JP2795261B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2795261B2
JP2795261B2 JP11561696A JP11561696A JP2795261B2 JP 2795261 B2 JP2795261 B2 JP 2795261B2 JP 11561696 A JP11561696 A JP 11561696A JP 11561696 A JP11561696 A JP 11561696A JP 2795261 B2 JP2795261 B2 JP 2795261B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタやファク
シミリ、複写機等に適用される画像記録装置に関し、さ
らに詳しくは、焦電効果を利用して形成した静電潜像を
帯電せしめた着色媒体により現像し、これを記録媒体に
転写及び定着させることにより画像形成を行う画像記録
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでに、焦電性材料を利用した画像
形成方法がいくつか開示されている。例えば、米国特許
第3,824,098号においてバーグマン(Bergman)らは、焦
電材料にポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いた複
写装置を提案している。この装置は、原稿を透過したラ
ンプ光によって焦電材料の表面を加熱することにより静
電潜像を形成し、これを帯電せしめた着色粒子(トナ
ー)によって現像し、記録紙に転写することにより原稿
の複写像を得るものである。また、バーグマンらは、文
献(アプライド・フィジックス・レターズ(Applied Ph
ysics Letters), Vol.21(10), 1972年, 497-499頁)に
おいて、逆極性電荷による潜像形成について触れてい
る。すなわち、焦電材料の加熱を行った直後に、焦電材
料の表面に発生した電荷を中和させると、焦電材料を室
温に冷却した際に加熱時と逆極性の電荷が焦電材料の表
面に発生する。このようにして形成された逆極性電荷に
よる潜像には、時間経過に対して比較的安定に保持され
るという大きな利点がある。
【0003】また、山崎らは、特開昭56-158350号公報
の中において、焦電材料の加熱をレーザ光あるいはサー
マルヘッドにより行う方法を提案している。この記録方
式においても、焦電材料が冷却された際に発生する逆極
性電荷による潜像形成が用いられている。
【0004】なお、前述したバーグマン及び山崎らのい
ずれの方式においても、加熱時における電荷中和に対し
ては特別な手段が設けられていない。
【0005】一方、スネリング(Snelling)は、得られ
る逆極性電荷の量(潜像電荷密度)が加熱時における電
荷中和量に等しいことに着目し、特開平5-134506号公報
及び米国特許第5,185,619号において、加熱時に発生す
る電荷を効率的に中和させる方法を提案している。すな
わち、加熱手段に加熱針を用い、この加熱針の表面に接
地された導電体層を設けることによって、加熱時に発生
する電荷を導電体層を通して効率的に中和する。このよ
うに、スネリングの方法では、単純に電気的に導通させ
ることによって電荷中和を実現している。
【0006】これに対し、奥山らは、特開平2-157864号
公報において、焦電体層と現像器との間にバイアス電圧
を印加することによって焦電体層の分極電荷とトナー粒
子とに静電的吸引力を作用させ、現像の均一性を向上さ
せる方法を提案している。ただし、この方法は、バイア
ス電圧を焦電体層と現像器との間に印加して現像特性を
向上させるものであり、本発明のように潜像形成部にバ
イアス電圧を印加するものではなく、電荷中和の均一性
を向上させることについても何ら触れられていない。
【0007】図9は、前記特開平2-157864号公報に記載
された従来の画像記録装置の基本構成を説明するための
図である。
【0008】図9を参照すると、潜像が形成される無端
ベルト状の潜像電荷保持媒体3は、焦電体層1と導電体層
2とからなる。焦電体層1に接触して配置されるサーマル
