JP2543495B2 - 粘性炭化水素の利用方法 - Google Patents

粘性炭化水素の利用方法

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JP2543495B2 JP59504013A JP50401384A JP2543495B2 JP 2543495 B2 JP2543495 B2 JP 2543495B2 JP 59504013 A JP59504013 A JP 59504013A JP 50401384 A JP50401384 A JP 50401384A JP 2543495 B2 JP2543495 B2 JP 2543495B2
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Description

【発明の詳細な説明】 1.序文 本発明は、重質の原油および残油を含む、高粘性炭化
水素類の利用に関するものである。より詳しくは、本発
明は、連続水性相中に分散された炭化水素液滴が、炭化
水素/水界面で該液滴を取り囲んでいるバイオ乳化剤
(bioemulsifier)、特に微生物バイオ乳化剤、の存在
によって合体(凝集)から実質的に安定化されている、
低粘性バイオ乳化安定化水中炭化水素型エマルジョンま
たは炭化水素ゾル(hydrocabosol)の形成を通しての、
粘稠な炭化水素類の輸送に関するものである。さらにま
た、本発明は、炭化水素ゾルおよびその他の水中粘性炭
化水素型エマルジョンの双方を含む予め細霧化された燃
料の燃焼に関するものである。
既存のパイプラインまたはタンカーやバージ(平底の
荷船)を含む他の方法によっての高粘性炭化水素類の輸
送は、現在、これらをポンプ輸送可能な形態に変えるた
めの該炭化水素の粘度の減少なしには実質的に無理であ
った。本発明は、加熱またはより軽質の石油原料での希
釈を必要とする方法よりも経済的な粘度低減の代替手段
を示すものである。水中炭化水素型エマルジョンの形成
は重質炭化水素材料の粘度を効果的に減少させ、これに
より船輸送および既存の装置を用いるポンプ輸送ならび
に現場取扱いが容易となる。さらに本発明の方法によっ
て形成される予め細霧化された燃料は、脱水または脱乳
化することなく、既存の手段で直接燃やすことができ、
ばい煙の排出を低下させる可能性がある。
長い輸送時間および/または途中操業休止の可能性が
もち上がることとなる産出地より利用地への輸送距離を
無視できなかったり、長い貯蔵期間が要求される情況下
では、炭化水素ゾルの使用は特に有利である。なぜな
ら、微生物バイオ乳化剤は主に炭化水素/水界面に存在
し、本質的に炭化水素液滴の表面を覆っているので、該
炭化水素液滴は合体を効果的に阻止されており、炭化水
素ゾルの低減された粘度が超時間的に効果的に維持され
るからである。炭化水素ゾルの実質的な安定性および改
良されたポンパビリティー(pumpability)により、そ
れらを長い距離にわたって実際的に輸送したり、利用前
に長期間にわたって不変のまま維持することが可能であ
る。
2.発明の背景 2.1 粘稠な炭化水素類 高品質で、比較的安価な、軽質の原油が現在世界中の
地質学的場所から大量に回収され得るにもかかわらず、
石油燃料および石油製品の常に増加する消費ならびにこ
のような高い需要によって促進されたエネルギー危機
は、世界の至るところに存在する低比重で、粘稠な炭化
水素の膨大な埋蔵量に対する興味を引き起こす。天然に
埋蔵されて存在する粘稠な炭化水素類は、通常、粘性原
油、ビチューメンまたはタールとして一般的に分類され
ており、また重質原油、天然ビチューメン、未加工ビチ
ューメン、オイルサンド、タールサンド、瀝青砂または
瀝青堆積物および天然アスファルトとさまざまに呼ばれ
ており、これら全ての物質は化学的に等級付けされてお
り、標準化された分析なくしては区別することができな
いものである。〔粘性炭化水素類の一般的な論議および
これらの正確な定義および分類については、The Future
of Heavy Crude and Tar Sands,p,l,Mining Informati
onal Services,McGraw Hill,Inc.New York(1981)中の
Mayer,“Introduction"を参照のこと。また下記第6.2節
を参照のこと。〕 重質原油埋蔵の地質学的分布は表1に示される〔The
Future of Heavy Crude and Tar Sands,p.16−28,Minin
g Informational Services,McGraw Hill,Inc.New York
(1981)中のMeyer and Dietzman(1981),“World Ge
ography of Heavy Crude Oils"より抜粋〕。存在する石
油の総見積り量は6200×109バーレルである。ベネズエ
ラがこの総量のおよそ半分である3000×109バーレル
で、このリストの首位をなしている。カナダが2950×10
9バーレルでこれにすぐ続き(この総量はビチューメン
の炭化水素を含むものでる)、そして米国が77×109
ーレルと見積られている。これらの数値を正しい相関関
係に置くと、20゜APIより軽い石油の全世界埋蔵量は約6
00×109バーレルと概算される。まだ発見されていない
埋蔵量は900×109バーレルと推定される。それゆえ、重
質原油は通常の石油よりも4倍ほど豊富である。さらに
通常の石油の加工より生成する重質残油の量を考慮する
と、全世界に存在する重質油の量は実際たいへんな量で
ある。
通常の軽質原油の埋蔵量が重質原油よりもかなり早期
に枯渇すること、そして粘性炭化水素類の世界的埋蔵量
の開発が、世界の燃料需要を支えるために結局必要とな
ることが明らかである。重質原油の有意な産出がまずス
チーム補助高回収法により始められた。例えば、最近で
は、カリフォルニアにおける重質原油の産出が1日当り
250,000バーレルと評価されている。将来的見積り〔The
Future of Heavy Crude and Tar Sands,p.13−15,Mini
ng Informational Services,McGraw Hill,Inc.New York
(1981)中のBarnea,“The Future of Heavy Crude and
Tar Sands"〕は、2000年までにタールサンドからの重
質油およびビチューメンの製造が世界の総産油の1/3ま
で増加するであろうと予測している。重質油資源のこの
ように急速な開発は、石油紀を引き延ばし、(1)重質
油からの製品が既存のエネルギー基幹施設から利益を得
ることを可能とし、(2)輸送セクターへの燃料供給と
石油化学プラントへの供給原料を確実にし、(3)石油
産出国の数を増加させて、世界石油価格の安定要因とな
