JP2552370B2 - 液体封入式防振ブッシュ - Google Patents

液体封入式防振ブッシュ

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JP2552370B2
JP2552370B2 JP1285786A JP28578689A JP2552370B2 JP 2552370 B2 JP2552370 B2 JP 2552370B2 JP 1285786 A JP1285786 A JP 1285786A JP 28578689 A JP28578689 A JP 28578689A JP 2552370 B2 JP2552370 B2 JP 2552370B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば、車両に搭載されるパワーユニット
を、車体に支持する際に用いる液体封入式防振ブッシュ
に関する。
(従来の技術) 従来、液体封入式防振ブッシュとしては、例えば、特
開昭64-3339号公報に記載されているものが知られてい
る。
この従来出典には、内筒の外筒との間に装填された支
持弾性体の内部に2室の流体室が画成され、両流体室が
オリフィス通路を介して連通され、かつ該オリフィス通
路には、両流体室に対してそれぞれ1個づつ連通口が形
成された構成が示されている。そして、振動により内筒
と外筒との間が変位すると、支持弾性体が変位し、一方
の流体室が膨張すると同時に他方の流体室が縮小し、こ
れに伴ってオリフィス通路内の流体が移動(振動)す
る。従って、オリフィス通路内を移動する流体が特定の
周波数で共振し、この時、オリフィス内を振動する液体
を質量とし、流体室側壁の拡張弾性をばねとするダイナ
ミックダンパ作用で入力振動が減衰される。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の防振ブッシュにあっ
ては、オリフィス通路の両流体室に対する連通口が1個
づつしか形成されていない、即ち、オリフィス通路を移
動する流体の移動系路が1通りしかない為、流体の共振
周波数も1通りにしかチューニングできず、1つの振動
現象にしか対応できないという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題に着目してなされ
たもので、1系統のオリフィス通路で2通りの振動現象
に対応できるようにした液体封入式防振ブッシュを提供
することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するため本発明の液体封入式防振ブ
ッシュでは、開閉弁の開閉作動により1系統のオリフィ
ス通路で流体質量の異なる2通りの流通経路が形成され
る手段とした。
即ち、内筒と外筒との間に支持弾性体が装填され、該
支持弾性体の内部に2室の流体室が画成され、該両流体
室がオリフィス通路を介して連通された液体封入式防振
ブッシュであって、 前記オリフィス通路は、前記支持弾性体の外周側に沿
って設けられた1つの通路であり、 前記オリフィス通路には、一方の流体室に対して1個
の第1連通口と、他方の流体室に対して開口径が小さい
第2連通口と開口径が大きい第3連通口が形成されると
共に、第1連通口と第2連通口を結ぶ通路長と、第1連
通口と第3連通口を結ぶ通路長が異なる長さ設定とさ
れ、 かつ、前記大小2個の連通口のうち開口径が大きい方
の第3連通口に、周波数域の異なる振動現象に対応して
開または閉とされる開閉弁が設けられている事を特徴と
する。
(作用) 従って、本発明の液体封入式防振ブッシュに振動が入
力されると、支持弾性体の変位に伴って一方の流体室が
膨張すると同時に、他方の流体室が縮小し、オリフィス
通路内の流体が移動する。そして、このオリフィス通路
内を移動する流体が特定の周波数で共振し、その共振作
用で入力振動が減衰される。
この時、開閉弁が閉の状態では、第3連通口が閉じら
れ1つのオリフィス通路上で第1連通口と第2連通口が
開口されることになり、2つの流体室間を第1連通口と
第2連通口を通して流体が流動することになる。また、
開閉弁を開とすると、第3連通口が開かれ1つのオリフ
ィス通路上で第1連通口と第2連通口と第3連通口が開
口されることになる。しかし、第2連通口よりも第3連
通口の開口径が大きくされているため、流動抵抗の大き
な第2連通口よりも流動抵抗の小さな第3連通口を通し
て流体が流動する。つまり、2つの流体室間を第1連通
口と第3連通口を通して流体が流動することになる。そ
して、第1連通口と第2連通口を結ぶ通路長と、第1連
通口と第3連通口を結ぶ通路長が異なる長さ設定とされ
ていることにより、オリフィス通路内の流体は、開閉弁
