JP3317543B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP3317543B2
JP3317543B2 JP08015993A JP8015993A JP3317543B2 JP 3317543 B2 JP3317543 B2 JP 3317543B2 JP 08015993 A JP08015993 A JP 08015993A JP 8015993 A JP8015993 A JP 8015993A JP 3317543 B2 JP3317543 B2 JP 3317543B2
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暁 高山
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • B41J2/04Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
    • B41J2/06Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by electric or magnetic field
    • B41J2002/061Ejection by electric field of ink or of toner particles contained in ink

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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Electrophotography Using Other Than Carlson'S Method (AREA)
  • Wet Developing In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電潜像を担持する記
録媒体と、この記録媒体と対向して非接触状態で設けら
れ、インク液保持部、このインク液保持部中のインク液
に埋没されるように設けられた少なくとも1個以上の対
向電極及びインク液が吐出するための開口部を有するイ
ンク液吐出部とを具備する静電加速型のインクジェット
記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より液体インクを記録体上に飛翔さ
せ記録ドットを形成するいわゆるインクジェット記録方
法が知られている。
【0003】このインクジェット記録方法は、他の記録
方法と比べて騒音が少なく、現像や定着などの処理が不
要であるという利点を有し、普通紙記録技術として注目
されている。
【0004】現在までに、多くのインクジェット記録方
法が考案、開示されており、特にインク吐出口をスリッ
ト状に形成したスリットジェット記録方法と呼ばれるイ
ンクジェット記録方法は、スリット状インク吐出口の長
手方向にインクの吐出を制御するための記録電極を多数
配設してあり高速記録が可能であること、インクの目詰
まりが生じにくいことなどの利点があり注目されてい
る。
【0005】このスリットジェット記録方法による静電
加速型インクジェット記録装置は、幅100μm程度の
長さが200mm程度のスリット状インク吐出口内のス
リット長手方向に8本/mm程度の割合で配設された多
数の記録電極とこの記録電極群から選択された記録電極
間に記録情報に対応した高電圧パルスを印加する手段と
を備えたものである。そして、選択的に高電圧が印加さ
れた記録電極近傍のインクが背面電極へ静電力によって
吸引され、インク吐出口と背面電極との間に配置された
記録体に付着し、記録情報に対応したインク画点が記録
体上に形成されるように構成されている。
【0006】多数の記録電極へ選択的に高電圧パルスを
印加する方法としては、多数の記録電極を各々高電圧パ
ルス発生回路に接続し、記録情報に対応して前記高電圧
パルス発生回路を選択的に駆動する方法が用いられてい
る。しかし、この方法では記録電極と同数の高電圧パル
ス発生回路を必要とするために装置そのものが大きく且
つ高価なものとなり、実用性に乏しいという問題があっ
た。
【0007】近年、記録電極の各々の光導電性絶縁体を
介して第1の高電圧印加用電極に共通接続し、固定抵抗
を介して前記記録電極の各々を第2の高電圧印加用電極
間に直流高電圧に印加しながら、記録情報に対応した光
信号を前記光導電性絶縁体に照射することにより、記録
電極電位を記録情報に対応させて変化させる方法が提案
されている(特開昭60−250962号)。しかし、
このような光導電性絶縁体に光信号を照射することによ
り記録電極電位を変化させる方法は、光導電性絶縁体が
受光した光量に対応して電気抵抗が変化する性質を利用
したものである。しかし、この方法は記録電極と高電圧
印加電極間に介在させた光導電性絶縁体および固定抵抗
体の耐電圧に限界があり、記録電極の電位変化幅を大き
くすることができず、インクの吐出制御が困難であっ
た。
【0008】これらの多数の記録電極へ選択的に高電圧
パルスを印加する方法には、上記した問題以外に隣接記
録電極間での電界の干渉という問題(信学学誌1983
/1,Vol.J66−C,No.1,p48)があ
る。この干渉を避けるためには隣接した記録電極に同時
に電圧を印加することができず、記録電極への高電圧パ
ルスの印加を1本おき以上にする分割駆動を行う必要が
ある。このため印字速度が低下せざるを得ない。また、
記録電極間でのインク液を通じての電流漏洩を防ぐため
に石油系の高電気抵抗のインク液を用いる必要がある。
また、この電流漏洩のためにインク液の物性変化、特に
温度変化による電気抵抗の変化によりインク液の吐出特
性が大きく変化するという欠点がある。更に、この記録
電極間での電流漏洩は記録電極間の距離が短くなるほど
激しくなるため、記録の高精細化のために単位長さ当た
りの記録電極の本数を増加させること、すなわち電極密
度を上げることが困難である。このため、スリットジェ
ット記録での高精細記録には限界がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した問題
点を解決しようとするもので、高価な高耐圧ICを必要
とする高電圧パルス発生回路を必要とせず、インクの吐
出制御が容易であり、インク液の種類および物性変化に
よる影響が小さく、かつ高精細記録が可能な静電加速型
のインクジェット記録装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、静電潜像担持
体(静電潜像を担持する媒体、以下、単に記録媒体とも
記す)と、この記録媒体と対向して非接触状態で設けら
れ、インク液保持部、このインク液保持部中のインク液
に埋没されるように設けられた少なくとも1個の対向電
極及びインク液が吐出するための開口部を有するインク
液吐出部とを具備し、前記記録媒体上の静電潜像と前記
対向電極との間の電界によりインク液が前記開口部から
吐出されることを特徴とする記録装置を提供する。
【0011】本発明のインクジェット記録装置において
は、インクの吐出のON・OFFを決定するのは、記録
媒体上の静電潜像であるため、インク液中の対向電極に
各々個別に高電圧パルスを印加する必要がなく、対向電
極全部に同時にパルス電圧を印加することが可能とな
る。このため、個々の高電圧パルス発生回路等が不要と
なり、高精細記録が実現される。また、従来の光導電性
絶縁体を用いた装置の場合のようなインク吐出制御の困
難性は存在しない。
【0012】本発明では最終的にインク滴による記録が
行われる被記録媒体を、記録媒体とインク吐出部との間
(記録媒体上)に設けてインク滴による直接記録を行う
ことも、記録媒体上にインク滴による画像を形成し、そ
