JPH0622641U - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH0622641U
JPH0622641U JP8312691U JP8312691U JPH0622641U JP H0622641 U JPH0622641 U JP H0622641U JP 8312691 U JP8312691 U JP 8312691U JP 8312691 U JP8312691 U JP 8312691U JP H0622641 U JPH0622641 U JP H0622641U
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diaphragm
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vibration
volume
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部からのコントロールなしで自動的に、低
周波から高周波までの広範囲の振動を減衰するととも
に、個々の部品の構造を簡素化して製造コストを低減さ
せる。 【構成】 内筒6の外周面にゴム状弾性体を加硫成形し
て一対のゴム脚部3とダイアフラム4を形成した加硫成
形体2を外筒7内に嵌合する一方、ゴム脚部3の下面側
にアイドル用サブダイアフラム16を装着して第1の液
室19を形成し、この第1液室19と、ダイアフラム4
と外筒7との間で形成される第2の液室20との間をシ
ョックオリフィスで連通する。さらに、外筒7をブラケ
ット22内に嵌合するとともに、ブラケット22に高周
波用サブダイアフラム24を装着して、アイドル用サブ
ダイアフラム26との間で第3の液室21を形成し、こ
の第3の液室21と第2の液室20との間をアイドルオ
リフィスを介して連通する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は自動車のエンジン等の振動体を防振支持するための防振装置に関し 、特に、内部に液体を封入した液体封入型の防振装置に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
従来、自動車のエンジン等の振動体を防振支持する防振装置として、特開昭6 2−220729号公報に開示されている防振装置が知られている。
【0003】 すなわち、この防振装置31は、図12に示すように、液体を充填した弾性体 からなる2つの袋体32、33を対向させて配設するとともに、両袋体31、3 3間を大径のオリフィス管34と小径のオリフィス管35でそれぞれ連通し、さ らに、各オリフィス管34、35にぞれぞれ開閉弁36、37を設けるとともに 、各開閉弁36、37の開閉を制御するコントローラ38を設けて構成したもの であって、振動体から入力する振動の種類に応じて、大径のオリフィス管34ま たは小径のオリフィス管35を使用することによって、入力する振動を減衰する ようになっている。
【0004】 しかしながら、上記のように構成される防振装置31にあっては、各オリフィ ス管34、35の開閉弁36、37を開閉するためのアクチュエータや、アクチ ュエータを作動させるための空・油圧回路、電子回路等を必要とするため、構成 部品の点数が多くなり、全体の構造が複雑となり、製造に手間がかかる。また外 部から制御するために高価な電子部品等からなるコントロールユニットも必要と するために、製造コストが高くなってしまう。
【0005】 また、図示はしないが、特開昭63−308243号公報に開示された防振装 置は、内筒と外筒との間にゴム弾性体をモールドし、このゴム弾性体の内部に側 壁と隔壁とにより区画された液体を封入した2液室を形成するとともに、前記隔 壁に2液室間を互いに連通する連通孔を穿設して、この連通孔内に、連通孔を開 閉する可動弁を設け、さらに、この可動弁に2液室間を常時連通するオリフィス を穿設して構成したものである。
【0006】 しかしながら、上記のように構成される防振装置にあっては、内筒と外筒との 間に設けられるゴム弾性体の形状が複雑であるために、加硫成形に非常に手間が かかってしまう。また、加硫成形によって隔壁に2液室間を連通する連通孔を穿 設して、この連通孔内に可動弁を設けているために、連通孔の加工精度や可動弁 による連通孔の開閉精度が非常に悪く、また可動弁の応答性も悪いために、信頼 性が非常に低いという問題点があった。
【0007】 この考案は前記のような従来のもののもつ問題点を解決したものであって、構 造が簡単で容易に製造できて製造コストを著しく低減させることができるととも に、応答性、信頼性に優れる防振装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】