り、(4)石油産出の戦略的および政治的側面を低減さ
せ、そして(5)石炭変換および合成石油製造のための
施設への多額の投資の必要性を延期させるだろう。
2.2 粘性炭化水素類の輸送 産出井からの、タンカーからの、または特にパイプラ
インを通しての、粘性炭化水素類の輸送の問題は、ポン
パビリティーの問題である。従って、重質原油のような
粘性炭化水素類の輸送方法は、該油をポンプ輸送可能な
形態へと改質することに焦点をしぼってきた。二つの一
般的アプローチが考えられている。含ろう原油に関して
は、これらの油をその流動点(すなわち、油中のろう結
晶がその流動能を阻止する温度)より高い温度で輸送す
ることが望ましい。そのための一つの方法は、流動点を
低下させて流動性を維持するための流動点降下剤の使用
である。一般的に、この方法は周囲温度での輸送を可能
とするのに十分な低粘度の油の場合しか有効でない。
高粘性原油に関して採用されたアプローチは粘度を低
下させることであった。原油をパイプラインによって輸
送しようとするときは、従来のポンプ輸送設備を使って
従来のラインを通過させるのに十分な程度に粘度を低減
させるべきである。パイプライン輸送の目的のため、重
質原油の粘度を低減させる種々の方法が用いられてい
る。これらの方法は、油/固体スラリーの調製、粘度の
低下したエマルジョンを形成するための油と水との混
合、粘度をより低いものとするための油の加熱、および
凝縮油、ガソリンまたはナフサのような低粘度炭化水素
での該油の希釈を含むものである〔The Future of Heav
y Crude and Tar Sands,p.719−726,Mining Informatio
nal Services,McGraw Hill,Inc.New York(1981)中のS
loan.“Pipeline Transportation of Heavy Oils"〕。
パイプライン輸送あるいは油井よりのポンプ輸送のた
めの水中油型エマルジョンの形成による粘性炭化水素類
の粘度の低減に関する報告された方法は、化学的添加物
の使用を含むものであった。提案または使用されている
化学薬品の中に、水酸化ナトリウムやアンモニアのよう
なアルカリ類〔米国特許第3,380,531号、第3,487,844号
および第3,006,354号〕、非イオン性界面活性剤〔米国
特許第3,425,429号および第3,467,195号〕および非イオ
ン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤の組合せ〔米国
特許第4,239,052号および4,249,554号〕がある。水中油
型エマルジョンの不安定性は問題となり得るものであ
り、例えば、水中油型エマルジョンはポンプ輸送できな
い形態へと破壊または逆転してしまうことが公知であ
る。安定性を維持するために使用される化学薬品の量の
増加はひどく高いコストへとつながるものである。
重質原油のパイプライン輸送に関する最近の見解(Sl
oanら、前掲)において、パイプライン輸送へのアプロ
ーチとしてのエマルジョンの商業的適用は、もしあると
しても限られたものであったと指摘している点は特筆す
べきである。またSloanらが、粘度を低減させるための
加熱および希釈方法は、これらがエネルギー集約的でか
つ比較的高温であるという事実にもかかわらず、重質原
油のパイプライン輸送の主たる候補にとどまっていると
結論づけたことも特記すべきことである。
2.3 水中油型エマルジョンの燃焼 先行技術において公知である燃焼可能なエマルジョン
の大多数は、燃焼を高めるために油中に比較的少量の水
(1〜10容量%)を主に含む油中水型エマルジョンであ
る。いくつかの燃焼可能な水中油型エマルジョンが記述
されている〔例えば、米国特許第3,958,915号、第4,27
3,611号および第4,382,802号を参照のこと〕。しかしな
がら、注目すべきことは、油相が灯油、ガソリン、軽
油、燃料油、室温にて液体である他の油のような軽質の
低粘度燃料および他の低粘度油であった。燃焼可能なチ
キソトロピージェット燃料および他の安全な燃料が米国
特許第3,352,109号、第3,490,237号および4,084,940号
に記述されている。静止(定常)状態下で、これらの水
中油型エマルジョンは1000cps、好ましくは50,000〜10
0,000cpsの見けけ静止粘度を有するゲルの形態にある。
これらのチキソトロピー水中油型エマルジョンは高いポ
ンピング(高い剪断)速度の下で低い粘度を示す。
2.4 微生物性界面活性化合物 多くの微生物が成長およびエネルギー生成のための唯
一の炭素原として炭化水素を利用し得る。炭化水素基質
は直鎖状、分枝状、環状または芳香族であり得る。この
ような水不溶性基質を迅速に同化するために、微生物は
それら自身と油との間に広範な接触面を必要とする。こ
れは周囲の水性媒体中の油の乳化により達成される。炭
化水素分解微生物はしばしば、このような乳化を促進す
る界面活性剤を合成しかつ分泌する。
例えば、n−デカン上でのマイコバクテリウム・ロド
クロス(Mycobacteriumrhodochrous)NCIB 9905の生育
は、R.S.Holdomら[J.Appl.Bacteriol.,32,448(196
9)]により非イオン性界面活性剤であると報告された
界面活性剤を産生する。J.lguichiら[Agric.Biol.Che
m.,33,1657(1969)]はカンジダ・ペトロフィリウム
(Candida petrophilium)がペプチド類と脂肪酸成分か
ら構成される界面活性剤を産生することを見出してお
り、またT.Suzukiら[Agric.Biol.Chem.,33,1919(196
9)]はアルスロバクター(Arthrobacter)、ブレビバ
クテリウム(Brevibacterium)、コリネバクテリウム
(Corynebacterium)およびノカルジア(Nocardia)属
の種々の菌株の培養ブロスの油相中でトレハロース脂質
を見いだした。Wagnerはノルカルジア・ロドクロス(No
cardia rhodochrous)およびマイコバクテリウム・フレ
イ(Mycobacterium phlei)によるトレハロース脂質の
産生およびこれらの油回収における使用を報告している
〔米国特許第4,392,892号および第4,286,660号〕。トル
ロプシス・グロペニギーセリ(Torulopsis gropengiess
eri)はソホロース脂質を産生することが見出されてお
り、一方ラムノリピドはK.Hisatsukaら[Agric.Biol.Ch
em.,35,686(1971)]によりシュードモナス・アエルギ
ノサ(Pseudomonas aeruginosa)株S7B1から産生される
