JPH03224785A - 可逆性感熱媒体及び画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、発熱記録素子を用いて感熱紙に記録するため
の画像形成装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、発熱記録素子を用いて普通紙に記録する画像形成
装置は、画像形成に用いる発熱記録素子が低価格であり
、さらにプロセスがシンプルなため装置の価格も安い。

そこで、感熱紙に直接熱書込みを行う感熱記録方法を利
用するＦＡＸやプリンタに広く用いられている。

ところが、この感熱記録方法に使用される記録紙は、熱
により発色する特殊紙であって、記録の保存性に大きな
問題があった。

そこで、これ改善するために、インクを塗布したフィル
ムを中間媒体として用い、発熱記録素子によりフィルム
上のインクを溶融して記録紙に転写する感熱転写記録方
法が提案され、これも広くプリンタに応用されている。

ところが、上記構成の画像形成装置においては、特殊な
記録紙を使用する必要があり、表面が平滑に処理された
ものでないとインクを記録紙に十分転写させることがで
きないため、発熱記録素子を用いて記録する装置には普
通紙を用いても記録できるものは存在しない。

一方、普通紙に記録する装置の代表として電子写真記録
方法があり、複写紙やプリンタに広く用いられている。

また、これをプリンタ等に応用する場合、露光手段にレ
ーザと結像光学系を組み合わせたもの、あるいはＬＥＤ
アレイと結像光学系を組み合わせたものなどが使用され
ているが、いずれもコストが高くなってしまう。

すなわち、価格が安い装置の場合は普通紙に記録するこ
とができず、普通紙に記録することができるものは装置
の価格が高いといった問題があり、どちらも満たすこと
ができない。

そこで、上記従来の画像形成装置の問題点を解決して、
低価格でしかも普通紙への記録が可能な画像形成装置が
提供されている（特公昭６１−３０７９１号公報参照）
。

また、そのような装置に用いる可逆性感熱媒体には、ポ
リエステルをはじめとするポリマ又は樹脂からなるマト
リックス材にベヘン酸などの有機低分子物質を分散した
系が提案されている。

第４図は従来の可逆性感熱媒体の温度／光透過率関係図
である。

上記可逆性感熱媒体は温度によって透明状態と白濁状態
が可逆的に変化し、さらに常温でもその二形態を維持す
ることができる。

ｉ）透明状態形成 最初、図中（Ａ）又は（Ｄ）の透過率を示していた可逆
性感熱媒体の温度を室温Ｔ０から上げてＴを超え、Ｔ２
の温度に達すると（Ａ）→（Ｂ）又は（Ｄ）→（Ｂ）と
透過率は変化する。その後Ｔ２から室温Ｔ０まで冷却す
ると透過率は（Ｂ）→（Ｄ）となり透明状態に固定され
る。

ｌｉ）不透明状態形成 最初、（＾）又は（Ｄ）の透過率を示していた可逆性感
熱媒体の温度を上げていくと、Ｔ　Ｉ、　Ｔ　２を超え
、Ｔ１以上の温度に達すると、（Ａ）→（Ｂ）→（Ｃ）
又は（Ｄ）→（Ｂ）→（Ｃ）　と透過率は変化する。

その後、Ｔ３から室温Ｔ０まで冷却すると、透過率は（
Ｃ）→（Ａ）と変化し不透明状態に固定される。

（発明が解決しようとする諜Ｂ） しかしながら、上記構成の画像形成装置においては、可
逆性感熱媒体３の透明状態を形成する温度範囲が２〜４
°Ｃと狭いために、電流値やサーマルヘッドの抵抗を制
御しても上記温度範囲に収めることが難しく、繰り返し
画像形成を行う場合に安定した透明度を得るのは困難で
ある。

また、従来の画像形成装置は、定着プロセスにおいてト
ナーを溶融する必要があるため発熱ロールが１６０℃前
後に加熱される。ところが上記可逆性感熱媒体は、１０
０°Ｃ以下の温度で書込み及び熱消去されるものであり
、定着プロセス下において使用することができない。

本発明は、上記従来の画像形成装置の問題点を解決して
、広い温度範囲で書込み状態を得ることが可能で、かつ
耐熱性が高く定着プロセスにおいても使用することが可
能な可逆性感熱媒体を提供するとともに、該可逆性感熱
媒体を使用した画像形成装置を提供することを目的とす
る。