ヘッド4は、画像信号に応じて選択加熱を行う。なお、
潜像電荷保持媒体3の導電体層2と現像器7との間にはバ
イアス電源(図示せず)が接続されている。サーマルヘ
ッド4における選択加熱により形成された潜像は、二成
分磁性現像剤を用いた現像器7によりトナー現像され、
転写装置101により記録媒体に転写されて画像が形成さ
れ、定着装置102により加熱されて定着される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の画像記録装置ではいずれも、電荷中和によって
潜像形成を行う際に、潜像電荷保持媒体上に発生する電
荷が少ない場合において電荷を効率的に中和することが
できず、結果として濃度ムラの原因となるという問題が
ある。
【0010】従って、本発明は前述した問題点に鑑みて
なされたものであり、潜像形成部に所定の電界を付与す
ることにより、潜像電荷保持媒体上の電荷に対して静電
気力を働かせて電荷中和を促進し、濃度ムラを防止する
ことができる画像記録装置を提供することを目的とす
る。
【0011】なお、本発明の画像記録装置によれば、後
述するように、高品質の画像記録を行うことができると
共に、装置としての十分な信頼性及び耐久性を得ること
ができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明は、焦電体層を有する潜像電荷保持媒体
と、該潜像電荷保持媒体を画像信号に応じて選択的に加
熱するための加熱手段と、前記潜像電荷保持媒体の加熱
表面に当接する表面の導体部と、前記潜像電荷保持媒体
の加熱を行わない裏面に当接する裏面の導体部と、前記
表面の導体部と前記裏面の導体部とを電気的に接続する
ことによって電荷を取り除く電荷中和手段と、を備えた
画像記録装置において、前記表面の導体部と前記裏面の
導体部との間に電源を接続して所定の電圧を印加するよ
うにしたことを特徴とする画像記録装置を提供する。
【0013】また、本発明は、焦電体層と導電体層とを
有する潜像電荷保持媒体と、該潜像電荷保持媒体を画像
信号に応じて選択的に加熱するための加熱手段と、前記
潜像電荷保持媒体の加熱表面に当接する表面の導体部
と、該表面の導体部と前記潜像電荷保持媒体の前記導電
体層とを電気的に接続することによって電荷を取り除く
電荷中和手段と、を備えた画像記録装置において、前記
表面の導体部と前記潜像電荷保持媒体の前記導電体層と
の間に電源を接続して所定の電圧を印加するようにした
ことを特徴とする画像記録装置を提供する。
【0014】また、本発明の画像記録装置は、前記電源
が、交流電源、直流電源、又は直流と交流とを重畳させ
た電源のいずれかとして構成されることを特徴とする。
【0015】さらに、本発明の画像記録装置は、前記加
熱手段により加熱が行われる場合には前記電源を接続し
て所定の電圧を印加し、前記加熱手段により加熱が行わ
れない場合には前記電源を遮断して電圧を印加しないよ
うにすることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0017】図1を参照すると、本発明の実施の形態
は、焦電体層1と導電体層2とを有する潜像電荷保持媒体
3と、潜像電荷保持媒体3を画像信号に応じて選択的に加
熱するための加熱手段(サーマルヘッド4)と、潜像電
荷保持媒体3の加熱表面に当接する表面の導体部(導電
体層5)と、表面の導体部(導電体層5)と潜像電荷保持
媒体3の導電体層2とを電気的に接続することによって電
荷を取り除く電荷中和手段と、を備え、表面の導体部
(導電体層5)と潜像電荷保持媒体3の導電体層2との間
に電源(交流電源21、図6に示した直流電源22等)を接
続して所定の電圧を印加するようにする。
【0018】ここで、図2ないし図4を参照して本発明
の原理ないし作用を説明する。
【0019】図2は、潜像電荷保持媒体3の常温での内
部電荷の状態を示す図である。図2に示すように、潜像
電荷保持媒体3の焦電体層1は、常温では分子60の自発分
極により表面に一様な分極電荷を有しているが、初期状
態においてこの表面電荷は全て中和された状態となって
いる。すなわち、空気中に存在する浮遊電荷や導電性ブ
