JP2558604B2 - 巻糸体の処理システム - Google Patents

巻糸体の処理システム

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JP2558604B2
JP2558604B2 JP5290069A JP29006993A JP2558604B2 JP 2558604 B2 JP2558604 B2 JP 2558604B2 JP 5290069 A JP5290069 A JP 5290069A JP 29006993 A JP29006993 A JP 29006993A JP 2558604 B2 JP2558604 B2 JP 2558604B2
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正 武藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紡糸装置で紡糸され巻
取り装置でボビンに巻き取られた合成繊維等の巻糸体を
製品として保管、梱包するための処理システムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】スピンドロ−等の紡糸装置で紡糸された
合成繊維糸条は、付属の巻取り装置でボビン(紙管)に
巻き取られる。所定量の糸条が巻き取られた巻糸体(満
管ボビン)は、巻取り装置の巻取り軸から取り外して検
査、包装等の後続工程に送られる。紡糸装置は、例えば
5組の錘ごとに巻取り軸が設けられており、各巻取り軸
に分繊した複数本(通常は4本または8本)の糸条を巻
き取るようになっているので、例えば5X4=20個の
巻糸体を一度に取り外して処理する必要がある。この場
合、製品の糸条の品質は、紡糸装置の錘及びポジション
ごとに異なることが多いので、取り外した個々の巻糸体
が製品に至るまで、どの錘またはポジションのものか識
別できるようにしておくのが好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、巻取り装置からの取り外し、搬送、検査等の処理を
作業者が人手で行っていたため、作業能率が悪く、しか
も多大の労力を必要としていた。これを改良するため、
巻取り装置(ワインダ)からの巻糸体(満管ボビン)の
取り外しを自動的に行うことのできる玉揚装置が開発さ
れている(特願平1−110199号)。この装置は、
複数の錘に巻き取られた複数の巻糸体を一度に自動的に
取り外して専用の台車に移し替えることのできるすぐれ
たものであり、巻糸体の取り外しを自動化することので
きるものであるが、取り外した巻糸体の後続工程におけ
る取扱は依然として作業者が行わなければならないの
で、非能率的であり、取り外した巻糸体が入り乱れて、
履歴がわからなくなるという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成を採用した。すなわち、本
発明にかかる巻糸体の処理システムは、巻取り装置の複
数の巻取り軸に対応する複数のハンガ−を備え該ハンガ
−に巻取り装置で巻き取られた巻糸体をそれぞれ移し替
え保持する玉揚げ装置と、該玉揚げ装置に対応する複数
のハンガ−を備え該ハンガ−に玉揚げ装置から巻糸体を
受け取って移動する中継台車と、巻糸体を吊り下げ保持
する横方向に突出する1個のハンガ−を有する第1のト
レイと、前記中継台車のハンガ−に保持されている巻糸
体を受け取って前記第1のトレイに1個づつ移載する第
1の移載装置と、前記第1のトレイを前記第1の移載装
置の位置から錘別並替え位置まで搬送する第1のコンベ
アと、前記第1のコンベアの終端部に該第1のコンベア
と直行するように前記巻取り装置の錘の数に対応する複
数のコンベアを並列に配置してなり第1のコンベアによ
って送られてきた巻糸体を該複数のコンベアに分配して
錘別に並べ替えるとともに該並べ替えられた巻糸体を錘
別に所定個数づつ送り出す錘別並替え装置と、該錘別並
替え装置から送り出された巻糸体を第2の移載装置へ搬