ことが、またS.Itohら[Agric.Biol.Chem.,36,2233(19
71)]により別のシュードモナス・アエルギノサ株KY40
25から産生されることが報告されている。灯油上でのコ
リネバクテリウム・ヒドロカルボクラストス(Coryneba
cterium hydocarboclastus)の成長は、J.E.Zajicおよ
び彼の共同研究者達〔Dev.Ind.Microbil.,12,87(197
1);Biotechnol.Bioeng.,14,331(1972);Chemosphere
1,51(1972);Crit.Rev.Microbiol.,5,39;米国特許第3,
997,398号〕によって、他の性質もあるが、灯油、バン
カーC重油および他の重油類を乳化する細胞外ヘテロ多
糖を産生することが報告されている。
Gutnickらはアシネトバクター・カルコアセチカス(A
cinetobacter calcoaceticus)ATCC 31012(Acinetobac
ter sp.ATCC 31012と以前に指定され、RAG−1とも呼ば
れている)がエマルザン(emulsan)と称する界面活性
のある細胞外タンパク質会合リポ多糖を産生することを
発見した。これらの生体高分子は、成長時に細菌細胞の
莢膜または外層として産生および増成され、そして最後
には培地に放出されるので、培地から細胞外産物として
回収することができる。アシネトバクター・カルコアセ
チカスATCC 31012はエタノールまたは脂肪酸塩上で成長
させた場合にα−エマルザンを産生し〔米国特許第4,23
0,801号;第4,234,689号および第4,395,354号〕、また
原油またはヘキサデカン上で成長させた場合にβ−エマ
ルザンを産生する〔米国特許第3,941,692号〕。このα
−エマルザンとβ−エマルザンはプサイ−エマルザンと
呼ばれるO−脱アシル化形態へと誘導体化することがで
きる〔米国特許第4,380,504号〕。α−エマルザン、β
−エマルザンおよびプサイ−エマルザンを脱タンパク化
すると、それぞれアポ−α−エマルザン、アポ−β−エ
マルザンおよびアポ−プサイ−エマルザンが得られる。
CooperとZajic[Adv.Appl.Microbiol.,26:229−253
(1980)]は微生物による界面活性化合物の産生を検討
している。記述された界面活性剤のいくつかを表2に列
挙する。
3.発明の概要 本発明は、一般にAPI比重が約20゜APIまたはそれ以
下、150゜F(65.6℃)での粘度が約100センチポイズま
たはそれ以上、パラフィン含量が約50重量%またはそれ
以下、および芳香族含量が約15重量%またはそれ以上で
あることで特徴づけられる、高粘性原油および残湯を含
む粘性炭化水素を、(a)あまり粘性でない物質の取扱
いに現在用いられている方法によって施設内で貯蔵し、
または輸送することができ、かつ(b)上質の燃焼可能
な燃料として直接燃焼させることができる、乳化形態へ
と操作するための新規な組成物および方法を提供するも
のである。輸送目的に関する好ましい実施態様におい
て、粘性炭化水素の乳化形態は、個々の炭化水素滴が炭
化水素/水界面に存在する水溶性バイオ乳化剤分子によ
って本質的に取り囲まれたバイオ乳化剤安定化水中炭化
水素型エマルジョンとして定義される炭化水素ゾルであ
り、このバイオ乳化剤分子は液滴合体に対して有効なバ
リアーを形成し、それゆえに連続的な低粘度水性相中に
分散された不連続な炭化水素液滴の保持を促進する。本
発明の炭化水素ゾルは、粘性炭化水素出発物質と比較し
て、少なくとも約1/10、好ましくは少なくとも1/102
低減された粘度を有するものであり、該炭化水素ゾルの
粘度は少なくとも約1日、好ましくは約30日の間、静止
状態下でこのように低減され続けているものである。
炭化水素ゾルを形成するための界面活性剤パッケージ
は、水溶性化学的界面活性剤または水溶性化学的および
/または生物学的補助界面活性剤の組合せを、好ましく
は非イオン性およびアニオン性界面活性剤を、高分子
量、高度に特異的な三次元構造、疎水性および親水性、
重合体性および/または炭化水素中でのわずかな溶解性
を含むがこれらに限らない多くの特性ゆえに、炭化水素
/水界面にしっかりと結合して水中炭化水素エマルジョ
ン中の個々の炭化水素液滴の表面を本質的に取り囲み、
効果的に不連続な液滴を維持しかつ合体を阻止し、そし
て水中炭化水素型エマルジョンに実質的な安定性を付与
するバイオ乳化剤と組み合わせることで構成される。
脱イオン水、水道水、塩水またはアルコール/水混合
物など種々で構成される水性相中に約90容量%までの炭
化水素を含有する炭化水素ゾルを形成するために、油に
対し約1:100〜約1:20,000の割合で界面活性剤パッケー
ジが使用される、粘性炭化水素類を輸送する方法が提供
される。この炭化水素ゾルは従来の手段により船で輸送
したり、従来の非加熱化パイプラインによってポンプ輸
送することが可能である。
また、予め細霧化された燃料、すなわち炭化水素ゾル
燃料または水中炭化水素型エマルジョン燃料を形成し、
従来の燃焼設備で燃焼させることによって粘性炭化水素
類を利用するための方法が提供される。
4.命名法 「炭化水素ゾル(hydrocarbosol)という用語は、個
々の炭化水素液滴が主に炭化水素/水界面に存在する水
溶性バイオ乳化剤によって本質的に取り囲まれたまたは
覆われた、任意のバイオ乳化剤安定化水中炭化水素型エ
マルジョンであると定義され、ここにおいてバイオ乳化
剤分子は液滴合体を効果的に阻止し、それゆえ連続低粘
度水性相中に懸濁または分散された不連続炭化水素液滴
の保持を促進するものである。
「水溶性」という用語は、水分散性物質を含むものと
して定義される。
「粘性炭化水素」という用語は、一般的に約102〜106
センチポイズまたはそれ以上の粘度により特徴づけら
れ、またこの他に、必ずしもそうではないが、約20゜AP
Iまたはそれ以下のAPI比重、高い金属含有量、高い硫黄
含有量、高いアスファルテン含有量および/または高い
流動点に特徴づけられる、天然産出原油または精製操作
後に残る残油として定義される。「粘性炭化水素」また
は、次の命名、すなわち減圧残油、ビスブレーカー残
油、接触分解残油、接触水素化残油、コーカー残油、RO
SE(残油超臨界抽出)残油、タールおよびカットバック
タール、ビチューメン、ピッチおよび炭化水素加工工程
の残油として記述されている他の用語を包含するものと
して理解されるべきである。
「予め細霧化された燃料(pre−atomized fuel)とい
う用語は、燃焼可能な燃料として使用するために本明細
書に記述される方法によって形成された炭化水素ゾルお
よび水中粘性炭化水素型エマルジョンとして定義され
る。
「バイオ乳化剤(bioemulsifier)」は、高分子量、
重合体性、高度に特異的な三次元構造、疎水性および親