の後記録媒体から被記録媒体上に転写する間接記録を行
うことも可能である。
【0013】本発明のインクジェット記録装置における
インク吐出部としては、従来より静電加速型に用いられ
ているものであれば全て適用可能である。すなわち最も
単純な単ノズル型のインクジェットノズルを適用できる
ことはもちろん、内壁に複数の電極を有するスリットジ
ェット用のインクジェットノズルを個々の電極に各々パ
ルス発生回路を付加することなく用いることもできる。
【0014】本発明のより進んだ態様においては、静電
潜像を担持する記録媒体として、背面電極と、その上に
設けられた焦電体からなる層とで構成されたものを用
い、この記録媒体を加熱することにより焦電体層上に静
電潜像を形成し、且つ該背面電極に直流又は交流のバイ
アス電圧を印加して情報を記録する。
【0015】インクの吐出を安定化するためには記録媒
体上の静電潜像の電位は高くなければならないが、焦電
体材料を記録媒体として用いることにより、記録媒体を
加熱すれば容易に数100V〜2000V程度の電位を
得ることができる。このため、静電潜像の形成に高電圧
源を用いることが不要となる。
【0016】記録媒体として焦電体層と背面電極との間
に誘電体層を設け、背面電極に対する見かけの電位を上
げることもできる。また、焦電体層上に誘電体と金属微
粒子からなり、各微粒子間が絶縁されているフローティ
ング電極層を形成することもできる。
【0017】このような焦電体材料としては、ポリ弗化
ビニリデン、弗化ビニリデンと3弗化エチレンとの共重
合体、弗化ビニリデンと4弗化エチレンとの共重合体、
シアン化ビニリデンと他のモノマーとの共重合体等の焦
電性を示す樹脂材料、或いはPZT(Pb2 Zr03
PbTi03 )セラミクス、PLZT(Pb2 Zr
3 、PbTiO3 、La2 3 )セラミクス等の焦電
性セラミクスや、BaTiO3 、LiTaO3 、LiN
bO3 、水晶等の無機焦電性結晶材料や、ロッシェル
塩、トリグリシンサルフェイト等の有機焦電性結晶材料
を粉末化し熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂からなる群
から選ばれた樹脂の中に分散させた材料を使用すること
ができる。これらの材料で形成された焦電体はポーリン
グ等の分極操作によりエレクトレット化し、あるいは自
発分極の向きを揃えて記録媒体として使用する。
【0018】本発明のさらに他の態様においては、静電
潜像を担持する記録媒体として、背面電極と、その上に
設けられた感光体からなる層とで構成されたものを用
い、この記録媒体へ光を照射することにより感光体上に
静電潜像を形成し、且つ該背面電極に直流および交流の
バイアス電圧を印加して情報を記録する。
【0019】なお、光導電性絶縁体を記録媒体として用
いることにより、既知の電子写真方式における感光体上
に静電潜像を形成する方法及びその部品、材料を全て適
用することが可能となる。
【0020】記録媒体として光導電層の上に透明絶縁層
を設けた感光体を用いることにより感光体表面を汚れに
くくすることも有効である。
【0021】
【作用】従来の静電加速型インクジェット記録装置にお
ける記録方式は、インク吐出部内の電極に記録時のみパ
ルス電圧を印加するオンデマンド型か、あるいはインク
吐出部内の電極に周期的な電圧を印加して連続的にイン
ク滴を吐出させ、このインク滴の飛翔方向を偏向電極に
より偏向させることにより被記録体上に記録するかガタ
ーに落としてインクタンクに回収するかを決定するコン
ティニュアス方式に大別される。
【0022】これに対して、本発明のインクジェット記
録装置ではインクの吐出のON・OFFを決定するの
は、記録媒体上の静電潜像であるため、インク吐出部の
インク液中の対向電極に各々個別に高電圧パルスを印加
する必要がなく対向電極全部に同時にパルス電圧を印加
することが可能となる。このため、個々の高電圧パルス
発生回路等が不要となる。このためインク吐出部の構造
を大幅に簡略化することができ、スリットノズルのよう
に大規模な電極を必要とするインク吐出部を容易に製造
することが可能となり、インクジェット記録の欠点であ
ったノズルの目詰まりの問題を目詰まりの起こりにくい
スリットジェットノズルを採用することにより容易に解
決することができる。また、スリットジェット記録の欠
点であった隣接した電極同士の干渉の問題も全ての対向
電極が等電位であることから解消される。
【0023】また、インク液を通じての隣接電極への電
流漏洩の問題もなくなり、従来スリットジェット記録で
は環境問題や引火による火災の危険性がある石油系の溶
剤を用いた油性インクしか用いることができなかったの
に対して水性のインクでも使用可能となる。
【0024】また、記録時にインク吐出部内の対向電極
に印加するパルス電圧の他に、従来のスリットジェット
記録では不可能であった直流および交流のバイアス電圧
を吐出部内の対向電極に重畳して印加することにより、
インクを電気的に振動させインクのメニスカス形成を容
易にし、記録速度を向上させることも可能である。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 (実施例1)図1は本実施例に係るインクジェット記録
装置の主要部を示す断面図であり、図2はその斜視図を
示したものである。
【0026】インク吐出部1は、インク吐出口形成基板
11とスリット状インク吐出口形成上板12とを備えて
おり、これら基板11及び上板12によりインク保持部
13が構成されている。インク保持部13にはインク1
7が保持されており、その先端にはインクが吐出するた
めのスリット状インク吐出口18が形成されている。
【0027】インク吐出口形成基板11上には、複数の
対向電極15、及び共通電極14が形成されている。対
向電極15は、インク吐出口形成基板11に金属クロム
を真空蒸着し、そのインク吐出口側の先端部を5mmに
わたりパターン状にエッチング除去して作成したもの
で、その幅は60μmである。また、対向電極15はそ
の配列密度が8本/mmになるように作成した。上述の
蒸着された金属クロムの後端部はエッチングせず、その
部分が高電圧印加用の共通電極14となる。なお、本実
施例ではインクによる電極の腐食を防止する目的で、各
電極にアモルファス窒化シリコン膜を着膜してある。こ
のアモルファス窒化シリコン膜はプラズマCVD(Ch
emical Vapor Deposition)法
で着膜したものである。
【0028】このように対向電極15、共通電極14を
設けたインク吐出口形成基板11上にスペーサ16を介
してインク吐出口形成上板12を載置し、両板を接着固
定しインク吐出部1を得た。
【0029】インク吐出部1のインク保持部13には上
部より水性インク17(電気導電率0.06[1/(Ω
・m)]、粘度1.75×10-3[m2 /s])を充填
した。
【0030】静電潜像を担持する記録媒体2は、背面電
極21とその上に形成された焦電体22および背面電極
の保護層となる誘電体23とから構成されている。
【0031】本実施例では、焦電体22としてはLiT
aO3 とポリ弗化ビニリデンの複合物(焦電係数12n
C/cm2 ・K)で厚さ8μmのものを用い、背面電極
21としては厚さ100nmのアルミニウムを用い、保
護膜となる誘電体23としては厚さ3.5μmのポリエ
チレンテレフタレートを用いた。
【0032】記録媒体2のインク吐出部1と反対側には
記録ヘッド3が配置される。この実施例では記録ヘッド
3を200dpiの感熱記録用のサーマルヘッドにより
構成した。
【0033】被記録媒体4は記録時に記録媒体2の上に
密着して搬送される。この実施例では被記録媒体4とし
て厚さ60μmの平滑な記録紙を用いた。
【0034】このような構成において、先ず、記録ヘッ
