JP2556580B2

JP2556580B2 - 画像形成装置

Info

Publication number: JP2556580B2
Application number: JP10342789A
Authority: JP
Inventors: 眞一伊東; 健三辻
Original assignee: Oki Electric Industry Co Ltd
Current assignee: Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date: 1989-04-25
Filing date: 1989-04-25
Publication date: 1996-11-20
Anticipated expiration: 2011-11-20
Also published as: JPH02282775A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は画像形成装置に関するものである。

（従来の技術）従来、発熱記録素子を用いて記録する画像形成装置
は、画像形成に用いる発熱記録素子が低価格で、プロセ
スが容易であるため、装置の価格を安くすることがで
き、ファクシミリやプリンタに広く採用されている。そ
の場合は、感熱紙に直接熱書込みが行われる。

しかしながら、前記画像形成装置に使用される感熱紙
は、熱により発色する特殊紙であって保存性に欠けてい
る。

これを改善するために、インクを塗布したフィルムを
中間媒体として用い、発熱記録素子によりそのフィルム
上のインクを溶融して記録紙に転写する感熱転写記録方
法が提案され、広くプリンタ等の記録装置に応用されて
いる。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、前記構成の画像形成装置においては、
表面が平滑に処理された記録紙を使用しないと、インク
が十分に記録紙に転移されないため、発熱記録素子を用
いて記録する場合、記録紙として普通紙を用いることは
できない。

一方、普通紙に記録するための画像形成装置として電
子写真記録装置があるが、これをプリンタに応用する場
合、露光手段としてはレーザと結像光学系を組み合わせ
たもの、あるいはLEDアレイと結像光学系を組み合わせ
たものなどを用いる必要があるためコストが高くなる。

本発明は、前記従来の画像形成装置の問題点を解決し
て、低価格でしかも普通紙への記録が可能な画像形成装
置を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）そのために、本発明の画像形成装置においては、回転
自在に配設された感光体ドラムと、該感光体ドラムの外
周に部分的に密接して移動し、温度と透過率との間にヒ
ステリシス特性を備えるフィルム状の可逆性感熱媒体と
を有する。

また、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電手段
と、画像信号に従って可逆性感熱媒体に熱書込みを行
い、前記画像信号に対応して濃度の差及び透過率の差の
一方によって画像を形成する熱書込み手段と、前記画像
が形成された可逆性感熱媒体と前記感光体ドラムとが密
接する位置において、可逆性感熱媒体を介して感光体ド
ラムを露光し、該感光体ドラム上に前記画像に対応した
静電潜像を形成する露光手段と、該露光手段より下流側
における前記可逆性感熱媒体と前記感光体ドラムとが密
接する位置において、前記静電潜像に対応させて可逆性
感熱媒体上にトナー像を形成する現像手段とを有する。

さらに、前記可逆性感熱媒体上のトナー像を、可逆性
感熱媒体と重ねられた記録媒体に転写する転写手段と、
記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを有する。

本発明の他の画像形成装置においては、さらに、前記
転写手段と定着手段とによって転写・定着手段が構成さ
れ、該転写・定着手段は、前記トナー像の転写及び定着
を同時に行う。

本発明の更に他の画像形成装置においては、さらに、
前記転写・定着手段は一対のロールを備え、可逆性感熱
媒体は無端状であり、かつ、少なくとも前記一対のロー
ルのうちの一方及び前記感光体ドラムに張設されるとと
もに、前記一対のロールは、トナー像が形成された可逆
性感熱媒体と記録媒体とを重ねて圧接する。

本発明の更に他の画像形成装置においては、さらに、
前記一対のロールのうち少なくとも一方は発熱ロールで
あり、現像手段において使用されるトナーは熱定着用ト
ナーであり、可逆性感熱媒体上に形成されるトナー像と
記録媒体とは、前記一対のロールによって加熱され圧接
させられる。