送する第2のコンベアと、前記第1または第2のコンベ
アの途中に設けられた検査装置及び必要な表層処理装置
と、巻糸体のボビンが嵌合する1本の縦向きの軸を有す
る第2のトレイと、前記第2のコンベアで搬送されてき
た第1のトレイの巻糸体を前記第2のトレイにそれぞれ
移載する第2の移載装置と、該第2の移載装置で巻糸体
が移載された第2のトレイを保管装置または梱包装置に
搬送する第3のコンベアと、該第3のコンベアの途中で
巻糸体に識別ラベルを貼付するラベル貼着装置と、前記
各装置及びコンベアの動作を制御する制御装置とを備え
ていることを特徴としている。
【0005】
【作用】玉揚げ装置によって巻取り装置から取り外され
た巻糸体は、中継台車によって移載位置まで運ばれ、1
個づつ第1のトレイに移載される。この第1のトレイ
は、コンベアによって錘別並替え装置に運ばれ、錘別に
並べ替えられたのち、所定数(例えば4個)づつ錘別に
送り出され、第2の移載装置へ搬送される。この第1の
トレイの搬送工程の途中で、重量チェック、水分測定、
外観検査等の必要な検査と、表層解舒等の必要な表層処
理が行われる。第2の移載装置では、巻糸体が第1のト
レイから第2のトレイに移載される。これによって、今
まで、軸をほぼ水平にして保持されていた巻糸体が、9
0度転倒させられ、軸が縦になるように保持される。こ
の状態で例えばボビンの内面へ識別ラベルが貼付され、
保管、梱包等の場所へ搬送される。一連の動作は制御装
置によって制御され、各装置が円滑に作動して、巻糸体
を自動的に処理する。
【0006】
【実施例】以下、図面に表された本発明の実施例につい
て具体的に説明する。図1は本発明の処理システムを模
式的に表すもので、1,…は紡糸装置(SPD)であ
り、1台につき5個の錘1a,…と、それに対応する巻
取り軸1b,…を備え、各錘から8本に分繊して巻き取
るようになっている。図示例のように8分繊とせず、例
えば4分繊とすることもある。紡糸装置の列の手前側に
は該列に沿って玉揚げ装置2用の軌道3が設けられてお
り、紡糸装置の巻取り軸の数に相当するハンガ−を有す
る玉揚げ装置2が該軌道に沿って往復移動しつつ、満管
となった巻糸体10を紡糸装置1の巻取り軸から取り外
して、そのハンガ−に受け取るようになっている。玉揚
げ装置2は、例えば特願平1−110199号に記載さ
れているように、紡糸装置の巻取り軸にハンガ−をつき
合わせて満管ボビン(巻糸体10)を受け取るととも
に、該受け取った巻糸体を後述の中継台車に移載する機
能を有する自動玉揚げ装置である。巻糸体を取り外した
紡糸装置1の空ボビン供給位置4には、自動供給機6が
簡易自動倉庫5から空ボビン(紙管)7を取り出して適
宜供給する。
【0007】紙管7は、銘柄を示すバ−コ−ドを添付し
た箱に入れた紙管カ−トンの状態でトラックから受け入
れられ、コンベアによって簡易自動倉庫5に運び込まれ
る。自動倉庫5は紙管カ−トンに貼られた前記バ−コ−
ドをバ−コ−ドリ−ダ−で読み取って銘柄を認識し、割
り付ける自動割り付け方式の倉庫である。一方、紡糸機
の機台側には、紙管カ−トンを保持するステ−ションが
設けられており、紡糸機側でこのステ−ションから紙管
カ−トンを取り外すと、新たなカ−トンの要求信号が集
中制御装置に入力され、自動倉庫5から所定のステ−シ
ョンまで自動的に補給が行われる。各ステ−ションの指
定銘柄は、前記集中制御装置にて設定される。なお、ス
テ−ションからの紙管カ−トンの取り外しがあった時
は、チャタリングを防止するため、タイマ−で一定時間
(例えば5分間)空であることを確認した後要求信号を
出すようになっている。
【0008】上記紡糸装置から玉揚げ装置2に巻糸体を
移載する際に、巻取り温度調節装置の風等の影響で移載
された巻糸体の端糸が解けて飛散し、紡糸装置の巻取り
軸等に巻き付くというトラブルが発生することがある。
これを防ぐには、図24、図25に示すように、玉揚げ
装置2に巻糸体の前面を覆う開閉自在なシャッタ−を設
けておくのが好ましい。このシャッタ−200は、合成