ド3により記録周期1msec.、パルス幅0.5ms
ec.で記録媒体2を加熱した。この時記録媒体表面の
焦電体22の表面の電圧は背面電極21に対して電位ピ
ーク700Vの高電圧を得た。また、記録時に背面電極
21に300Vの直流バイアス電圧を印加した。
【0035】インク吐出部1は記録ヘッド3の先端から
500μmの間隔を介して対向電極15を対向配置し、
インク吐出部1の高電圧印加用共通電極14にバイアス
電圧として記録ヘッド3へのパルス電圧印加信号と同期
して逆電極のパルス電圧300Vを同じ極性の200V
の直流電圧に重畳して印加したところ、インク吐出口1
8より静電潜像が存在する記録媒体表面へのインク滴の
吐出が生じ、記録媒体2に接触して設けられた被記録媒
体(記録紙)4上に記録することが可能であることが確
認された。 (実施例2)図3は本実施例に係るインクジェット記録
装置の主要部のを断面図であり、図4はその斜視図を示
したものである。
【0036】インク吐出部1の基本構成は実施例1と同
様であり、インク吐出口形成基板11とスリット状イン
ク吐出口形成上板12とを備えており、これら基板11
及び上板12によりインク保持部13が構成されてい
る。インク保持部13にはインク17が保持されてお
り、その先端にはインクが吐出するためのスリット状イ
ンク吐出口18が形成されている。
【0037】インク吐出口形成基板11上には複数の対
向電極15及び共通電極14が形成されている。これら
対向電極15及び共通電極14は実施例1と同様に形成
され、その形状・寸法も実施例1と同様である。
【0038】また、インク噴出口形成上板12には記録
電極13と交差する方向に高電圧印加用第2電極19が
設けられている。この高電圧印加用第2電極19は電極
15と同一の方法であらかじめ形成した。なお、本実施
例においてもインクおよび電界で対向電極15と高電圧
印加用第2電極19が腐食されるのを防止する目的で、
各電極にプラズマCVDによりアモルファス窒化シリコ
ン膜を着膜してある。
【0039】このように、対向電極15、共通電極14
を設けたインク吐出口形成基板11上にスペーサ16を
介してインク吐出口形成上板12を載置し、両板を接着
固定しインク吐出部1を得た。
【0040】インク吐出部1のインク保持部13には上
部より油性インク17(電気導電率6×10-8[1/
(Ω・m)]、粘度0.90×10-6[m2 /s])を
充填した。
【0041】静電潜像を担持する記録媒体2は、背面電
極21とその上に形成された光導電性絶縁体からなる感
光体24および感光体上に被覆された誘電体25とから
構成されており、円筒状をなしている。
【0042】本実施例では、感光体24はCdSとポリ
エステルとの複合物で厚さ40μmのものを用い、背面
電極21としては厚さ100nmのアルミニウムを用
い、保護膜となる誘電体25としては厚さ25μmの透
明ポリエチレンテレフタレートを用いた。
【0043】記録媒体2のインク吐出部1と反対側には
記録ヘッド3が配置される。この実施例では記録ヘッド
3を300dpiの電子写真用のLEDヘッドにより構
成した。
【0044】本実施例では、記録媒体2上に静電潜像に
対応してインクによる画像が形成され、その後そのイン
ク画像が被記録媒体4上に転写される。なお、被記録媒
体4としては厚さ60μmの平滑な記録紙を用いた。
【0045】このような構成において、記録媒体2上に
静電潜像を形成するには、先ず、誘電体25表面をプラ
スに帯電する。次に誘電体25表面を除電すると同時に
記録ヘッド3により記録媒体2に光照射し、像露光す
る。次に均一な全面露光を行うことにより静電潜像を形
成する。この実施例では、記録媒体に対する光照射条件
は、記録周期2msec、パルス幅0.5msecに設
定した。静電潜像を形成した際における記録媒体2の誘
電体25表面の電圧は背面電極21に対して電位ピーク
1300Vの高電圧を得た。
【0046】インク吐出部1は記録媒体2の先端から5
00μmの間隔を介して対向電極15を対向配置し、イ
ンク吐出部1の高電圧印加用第2電極19には、波高値
50V周波数4kHzの交流バイアス電圧を印加し、イ
ンク液に静電的な振動を与えた。そして、高電圧印加用
共通電極14にバイアス電圧として記録ヘッド3へのパ
ルス電圧印加信号と同期して逆極性のパルス電圧300
Vを印加したところ、インク吐出口18より静電潜像が
存在する記録媒体表面へのインク滴の吐出が生じ、記録
することが可能なことが確認された。 (実施例3)図5は本実施例に係るインクジェット記録
装置の主要部の断面図であり、図6はその斜視図を示し
たものである。
【0047】インク吐出部1の基本構成は実施例1と同
様であり、インク吐出口形成基板11とスリット状イン
ク吐出口形成上板12とを備えており、これら基板11
及び上板12によりインク保持部13が構成されてい
る。インク保持部13にはインク17が保持されてお
り、その先端にはインクが吐出するためのスリット状イ
ンク吐出口18が形成されている。
【0048】インク吐出口形成基板11上には、複数の
対向電極15A及び15Bが形成されており、さらに対
向電極15Aに対応する共通電極14Aが形成されてい
る。なお、対向電極15Bに対応する共通電極14Bは
基板11からスペーサ16上にかけて形成されている。
対向電極15A及び15Bは、スリット状インク吐出口
形成基板11に金属クロムを真空蒸着し、それをパター
ン状にエッチング除去して作成したものであり、これら
の幅は60μmに設定し、これらを基板11上に交互に
形成した。対向電極15A及び15Bはそれらの配列密
度が8本/mmになるように作成し、これらの後端部を
それぞれ別個の高電圧印加用共通電極14Aと14Bと
した。なお、本実施例でもインク及び電界で対向電極1
5Aと15Bとが腐食されるのを防止する目的で、各電
極にプラズマCVDによりアモルファス窒化シリコン膜
を着膜してある。
【0049】このように、対向電極15A、15B、共
通電極14A、14Bを設けたインク吐出口形成基板1
1上にスペーサ16を介してインク吐出口形成上板12
を載置し、両板を接着固定しインク吐出部1を得た。
【0050】インク吐出部1のインク保持部13には上
部より油性インク17(電気導電率1.1×10-8[1
/(Ω・m)]、粘度1.85×10-6[m2 /s])
を充填した。
【0051】静電潜像を担持する記録媒体2は、背面電
極21とその上に形成された光導電性絶縁体からなる感
光体24および感光体上に被覆された誘電体25とから
構成されており、円筒状をなしている。
【0052】本実施例では、感光体24はn型の水素化
アモルファスシリコン膜で厚さ1μmのものを用い、背
面電極21としては厚さ1mmのアルミニウムを用い、
保護膜となる誘電体25としては厚さ25μmの透明ポ
リエチレンテレフタレートを用いた。
【0053】記録媒体2のインク吐出部1と反対側には
記録ヘッド3が配置される。この実施例では記録ヘッド
3を300dpiの電子写真用のLEDヘッドにより構
成した。
【0054】本実施例では実施例2と異なり、直接記録
方式を採用しており、被記録媒体4は記録時に記録媒体
2の上に密着して搬送される。なお、被記録媒体4とし
て厚さ60μmの平滑な記録紙を用いた。
【0055】このような構成において、記録媒体2上に
静電潜像を形成するには、先ず、誘電体25表面をプラ
スに帯電する。次に誘電体25表面を除電すると同時に
記録ヘッド3により記録媒体2に光照射し、像露光す
る。次に均一な全面露光を行うことにより静電潜像を形
成する。この実施例では、記録周期1msec、パルス
幅0.5msecに設定した。静電潜像を形成した際に
おける記録媒体2の誘電体25の表面の電圧は背面電極
21に対して電位ピーク1500Vの高電圧を得た。
