発色現像主薬を発色現像主薬その
ものとしてあるいはそのプレカーサーとして含有し、ア
ルカリ性の活性化浴により処理することもできる。発色
現像主薬プレカーサーは、アルカリ性条件下、発色現像
主薬を精製しうる化合物であり、芳香族アルデヒド誘導
体とのシツフベース型プレカーサー、多価金属イオン錯
体プレカーサー、フタル酸イミド誘導体プレカーサー、
リン酸アミド誘導体プレカーサー、シュガーアミン反応
物プレカーサー、ウレタン型プレカーサーが挙げられ
る。このら芳香族第1級アミン発色現像主薬のプレカー
サーは、例えば米国特許第3,342,599号、同第2,507,114
号、同第2,695,234号、同第3,719,492号、英国特許第80
3,783号の各明細書、特開昭53−185628号、同54−79035
号の各公報、リサーチ・ディスクロージャー誌15159
号、同12146号、同13924号に記載されている。
これらの芳香族第1級アミン発色現像主薬又はそのプ
レカーサーは、活性化処理した場合にその量だけで十分
な発色が得られるだけ添加しておく必要がある。この量
は感光材料の種類によって大分異なるが、おおむねハロ
ゲン化銀1モル当り0.1モルから5モルの間、好ましく
は0.5モルから3モルの範囲で用いられる。これらの発
色現像主薬またはそのプレカーサーは単独でまたは組合
せて用いることもできる。感光材料に内蔵するには水、
メタノール、エタノール、アセトン等の適当な溶媒に溶
解して加えることもでき、又ジブチルフタレート、ジオ
クチルフタレート、トリクレジルフォスフェート等の高
沸点有機溶媒を用い乳化分散液として加えることもで
き、リサーチ・ディスクロージャー誌14850号に記載さ
れているようにラテックスポリマーに含浸させて添加す
ることもできる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、発色現像後、
漂白処理、定着処理を施される。漂白処理は定着処理と
同時に行ってもよい。漂白剤としては多くの化合物が用
いられるが中でも鉄(III)、コバルト(III)、銅(I
I)など多価金属化合物、とりわけこれらの多価金属カ
チオンと有機酸の錯塩、例えばエチレンジアミン四酢
酸、ニトリロトリ三酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン二酢酸のようなアミノポリカルボン酸、マロ
ン酸、酒石酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、ジチオグリ
コール酸などの金属錯塩あるいはフェリシアン酸塩類、
重クロム酸塩などの単独または適当な組合わせが用いら
れる。
定着剤としては、ハロゲン化銀を錯塩として可溶化す
る可溶性錯化剤が用いられる。この可溶性錯化剤として
は、例えば、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウ
ム、チオシアン酸カリウム、チオ尿素、チオエーテル等
が挙げられる。
定着処理の後は、通常は水洗処理が行われる。また水
洗処理の代替として、安定化処理を行ってもよいし、両
者を併用してもよい。安定化処理に用いられる安定化液
には、pH調整剤、キレート剤、防バイ剤等を含有させる
ことができる。これらの具体的条件は特開昭58−134,63
6号公報等を参考にすることができる。
[実施例] 以下本発明を実施例により更に詳細に説明するが本発
明はこれらの態様に限定されない。
実施例1 ポリエチレンで両面を被覆した紙支持体に下記の各層
を支持体から順次塗設し、多層カラー感材を作成した。
層1…青感性ハロゲン化銀乳剤層 ゼラチンを16mg/dm2、青活性塩化銀乳剤を銀に換算し
て3mg/dm2、イエローカプラ−Y−35を8mg/dm2の塗布付
量となる様に塗設した。
層2…ゼラチンを4mg/dmの塗布付量となる様に塗設し
た。
層3…緑活性ハロゲン化銀乳剤層 マゼンタカプラーm−5を5mg/dm2、緑感性塩臭化銀
乳剤(塩化銀20モル%、平均粒径0.5μm)を銀に換算
して1mg/dm2、ゼラチンを16mg/dm2の塗布付量となる様
に塗設した。
層4…中間層 紫外線吸収剤2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ
−t−アミノフェノール)−ベンゾトリアゾールを6mg/
dm2、およびゼラチンを14mg/dm2の塗布付量となる様に
塗設した。
層5…赤感性ハロゲン化銀乳剤層 シアンカプラー(C−7)を2mg/dm2、シアンカプラ
ー(C−6)を2mg/dm2、ジオクチルフタレートを2mg/d
m2、および赤感性塩臭化銀乳剤(塩化銀20モル%、平均
粒径0.5μm)を銀に換算して3mg/dm2の塗布付量となる
様に塗設した。
層6…中間層 紫外線吸収剤2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ
−t−アミルフェノール)−ベンゾトリアゾールを2mg/
dm2およびゼラチンを6mg/dm2の塗布付量となる様に塗設
した。
層7…保護層 ゼラチンを9mg/dm2の塗布付量となる様に塗設した。
かくして作製した試料を試料1とする。次に試料1の
層1および層3に非感光性塩臭化銀粒子を表−1に示す
組み合せで添加した以外は、試料1と同一の試料2乃至
7を作製した。
次に以下に示す処理工程および処理液により、発色現
像処理を行なった。
非感光性塩臭化銀粒子は、平均粒径0.04μの塩臭化銀
(塩化銀含有率は表−1に示した)を0.6mg/dm2の塗布
付量となる様に添加した。
層1に使用した高塩化物ハロゲン化銀乳剤は、以下の
様にして調整した。
硝酸銀溶液と塩化ナトリウム液を不活性ゼラチン水溶
液にダブルジェット法にて6分間添加した。この時温度
は50℃、pAg=7.0に保つようにした。次いで常法により
脱銀、水洗を行なった。この粒子の平均粒径は0.8μm
の立方体塩化銀粒子からなる。この塩化銀粒子にチオ硫