ラシ等の中和手段から負電荷61が供給されて焦電体層1
の表面に付着し、電気的に中和状態となっている。ここ
では、焦電体の自発分極により焦電体層1の表面に発生
する分極電荷を正電荷とし、この正電荷と等しい量の負
極性の真電荷が焦電体層1の表面に付着して中和状態と
なっている状態を初期状態として説明する。
【0020】図3は、潜像電荷保持媒体3の加熱直後の
内部電荷の状態を示す図である。図3に示すように、潜
像電荷保持媒体3は、サーマルヘッド4等の加熱手段によ
り画像信号(印字データ)に応じて局所的に加熱され
る。潜像電荷保持媒体3の加熱領域63では、焦電体層1の
内部の分子60の配向状態が変化し、焦電体層1の表面に
発生する分極電荷の量が減少する。このため、加熱領域
63では表面に付着した負電荷61の量が過剰となり、結果
的に焦電体層1の表面は負極性に帯電することになる。
【0021】ここで、図1に示した画像記録装置は、加
熱手段であるサーマルヘッド4の表面に保護膜として導
電体層5を有し、これが接地電位に接続されている。一
方、潜像電荷保持媒体3の導電体層2は交流電源21の高圧
側に接続されている。これにより、潜像電荷保持媒体3
の焦電体層1とサーマルヘッド4の導電体層5との界面で
は静電的吸引力が常に働いている。このため、焦電体層
1の表面に生じた過剰電荷64は、すぐに静電気力により
導電体層5に移動し、アースに流れることによって除去
される。これにより、焦電体層1の表面は再び中和状態
となる。
【0022】図4は、潜像電荷保持媒体3の冷却後の内
部電荷の状態を示す図である。図4に示すように、潜像
電荷保持媒体3の加熱が終了し、潜像電荷保持媒体3が初
期温度に冷却されると、焦電体層1の内部の分極状態も
初期状態に戻る。このとき焦電体層1の表面は加熱手段
であるサーマルヘッド4の導電体層5から分離されている
ため、焦電体層1の表面に付着している負電荷61は不足
状態となり、見かけ上、焦電体層1の表面は正極性に帯
電することになる。すなわち、潜像電荷保持媒体3の被
加熱部分には、冷却後に正極性の潜像17が形成されるこ
とになる。このように、焦電体層1の分極電荷と逆の極
性を有する電荷により潜像が形成されることから、この
潜像を「逆極性電荷による潜像」と呼ぶことにする。
【0023】なお、このようにして形成された逆極性電
荷による潜像は、空気中に存在する浮遊電荷が付着する
こと等により徐々に消失されていくが、このような現象
には一般に時間がかかり、潜像は通常で数時間〜数10
時間程度は保持される。潜像が形成された潜像電荷保持
媒体3は、トナー等の帯電された着色媒体と近接あるい
は接触することにより着色媒体が焦電体層1の表面に選
択的に付着され、潜像の顕像化(現像)が行われる。ま
た、潜像電荷保持媒体3上に付着させられた着色媒体
は、次いで記録媒体に転写及び定着され、記録媒体上に
所望とする画像形成が行われる。
【0024】
【実施例】次に、前述した本発明の実施の形態をより具
体的に説明するために、本発明の実施例について図面を
参照して詳細に説明する。
【0025】
【実施例1】まず、図1を参照して本発明の第1の実施
例について説明する。図1は、本発明の画像記録装置に
おいて、潜像電荷保持媒体の導電体層に交流電圧を印加
する場合の一実施例を示す図である。
【0026】図1を参照すると、本実施例の画像記録装
置は、無端ベルト状の潜像電荷保持媒体3、選択加熱手
段としてのサーマルヘッド4、電荷中和手段としての導
電体層5、印字制御回路16、現像手段としての現像器7、
転写手段としての転写ローラ12、定着手段としての定着
器15、及び交流電源21から構成される。
【0027】潜像電荷保持媒体3には、焦電体層1(厚さ
約100μm)と導電体層2(厚さ約500オングスト
ローム)の2層からなるフィルムを無端状にしたベルト
を用いた。焦電体層1及び導電体層2の材料には、それぞ
れポリフッ化ビニリデン(PVDF)、アルミニウム
(Al)を用いた。導電体層2は、導電ローラ20を介し
て交流電源21に接続されている。
【0028】サーマルヘッド4は、熱転写記録用として
一般的に用いられているライン型サーマルヘッドであ
