JP2554553B2 - 写真感光材料用支持体の製造方法 - Google Patents

写真感光材料用支持体の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は写真感光材料用支持体の製造方法に関し、さ
らに詳しくは溶液流延製膜法におけるフィルムの平面性
を改良する製造方法である。
〔従来の技術〕
セルローストリアセテートフィルムの製膜方法の一つ
にバンドまたはドラムの流延面上にドープを流延して剥
ぎ取り、これを乾燥する溶液流延製膜法がある。この溶
液流延製膜法の乾燥方法としては、一般的には第4図に
示すように流延面3から剥ぎ取ったフィルム1(以後、
ウエブという)を乾燥室5内に設けられた多数のロール
7の間に掛け渡して、その間を移動する間に(ロール搬
送方式という)熱風6、赤外線などで乾燥する方法があ
る(例えば米国特許第2、319、053号明細書参照)。又
該ウエブの両側縁部をテンタークリップなどで保持しな
がら延伸させることなく搬送しつつ乾燥する方法(特開
昭62−46625号,特開昭62−46626号各公報)がある。こ
れは流延面から剥ぎ取ったウエブの残留溶媒が非常に多
く、直接ロール搬送するとロール表面の接触によりフィ
ルムの表面が損なわれる場合に効果がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、流液流延製膜法は製膜速度が遅いこと
が大きな問題点になっており、乾燥工程においても乾燥
速度を上げることは工業上大きな効果である。そのため
に流延面上から剥ぎ取ったウエブをできるだけ高温で乾
燥するために、セルローストリアセテートフィルムの場
合流延面からの剥ぎ取りを早めるためのゲル化剤、例え
ばブタノールなどの高沸点溶剤を含ませたり(米国特許
第2,607,704号、米国特許第2,739,069号各明細書な
ど)、さらに乾燥温度を高くしたりする。
ところが、高温になるに従ってウエブの弾性率が低下
して、搬送過程においてその平面性を良好に保つことは
困難になる。主な平面性故障は搬送方向に発生する小さ
なシワである。そのピッチは0.3〜4.0mm,凹凸の高さは
1〜6μmである。このフィルムに写真乳剤を塗布する
と乳剤層の厚みムラ(塗布ムラ)を生じて重大な故障と
なる。
又更に、写真乳剤塗布後、スリット及び穿孔などの加
工を行うが、その際、加工端面に加工屑が比較的多く発
生することになる。この加工屑はフィルム表面などに付
着していろいろ故障を引き起こす。この加工屑の出易さ
に対しては刃の切れ味をよくする必要があり、又フィル
ムの物理的性質としては加工時にフィルムが脆性破壊し
にくい性質をもたせることも重要である。
本発明の目的は上記問題点に対処し、 第一に、高温乾燥による高速製膜してもフィルムの平
面性が損なわれないセルローストリアセテートフィルム
の製造方法を提供することである。
第二に、高温,高速で製膜してもフィルムの加工屑に
よる問題が少ないセルローストリアセテートフィルムの
製造方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは鋭意研究の結果、セルローストリアセテ
ートフィルムの溶液製膜工程において、その最終工程で
フィルムを幅方向に2%〜6%延伸させることによって
達成されることを見いだした。
即ち、本発の上記目的は セルローストリアセテートフィルムの溶液流延製膜方法
において、残留溶媒が10%以下となる乾燥の最終工程
で、該フィルムを幅方向に2%〜6%延伸させることを
特徴とする写真感光材料用支持体の製造方法。
によって達成される。
本発明の一実施態様を第1図に示す。セルローストリ
アセテートドープが流延口2から流延面3上に流延さ
れ、それによって形成されたフィルム1が剥ぎ取り部4
で剥ぎ取られ、乾燥室5内のロール7間を走行する間に
熱風6により乾燥される。次いで写真感光材料用の下塗
を行い、さらに乾燥室で乾燥する。残留溶媒が約10%以
下の時点で幅規制装置9に導き幅方向に2%〜6%延伸
させ、さらに緊張状態のまま冷却した後巻取られる。
幅規制装置9としてはポリエステルフィルムなどの延
伸に使用されるテンターを用いることができる。テンタ
ーの機構の例を第2図に示す。エンドレスの二組のチェ
ーン15がいくつかの節を持つ巾方向に可動なレール16に
組み込まれている。各チェーンにはウエブの両側縁部を
固持するために第3図に示す様なクリップ11が列状にと
りつけられており、ウエブの両側部を固定アゴ12の上に
シュー14で押さえている。スプロケット17を駆動するこ
とによりウエブを連続的に巾方向に延伸させることが出
来る。
本発明の好ましい実施態様は、幅規制装置9に入るウ
エブの残留溶媒が10重量%以下、好ましくは2重量%以
下である。とくに下限はない。10重量%以上では最終製