ゴム等のフレキシブルなシ−トで形成され、玉揚げ装置
の左右両側に設けたモ−タ付きの巻き取り装置201,
202によってシ−トロ−ル203から繰り出したり巻
き戻したりすることにより開閉される。繰り出されたシ
ャッタ−をセンサ204,…で検出して制御装置でその
繰出量を制御することにより、巻糸体を受け取った順に
自動的にその前面を覆ってゆくことができる。
【0009】中継台車11には、玉揚げ装置2のハンガ
−の数に相当する棒状のハンガ−11a,…が設けられ
ている。そして、前記玉揚げ装置2のハンガ−から、対
応するハンガ−に巻糸体を受け取り、第1の移載装置の
位置まで搬送する。運搬用の中継台車11と玉揚げ装置
2の高さにかなりの差がある場合は、巻糸体の移載が困
難となるので、中継台車側にリフタ等の昇降装置を付設
して両者の高さを合わせるようにするのが好ましい。第
1の移載装置15は、中継台車11から最前列の巻糸体
10,…を取り出し、第1のトレイ16に移載するもの
で、図3、図4に示すように、中継台車11を所定の高
さまで持ち上げ、所定の位置に保持するコンベア17
と、チャック装置19と、プッシャ20とを備えてい
る。
【0010】チャック装置19は、機枠21に支持した
移動枠22に設けられている。該移動枠22には、機枠
21に設けたラック21aに噛み合うピニオン22aが
設けられ、モ−タ24でこのピニオンを回転させること
により、前後に移動するようになっている。25は前記
移動枠22に支持されシリンダ26によって昇降する昇
降フレ−ムで、この昇降フレ−ムにチャック27が取り
付けられている。チャック27は、巻糸体10の紙管7
内に挿入される拡縮式の複数の爪27aを備え、該爪を
拡径することにより巻糸体をつかむようになっている。
台車11上の巻糸体を掴んだチャック27は、移動枠2
2の移動により第1のトレイ16の前まで移動し、昇降
フレ−ム25の下降により第1のトレイのハンガ−16
aのレベルまで下降し、該ハンガ−に紙管を嵌合させた
のち、爪を収縮させて該ハンガ−に巻糸体を移載する。
【0011】プッシャ20は、機枠21に回転自在に支
持されたねじ棒30に螺合する雌螺子部材31と、該雌
螺子部材31に取り付けられたフレ−ム33を備え、モ
−タ32で前記ねじ棒を回転させることにより、該フレ
−ムが前後に移動する。このフレ−ム33には台車11
のハンガ−の数に相当する数の下方へ垂下する押し板3
4が設けられ、台車11のハンガ−11aに保持されて
いる巻糸体10,…を1個分づつ前方に押し出すように
なっている。押し出された最前列の巻糸体が、前記チャ
ック27に引き取られる。
【0012】前記第1のトレイ16は、図5、図6に示
すように、ハンガ−16aと基盤16bを備えている。
ハンガ−16aは、先端部が若干高くなるように、角α
(2〜3度)だけ傾斜させて縦方向の支持板16cに固
定されている。基盤16b上面には識別用のバ−コ−ド
16cが添付されている。前記支持板16cの前面に図
26に示すような衝撃吸収用のゴムシ−ト16dを取り
つけておけば、ハンガ−に支持されている巻糸体が支持
板16cに当接する時に衝撃が吸収される。このため、
搬送ラインでのストッパ等による衝撃を吸収することが
できるので、衝撃を受けた巻糸体の糸がズレるいわゆる
輪抜け事故を防止する上で効果的である。
【0013】第1のトレイ16は第1のコンベア37に
よって移送される。コンベア37は、両側部に浮き上が
り防止用の押え板39が設けられたロ−ラコンベアであ
り、その終端部には、第1のトレイを紡糸装置の錘別に
並べ替える並替え装置40が接続されている。なお、第
1のトレイに保持される巻糸体は、その糸端固定部が必
ず外側に位置するように保持される。また、第1のトレ
イの移送に際して、方向転換等で該トレイを停止させる
ときは、慣性による巻糸体の脱落を防止するため、スト
ッパが背面側(ハンガ−の付根側)に当たるように停止
させられる。
【0014】錘別並替え装置40は、前記第1のコンベ