り、ジュール熱により発熱する微小発熱素子が約83μ
mピッチ(300dot/inch)で潜像電荷保持媒
体3の幅方向に一列に並んだ構造をしている。これらの
発熱素子を、印字制御回路16により画像信号に応じて選
択的に発熱させ、潜像電荷保持媒体3を選択加熱した。
なお、サーマルヘッド4には、本実施例で用いたような
ライン型サーマルヘッドに限らず、シリアル型サーマル
ヘッド等を用いることも可能である。
【0029】サーマルヘッド4には保護膜として導電体
層5が形成されている。本実施例では、アルミニウム
(Al)ないしクロム(Cr)を蒸着することにより
0.1μmの薄膜を形成したが、導電性有機材料等の他
の材料を用いることも可能である。また、本実施例で
は、蒸着により形成した導電体層であるが、高分子材料
中に導電性のカーボン粒子が微小量添加されており、導
電性が付与されている導電性フィルムを用いてもよい。
なお、この場合には、サーマルヘッド4とプラテンロー
ラ6との間に潜像電荷保持媒体3及び導電性フィルムを挟
み込んだ配置となる。
【0030】加熱された潜像電荷保持媒体3の焦電体層1
の表面には、焦電効果によって電荷(前述した過剰電荷
64)が発生する。サーマルヘッド4の導電体層5は電荷中
和手段である接地電位に接続され、一方、潜像電荷保持
媒体3の導電体層2は交流電源21の高圧側に接続されてい
る。本実施例では、例えば交流電源21により周波数30
0Hz、振幅1kVp−pの交流電圧を印加するように
するため、潜像電荷保持媒体3の焦電体層1とサーマルヘ
ッド4の導電体層5との間に振動電界が形成される。焦電
体層1とサーマルヘッド4の導電体層5との間には空気層
が存在するが、振動電界により焦電体層1の表面で開放
された電荷がサーマルヘッド4の導電体層5へ移動するこ
とが助けられ、これにより電荷中和が促進される。
【0031】本実施例では、この他、印加する交流電圧
として周波数100Hz、振幅1.5kVの正弦波を用
いたが、潜像電荷保持媒体3の焦電体層1及びサーマルヘ
ッド4の導電体層5の電気抵抗や誘電率等の電気的特性
や、密度、厚さ等の諸条件によって最適値は変化するた
め、前述した条件から外れた値となってもかまわない。
また、交流波形としては、三角波や矩形波、鋸歯状波等
を用いることができるが、この他にも電圧が周期的に繰
り返すならば波形の種類に制限はない。
【0032】加熱が終了した潜像電荷保持媒体3を自然
冷却により室温に戻し、逆極性電荷による潜像17を形成
した。なお、潜像電荷保持媒体3の冷却は、自然冷却の
他、強制空冷あるいはヒートシンクとの熱伝導等の強制
的な冷却手段を用いることも可能である。
【0033】潜像電荷保持媒体3上に形成された潜像17
は、現像器7を用いて現像した。本実施例では、現像方
法として二成分磁気ブラシ現像を用いた。すなわち、絶
縁性でかつ非磁性の着色粒子(トナー)を磁性キャリヤ
粒子と混合し、両者の摩擦によりトナーを帯電させ、キ
ャリヤ表面に付着させた状態の現像剤8を、マグネット
ローラ9を内包したスリーブ10上に保持し、潜像電荷保
持媒体3と接触させることにより、潜像電荷保持媒体3上
の電荷分布に応じて選択的にトナーを付着させ、潜像17
の顕像化を行った。
【0034】なお、本実施例においては、スリーブ10に
バイアス電圧を印加した。印加するバイアス電圧は、温
度センサ(図示せず)により得られたサーマルヘッド4
の代表温度をもとに潜像17とスリーブ10との間に適切な
電位コントラストが得られるように制御した。すなわ
ち、サーマルヘッド4の蓄熱により、非画像部にも潜像
電荷が発生する場合においても、非画像部にはトナーが
付着されないようにバイアス電圧の設定を行った。
【0035】現像が終了した潜像電荷保持媒体3は、記
録媒体である記録紙11と重ね合わせ、電圧を印加した転
写ローラ12を記録紙11の背面より押し当てることによ
り、トナー像18を記録紙11の表面に静電転写した。本実
施例では、導電性ゴムローラに約+1kVの電圧を印加
してトナー像18の静電転写を行った。
【0036】その後、トナー像18が転写された記録紙11
は、ヒートローラ13と圧力ローラ14とからなる定着器15
に通されることにより、記録紙11の表面のトナーが一旦