【0056】インク吐出部1は記録媒体2の先端から5
00μmの間隔を介して対向電極15A、15Bを対向
配置し、インク吐出部1の高電圧印加用電極14A、1
4Bには、波高値30V周波数4kHzの交流バイアス
電圧を相互の位相差が180°となるように印加し、イ
ンク液に静電的な振動を与えた。そして、高電圧印加用
共通電極14A、14Bに記録ヘッド3へのパルス電圧
印加信号と同期して逆極性のパルス電圧300Vを印加
したところ、インク吐出口より静電潜像が存在する記録
媒体表面へのインク滴の吐出が生じ、記録媒体2の直上
の被記録媒体4上に記録することが可能なことが確認さ
れた。 (実施例4)図7は本実施例に係るインクジェット記録
装置の主要部の断面図であり、シリアル型インクジェッ
ト記録方式を用いた記録装置を示すものである。
【0057】インク吐出部1は、基本的に実施例1と同
様に構成される。すなわち、インク吐出口形成基板11
とスリット状インク吐出口形成上板12とを備えてお
り、これら基板11及び上板12によりインク保持部1
3が構成されている。インク保持部13にはインク17
が保持されており、その先端にはインクが吐出するため
のスリット状インク吐出口18が形成されている。そし
て、基板11上に金属クロムからなる対向電極15及び
共通電極14が形成されている。なお、対向電極の幅は
60μm、配列密度は8本/mmに設定した。本実施例
ではインクによる電極の腐食を防止する目的で、対向電
極15にプラズマCVDによりアモルファス窒化シリコ
ン膜を着膜した。
【0058】このように、対向電極15、共通電極14
を設けたインク吐出口形成基板11上にスペーサ16を
介してインク吐出口形成上板12を載置し、両板を接着
固定しインク吐出部1を得た。
【0059】インク吐出部1のインク保持部13には上
部より油性インク17(電気導電率1.8×10-7[1
/(Ω・m)]、粘度5.5×10-6[m2 /s])を
充填した。
【0060】静電潜像を担持する記録媒体2は、背面電
極21とその上に形成された焦電体22およびその更に
その上に直径10μmの半球形のステンレス微粒子から
なる微粒子間で相互に絶縁されたフロート電極層26、
および背面電極の背後に加熱媒体となる抵抗体層27と
から構成されている。
【0061】本実施例では、焦電体22としてポリ弗化
ビニリデンと3弗化エチレンとの共重合体(焦電係数8
nC/cm2 ・K)で厚さ25μmのものを用い、背面
電極21としては厚さ100nmのアルミニウムを用
い、加熱層となる抵抗体層27としては厚さ15μmの
カーボン入りポリアラミドフィルム(表面抵抗600オ
ーム)を用いた。
【0062】記録媒体2のインク吐出部1と反対側には
記録ヘッド3が配置される。この実施例では記録ヘッド
3は360dpiで180本の針状電極31および帰還
電極32により構成される。なお、被記録媒体としては
厚さ60μmの平滑な記録紙を用いた。
【0063】記録ヘッド3により記録周期0.5mse
c、パルス幅0.2msecで針状電極を定電流駆動
し、記録媒体2の抵抗体層27に電流を流し焦電体層2
2を加熱した。電流は針状電極31から抵抗体27を通
じて背面電極21へ流れ再び抵抗体27を通じて帰還電
極32に流れる。この時記録媒体表面のフロート電極2
6の電圧は背面電極21に対して電位ピーク500Vの
高電圧となった。
【0064】インク吐出部1は記録ヘッド3の先端から
300μmの間隔を介して対向電極13を対向配置し、
インク吐出部1の高電圧印加用共通電極14に記録ヘッ
ド3へのパルス電圧印加信号と同期して逆極性のパルス
電圧300Vを同じ極性の200Vの直流バイアス電圧
に重畳して印加したところ、インク吐出口18より静電
潜像が存在する記録媒体表面へのインク滴の吐出が生
じ、記録することが可能なことが確認された。
【0065】本実施例の記録媒体はインク付着後連続的
に移動し、記録媒体表面のインクは記録媒体から被記録
媒体上に押圧により転写される。記録媒体上に残ったイ
ンクはクリーナーで除去される。 (実施例5)図8は本実施例に係るインクジェット記録
装置のインク吐出部を示す斜視図であり、シリアル型イ
ンクジェット記録方式を用いた記録装置を示すものであ
る。
【0066】対向電極41が内面に形成されているイン
ク吐出口(スリット)42の構成は、今までに記載した
実施例と同様であるが、図8ではインク保持部44を形
成する基板の一面にピエゾ素子43が接着されているこ
とに特徴がある。ピエゾ素子43はパルス発生器44に
電気的に接続されており、パルス印加時に内側に変形す
る。インク保持部43を構成する基板が内側に変形し、
加圧されたインクはスリット42から外に向かって凸と
なるようにインクメニスカスを変形し、そのタイミング
でインクは吐出し、その後吐出は持続する。パルス電圧
が基準レベルに戻った後、インク保持部43の基板は復
帰する方向に形を戻し、その結果として陰圧となったイ
ンクは強制的に吐出が停止される。このように、外部か
ら圧力振動を加える機能を付加することによって、イン
ク吐出の開始・停止の制御性を向上することができる。
【0067】なお、図8ではピエゾ素子43は一か所に
接着しているが、ピエゾ素子の応答周波数の向上と圧力
波のスリット方向の分布の一様化のために、小さい複数
のピエゾ素子を接着し、同時駆動することがより望まし
い。 (実施例6)図9は本実施例における装置のスリット部
分を示す斜視図であり、スリット51に多孔フィルム5
2を固着した例である。孔53のピッチ、大きさは記録
装置の仕様における解像度より小さくする。フィルム5
2は例えば、エッチング、エレクトロフォーミングなど
で容易に製作できる。フィルム52は、例えばテフロン
のような濡れにくい材料で構成するか、表面処理を施し
て記録媒体側を撥水性にしているので、図10の(a)
に示すように、各孔53にそれぞれメニスカス54が形
成され、同図(b)のようにフィルム表面の孔無部にイ
ンクが付着して複数の孔が同一メニスカス55を形成す
ることが防止される。このため、孔の中のインクが後背
電極に形成された画像パターンの電位により吸引され粒
子化する現象は多孔フィルムのそれぞれの孔において独
立に起こる。
【0068】この実施例では孔のピッチ、大きさが微細
であるため、図11のように複数のインク粒子62で1
画素60が形成される。このため、何等かの原因で一つ
の孔からインクが発生しない場合でも他の孔からのイン
ク粒子により画素が構成されるのでドット抜けが起こり
にくい。この結果、従来のように1つのインク粒子で1
画素を形成するインクジェット記録方式に比べ装置の信
頼性が向上する。
【0069】従来のスリットジェット方式において画像
乱れの原因となっていた隣接した孔間での干渉、他の粒
子の持つ電荷により発生した粒子の飛翔方向、速度が乱
れる現象は本方式でも生じる。しかし、複数粒子が群と
して後背電極における画像パターン形成部にムラなく付
着すれば少々各粒子の挙動が乱れても記録装置としての
機能を満たす。この点では、電子写真方式の現像プロセ
スに近い。従って、後背電極としては焦電体の他に、感
光体を用いてもよく、原稿に当てた光の反射光を直接感
光体にあてるアナログ複写機にも応用できる。この場合
でも定着器が必要ないという本発明の利点は保たれるの
で、従来のアナログ複写機より消費エネルギが小さく、
装置小型化が可能となる。
【0070】この応用例では多孔フィルムを用いてる
が、多孔質のブロックでも同様の効果が得られる。多孔
質のブロックには、スポンジのような海綿体状物質、焼
結金属、網状メッシュなどを用いることができる。孔形
状も矩形、多角形など微細な孔なら本発明の効果が得ら
れる。
【0071】なお、本発明はインクジェット記録装置に
関するものであるが、この発明の基本原理は電子写真記
録装置にも適用することができる。その例を以下に説明