アに直行する複数列(5列)のコンベア41,…と、送
られてきたトレイ16を所定の位置で停止させるストッ
パ42と、停止したトレイを上記コンベア41に引き込
む引き込み装置43からなる。ストッパ42は、図7、
図8に示すような天秤式のストッパであり、シリンダ4
5が伸縮することにより、軸46で支持されたフレ−ム
47が揺動し、前後のストッパ部材49,49を交互に
コンベアのロ−ラ50,…の間隔部から上方へ突出させ
る。停止動作を行わない時は、フレ−ム47が水平に保
たれ、両方のストッパ部材49,49がロ−ラの上面よ
りも下方に位置する。このストッパにより、トレイが1
個づつ取り出される。
【0015】所定の位置で停止したトレイ16は、錘別
並替え装置40の該当するコンベア41に移し替えら
れ、その端部まで順に運ばれる。第1のコンベアから錘
別並替え装置40のコンベア41への引き込みは、図
9、図10に示すような引き込み装置43によって行わ
れる。この引き込み装置43は、シリンダ53のロッド
先端部にフロ−テイングジョイント54を介して接続さ
れたブラケット55を備え、該ブラケットから引き込み
部材57がロ−ラの間を通してコンベアの上方に突出し
ている。常時は、引き込み部材57がコンベアの押え板
39の下に隠れているが、シリンダ53を収縮させるこ
とによって第1のコンベアと直角に移動し、第1のコン
ベア上のトレイ16を1個づつ錘別並替え装置のコンベ
ア41上に移し替える。
【0016】錘別並替え装置40で錘別に並べられたト
レイ16,…は、各錘ごとに所定数(図示例では4個)
づつ第2のコンベア60に送り出される。この送り出し
に際しては、第2のコンベア60のロ−ラ50,50の
間隔部から該ロ−ラと平行な板状のガイド部材がシリン
ダで上昇させられ、錘別並替え装置40から送り出され
るトレイの下面に接してこれを案内する。
【0017】第2のコンベア60の途中には、公知の重
量測定装置61と水分測定装置62が設置され、各巻糸
体10の重量と水分量が測定される。重量の測定によ
り、巻かれている糸条のデニ−ルとフイラメント数が求
められる。また、水分の測定により、糸条への油剤の付
着量をチェックすることができる。水分測定は、電極を
接触させて導電性を測定することにより行われる。な
お、この水分量の測定は、巻糸体2個づつ同時に行われ
る。
【0018】重量と水分のチェックを終えた巻糸体は、
第2のコンベア60で4列の表層処理及び外観検査ライ
ン65,…に分配供給され、表層処理装置67による表
層の解舒と、シ−ルによる新たな糸端の固定が行われる
とともに、目視観察による表層のケバ、汚れ等の検査が
行われる。新たな糸端は、第1のトレイに保持されてい
る巻糸体10の手前側(トレイのハンガ−の先端側)の
外周部にシ−ルで固定される。
【0019】表層処理と外観検査を終えた巻糸体は、引
き続き第2のコンベア60で第2の移載装置70の位置
に送られる。なお、何らかの事情で糸条が巻き取られて
いない空ボビンや、巻き取り量が規定量より少ないもの
は、コンベアの途中に設けられたシリンダ式の排出プッ
シャで排出コンベアに押し出され、該コンベアで排出さ
れる。
【0020】第2の移載装置70は、図11、図12に
示すように、門型の機枠71にシリンダ72によって左
右に水平移動する移動枠73を設け、該移動枠にチャッ
ク装置75を取り付けている。チャック装置75は、シ
リンダ76によって昇降するブラケット77にチャック
80の支持部材81を軸79で取り付け、該支持部材の
反対側の端部を回動シリンダ83で押し引きすることに
より、チャック80を軸79を中心として約90度回動
させるようになっている。チャック80は、前記第1の
移載装置15のチャックと同様な拡縮式のものであり、
このチャックをほぼ水平状態に保った状態で、コンベア
60上の第1のトレイ16に保持されている巻糸体の位
置に移動させ、該巻糸体の紙管を掴んで第3のコンベア
85上で待機している第2のトレイ86上に移送する。
【0021】次に、シリンダ81を伸長させてチャック
