JP2725656B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2725656B2
JP2725656B2 JP26911195A JP26911195A JP2725656B2 JP 2725656 B2 JP2725656 B2 JP 2725656B2 JP 26911195 A JP26911195 A JP 26911195A JP 26911195 A JP26911195 A JP 26911195A JP 2725656 B2 JP2725656 B2 JP 2725656B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、ファク
シミリ、複写機等に適用される画像記録装置に関し、特
に焦電効果を利用して画像記録を行う画像記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、焦電効果を利用して静電潜像
を形成し、その形成された静電潜像を着色媒体(トナ
ー)で顕像化(現像)した後、記録媒体上に転写、定着
させて画像を記録する画像記録装置が知られている。
【0003】この種の画像記録装置としては、例えばバ
ーグマン(Bergman)らが米国特許第3,824,09
8号(以下「第1の従来例」という)に開示しているよ
うな、焦電材料としてポリ弗化ビニリデン(PVDF)
を用いた複写装置がある。この第1の従来例に係る複写
装置は、原稿を透過したランプ光によって焦電材料の表
面を加熱して静電潜像を形成し、その形成された静電潜
像を帯電させたトナーを用いて現像した後、記録紙上に
転写して原稿の複写像を得るものである。
【0004】また、バーグマンらが文献(アプライド・
フィジックス・レターズ(AppliedPhysics Letters)、
Vol.21(10)、1972年、497-499頁)に記載しているよう
に、静電潜像を逆極性電荷によって形成することもでき
る。すなわち、焦電材料を加熱した直後に焦電材料の表
面に発生した電荷を中和させ、焦電材料が室温に冷却さ
れた際に加熱時とは逆極性の電荷が焦電材料の表面に発
生するようにする。このようにして形成された逆極性電
荷による潜像は、時間経過に対して比較的安定に保たれ
るという大きな利点を有する。
【0005】さらに、特開昭56−158350号公報
(以下「第2の従来例」という)には、焦電材料をレー
ザ光又はサーマルヘッドを用いて加熱する記録方法が開
示されている。この第2の従来例に係る記録方法では、
焦電材料が冷却された際に発生する逆極性電荷によって
潜像を形成している。
【0006】ところで、前記第1及び第2の従来例に係
る画像記録装置では、加熱時における電荷中和に対して
特別な手段が講じられていないが、スネリング(Snelli
ng)は特開平5−134506号公報及び米国特許第
5,185,619号(以下「第3の従来例」という)
において、得られる逆極性電荷の量(「潜像電荷密度」
ともいう)が加熱時における電荷中和量に等しいことに
着目し、加熱時に発生する電荷を効率的に中和させる方
法を開示している。すなわち、この第3の従来例に係る
画像記録装置では、加熱手段として加熱針を用い、さら
に接地された導電体層を加熱針の表面に設け、加熱時に
発生する電荷をこの導電体層を用いて効率的に中和す
る。
【0007】図6は、前記第3の従来例に係る画像記録
装置を説明するための図である。
【0008】図6を参照すると、前記第3の従来例に係
る画像記録装置は、焦電体層44と導電体層45とから
構成されるベルト状の潜像電荷保持媒体43を有し、こ
の潜像電荷保持媒体43上に潜像49を形成する。
【0009】すなわち、焦電体層44に接する加熱針4
6をコントローラ48によって制御し、焦電体層44の
表面を画像信号に応じて選択的に加熱する。加熱針46
の表面には、接地された導電体層47が形成されている
ため、加熱により焦電体層44の表面に発生した電荷が
導電体層47を用いて中和される。
【0010】その後、潜像電荷保持媒体43が冷却され
ると、逆極性の電荷が発生して潜像49が形成される。
形成された潜像49を現像装置50によって現像してト
ナー像51を形成し、さらにその形成されたトナー像5
1を転写手段53によって記録媒体52上に転写する。