本発明の更に他の画像形成装置においては、さらに、
現像手段において使用されるトナーは圧力定着用トナー
である。

（作用）本発明によれば、前記のように画像形成装置において
は、回転自在に配設された感光体ドラムと、該感光体ド
ラムの外周に部分的に密接して移動し、温度と透過率と
の間にヒステリシス特性を備えるフィルム状の可逆性感
熱媒体とを有する。

この場合、熱書込み手段が、画像信号に従って可逆性
感熱媒体に熱書込みを行ない、前記画像信号に対応して
濃度の差及び透過率の差の一方によって画像を形成す
る。

次に、露光手段が、前記画像が形成された可逆性感熱
媒体と前記感光体ドラムとが密接する位置において、可
逆性感熱媒体を介して感光体ドラムを露光し、該感光体
ドラム上に前記画像に対応した静電潜像を形成する。

そして、現像手段が、露光手段より下流側における前
記可逆性感熱媒体と前記感光体ドラムとが密接する位置
において、前記静電潜像に対応させて可逆性感熱媒体上
にトナー像を形成する。

続いて、転写手段が、前記可逆性感熱媒体上のトナー
像を可逆性感熱媒体と重ねられた記録媒体に転写し、定
着手段が、記録媒体上のトナー像を定着する。

この場合、転写・定着手段は、前記可逆性感熱媒体の
トナー像を可逆性感熱媒体と重ねられた記録媒体に転写
し、このとき同時に定着する。

この場合、前記一対のロールは、トナー像が形成され
た可逆性感熱媒体と記録媒体とを重ねて圧接し、前記可
逆性感熱媒体上のトナー像を可逆性感熱媒体と重ねられ
た記録媒体に転写し、このとき同時に定着する。

この場合、前記可逆性感熱媒体上のトナー像は、発熱
ロールによって加熱され、記録媒体に圧接させられる。

この場合、前記可逆性感熱媒体上のトナー像は、圧接
させられることによって記録紙に定着される。

（実施例）以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳
細に説明する。

初めに、第２図及び第３図により、本発明に用いられ
る可逆性感熱媒体について説明する。

可逆性感熱媒体は、基材上にサーモクロミック材料を
塗布して構成されている。このサーモクロミック材料
は、温度の変化に応じて色の濃度が変化する性質に記録
性を付与したものである。

第２図は代表的な可逆性感熱媒体（Ａタイプ）の温度
と濃度との関係図である（特公昭61−30791号公報参
照）。

このＡタイプの可逆性感熱媒体は、温度の変化によっ
て色の濃度が変化するものであり、可逆性を有する。そ
して、温度と色の濃度との変化にヒステリシス特性があ
り、温度の上昇及び降下に伴い、状態がa,A,b,Bの順に
移る。すなわち、画像を書き込む場合、状態Ａを起点に
して、書込み部だけを温度T₃以上にし、その後、温度T₂
以上に保てば状態Ｂとなり、書込み部と非書込み部とで
色の濃度差を形成することができ、該可逆性感熱媒体を
温度T₁以下に冷却すれば画像は消去される。

第３図は他の可逆性感熱媒体（Ｂタイプ）の温度と透
過率との関係図である（「第４図NIP技術シンポジウム
論文集」P.57〜60電子写真学会（昭和62−７−23発行）
参照）。

該Ｂタイプの可逆性感熱媒体は、温度によって透明状
態と白濁状態が可逆的に変化し、更に常温でもその二形
態を維持することができることに特徴がある。この可逆
性感熱媒体は室温T₀で、白濁状態Ｃにある。これを加熱
すると温度T₁から透過率が増加しはじめ、温度T₂で最大
透明状態となる。そして、それを室温になるまで冷却し
ても実線で示されるような透明状態Ｄが維持される。