酸ナトリウムを添加してイオウ増感を施し、増感色素に
て分光増感した。
また試料1の層1に比較カブリ抑制剤を層1のハロゲ
ン化銀1モル当り0.05g添加した以外は、試料1と同一
の試料8を作製した。また試料1の層1の塩化銀乳剤の
変わりに比較乳剤を含有させた以外は試料1と同一の試
料9を作製した。
比較乳剤の調整 硝酸銀溶液と塩化ナトリウム及び臭化カリウムを含む
水溶液を不活性ゼラチン水溶液にダブルジェット法にて
添加した。この時温度は60℃、pAg=5.5に保つようにし
た。次いで常法により脱塩、水洗を行い、ハロゲン化銀
粒子を得た。この粒子は平均粒径0.8μmの立方体塩臭
化銀粒子(塩化銀含有率20モル%)からなる。この粒子
に、チオ硫酸ナトリウムを添加してイオウ増感を施し、
増感色素にて分光増感した。
これらの試料に感光計(小西六写真工業株式会社製KS
−7型)を用いて青色光により光楔露光を行なった後、
以下に示す評価を行った。
[迅速処理性の評価] 露光済の各試料を下記発色現像処理工程に従って処理
した。
[処理工程] 温 度 時 間 発色現像 34.7±0.3℃ 20秒,40秒,60秒 漂白定着 34.7±0.5℃ 50秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒 [発色現像液(A)] 純 水 800ml エチレングリコール 10ml N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 10g 塩化カリウム 2g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミノエチル −3−メチル−4−アミノアニリン酸塩 5g テトラポリリン酸ナトリウム 2g 炭酸カリウム 30g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノ スチルベンジルスルホン酸誘導体) 1g 水を加えて全量を1とし、pH10.08に調整する。
(漂白定着液) エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄 アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミンテトラ酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH7.1に調整し水を加え
て全量を1とする。
(安定化液) 5−クロロ−2−メチル−4−イソシアゾリン−3− オン1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2g 水を加えて1とし、硫酸又は水酸化ナトリウムにて
pHを7.0に調整する。
処理終了後、PDA−65型濃度計(小西六写真工業社
製)にてセンシトメトリー測定を行った。
表−1に各現像時間における階調(γ)を示す。
ここでγとは濃度0.8と1.8を得るための各々の露光量
の対数の差の逆数であらわされる階調を示す値であり、
大きい程硬調となる。
[漂白定着液(BF液)混入カブリ性評価] 前記配色現像液[A]に前記漂白定着液を0.05ml/
、0.1ml/添加した発色現像液[B]、[C]を調整
し、発色現像液[A]〜[C]を用いて、前記発色現像
処理工程に従って処理した。ただし発色現像時間は、50
秒とした。
処理後PDA−65型濃度計にて白色部の青色光反射濃度
(DBmin)を測定した。表−1に△DBmin(B)、△DBmi
n(C)を示す。
ここで△DBmin(B)、△DBmin(C)は、発色現像液
[B]または[C]で処理した場合の白色部の青色光反
射濃度と発色現像液[A]で処理した場合の、白色部の
青色光反射濃度との差であり、この数値が大きい程、BF
液混入カブリ性が劣る事を表わす。
表−1から明らかな様に高塩化物ハロゲン化銀乳剤を
用いた試料1は、低塩化物ハロゲン化銀乳剤を用いた試
料9より著しい迅速処理化が達成されているが、BF混入
カブリが大きい。
比較カブリ抑制剤を添加した試料8ではBF混入カブリ
は減少しているものの迅速処理性の劣化が生じる。
しかしながら本発明の試料では迅速処理性を劣化させ
る事なく、BF混入カブリを減少する事ができる。
実施例2 実施例1の試料と同様の試料10を作製した。但し、カ
プラーとハロゲン化銀組成は以下の様にした。
試料10の層5および層7に表−2に示す組成の微粒子
ハロゲン化銀(平均粒径0.04μ)を0.6mgの塗布付量と
なる様に添加した試料11乃至20を作製した。
これらの試料の迅速処理(青感性乳剤層の現像性)お
よびBF混入カブリ性(シアンカブリが最も大きいので赤
色光反射濃度DRmin(B)、DRmin(C)で示した)を実
施例1と同様に評価した。
その結果を表−2に示す。
表−2から明らかな様に本発明の試料では迅速処理性
を損なう事なくBF混入カブリを減少する事ができる。
実施例3 実施例1の方法によって、下記ハロゲン化銀乳剤を用
い多層カラー観光材料を作成した。
乳剤−A 硝酸銀溶液と、塩化ナトリウム、臭化カリウムを含む
ハライド溶液を、不活性ゼラチン水溶液にダブルジェッ
ト法で150分間添加した。この時温度は40℃、pAgは7.0
に保った。次いで常法により脱塩水洗した。このハロゲ
ン化銀乳剤は平均粒径0.8μmの立方体塩臭化銀粒子
(塩化銀99.7モル%)であった。
該乳剤にチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を添加し化学
増感を施し、増感色素によって青感性に分光増感した。
乳剤−B 乳剤−Aと同様の方法によって調製したが、硝酸銀溶
液とハライド溶液の添加時間は110分とした。えられた
ハロゲン化銀乳剤は平均粒径が0.5μmの立方体塩臭化
銀粒子(塩化銀99.5モル%)であり、これを緑感性に分
光増感した。
乳剤−C 乳剤Bと同様の方法で調製した。乳剤Cは平均粒径0.
