JP2560509Y2 - ローリングシート - Google Patents

ローリングシート

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JP2560509Y2
JP2560509Y2 JP10798791U JP10798791U JP2560509Y2 JP 2560509 Y2 JP2560509 Y2 JP 2560509Y2 JP 10798791 U JP10798791 U JP 10798791U JP 10798791 U JP10798791 U JP 10798791U JP 2560509 Y2 JP2560509 Y2 JP 2560509Y2
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gear
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electric motor
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豊 坂本
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Delta Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、左右方向に傾動可能
に構成された、いわゆるローリングシートの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車輛の旋回時においては、乗員に遠心力
が作用し、身体がシートに対して横方向に傾いて安定し
た着座感が損なわれることがある。そこで従来の車輛用
シートには、旋回時に乗員の身体が遠心力と反対方向に
傾くようにシートを傾動させ、乗員の着座姿勢を安定さ
せるようにした、いわゆるローリングシートが提案され
ている(実公昭63−1620号公報参照)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかるに、かかるロー
リングシートにおいて、エアシリンダを用い、ステアリ
ングの舵角に応じてエアシリンダによってシートを遠心
力と反対方向に傾け、シートの傾動タイミングを制御す
るようにすると、停止精度が悪くてシートの傾動量を正
確に制御できず、しかも停止時に不快なショックが発生
しやすいという問題があった。
【0004】これに対し、本件出願人は、ロアフレーム
にアッパフレームを車体前後方向の軸で連結してアッパ
フレームを左右方向に傾動可能とし、ロアフレームの左
右両側にリンクを枢着し、両リンクの一端部をアッパフ
レームに連結し、電動モータの回転を変換機構によって
スライド運動に変換し、該スライド運動によって両リン
クを同期して傾動させてアッパフレームを傾動させ、も
ってシート傾動量を正確に制御し、しかも不快な停止シ
ョックの発生を解消するようにしたローリングシートを
開発するに至った。
【0005】ところで、上述のようなローリングシート
では、体格の大きな乗員の体重や急旋回時における大き
な遠心力を考慮すると、シート傾動の高速応答性を確保
するためには大型の電動モータが必要となったが、シー
ト下側にはかかる大型の電動モータをレイアウトする適
当なスペースが得られない。そこで本件考案者は、小型
の電動モータを2個用いて駆動力を確保するとともに、
狭いスペースに電動モータを上手くレイアウトできるこ
とを知見するに至った。しかるに、このように2個の電
動モータを使用すると、電動モータの製造誤差や固体差
によって回転にバラツキが生じ、円滑な回転が得られな
いという問題が生じる。この考案は、かかる問題点に鑑
み、2個の電動モータを使用する場合における回転差を
吸収できるようにしたローリングシートを提供すること
を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本考案に係るロー
リングシートは、「左右方向に傾動可能に構成されたシ
ートであって、車体側にロアフレームを、シート側にア
ッパフレームを各々取付け、ロアフレームとアッパフレ
ームとを車体前後方向の軸で連結してアッパフレームを
左右方向に傾動可能とし、ロアフレームの両側にリンク
を枢着し、両リンクの一端部をアッパフレームに連結
し、第1、第2の電動モータの回転を同期機構を経て変
換機構に伝達してスライド運動に変換させ、該スライド
運動によって両リンクを同期して回転させてアッパフレ
ームを傾動させる一方、同期機構を、変換機構に連結さ
れる出力軸を有する内歯歯車と、第1電動モータによっ
て回転される第1入力歯車と、第1入力歯車に取付けら
れた太陽歯車と、第2電動モータによって回転される第
2入力歯車と、第2入力歯車に取付けられて太陽歯車と
内歯歯車とに噛合する遊星歯車とから構成するようにし
た」ことを要旨とする。
【0007】ここで変換機構は電動モータの回転をスラ
イド運動に変換して両リンクを同期回転させるものであ
ればよく、例えば、ばねじ棒とナットとを螺合させ、
ナットとリンクの他端部とをロッドで連結し、電動モー
タの回転をナットのスライド運動に変換してリンクを回
転させる機構、リンクの他端部を相互にロッドで連結
し、該ロッドにセクタギアを形成してこれにピニオンギ
アを常に噛合させ、セクタギアをピニオンギアとの噛合
位置を変化させながら上方又は下方に変位させつつ左方
又は右方にスライドさせる機構、等を採用できる。
【0008】
【作用】第1電動モータが回転されると、第1入力歯車