次にこの透明状態Ｄの可逆性感熱媒体の温度をT₃以上
に加熱すると、透明状態Ｄと白濁状態Ｃとの中間状態と
なる。それを室温T₀になるまで冷却すると元の白濁状態
Ｃに戻る（一点鎖線で示す）。

画像書込み白濁状態Ｃを起点にして、書込み部だけを
温度T₂以上にする。この可逆性感熱媒体は室温に戻ると
書込み部だけが透明状態Ｄとなり、書込み部と非書込み
部とでは透過率に差が生じる。また、この可逆性感熱媒
体を温度T₃以上に加熱すると、元の白濁状態Ｃに戻すこ
とができる。

次に、本発明の画像形成プロセスを第１図、第４図及
び第５図を用いて説明する。

第１図は本発明の画像形成装置のシステム概要図、第
４図は本発明の画像形成装置のプロセスを示す図、第５
図は本発明の他の画像形成装置のプロセスを示す図であ
る。

第１図に示すように、本画像形成装置においては、可
逆性感熱媒体に熱書込みが、一方では感光体ドラムに帯
電が行われた後、可逆性感熱媒体が感光体ドラムに重ね
られて露光され現像される。

可逆性感熱媒体上に形成されたトナー像は、記録媒体
に転写され、該転写されたトナー像が定着されるように
なっている。

これを第４図において詳細に説明すると、はじめに発
熱記録素子５が用いられ、プラテンロール６上の可逆性
感熱媒体４に画像信号に応じた熱書込みが行われる。こ
れによって、可逆性感熱媒体４は、画像信号に対応させ
て濃度の差及び透過率の差の一方によって画像を形成す
る（第４図（Ａ））。ここで、可逆性感熱媒体４は第３
図に示すＢタイプのものが使用されている。

一方、感光体ドラム１は帯電手段（ここではコロナ帯
電器）を用いて均一に帯電される。該感光体ドラム１
は、導電性支持体1bの上に感光層1aを被覆したものであ
る。図では、プラス型感光体を使用した例として、表面
にプラスの極性の電荷が示される（第４図（Ｂ））。

次に、感光体ドラム１上に可逆性感熱媒体４を密接さ
せる。そして、可逆性感熱媒体４上から感光体ドラム１
の軸方向に沿って帯状にかつ一様に光が照射される。光
は、画像信号に対応させて濃度の差及び透過率の差の一
方によって形成される画像に応じた分だけ可逆性感熱媒
体４を透過して、照射させられる。これにより、感光体
ドラム１に静電潜像が形成される（第４図（Ｃ））。

現像プロセスでは、現像ロール9Aと可逆性感熱媒体４
との間の空間には、感光体ドラム１に形成された静電潜
像に伴う電気力線が、可逆性感熱媒体４を貫通して発生
する。このため、現像ロール9A上の帯電したトナー10
は、静電気力により、可逆性感熱媒体４上に付着し現像
される（第４図（Ｄ））。

転写プロセスでは、記録媒体としての記録紙11はトナ
ー像が形成された可逆性感熱媒体４に重ねられ、可逆性
感熱媒体４上に形成されたトナー像は、静電的に記録紙
11に転写される（第４図（Ｅ））。

そして、定着プロセスでは、記録紙11に転写されたト
ナー像は定着手段により加熱され溶融させられる。溶融
したトナー10は、圧力により記録紙11の維持間に浸透
し、定着される（第４図（Ｆ））。

また、前記転写プロセスと定着プロセスを同時に行う
ことも可能である。その画像形成プロセスを第５図に示
す。

この場合、可逆性感熱媒体４上に形成されたトナー像
は記録紙11に重ねられ、発熱ロール３と加圧ロール２に
より加熱され溶融させられ、加圧される。そして、トナ
ー10は可逆性感熱媒体４よりも記録紙11に対する方が付
着力が強いため記録紙11に移る。さらに、溶融したトナ
ー10が圧力により記録紙11の繊維間に浸透し、定着が行
われる。