5μmの立方体塩臭化銀粒子(塩化銀99.3モル%)であ
り、これを赤感性に分光増感した。
乳剤−D 硝酸銀溶液と塩化ナトリウム、臭化カリウムを含むハ
ライド溶液とを不活性ゼラチン水溶液にダブルジェット
法で、50℃、pAg7.5に保ち150分間に添加した。次いで
常法によって脱塩した。該乳剤は平均粒径0.8μmの立
方体塩臭化銀粒子(塩化銀85モル%)である。この乳剤
にチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を添加し化学増感を施
し、増感色素で青感性に分光増感した。
乳剤−E 乳剤−Dと同様の方法でよったが、硝酸銀溶液とハラ
イド溶液は110分で添加した。乳剤−Eは平均粒径0.5μ
mの立方体塩臭化銀粒子(塩化銀85モル%)であり、緑
感性を与えた。
乳剤−F 赤感性とした以外は乳剤−Eと同方法で調製した。
試料−21 第1層、第3層及び第5層に前記の乳剤−A,乳剤−B
及び乳剤Cを夫々振当てて用い、第7層には平均粒径0.
04μmの臭化銀を0.6mg/dm2添加した以外は試料−1と
同一とした。
試料−22 第1層,第3層及び第5層に前記の乳剤−D,乳剤−E
及び乳剤−Fを夫々振当てて用いた以外は試料−11と同
一である。
上記試料を用いて実施例−1と同様の評価を行った。
但し発色現像液には下記〔D〕及び該発色現像液〔D〕
に下記漂白定着液を0.05ml/,0.1ml/添加した発色現
像液〔E〕,〔F〕を用いた。また安定化には下記安定
化液を用いた。
「発色現像液」〔D〕 純水 800ml トリエタノールアミン 10g N,N−ジエチルヒドロキシアミン 5g 塩化カリウム 2g 臭化カリウム 0.010g 亜硫酸カリウム 0.3g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.0g エチレンジアミンテトラ酢酸 1.0g カテコール−3,5−ジスルホン酸 二ナトリウム塩 1.0g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチル −3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 4.5g 炭酸カリウム 27g 蛍光増白剤(4−4′−ジアミノスチルベン ジスルホン酸誘導体) 1.0g 水を加えて全量を1とし、pH=10,10に調製する。
「漂白定着液」 純粋 エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩 エチレンジアミンテトラ酢酸 チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH=6.2に調整し、水を
加えて全量を1とする。
「安定化液」 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン −3−オン 1.0g エチレングリコール 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− ジホスホン酸 20g エチレンジアミンテトラ酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 亜硫酸アンモニウム 3.0g 蛍光増白剤(4−4′−ジアミノスチルベンジスルホン
酸誘導体) 1.5g 水を加えて1とし、硫酸または水酸化カリウムでpH
=7.0とする。
表−3より明らかなように塩化銀含有率80モル%以上
である感光性ハロゲン化銀を用いることによって本発明
の目的を達することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−95736(JP,A) 特開 昭58−125612(JP,A) 特開 昭60−222845(JP,A) 特開 昭54−99436(JP,A) 特開 昭59−68731(JP,A) 特開 昭61−246739(JP,A) 特開 昭61−285445(JP,A) 特開 昭62−39849(JP,A) 特開 昭62−47640(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも一層の感光性ハロゲ
    ン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料
    において、前記感光性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも
    一層は塩化銀含有率が80モル%以上である感光性ハロゲ
    ン化銀粒子を含有し、また該塩化銀含有率が80モル%以
    上である感光性ハロゲン化銀粒子を含有する感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層および他の写真構成層から選ばれる少な
    くとも一層は、塩化銀含有率が50モル%以下である実質
    的に非感光性の微粒子塩臭化銀又は微粒子臭化銀を含有
    している事を特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。
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