水性部分および炭化水素中でのわずかな溶解性を含むこ
れらに限らない特性の任意の組合せによって、炭化水素
/水界面に強く結合して水中炭化水素型エマルジョン中
の個々の炭化水素液滴の表面を本質的に覆い、不連続な
液滴を効果的に維持しかつ合体を阻止し、それにより水
中炭化水素型エマルジョンに実質的な安定性を付与す
る、生物学的に誘導された物質として定義される。バイ
オ乳化剤の1つの例として、α−エマルザンがある。
「バイオ界面活性剤(biosurfactant)」という用語
は、水と炭化水素との間の界面張力を低減させ、その結
果として更なる界面領域の創成に必要なエネルギー(混
合エネルギー)を減少させる生物学的に誘導された物質
と定義される。バイオ界面活性剤の1つの例として糖脂
質がある。
「界面活性剤パッケージ(surfactant package)」と
いう用語は、50重量%またはそれ以下のパラフィン含量
および約15重量%またはそれ以上の芳香族含量ならびに
150゜F(65.6℃)での100センチポイズまたはそれ以上
の粘度により一般的に特徴づけられる粘性炭化水素の水
中炭化水素型エマルジョンを形成するのに有用な組成物
として定義され、該組成物は、化学的界面活性剤、化学
的共界面活性剤の組合せ、共界面活性剤(類)とバイオ
界面活性剤(類)の組合せ、化学的界面活性剤(類)と
バイオ界面活性剤(類)との組合せ、化学的界面活性剤
(類)とバイオ界面活性剤(類)とバイオ乳化剤(類)
との組合せを含むことができ、また該組成物は水性形態
でありうる化学的乳化安定剤を含んでいてもよい。
「エマルザン」という用語は、これらの化合物の多糖
構造およびこれらの物質の例外的なバイオ乳化剤活性を
反映するものであり、アシネトバクター・カルコアセチ
カスATCC 31012およびその誘導体または変異体により産
生される莢膜/細胞外微生物タンパク質会合リポヘテロ
多糖類と同一視され、これはα−エマルザンおよびβ−
エマルザンに大別される。「アポエマルザン」という名
称は、該エマルザン類より得られる脱タンパク質化リポ
多糖類と同一視される。
「α−エマルザン」という用語はアシネトバクター・
カルコアセチカスATCC 31012およびその誘導体または変
異体により産生される細胞外の微生物タンパク質会合リ
ポ多糖類と定義され、そのリポ多糖成分(すなわち会合
タンパク質を除いたもの)は主容量のD−ガラクトサミ
ンおよびアミノウロン酸により構成される完全にN−ア
シル化されかつ部分的にO−アシル化されたヘテロ多糖
類であり、該リポ多糖成分は脂肪酸エステルを少なくと
も5重量%含有するものであり、ここで(1)脂肪酸は
約10〜約18個の炭素原子を含み、(2)このような脂肪
酸の約50重量%またはそれ以上は2−ヒドロキシドデカ
ン酸および3−ヒドロキシドデカン酸で構成されるもの
である。したがって、以後、脱タンパク質化α−エマル
ザンは「アポ−α−エマルザン」と呼ばれる。
「β−エマルザン」という用語は、アシネトバクター
・カルコアセチカスATCC 31012およびその変異体により
産生される細胞外微生物タンパク質会合リポ多糖類と定
義され、そのリポ多糖成分(すなわち会合タンパク質を
除いたもの)は主要量のD−ガラクトサミンおよびアミ
ノウロン酸により構成される完全にN−アシル化されか
つ部分的にO−アシル化されたヘテロ多糖類であり、該
リポ多糖成分は脂肪酸エステルを5重量%未満含有する
ものであり、ここで(1)脂肪酸は約10〜約18個の炭素
原子を含み、(2)このような脂肪酸の約50重量%未満
は2−ヒドロキシドデカン酸で構成されるものである。
この脱タンパク質化β−エマルザンは「アポ−β−エマ
ルザン」と呼ばれる。
「プサイ−エマルザン」という用語は、エマルザンよ
り得られるO−脱アシル化された細胞外タンパク質会合
微生物ポリ多糖類と定義され、このようなプサイ−エマ
ルザンのタンパク質不含成分は主要量のD−ガラクトサ
ミンおよびアミノウロン酸により構成される完全にN−
アシル化されたヘテロ多糖類であり、0〜1%の脂肪酸
エステルを含み、これが存在する場合、該脂肪酸は約10
〜約18個の炭素原子を含むものである。これらのタンパ
ク質不含成分はその製法に関係なく「アポ−プサイ−エ
マルザン」と称される。
「ポリアニオン性ヘテロ多糖バイオポリマー」という
用語は、(a)実質的にすべての糖成分がN−アシル化
アミノ糖であり、その一部がN−アシル化D−ガラクト
サミンで、他の部分がN−アシル化アミノウロン酸であ
り、このようなヘテロ多糖のN−アシル基の一部がN−
3−ヒドロキシドデカノイル基であり、また(b)この
ようなヘテロ多糖の少なくとも0.2μM/mgが、(1)脂
肪酸が約10〜約18個の炭素原子を含みかつ(2)このよ
うな脂肪酸の約50重量%またはそれ以上が2−ヒドロキ
シドデカン酸および3−ヒドロキシドデカン酸で構成さ
れる脂肪酸エステルからなる、生体高分子と定義され
る。
5.図面の説明 図1は、ボスカン原油を用いて調製されたエマルザン
安定化炭化水素ゾルの粘度対水含有量のプロフィールを
示すグラフである。なお図中(30%水における)破線は
最適に近い操作条件を示すものである。
図2は、重質原油(ボスカン)およびボスカン原油を
用いて調製された2つのエマルザン安定化炭化水素ゾル
の粘度対温度のプロフィールを示すグラフである。
図3は、界面活性剤パッケージへのエマルザン添加の
粘度に及ぼす効果を示す、テキサス火攻原油(Texas fi
reflood crude oil)および非イオン性界面活性剤とア
ニオン性界面活性剤を含む界面活性剤パッケージを用い
て調製された2つのエマルジョンの粘度対時間のプロフ
ィールを示すグラフである。
図4は、界面活性剤パッケージへのエマルザン添加の
粘度に及ぼす効果を示す、テキサス火攻原油および非イ
オン性界面活性剤を含む界面活性剤パッケージを用いて
調製された2つのエマルジョンの粘度対時間のプロフィ
ールを示すグラフである。
図5は、界面活性剤パッケージへのエマルザン添加の
粘度に及ぼす効果を示す、非イオン性界面活性剤とアニ
オン性界面活性剤を含む界面活性剤パッケージを用いて
カンザス原油と水道水から調製された2つのエマルジョ
ンの粘度対時間のプロフィールを示すグラフである。
図6は、界面活性剤パッケージへのエマルザン添加の
粘度に及ぼす効果を示す、非イオン性界面活性剤とアニ
オン性界面活性剤を含む界面活性剤パッケージを用いて
カンザス原油およびテキサス塩水から調製された2つの
エマルジョンの粘度対時間のプロフィールを示すグラフ
である。
図7は、界面活性剤パッケージへの乳化安定剤(エマ
ルザン、または従来用いられている乳化安定剤であるリ
グニンスルホン酸塩およびナフタリンスルホン酸塩)添
加の粘度に及ぼす効果を比較する、テキサス火攻原油お