第６図は本発明の画像形成装置の概略図である。

１は感光体ドラムであり、導電性支持体上に感光層を
設けたもので、セレン感光体、有機感光体等いずれのも
のも使用することができる。２は加圧ロール、３は発熱
ロールである。発熱ロール３は金属製中空部材にハロゲ
ンランプを内蔵したもの、あるいは金属面に直接発熱体
を設けたものなどを使用することができる。

４は無端状かつフィルム状の可逆性感熱媒体であり、
感光体ドラム１と加圧ロール２との間に張設される。

５は発熱記録素子であり、６は該発熱記録素子５に対
向して配設されるプラテンロールであり、可逆性感熱媒
体４を挟んで加圧する。

７は帯電手段であるコロナ放電器であり、感光体ドラ
ム１の表面に対向させて設けられる。帯電手段として
は、このほかにブラシ帯電器等も使用することができ
る。

８は露光手段であり、感光体ドラム１に密接させて重
ねられた可逆性感熱媒体４上に設けられている。該露光
手段８は、光の強さが一様かつ均一な光源、例えば蛍光
灯、ハロゲンランプ、LED等いずれのものも使用するこ
とができる。

現像手段９は現像ロール9A上にトナーを吸着して搬送
し、可逆性感熱媒体４を現像するためのもので、該可逆
性感熱媒体４に対向させて設けられる。現像手段とし
て、二成分磁気ブラシ現像器、一成分磁気ブラシ現像
器、一成分非磁性現像器、などいずれのものも使用する
ことができる。

次に、前記画像形成装置の動作、作用を説明する。

図において、感光体ドラム１と加圧ロール２、発熱ロ
ール３及びプラテンロール６が、図示しない駆動手段に
より矢印方向に一定周速度で回転させられ、可逆性感熱
媒体４が感光体ドラム１と、加圧ロール２、発熱ロール
３及びプラテンロール６との摩擦力により、矢印方向に
移動する。

まず、発熱記録素子５は可逆性感熱媒体４上に画像信
号に応じて熱書込みを行い、これによって、可逆性感熱
媒体４上に透過率の差に伴う画像が形成される。

一方、感光体ドラム１はコロナ帯電器７を用いて、一
様かつ均一に帯電させられる。次に、感光体ドラム１に
可逆性感熱媒体４が密接して重ねられる。該可逆性感熱
媒体４上から露光手段８が感光体ドラム１の軸方向に沿
って帯状にかつ一様に光を照射する。そして、可逆性感
熱媒体４上の画像、すなわち透過率の差に伴う光量が、
可逆性感熱媒体４を透過して感光体ドラム１に照射され
る。これにより、感光体ドラム１に静電潜像が形成され
る。

現像プロセスにおいて、現像ロール9Aと可逆性感熱媒
体４との間の空間に、感光体ドラム１に形成された静電
潜像に伴う電気力線が可逆性感熱媒体４を貫通して発生
するため、現像ロール9A上の帯電したトナー10は静電気
力により可逆性感熱媒体４上に付着し、現像される。

転写・定着プロセスにおいては、記録紙11が、図示し
ない給紙部より給紙及び送紙され、加圧ロール２と発熱
ロール３との間に搬送される。ここで、記録紙11は可逆
性感熱媒体４に重ねられる。そして、可逆性感熱媒体４
上に形成されたトナー像は、発熱ロール３の熱により加
熱され溶融させられ、圧力により記録紙11の繊維間に転
写・定着され、該転写・定着された記録紙11は装置外へ
搬送される。

一方、書込み部と非書込み部からなる画像を保持して
いた可逆性感熱媒体４は、発熱ロール３により温度T
₃（第３図）以上に加熱され、元の白濁状態Ｃに戻され
る。

また、記録紙11への転写後の可逆性感熱媒体４上には
多少のトナー10が残留する場合があるが、加圧ロール３
上の可逆性感熱媒体４上に定着クリーナ12を圧接するこ
とにより簡単に拭き取ることができる。また、可逆性感
熱媒体４は、表面に静電気を帯びることがあるが、これ
は可逆性感熱媒体４に接触して設けた除電ブラシ13によ
り除去される。こうして、可逆性感熱媒体４は画像が消
去、清掃、除電されて、繰り返し利用される。