の開閉により2通りの経路で移動する。
ところで、液体封入式防振ブッシュでは、オリフィス
通路内を移動する流体を質量とし、流体室の拡縮弾性を
バネとするダイナミックダンパによる制振作用が得られ
ることから、オリフィス通路内の流体の共振周波数をチ
ューニングするためには、流体質量を変化させてやれば
よい。
これに対し、本願発明では、第1連通口と第2連通口
を結ぶ通路長と、第1連通口と第3連通口を結ぶ通路長
が異なる長さに設定され、開閉弁を閉にした時には第1
連通口と第2連通口を結ぶ通路長が選択され、開閉弁を
開にした時には、第1連通口と第3連通口を結ぶ通路長
が選択されることで、2つの流体室と1本のオリフィス
通路のままでありながら、オリフィス通路内の流体の共
振周波数を2通りにチューニングすることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。
まず、実施例の構成を説明する。
第1図及び第2図は本発明実施例の液体封入式防振ブ
ッシュを示している。この液体封入式防振ブッシュA
は、内筒1と、外筒2と、内筒1と外筒2との間に装填
される支持弾性体3とを備えている。
前記内筒1は、内部に挿通されるボルトによってパワ
ーユニット(又は車体)に固定され、又、前記外筒2
は、車体(又はパワーユニット)に固定される。
前記支持弾性体3は、内周面が前記内筒1の外周に加
硫接着され、かつ外筒面が補強環40及びシールゴム41を
介して外筒2の内周に固定されている。又、この支持弾
性体3には、図中上方の主流体室30と図中下方の副流体
室31が画成され、副流体室31の上方にはダイヤフラム32
となる隔壁を介して空間部33が形成されている。又、支
持弾性体3の外周には、環状溝34が形成され、該環状溝
34には第3図に示したオリフィス部材5が嵌合されてい
る。
前記オリフィス部材5には、2条の溝部50,51が形成
され、かつ、該2条の溝部50,51は隣接する一部分が閉
塞部52,53で閉上されると共に、該閉塞部52,53の中央部
分を斜状に切欠した連通溝54により連通されている。従
って、このオリフィス部材5には、溝部52,53と連通溝5
4とによって外周を略2周するオリフィス通路55が形成
されることになる。
そして、このオリフィス通路55には、溝部50の端部で
主流体室30に連通する第1連通口6aと、溝部51の端部で
副流体室31に連通する第2連通口6bと、連通溝54の付近
で副流体室31に連通する第3連通口6cとが形成されてい
る。この場合、第1連通口6aと第3連通口6cは開口径は
ほぼ同径に形成される共に、第2連通口6bは第3連通口
6cよりも開口径が小径に形成され、かつ第3連通口6cに
は、開閉弁7が設けられている。この開閉弁7には外筒
2を貫通する軸部70の先端にカム受板71が設けられ、該
カム受板71が実開昭63-17346号にて知られているように
制御されるステップモータに設けたカム72にリターンス
プリング73で押圧されることで、ステップモータによる
カム71の回転で第3連通口6cを開閉するようになってい
る。
尚、前記内筒1には、主流体室30内及び室間部33内に
突出する第1突出部材10及び第2突出部材11が突設さ
れ、この第1、第2突出部材10,11によって内筒1と、
外筒2との間の大きな変位が規制される。
又、前記第1突出部材10の上端にはフランジ板12が固
定され、このフランジ板12によって主流体室30の間部は
間隙35を境として、上部室36と下部室37とに画成されて
いる。この場合、上部室36の容積を下部室37の容積より
も大きく設定されており、従って、入力振動に対して上
部室36と下部室37とで容積変化量に差が生じ、これによ
り主流体室30内では、前記間隙35をオリフィスとして上
部室36と下部室37との間で流体移動が生じることからダ
イナミンクダンパ系が構成される。
次に、作用を説明する。
本実施例の液体封入式防振ブッシュAでは、上下方向
でパワーユニットの静荷重を支持し、そのパワーユニッ
トの振動は同様に上下方向に作用する。
そして、この振動が入力されると、支持弾性体3の変
位に伴って主流体室30及び副流体室31が膨張,縮小して
容積変化する。この容積変化によりオリフィス通路55内
では流体が移動することから、流体が特定の周波数で共
振し、この共振作用で入力振動が減衰される。
このとき、第3連通口6cの開閉弁7が閉であると、オ
リフィス通路55が第1連通口6a及び第2連通口6bを介し
て主流体室30及び副体室31に連通する第1流体系路が形
成される。この第1流体系路では、第2連通口6bが溝部
51の端部で開口しているため、オリフィス通路55がオリ