溶融状態とされて記録紙11への定着が行われる。
【0037】なお、潜像の現像方法、現像剤の種類、記
録媒体への転写方法、及び記録媒体への定着方法等につ
いては、本実施例で用いた方式に限定されることなく、
従来の電子写真記録で用いられているような他の方式を
用いても同様の効果を得ることが可能である。
【0038】トナー像18を記録紙11に転写した後、潜像
電荷保持媒体3は再び潜像形成部(サーマルヘッド部)
に搬送され、次の潜像形成が行われる。これに先立ち、
潜像電荷保持媒体3上に未転写トナーが残存する場合に
は、必要に応じてクリーナー(図示せず)を用いた除去
が行われる。
【0039】また、トナー像18を転写した後の潜像電荷
保持媒体3には、潜像電荷が残存している場合がある。
この場合には、必要に応じて接地した導電性ブラシ(図
示せず)等を焦電体層1の表面に接触させることによ
り、簡単に焦電体層1の表面の潜像電荷の中和を行って
潜像電荷保持媒体3を初期状態に戻すことができる。
【0040】前述したような装置構成のもとで記録実験
を実行した結果、連続記録を行ってサーマルヘッド4に
蓄熱が発生した場合でも、画像の“かぶり”の無い良好
な記録が可能であることが確認された。また、サーマル
ヘッド4の発熱素子の温度制御によって多階調記録を行
った場合でも、記録濃度に高い安定性が得られ、高品質
の画像記録が可能になることが確認された。
【0041】
【実施例2】次に、図5を参照して本発明の第2の実施
例について説明する。図5は、本発明の画像記録装置に
おいて、潜像電荷保持媒体を焦電体層のみの単層構造と
し、導電性のプラテンローラに交流電圧を印加する場合
の一実施例を示す図である。
【0042】図5を参照すると、本実施例の画像記録装
置は、無端ベルト状の潜像電荷保持媒体3、選択加熱手
段としてのサーマルヘッド4、電荷中和手段としての導
電体層5、導電性プラテンローラ24、印字制御回路16、
現像手段としての現像器7、転写手段としての転写ロー
ラ12、定着手段としての定着器15、及び交流電源21から
構成される。
【0043】サーマルヘッド4により潜像電荷保持媒体3
の加熱が行われると、加熱された潜像電荷保持媒体3の
焦電体層1の表面には焦電効果によって電荷が発生す
る。本実施例では、サーマルヘッド4の保護膜である導
電体層5を接地電位とし、導電性プラテンローラ24に交
流電源21を接続することにより、潜像電荷保持媒体3に
電界を形成した。焦電体層1の表面に発生した電荷は、
静電気力により導電体層5に移動し、アースに流れるこ
とによって除去される。これにより、電荷中和を行うこ
とができ、潜像17が形成される。
【0044】
【実施例3】次に、図6を参照して本発明の第3の実施
例について説明する。図6は、本発明の画像記録装置に
おいて、潜像電荷保持媒体の導電体層に直流電圧を印加
する場合の一実施例を示す図である。
【0045】図6を参照すると、本実施例の画像記録装
置は、無端ベルト状の潜像電荷保持媒体3、選択加熱手
段としてのサーマルヘッド4、電荷中和手段としての導
電体層5、印字制御回路16、現像手段としての現像器7、
転写手段としての転写ローラ12、定着手段としての定着
器15、及び直流電源22から構成される。
【0046】サーマルヘッド4により潜像電荷保持媒体3
の加熱が行われると、加熱された潜像電荷保持媒体3の
焦電体層1の表面には焦電効果によって電荷が発生す
る。本実施例では、サーマルヘッド4の保護膜である導
電体層5を接地電位とし、潜像電荷保持媒体3の導電体層
2に直流電源22を接続することによって、潜像電荷保持
媒体3に電界を形成した。焦電体層1の表面に発生した電
荷は、静電気力により導電体層5に移動し、アースに流
れることによって除去される。これにより、電荷中和を
行うことができ、潜像17が形成される。
【0047】
【実施例4】最後に、図7及び図8を参照して本発明の
第4の実施例について説明する。図7は、本発明の画像
記録装置において、加熱時にのみ交流電圧を印加し、冷
却時には電源を遮断して交流電圧を印加しないようにす
る場合の一実施例を示す図である。また、図8は、図7
に示した画像記録装置における印加電圧の時間変化を示
