JPH08123161A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JPH08123161A
JPH08123161A JP28615294A JP28615294A JPH08123161A JP H08123161 A JPH08123161 A JP H08123161A JP 28615294 A JP28615294 A JP 28615294A JP 28615294 A JP28615294 A JP 28615294A JP H08123161 A JPH08123161 A JP H08123161A
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charge holding
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JP28615294A
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English (en)
Inventor
Shinichi Okuda
真一 奥田
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】焦電効果による静電潜像形成を利用した画像記
録装置において、潜像電荷保持媒体の加熱手段として光
照射を用いた場合に高い記録濃度、高画質を達成する画
像記録装置の提供。 【構成】潜像電荷保持媒体(1)は、焦電体層(2)、導電層
(3)、焦電体層表面に形成された絶縁性の光吸収層(4)か
ら構成される。潜像電荷保持媒体はレーザ(6)により画
像信号に応じて裏面より光照射され、レーザ光(7)が導
電層と焦電体層を透過して光吸収層に吸収され熱に変換
され、発生した熱は焦電体層に熱伝導して焦電体層の表
面部分の温度を上昇させ、加熱された焦電体層では焦電
効果により潜像電荷を発生させ潜像(11)が形成され、潜
像は現像器(12)により帯電されたトナーによって顕像化
され、得られたトナー像が記録紙(16)上に転写及び定着
され所望の画像(21)が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像記録装置に関し、特
にプリンタ、ファックス、複写機、表示板等に適用され
る画像記録装置に関する。より詳細には、本発明は焦電
効果を利用して形成した静電潜像を帯電着色媒体により
現像することにより画像形成を行う画像記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】焦電体材料、即ち温度変化によって材料
表面に電荷を発生させる特性を有する材料を画像信号に
応じて選択的に加熱することにより静電潜像を形成し、
これを帯電させた着色媒体で顕像化することにより画像
記録を行なう方法が、従来幾つか開示されている。
【0003】例えば、米国特許第3824098号にお
いてバーグマン(Bergman)らは、焦電性材料に
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を使用した複写装置
を提案している。
【0004】この装置では、図5に示すように、光源3
1より照射されたランプ光を原稿32を透過させ、潜像
電荷保持媒体33に照射することにより画像パターンに
応じた加熱を行う。潜像電荷保持媒体33は、焦電体層
34、導電層35、及び露光面(潜像形成面の裏側)表
面に設けられた光吸収層36より構成される。
【0005】なお、以下では、潜像形成が行われる側を
「潜像電荷保持媒体表面」、その逆の面を「潜像電荷保
持媒体裏面」というものとする。
【0006】焦電体層34の表面には焦電効果により潜
像電荷37が発生し、これを帯電させた着色粒子からな
る現像剤(トナー)38によって現像することによりト
ナー画像が得られる。得られたトナー画像は記録紙等に
転写されることにより原稿の複写が得られる。
【0007】潜像電荷保持媒体の加熱手段としては、上
記のようなランプ光を用いる方式の他、レーザ光(例え
ば特開昭56−158350号公報)、サーマルヘッド
(例えば特開昭60−119575号公報、特開昭57
−70677号公報)、加熱針(例えば特開平5−13
4506号公報)等の各種方法が提案されている。
【0008】このうち、ランプ光やレーザ光等の光照射
を用いた加熱方式は、潜像電荷保持媒体を非接触に加熱
できるため、加熱手段へのゴミ付着、潜像電荷保持媒体
の摩耗劣化、潜像電荷保持媒体の摩擦帯電等、接触式加
熱方式(サーマルヘッド、加熱針等)を用いた場合に生
じる種々の問題を回避できるという利点がある。また、
レーザ光加熱方式は、高解像度の画像記録が実行できる