80を下向きに回動させるとともに、シリンダ76で下
降させて、掴んでいる巻糸体の紙管を第2のトレイ86
の縦軸86aに嵌合させる。これにより、巻糸体が第1
のトレイ16から第2のトレイ86に移載される。な
お、第2のトレイ86は、図13、図14に示すよう
に、円形の基盤86bの中央部に軸86aを立設したも
ので、巻糸体10をその軸が垂直になるように1個づつ
保持する。空になった第1のトレイは、回収コンベア8
8で前記第1の移載装置15に返され、再使用される。
【0022】第2のトレイ86に移載された巻糸体は、
第3のコンベア85によってストレ−ジ位置90に送ら
れるが、その途中で、ラベル貼着装置87によって、巻
糸体の紙管内部に識別ラベルが貼着される。ラベル貼着
装置87は、予め貯蔵しているラベルを1枚づつ取り出
して所定の位置に貼着する公知のものである。
【0023】ストレ−ジ位置90には、巻糸体を保管す
る保管庫として二つのロ−タリ−ラック91(ボビンス
トレ−ジ部1、ボビンストレ−ジ部2)が設けられてお
り、巻糸体の出し入れがコンピュ−タ管理される。検査
結果A級合格品は、必要に応じて上下反転され梱包され
る。上下反転するのは、巻糸体から糸条を取り出す場合
の糸端の向きを変えるためである。このA格品のうち梱
包数に足りないものは、ボビンストレ−ジ部2にA格品
として保持され、次の該当品種の梱包不足が生じた時に
補充用に払い出される。梱包されたA格品は、製品とし
て所定の自動倉庫に保管されるか、または出荷される。
【0024】また、チェックドッフ品、初検品、A格品
以外のもの、例えば外観異常品、格付け保留品等につい
ては、ボビンストレ−ジ部1に保持され、必要に応じて
初検、チェックドッフに供される。チェックドッフ、外
観異常品、初検格落品、分玉、格付保留品、指定ボビン
の巻糸体等は、ここから必要に応じて分玉台車93等で
払い出される。また、初検、チェックドッフで合格した
ものは、A格品としてボビンストレ−ジ部2に送られ
る。更に、重量異常品等は緊急払い出しされる。これら
の流れは、図15に示されている。
【0025】図16、図17は第2のトレイ86に保持
されている巻糸体を上下反転する反転装置100を表
す。この反転装置は、基台101に回転自在に保持され
た回転枠102を備え、該回転枠の内側に上下一対のフ
レ−ム103,103が取り付けられている。このフレ
−ムにはそれぞれロ−ラコンベア105が上下移動可能
に取り付けられている。これら上下のロ−ラコンベア1
05,105は、フレ−ム103、103に取り付けた
上下一対のシリンダ107、107によって所定の距離
だけ上下動する。回転枠102は、ギヤ−ドモ−タ10
8によってチェ−ン109を介して180度回転させら
れ、上下反転する。これは、ユ−ザ−の要望で糸端固定
部を下側にするためである。
【0026】梱包品用コンベア110によって反転装置
100の位置まで運ばれてきた第2のトレイ86は、該
反転装置の下側のコンベア105に移され、押え板とロ
−ラの間で保持される。また、上側のコンベアには、同
時に反転する巻糸体の数と同じ数の空トレイを下側の実
トレイに対向させてセットしておく。この状態で、上下
のシリンダ107,107を伸長させて下側のトレイに
保持されている巻糸体の紙管に上側の空トレイの軸86
aを嵌合させる。これにより、巻糸体は、回転枠内で、
上下のトレイによって支持された状態となる。次に、モ
−タ108を起動し、回転枠102を180度回転させ
ると、巻糸体は、上下反転し反対側のトレイに移し替え
られるので、上になったトレイを引き上げ、下側のコン
ベアを梱包用コンベア110と同レベルにする。そし
て、回転枠のコンベアに設けられているモ−タロ−ラ1
11,…を回転させて、巻糸体を保持するトレイを送り
出す。空になった上側のトレイは、そのまま次の反転に
使用する。
【0027】図18、図19は、梱包装置120を表す
もので、コンベア110によって送られてきたA格品
は、整列コンベア121上で所定数(図示例では3個)