す図である。
【0048】図7を参照すると、本実施例の画像記録装
置は、無端ベルト状の潜像電荷保持媒体3、選択加熱手
段としてのサーマルヘッド4、電荷中和手段としての導
電体層5、印字制御回路16、現像手段としての現像器7、
転写手段としての転写ローラ12、定着手段としての定着
器15、交流電源21、及び電流遮断器23から構成される。
【0049】本実施例の画像記録装置は、前述した第1
の実施例と比較して、印加する交流電圧を加熱時(印字
時)に接続し、冷却時(休止時)に遮断する電流遮断器
23を設けた点で異なる。
【0050】図8(A)に印字パルスの時間変化を示
し、図8(B)に発熱体であるサーマルヘッド4の温度
変化を示し、図8(C)に印加される交流電圧の時間変
化を示す。サーマルヘッド4の導電体層5と潜像電荷保持
媒体3の焦電体層1との間では、加熱時(印字時)にのみ
交流電源21が接続されて振動電界となる。振動電界が印
加されているときに、焦電体層1で開放された電荷が導
電体層5に移動し、アースに流れることによって除去さ
れる。これにより、電荷中和を行うことができ、潜像17
が形成される。
【0051】このように、前述した本発明の各実施例に
よれば、潜像形成部に交流電圧、直流電圧もしくは脈流
電圧を印加することにより、潜像形成時の電荷中和を促
進し、電荷の中和効率及び均一性を向上することができ
る。これにより、低濃度側でも電荷中和効率が低下する
ことがなく、階調性に富んだ印字結果を得ることができ
ると共に、電荷中和の均一性が改善されるため濃度の均
一性に優れた良好な印字結果を得ることができる。
【0052】なお、電源の高圧側をサーマルヘッド4の
導電体層5、接地側を潜像電荷保持媒体3の裏面の導電体
層2又は導電性プラテンローラ24とした場合には、サー
マルヘッド4の保護膜である導電体層5から電源の接地電
位へリークする現象が発生したが、電源の接地側をサー
マルヘッド4の導電体層5、高圧側を潜像電荷保持媒体3
の裏面の導電体層2又は導電性プラテンローラ24とした
ため、サーマルヘッド4の保護膜である導電体層5の表裏
の電位差をなくしてリークを防止することができる。
【0053】また、電荷中和手段として導電性フィルム
を用いた場合においても、この導電性フィルム上の電位
が接地電位と等しく、静電気力が働かなくなるため、フ
ィルムの振動や画像ボケ、騒音をなくすことができる。
【0054】以上、本発明の実施例をいくつか説明して
きたが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるもの
ではない。
【0055】例えば、前述した実施例においてはいずれ
も、潜像電荷保持媒体はベルト状あるいはドラム状とし
たが、平板状等の他の形状のものを用いても同様の効果
を得ることが可能である。
【0056】また、前述した実施例においてはいずれ
も、記録媒体は全て紙としたが、その他にも様々な記録
媒体に対して本発明が有効であることは明らかである。
また、記録媒体に対する着色媒体の転写ないし定着は必
ずしも必要ではなく、一時的に潜像電荷保持媒体もしく
は記録媒体上に着色媒体を保持することにより、表示板
等の一時的に情報を表示する機器への応用も可能であ
る。
【0057】さらに、前述した実施例においてはいずれ
も、着色媒体は全て着色粒子(粉体トナー)としたが、
液体トナーや液状インク等の他の形態の着色媒体を用い
てもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
潜像形成部に交流電圧、直流電圧もしくは脈流電圧を印
加することにより、潜像形成時の電荷中和を促進し、電
荷中和の効率及び均一性を向上させることができる。
【0059】これにより、低濃度側でも電荷中和効率が
低下することがなく、階調性に富んだ印字結果を得るこ
とができると共に、電荷中和の均一性が改善されるため
濃度の均一性に優れた良好な印字結果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像記録装置において、潜像電荷保持
媒体の導電体層に交流電圧を印加する場合の一実施例を
示す図である。