する。
【0072】電子写真記録装置はノンインパクト記録で
あるため騒音が少ないことや、文字が綺麗に記録できる
こと、記録速度が高速であること、ランニングコストが
比較的安いこと等の特長を持っているために、最近では
OA機器の出力端末装置として利用されており、その市
場も急速に拡大している。しかし、このような電子写真
記録装置では感光体上に現像されたトナー像は、転写チ
ャージャで記録紙上に転写されているが、一般に転写率
は80〜90%程度であり、必ず転写残りトナーが発生
してしまう。更にこの転写率は、温度や湿度などの環境
条件や、使用する紙の厚さ、材質など、被記録媒体の特
性によって大きく変化してしまう。これらのことから、
感光体上に残されたトナーは、クリーニングブレードな
どから構成されるクリーナによって感光体表面から剥離
される必要がある。クリーニングブレードはゴムなどの
弾性体から構成されており、感光体の表面を強く擦りつ
けている。感光体の表面がクリーナによって傷つけら
れ、感光体の寿命が短くなってしまう問題もある。更に
クリーナによって回収されたトナーは、紙粉などが混じ
っているために、再度使用することがむづかしく、その
まま捨ててしまわなければならない。つまり全トナーの
数10%が廃トナーとして捨てられてしまうのである。
また転写率が変化するために、安定した画質の画像を得
ることもむづかしい。
【0073】廃トナー量を少なくするために、最近では
感光体上に残留したトナーを再び使用するクリーナレス
の方式も開発されている。クリーナレスの方式では、転
写されなかった残留トナーは現像器によってクリーニン
グされ、現像器内部に回収されている。回収されたトナ
ーは再び現像器によって、記録に再利用される方式であ
る。この様にすることによって、クリーナユニットを省
略することができるので装置の小形化が可能となる。ま
た廃トナーもなくなるので、トナーを無駄に使用するこ
ともなくなる。しかし、転写ユニットで記録紙とトナー
が接近あるいは接触するために、記録紙の表面にあるゴ
ミや埃あるいはタルクなどが廃トナーと伴い現像器内部
に混入してしまう場合がある。この様になると、トナー
の帯電特性が変化し、記録画像の劣化を招いてしまうこ
ともある。
【0074】これに対し、本発明の基本原理を用い、転
写ユニットを設けずに記録紙の上に直接トナーを付着さ
せる方式を使用すれば、記録紙を通過して外部に漏れて
くる静電界によって、現像器のトナーが記録紙上に引き
付けられ、潜像通りの画像が記録紙上に形成されること
になる。このようにすることで、感光体の上から記録紙
の上にトナーを転写する必要がなくなるので、転写ユニ
ットやクリーナユニットを使用する必要がなく、電子写
真プリンタの小形化を実現することができる。また最も
大きな特徴はトナーを再使用することなしに、廃トナー
を完全になくすことができることである。この特徴によ
り、従来の再使用しないものと比較すると記録コストを
安くすることができるし、トナー再使用をするものと比
較する紙粉などによってトナーの特性を変化させること
がないために、いつまでも安定した画像を提供できる特
徴がある。
【0075】以下、このような電子写真記録装置の実施
例について説明する。 (実施例7)図12は本実施例に係る電子写真プリンタ
の概要を説明するための図である。この電子写真記録装
置は、感光体ドラム100をまずコロナチャージャの帯
電器101によって、表面を例えばマイナスの電荷で−
700V程度に一様に全面帯電させる。次に画像信号に
応じてレーザ光102が感光体ドラム100に照射され
る。感光体は光が照射された部分だけ抵抗が減少するの
で、レーザ光102が照射された部分のマイナス電荷が
消去され静電潜像が形成される。ここで図示しない紙カ
セットから、給紙ローラなどによって記録紙105が取
り出され、感光体ドラム100付近まで搬送されてく
る。
【0076】この例における電子写真プリンタは、次に
この静電潜像が形成された感光体ドラム100の上に、
記録紙105が直接重ねられることが特徴的なことであ
る。感光体ドラム100の上に記録紙105が重ねられ
た状態で、次に現像器103が記録紙105の表面に近
接あるいは接触する状態になり、感光体ドラム100に
形成された潜像電位による電界の作用によって、現像器
103側から記録紙105側にトナーが移動し、記録紙
105の上にトナーが直接現像される。つまり感光体ド
ラム100上の静電潜像のマイナス電荷の消去された部
分に対応した記録紙105の上に、反転現像によってマ
イナスに帯電した着色微粒子であるトナーが現像バイア
スを与えられることにより付着し、静電潜像が可視化さ
れるのである。
【0077】このようにトナー像が形成された記録紙1
05、最後にヒートローラ110から構成される定着器
111で、加熱・加工されることによって記録紙105
上にトナーが定着されて記録が終了する。定着器では両
方あるいはトナーと接触する側のローラがヒートローラ
110になっている。ここでは、記録紙の感光体と反対
側の面にトナーが付着することになる。そこで定着器の
ローラの一方がヒートローラとなっている場合には、ト
ナーが付着する側、すなわち図の下側のローラがヒート
ローラ110になっている方が効率的な定着を行える。
感光体ドラム100は、LEDアレイなどから構成され
る消去ランプ109で全面露光されることで、電荷の消
去が行われ次の記録に使用される。
【0078】このような電子写真記録装置では、転写ユ
ニットとクリーナユニットを完全に取り去ることがで
き、装置の小形化・安形化を実現することが可能とな
る。またトナーも100%近く使用できるため、ランニ
ングコストの低下も実現することができる。
【0079】なおこの例に於いて、現像方式については
幾つかの方式が考えられる。以下図13を用いて、現像
方式の例について説明する。
【0080】現像方式としては接触現像方式と非接触現
像方式があるが、本実施例に適用する現像方式としては
基本的には非接触現像が適しており、トナーを飛翔させ
て記録紙上に現像する方式が採用される。
【0081】非接触現像方式の一実施例である一成分非
磁性のトナーを使用した現像器を図13に示した。感光
体ドラム100上には静電潜像200が形成されてい
る。この静電潜像200は、まず感光体ドラム表面をマ
イナスに一様帯電した状態で露光されることで、画像部
の電位を下地の部分の電位よりも高くした状態で形成さ
れている。この感光体ドラム100に記録紙105を接
触させる。
【0082】現像ユニット103の主要な部分は、導電
性の弾性体から構成される現像ローラ201、弾性体か
らなる、層厚規制ブレード202、トナー溜まり20
3、トナー供給ローラ204などから構成されている。
現像ローラ201は図の矢印の方向に回転しており、層
厚規制ブレード202によってトナー1層程度の厚みの
トナー層が形成された状態で、記録紙105と感光体ド
ラムの接触部に回転してくる。現像ローラ201の両端
にはガイドリング205が付けられており、ガイドリン
グ205の直径は現像ローラ201の直径よりも大きく
なっている。そこでガイドリング205を記録紙105
に押し付けることによって、現像ローラ201を記録紙
105に接触させることなく、一定の距離を離しておく
ことができる。
【0083】現像ローラ201には、現像バイアスとし
て直流バイアス207と交流バイアス208が与えられ
ている。直流バイアス207は500〜1000V程度
の電圧で、これが現像の主要なバイアスである。トナー
は通常負に帯電しているので、現像ローラ201には直
流バイアス207としてマイナスの電圧が与えられてお
り、静電潜像200のマイナス電荷が消去された部分の
感光体に、トナーが飛翔して反転現像206される。こ
の様に直流バイアス207だけでも現像できるが、0.