品中の残留溶媒が多くなり好ましくない。残留溶媒は次
ぎのように定義する。
残留溶媒(重量%)=(A−B)×100/A A:試料フィルムの重量(g) B:110℃、1時間、熱風乾燥後の試料フィルムの重量
(g) 巾規制装置9に入る前の残留溶媒量のコントロールは
熱風6の温度及び風量で行うことが出来る。流延速度を
増加させると乾燥室内を通過させるときの乾燥時間が短
縮するので、残留溶媒量は増加する方向となる。幅規制
装置9の延伸温度は115℃〜145℃、好ましくは125℃〜1
35℃である。115℃以下ではフィルムが破断しやすく、1
45℃以上ではウエブ中の可塑剤が幅規制装置9内に多量
に揮発して問題を引き起こす。幅方向延伸倍率は2%〜
6%、好ましくは3%〜5%である。延伸倍率2%以下
では平面性の改良が充分でなく、6%以上ではフィルム
を加工する際、加工屑の発生が多くなり問題を生ずる。
〔作用〕
セルローストリアセテートフィルムの乾燥工程で高温
乾燥するとウエブの表面に小さなシワが発生する。その
主な原因を推定すると、高温乾燥によってウエブの弾性
率が低下して搬送方向に作用する搬送テンションによっ
てその方向に延伸されやすくなる。この時ウエブをミク
ロ的に見れば膜厚みの不均一、乾燥の不均一から弾性の
不均一な分布が発生していると考えられる。一方、幅方
向には圧縮力が働くのでウエブに小さな不均一な挫屈が
生じこれが平面性を悪化させているものと考えられる。
従って、平面性が悪化したウエブを幅方向に加熱延伸
し、さらに冷却固定すれば平面性を回復することができ
る。しかし過渡に延伸するとウエブの高分子面配向度が
強くなり、加工時に屑が発生しやすくなるので好ましく
ない。
〔実 施 例〕
セルローストリアセテート21重量%、トリフェニルホ
スフェート3重量%、メチレンクロライド65重量%、メ
タノール7重量%、及びブタノール4重量%からなるド
ープを調製し、第1図に示すようなバンド流延機で流延
した。ロール搬送方式の乾燥工程の途中では下塗機を用
いて写真乳剤用の下塗を行った。乾燥温度は最高140℃
である。最終工程の幅規制装置(テンター)に入る直前
のウエブの残留溶媒は2%であった。又別に流延速度を
幅規制装置に入る直前の残留溶媒を7%及び比較例とし
て12%になるように調節したサンプルを作製した。テン
ターにおける延伸温度延伸倍率は第1表に記載した条件
にして約120μmのセルローストリアセテートフィルム
を得た。更に比較例としては、テンターを通さず直接巻
取ったものを作製した。
次いで各上記フィルムの平面性評価を行った。測定装
置は株式会社キーエンス製のレーザー変位計を用いた。
次ぎに写真乳剤を塗布して塗布ムラを評価した。評価方
法は現像処理後、透過光を用いて色ムラを肉眼で判定し
た。更に、これらのフィルムをスリッター機で35mm幅に
スリットし、さらに穿孔機で穿孔して加工屑の発生量を
評価した。以上の評価結果を第1表にまとめた。
第1表に示すように本発明になるセルローストリアセ
テートフィルムは高温乾燥したにもかかわらず、フィル
ム表面の凹凸が小さく、写真乳剤の塗布ムラは殆どなく
良好であった。また加工屑も少なく、写真フィルム製品
として何ら問題を生じなかった。
〔発明の効果〕
本発明の写真感光材料用支持体の製造方法により、セ
ルローストリアセテートの溶液製膜法において、従来、
平面性が悪化するため不可能であった高温、高速乾燥が
可能となり、製膜速度を著しく高めることができる。該
セルローストリアセテートフィルムの支持体に写真乳剤
を塗布した後写真フィルム製品に加工する際にも加工屑
による問題は何ら発生しなかった。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明による溶液製膜工程を示す。第2図は幅
規制装置(テンター)の機構の1実施例の概略平面図、
第3図は幅規制装置(テンター)のクリップの側面図、
第4図は従来の溶液製膜法の概略側面図である。 1……ウエブ、2……流延口 3……流延面、4……剥ぎ取り部 5……乾燥室、6……熱風 7……ロール、8……塗布機 9……幅規制装置、10……冷却風 11……クリップ、12……固定アゴ 13……レバー、14……シュー 15……チェーン、16……レール 17……スプロケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 1:00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルローストリアセテートフィルムの溶液
    流延製膜方法において、残留溶媒が10%を以下となる乾
    燥の最終工程で該フィルムを幅方向に2%〜6%延伸さ
    せることを特徴とする写真感光材料用支持体の製造方
    法。
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