ため、高品質な画像記録を行う上でも有利な加熱方式で
ある。
【0009】ところで、光照射によって潜像電荷保持媒
体の加熱を行う場合、効率的な加熱を実行するためには
照射された加熱光を高い効率で熱に変換する必要があ
る。
【0010】そこで、図5でも示したように、幾つかの
従来例(例えば前記米国特許第3824098号、特開
昭60−119575号公報等)では、潜像電荷保持媒
体に光吸収層を設けている。すなわち、これらの従来例
はいずれも、潜像電荷保持媒体裏面に光吸収層を設け、
これを裏面より光照射することにより潜像電荷保持媒体
の加熱を行う方式を用いている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような光照射を用いる従来の画像記録装置では、潜像電
荷保持媒体の表面に大きな温度上昇を得ることが困難で
あり、その結果、十分な潜像電荷密度が得られ難いとい
う問題があった。
【0012】すなわち、上述した従来例のように、潜像
電荷保持媒体裏面に光吸収層を設けた場合、熱は潜像電
荷保持媒体裏面で発生する。
【0013】しかし、PVDFに代表される高分子系焦
電材料は熱拡散率が非常に小さいため、潜像電荷保持媒
体裏面で発生した熱が焦電体層の表面まで十分に伝導さ
れない。例えば、焦電体層材料にPVDF(熱拡散率:
約5×10-4cm2/s)を用いた場合、加熱時間を約
5msとすると、この加熱時間内に温度上昇が発生する
領域は、加熱面から僅か20μm以下の範囲となる。
【0014】このため、焦電体層の厚さを20μm以上
とした場合には、焦電体層の表面には温度上昇がほとん
ど発生しない。
【0015】焦電材料を利用した画像記録装置では、得
られる潜像電荷の量は焦電体層の表面に発生する温度上
昇に依存する。従って、上記のように焦電体層の表面に
十分な温度上昇が得られない場合には、潜像電荷量が不
足となり、コントラストの高い画像記録が困難となって
しまう。
【0016】ところで、従来の方式において、潜像電荷
保持媒体表面に十分な温度上昇を確保するために採られ
る方策としては、例えば加熱光強度の増加、及び焦電体
層厚さの減少等が挙げられる。
【0017】しかし、焦電体層の表面で十分な温度上昇
を得られるように加熱光強度を増加すると、焦電体層の
表面での温度上昇が過大となってしまい、潜像電荷保持
媒体の特性や耐久性が劣化してしまうという問題が生じ
る。すなわち、焦電体層裏面において、焦電体層のキュ
リー温度や耐熱温度を超える温度上昇が発生してしまう
ことになる。
【0018】また、潜像電荷保持媒体の厚さを減少する
と、潜像電荷保持媒体の機械的強度が劣化すると共に潜
像電位が減少してしまい、高濃度現像が難しくなるとい
う問題が生じてしまう。因みにPVDFの場合、実際に
は厚さを20μm以下とすることは現実的に非常に困難
である。
【0019】以上のように、光照射加熱を用いた従来の
方式では、潜像電荷保持媒体表面に十分な温度上昇を生
じさせることが困難であり、その結果、コントラストの
高い画像記録を行うことが困難であった。
【0020】本発明は上述のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、光照射加熱を用いた場合に潜像電荷保
持媒体の潜像形成面の表面に十分な温度上昇を生じさせ
ることにより、潜像電荷密度を増加させ、画像品質に優
れた画像記録を可能とする画像記録装置を提供すること
を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、焦電体層及び導電層を有する潜像電荷保持媒
体と、該潜像電荷保持媒体に対し画像信号に応じた加熱
光を照射するための光照射手段と、前記加熱光を吸収し
光エネルギーを熱エネルギーに変換せしめる光熱変換手
段と、前記潜像電荷保持媒体上に形成された静電潜像を
帯電させた着色媒体によって顕像化する現像手段と、を
含む画像記録装置において、前記焦電体層、前記導電
層、及び前記光熱変換手段が、前記加熱光が照射される
領域において、導電層、焦電体層、光熱変換手段の順序
で配置されることを特徴とする画像記録装置を提供す
る。
【0022】本発明の画像記録装置においては、前記焦
電体層及び前記導電層が共に前記加熱光に対して透過性
を有する材料からなり、且つ、前記加熱光が、前記潜像
保持媒体の前記導電層側から照射されることを特徴とす
る。
【0023】また、本発明の画像記録装置においては、
前記光熱変換手段として、前記潜像電荷保持媒体が、前
記焦電体層の潜像形成面側、即ち前記導電層の対面側に
前記加熱光に対し吸収性を有する光吸収層を具備してな
ることを特徴とする。
【0024】さらに、本発明の画像記録装置において
は、前記加熱光が照射される領域において、前記潜像電