よび非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤を含
む界面活性剤パッケージから調製された4つのエマルジ
ョンの粘度対時間のプロフィールを示すグラフである。
図8は、炭化水素ゾルの形成および3インチのパイプ
ラインを通してのポンプ送に用いられるパイロットシス
テムの概略図である。
図9は、炉の前部壁面からの距離の関数としての、第
6号重油および第6号重油から調製された予め細霧化さ
れた燃料の燃焼時における火炎軸に沿った固体濃度の変
化を示すグラフである。
図10は、炉の前部壁面からの距離の関数としての、第
6号重油および第6号重油から調製された予め細霧化さ
れた燃料の燃焼時における軸まわりの火炎温度の変化を
示すグラフである。
6.発明の詳細な説明 6.3 界面活性剤パッケージ 本発明の界面活性剤パッケージは、多種多様の化学的
および微生物的界面活性剤を用いて調製することがで
き、好ましくは油中水型に対抗する、水中油型エマルジ
ョンを形成するために水溶性の界面活性剤により調製さ
れる。この界面活性剤パッケージは、多数の化学的界面
活性剤を単独で、または同種の化学的共界面活性剤と組
み合わせて(例えば水溶性非イオン性界面活性剤の組合
せ)、または異種の化学的共界面活性剤と組み合わせて
(例えば、水溶性の非イオン性、アニオン性、カチオン
性および/または両性界面活性剤の組合せ)調製するこ
とができ、さらにまた、(a)共界面活性剤としての水
溶性バイオ界面活性剤単独もしくはバイオ界面活性剤の
組合せおよび/または(b)乳化安定剤としての水溶性
バイオ乳化剤単独もしくはバイオ乳化剤類の組合せ、と
組み合わせて調製することもできる。ある場合には、バ
イオ乳化剤に代えて化学的乳化安定剤を使用してもよ
い。さらに、微生物系の界面活性剤のみ、すなわちバイ
オ界面活性剤とバイオ乳化剤との組合せ、を含む界面活
性剤パッケージを調製することも可能である。本発明の
界面活性剤パッケージは、乳化しようとする粘性油の種
類により変化する。以下の一般的組成物は説明のために
掲示される。粘性原油のために、界面活性剤パッケージ
は少なくとも1つの化学的界面活性剤と少なくとも1つ
のバイオ乳化剤を含むように調製され得る。それらはま
た、少なくとも1つの水溶性非イオン性界面活性剤、少
なくとも1つの水溶性アニオン性界面活性剤および少な
くとも1つのバイオ乳化剤を含むように調製され得る。
粘性残油のために、界面活性剤パッケージは少なくとも
1つの水溶性非イオン性界面活性剤もしくは少なくとも
1つのアニオン性界面活性剤または非イオン性界面活性
剤とアニオン性界面活性剤の組合せを含むように調製す
ることができ、さらにバイオ界面活性剤および/または
バイオ乳化剤を含んでいてもよい。
界面活性剤パッケージにおいて使用されるのに適した
水溶性非イオン性化学界面活性剤の種類を表3に列挙す
る。
表 3 非イオン性化学界面活性剤のクラスおよびサブクラス アルコール類、エトキシ化したもの アルキルフェノール類、エトキシ化したもの カルボン酸エステル類、エトキシ化したもの グリセロールエステル類 ポリエチレングリコールエステル類 アンヒドロソルビトールエステル類 エトキシ化アンヒドロソルビトールおよびソルビトール
エステル類 天然の脂肪および油、エトキシ化したもの エチレンおよびジエチレングリコールエステル類 プロパンジオールエステル類 その他のカルボン酸エステル類 カルボン酸アミド類、エトキシ化したもの アミン類、ポリオキシアルキル化 粘性原油のための界面活性剤パッケージにおいて、好
ましい水溶性非イオン性化学界面活性剤はエトキシ化ア
ルキルフェノールおよびエトキシ化アルコールである。
粘性残油のための界面活性剤パッケージにおいて、好ま
しい水溶性非イオン性界面活性剤はこの場合もエトキシ
化アルキルフェノールであり、またポリオキシアルキル
化アミンである。エトキシ化アルキルフェノール類は一
般式 RxC6H4(OC2H4nOH 〔式中、Rは約8〜約12個の炭素原子を含む(すなわち
約C8〜約C12)アルキル基を表し、xはアルキル基の数
を表わすもので1または2であり、そしてnは約1〜約
100の範囲にあるエトキシ基の数(エチレンオキサイド
のモル数)を表わす〕のものである。〔市販のエトキシ
化アルキルフェノールの一覧については、Encyclopedia
of Chemical Technology,Kirk−Othmer(Third Editio
n),Volume 22,pp.366−367,John Wiley&Sons,New Yor
k(1983)中の「界面活性剤および清浄系」を参照のこ
と。〕粘性原油のための界面活性剤パッケージにおい
て、好ましいエトキシ化アルキルフェノールは、8また
は9個の炭素原子のR基を有しかつ約7〜約100個のエ
トキシ基を有するものである。エトキシ化アルキルフェ
ノールの特に好ましい例としては、約40個のエトキシ基
を有するモノノニルフェノールである。粘性残油のため
の界面活性剤パッケージにおいて、好ましいエトキシ化
アルキルフェノールは8または9個の炭素原子のR基を
有しかつ約9〜約70個のエトキシ基を有するものであ
る。粘性残油と共に使用されるエトキシ化アルキルフェ
ノールの特に好ましい例としては、約16個のエトキシ基
を有するモノオクチルフェノールである。
エトキシ化アルコール類は一般式 R(OC2H4nOH 〔式中、Rは約6〜約18個の炭素原子を含む脂肪族基
(直鎖状または分枝状)を表わし、nは約2〜約100の
範囲であり得るエトキシ基の数を表わす〕のものであ
る。〔市販のエトキシ化アルコールの一覧については、
Encyclopedia of Chemical Technology,Kirk−Othmer
(Third Edition),Volume 22,pp.364−365,John Wiley
&Sons,New York(1983)中の「界面活性剤および清浄
系」を参照のこと。〕エトキシ化アルコールの例には、
約3〜約9個のエトキシ基を有するエトキシ化トリメチ
ルノナノールおよび約3〜約30個のエトキシ基(好まし
くは約7個以上のエトキシ基)を有しかつ約11〜約15個
の炭素原子のR基を有するエトキシ化第2アルコールが
含まれる。
ポリオキシアルキル化アミン類は一般式 RxNy(CH2 のものである。ここで、Rは2または3個の炭素原子を
含むオキシアルキル基を表わす。このR基は約4〜約50
0の範囲の数であり得、その数はxによって表わされ
る。アミン基の数はyによって表わされ、そしてアルキ
ル基は好ましくはエチル(C2H4)である。好ましくはポ
リオキシアルキル化アミンとしては2または3個の炭素
原子のR基を有しかつ約50〜約450個のオキシアルキル
基を有するものである。ポリオキシアルキル化アミンの
特に好ましい例としては、約50個のエトキシ基および約