上記の問題点を解決するためにこの考案は、本体内部に加硫成形体と第1のサ ブダイアフラムを設けて、加硫成形体と第1のサブダイアフラムとの間で入力す る振動により容積を変化させる第1の液室を、加硫成形体と本体との間で入力す る振動により容積を直接変化させない第2の液室をそれぞれ形成して、両液室間 をショックオリフィスを介して連通するとともに、前記本体に大気との間を仕切 る第2のサブダイアフラムを設けて、この第2のサブダイアフラムと前記第1の サブダイアフラムとの間で第3の液室を形成して、この第3の液室と前記第2の 液室との間をアイドルオリフィスを介して連通し、低周波大振幅の振動が入力し た場合には、その振動により第1の液室が容積を変化させるとともに、第1の液 室の容積の変化はショックオリフィスを介して第2の液室に伝達され、また、中 周波中振幅の振動が入力した場合には、第1の液室の容積の変化は、第1のサブ ダイアフラムを介して第3の液室に伝達されるとともに、第3の液室からアイド ルオリフィスを介して第2の液室に伝達され、高周波微振幅の振動が入力した場 合には、第1の液室の容積の変化は、第1のサブダイアフラムを介して第3の液 室に伝達されるとともに、第3の液室から第2のサブダイアフラムを介して大気 に伝達されることを特徴とする手段を採用したものである。
【0009】 また、本体内部に加硫成形体とクリアランスの大きい第1のサブダイアフラム とを設けて、第1のサブダイアフラムと加硫成形体のゴム脚部との間で液体を封 入した第1の液室を形成するとともに、前期加硫成形体のダイアフラムと本体と の間で液体を封入した第2の液室を形成して、第2の液室と前記第1の液室との 間を細くて長いショックオリフィスを介して互いに連通し、さらに、前記本体に 大気との間を仕切るクリアランスの小さい第2のサブダイアフラムを設けて、こ の第2のサブダイアフラムと前記第1のサブダイアフラムとの間で液体を封入し た第3の液室を形成して、第3の液室と前記第2の液室との間を太くて短いアイ ドルオリフィスを介して互いに連通し、低周波大振幅の振動が入力した場合には 、前記ゴム脚部が弾性変形して前記第1の液室が容積を変化させるとともに、第 1の液室の容積の変化は前記ショックオリフィスを介して前記第2の液室に伝達 されて前記ダイアフラムが変位し、また、中周波中振幅の振動が入力した場合に は、第1の液室の容積の変化は、前記第1のサブダイアフラムを介して前記第3 の液室に伝達されるとともに、第3の液室から前記アイドルオリフィスを介して 前記第2の液室に伝達されて前記ダイアフラムが変位し、さらに、高周波微振幅 の振動が入力した場合には、第1の液室の容積の変化は、前記第1のサブダイア フラムを介して前記第3の液室に伝達されるとともに、前記第3の液室から前記 第2のサブダイアフラムを介して大気に開放されるという手段を採用したもので ある。
【0010】
【作用】
この考案は前記の手段を採用したことにより、低周波大振幅の振動が入力した 場合には、その振動によって第1の液室が容積を変化させるとともに、第1の液 室の容積の変化はショックオリフィスを介して第2の液室に伝達されることにな り、また、中周波中振幅の振動が入力した場合には、その振動により第1の液室 が容積を変化させるとともに、第1の液室の容積の変化は第1のサブダイアフラ ムを介して第3の液室に伝達されるとともに、第3の液室からアイドルオリフィ スを介して第2の液室に伝達されることになり、さらに、高周波微振幅の振動が 入力した場合には、その振動によって第1の液室が容積を変化させるとともに、 第1の液室の容積の変化は第1のサブダイアフラムを介して第3の液室に伝達さ れるとともに、第3の液室から第2のサブダイアフラムを介して大気に伝達され ることになる。
【0011】
【実施例】
以下、図面に示すこの考案の実施例について説明する。 図1〜図11には、この考案による防振装置の一実施例が示されていて、図1 は全体を示す概略横断面図、図2は加硫成形体を示す概略横断面図、図3は加硫 成形体を示す概略縦断面図、図4はショックオリフィスを示す説明図、図5はア イドルオリフィスを示す説明図、図6はサブダイアフラムを示す平面図、図7は 図6に示すものをA−A線に沿って見た説明図、図8〜図11はこの考案による 防振装置の動作を示すモデル図であり、図8は全体を示す説明図、図9はショッ ク振動入力時の状態を示す説明図、図10はアイドル振動入力時の状態を示す説 明図、図11は高周波振動入力時の状態を示す説明図である。
【0012】 すなわち、この防振装置1は、外筒7内に、内筒6の外周面にゴム状弾性体を 所望の形状に加硫成形して構成した加硫成形体2を嵌合した上で、外筒7を本体 であるブラケット22内に嵌合したものである。