荷保持媒体の潜像形成面に導電性材料からなる電荷中和
手段が接触配置され、前記光熱変換手段が、前記電荷中
和手段の表面に形成され前記加熱光に対し吸収性を有す
る光吸収層からなることを特徴とする。
【0025】また、本発明の画像記録装置においては、
前記加熱光が照射される領域において、前記潜像電荷保
持媒体の潜像形成面に、前記加熱光に対して透明な支持
体上に形成された導電性の光吸収層が接触配置され、前
記光吸収層が光熱変換を行なうと共に電荷中和作用を担
うように構成してもよい。
【0026】さらに、本発明の画像記録装置において
は、前記加熱光が照射される領域において、前記潜像電
荷保持媒体の潜像形成面に前記現像手段が接触配置さ
れ、且つ、前記光熱変換手段が前記加熱光に対して吸収
性を有する光吸収性着色媒体からなることを特徴とす
る。
【0027】本発明は、光照射手段からの加熱光が照射
される領域において、導電層と焦電体層とから成る潜像
電荷保持媒体が、前記焦電体層の潜像形成面側にて光熱
変換手段と対向し前記光照射手段に対して移動自在に配
設されてなる画像記録装置を提供する。
【0028】そして、本発明においては、好ましくは、
前記潜像電荷保持媒体が無端走行体として形成される。
【0029】さらに、本発明においては、導電層と、焦
電体層と、該焦電体層表面に形成された光吸収層と、を
この順に積層して形成される潜像電荷保持媒体を提供す
るものである。
【0030】
【作用】本発明においては、潜像電荷保持媒体は、焦電
体層及び導電層を少なくとも含んで構成され、焦電体層
の一方の面(表面)側が潜像形成面として用いられ、他
方の面(裏側)側に導電層が形成される。
【0031】潜像形成部(加熱光照射部)において、潜
像電荷保持媒体表面には光熱変換手段が設けられる。光
熱変換手段には、本発明の実施例において後述するよう
に、潜像電荷保持媒体の焦電体層の表面に形成した光吸
収層や、焦電体層の表面に当接せしめたローラ部材等の
表面に光吸収層を設けること等、各種態様が適用され
る。
【0032】画像信号に応じて光照射手段から発せられ
た加熱光は、潜像電荷保持媒体の表面側もしくは裏面側
より照射される。
【0033】表面側より光照射された場合には、加熱光
は潜像電荷保持媒体表面の光熱変換手段により熱に変換
され、潜像電荷保持媒体の表面を加熱する。
【0034】また、加熱光が潜像電荷保持媒体裏面より
照射された場合には、加熱光は導電層及び焦電層を透過
した後、光熱変換手段により吸収され熱を発生させ、潜
像電荷保持媒体表面の加熱を行う。加熱された潜像電荷
保持媒体の焦電体層は焦電効果を生じ、潜像電荷保持媒
体の表面に潜像電荷を発生させる。
【0035】潜像が形成された潜像電荷保持媒体は、現
像手段によって帯電された着色媒体と近接あるいは接触
させることにより着色媒体が焦電体層の表面に選択的に
付着され、潜像の顕像化(現像)が行われる。潜像電荷
保持媒体上に付着させられた着色媒体は、次いで記録媒
体に転写・定着され、記録媒体上に所望の画像が形成さ
れる。
【0036】
【実施例】図面を参照して、本発明の実施例を以下に説
明する。
【0037】
【実施例1】図1は、本発明の画像記録装置の一実施例
の構成を示した図である。
【0038】図1を参照して、本実施例の画像記録装置
は、無端ベルト状の潜像電荷保持媒体1、加熱手段とし
てのレーザ6及び光学系8、電荷中和手段としての導電
ローラ10、現像手段としての現像器12、転写ローラ
17、及び定着器20から構成される。
【0039】潜像電荷保持媒体1は、焦電体層2、導電
層3、及び焦電体層2の表面に形成された光熱変換手段
としての光吸収層4から構成される。焦電体層2及び導
電層3の材料には、それぞれPVDF(厚さ約50μ
m)及びITO(厚さ約3μm)を用いた。
【0040】導電層3は導電ローラ5を介して常に接地
電位に保たれる。
【0041】光吸収層4は、例えば絶縁性黒色塗料を焦
電体層2の表面にスプレー塗工することにより形成され
る(厚さ約1μm)。
【0042】レーザ6から照射されたレーザ光7は、ポ
リゴンミラー、レンズ等からなる光学系8を経て、潜像
電荷保持媒体1の裏面に照射される。本実施例で使用し
たレーザの波長は約0.6μmであり、焦電体層2及び導
電層3はレーザ光7に対し透過性を有する。
【0043】従って、レーザ光7は潜像電荷保持媒体1
の表面の光吸収層4によって吸収され、熱エネルギーに
変換される。
【0044】発生した熱は熱伝導によって焦電体層2に
伝わり、光吸収層との界面近傍において焦電体層2の温
度が上昇する。
【0045】レーザ6の発光はコントローラ9によって
制御され、潜像電荷保持媒体1を画像信号に応じて選択
的に加熱する。本実施例では、レーザスポット径を約6
