JP2558709Y2 - 自動車のライセンスナンバープレートの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本考案は、自動車のライセンスナンバープレートの取
付構造に関する。

b.従来の技術 自動車のライセンスナンバープレートは車体に２個の
ボルトでボルト締めされており、ボルトの一方は国内で
は法令上封印されて、ライセンスナンバープレートの取
外しができないようにしている。このライセンスナンバ
ープレートの取付個所は、車体構造によって異なってお
り、フロント部分ではフロントバンパーの下部、リヤ部
分では通常リヤバンパー部分、バックドアあるいはトラ
ンクリッド等に設けられている。

しかし、バンパー等は疵が付いて修理したり、取換え
ることがあるため、ライセンスナンバープレートを外さ
ずにバンパー等を取外すことができるようにしている。
また、トランクリッドにはトランクリッドガーニッシュ
を設けることがあるため、トランクリッドガーニッシュ
の取換えを必要とする場合がある。

第４図および第５図はリヤバンパの部分にライセンス
ナンバープレートを取付けた従来技術を示したもので、
ボディ100の後部に取付けられるライセンスナンバープ
レート101はリヤバンパ102の切欠部103からボディ100に
ボルト104で固定されている。ライセンスナンバープレ
ート101は枢支部材105を介して回動可能に取付け、リヤ
バンパ102の取外しができるようにしている（実開昭60
−192954号）。

c.考案が解決しようとする課題 しかしながら、リヤバンパ102のように厚みがある表
装部材ではボディ100とライセンスナンバープレート101
との隙間Ｌを大きくとることができるがトランクリッド
ガーニッシュではトランクルームの容量との関係からボ
ディ100との隙間を大きくとることはできない。

関連する先行技術として実開昭62−94958号公報、特
開昭61−21846号公報、実公昭58−54274号公報がある。

しかし、これらの先行技術は複雑な機構を要し、コス
ト的にも精度的にも不利となる。

本考案は上記課題を解決し、外観の向上を図り、安価
で、かつ高精度の自動車のライセンスナンバープレート
の取付構造を提供することを目的とする。

d.課題を解決するための手段 本考案は上記課題を解決するため、自動車のライセン
スナンバープレートを装着するボディ外側に表装部材を
配設し、この表装部材の外側にライセンスナンバープレ
ートを、封印して固定する封印ボルトおよびナットを介
して装着した自動車のライセンスナンバープレートの取
付構造において、上記表装部材のライセンスランプに対
応する部分に、車幅方向に沿ってライセンスナンバープ
レートの長さより長い開口部を形成し、この開口部を通
して上記ボディに、ライセンスナンバープレートの封印
ボルトおよびナットに対応する位置に延設されると共に
ヒンジ機構を備えたライセンスナンバープレート保持用
ブラケットを装着し、このライセンスナンバープレート
保持用ブラケットの回動範囲に対応して切欠部を上記開
口部に連続して表装部材に形成し、上記ライセンスナン
バープレート保持用ブラケットのヒンジ中心を、ライセ
ンスナンバープレートの取付面より外側に配設すると共
にライセンスナンバープレート保持用ブラケットにライ
センスナンバープレートの取付部の一方を封印ボルトお
よびナットを介して装着し、かつ、ライセンスナンバー
プレートの取付部の他方をボルトおよびナットを介して
表装部材と共にボディに固定したことにある。

e.作用 表装部材の取換えに際して、ライセンスナンバープレ
ートを固定する封印側ボルトと固定側ボルトのうち、固
定側ボルトを外す。次に、ライセンスナンバープレート
を持ち上げると、ヒンジ中心を軸としてライセンスナン
バープレートがライセンスナンバープレート保持用ブラ
ケットと共に回動する。そして、開口部からライセンス
ナンバープレートを通すようにして表装部材を外す。こ
うして封印側ボルトを外すことなく表装部材の取換えを
行なうことができる。このとき、ヒンジ中心がライセン
スナンバープレートの外側に位置するので、ボディとラ
イセンスナンバープレートの間隙が小さくても、容易に
回動させることができる。

f.実施例 以下、本考案の一実施例を図面を参照しながら詳細に
説明する。

第１図ないし第３図において、１は自動車のボディ
で、トランクリッド２の後面にライセンスナンバープレ
ート３が設けられている。トランクリッド２には表面に
表装部材としてのトランクリッドガーニッシュ４が配設
され、このトランクリッドガーニュシュ４の上からライ
センスナンバープレート３が配設されている。３′は字
光式のライセンスナンバープレートを示す。ライセンス
ナンバープレート３の上方には２個のライセンスランプ
５が設けられており、これらライセンスランプごにはト
ランクリッド２に内蔵され、ランプ部分のトランクリッ
ドガーニッシュ４には開口部4aが設けられている。この
開口部4aの長さｌはライセンスナンバープレート３の長
さｍより長くｌ＞ｍ形成してある。６はライセンスナン
バープレート３相互間のトランクリッド２に装着さたヒ
ンジ機構を備えたライセンスナンバープレート保持用ブ
ラケットで、これはライセンスナンバープレート３を封
印して固定する封印ボルト７およびナット7aを介してラ
イセンスナンバープレート３が装着されている。ライセ
ンスナンバープレート３を固定するもう１つのボルト８
およびナット8aはトランクリッド２に固着されている。

