JP2555839B2 - 免震構造物 - Google Patents

免震構造物

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JP2555839B2
JP2555839B2 JP4181068A JP18106892A JP2555839B2 JP 2555839 B2 JP2555839 B2 JP 2555839B2 JP 4181068 A JP4181068 A JP 4181068A JP 18106892 A JP18106892 A JP 18106892A JP 2555839 B2 JP2555839 B2 JP 2555839B2
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郁生 前田
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Kajima Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は下部構造が地下に構築
される免震構造物に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】免震構造
物は上部構造と下部構造とに分割され、下部構造の基礎
と上部構造の基礎間に積層ゴム支承等の免震装置が設置
されることにより免震構造化されるが、原子炉の例であ
る特開昭63−139295号のように下部構造が地下部分に構
築される場合、その擁壁は通常、上部構造の外周壁に沿
って鉛直に構築されることから、土圧に対する抵抗上、
極厚化する傾向があり、鉄筋量が膨大となるため下部構
造の構築には多くの工期と工費を要する結果となってい
る。
【0003】この発明は下部構造が地下に構築される従
来構造の実情を踏まえてなされたもので、建設コストの
低減を図る免震構造物を提案しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】下部構造の擁壁が鉛直面
に沿って構築される場合、背面に作用する土圧は深度の
増大に従って漸増する分布となるためその分布に応じて
壁厚を大きくする必要があるが、擁壁に傾斜が付く場合
には鉛直の場合程土圧が深度と共に漸増せず、擁壁の最
下位置でも鉛直の場合より小さいことから、本発明では
下部構造の擁壁を鉛直面に対して傾斜させることにより
その壁厚の縮小化を可能にし、使用鉄筋量を削減し、下
部構造の工費の節減と工期の短縮化を図る。
【0005】土圧は擁壁の背面と鉛直面とのなす角度が
大きい程小さくなるため、擁壁が鉛直面に対して傾斜す
ることによりその壁厚は同一深度における、鉛直の場合
の擁壁より縮小化される。
【0006】下部構造は上部構造の上部基礎版の下方に
位置する下部基礎版と上部構造の外周壁の周囲を包囲す
る擁壁からなり、上部構造は下部構造から絶縁され、こ
の上に上部基礎版の下方と外周壁の周囲が下部構造に取
り囲まれて構築される。
【0007】下部構造の擁壁の傾斜に伴い、上部構造の
外周壁も鉛直面に対して傾斜し、下部基礎版と上部基礎
版との間,及び擁壁と外周壁との間に免震装置が設置さ
れることにより上部構造が免震構造化される。
【0008】
【実施例】以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて
説明する。
【0009】この発明の免震構造物は図1に示すように
地下に構築される下部構造1と、下部構造1上にこれか
ら絶縁されて構築される上部構造2とからなり、両者間
に設置される免震装置3によって免震構造化され、特に
下部構造1の擁壁12を土圧に対して合理的な構造にした
ものである。図面では構造物が原子炉建屋の場合を示し
ているが、構造物の形態はこれに限定されない。
【0010】下部構造1は上部構造2の底面下の下部基
礎版11とその周囲を包囲する擁壁12からなり、擁壁12
鉛直面に対して傾斜して構築される。下部構造1はオー
プンカットにより地盤を掘削した後、法面に沿って擁壁
12を、根切り底に下部基礎版11をそれぞれ施工すること
により構築される。擁壁12の背面への土圧は前記の通
り、法面の鉛直面に対する傾斜が大きい程小さいことか
ら、擁壁12の壁厚は傾斜のない場合に比べて小さくて足
りている。
【0011】上部構造2の上部基礎版21と外周壁22は下
部構造1の下部基礎版11と擁壁12から絶縁され、上部構
造2は下部構造1に底面と周囲を包囲され、間に免震装
置3を介して下部構造1上に構築される。下部構造1の
擁壁12の内周側に位置する外周壁22は擁壁12の傾斜に対
応し、擁壁12との相対水平移動を許容するために鉛直面
に対して傾斜する。
【0012】免震装置3は図示するように下部基礎版11
と上部基礎版21との間,及び擁壁12と外周壁22との間に
設置される。擁壁12と外周壁22は水平に対して傾斜して
いることから、両者の対向する面には水平面を持つ支持
部13,23が階段状に突設され、免震装置3はこの両支持
部13,23間に設置される。免震装置3には積層ゴムとダ
ンパが組み合わせられて使用される。上部構造2はこの
免震装置3によって免震構造化され、上部構造2の地震
荷重が低減される。
【0013】
【発明の効果】この発明は以上の通りであり、下部構造
の擁壁を鉛直に対して傾斜させたものであるため背面に
作用する土圧が低減され、擁壁の壁厚を縮小し、その使
用鉄筋量を削減することができ、下部構造の工費の節減
と工期の短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示した断面図である。
【符号の説明】
1……下部構造、11……下部基礎版、12……擁壁、13
…支持部、2……上部構造、21……上部基礎版、22……
外周壁、23……支持部、3……免震装置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下に構築される下部構造と、下部構造
    から絶縁されてこの上に構築される上部構造とからな
    り、下部構造と上部構造間に免震装置が設置されて上部
    構造が免震構造化された構造物であり、下部構造は上部
    構造の上部基礎版の下に位置する下部基礎版と上部構造
    の外周壁の周囲を包囲する擁壁からなり、擁壁と外周壁
    は鉛直面に対して傾斜し、免震装置は下部基礎版と上部
    基礎版との間,及び擁壁と外周壁との間に設置されてい
    ることを特徴とする免震構造物。
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JP4545987B2 (ja) * 2001-05-28 2010-09-15 株式会社竹中工務店 急な斜面地に建ち基礎レベルが大きく異なる建造物の直接基礎構造
JP6499411B2 (ja) * 2014-09-01 2019-04-10 大成建設株式会社 免震建物
JP6898739B2 (ja) * 2017-01-11 2021-07-07 株式会社竹中工務店 免震構造物

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