【0013】 前記加硫成形体2は、内筒6の外周面にゴム状弾性体を所望の形状に加硫成形 して、内筒6を中心として径方向外方に八の字状に拡開するゴム脚部3、3を内 筒6の長手方向に所定の間隔をおいて一対形成するとともに、それらのゴム脚部 3、3の上面側端部間を薄膜状のダイアフラム4で一体に連結して構成したもの であって、ダイアフラム4の下面とゴム脚部3、3の上面との間には、内筒6の 軸線方向に貫通して大気と接触する空所10が形成されるとともに、前記一対の ゴム脚部3、3の下面側には、下面側が開口する空所9が形成されるようになっ ている。
【0014】 また、前記加硫成形体2の外周面側の長手方向の両端部には、外周面に断面が U字形状の溝部12、14が形成され、かつ、溝部12、14の適宜の位置に上 下一対の開口部12a、12bおよび14a、14bが穿設されている環状のシ ョック用U字リング11およびアイドル用U字リング13がそれぞれ埋設されて いて、ショック用U字リング11により後述するショックオリフィス15が、ア イドル用U字リング13により後述するアイドルオリフィス16がそれぞれ形成 されるようになっている。
【0015】 前記一対のゴム脚部3、3間に形成されている空所9の開口部には、弾性体か ら形成される円板状の第1のサブダイアフラムであるアイドル用サブダイアフラ ム17が変位可能に装着され、このアイドル用サブダイアフラム17によって前 記空所9内が閉塞されるとともに、この閉塞された空所9内に液体を封入するこ とによって第1の液室19が形成されるようになっている。
【0016】 前記アイドル用サブダイアフラム17は、図6および図7に示すように、円板 状をなすとともに、上面側から下面側に貫通する扇形状の窓部18aが等配に形 成されている上下一対のプレート18、18間で大きいクリアランスを有して周 縁部を挟持固定されるようになっており、このように、一対のプレート18、1 8間に周縁部を挟持固定された状態で前記ゴム脚部3、3の空所9の開口部に装 着されることで、アイドル用サブダイアフラム17の上面側は、プレート18の 窓部18aを介して前記第1の液室19内の液体と接触するようになっている。
【0017】 そして、上記のようにアイドル用サブダイアフラム17を装着した加硫成形体 2を、筒状をなすとともに、適宜の位置に内面側から外面側に貫通する開口部8 が穿設されている外筒7内に、前記アイドル用サブダイアフラム17が前記開口 部8に一致するように嵌合取り付けることによって、加硫成形体2のダイアフラ ム4の上面と外筒7の内面との間で閉塞された第2の液室20が形成されるとと もに、加硫成形体2の外周面側に埋設した前記ショック用U字リング11の溝部 12と外筒7との間で細くて長い流動抵抗の大きいショックオリフィス15が、 前記アイドル用U字リング13の溝部14と外筒7との間で前記ショックオリフ ィス15よりも太くて短いアイドルオリフィス16がそれぞれ形成されるように なっている。
【0018】 この場合、ショック用U字リング11の溝部12には、上下一対の開口部12 a,12bが穿設されていて、一方の開口部12aは前記第1の液室19内に開 口し、他方の開口部12bは前記第2の液室20内に開口するようになっている ので、第1の液室19と第2の液室20との間は、これらの開口部12a、12 bから前記ショックオリフィス15を介して互いに連通するようになっている。
【0019】 また、アイドル用U字リング13の溝部14にも、同様に上下一対の開口部1 4a、14bが穿設されていて、一方の開口部14aは前記第2の液室20内に 開口し、他方の開口部14bは後述する前記アイドル用サブダイアフラム17の 下面側に形成される第3の液室21内に開口するようになっているので、第2の 液室20と第3の液室21との間は、これらの開口部14a、14bから前記ア イドルオリフィス16を介して互いに連通するようになっている。
【0020】 そして、上記のように加硫成形体2を嵌合した外筒7を、筒状をなすとともに 、適宜の位置に内面側から外面側に貫通する貫通孔23が穿設されているブラケ ット22内に、外筒7の開口部8が前記貫通孔23に一致するように嵌合取り付 けし、さらに、ブラケット22の貫通孔23内に第2のサブダイアフラムである 高周波用サブダイアフラム24を変位可能に装着する。
【0021】 この場合の高周波用サブダイアフラム24も、前記アイドル用ダイアフラム1 7と同様に、図示は省略するが、円板状をなすとともに、上面側から下面側に貫 通する扇形状の窓部25aが等配に形成されている上下一対のプレート25、2 5間で小さいクリアランスを有して周縁部が挟持固定されていて、このように、 一対のプレート25、25間で周縁部が挟持固定された状態でブラケット22の 貫通孔23内に装着することで、この高周波用サブダイアフラム24の上面と前 記アイドル用サブダイアフラム17の下面との間で、閉塞された第3の液室21 が形成されることになり、この場合、高周波用サブダイアフラム24の上面側は 、プレート25の窓部25aを介して第3の液室21内の液体と接触し、下面側 はブラケット22の貫通孔23を介して大気と接触するようになっている。