一方、感光体ドラム１が、現像プロセス後、可逆性感
熱媒体４と分離した後は、除電ランプ14により感光体ド
ラム１上の残留電荷が除去され、感光体ドラム１も繰り
返し利用される。

ここで用いる可逆性感熱媒体４は、転写・定着プロセ
スにおいて、発熱ロール３により加熱され、160℃前後
に達する。したがって、その基材の材質は耐熱性を考慮
する必要があり、ポリエステル、ポリイミド、ポリエー
テルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエ
ーテルケトン等の材料を用いたフィルムが作用可能であ
る。また、現像時に転写フィルムと現像ロール9Aとの間
に発生する電気力線を考慮すると、フィルムの厚さは20
0μｍ以下で、かつ引っ張り強度とその取扱性を考慮す
ると10μｍ以上が望ましい。

なお、本発明は前記実施例に限定されるものではな
く、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、
これらを本発明の範囲から排除するものではない。

例えば、本実施例では、転写・定着プロセスにおい
て、定着手段として、発熱ロール３と加圧ロール２とを
組み合わせたものを用いており、発熱ロール３は記録紙
11側に接触するように配設されているが、可逆性感熱媒
体４側に接触するように配設しても同様の効果が得られ
る。

また、本実施例では、トナー10に熱定着用のものを用
いているが、微弱な圧力で定着可能にしたマイクロカプ
セルトナーを使用した場合には、加圧ロール２及び発熱
ロール３はいずれも発熱体である必要はなくなる。

さらに、本実施例で可逆性感熱媒体４として第３図に
示すＢタイプのものを使用しているが、第２図に示すＡ
タイプのものを使用してもよい。

（発明の効果）以上詳細に説明したように、本発明によれば、画像形
成装置においては、回転自在に配設された感光体ドラム
と、該感光体ドラムの外周に部分的に密接して移動し、
温度と透過率との間にヒステリシス特性を備えるフィル
ム状の可逆性感熱媒体とを有する。

また、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電手段
と、画像信号に従って可逆性感熱媒体に熱書込みを行
い、前記画像信号に対応して濃度の差及び透過率の差の
一方によって画像を形成する熱書込み手段と、前記画像
が形成された可逆性感熱媒体と前記感光体トナーとが密
接する位置において、可逆性感熱媒体を介して感光体ド
ラムを露光し、該感光体ドラム上に前記画像に対応した
静電潜像を形成する露光手段と、該露光手段より下流側
における前記可逆性感熱媒体と前記感光体ドラムとが密
接する位置において、前記静電潜像に対応させて可逆性
感熱媒体上にトナー像を形成する現像手段とを有する。

この場合、熱書込み手段が、画像信号に従って可逆性
感熱媒体に熱書込みを行い、前記画像信号に対応して濃
度の差及び透過率の差の一方によって画像を形成する。

したがって、記録素子として発熱記録素子を使用する
ことができ、画像形成装置の価格を低くすることができ
る。

また、前記帯電手段は感光体ドラムの表面を帯電さ
せ、前記現像手段は可逆性感熱媒体上にトナー像を形成
するようになっているので、感光体ドラムの表面にトナ
ーが付着することがない。したがって、帯電プロセスに
おいて感光体ドラムを常に一様に帯電させることができ
る。

そして、現像手段が、可逆性感熱媒体上にトナー像を
形成するので、転写率を高くすることができる。また、
転写後に可逆性感熱媒体上にトナーが多少残留しても、
容易に拭き取ることができるので、通常の電子写真記録
装置に必要になるクリーニングプロセスが不要になる。