なお、この第3の従来例に係る画像記録装置では、転写
手段53においても焦電効果を利用している。
【0011】このように焦電効果を利用して静電潜像を
形成する場合、逆極性電荷によって十分な潜像電荷密度
を得るためには、加熱時に発生する電荷を効率的に中和
することが重要である。また、階調表現を行う場合等に
は濃度ムラのない良好な印字品質を得るために均一性の
良い電荷中和を行う必要もある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
3の従来例に係る画像記録装置においては、加熱手段の
表面に形成された導電体層47の表面形状と焦電体層4
4の表面形状との関係から両者が非常に狭い部分で接触
し、さらに潜像電荷保持媒体43の搬送に伴って接触点
が常時移動して接触状態が変化するため、その接触抵抗
(電気抵抗)も変化する。
【0013】また、導電体層47と焦電体層44との接
触が外れた場合には電荷が空中放電(「リーク」ともい
う)し、接触点を電荷が移動する場合に比べて電荷の移
動度が極端に低下する。
【0014】このように、前記第3の従来例に係る画像
記録装置では、接触点の移動に起因する電気抵抗の変化
と、リークに起因する電気抵抗の変化と、により、電荷
中和が不均一となりやすく、記録濃度の不均一も発生し
やすいという問題がある。
【0015】従って、本発明は前記問題点に鑑みてなさ
れたものであり、潜像電荷保持媒体と電荷中和手段との
接触状態が変化しても常に安定した電荷中和を行うこと
ができ、解像度、コントラスト、濃度均一性等の画像品
質に優れ、かつ十分な信頼性及び耐久性を備えた画像記
録装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、焦電体層を有する潜像電荷保持媒体と、
該潜像電荷保持媒体を画像信号に応じて選択的に加熱す
る加熱手段と、前記潜像電荷保持媒体の加熱表面から電
荷を取り除く電荷中和手段と、前記潜像電荷保持媒体上
に形成される静電潜像を着色媒体で顕像化する現像手段
と、を含む画像記録装置において、前記電荷中和手段を
導電体層と所定の貫通孔を有する絶縁体層とから構成
し、前記絶縁体層を前記潜像電荷保持媒体の前記加熱表
面に当接させるように配置したことを特徴とする画像記
録装置を提供する。
【0017】本発明の画像記録装置は、好ましくは、前
記加熱手段がジュール熱により発熱する発熱素子であ
り、該発熱素子を導電体層とし、該発熱素子の保護膜と
して所定の貫通孔を有する絶縁体層を設け、前記発熱素
子と前記保護膜とから前記電荷中和手段を構成するよう
にしたことを特徴とする。
【0018】また、本発明は、焦電体層を有する潜像電
荷保持媒体を画像信号に応じて選択的に加熱し、該加熱
表面から電荷を取り除いて静電潜像を形成する画像記録
装置において、所定の貫通孔を有する絶縁体層を前記潜
像保持媒体に当接し、前記絶縁体層の厚み分の距離をほ
ぼ維持しながら前記電荷を空中放電させるようにしたこ
とを特徴とする画像記録装置を提供する。
【0019】本発明の画像記録装置は、好ましくは、前
記所定の貫通孔が複数の空孔であることを特徴とする。
【0020】本発明の原理・作用を説明する。図3、図
4及び図5は、それぞれ常温時、加熱時、冷却時におけ
る潜像電荷保持媒体の電荷の状態を示す図である。
【0021】図3を参照すると、潜像電荷保持媒体3の
焦電体層1は、常温時において分子60の自発分極によ
り表面に一様な分極電荷を有している。ただし、初期状
態においては表面電荷は全て中和されているものとす
る。
【0022】すなわち、空気中に存在する浮遊電荷や、
導電性ブラシ等の中和手段から供給される電荷が負電荷
61として焦電体層1の表面に付着し、電気的な中和状
態をなしているものとする。なお、焦電体層1の自発分
極によって焦電体層1の表面に発生する分極電荷は正電
荷とし、この正電荷と等しい量の負極性の真電荷が焦電
体層1の表面に付着して電気的に中和しているものとす
る。
【0023】図4を参照すると、潜像電荷保持媒体3が
図示しない加熱手段によって画像信号に応じて局所的に
加熱されると、加熱領域63において焦電体層1内の分
子の配向状態が変化し、焦電体層1の表面に発生する分
極電荷の量が減少する。このため、加熱領域63では表
面に付着した負電荷61の量が過剰となり、焦電体層1
の表面が負極性に帯電する。