60個とプロポキシ基を有するポリオキシアルキル化ジア
ミンである。
本発明の界面活性剤パッケージにおいて用いるのに適
した水溶性アニオン性化学界面活性剤の種類を表4に列
挙する。
表 4 アニオン性化学界面活性剤のクラスおよびサブクラス カルボン酸類およびその塩類 スルフォン酸類およびその塩類 リグノスルフォネート類 アルキルベンゼンスルフォネート類 アルキルベンゼンスルフォネート類、重合型 アルキルアリールスルフォネート類、短鎖 アルキルアリールスルフォネート類、重合型 ナフタリンスルフォネート類 アルキルナフタリンスルフォネート類、重合型 ナフタリン/ホルムアルデヒド縮合重合体 石油スルフォネート類 エステル、エーテルまたはアミド結合を有するスルフォ
ネート類(ジアルキルスルホスクシネート) その他のスルフォネート類 硫酸エステル類およびその塩類 アルコール類、硫酸化したもの アルコール類、エトキシ化および硫酸化したもの アルキルフェノール類、エトキシ化および/または硫酸
化したもの酸、アミド、およびエステル類、硫酸化した
もの 天然の脂肪および油類、硫酸化したもの リン酸およびポリリン酸エステル類(およびその塩類) アルコールおよびフェノール類、アルコキシ化およびリ
ン酸化したもの(およびこれらの塩類) その他のリン酸およびポリリン酸エステル類(およびこ
れらの塩類) カルボン酸エステル 粘性原油および粘性残油の双方に用いられる界面活性
剤パッケージにおいて、好ましい水溶性アニオン性化学
界面活性剤は非イオン性界面活性剤のスルフォン化ある
いは硫酸化形態である。粘性原油のための界面活性剤パ
ッケージにおいて、エトキシ化アルコール硫酸エステル
類が好ましい。粘性残油のための界面活性剤パッケージ
において、スルフォン化または硫酸化エトキシ化アルキ
ルフェノール類およびエトキシ化アルコール硫酸エステ
ル類が好ましい。粘性原油および粘性残油の双方のため
の界面活性剤パッケージにおいて、アルキルアリールス
ルフォネートもまた好ましいアニオン性化学界面活性剤
である。エトキシ化および硫酸化アルコールは一般式 R(OC2H4nOSO3M 〔式中、Rは約6〜約16個、好ましくは約12〜約14個、
の炭素原子を含む脂肪族基を表し、nは約1〜約4、好
ましくは約2〜約3の範囲であり得るエトキシ基の数の
表わし、そしてMはアンモニウム(NH4)、ナトリウム
(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)またはトリ
エタノールアミンを含むが、これらに限定されず、好ま
しくはアンモニウムである〕のものである。〔市販され
ているエトキシ化アルコール硫酸エステル類の一覧につ
いては、Encyclopedia of Chemical Technology,前掲,
p.357の「界面活性剤および清浄系」を参照のこと。〕
エトキシ化アルコール硫酸エステルのアルコール成分は
偶数また奇数またはこれらの混合であり得る。粘性原油
のための界面活性剤パッケージにおいて、エトキシ化ア
ルコール硫酸エステルの特に好ましい例としては、ポリ
(3)エトキシC12−C14線状第1アルコール硫酸エステ
ルのアンモニウム塩である。非エトキシ化アルコール硫
酸エステル、すなわち上記した一般式R(OC2H4nOSO3
M(ただし、n=0)で表わされるアルコール硫酸エス
テルを使用することも可能である。残油のための界面活
性剤パッケージにおいて、非エトキシ化アルコール硫酸
エステルの特に好ましいものの例は、硫酸化ラウリルア
ルコールのナトリウム塩である。
硫酸化エトキシ化アルキルフェノール類は一般式 RC6H4(OC2H4nOSO3M 〔式中、Rは少なくとも約8または約9個の炭素原子を
含む脂肪族基を表し、nは約1〜約100、好ましくは約
4〜約9の範囲であり得るエトキシ基の数を表わし、そ
してMはアンモニウム(NH4 +)、ナトリウム(Na+)、
カリウム(K+)およびカルシウム(Ca++)またはトリエ
タノールアミン(TEA)を含むが、これらに限定され
ず、好ましくはアンモニウムである〕のものである。
硫酸化エトキシ化アルキルフェノールの特に好ましい
ものの例は、約4個のエトキシ基(これに限定されな
い)を含む硫酸化ノニルフェノールエトキシレートのア
ンモニウム塩である。
アルキルアリールスルフォン酸塩類は一般式 RnArm(SO3xM 〔式中、Arはベンジル、ナフチル、フェニル、トリル、
キシリルまたはエチルフェニルである芳香族基であり、
Rは約2〜約16個の炭素原子を含む線状または分枝鎖状
アルキル基であり、nは1または2、mは1またはそれ
以上、xは少なくとも約1であり、そしてMはアンモニ
ウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムまたはトリエ
チルアミンを含むが、これらに限らない〕のものであ
る。〔市販されているアルキルアリールスルフォン塩酸
の一覧については、Encyclopedia of Chemical Technol
ogy,前掲,p.358の「界面活性剤および清浄系」を参照の
こと。〕アルキルアリールスルフォン酸塩類の一例とし
ては改質アミンドデシルベンゼンスルフォン酸塩があ
る。粘性残油用の界面活性剤パッケージにおいて、特に
好ましいアルキルアリールスルフォン酸塩の例として
は、重合アルキルナフタリンスルフォン酸のナトリウム
塩がある。
本発明の界面活性剤パッケージにおいて用いられる好
ましい水溶性微生物系界面活性剤は、バイオ乳化剤、す
なわち高分子量、重合性、高度に特異的な三次元構造、
疎水性および親水性、および油中での難溶性といった特
性によって、油/水界面を有効に覆って水中油型エマル
ジョン中の不連続な個々の油滴を維持し、これにより合
体からエマルジョンを実質的に安定化させる物質、とし
て機能する微生物系または他の生物学的誘導物質であ
る。とりわけ好ましいバイオ乳化剤は、アシネトバクタ
ー(Acinetobacter)属およびアルスロバクター(Arthr
obacter)属の細菌によって産生されるヘテロ多糖生体
高分子であり、そして特に、アシネトバクター・カルコ
アセチカス(Acinetobacter calcoaceticus)の菌株に
より産生されたものである。このようなアシネトバクタ
ーのヘテロ多糖生体高分子は、これらに限定されるわけ
ではないが、第4節に定義され、そして米国特許第4,39
5,353号、第4,395,354号、第3,941,692号、第4,380,504
号、第4,311,830号、第4,311,829号および第4,311,831
号(参考としてここに組み入れる)にそれぞれ記述され
た、アシネトバクター・カルコアセチカスATCC 31012
(メリーランド州ロックビルのAmerican Type Culture
Collectionに寄託)により産生される、ポリアニオン性