（課題を解決するための手段） そのために、本発明の可逆性感熱媒体は、ポリメタクリ
ル酸メチルがＸ重量部（３０≦ｘ≦７０）、フン化ビニ
リデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体が（１００−
Ｘ　）重量部の混合物からなる層を透明な支持体上に形
成したもので構成される。

上記混合物からなる層は、常温では相溶しているために
透明であるが、昇温すると相分離して不透明状態になる
。そして、その後急冷すると不透明状態が維持され、徐
冷すると、透明状態になる。

この場合に不透明状態になる温度範囲は広く、透明、不
透明状態のコントラストが大きい、しかも耐熱性は２５
０°Ｃ以上である。

また、上記構成の可逆性感熱媒体を使用する画像形成装
置においては、感光体の表面を帯電する手段と、可逆性
感熱媒体に熱書込みを行う手段が設けられ、帯電された
感光体上に可逆性感熱媒体を重ねられて全面露光が行わ
れる。感光体上に密着して重ねられた可逆性感熱媒体上
にトナー像を現像する手段と、現像された可逆性感熱媒
体が記録媒体を重ねられ、複写手段によって記録媒体上
にトナー像が転写される。また、記録媒体上のトナー像
を定着する手段を有している。

（作用） 本発明によれば、感光体の表面を帯電する手段と、可逆
性感熱媒体に熱書込みを行う手段と、感光体上に可逆性
感熱媒体を重ねて全面露光する手段を有しているため、
熱書込みが行われて画像部及び非画像部が形成された可
逆性感熱媒体を介して全面露光が行われると、帯電され
た感光体上に静電潜像が形成される。

該静電潜像は、現像装置によって可逆性感熱媒体上にト
ナー像を形成する。そして、該トナー像は転写手段によ
って記録媒体に転写され、定着手段によって定着される
。

ところで、上記可逆性感熱媒体は、昇温すると相分離し
て不透明状態になる。そして、その後急冷すると不透明
状態が維持され、徐冷すると透明状態になる。

したがって、熱書込みを行う手段によって可逆性感熱媒
体がパルス状に加熱されると、加熱された部分は急速に
冷却され、加熱された部分が不透明状態となって画像部
を形成する。

一方、可逆性感熱媒体は全面発熱体など熱消去手段によ
って加熱されるとその全面が不透明状態になり、その後
、徐々に冷却されて透明状態に変化する。

（実施例） 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳細
に説明する。

本発明の画像形成装置においては、フッ化ビニリデン−
ヘキサフルオロアセトン共重合体を５０重量部、ポリメ
チルメタクリル酸メチルを５０重量部メチルイソブチル
ケトンに溶解した溶液をポリエステルフィルム上にスピ
ンコーティングし、その後、乾燥したものを可逆性感熱
媒体としている。

第２図は本発明の画像形成装置に使用される可逆性感熱
媒体の温度／光透過早関係図である。

図において、書込み部を形成する場合、最初に透明状！
！ｉＣ（透過率１５％）を示している可逆性感熱媒体を
ホットプレート（全面発熱体に相当する）上で加熱して
、ＴＩ（約２１０°Ｃ）を超え、Ｔ２（約２２０°Ｃ）
に達すると、状態がＣ−＋Ｂと変化して不透明状態（透
過率１３％）になる。この場合、さらに３００°Ｃまで
加熱しても透過率はほとんど変化せず不透明状態のまま
である。その後、可逆性感熱媒体を水中に浸漬し、Ｔ２
から室温Ｔ、まで急冷すると、状態がＢから状態Ａとな
るが不透明状態は維持される。

続いて、不透明状！！Ａ（透過率１５％）を示していた
可逆性感熱媒体をホットプレート上で加熱して、ＴＩ、
Ｔｚを超え更に３００°Ｃになると状態がＡからＢにな
る。この時の透過率はほとんど変化しない。その後、可
逆性感熱媒体をホットプレート上から取り去り、Ｔ２か
ら室温Ｔ０まで自然冷却すると、状態がＢからＣとなり
透明状態に変化する。

このように、温度Ｔ２の状態Ｂから冷却速度を制御して
冷却することにより、透明状態Ｃと不透明状態Ａとを選
択的に形成することができる。すなわち、急冷すれば不
透明状態が固定され、徐冷すれば透明状態に変化する。

また、感熱紙の代わりに上記可逆性感熱媒体をワープロ
のサーマルプリンタ部に挿入して印字試験を行うと、サ
ーマルヘッドで印字された部分は、パルス状に加熱され
た後急速に冷却されるため、不透明に印字され書込み部
が形成される。