0μm(400dpi)、各画素の加熱時間を約1ms
とし、潜像電荷保持媒体1の表面に約40℃の温度上昇
を発生させることにより潜像形成を行った。
【0046】加熱部分における潜像電荷保持媒体1の表
面には、電荷中和手段としての導電ローラ10が当接さ
れている。導電ローラ10には接地もしくは所定のバイ
アス電圧が印加されており、加熱時において潜像電荷保
持媒体1の表面の電荷中和を行う。
【0047】これにより、潜像電荷保持媒体1が冷却さ
れた後に、時間的に安定な逆極性電荷による潜像11が
形成される。なお、逆極性電荷による潜像形成プロセス
については、本発明者による特願平6−129986号
において詳述したため、説明を省略する。
【0048】潜像電荷保持媒体1上に形成された潜像1
1は、現像器12を用いて現像される。本実施例では、
好ましくは現像方法に二成分磁気ブラシ現像が用いられ
る。すなわち、絶縁性及び非磁性の着色粒子(トナー)
を磁性キャリア粒子と混合し、両者の摩擦によりトナー
を帯電させ、キャリア表面に付着させた状態の現像剤1
3を、マグネットローラ14を内包したスリーブ15上
に保持し、潜像電荷保持媒体1と接触させることによ
り、潜像電荷保持媒体1上の電荷分布に応じて選択的に
トナーを付着させ、潜像の顕像化を行った。
【0049】現像を終えた潜像電荷保持媒体1は記録媒
体である記録紙16と重ね合わせられ、所定の電圧が印
加された転写ローラ17を記録紙16の背面から押し当
てることにより、トナーを記録紙16の表面に静電転写
する。本実施例では、転写ローラ17に導電性ゴムロー
ラを用い、これに約+1kVの電圧を印加してトナーの
静電転写を行った。
【0050】トナーを転写された記録紙16を、ヒート
ローラ18と圧力ローラ19からなる定着器20に通す
ことにより、記録紙16の表面のトナーを一旦溶融状態
とし、記録紙16上へ定着させる。以上のような記録プ
ロセスにより、記録紙16上に画像21が形成される。
【0051】図1を参照して、トナーを記録紙16に転
写した後、潜像電荷保持媒体1は再び潜像形成部(サー
マルヘッド部)に搬送され、次の潜像形成が実行され
る。これに先立ち、潜像電荷保持媒体1上に未転写トナ
ーが残存する場合には、必要に応じてクリーナ(図示せ
ず)を用いた除去が行われる。
【0052】また、潜像電荷が残存している場合には、
必要に応じて接地した導電性ブラシ(図示せず)等の除
電手段を潜像電荷保持媒体1の表面に接触させることに
より、簡単に潜像電荷の中和を行うことができる。な
お、転写後のトナー及び潜像電荷の残存が少ない場合に
は、クリーナや除電手段は必ずしも必要ではない。
【0053】上記のような装置構成のもとで記録実験を
実行した結果、平滑性の低い普通紙上に十分な記録濃度
(OD値約1.5)及び高い濃度で均一に画像記録が可能
であることが確認された。
【0054】なお、本実施例では光吸収層を潜像電荷保
持媒体の表面に形成したが、光吸収層の形成位置は必ず
しも潜像電荷媒体の表面である必要はない。すなわち、
光吸収層の上に他の絶縁層(保護膜等)が形成されてい
てもよいことは勿論である。
【0055】また、光吸収層と焦電体層の間にも他の絶
縁層が介在していてもよい。但し、この場合、介在する
層は熱伝導性に富んだ材料であることが好ましい。
【0056】
【実施例2】図2は、本発明の第2の実施例を示した図
である。図2において、図1と同一の機能を有する要素
には同一の参照符号を付してある。
【0057】図2を参照して、本実施例においては、潜
像電荷保持媒体1が、焦電体層2と導電層3の2層から
なり、光熱変換手段として導電ローラ10の表面に光吸
収層22が形成されている点が前記第1の実施例と相違
している。その他の構成は前記第1の実施例と同様であ
るため、以下では相違点のみを説明する。
【0058】図2を参照して、レーザ光7は潜像電荷保
持媒体1の裏面より照射され、導電層4及び焦電体層2
を透過した後、潜像電荷保持媒体1の表面に当接された
導電ローラ10の表面の光吸収層22により吸収され、
光熱変換が行われる。
【0059】発生した熱は焦電体層2に伝導し、焦電体
層2の表面に温度上昇を生じさせる。焦電効果により発
生した電荷は、光吸収層22及び導電ローラ10を通し
て電荷中和され、潜像電荷保持媒体1の冷却に伴って、
逆極性電荷による潜像11が形成される。
【0060】本実施例では、導電ローラ10の材料とし
て導電性シリコンゴムを用い、この表面に導電性黒色塗
料を塗布することにより光吸収層22を形成した。
【0061】現像、転写、定着等のプロセスについて
は、前記第1の実施例と同様の方法及び条件を用いて記
録を行った。
【0062】上記のような装置構成のもとで記録実験を
実行した結果、普通紙上に十分な記録濃度(OD値約1.