が回転して太陽歯車が回転され、該太陽歯車の回転によ
って遊星歯車が自転し、それが内歯歯車に伝達されて内
歯歯車及び出力軸が回転する。他方、第2電動モータが
回転すると、第2入力歯車が回転して遊星歯車が公転さ
れ、それが内歯歯車に伝達されて内歯歯車及び出力軸が
回転し、こうして第1、第2の電動モータの回転が同期
して出力軸に伝達される。この出力軸の回転は変換機構
に伝達されて左右のスライド運動に変換され、左右の両
リンクが同期して回転されてアッパフレームは傾動され
る。また、第1、第2の電動モータに回転差がある場
合、遊星歯車が自転しつつその公転が内歯歯車の回転に
対して進み又は遅れ、これによって内歯歯車には第1、
第2の電動モータから同一の回転が伝達される。
【0009】
【実施例】以下、本考案を図面に示す具体例に基づいて
詳細に説明する。図1ないし図6は本考案の一実施例に
よるローリングシートを示す。図において、フロアパネ
ルにはシートスライダーが設けられ、該シートスライダ
ーのアッパレール上面にはロアフレーム1が固定され、
又シートのシートクッションの下面にはアッパフレーム
2が固定されている。上記ロアフレーム1の前部及び後
部には縦壁10(但し、前部のみが図示されている)が
形成され、又アッパフレーム2の前部及び後部には縦壁
20(但し、前部のみが図示されている)が形成され、
該アッパフレーム2の縦壁20はロアフレーム1の縦壁
10間に装入され、該両縦壁10、20が幅方向の略中
央で車体前後方向に延びる軸3で連結されており、こう
してアッパフレーム2はロアフレーム1に対して左右方
向に傾動可能に設けられている。
【0010】また、ロアフレーム1の両側にはその縦壁
10にL字状リンク4の中央部がピン40によって回転
自在に枢支され、該両リンク4の一端部41には連結ピ
ン42が取付けられ、該連結ピン42はアッパフレーム
2の縦壁20の幅方向の長孔21に嵌合されている。こ
の両リンク4の他端部43間には連結ピン44によって
ロッド5が連結され、該ロッド5の中央部には円弧状部
50が形成され、該円弧状部50の内側にはセクタギア
51が形成され、該セクタギア51にはピニオンギア6
が常に噛合されており、こうしてモータの回転をスライ
ド運動に変換して両リンク4を同期して回転させる変換
機構9が構成されている。なお、セクタギア51の曲率
はピニオンギア6の外径及びリンク4の寸法から設定す
るのがよい。
【0011】また、ロアフレーム1には第1、第2のD
Cモータ(電動モータ)70、71が取付けられ、該両
DCモータ70、71の回転軸72は同期機構8に連結
されている。
【0012】この同期機構8において、ケース80内に
は回転軸81が回転自在に支承され、該回転軸81には
第1のウオームホイール(第1入力歯車)82が回転自
在に取付けられ、該第1のウオームホイール82には軸
受部83によって太陽歯車84が一体に形成されてい
る。また、軸受部83には第2のウオームホイール(第
2入力歯車)85が回転自在に支承され、該第2のウオ
ームホイール85にはベースプレート86が一体に形成
され、該ベースプレート86には3個の遊星歯車87が
各々ピンによって等間隔で回転自在に支承され、各遊星
歯車87は各々太陽歯車84に噛合されている。また、
遊星歯車87には内歯歯車88が噛合され、該内歯歯車
88には出力軸89が一体的に形成され、該出力軸89
にはピニオンギア6が固定されている。さらに、第1、
第2のDCモータ70、71の回転軸72にはウオーム
ギア73、74が固定され、両ウオームギア73、74
は各々ウオームホイール82、85に噛合されている。
こうして第1、第2のDCモータ70、71の回転が同
期機構8を経てピニオンギア6に伝達され、セクタギア
51がピニオンギア6との噛合位置を連続的に変えなが
ら上方又は下方に変位しつつ左方向又は右方向に移動
し、リンク4を枢支ピン40の回りに回転させ、これに
よってアッパフレーム2が軸3の回りに左右方向に傾動
されるようになっている。
【0013】次に作用効果について説明する。自動車の
通常走行時においては、セクタギア51の略中央部がピ
ニオンギア6と噛合し、ロッド5が中立状態にあってア
ッパフレーム2は水平な状態に保持されている(図3の
実線A参照)。
【0014】他方、自動車の旋回時においては、例えば
ステアリングの舵角及び操舵方向が検出され、その舵角
及び操舵方向に応じてDCモータ70、71が駆動され
ると、DCモータ70、71の回転が同期機構8を経て
ピニオンギア6に伝達されてピニオンギア6が回転し、
セクタギア51がピニオンギア6との噛合位置を連続的
に変えながら例えば左上方に平行に移動する(図3の一
点鎖線B参照)。すると、リンク4とロッド5との連結
位置(連結ピン44)がリンク4の他端部43の寸法に
よって決まる軌跡aでもって矢印E方向に変位し、リン
ク4が枢支ピン40の回りに回転されてアッパフレーム
2との連結位置(連結ピン42)をリンク4の一端部4
1の寸法によって決まる軌跡bでもって矢印F方向に変
位させる結果、アッパレール2は軸3の回りに傾動され
て傾斜した状態(図3のC参照)となり、これによって
シートが遠心力と反対方向に傾斜され、安定した着座感
が得られることとなる。また、自動車が上記とは逆方向
に旋回する場合には、DCモータ70、71が逆方向に
回転され、アッパレール2が図3に二点鎖線Dで示す状
態に傾斜する。
【0015】その際、同期機構8においては、第1DC
モータ70が回転されると、第1ウオームギア73が回
転して太陽歯車84が回転され(図6の矢印A参照)、