づつ列状に並べられる。
【0028】整列コンベアの隣には積層化装置123
と、仕切り板保持装置125が互いに並列に設けられて
いる。これら各装置の上方には機枠127が設けられ、
この機枠に設けたレ−ル129によって移動枠130が
往復移動自在に支持されている。移動枠130にはラッ
ク131が移動方向に沿って設けられ、駆動モ−タ13
2のピニオンがこれに噛み合っている。モ−タ132を
回転させれば、移動枠130が所定の距離だけ往復移動
する。
【0029】移動枠130には、巻糸体用チャック装置
140と、仕切り板用チャック装置141が設けられて
いる。巻糸体用チャック装置140は、9個(3行3
列)のチャック143,…を備え、該チャックは、巻糸
体の紙管内に挿入されて拡径し、各巻糸体を保持するよ
うになっている。そして、チャック装置140全体がシ
リンダ145で昇降する。
【0030】仕切り板用チャック装置141は、上記巻
糸体用チャック装置140と同様な構成であるが、チャ
ック147が若干異なっており、仕切り板150に穿設
されている紙管嵌合用の穴151,…に挿入されて位置
決めするコア152と、仕切り板を吸引保持する吸引具
153を備えている。これらにより、仕切り板150を
位置決めして保持する。なお、仕切り板150は、後述
の仕切り板被覆装置でポリエチレンフイルムが被覆さ
れ、巻糸体の数に相当する9個の穴151,…が開けら
れている。仕切り板用チャック装置141にもシリンダ
154が設けられており、所定の距離だけ昇降する。
【0031】積層化装置123には、払い出しコンベア
155が設けられ、その上にパレット156が載せられ
ている。パレット156がチャック装置140の直下位
置に位置決めされ、その上に仕切り板150と巻糸体1
0が交互に積層される。
【0032】仕切り板保持装置125には、リフタ16
0が設けられ、その上に仕切り板150が積み上げられ
ている。リフタ160は、仕切り板1枚分づつ上昇す
る。161は仕切り板の高さを検出するセンサである。
【0033】梱包単位(9個)の巻糸体10,…が整列
コンベア状に整列すると、仕切り板用チャック装置14
1が加工し、仕切り板150を1枚掴んで上昇する。次
に、移動枠130が矢印X方向に移動して、巻糸体用チ
ャック装置140が整列コンベア上の巻糸体の直上部に
来るとともに、仕切り板用チャック装置141が前記積
層化装置123のパレットの直上部に来る。この位置
で、両チャック装置140,141が下降し、巻糸体用
チャック装置140が9個の巻糸体を掴んで上昇すると
ともに、仕切り板用チャック装置141が掴んでいた仕
切り板150をパレット156上に載置し、上昇する。
【0034】引き続き、移動枠130が反矢印方向に移
動し、元の位置に復帰する。そして、再度両チャック装
置140,141が下降して、運んできた巻糸体をパレ
ット上の仕切り板上に載せるとともに、巻糸体用チャッ
ク装置140が新たな仕切り板を掴み取る。以下、同様
な動作を繰り返し、パレット上に巻糸体と仕切り板を積
層して行く。所定量の積層体が得られたら、該積層体が
払い出しコンベア155により送り出され、天板移載装
置170で天板171が被せられた後、ストレッチ包装
機で外周部にストレッチテ−プが巻付けられ、製品とな
る。図20、図21は、この様子を示すものである。
【0035】図22は、前記仕切り板150に合成樹脂
フイルムを被覆する被覆装置180を表す。この装置は
2段になっており、ダンボ−ル製の仕切り板150を移
送する上段のチェ−ンコンベアの供給ライン190と、
仕切り板150を載置するパレット188を移送する下
段のチェ−ンコンベアの供給ライン181とからなる。
上段の供給コンベア190の上手側端部にはリフタ18
5が設けられ、仕切り板150を乗せたパレット188
を保持するとともに上段にまで持ち上げる。持ち上げら
れた最上段の仕切り板は吸引チャック186を有するロ
−ダ187により上段の供給コンベア190に移載さ