上記可逆性感熱媒体をホットプレート上で２２０°Ｃに
加熱し、その後ホットプレート上から取り去り自然冷却
すると、可逆性感熱媒体全体が透明になり、書込み部を
消去することができる。

第３図は可逆性感熱媒体の特性比較図である。

フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体と
ポリメチルメタクリル酸メチルの配合を変えた時の不透
明状態になる温度Ｔ２を示す図である。サーマルヘッド
の消費電力を考えれば、Ｔ２は低い方がよく、ポリメタ
クリル酸メチルの配合比は３０〜７０重部とするのが適
当である。

第１図は本発明の実施例を示す画像形成装置の概略構成
図である。

図において、■はドラム状に形成された感光体であり、
導電性支持体上に光導電層を設けて形成され、セレン感
光体、有機感光体などいずれも使用することができる。

２は加圧ロール、３は発熱ロールである。発熱ロール３
は、金属製中空部材にハロゲンランプを内蔵したもの、
あるいは金属面に直接発熱体を設けたものなどを利用す
ることができる。

４は可逆性感熱媒体であり、透明な支持体上にフッ化ビ
ニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体とポリメタ
クリル酸メチルとの混合物からなる層を形成したもので
ある。該可逆性感熱媒体４は上記感光体１と加圧ロール
２間に掛けられる。

５は発熱記録素子であり、通常サーマルヘッドと呼ばれ
ている。６はプラテンロールであり、可逆性感熱媒体４
は上記発熱記録素子５とプラテンロール６に挟まれて加
圧される。

７は帯電手段であるコロナ帯電器であり、感光体ｌの表
面に対向して設けられる。帯電手段としては、このほか
にブラシ帯電器なども利用することができる。

８は全面露光手段である蛍光灯であり、感光体１に密着
して重ねられた可逆性感熱媒体４上に設けられる。全面
露光手段としては、蛍光灯のほか先の強さが一様均一な
光源、例えばハロゲンランプ、ＬＥＤなどいずれのもの
も利用することができる。

現像手段は、現像ロール９上にトナー１０を吸着して搬
送し、現像するものであり、感光体重に密着して重ねら
れた可逆性感熱媒体４面上に対向して設けられる。該現
像手段としては、二成分磁気ブラシ現像器、−成分磁気
ブラシ現像器、−成分非磁性現像器などいずれも利用す
ることができる。

１１は記録紙であり、普通紙を利用することができる。

１２は定着クリーナであり、転写プロセスの後、可逆性
感熱媒体４に残留したトナーを除去する。１３は除電ブ
ラシであり、可逆性感熱媒体４が帯びた静電気を除去す
る。また、１４は除電ランプであり、感光体１の残留電
荷を除去する。

１５は全面発熱体であり、可逆性感熱媒体４を加熱し、
消去状Ｕ（透明状態）にする。

次に上記構成の画像形成装置の動作、作用について説明
する。

感光体１、加圧ロール２、発熱ロール３及びプラテンロ
ール６が図示しない駆動手段により図示矢印方向に一定
周速度で回転すると、可逆性感熱媒体４は、感光体１、
加圧ロール２、発熱ロール３及びプラテンロール６によ
り図示矢印方向に移動する。

初めに、発熱記録素子５が用いられ可逆性感熱媒体４上
に画像信号に応じた熱書込みが行われる。

この場合、可逆性感熱媒体３は発熱記録素子１の各素子
によってパルス状に加熱され、加熱された部分が不透明
状態となってドツトによる画像が形成される。そして、
加熱された部分は急速に冷却されて不透明状態が維持さ
れ、これによって、可逆性感熱媒体３は透過率の差に伴
う画像を形成する。

一方、感光体１ばコロナ帯電器７を用いて一様均一に帯
電される。次に感光体ｌに可逆性感熱媒体４が密着して
重ねられ、可逆性感熱媒体４の上から全面露光手段９を
用いて全面に光が照射される。可逆性感熱媒体４の透過
率の差により形成される画像に応じた光量が可逆性感熱
媒体４を透過し、感光体ｌに照射される。これにより、
感光体Ｉに静電潜像が形成される。

現像プロセスでは、現像ロール９と可逆性感熱媒体４と
の空間に感光体１に形成された静電潜像に伴う電気力線
が可逆性感熱媒体４を貫通して発生する。現像ロール９
上の帯電したトナーＩＯは、静電気力により可逆性感熱
媒体４上に付着し、現像される。