5〜2kVpp程度の交流バイアス208も印加されて
いる。この交流バイアス207を印加することにより、
トナーが定常的に感光体100と現像ローラ201の間
を振動することになるので、安定した濃度の画像を形成
できる効果がある。
【0084】基本的にトナーと記録紙が接触するタイプ
の現像器では、機械的な力で記録紙の繊維の間に不要な
トナーが詰まってしまい、これが地汚れとなってしま
う。しかし、表面が滑らかになるように処理された特殊
紙や、樹脂シートなどでは地汚れが生じにくいので、非
接触タイプの現像器ばかりでなく、接触タイプの現像器
を利用することもできる。一般の普通紙のように、記録
紙表面に凸凹があるような場合には、一般的な接触現像
を使用することはできない。記録紙の表面に強く擦られ
ることがない接触現像方式(例えば2成分の磁気ブラシ
現像など)を利用することが望ましい。2成分磁気ブラ
シ現像は、通常よく用いられている現像方式であるので
簡単に説明する。鉄粉などから作られるキャリアとトナ
ーの2成分から構成されており、これらを摩擦帯電させ
キャリア上にトナーを静電気力で付着させておく。キャ
リアは磁気力で現像ローラに付着し穂立ちとなり、磁気
ブラシを形成する。この磁気ブラシが記録紙と柔らかく
接触し、キャリアに付着しているトナーが静電潜像から
の静電気力によって、記録紙側に移動し画像を形成す
る。磁気ブラシは記録紙と柔らかく接触するので、普通
紙などを使用しても地下汚れが発生しにくい。また記録
紙とトナーを非常に近くまで近付けることができるた
め、非接触の現像方式と比較すると、潜像電位を小さく
できる利点もある。 (実施例8)図14は本実施例の電子写真記録装置で重
要な役割を果たす感光体ドラム100の構造について説
明した図である。この方式の特徴は静電潜像が形成され
た感光体ドラム100の上に、直接記録紙を重ね合わ
せ、この記録紙上に直接トナー像を現像することであ
る。静電潜像による電界が記録紙105の外部まで十分
に漏れ出て来ないと、現像することが不可能である。そ
のため記録紙はできるだけ静電潜像に近付ける必要があ
る。安定した距離で記録紙と感光体ドラムの間を維持す
ることは困難なので、感光体ドラムの上に紙を押し付け
る方法が適当である。この場合、記録紙が静電記録紙や
樹脂のフィルムなどの絶縁物の場合には、感光体ドラム
の上に直接記録紙を重ねても問題がない。すなわち図1
2に示したように通常の感光体ドラムを使用しての電子
写真プリンタを実現できる。
【0085】しかし普通紙を使用したい場合には、感光
体ドラムに記録紙を直接接触させることには問題があ
る。紙は電気抵抗が大きな材料ではあるが、絶縁体など
と比較すると導電率は数桁大きく電流が流れやすい状態
である。そこで静電潜像が形成された感光体ドラムと普
通紙を直接接触させると、記録紙に電流が流れ静電潜像
が乱されてしまう。更に紙の抵抗率や湿度や温度への依
存性も大きく、湿度の数10%の変化に対し抵抗率は数
桁の変化をしてしまう。この様な問題を防ぐために、本
発明の電子写真記録装置では、感光体層の上に絶縁層を
形成した感光体ドラムを使用する。つまり図3に示すよ
うな、導電体の金属ドラム120などの上に、感光体層
121を形成し、更にその上に絶縁層122を形成した
タイプの感光体ドラム100を使用する。ここで感光体
層11としては、Se系、a−Si、OPCなど通常の
感光体すべてが使用できる。もちろん感光体層121は
更に多層構造になったものでも良く、例えばキャリヤ発
生層、キャリヤ輸送層などに分割されていても構わな
い。内側の構造はどの様になっていても構わないが、記
録紙と接触する最も外側の部分に絶縁層122が形成さ
れた構造になっている必要がある。 (実施例9)図15は本実施例に係る電子写真プリンタ
の概要を説明するための図であり、特にトナーを記録紙
に定着する部分を考慮している。トナー像が形成された
記録紙は、最後に定着されて記録が終了することにな
る。そこで図12に示したように記録紙の出口付近に、
定着器が必要となる。記録紙105と感光体ドラム10
0は一旦接触するが、トナー像が形成された後に感光体
ドラム100から分離されることになる。トナーは潜像
の静電気力によって記録紙105の上に付着するのであ
るが、記録紙105と感光体ドラム100が剥離される
と、静電潜像による静電気力は無くなってしまう。実際
にはファンデルワールス力や分極による力、あるいは記
録紙との間の摩擦などの機械的な力などにより、感光体
ドラム記録紙を剥離してもトナーは記録紙に付着してい
る。しかし、大きな機械的な振動などが生じた場合に
は、トナー像が乱されてしまう場合もある。
【0086】このような問題点を解決するために、図1
5の装置では、感光体ドラム100から記録紙105を
剥離する前に、仮定着ローラ210でトナーを記録紙1
05の上に仮定着してしまう。この仮定着ローラ210
は記録紙に押し付けられているために、不安定な電気力
で記録紙105上に付いているトナーを圧力で記録紙表
面にめり込ませ、ある程度の衝撃では落ちないように固
定する役割を持っている。このように仮定着した状態
で、感光体ドラム100から記録紙105を剥離する
と、トナーが定着部111まで到達する以前に落ちてし
まうことや、トナー像が乱れてしまうことが改善され
る。
【0087】なお仮定着ローラとしては、圧力定着用の
剛体ローラであっても良いし、熱定着用のローラでも使
用できる。しかし本格的な定着は定着器111で行うの
で、仮定着ローラ210は簡単なもので良い。圧力定着
用のローラであれば、ある程度弾性のある柔らかなロー
ラであっても、仮定着には差支えない。また熱定着用の
ヒートローラを使用する場合でも、トナーを一時的に定
着できれば良いために、それ程高い温度まで上昇させる
必要も無い。またトナーの仮定着ローラ210への付着
を防止するために、仮定着ローラ210にはトナーと同
じ極性の電圧を印加しておくと、より綺麗に定着するこ
とができる。
【0088】図16には更に別の例を示す。この実施例
では、仮定着の代わりに定着ローラ211で、記録紙1
05を感光ドラム100から剥離する前に完全に定着し
てしまう方式である。この様にすることで、記録装置の
小形化を実現することができる。この場合にも定着ロー
ラ211はヒートローラでもいいし、圧力定着用の定着
ローラでも良い。しかしながら上述した仮定着と異な
り、十分な定着強度が必要となるので、ヒートローラで
は少なくとも100℃以上の高温が必要であるし、圧力
定着の場合には剛体ローラが必要となる。 (実施例10)電子写真記録装置も大きくいくつかに分
類されるが、上述した例は全てレーザプリンタの例であ
る。レーザプリンタの様な光で静電潜像を記録する方式
のプリンタは、光プリンタに分類でき電子写真プリンタ
のほとんどの部分を占めている。光プリンタに分類でき
るものは、レーザプリンタの他に、LED、EL、蛍光
体、液晶などのヘッドがある。
【0089】これに対し、絶縁体の上にイオンを使用し
て静電潜像を直接記録する方式の電子写真プリンタがあ
る。このような方式はイオンフロー記録、あるいはイオ
ンデポジション記録方式と呼ばれている。本実施例では
イオンデポジション記録に本発明を応用した例を示す。
図17は本実施例に係る電子写真プリンタの概要を説明
するための図である。基本的な構成は図15に示した実
施例と同様の方式であるが、図12、図16などに示さ
れた方式でも構わない。ただ潜像を記録する部分が光で
あったのに比較して、この実施例ではイオンヘッド22
0となっているのが異なっている。