【0024】図5を参照すると、焦電体層1の表面に所
定の電荷中和手段を当接して表面に付着した過剰の負電
荷を除去した後、潜像電荷保持媒体3が初期温度に冷却
されると、焦電体層1の内部の分極状態も初期状態に戻
る。このとき、焦電体層1の表面は所定の電荷中和手段
から分離されているため、焦電体層1の表面の負電荷は
不足状態となり、見かけ上、焦電体層1の表面は正極性
に帯電することとなる。
【0025】すなわち、潜像電荷保持媒体3の加熱領域
63には、冷却された後に正極性の潜像が形成される。
なお、焦電体層1の分極電荷と逆の極性を有する電荷に
よって潜像が形成されるため、このような潜像を「逆極
性電荷による潜像」ともいう。
【0026】このようにして形成された逆極性電荷によ
る潜像は、空気中に存在する浮遊電荷が付着することに
よって徐々に消失されていくが、このような消失には一
般に時間がかかり、通常は数時間ないし数十時間程度は
保持される。
【0027】潜像が形成された潜像電荷保持媒体3に、
帯電させた着色媒体を近接ないし接触させ、焦電体層1
の表面に着色媒体を選択的に付着させることによって潜
像の現像を行う。現像が終了した後、現潜像電荷保持媒
体3上に付着した着色媒体を記録媒体に転写、定着させ
て記録媒体上に所望の画像を記録する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0029】図1は、本発明の一実施形態に係る画像記
録装置を説明するための図である。また、図2は本発明
の一実施形態に係る画像記録装置のサーマルヘッドの接
触部分の一部拡大図である。
【0030】図1ないし図5を参照して、潜像電荷保持
媒体3を加熱する加熱手段としてサーマルヘッド4を用
いた本実施形態に係る画像記録装置を説明する。
【0031】図1を参照すると、本実施形態に係る画像
記録装置は、無端ベルト状の潜像電荷保持媒体3と、潜
像電荷保持媒体3を加熱する加熱手段としてのサーマル
ヘッド4と、サーマルヘッド4の表面を保護する保護膜
5と、帯電させた着色媒体で潜像17を現像する現像手
段としての現像器7と、記録紙11の表面にトナー像1
8を転写する転写手段としての転写ローラ12と、定着
手段としての定着器15と、を主要な構成として含む。
【0032】潜像電荷保持媒体3は、焦電体層1(厚さ
約30μm)と導電体層2(厚さ約500オングストロ
ーム)の2層からなるフィルムを無端状に形成したベル
トであり、導電体層2は、導電ローラ20を介して常に
接地電位に保たれている。なお、焦電体層1、導電体層
2の材料は、それぞれポリ弗化ビニリデン(PVD
F)、アルミニウム(Al)である。
【0033】潜像電荷保持媒体3の表面粗さは、測定針
をその表面の50μmの距離だけ這わせてその凹凸を測
定した結果、10点の平均値で1.5μmであった。潜
像電荷保持媒体3には、周期20mmで1mm程度のう
ねり(凹凸)が存在するが、このうねりは装置に装着し
た状態のテンション及びプラテンローラ6による圧接に
より平滑化され、マクロ的には数ドット以上の大きな画
素範囲では接触状態は一定である。
【0034】潜像電荷保持媒体3の焦電体層1は、分子
の自発分極により表面に一様な分極電荷を有している
が、初期状態においては表面電荷はすべて中和されてい
る。すなわち、空気中に存在する浮遊電荷や、導電性ブ
ラシ等の中和手段から供給される電荷が焦電体層1の表
面に付着し、電気的な中和状態をなしている。ここで
は、焦電体層1の自発分極により焦電体層1の表面に発
生する分極電荷を正電荷とし、この正電荷と等しい量の
負極性の真電荷が焦電体層1の表面に付着して電気的に
中和している状態を初期状態として説明する。
【0035】サーマルヘッド4は、熱転写記録用として
一般的に用いられているライン型サーマルヘッドであ
り、ジュール熱により発熱する微小発熱素子(発熱体3
0)が約83μmピッチ(300dot/inch)で
潜像電荷保持媒体3の幅方向に一列に並んだ構造となっ
ている。なお、サーマルヘッド4は、ライン型サーマル
ヘッド以外にもシリアル型サーマルヘッド等の各種のサ
ーマルヘッドを用いることができる。
【0036】図2を参照すると、発熱体30の保護膜5
は摩耗に強い材質(SiAlON)から形成されてお
り、厚さが10μm、10点における平均表面粗さが
0.8μmである。保護膜5には電荷のリークが起きや