転写・定着プロセスでは、記録媒体１１が図示しない給
紙部より給紙及び送紙され、加圧ロール２と発熱ロール
３間に搬送される。ここで記録紙１１は可逆性感熱媒体
４上に重ねられる。そして、可逆性感熱媒体４上に形成
されたトナー像は発熱ロール３の熱により加熱溶融され
る。溶融したトナー１０は圧力により記録紙１１の繊維
間に浸透し、定着される。そして、定着された記録紙１
１は装置外へ搬送される。

上記従来の電子写真記録方法では、可逆性感熱媒体に耐
熱性がないため、トナー像をコロナ帯電器により静電的
に記録紙に転写する転写プロセスと、記録紙上に形成さ
れたトナー像を加熱溶融する定着プロセスが分かれてい
る。本発明の画像形成装置は、耐熱性の優れた可逆性感
熱媒体を用いるため、転写、定着を一つのプロセスとす
ることができ、転写のためのコロナ帯電器は不要である
。

一方、それまで透過率の差による書込み部と非書込み部
が存在する画像を保持していた可逆性感熱媒体４は、全
面発熱体１５により温度Ｔｔ付近に加熱される。そして
、発熱記録素子５に至るまでに徐々に室温状態に冷却さ
れ、元の透明状態に戻る。こうして、可逆性感熱媒体４
は画像が消去されて繰り返し利用される。

また、記録紙１■へ転写した後の可逆性感熱媒体４上に
はわずかなトナーが残留する場合があるが、加圧ロール
３上で定着クリーナ１２を圧接することにより簡単に拭
き取ることができる。また、可逆性感熱媒体４上に静電
気を帯びることがあるが、可逆性感熱媒体４に接触させ
て設けた除電ブラシ１３により除去される。こうして、
可逆性感熱媒体４は画像の消去、清掃、除電されて繰り
返し利用される。

一方、感光体１は、現像プロセス後、可逆性感熱媒体４
と分離した後は除電ランプ１４により表面の残留電荷が
除去される。こうして、感光体１も繰り返し使用するこ
とができる。

なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これ
らを本発明の範囲から排除するものではない。

（発明の効果） 以上、詳細に説明したように本発明によれば、可逆性感
熱媒体として透明支持体上にフン化ビニリデン−ヘキサ
フルオロアセトン共重合体とポリメタクリル酸メチルと
の混合物からなる層を形成しているので、熱書込み温度
を広範囲にとることができる。

さらに、耐熱性に優れ、定着プロセス下において使用す
ることができるため、転写プロセスと定着プロセスを同
時に行うことが可能となる。したがって、転写器を不要
とし、低価格で普通紙に記録することが可能な画像形成
装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す画像形成装置の概略構成
図、第２図は本発明の画像形成装置に使用される可逆性
感熱媒体の温度／光透過早関係図、第３図は可逆性感熱
媒体の特性比較図、第４図は従来の可逆性感熱媒体の温
度／光透過早関係図である。 １・・・感光体、２・・・加圧ロール、３・・・発熱ロ
ール、４・・・可逆性感熱媒体、５・・・発熱記録素子
、７・・・コロナ帯電器、１０・・・トナー、１３・・
・除電ブラシ、１５・・・全面発熱体。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリメタクリル酸メチルがｘ重量部（３０≦ｘ≦
   ７０）、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共
   重合体が（１００−ｘ）重量部の混合物からなる層を透
   明な支持体上に形成したことを特徴とする画像形成装置
   用の可逆性感熱媒体。
2. （２）（ａ）感光体の表面を帯電する手段と、 （ｂ）可逆性感熱媒体に熱書込みを行う手段と、 （ｃ）感光体上に可逆性感熱媒体を重ねて全面露光する
   手段と、 （ｄ）感光体上に密着して重ねられた可逆性感熱媒体上
   にトナー像を現像する手段と、 （ｅ）現像された可逆性感熱媒体と記録媒体を重ねて記
   録媒体上にトナー像を転写する手段と、 （ｆ）記録媒体上のトナー像を定着する手段と、 （ｇ）可逆性感熱媒体を熱消去する手段を有し、 （ｈ）上記可逆性感熱媒体は、ポリメタクリル酸メチル
   がｘ重量部（３０≦ｘ≦７０）、フッ化ビニリデン−ヘ
   キサフルオロアセトン共重合体が（１００−ｘ）重量部
   の混合物からなる層を透明な支持体上に形成したもので
   ある画像形成装置。