【0022】 そして、このように構成した第3の液室21と前記第2の液室20との間は、 前述したアイドル用U字リング13の溝部14の開口部14a、14bからアイ ドルオリフィス16を介して互いに連通するようになっている。
【0023】 次に、前記のように構成したこの実施例による防振装置1の作用を図8〜図1 1のモデル図を参照しつつ説明する。
【0024】 まず、防振装置1のブラケット22を図示しないボディまたはエンジン側に、 内筒6をエンジンまたはボディ側にそれぞれ取り付け、内筒6とブラケット22 との間にエンジン側から、またはボディ側から振動が入力すると、その振動によ って内筒6と外筒7との間を一体に連結しているゴム脚部3、3が弾性変形し、 このゴム脚部3、3の変形により第1の液室19の容積(内部圧力)が変化する 。
【0025】 この場合、入力する振動が路面からのショック振動、すなわち振幅が約±1m m程度の低周波大振幅の振動である場合には、図9に示すように、第1の液室1 9の容積の変化は、アイドル用サブダイアフラム17を介して第3の液室21に キャンセルさせることができないため、ショックオリフィス15を介して第2の 液室20に伝達され、第2の液室20の容積が変化する。そして、この第2の液 室20の容積の変化は、ダイアフラム4が変位することにより大気にキャンセル されることになる。また、このとき流動抵抗の大きいショックオリフィス15を 液体が通過する際の液柱共振によっても入力する振動が減衰されることになる。
【0026】 また、入力する振動がエンジンのアイドリング時等に発生する振幅約±0.1 mm程度の中周波中振幅の振動である場合には、図10に示すように、第1の液 室19の容積の変化は、アイドル用サブダイアフラム17を介して第3の液室2 1に伝達されて、第3の液室21の容積が変化する。この第3の液室21の容積 の変化は、高周波用サブダイアフラム24ではキャンセルさせることができない ために、アイドルオリフィス16を介して第2の液室20に伝達され、第2の液 室20の容積が変化する。そして、この第2の液室20の容積の変化は、ダイア フラム4が変位することにより大気にキャンセルされることになる。また、この とき前記ショックオリフィス15よりは流動抵抗の小さいアイドルオリフィス1 6を液体が通過する際の液柱共振によっても入力する振動が減衰されることにな り、このアイドルオリフィス16の液柱共振により、静ばねよりも低い動ばね定 数が得られることになる。
【0027】 さらに、入力する振動が高速運転時等に発生する振幅約±0.05mm程度の 高周波微振幅の振動である場合には、図11に示すように、第1の液室19の容 積の変化は、アイドル用サブダイアフラム17を介して第3の液室21に伝達さ れて、第3の液室21の容積が変化するとともに、第3の液室21の容積の変化 は、高周波用サブダイアフラム24を介して大気にキャンセルされることになる 。また、このとき、ショックオリフィス15、アイドルオリフィス16を介して の液体の流れはほとんどなく、したがって、ゴム脚部3、3のみによる低い動ば ねが得られることになる。
【0028】 上記のように、この実施例に示す防振装置1にあっては、内筒6の外周面にゴ ム状弾性体を所望の形状に加硫成形してゴム脚部3、3と薄膜状のダイアフラム 4とを形成して構成した加硫成形体2を外筒7内に嵌合した上で、外筒7をブラ ケット22内に嵌合取り付けしただけの簡単な構造のものであるので、個々の部 品の加工、内筒6の外周面にゴム状弾性体を加硫成形する作業、組み立て作業等 を簡単に行うことができることになる。
【0029】 また、外部から制御することなく自動的に、第1の液室19の容積の変化を、 ショックオリフィス15を介して第2の液室20に伝達させて、ダイアフラム4 の変位により大気にキャンセルさせたり、あるいはアイドル用サブダイアフラム 17を介して第3の液室21に伝達させるとともに、第3の液室21からアイド ルオリフィス16を介して第2の液室20に伝達させて、ダイアフラム4の変位 により大気にキャンセルさせたり、あるいはアイドル用サブダイアフラム17を 介して第3の液室21に伝達させるとともに、第3の液室21から高周波用サブ ダイアフラム24を介して大気にキャンセルさせたりするようにしたことにより 、各動作をさせるために高価な電子部品等によるコントロールユニット等を一切 必要とすることなく、製造コストを大幅に低減させることができることになる。