【0090】イオンデポジション記録では絶縁物から成
る記録ドラム221を使用している。この記録ドラム2
21をまずチャージャ222で一様に帯電させる。チャ
ージャ222は図12に示したようなコロナチャージャ
でもよいが、この場合には固体化したイオン発生器を使
用した。イオンヘッド220は内部にチャージャ222
とほぼ同様の構造をしたイオン発生器があり、ここで発
生したイオンを制御電極で画像信号に基づいて制御し
て、記録ドラム221の上に静電潜像を記録するもので
ある。なおイオンデポジション記録の詳細については、
特開平04−211971などに述べてある。この様に
して記録ドラムの上に静電潜像が形成されると、次に記
録紙105が記録ドラム221に接触されて、その後は
前に述べたのと同様の方法で、記録紙105の上に直接
トナー像が形成される。
【0091】前述した光プリンタと大きく異なる点は、
絶縁物の記録ドラム221を使用していることである。
従って記録紙105が絶縁物であれば、図17の(a)
に示したような方式でも十分である。しかし、記録紙が
普通紙である場合には、絶縁性の記録ドラム221上に
形成された静電潜像が、普通紙の導電性のために乱され
てしまう。光プリンタの場合には、感光体と記録紙の間
に絶縁層を形成した、図14に示したような感光体を使
用することで、この問題に適応できた。しかしイオンデ
ポジション記録の場合には、イオンで直接絶縁体表面に
静電潜像を形成した後に絶縁し、記録紙105を接触さ
せなければならない。
【0092】そこで図17(b)に示すように、プリン
タを構成する。つまり絶縁体フィルム223を使用し、
チャージャ222で一様帯電され、イオン記録ヘッド2
20で静電潜像が形成された記録ドラム221に、まず
この絶縁フィルム223を接触させた後に、記録紙10
5を絶縁フィルム223に接触させて現像を行う。この
様にすることでイオンデポジション記録の場合には、静
電潜像を乱すこと無く普通紙上に直接トナー像を形成す
ることができる。なお絶縁フィルム223は、図示して
ないがエンドレスのベトル状になっており、チャージャ
などで除電された後、再び使用されるような構造になっ
ているのが望ましい。エンドレスの構造でない場合に
は、絶縁フィルム223は巻取リールと繰出しリールの
間に巻かれており、これらのリールの間を往復移動する
ことで多数回使用する方法もある。絶縁性フィルムとし
ては特に制約はないが、安価に手に入れられるPETフ
ィルムなどが使用できる。 (実施例11)これまで説明してきた実施例では、静電
潜像を非磁性のトナーで記録する場合について述べてき
たが、磁性トナーを使用する実施例も考えられる。この
場合には静電潜像の代わりに、磁気潜像を形成し、これ
を磁性トナーで現像する。磁気潜像の特徴は、環境温度
の変化に対して非常に安定性が良いことである。静電潜
像は特に湿度などの影響で大きく電位が変化するのに対
し、磁気潜像にはこの様な問題がない。しかし磁性体は
一般に黒色をしているために、カラー化した磁性トナー
を使用してカラー記録を行っても、色重ねによる綺麗な
フルカラーを出せない問題がある。それでも白黒記録や
多色記録、あるいは併置混合によるフルカラー記録など
の場合には、磁性トナーで十分に使用に耐えることがで
きる。図18は磁性体トナーを使用した実施例である。
磁気潜像の持っている更に大きな特徴として、紙や樹脂
の比透磁率はほぼ1であるために、記録ドラムと現像器
の間に記録紙が入った場合にも、磁気潜像はこれらの記
録紙にほとんど影響されないことである。これは紙や樹
脂の比誘電率が例えば2〜3程度あり、しかも材料によ
って異なっているため、感光体上に形成された静電潜像
が記録紙上では少しぼやけてしまうのと比較して大きな
特徴である。つまり磁気潜像を使用すると、環境や記録
紙の材質にも影響されない安定した画像形成を行うこと
ができる。
【0093】ここでは、図18に示すような、磁性体を
表面に塗布した磁気ドラム230を使用する。この磁気
ドラム230をまず消磁ヘッド231によって前に記録
した磁気潜像を消磁する。消磁ヘッド231は、磁気ヘ
ッドの様に電気的に磁界の発生を制御できるもの、ある
いは永久磁石の様に常に磁界を発生しているものも使用
でき、この消磁ヘッド231の発生する磁界で磁気ドラ
ム230の上に同じ方向の残留磁化パターンを形成して
消磁する。次に磁気ヘッド232で画像データに応じて
磁気ドラム230上に磁気潜像を形成して行く。図18
に示した磁気記録ヘッド232は水平面内の記録を行う
もので、図のような単位ヘッドが紙面垂直方向に多数並
んで記録ヘッド232を構成している。この様な記録ヘ
ッド232を用いて、図7の小さい矢印で示すような残
留磁化パターンを記録し、磁気潜像233を形成する。
磁気潜像233は画点を記録したい場所で磁化パターン
を反転し、画点を記録しない場合には同一の磁化パター
ンを形成する。この様な磁気潜像233が形成された磁
気ドラム230が、記録紙105に圧接した状態で、現
像器234のところまで回転してくる。現像器234の
基本的な構成は、N、Sの磁極が交互に形成されたマグ
ネットロール235、その外側にある非磁性体からなる
スリーブ236である。磁性体トナーは磁力でマグネッ
トローラ235上に付着し、マグネットローラ235が
回転することによってスリーブ236上を搬送される。
搬送されてきた磁性トナーは、磁気ドラム230と記録
紙105を介して接触する。磁気ドラム230上に形成
された磁気潜像233による磁界が記録紙を透過して漏
れ、この磁界に磁性トナーが引き付けられることによ
り、記録紙105の上に現像される。記録紙の上にトナ
ー像が形成された後は、前に述べたのと同様な方法で記
録紙上に定着される。
【0094】なおこの実施例では、現像器としてはマグ
ネットローラを回転させてトナーを搬送する方式とした
が、スリーブ回転方式でも同様の効果がある。また現像
ローラに磁性トナーが付着する力を磁力で行っている例
を示したが、静電気力で磁性トナーを現像ローラに付着
させ、搬送する方式でも良い。更にこの実施例では、磁
気潜像を水平面内に形成する方法について示したが、垂
直記録を行っても差支えない。 (実施例12)本実施は再び静電潜像を使用した例であ
るが、静電潜像を形成する方式に特徴がある。この実施
例の電子写真記録装置を図19に示す。この電子写真記
録装置では、焦電体ベルト240とサーマルヘッド24
1とが圧接されており、更に焦電体ベルト240に記録
紙105が圧接された構成になっている。焦電体は、加
熱することで材料内部に分極を生じ、電圧を発生する材
料である。つまりサーマルヘッド241で画像に応じて
選択的に焦電体ベルト240を加熱することにより、焦
電体ベルト240の上には静電潜像が形成されることに
なる。この静電潜像から漏れた電界が、現像器242上
のトナーに作用して、トナーを記録紙105の上に引き
付けることによって、記録紙105の上に直接トナー像
が形成される。以後図示してないが、画像が形成された
記録紙105は、最後に定着されて記録が完了する。ま
た焦電体ベルト240はエンドレス或いは繰り返し使用
されるような構成になっており、自然冷却或いは強制冷
却装置で冷却され、電位を消去された後再び使用される
ようになっている。なお図19(a)は焦電体ベルト2
40の裏側からサーマルヘッド241で加熱する実施例
であり、潜像形成と現像をほぼ同時に行える特徴を持っ
ている。これに対し、図19(b)は焦電体ベルト24
0の表側を加熱する方法である。潜像の形成から現像ま