さらに、転写手段が、前記可逆性感熱媒体上のトナー
像を記録媒体に転写し、定着手段が、記録媒体上のトナ
ー像を定着するので、普通紙への記録が可能になり、特
殊な紙を使用する必要がなくなる。また、現像の容易な
導電性トナーを使用しても転写を行うことができる。

この場合、前記可逆性感熱媒体上のトナー像は転写と
定着とが同時に行われるので、転写は静電的に行われな
い。したがって、現像が容易な導電性トナーを使用した
場合でも転写を行うことができる。

本発明の更に他の画像形成装置においては、さらに、
前記転写・定着手段は一対のロールを備え、可逆性感熱
媒体は無端状であり、かつ、少なくとも前記一対のロー
ルのうち一方の及び前記感光体ドラムに張設されるとと
もに、前記一対のロールは、トナー像が形成された可逆
性感熱媒体と記録媒体とを重ねて圧接する。

したがって、転写率が高くなるだけでなく、このとき
に加えられた熱によって、前記可逆性感熱媒体に書き込
まれた画像を消去することもできる。

したがって、転写率を高くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の画像形成装置のシステムの概要図、第
２図は可逆性感熱媒体の温度と濃度との関係図、第３図
は可逆性感熱媒体の温度と透過率との関係図、第４図は
本発明の画像形成装置のプロセスを示す図、第５図は本
発明の他の画像形成装置のプロセスを示す図、第６図は
本発明の画像形成装置の概略図である。１……感光体ドラム、２……加圧ロール、３……発熱ロ
ール、４……可逆性感熱媒体、５……発熱記録素子、６
……プラテンロール、７……コロナ帯電器、８……露光
手段、９……現像手段、10……トナー、11……記録紙。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】回転自在に配設された感光体ドラムと、該
感光体ドラムの外周に部分的に密接して移動し、温度と
透過率との間にヒステリシス特性を備えるフィルム状の
可逆性感熱媒体と、前記感光体ドラムの表面を帯電させ
る帯電手段と、画像信号に従って可逆性感熱媒体に熱書
込みを行い、前記画像信号に対応して濃度の差及び透過
率の差の一方によって画像を形成する熱書込み手段と、
前記画像が形成された可逆性感熱媒体と前記感光体ドラ
ムとが密接する位置において、可逆性感熱媒体を介して
感光体ドラムを露光し、該感光体ドラム上に前記画像に
対応した静電潜像を形成する露光手段と、該露光手段よ
り下流側における前記可逆性感熱媒体と前記感光体ドラ
ムとが密接する位置において、前記静電潜像に対応させ
て可逆性感熱媒体上にトナー像を形成する現像手段と、
前記可逆性感熱媒体上のトナー像を、可逆性感熱媒体と
重ねられた記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体上
のトナー像を定着する定着手段とを有することを特徴と
する画像形成装置。
【請求項２】前記転写手段と定着手段とによって転写・
定着手段が構成され、該転写・定着手段は、前記トナー
像の転写及び定着を同時に行う請求項１に記載の画像形
成装置。
【請求項３】前記転写・定着手段は一対のロールを備
え、前記可逆性感熱媒体は無端状であり、かつ、少なく
とも前記一対のロールのうちの一方及び前記感光体ドラ
ムに張設されるとともに、前記一対のロールは、トナー
像が形成された可逆性感熱媒体と記録媒体とを重ねて圧
接する請求項２に記載の画像形成装置。
【請求項４】前記一対のロールのうち少なくとも一方は
発熱ロールであり、現像手段において使用されるトナー
は熱定着用トナーであり、可逆性感熱媒体上に形成され
るトナー像と記録媒体とは、前記一対のロールによって
加熱され圧接させられる請求項３に記載の画像形成装
置。
【請求項５】現像手段において使用されるトナーは圧力
定着用トナーである請求項３に記載の画像形成装置。