すいように表面から発熱体30まで貫通する直径0.2
μm程度の空孔34が多数形成されている。また、発熱
体30には保温層としてグレーズ31が設けられてい
る。
【0037】サーマルヘッド4をコントローラ16によ
って制御し、電源24からの電流を電極32、32を介
して発熱体30に流し、画像信号に応じて発熱体30を
選択的に発熱させることにより、潜像電荷保持媒体3を
選択的に加熱する。潜像電荷保持媒体3の加熱は、サー
マルヘッド4とプラテンローラ6の間に潜像電荷保持媒
体3を挟み込むようにして行う。
【0038】潜像電荷保持媒体3がサーマルヘッド4に
よって画像信号に応じて局所的に加熱されると、加熱さ
れた領域の焦電体層1内の分子の配向状態が変化し、焦
電体層1の表面に発生する分極電荷の量が減少する。こ
のため、加熱された領域では表面に付着した負電荷の量
が過剰となり、焦電体層1の表面が負極性に帯電する。
【0039】従って、潜像電荷保持媒体3の焦電体層1
の表面に付着した負電荷は加熱に伴って解放され、互い
に反発力を及ぼし合っている。また、導電体層2の内部
に存在する正電荷も同様に加熱に伴って解放され、互い
に反発力を及ぼし合っている。ここで、導電ローラ20
のアースと電源24のアースがつながっているため、導
電体層2の内部の正電荷は、反発力により電源24のア
ースを介してサーマルヘッド4の発熱体30の負極部に
まで達し、サーマルヘッド4の発熱体30と焦電体層1
との間に電界が発生している。
【0040】焦電体層1から解放された負電荷は、この
電界によって力を受け、焦電体層1を離れて絶縁体層5
の空孔34を通って空中放電(リーク)する。このよう
にして焦電体層1から負電荷が取り去られ、電荷中和が
行われる。
【0041】すなわち、発熱体30の表面に設けられた
保護膜5に多数の空孔34を形成して空中放電による電
荷のリークが発生しやすい絶縁層とし、さらに空孔34
の背部に導電性を有する発熱体30を配置して発熱体3
0の電源24を通して接地電位に保たれるようにして、
焦電体層1の表面に生じた過剰電荷をすぐに保護膜5を
用いてリークによって除去する。
【0042】潜像電荷保持媒体3はステッピングモータ
により所定の方向に搬送されるため、ステッピングモー
タのトルク変動によって潜像電荷保持媒体3に伸縮やバ
タつきが生じ、電荷中和手段との接触状態が常に変化す
る。
【0043】しかし、本実施形態に係る画像記録装置で
は、電荷中和手段である導電性を有する発熱体と焦電体
層1との間で常に空中放電によるリークを発生させて電
荷中和を行っているため、接触状態による接触抵抗(電
気抵抗)の変化が少なく、突発的に接触が外れて電荷中
和が妨げられたり、リークによる電荷移動が起きて電荷
が中和される現象を防ぐことができ、電荷中和効率の変
化を極力抑えることができる。
【0044】また、電荷の空中放電の起きやすさは焦電
体層1と導電性を有する発熱体3と距離の影響のみ受け
るため、電荷中和効率は大きく影響を受けることがな
く、常に安定している。
【0045】具体的には、前記第3の従来例に係る画像
記録装置のように、潜像電荷保持媒体43の焦電体層4
4と導電体層47の接触によって電荷中和を行う場合に
は、電気抵抗は1kΩのオーダーであり、前述したよう
な搬送に伴う不良によって潜像電荷保持媒体43がサー
マルヘッドから1μm離れたと仮定すると、接触してい
た部位が離れるため、空中放電による電荷の移動へとモ
ードが変化し、電気抵抗は数MΩのオーダーとなる。
【0046】これに対して、本実施形態に係る画像記録
装置のように、常に空中放電で潜像電荷保持媒体上の電
荷を中和する場合には、電気抵抗は距離の変化の影響の
みを受け、保護膜の厚さが10μmであれば、同様に1
μm離れたとしても電気抵抗の変化は10%程度の変化
にとどまり、電荷中和効率の変化を効果的に抑えること
ができる。
【0047】加熱が終了した後、潜像電荷保持媒体3を
自然冷却によって室温に戻すことにより、逆極性電荷に
よる潜像17が形成される。なお、潜像電荷保持媒体3
の冷却は、自然冷却の他、強制空冷あるいはヒートシン
ク(冷熱源)との熱伝導といった強制的な方法によって
も行うことができる。
【0048】潜像電荷保持媒体3上に形成された潜像1
7は現像器7を用いて現像される。現像器7は、現像方