【0030】 さらに、低周波から高周波までの広範囲の振動を効果的に減衰することができ るので、自動車等に使用すれば、走行時における路面からの衝撃による低周波大 振幅のショック振動や、エンジンのアイドリング時等に発生する中周波中振幅の 振動や、高速運転時等に発生する高周波微振幅の振動等を効果的に減衰すること ができ、快適な運転性が得られることになる。
【0031】
【考案の効果】
この考案は前記のように構成したことにより、本体内部に加硫成形体と第1の サブダイアフラムを設けることによって、第1の液室、第2の液室および両液室 間を連通するショックオリフィスが形成されるとともに、本体に大気との間を仕 切る第2のサブダイアフラムを設けることによって、第3の液室および第3の液 室と第2の液室との間を連通するアイドルオリフィスが形成されることになり、 この場合、各液室および各オリフィスは、加硫成形体を本体内部に取り付けるだ けで形成されることになるので、全体の組み立てが容易にできるとともに、個々 の構成部品の構造も著しく容易にすることができることになり、これにより、製 造コストを大幅に低減させることができることになる。
【0032】 また、低周波大振幅の振動が入力した場合には、その振動によって第1の液室 が容積を変化させるとともに、その容積の変化をショックオリフィスを介して第 2の液室に伝達させるようにしたことにより、大きな減衰力を得ることができ、 さらに、ショックオリフィスを液体が通過する際の液柱共振によっても大きなロ スファクターを発生させることができるので、大きな減衰効果を得ることができ ることになる。
【0033】 また、中周波中振幅の振動が入力した場合には、その振動によって第1の液室 が容積を変化させるとともに、その容積の変化を第1のサブダイアフラムを介し て第3の液室に伝達させるとともに、第3の液室からアイドルオリフィスを介し て第2の液室に伝達させることにより、大きな減衰力を得ることができ、さらに 、アイドルオリフィスを液体が通過する際の液柱共振により、静ばねよりも低い 動ばねを得ることができるので、大きな減衰効果を得ることができることになる 。
【0034】 さらに、高周波微振幅の振動が入力した場合には、その振動によって第1の液 室が容積を変化させるとともに、その容積の変化を第1のサブダイアフラムを介 して第3の液室に伝達させるとともに、第3の液室から第2のサブダイアフラム を介して大気に伝達させることにより、大きな減衰力が得られることになる。
【0035】 したがって、低周波から高周波までの広範囲の振動を効果的に減衰することが できることになるので、自動車等に使用すれば、路面からの衝撃による低周波大 振幅のショック振動やエンジンのアイドリング時に発生する中周波中振幅のアイ ドル振動や高速運転時に発生する高周波微振幅の振動等、広範囲の振動を確実に 減衰することができることになり、快適な運転性が得られることになる。
【0036】 そして、上記の3態様は外部からのコントロールを必要とすることなく、入力 する振動の種類に応じて自動的に選択できるようにしたので、外部からコントロ ールするための高価なコントロールユニット等も一切必要とせず、しかも個々の 部品の製造コストを低く抑えることができるので、安価なものを提供することが できることになる等の優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による防振装置の一実施例を示した概
略横断面図である。
【図2】図1に示すものの加硫成形体を示した概略横断
面図である。
【図3】図1に示すものの加硫成形体を示した概略縦断
面図である。
【図4】図3に示すもののB−B線に沿って見た概略図
であり、ショックオリフィスを示す概略図である。
【図5】図3に示すもののC−C線に沿って見た概略図
であり、アイドルオリフィスを示す概略図である。
【図6】第1のサブダイアフラム(アイドル用サブダイ
アフラム)を示す概略図である。
【図7】図6に示すもののA−A線断面図であり、組み
立て前の状態を示す説明図である。
【図8】この考案による防振装置の一実施例をモデル化
した説明図であり、全体を示す説明図である。
【図9】ショック振動入力時の動作を示す説明図であ
る。
【図10】アイドル振動入力時の動作を示す説明図であ
る。
【図11】高周波振動入力時の動作を示す説明図であ
る。
【図12】従来の防振装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1、31……防振装置 2……加硫成形体 3……ゴム脚部 4……ダイアフラム 5……突出部 6……内筒 7……外筒 8……開口部 9、10……空所 11……ショック用U字リング 12、14……溝部 13……アイドル用U字リング 15……ショックオリフィス 16……アイドルオリフィス 12a、12b、14a、14b……開口部 17……第1のサブダイアフラム(アイドル用サブダイ