ヘテロ多糖生体高分子類、α−エマルザン類、β−エマ
ルザン類、プサイ−エマルザン類、アポ−α−エマルザ
ン類、アポ−β−エマルザン類およびアポ−プサイ−エ
マルザン類を含むものである。用いられるその他のアシ
ネトバクター・カルコアセチカス物質は、菌株NS−1
(NRRL B−15847)、NS−4(NRRL B−15848)、NS
−5(NRRL B−15849)、NS−6(NRRL B−15860)
およびNS−7(NRRL B−15850)の産物である。前記
「NS」株はイリノイ州ペオリアのNorthern Regional Re
search Centerに寄託されており、そして前記NRRL受託
番号を指定されている。アシネトバクター・カルコアセ
チカスの「NS」株は、Sar and Rosenberg,Current Micr
obiol.9(6):309−314(1983)(参考としてここに組
み入れる)に詳述されている。その他のアシネトバクタ
ー・カルコアセチカスのヘテロ多糖生体高分子は、アシ
ネトバクター・カルコアセチカスBD4により産生された
ものである〔Taylor and Juni,J.Bacteriol.81:688−69
3(1961)〕。特に好ましいアシネトバクターのヘテロ
多糖生体高分子はα−エマルザン類であり、その製造は
さらに米国特許第4,230,801号および第4,234,689号(参
考としてここに組み入れる)に詳述されている。α−エ
マルザン類は、約200単位/ミリグラムまたはそれ以上
の比乳化活性により特徴づけられる〔ここにおいて、1
単位/ミリグラムの比乳化活性は、1:1(v/v)のヘキサ
デカン/2−メチルナフタリン0.1mlおよびトリス−マグ
ネシウム緩衝液7.5mlを含んでなる標準炭化水素混合物
を用いて100Klett吸収単位をもたらすバイオ乳化剤の1
ミリグラムあたりの乳化活性の量として定義される〕。
前述のアシネトバクターバイオ乳化剤は、本発明の界
面活性剤パッケージにおいて種々の形態で、例えば発酵
後の全ブロス、発酵後培養ブロスの無細胞(例えば、Mi
llipore−濾過した)または不完全無細胞の上澄液、細
胞それ自体、プロテアーゼ処理した液状または乾燥物
質、およびプロテアーゼ処理し、限外濾過した液状また
は乾燥物質の形態(これらに限らない)で使用すること
ができる。
多くのその他の微生物が、本発明の界面活性剤パッケ
ージにおいて使用されるバイオ界面活性剤およびバイオ
乳化剤を含む生物学的界面活性剤の供給源として役立つ
可能性がある。これらの微生物の一部とこれらが産生す
る化合物の種類を表5に列挙するが、これらに限定され
るものではない。本発明の界面活性剤パッケージはま
た、酵素不含アミン類、酵素含有アミン類、アミド結合
アミン類および第4級アンモニウム塩を含むがこれらに
限定されない水溶性カチオン性化学界面活性剤を用いて
調製され得る。微生物系界面活性剤と組み合わせたカチ
オン性化学界面活性剤の使用は、生物学的化合物の電荷
特性を考慮することを要求する。例えば、カチオン性化
学界面活性剤は、おそらく中性の微生物系界面活性剤と
組み合わせて用いることが最適であり、また、おそらく
好適なポリアニオン性ヘテロ多糖バイオ乳化剤と組み合
わせて用いないことが最適である。
界面活性剤パッケージは、バイオ乳化剤を用いずに、
非イオン性化学界面活性剤または非イオン性およびアニ
オン性化学界面活性剤の組合せ(好ましくは、約1:1の
重量比)により調製され得るが、好ましくは、エマルジ
ョンの安定化のために、約1〜約50重量%の範囲のバイ
オ乳化剤を用いて調製される。約10〜約20重量%、特に
約15重量%のバイオ乳化剤を含む界面活性剤パッケージ
が好ましい。界面活性剤パッケージの例としては、
(a)約10〜約15重量%のα−エマルザンと約11〜約15
個の炭素原子の炭素鎖長を有するエトキシ化第2アルコ
ール〔例:テルギトール15−S−X(Tergitol 15−S
−X)(Union Carbide Corp.)、ここでXはエチレン
オキサイドのモル数を表わし、好ましくは7より大であ
る〕の組合せ、(b)約10〜約15重量%のα−エマルザ
ンと約20〜約25重量%のエトキシ化トリメチルノナノー
ル〔例:テルギトールTMN−6(Tergitol TMN−6)(U
nion Carbide Corp.)〕と約60〜約70重量%のエトキシ
化アルキルフェノール〔例:トリトンX−114(Triton
X−114)(Rohn&Hass Co.)〕の組合せ、そして(c)
約15重量%のα−エマルザンと約8または9個の炭素原
子のR基を有するエトキシ化アルキルフェノール〔例:
テルギトールNP−40(Union Carbide Corp.)〕の組合
せがある。特に好ましい界面活性剤パッケージは、約10
〜約20重量%のα−エマルザンを、非イオン性エトキシ
化アルキルフェノール〔例:テルギトールNP−40〕およ
びアニオン性エトキシ化アルコール硫酸エステル〔例:
アルフォニック1412−A(Alfonic 1412−A)(Conoc
o,Inc.)〕と組み合わせてなり、該非イオン性およびア
ニオン性界面活性体の割合を約1:1で用いたものであ
る。特に好ましい界面活性剤パッケージはα−エマルザ
ン約15重量%、テルギトールNP−40約42.5重量%および
アルフォニック1412−A約42.5重量%を含む界面活性剤
パッケージにより例示される。界面活性剤パッケージは
未希釈状態または希釈水性溶液として調製され得る。粘
性残油に用いる最も好ましい界面活性剤パッケージは、
アニオン性界面活性剤の組合せで、エトキシ化硫酸化ノ
ニルフェノール85重量%および少なくとも約500ダルト
ン、好ましくは少なくとも約2000ダルトンの分子量を有
する重合アルキルナフタリンスルフォン酸のナトリウム
塩15重量%である。
6.2 粘性原油および残油 本発明の界面活性剤パッケージ組成物は、水中油型エ
マルジョン中の多数の粘性炭化水素類を乳化したり、乳
化して実質的に安定化させるために使用されるものであ
り、その結果として該エマルジョンは輸送および/また
は直接燃焼が可能となる。本発明において使用するのに
適した粘性炭化水素類の一般的に容認された正確な定義
はないので、それらは一般的特性を用いて記述されるの
が最良である。粘性炭化水素類は、天然に存在する粘性
原油類(重質原油とも呼ばれる)ならびに減圧残油、そ
の他の残留重油およびアスファルトなどのような製油所
からの残留bottom−of−barrel製品を包含するものであ
る〔第4節、命名法、上記参照のこと〕。低い比重は高
い密度と必ずしも一致しないが、これらの特性は粘性炭
化水素類において一般に相関する。
総じて以下の特性は原油と残油(その取扱いおよび利
用は本発明の組成物ならびに方法を用いて容易にするこ