法として二成分磁気ブラシ現像を用いる。すなわち、絶
縁性と非磁性の性質を共に有する着色粒子(トナー)を
磁性キャリヤ粒子と混合し、粒子の摩擦によってトナー
を帯電させ、キャリヤ粒子表面に付着させた状態の現像
剤8をマグネットローラ9を内包したスリーブ10上に
保持し、潜像電荷保持媒体3と接触させて潜像電荷保持
媒体3上の電荷分布に応じて選択的にトナーを付着さ
せ、潜像の現像を行う。
【0049】現像が終了した後、潜像電荷保持媒体3を
記録媒体である記録紙11と重ね合わせ、電圧を印加し
た転写ローラ12を記録紙11の背面から押し当てるこ
とにより、トナー像18を記録紙11の表面に静電転写
する。なお、実際には導電性ゴムローラに約+1kVの
電圧を印加してトナーの静電転写を行った。
【0050】トナー像18が転写された記録紙11をヒ
ートローラ13と圧力ローラ14とから構成される定着
器15を通過させ、記録紙11の表面に転写されたトナ
ーを一旦溶融状態して記録紙11への定着を行う。
【0051】以上のような一連のプロセスを経て記録紙
11の表面に記録画像19を転写した後、潜像電荷保持
媒体3をサーマルヘッド4に向けて搬送し、次の潜像形
成プロセスに移る。
【0052】ここで、潜像電荷保持媒体3がサーマルヘ
ッド4に搬送される前に、潜像電荷保持媒体3上に付着
して残存する未転写トナー21をクリーナ22を用いて
除去するようにする。
【0053】トナー像18を転写した後、潜像電荷保持
媒体3の焦電体層1の表面に潜像電荷が残存している場
合があるが、その残存する潜像電荷は接地した導電性ブ
ラシ(図示せず)等を焦電層1の表面に接触させること
により簡単に中和させることができる。また、次の加熱
が行われる直前に、潜像電荷保持媒体3が電荷中和手段
であるサーマルヘッド4及び保護膜5と接触するため、
残存した電荷をここでも中和させることができる。すな
わち、特別な潜像中和手段を設けなくとも、残存する潜
像電荷の影響(ゴーストの発生等)がない良好な画像を
記録することができる。
【0054】以上説明したような装置構成を備える画像
記録装置を用いて実際に黒ベタ印字の記録実験を行った
結果、平滑性の低い普通紙上に濃度変化の少ない、画像
OD値1.4±0.2程度の画像記録が可能であること
が確認された。
【0055】これに対して、図6に示した前記第3の従
来例の画像記録装置を用いて黒ベタ印字の記録実験を行
った場合には、平滑性の低い普通紙上に濃度ムラのあ
る、画像OD値約1.4±0.5程度の画像記録となる
ことが確認された。
【0056】なお、画像OD値とは色の濃さを示す値で
あり、紙からの反射光量を紙への入射光量で割ったもの
の対数をとり、所定の定数を乗じることによって求めら
れる。実際の値としては、最大値が2(黒)、最小値が
0(鏡の状態)となるようにし、通常の紙では1程度の
値となる。
【0057】以上、本発明の一実施形態を説明してきた
が、本発明はこのような実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種の実施形態を含む。
【0058】例えば、潜像の現像方法、現像剤の種類、
記録媒体への転写方法及び記録媒体への定着方法等につ
いては、前記実施形態で用いたものに限定されるもので
はなく、従来の電子写真記録方式で一般的に用いられて
いるような各種の方式を採用しても同様の効果を得るこ
とができる。
【0059】また、前記実施形態に係る画像記録装置で
は、加熱手段としてサーマルヘッド4を用い、多数の空
孔34を有する絶縁性の保護膜5でコーティングするこ
とによって電荷中和手段を兼ねるようにしたが、潜像電
荷保持媒体3に接触しているサーマルヘッド4とは別
に、両者に近接する形で電荷中和手段を別途設けるよう
にしても同様の効果を得ることができる。さらに、加熱
手段として半導体レーザを用い、加熱部分に近接するよ
うに電荷中和手段を設けるようにしても同様の効果を得
ることができる。
【0060】そしてまた、前記実施形態に係る画像記録
装置では、潜像電荷保持媒体をベルト状としたが、ドラ
ム状、平板状といった各種の形状を採用しても同様の効
果を得ることができる。
【0061】さらに、前記実施形態に係る画像記録装置
では、記録媒体として紙を想定しているが、それ以外に
も各種の記録媒体を用いることができる。また、記録媒
体に対する着色媒体の定着は必ずしも必要でなく、一時
