JP2549400Y2 - 操作装置の連結部材支持構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、ボディ本体に操作部材
が枢着され、操作部材のアーム部にホルダー部材を介し
て連結部材が連結されてなるハンドル装置の連結部材支
持構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動車のドアに設けられてドアロ
ックを操作する操作装置においては、ドアに固着される
ボディ本体にハンドル本体を回動可能に枢着するととも
に、ハンドル本体のアーム部を、ボディ本体に装着され
て弾性力を有するストッパー部に当接させることによ
り、所定の位置に停止させるようになっている。また、
ハンドル本体のアーム部には、ハンドル本体とドアロッ
ク等の被操作装置とを連結するためのロッドが連結され
るが、ロッドとアーム部との連結部位からガタ音が発生
しないように、ロッドは、ホルダー部材を介してアーム
部に連結される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の操作装置の連結部材支持構造は、ロッドを
アーム部に連結するためのホルダー部材と、ハンドル本
体の停止時の緩衝作用をなすストッパー部材とをそれぞ
れの部位に別々に設ける必要があるため、部品点数が多
くなり、組み付け作業が煩雑になり、価格が高くなる等
の問題点があった。

【０００４】本考案は、従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑み、部品点数を削減して、組み付け作業工
数の低減を図った操作装置の連結部材支持構造を提供す
ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本考案の装置は、ボディ本体に操作部材が枢着さ
れ、操作部材のアーム部にホルダー部材を介して連結部
材が連結されてなる操作装置の連結部材支持構造におい
て、ホルダー部材に、連結部材の端部が嵌入して、連結
部材をアーム部に連結するホルダー部と、ボディ本体の
ストッパー部に当接して操作部材を所定位置に停止させ
る緩衝部とを一体的に形成したことを設けたことを特徴
としている。

【０００６】

【作用】連結部材の一端が、操作部材のアーム部に装着
されたホルダー部材のホルダー部に嵌入されることによ
り、連結部材は、ガタ付きが押さえられてホルダー部に
保持されてアーム部に連結される。操作部材が、他の位
置に移動すると、ホルダー部材に一体的に設けられた緩
衝部が、スットパー部に当接することにより、所定の位
置に停止させられる。

【０００７】

【実施例】以下、本考案の第１実施例を図１乃至図３に
基づいて説明する。(１)は、自動車用ドアの室内側のイ
ンナーパネル(Ａ)に固定され、両側壁(１a)と両側壁間
(１a)を連結するストッパー部(１b)とを有するボディ本
体、(２)は、ボディ本体(１)の両側壁(１a)間に軸(３)
により回動可能に枢着されたハンドル本体で、ハンドル
本体(２)の一端側には、操作用のハンドル部(２a)が形
成され、また、インナーパネル(Ａ)に対向する他端に
は、円形の係止孔(２b)が穿設されたアーム部(２c)が形
成されている。アーム部(２c)には、ゴム等の弾性部材
で形成された環状のホルダー部材(４)が巻着されてい
る。

【０００８】ホルダー部材(４)には、ボディ本体(１)の
ストッパー部(１b)に対向してストッパー部(１b)に当接
可能で、所定量の厚みを有する緩衝部(４a)が形成され
るとともに、一方の側片には、係止孔(２b)の孔径より
小径のホルダー孔(４b)が穿設され、かつ、アーム部(２
c)側に突出して係止孔(２b)に嵌合するホルダー部(４c)
が形成され、また、他方の側片には、係止孔(２b)の孔
径より大径の孔部(４d)が穿設されている。

【０００９】(５)は、軸(３)に巻装され、かつ、一端が
ボディ本体(１)に、他端がハンドル本体(２)に係止され
たスプリングで、ハンドル本体(２)を図１において反時
計方向に付勢力を付与している。ハンドル本体(２)は、
図１に示すようにホルダー部材(４)の緩衝部(４a)がボ
ディ本体(１)のスットパー部(１b)に当接した非作動位
置と、ハンドル部(２a)がスプリング(５)の付勢力に抗
して図１において時計方向に操作された作動位置とに移
動することができる。

【００１０】ハンドル部材(２)のアーム部(２c)には、
先端がＬ字型に折曲されたロッド(連結部材)(６)の一端
(６a)が連結され、ハンドル部材(２)が非作動位置から
作動位置に移動することにより、ボディ本体(１)に形成
されたスリット(１c)を挿通して被操作装置に連結され
たロッド(６)を矢示Ｂ方向に移動させて、ドアロック等
の被操作装置(図示略)を操作することができるようにな
っている。