れ、矢印Z方向に送られる。このコンベアの途中には、
上下にフィルムロ−ル191,191を保持する保持部
が設けられるとともに、該保持部から繰り出したフィル
ムの端部を溶着接合する熱溶着装置193と切断装置が
設けられている。図27に示すように、上側のフィルム
ロ−ル保持部192をフィルムロ−ル取付け作業時の手
前側に長めに突出させておけば、重量の大きいフィルム
ロ−ルの着脱が容易である。最下段の仕切り板150を
上段の供給コンベア190に移載した後に、下段の供給
コンベア181が仕切り板を載置していたパレット18
8を矢印Y方向に移送するが、その途中で、エアノズル
182からエアが吹きつけられ、パレット188が洗浄
される。また、供給コンベア190の下手側端部にはリ
フタ198が設けられ、送られてきたパレット188を
保持するとともに上段まで持ち上げる。
【0036】熱溶着装置193の下手側には、穴開け装
置195が設けられている。穴開け装置195は、予め
仕切り板に開けられた所定数(9個)の穴151の部分
に、十字のパンチ196,…により、フィルムFに十字
の切れ目を開けるものである。外面がフイルムFで被覆
された仕切り板150は、この穴開け装置によって所定
位置に穴が開けられ、前記ロ−ダ187と同様な吸引チ
ャック付きのロ−ダ197によってリフタ198上に移
される。リフタ198は、仕切り板を積み込むごとに徐
々に下降し、所定の高さに積層されたら、コンベアで送
り出す。
【0037】図23はこの処理装置の全体平面図であ
る。この巻糸体の処理装置は、一連の動作がコンピュ−
タによって制御され、トラッキングデ−タに基づき、工
程内でのトレイの流れが制御される。工程の途中には、
必要によりバ−コ−ドリ−ダBが設けられ、例えばトレ
イのバ−コ−ドを読み取って制御装置にデ−タを送る。
このため、各巻糸体が完全に識別され、例えば、梱包装
置からの梱包要求に従い、指示銘柄の巻糸体を確実に梱
包装置まで送り届ける。また、工程内で品質デ−タを収
集し、品質トレンドを分析するとともに、異常が生じた
時、または異常が生じる恐れがある時は、警報を発して
重大トラブルを防止する。同時に、品質トラブルによっ
ては、トラッキングデ−タを変更する。例えば、紡糸機
の同一錘で同じ理由で3回/日の糸切れが発生すると警
報を発する。また、例えば、外観検査で異常が発見され
た巻糸体は、梱包不可のフラグを立て、物流制御で工程
外へ排出する。更に、梱包された巻糸体の追跡品質管理
も行われる。例えば、あるユ−ザ−からの品質クレ−ム
に対し、同錘の次のドッフも品質トラブルを起こしてい
る可能性が高いため、該当する巻糸体がどのケ−スの何
段目に梱包され、何処へ出荷されたか検索する必要があ
るが、この検索も容易に行うことができる。
【0038】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明にかかる巻
糸体処理装置は、紡糸装置から梱包に至るまでの巻糸体
の流れを殆ど自動的に処理し、必要な検査や、ラベル添
付等の処理を行うことが可能となった。また、巻糸体の
流れがコンピュ−タで制御されるので、各巻糸体の経歴
を一貫して管理することができるとともに、工程中で収
集された品質デ−タを効果的に利用して、高品質の製品
を送り出すことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を模式的に表す説明図であ
る。
【図2】その工程図である。
【図3】第1の移載装置の正面図である。
【図4】その側面図である。
【図5】第1のトレイの平面図である。
【図6】その側面図である。
【図7】ストッパの正面図である。
【図8】その下面図である。
【図9】引き込み装置の平面図である。
【図10】その側面図である。
【図11】第2の移載装置の正面図である。
【図12】その側面図である。
【図13】第2のトレイの平面図である。
【図14】その側面図である。
【図15】巻糸体の流れを表すフロ−チャ−トである。
【図16】反転装置の正面図である。