5)で画像記録が可能であることが確認された。
【0063】
【実施例3】図3は、本発明の第3の実施例の構成を示
した図である。図3において、図2と同一の機能を有す
る要素には同一の参照符号を付してある。
【0064】本実施例において、潜像形成部以外の構成
は、前記第2の実施例と同様であり、以下では相違点の
みを説明する。
【0065】図3を参照して、本実施例では、光照射加
熱を潜像電荷保持媒体1の表面から行う点が前記第2の
実施例と相違している。
【0066】潜像電荷保持媒体1の加熱部分には、レー
ザ光7に対して透明な支持体24の上に形成された導電
性の光吸収層23が接触されている。
【0067】この光吸収層23が、電荷中和手段及び光
熱変換手段の両方の働きをする。すなわち、レーザ6か
ら発せられたレーザ光7は、支持体24を透過し、光吸
収層23によって吸収される。
【0068】光吸収層23で発生した熱が潜像電荷保持
媒体1の焦電体層2に伝わり焦電体層2の加熱を行う。
焦電体層2の表面に発生した電荷は、光吸収層23を通
じて電荷中和され、潜像電荷保持媒体1の冷却に伴い逆
極性電荷による潜像11を形成する。
【0069】支持体24には、耐熱性及び断熱性に富ん
だ材料が好ましく、本実施例では透明ポリカーボネート
樹脂を用い、光吸収層23には導電性黒色塗料(厚さ約
5μm)を用いた。
【0070】現像、転写、定着等のプロセスについて
は、前記第1の実施例と同様の方法及び条件を用いて記
録を行った。
【0071】上記のような装置構成のもとで記録実験を
実行した結果、平滑性の低い普通紙上に十分な記録濃度
(OD値約1.5)を有する画像記録が可能であることが
確認された。
【0072】なお、本実施例のように光照射を潜像電荷
保持媒体表面から行う場合、潜像電荷保持媒体の導電層
はレーザ光に対して透明であることは必要でないため、
導電層材料の選択範囲が拡大できるという利点がある。
本実施例では、導電層3にアルミニウム膜(厚さ0.5μ
m)を用いた。
【0073】
【実施例4】図4は、本発明の第4の実施例の構成を示
した図である。
【0074】図4を参照して、本実施例の画像記録装置
は、無端ベルト状の潜像電荷保持媒体1、加熱手段とし
てのレーザ6、現像手段としての現像器12、転写ロー
ラ17、及び定着器20から構成される。前記第1〜3
の実施例では、電荷中和手段を用いて逆極性電荷による
潜像を形成していたのに対し、本実施例では、加熱時に
発生する電荷を直接現像することにより画像形成を行う
方式を用いている。
【0075】図4を参照して、潜像電荷保持媒体1は、
焦電体層2及び導電層3から構成される。焦電体層2及
び導電層3の材料には、それぞれPVDF(厚さ約50
μm)及びITO膜(厚さ約1μm)を用いた。
【0076】導電体層3は導電ローラ12を介して常に
接地電位に保たれている。
【0077】レーザ6から照射されたレーザ光7は、光
学系8を経て、潜像電荷保持媒体1の裏面に照射され
る。レーザ光照射部分の潜像電荷保持媒体1の表面に
は、現像器12が配置されており、レーザ光7は現像器
12のスリーブ15上に保持された現像剤13に照射さ
れる。
【0078】ここで、現像剤13はレーザ光7に対して
吸収性を有しており、光熱変換手段として働く。発生し
た熱は焦電体層2の表面に伝わり、潜像電荷が発生する
と同時に、帯電したトナーが付着され、現像が行われ
る。
【0079】本実施例では現像器として、黒色トナーを
用いた二成分磁気ブラシ現像法を用いた。
【0080】得られたトナー画像を記録紙に転写及び定
着するプロセスは、前記第1の実施例と同様の方法によ
り行った。
【0081】上記のような装置構成のもとで記録実験を
実行した結果、平滑性の低い普通紙上に十分な記録濃度
(OD値約1.3)を有する画像記録が可能であることが
確認された。
【0082】以上、上記各実施例に即して本発明を説明
したが、本発明は、上記態様のみに限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含む。例えば、
上記の実施例においては、加熱手段として全てレーザを
用いたが、ランプ加熱、フラッシュ加熱等、他の光照射
手段を用いることも可能である。
【0083】また、加熱光の波長についても、上記実施
例で用いたような可視域の光に限らず、赤外光もしくは
紫外光を用いることも可能である。
【0084】さらに、上記の実施例において、潜像電荷
保持媒体はベルト状としたが、ドラム状、平板状等、他