アフラム) 18、25……プレート 18a、25a……窓部 19……第1の液室 20……第2の液室 21……第3の液室 22……本体(ブラケット) 23……貫通孔 24……第2のサブダイアフラム(高周波用サブダイフ
ラム) 32、33……袋体 34、35……オリフィス管 36、37……開閉弁 38……コントローラ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体(22)内部に加硫成形体(2)と
    第1のサブダイアフラム(17)を設けて、加硫成形体
    (2)と第1のサブダイアフラム(17)との間で入力
    する振動により容積を変化させる第1の液室(19)
    を、加硫成形体(2)と本体(22)との間で入力する
    振動により容積を直接変化させない第2の液室(20)
    をそれぞれ形成して、両液室間をショックオリフィス
    (15)を介して連通するとともに、前記本体(22)
    に大気との間を仕切る第2のサブダイアフラム(24)
    を設けて、この第2のサブダイアフラム(24)と前記
    第1のサブダイアフラム(17)との間で第3の液室
    (21)を形成して、この第3の液室(21)と前記第
    2の液室(20)との間をアイドルオリフィス(16)
    を介して連通し、低周波大振幅の振動が入力した場合に
    は、その振動により第1の液室(19)が容積を変化さ
    せるとともに、第1の液室(19)の容積の変化はショ
    ックオリフィス(15)を介して第2の液室(20)に
    伝達され、また、中周波中振幅の振動が入力した場合に
    は、第1の液室(19)の容積の変化は、第1のサブダ
    イアフラム(17)を介して第3の液室(21)に伝達
    されるとともに、第3の液室(21)からアイドルオリ
    フィス(16)を介して第2の液室(20)に伝達さ
    れ、高周波微振幅の振動が入力した場合には、第1の液
    室(19)の容積の変化は、第1のサブダイアフラム
    (17)を介して第3の液室(21)に伝達されるとと
    もに、第3の液室(21)から第2のサブダイアフラム
    (24)を介して大気に伝達されることを特徴とする防
    振装置。
  2. 【請求項2】 本体(22)内部に加硫成形体(2)と
    クリアランスの大きい第1のサブダイアフラム(17)
    とを設けて、第1のサブダイアフラム(17)と加硫成
    形体(2)のゴム脚部(3)との間で液体を封入した第
    1の液室(19)を形成するとともに、前記加硫成形体
    (2)のダイアフラム(4)と本体(22)との間で液
    体を封入した第2の液室(20)を形成して、第2の液
    室(20)と前記第1の液室(19)との間を細くて長
    いショックオリフィス(15)を介して互いに連通し、
    さらに、前記本体(22)に大気との間を仕切るクリア
    ランスの小さい第2のサブダイアフラム(24)を設け
    て、この第2のサブダイアフラム(22)と前記第1の
    サブダイアフラム(17)との間で液体を封入した第3
    の液室(21)を形成して、第3の液室(21)と前記
    第2の液室(20)との間を太くて短いアイドルオリフ
    ィス(16)を介して互いに連通し、低周波大振幅の振
    動が入力した場合には、前記ゴム脚部(3)が弾性変形
    して前記第1の液室(19)が容積を変化させるととも
    に、第1の液室(19)の容積の変化は前記ショックオ
    リフィス(15)を介して前記第2の液室(20)に伝
    達されて前記ダイアフラム(4)が変位し、また、中周
    波中振幅の振動が入力した場合には、第1の液室(1
    9)の容積の変化は、前記第1のサブダイアフラム(1
    7)を介して前記第3の液室(21)に伝達されるとと
    もに、第3の液室(21)から前記アイドルオリフィス
    (16)を介して前記第2の液室(20)に伝達されて
    前記ダイアフラム(4)が変位し、さらに、高周波微振
    幅の振動が入力した場合には、第1の液室(19)の容
    積の変化は、前記第1のサブダイアフラム(17)を介
    して前記第3の液室(21)に伝達されるとともに、前
    記第3の液室(21)から前記第2のサブダイアフラム
    (24)を介して大気に開放されることを特徴とする防
    振装置。
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