【図17】その側面図である。
【図18】梱包装置の正面図である。
【図19】その側面図である。
【図20】梱包方法の説明図である。
【図21】梱包状態の説明図である。
【図22】被覆装置の正面図である。
【図23】全体配置を表す平面図である。
【図24】シャッタ−付き玉揚げ装置の平面図である。
【図25】その正面図である。
【図26】衝撃吸収シ−トを設けた第1のトレイの側面
図である。
【図27】フィルムロ−ル保持部の正面図である。
【符号の説明】 1 紡糸装置 2 玉揚げ装置 10 巻糸体 11 中継台車 15 第1の移載装置 16 第1のトレイ 19 チャック装置 22 移動枠 37 第1のコンベア 40 錘別並替え装置 43 引き込み装置 50 ロ−ラ 60 第2のコンベア 61 重量測定装置 62 水分測定装置 65 外観検査ライン 67 表層処理装置 70 第2の移載装置 85 第3のコンベア 86 第2のトレイ 87 ラベル貼着装置 90 ストレ−ジ位置 100 反転装置 110 梱包用コンベア 120 梱包装置 170 天板移載装置 180 被覆装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01H 13/00 D01H 13/00 A (72)発明者 武藤 正 大阪府大阪市都島区友淵町1丁目6番4 −202号 (72)発明者 倉田 周一 大阪府大阪市福島区海老江2丁目1番16 号 (72)発明者 宮本 信孝 福井県鯖江市水落町47字三反田35番1 鐘紡株式会社 北陸合繊工場内 (56)参考文献 特開 平4−286577(JP,A) 特開 平3−297761(JP,A) 特開 平2−291368(JP,A) 特開 平5−208784(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻取り装置でボビンに糸条を巻き取った
    巻糸体を製品として保管または梱包するまでの処理シス
    テムであって、巻取り装置の複数の巻取り軸に対応する
    複数のハンガ−を備え該ハンガ−に巻取り装置で巻き取
    られた巻糸体をそれぞれ移し替え保持する玉揚げ装置
    と、該玉揚げ装置に対応する複数のハンガ−を備え該ハ
    ンガ−に玉揚げ装置から巻糸体を受け取って移動する中
    継台車と、巻糸体を吊り下げ保持する横方向に突出する
    1個のハンガ−を有する第1のトレイと、前記中継台車
    のハンガ−に保持されている巻糸体を受け取って前記第
    1のトレイに1個づつ移載する第1の移載装置と、前記
    第1のトレイを前記第1の移載装置の位置から錘別並替
    え位置まで搬送する第1のコンベアと、前記第1のコン
    ベアの終端部に該第1のコンベアと直行するように前記
    巻取り装置の錘の数に対応する複数のコンベアを並列に
    配置してなり第1のコンベアによって送られてきた巻糸
    体を該複数のコンベアに分配して錘別に並べ替えるとと
    もに該並べ替えられた巻糸体を錘別に所定個数づつ送り
    出す錘別並替え装置と、該錘別並替え装置から送り出さ
    れた巻糸体を第2の移載装置へ搬送する第2のコンベア
    と、前記第1または第2のコンベアの途中に設けられた
    検査装置及び必要な表層処理装置と、巻糸体のボビンが
    嵌合する1本の縦向きの軸を有する第2のトレイと、前
    記第2のコンベアで搬送されてきた第1のトレイの巻糸
    体を前記第2のトレイにそれぞれ移載する第2の移載装
    置と、該第2の移載装置で巻糸体が移載された第2のト
    レイを保管装置または梱包装置に搬送する第3のコンベ
    アと、該第3のコンベアの途中で巻糸体に識別ラベルを
    貼付するラベル貼着装置と、前記各装置及びコンベアの
    動作を制御する制御装置とを備えてなる巻糸体の処理シ
    ステム。
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