【図2】潜像電荷保持媒体の常温での内部電荷の状態を
示す図である。
【図3】潜像電荷保持媒体の加熱直後の内部電荷の状態
を示す図である。
【図4】潜像電荷保持媒体の冷却後の内部電荷の状態を
示す図である。
【図5】本発明の画像記録装置において、潜像電荷保持
媒体を焦電体層のみの単層構造とし、導電性のプラテン
ローラに交流電圧を印加する場合の一実施例を示す図で
ある。
【図6】本発明の画像記録装置において、潜像電荷保持
媒体の導電体層に直流電圧を印加する場合の一実施例を
示す図である。
【図7】本発明の画像記録装置において、加熱時にのみ
交流電圧を印加し、冷却時には電源を遮断して交流電圧
を印加しないようにする場合の一実施例を示す図であ
る。
【図8】図7に示した画像記録装置における印加電圧の
時間変化を示す図である。
【図9】従来の画像記録装置(特開平2-157864号公報)
の基本構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1 焦電体層 2 導電体層 3 潜像電荷保持媒体 4 サーマルヘッド 5 保護膜(導電体層) 6 プラテンローラ 7 現像器 8 現像剤 9 マグネットローラ 10 スリーブ 11 記録紙 12 転写ローラ 13 ヒートローラ 14 圧力ローラ 15 定着器 16 印字制御回路 17 潜像 18 トナー像 19 記録画像 20 導電ローラ 21 交流電源 22 直流電源 23 電流遮断器 24 導電性プラテンローラ 60 分子 61 付着している負電荷 62 正電荷 63 加熱領域 64 過剰電荷 100 サーマルヘッド電源 101 転写装置 102 定着装置 103 クリーニング装置 104 冷却装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/385 B41J 2/325

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焦電体層を有する潜像電荷保持媒体と、 該潜像電荷保持媒体を画像信号に応じて選択的に加熱す
    るための加熱手段と、 前記潜像電荷保持媒体の加熱表面に当接する表面の導体
    部と、 前記潜像電荷保持媒体の加熱を行わない裏面に当接する
    裏面の導体部と、 前記表面の導体部と前記裏面の導体部とを電気的に接続
    することによって電荷を取り除く電荷中和手段と、を備
    えた画像記録装置において、 前記表面の導体部と前記裏面の導体部との間に電源を接
    続して所定の電圧を印加するようにしたことを特徴とす
    る画像記録装置。
  2. 【請求項2】焦電体層と導電体層とを有する潜像電荷保
    持媒体と、 該潜像電荷保持媒体を画像信号に応じて選択的に加熱す
    るための加熱手段と、 前記潜像電荷保持媒体の加熱表面に当接する表面の導体
    部と、 該表面の導体部と前記潜像電荷保持媒体の前記導電体層
    とを電気的に接続することによって電荷を取り除く電荷
    中和手段と、を備えた画像記録装置において、 前記表面の導体部と前記潜像電荷保持媒体の前記導電体
    層との間に電源を接続して所定の電圧を印加するように
    したことを特徴とする画像記録装置。
  3. 【請求項3】前記電源が、交流電源として構成されるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】前記電源が、直流電源として構成されるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】前記電源が、直流と交流とを重畳させた電
    源として構成されることを特徴とする請求項1又は2記
    載の画像記録装置。
  6. 【請求項6】前記加熱手段により加熱が行われる場合に
    は前記電源を接続して所定の電圧を印加し、前記加熱手
    段により加熱が行われない場合には前記電源を遮断して
    電圧を印加しないようにすることを特徴とする請求項1
    ないし5のいずれか一項に記載の画像記録装置。
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