ライセンスナンバープレート保持用ブラケット６の回
動部分のトランクリッドガーニッシュ４には切欠部4bが
上記開口部4aに連続して形成されている。

９はライセンスナンバープレート３の下端部を支持す
る樹脂製のライセンスフックであり、これはトランクリ
ッドガーニッシュ４に形成した切欠穴4cを介してトラン
クリッド２にかかり部10によって装着されている。

上記ライセンスナンバープレート保持用ブラケット６
のヒンジ中心０はライセンスランプ５と同じ位置に設け
てライセンスナンバープレート３の取付面より外側に来
るように配設されている。11はヒンジを固定する回り止
めボルトである。

上記構成によると、トランクリッドガーニッシュ４を
外すときは、ライセンスフック９のかかり部10を押し
て、ライセンスフック９を外す。次に回り止めボルト11
およびライセンスナンバープレート３を固定したボルト
８を外して、ライセンスナンバープレート３を持ち上げ
る。ライセンスナンバープレート３はライセンスナンバ
ープレート保持用ブラケット６と共にヒンジ中心０を軸
に回動する。そして、ライセンスナンバープレート３が
開口部4aを通るようにしてトランクリッドガーニュシュ
４を外す。こうして、ライセンスナンバープレート３の
封印ボルト７を外すことなくトランクリッドガーニッシ
ュ４の取換えが可能である。

g.考案の効果 以上述べたように本考案による自動車のライセンスナ
ンバープレートの取付構造によれば、次の効果を奏す
る。

表装部材のライセンスランプに対応する部分に、車軸
方向に沿ってライセンスナンバープレートの長さより長
い開口部を形成したので、容易に表装部材の取換えを行
うことができる。また、この開口部を通して上記ボディ
に、ライセンスナンバープレートの封印ボルトおよびナ
ットに対応する位置に延設されると共にヒンジ機構を備
えたライセンスナンバープレート保持用ブラケットを装
着したので、ライセンスナンバープレート保持用ブラケ
ットを最小限のものに抑えることができる。

また、ライセンスナンバープレート保持用ブラケット
の回動範囲に対応して切欠部を上記開口部に連続して表
装部材に形成したので、表装部材に形成する切り欠き部
を最小限のものにできることから、表装部材の強度を下
げることなく、外観の向上を図ることができる。

さらに、ライセンスナンバープレート保持用ブラケッ
トのヒンジ中心を、ライセンスナンバープレートの取付
面より外側に配設すると共にライセンスナンバープレー
ト保持用ブラケットにライセンスナンバープレートの取
付部の一方を封印ボルトおよびナットを介して装着し、
かつ、ライセンスナンバープレートの取付部の他方をボ
ルトおよびナットを介して表装部材と共にボディに固定
したので、字光式ライセンスナンバープレートのように
厚さの厚いライセンスナンバープレートでも、表装部材
の取換えは可能である。またさらに、ボディとライセン
スナンバープレートの間隙が小さい場合でもライセンス
ナンバープレートの回動を容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案による自動車のライセンス
ナンバープレートの取付構造の一実施例を示し、第１図
は車体後部を示す斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断
面図、第３図はライセンスナンバープレートを外して示
す拡大斜視図である。第４図および第５図は従来のライ
センスナンバープレートの取付構造を示し、第４図は車
体後部を示す斜視図、第５図は第４図のＡ−Ａ線断面図
である。 １…ボディ、２…トランクリッド、３…ライセンスナン
バープレート、４…トランクリッドガーニッシュ、５…
ライセンスランプ、６…ライセンスナンバープレート保
持用ブラケット、７…封印ボルト、９…ライセンスフッ
ク。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車のライセンスナンバープレートを装
   着するボディ外側に表装部材を配設し、この表装部材の
   外側にライセンスナンバープレートを、封印して固定す
   る封印ボルトおよびナットを介して装着した自動車のラ
   イセンスナンバープレートの取付構造において、上記表
   装部材のライセンスランプに対応する部分に、車幅方向
   に沿ってライセンスナンバープレートの長さより長い開
   口部を形成し、この開口部を通して上記ボディに、ライ
   センスナンバープレートの封印ボルトおよびナットに対
   応する位置に延設されると共にヒンジ機構を備えたライ
   センスナンバープレート保持用ブラケットを装着し、こ
   のライセンスナンバープレート保持用ブラケットの回動
   範囲に対応して切欠部を上記開口部に連続して表装部材
   に形成し、上記ライセンスナンバープレート保持用ブラ
   ケットのヒンジ中心を、ライセンスナンバープレートの
   取付面より外側に配設すると共にライセンスナンバープ
   レート保持用ブラケットにライセンスナンバープレート
   の取付部の一方を封印ボルトおよびナットを介して装着
   し、かつ、ライセンスナンバープレートの取付部の他方
   をボルトおよびナットを介して表装部材と共にボディに
   固定したことを特徴とする自動車のライセンスナンバー
   プレートの取付構造。