の形状のものを用いても同様の効果を得ることが可能で
ある。
【0085】さらにまた、上記の実施例においては、記
録媒体には全て紙を用いているが、その他様々な記録媒
体に対して本発明が有効であることは明らかである。
【0086】そして、記録媒体に対する着色媒体の転写
及び定着は必ずしも必要でなく、一時的に記録媒体上あ
るいは潜像電荷保持媒体上に着色媒体を保持することに
より、表示板等、一時的に情報表示する機器への応用も
可能である。
【0087】また、上記の実施例において、着色媒体は
全て着色粒子(粉体トナー)としたが、液体トナー、液
状インク等、他の形態の着色媒体を使用してもよい。
【0088】潜像の現像方法、記録媒体への転写方法、
及び記録媒体への定着方法などについても、本実施例で
用いた方式に限定されるものではなく、従来の電子写真
記録で用いられるような他の方式を用いても同様の効果
を得ることが可能である。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明(請求項
1)によれば、潜像電荷保持媒体の加熱を光照射によっ
て行う場合、潜像電荷保持媒体表面に大きな温度上昇が
得られるため、大きな潜像電荷密度が得られ、その結
果、濃度コントラストの鮮やかな高品質画像記録が可能
となる。
【0090】また、本発明(請求項1、2)によれば、
加熱光を潜像電荷保持媒体裏面から照射することによ
り、潜像電荷保持媒体表面に配置する電荷中和手段等の
部材に対する選択幅が拡大でき、記録条件を最適化する
ことが容易となる。
【0091】さらに、本発明(請求項3)によれば、光
熱変換手段を潜像電荷保持媒体表面に形成した光吸収層
とすることにより、効率及び均一性に優れた加熱が可能
となる。
【0092】さらにまた、本発明(請求項4)によれ
ば、光熱変換手段を電荷中和手段の表面に形成した光吸
収層とすることにより、焦電体層及び導電層のみから構
成される潜像電荷保持媒体が使用できるため、装置コス
トを低減することが可能となる。
【0093】そして、本発明(請求項5)によれば、加
熱光に対して透明な支持体上に形成された導電性の光吸
収層が接触配置され、該光吸収層が光熱変換を行なうと
共に電荷中和作用を担うよう構成され、光照射を潜像電
荷保持媒体表面から行うために、潜像電荷保持媒体の導
電層は加熱光に対して透明であることは必要とされず、
このため導電層材料の選択範囲が拡大できるという効果
を有する。
【0094】また、本発明(請求項6)によれば、光熱
変換手段を光吸収性の着色粒子により構成することによ
り、特別な光熱変換手段を設ける必要がなくなり、か
つ、電荷中和手段も不要となるため、装置構成を簡素化
でき、装置の低コスト化、小型化に効果が得られる。
【0095】そして、本発明(請求項7)によれば、光
照射手段からの加熱光が照射される領域において、導電
層と焦電体層とから成る潜像電荷保持媒体が、前記焦電
体層の潜像形成面側にて光熱変換手段と対向するように
構成されるため、加熱光強度の増加及び焦電体層厚さの
減少等を行なうことなく、潜像電荷保持媒体表面に十分
な温度上昇が確保され、高画質の画像記録が達成され
る。
【0096】さらに、本発明(請求項8)によれば、潜
像電荷保持媒体が無端走行体としたことにより、潜像、
現像、転写、及び定着等の一連の画像記録工程を高速化
・効率化する。
【0097】本発明(請求項9)によれば、潜像電荷保
持媒体は、導電層と、焦電体層と、該焦電体層表面に形
成された光吸収層とがこの順に積層して形成され、画像
記録の際に導電層側から光照射することにより、潜像電
荷保持媒体表面に大きな温度上昇が生じ、大きな潜像電
荷密度が得られ、濃度コントラストの鮮やかな高品質画
像記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例の構成を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施例の構成を示す図である。
【図5】従来例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 潜像電荷保持媒体 2 焦電体層 3 導電層 4 光吸収層 6 レーザ 8 光学系 9 コントローラ 10 導電ローラ 12 現像器 13 現像液 16 記録紙 17 転写ローラ 20 定着器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/01 111 A B41J 3/21 Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焦電体層及び導電層を有する潜像電荷保持