でに時間が掛かる欠点があるものの、潜像は焦電体ベル
ト240の表面側にできるので、熱の拡散による潜像の
ぼけを補償できる特徴がある。
【0095】以上述べてきたように、焦電体を加熱して
静電潜像を形成する電子写真記録装置にも本発明を応用
することが可能である。なお焦電体を加熱する方法とし
て、この実施例ではサーマルヘッドを採用したが、光ヘ
ッドを使用しても構わない。例えばレーザ光などで焦電
体面を走査して、レーザ光で加熱して静電潜像を形成す
る方式も考えられる。なお光ヘッドで記録する場合には
光から熱への変換効率が良くなるように、例えば焦電体
の記録紙と接触する面の反対側に光吸収層を形成してお
くことが理想的である。また図19の実施例では、潜像
を形成する媒体にベルト状の媒体を使用しているが、図
18までの実施例と同様に、ドラム状にして差支えな
い。ドラム状にしても、再び使用するまでに焦電体の温
度が十分低くなるような構成になっていれば問題ない。
また逆に図18までの実施例に於いても、ベルト状の媒
体、すなわち感光体ベルト、絶縁体ベルト、磁性体ベル
トなどを使用しても問題はない。
【0096】
【発明の効果】以上詳述したごとく、本発明によれば、
装置がコンパクトで操作性の優れた静電加速型インクジ
ェット記録方式を採用でき、従来のインクジェット記録
方式ペースト印刷方式では不可能であった高い精度で記
録パターンを形成することが可能なインクジェット記録
装置を提供することができる。さらに、本発明のインク
ジェット記録方式によれば、高価な高電圧駆動用ICや
抵抗体・電極等の複雑な構造の大規模微細加工を用いな
くても記録が可能となり安価なシステムを構築すること
が可能となる。
【0097】また、本発明のスリットジェット型の記録
装置では従来不可能であった電気抵抗の低い水性インク
を用いることも可能である。このため油性インクにより
引き起こされる悪臭等の環境問題や、油性インクに引火
して火災を発生する恐れがない安全で衛生的な記録装置
を提供することが可能である。また、水性インクは油性
インクと比較して表面張力が高いために微粒子かが容易
である。このためより高精細の画像を高速で印字するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るインクジェット記録装
置を示す断面図。
【図2】図1の装置の斜視図。
【図3】本発明の他の実施例に係るインクジェット記録
装置を示す断面図。
【図4】図3の装置の斜視図。
【図5】本発明のさらに他の実施例に係るインクジェッ
ト記録装置を示す断面図。
【図6】図5の装置の斜視図。
【図7】本発明のさらに他の実施例に係るインクジェッ
ト記録装置を示す断面図。
【図8】本発明のさらに他の実施例に係るインクジェッ
ト記録装置のインク吐出部を示す斜視図。
【図9】本発明のさらに他の実施例に係るインクジェッ
ト記録装置のインク吐出口を示す図。
【図10】図9に示したインク吐出口部分の断面図。
【図11】図9に示した装置を用いて記録した画素部分
を示す図。
【図12】本発明の原理を電子写真記録装置に適用した
例を示す構造図。
【図13】他の例に係る電子写真記録装置の現像器の一
例を示した説明図。
【図14】さらに他の例に係る電子写真記録装置で使用
される感光体ドラムの一例の説明図。
【図15】さらに他の例であって仮定着を行う電子写真
記録装置の構造図。
【図16】図15の変形例であって定着方式の電子写真
記録装置の構造図。
【図17】さらに他の例であってイオンデポジション方
式の電子写真記録装置の構造図。
【図18】さらに他の例であって本方式を電子写真記録
の一例である磁気記録装置に応用した例を説明する構造
図。
【図19】さらに他の例であって記録ドラムを焦電体で
形成したことを特徴とする電子写真装置の構造図。
【符号の説明】
1…インク吐出部、2…記録媒体、3…記録ヘッド、4
…被記録媒体、11…インク吐出口形成基板、12…イ
ンク吐出口形成上板、13…インク保持部、14,14
A,14B…共通電極、15,15A,15B…対向電
極、16…スペーサ、17…インク、18…インク吐出
口、19…電圧印加用第2電極、21…背面電極、22
…焦電体、23,25…誘電体、24…感光体、26…
フロート電極、27…抵抗体層、31…針状電極、32
…帰還電極。
フロントページの続き (72)発明者 服部 俊介 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 高山 暁 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 田村 栄 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 斎藤 勉 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 額田 秀記 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 平原 修三 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平2−214662(JP,A) 特開 平2−269367(JP,A) 特開 平4−455(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/06 B41M 5/00 G03G 15/05 G03G 15/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦電体層を備えた静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体の背面側に配置され、前記焦電体層
    を加熱することにより前記静電潜像担持体上に静電潜像
    を形成する記録ヘッドと、 前記静電潜像担持体の前面側に 対向して非接触状態で設
    けられ、インク液保持部、前記インク液保持部中のイン
    ク液に埋没されるように設けられた少なくとも1個の対
    向電極及びインク液が吐出するための開口部を有するイ
    ンク液吐出部とを具備し、 前記静電潜像担持体上の静電潜像と前記対向電極との間
    の電界によりインク液前記開口部から吐出させること
    によって、前記静電潜像担持体と前記インク液吐出部と
    の間に搬送される被印刷物上に、吐出された前記インク
    液による画像を形成することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 焦電体層を備えた静電潜像担持体と、 前記静電潜像担持体の背面側に配置され、前記焦電体層
    を加熱することにより前記静電潜像担持体上に静電潜像
    を形成する記録ヘッドと、 前記静電潜像担持体の前面側に対向して非接触状態で設
    けられ、インク液保持部、このインク液保持部中のイン
    ク液に埋没されるように設けられた少なくとも1個の対
    向電極及びインク液が吐出するための開口部を有するイ
    ンク液吐出部とを具備し、 前記静電潜像担持体上の静電潜像と前記対向電極との間
    の電界によりインク液を前記開口部から吐出させること
    によって、前記静電潜像担持体上に吐出された前記イン
    ク液による画像を形成し、次いでこの画像を被印刷物上
    に転写することを特徴とする記録装置。
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