的に記録媒体上に着色媒体を保持する表示板や、一時的
な情報表示を行う機器等への応用も可能である。
【0062】さらにまた、前記実施形態に係る画像記録
装置では、着色媒体は着色粒子(粉体トナー)とした
が、液体トナー、液状インクといった各種の着色媒体を
採用しても同様の効果を得ることができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像記録
装置によれば、加熱手段の導電層と潜像電荷保持媒体の
焦電体層とを直接接触して電荷を通過させるのではな
く、空中放電によって焦電体層の表面に発生した電荷を
開放してアースに逃がすことにより電荷中和を行うた
め、接触抵抗(電気抵抗)の変化の影響を受けずに安定
した電荷中和を行うことができ、画像濃度の不均一とな
ることを防止することができる。
【0064】また、本発明の画像記録装置によれば、電
荷中和手段を用いる従来の方法と比較して、部品点数を
少なくすることができ、低コストな画像記録装置とする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像記録装置を説明
するための図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像記録装置のサー
マルヘッドの接触部分の一部拡大図である。
【図3】常温時における潜像電荷保持媒体の電荷の状態
を示す図である。
【図4】加熱時における潜像電荷保持媒体の電荷の状態
を示す図である。
【図5】冷却時における潜像電荷保持媒体の電荷の状態
を示す図である。
【図6】第3の従来例に係る画像記録装置を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 焦電体層 2 導電体層 3 潜像電荷保持媒体 4 サーマルヘッド 5 保護膜 6 プラテンローラ 7 現像器 8 現像剤 9 マグネットローラ 10 スリーブ 11 記録紙 12 転写ローラ 13 ヒートローラ 14 圧力ローラ 15 定着器 16 コントローラ 17 潜像 18 トナー像 19 記録画像 20 導電ローラ 21 未転写トナー 22 クリーナ 23 回収トナー 24 電源 30 発熱体 31 グレーズ 32 電極 34 空孔 60 分子 61 付着している負電荷 62 正電荷 63 加熱領域

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焦電体層を有する潜像電荷保持媒体と、 該潜像電荷保持媒体を画像信号に応じて選択的に加熱す
    る加熱手段と、 前記潜像電荷保持媒体の加熱表面から電荷を取り除く電
    荷中和手段と、 前記潜像電荷保持媒体上に形成される静電潜像を着色媒
    体で顕像化する現像手段と、 を含む画像記録装置において、 前記電荷中和手段を導電体層と所定の貫通孔を有する絶
    縁体層とから構成し、前記絶縁体層を前記潜像電荷保持
    媒体の前記加熱表面に当接させるように配置したことを
    特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】前記加熱手段がジュール熱により発熱する
    発熱素子であり、 該発熱素子を導電体層とし、該発熱素子の保護膜として
    所定の貫通孔を有する絶縁体層を設け、 前記発熱素子と前記保護膜とから前記電荷中和手段を構
    成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の画像
    記録装置。
  3. 【請求項3】焦電体層を有する潜像電荷保持媒体を画像
    信号に応じて選択的に加熱し、該加熱表面から電荷を取
    り除いて静電潜像を形成する画像記録装置において、 所定の貫通孔を有する絶縁体層を前記潜像保持媒体に当
    接し、前記絶縁体層の厚み分の距離をほぼ維持しながら
    前記電荷を空中放電させるようにしたことを特徴とする
    画像記録装置。
  4. 【請求項4】前記所定の貫通孔が複数の空孔であること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の画
    像記録装置。
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