    媒体と、 該潜像電荷保持媒体に対し画像信号に応じた加熱光を照
    射するための光照射手段と、 前記加熱光を吸収し光エネルギーを熱エネルギーに変換
    せしめる光熱変換手段と、 前記潜像電荷保持媒体上に形成された静電潜像を帯電さ
    せた着色媒体によって顕像化する現像手段と、 を含む画像記録装置において、 前記焦電体層、前記導電層、及び前記光熱変換手段が、
    前記加熱光が照射される領域において、導電層、焦電体
    層、光熱変換手段の順序で配置されることを特徴とする
    画像記録装置。
  2. 【請求項2】前記焦電体層及び前記導電層が共に前記加
    熱光に対して透過性を有する材料からなり、且つ、前記
    加熱光が前記潜像保持媒体の前記導電層側から照射され
    ることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】前記光熱変換手段として、前記潜像電荷保
    持媒体が、前記焦電体層の潜像形成面側、即ち前記導電
    層の対面側に、前記加熱光に対し吸収性を有する光吸収
    層を具備してなることを特徴とする請求項1又は2記載
    の画像記録装置。
  4. 【請求項4】前記加熱光が照射される領域において、前
    記潜像電荷保持媒体の潜像形成面に導電性材料からなる
    電荷中和手段が接触配置され、前記光熱変換手段が前記
    電荷中和手段の表面に形成され前記加熱光に対し吸収性
    を有する光吸収層からなることを特徴とする請求項1又
    は2記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】前記加熱光が照射される領域において、前
    記潜像電荷保持媒体の潜像形成面に、前記加熱光に対し
    て透明な支持体上に形成された導電性の光吸収層が接触
    配置され、前記光吸収層が光熱変換を行なうと共に電荷
    中和作用を担うことを特徴とする請求項1又は2記載の
    画像記録装置。
  6. 【請求項6】前記加熱光が照射される領域において、前
    記潜像電荷保持媒体の潜像形成面に前記現像手段が接触
    配置され、且つ、前記光熱変換手段が前記加熱光に対し
    て吸収性を有する光吸収性着色媒体からなることを特徴
    とする請求項1又は2記載の画像記録装置。
  7. 【請求項7】光照射手段からの加熱光が照射される領域
    において、導電層と焦電体層とから成る潜像電荷保持媒
    体が、前記焦電体層の潜像形成面側にて光熱変換手段と
    対向し前記光照射手段に対して移動自在に配設されてな
    る画像記録装置。
  8. 【請求項8】前記潜像電荷保持媒体が無端走行体として
    形成されたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
    一に記載の画像記録装置。
  9. 【請求項9】導電層と、焦電体層と、該焦電体層表面に
    形成された光吸収層と、をこの順に積層してなる潜像電
    荷保持媒体。
JP28615294A 1994-10-27 1994-10-27 画像記録装置 Pending JPH08123161A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6108016A (en) * 1997-09-25 2000-08-22 Nec Corporation Image recording device which conducts image formation by development with coloring system

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JPH03212658A (ja) * 1990-01-18 1991-09-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 画像形成装置
JPH08112919A (ja) * 1994-10-14 1996-05-07 Fuji Xerox Co Ltd 焦電記録装置

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