フィス部材5の外周略2周と長く、それだけ流体の質量
が大きくなる。
一方、開閉弁7が開であると、第3連通口6cが第2連
通口6bよりも開口径が十分に大きいため、オリフィス通
路55が第1連通口6a及び第3連通口6cを介して主流体室
30及び副流体室31に連通する第2流体系路が形成され
る。
この第2流体系路では、第3連通口6cが連通溝54の付近
で開口しているため、オリフィス通路55がオリフィス部
材5の外周略1周となって前記第1流体系路よりも短
く、それだけ流体の質量が小さくなる。
ところで、この液体封入式防振ブッシュAは、オリフ
ィス通路口55内の流体を質量とし、主流体室30及び副流
体室31の拡縮弾性をバネとしたダイナミックダンパが構
成されるため、バネが一定である場合には質量が大きい
ほど低周波振動域にチューニングされるし、又、質量が
小さいほど高周波振動域にチューニングされる。
従って、開閉弁7を閉にすれば、オリフィス通路55内
の流体質量が大きくなり、流体の共振周波数が低周波振
動域にチューニングされることから、低周波振動域(例
えば、10Hz)の振動現象に対して制振作用を発揮できる
し、又、開閉弁7を開にすれば、オリフィス通路55内の
流体質量が小さくなり、流体の共振周波数が高周波振動
域にチューニングされることから、高周波振動域(例え
ば、30Hz)の振動現象に対して制振作用を発揮できると
いうように、開閉弁7の開閉によって、低周波振動域と
高周波振動域との2通りの振動現象に対して制振作用を
発揮できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発
明に含まれる。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明にあっては、内筒と
外筒との間に支持弾性体が装填され、該支持弾性体の内
部に2室の流体室が画成され、該両流体室がオリフィス
通路を介して連通された液体封入式防振ブッシュであっ
て、オリフィス通路は、前記支持弾性体の外周側に沿っ
て設けられた1つの通路であり、オリフィス通路には、
一方の流体室に対して1個の第1連通口と、地方の流体
室に対して開口径が小さい第2連通口と開口径が大きい
第3連通口が形成されると共に、第1連通口と第2連通
口を結ぶ通路長と、第1連通口と第3連通口を結ぶ通路
長が異なる長さ設定とされ、かつ、前記大小2個の連通
口のうち開口径が大きい方の第3連通口に、周波数域の
異なる振動現象に対応して開または閉とされる開閉弁が
設けられている構成としたため、従来と同様に流体室を
2室とし、オリフィス通路を1本とした構造でありなが
ら、開閉弁の開閉によってオリフィス通路内の流体質量
を異ならせることで、共振周波数を2通りにチューニン
グすることができ、低周波域と高周波域との2通りの振
動現象に対して制振作用を発揮できるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の液体封入式防振ブッシュを示す
軸方向断面図、第2図は該液体封入式防振ブッシュを示
す軸直角方向断面図、第3図あ該液体封入式防振ブッシ
ュに用いられるオリフィス部材の側面図である。 A……液体封入式防振ブッシュ 1……内筒 2……外筒 3……支持弾性体 30……主流体室 31……副流体室 55……オリフィス通路 6a……第1連通口 6b……第2連通口 6c……第3連通口 7……開閉弁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内筒と外筒との間に支持弾性体が装填さ
    れ、該支持弾性体の内部に2室の流体室が画成され、該
    両流体室がオリフィス通路を介して連通された液体封入
    式防振ブッシュであって、 前記オリフィス通路は、前記支持弾性体の外周側に沿っ
    て設けられた1つの通路であり、 前記オリフィス通路には、一方の流体室に対して1個の
    第1連通口と、他方の流体室に対して開口径が小さい第
    2連通口と開口径が大きい第3連通口が形成されると共
    に、第1連通口と第2連通口を結ぶ通路長と、第1連通
    口と第3連通口を結ぶ通路長が異なる長さ設定とされ、 かつ、前記大小2個の連通口のうち開口径が大きい方の
    第3連通口に、周波数域の異なる振動現象に対応して開
    または閉とされる開閉弁が設けられている事を特徴とす
    る液体封入式防振ブッシュ。
JP1285786A 1989-10-31 1989-10-31 液体封入式防振ブッシュ Expired - Lifetime JP2552370B2 (ja)

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