【００１１】ロッド(６)は、一端(６a)をホルダー部材
(４)のホルダー部(４c)のホルダー孔(４b)に圧入して係
止孔(２b)に係合させることにより、一端(６a)がホルダ
ー部(４c)に保持されて、ハンドル部材(２)のアーム部
(２c)に連結される。ロッド(６)の一端(４c)は、ホルダ
ー孔(４b)に圧入されることにより、ガタ付きが押さえ
られてホルダー部(４c)に保持される。

【００１２】ハンドル本体(２)を被作動位置からスプリ
ング(５)の付勢力に抗して、作動位置に操作し、操作完
了後、操作部(２a)から操作力を除去すると、ハンドル
本体(２)は、スプリング(５)の付勢力により、被作動位
置に復帰する。ハンドル本体(２)が、被作動位置に復帰
すると、ホルダー部材(４)の緩衝部(４a)が、ストッパ
ー部(１b)に当接して、所定の被作動位置に停止する。
図４乃至図６は、本考案を自動車用ドアロックの施解錠
操作ノブに適用した第２実施例を示す。

【００１３】(12)は、自動車用ドアのインナーパネル
(Ａ)に固着されたボディ本体(11)に軸(13)により枢着さ
れた施解錠操作ノブで、図４に実線で示す解錠位置と、
２点鎖線で示す施錠位置とに移動することができる。施
解錠操作ノブ(12)のアーム部(12c)には、合成樹脂材料
で成形されたホルダー部材(14)が嵌着されている。

【００１４】ホルダー部材(14)は、施解錠操作ノブ(12)
のアーム部(12c)に穿設された係止孔(12b)に嵌合される
とともに、ロッド(連結部材)(６)のＬ字状に折曲された
一端(６a)が挿入されるホルダー孔(14d)を有して、ロッ
ド(６)を施解錠操作ノブ(12)のアーム部(12c)に保持す
るホルダー部(14a)と、アーム部(12c)の両側部を挾ん
で、ボディ本体(11)のスットパー部(11a)(11b)に当接可
能な左右１対の緩衝部(14b)(14c)とを備えている。

【００１５】施解錠操作ノブ(12)が施錠位置にあるとき
は、ホルダー部材(14)は、付勢部材(図示略)により反時
計方向に付勢されて、一方の緩衝部(14b)がボディ本体
(11)のスットパー部(11a)に当接し、施錠位置に保持さ
れている。この状態から施解錠操作ノブ(12)を解錠位置
に操作すると、所定の位置を境にして、付勢部材の付勢
方向が反転し、施解錠操作ノブ(12)に対して時計方向へ
の付勢力が付与され、施解錠ノブ(12)が解錠位置に達す
ると、ホルダー部材(14)の他方の緩衝部(14c)がスット
パー部(11b)に当接して、施解錠ノブ(12)は解錠位置に
停止させられる。

【００１６】

【考案の効果】以上のように、本考案は、ホルダー部材
に、連結部材を操作部材に連結するホルダー部と、スッ
トパー部に当接して操作部材を所定の位置に停止させる
緩衝部とを一体的に設けたことにより、部品点数が削減
されて、組み付け作業工数を低減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例の操作装置の縦断面図であ
る。

【図２】図１おけるＩ−Ｉ線断面図である。

【図３】第１実施例の要部の拡大斜視図である。

【図４】本考案における第２実施例の操作装置の縦断面
図である。

【図５】図４おけるII−II線断面図である。

【図６】第２実施例のホルダー部材の斜視図である。

【符号の説明】

(１)(11)ボディ本体 (１b)(11a)(11b)ストッパー部 (２)ハンドル本体(操作部材) (２b)係止孔 (２c)アーム部 (４)(14)ホルダー部材 (４a)(14b)(14c)緩衝部 (４b)ホルダー孔 (４c)(14a)ホルダー部 (５)スプリング (６)ロッド(連結部材) (12)施解錠操作ノブ(操作部材）

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボディ本体に操作部材が枢着され、操作
   部材のアーム部にホルダー部材を介して連結部材が連結
   されてなる操作装置の連結部材支持構造において、ホル
   ダー部材に、連結部材の端部が嵌入して、連結部材をア
   ーム部に連結するホルダー部と、ボディ本体のストッパ
   ー部に当接して操作部材を所定位置に停止させる緩衝部
   とを一体的に形成したことを特徴とする操作装置の連結
   部材支持構造。