該太陽歯車84の回転が遊星歯車87に伝達されて遊星
歯車87が自転し(図6の矢印B参照)、それが内歯歯
車88に伝達されて出力軸89が回転する(図6の矢印
C参照)。他方、第2DCモータ71が回転すると、第
2ウオームギア74が回転してそれが遊星歯車87に伝
達されて遊星歯車87が公転され(図6の矢印D参
照)、遊星歯車87の公転が内歯歯車88に伝達されて
出力軸89が回転する。こうして第1、第2のDCモー
タ70、71の回転が出力軸89に伝達されてピニオン
ギア6が回転される。
【0016】また、第1、第2のDCモータ70、71
に製造誤差や固体差に起因して回転差がある、例えば第
1DCモータ70の回転が第2DCモータ71の回転に
対して遅い場合、遊星歯車87が第1DCモータ70の
回転によって自転しつつ、第2DCモータ71の回転に
よる公転が内歯歯車88の回転に対して遅れ、これによ
って第1、第2のDCモータ70、71の回転差は吸収
され、内歯歯車88には第1、第2のDCモータ70、
71から同一の回転が伝達される。
【0017】以上のような本実施例のローリングシート
では、遊星歯車機構から構成される同期機構8を第1、
第2のDCモータ70、71とピニオンギア6との間に
介設するようにしたので、第1、第2のDCモータ7
0、71の回転差を吸収でき、ピニオンギア6の円滑な
回転を確保できる。その結果、シート下側の狭いスペー
スに2個のDCモータ70、71を上手くレイアウトで
き、大きなモータ能力を確保して体重の大きな乗員が着
座する場合や急旋回時において大きな遠心力が作用する
場合にもシートを応答性よく円滑に傾動させることが可
能となる。
【0018】また、本実施例のローリングシートでは、
セクタギア51とピニオンギア6とのによってモータの
回転をアッパフレーム2の傾動に直接変換するようにし
たので、モータを高い精度で回転させなくともアッパフ
レーム2が高い精度で傾動する結果、ステッピングモー
タ等、高精度の電動モータは不要となり、安価なDCモ
ータ70、71を採用できる。
【0019】
【考案の効果】以上のように、本考案に係るローリング
シートによれば、第1、第2の電動モータの回転を同期
機構を経て変換機構に伝達してスライド運動に変換さ
せ、該スライド運動によって両リンクを同期して回転さ
せてアッパフレームを傾動させるに際し、同期機構を、
変換機構に連結される出力軸を有する内歯歯車と、第1
電動モータによって回転される第1入力歯車と、第1入
力歯車に取付けられた太陽歯車と、第2電動モータによ
って回転される第2入力歯車と、第2入力歯車に取付け
られて太陽歯車と内歯歯車とに噛合する遊星歯車とから
構成するようにしたので、モータの回転差を吸収でき、
シートの円滑な傾動を確保でき、大きな荷重や遠心力が
ある場合にもシートを応答性よく円滑に傾動できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例によるローリングシートの
要部を示す正面図である。
【図2】 上記ローリングシートにおける駆動系の概略
斜視図である。
【図3】 上記ローリングシートの動作を説明するため
の図である。
【図4】 上記ローリングシートにおける同期機構を示
す断面図である。
【図5】 上記同期機構の構成を示す概略図である。
【図6】 上記同期機構の動作を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 ロアフレーム 2 アッパフレーム 3 軸 4 リンク 70 第1DCモータ(第1電動モータ) 71 第2DCモータ(第2電動モータ) 8 同期機構 82 第1ウオームギア(第1入力歯車) 84 太陽歯車 85 第2ウオームギア(第2入力歯車) 87 遊星歯車 88 内歯歯車 89 出力軸 9 変換機構

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右方向に傾動可能に構成されたシート
    であって、 車体側にロアフレームが、シート側にアッパフレームが
    各々取付けられ、上記ロアフレームとアッパフレームと
    が車体前後方向の軸で連結されて上記アッパフレームが
    左右方向に傾動可能に設けられ、上記ロアフレームの両
    側にリンクが枢着され、該両リンクの一端部が上記アッ
    パフレームに連結され、第1、第2の電動モータの回転
    が同期機構を経て変換機構に伝達されてスライド運動に
    変換され、該スライド運動によって上記両リンクが同期
    して回転されて上記アッパフレームが傾動される一方、 上記同期機構が、上記変換機構に連結される出力軸を有
    する内歯歯車と、上記第1電動モータによって回転され
    る第1入力歯車と、該第1入力歯車に取付けられた太陽
    歯車と、上記第2電動モータによって回転される第2入
    力歯車と、該第2入力歯車に取付けられて上記太陽歯車
    と内歯歯車とに噛合する遊星歯車とから構成されている
    ことを特徴とするローリングシート。
JP10798791U 1991-12-27 1991-12-27 ローリングシート Expired - Lifetime JP2560509Y2 (ja)

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JPH0556577U JPH0556577U (ja) 1993-07-27
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