とができる)の種類に典型的であると考えられる。
1. 低いAPI比重、一般には約20゜APIであるまたはそれ
以下である。これは簡単に測定できるため、また20゜AP
I原油は従来の製造技法で回収されうる下限に概ね一致
するために、最も頻繁に用いられる基準である。
2. 約102〜106センチポイズ(cp)の範囲の粘度、ある
いはいくつかの事例ではこれよりもさらに高い粘度。
3. 高い金属含有量、例えば重質重油はしばしば500ppm
ものニッケルおよびバナジウム含有量を有する。
4. 高い硫黄含有量、例えば3重量%またはそれ以上。
5. 高いアスファルテン含有量。
6. 高い流動点。
もちろん、より軽質の原油もまた本発明の界面活性剤
パッケージを用いて乳化および/または安定化され得る
ものであることに留意すべきである。しかし、軽質油の
輸送および燃焼は、高粘性の原油および残油のような問
題が存在しないので、本発明の組成物および方法は特に
重質油の使用に向けられるものである。それにもかかわ
らず、それは排出物を減少させる目的でこれらの軽質油
から予め細霧化された燃料を形成するために有用なもの
である。本発明の界面活性剤パッケージを用いて乳化さ
れ得るものであり、そして輸送および/または燃焼目的
のために乳化することが最も有用なものであるこれらの
粘性炭化水素類は、約50重量%またはそれ以下のパラフ
ィン含有量および15重量%またはそれ以上の芳香族含有
量を有し、かつ150゜F(65.6℃)で約100センチポイズ
またはそれ以上の粘度を有するものとして一般的に定義
される。粘性残油は一般に約4〜約40重量%の範囲のパ
ラフィン含量、約15〜約70重量%の範囲の芳香族含量お
よび約5〜約80重量%の範囲のアスファルテン含量によ
り特徴づけられる。
より詳細には、本発明の界面活性剤パッケージを用い
て有効に乳化され安定化され得る原油の種類は、ボスカ
ン(Boscan)(ベネズエラ)原油、東テキサス原油、ジ
バロ(Jibaro)およびバルトラ(Bartra)(ペルー)原
油、エルジョボ(El Jobo)(ベネズエラ)原油および
カンザス原油を含むものである。本発明の界面活性剤パ
ッケージを用いて有効に乳化され安定化され得る特定の
粘性残油としては、カルフォルニア減圧残油、オクラホ
マ減圧残油、ジャーマンビスブレーカー(German visbr
eaker)残油、テキサスビスブレーカー残油、接触水素
化残油、ROSE残油およびカットバックタールがある。
さらに、ASTM級の第6号油として分類されるもののよ
うな残留燃料油も乳化され得る。「バンカーC(Bunker
C」油と呼ばれることがある、第6号油は商業的および
工業的加熱において常用されている高粘度油である。こ
れらの利用には通常、貯蔵タンクにおいてポンプ輸送し
得るように予熱することが必要であり、さらに細霧化し
得るようにバーナーでさらに予熱することが必要であ
る。未乳化形態の第6号重油の取扱いに必要とされる特
別な装置と維持は、通常小規模設備でその使用を妨げる
こととなる。第6号重油のASTM標準規格を表6に示す
〔1981 Book of ASTM Standards,Part 23中の「重油に
関する標準規格」、ASTM Designation D396−80〕。
6.3 エマルジョン形成 第6.1節の界面活性剤パッケージは、第6.2節で述べた
粘性炭化水素を約90容量%も多く含有する水中油型エマ
ルジョンを形成するために用いられ得る。炭化水素が乳
化されるところの水性相は、脱イオン水、都市水源から
の水、あるいは、油産出、輸送もしくは利用地のすぐ近
くに存在する遺留水または塩水のような比較的多量の溶
解固体を有する水なども含まれる任意の水であり得る。
水性相はまた、メタノール/水、エタノール/水または
その他の低級アルコール/水混合物のようなアルコール
/水混合物であり得、さらに抗腐食剤、抗汚濁剤または
燃焼改良剤などのような添加剤を含でいてもよい。水中
油型エマルジョンは好ましくは約60/40〜約80/20の油/
水比、より好ましくは約65/35〜約75/25の油/水比を含
むものである。
水中油型エマルジョンを形成する際には、特定の輸送
または利用要件に適合する許容されるエマルジョン特性
を維持する一方で、できるだけ少量の界面活性剤パッケ
ージを使用することが経済的に望ましいことである。第
6.1節の界面活性剤パッケージは、約1:100〜約1:20,000
の界面活性剤パッケージ:炭化水素の重量比において用
いられ得る。この比率は、乳化しようとする炭化水素の
種類および/またはそれを乳化する目的により変化しう
る。
水中油型エマルジョンの形成は、多数の好ましい手段
によって導かれ得る。例えば、有効量の界面活性剤パッ
ケージを含む水性相を、適当な混合装置にかける直前
に、計量注入により炭化水素相と接触させることができ
る。計量は所望する炭化水素/水比が比較的一定に保た
れるように維持することが好ましい。ポンプアセンブリ
またはインライン定常混合器(in−line static mixe
r)などの混合装置を使うことにより、乳化するのに十
分な撹拌を得ることができる。より特定の例として、残
油の輸送または利用のために、それが精油所の減圧蒸留
装置を出るときに、約30%(v/v)の水性相中の加熱残
油を、第6.1節の界面活性剤パッケージの1つを用いて
乳化することが困難である。
6.3.1 高温における予め細霧化された燃料の形成 いくつかの低比重残留炭化水素類は極端に粘稠であ
り、それらを取扱うのに十分な流動状とするために非常
に高い温度を必要とする。このような炭化水素類は212
゜F(100℃)で約100cp以上である粘度により特徴づけ
られる。こうした高い温度を維持することは、かかる炭
化水素類の長期貯蔵および輸送には経済的に適さない。
また、これらの炭化水素類を多くのより軽質の油(カッ
ターストック)とブレンドすることは、取扱うことので
きる粘度を達成するために必要とされる軽質油の量また
は軽質油の均質なブレンドを可能にしない粘性炭化水素
の好ましからざる特性ゆえに、経済的に実施可能でな
い。
本発明は、極度に粘稠な炭化水素を水中に安定的に分
散させて予め細霧化された燃料を形成することによる、
粘稠な炭化水素を取扱うための新しいアプローチを提供
するものである。予め細霧化された燃料の形成は、粘性
炭化水素を流動状とするように該粘性炭化水素を高温へ
加熱することにより達成される。この加熱炭化水素相
は、第6.1節で述べたような適当な界面活性剤および/
または安定剤を含む水性相と接触させられる。予め細霧
化された燃料を成功裏に形成させるための重要なポイン
トは、水性相を蒸発させないように全工程を通して圧力
を維持することである。適当な圧力、すなわち水性相中
の水の沸騰を防止するのに必要とされる圧力、を維持す
ることによって、水性相は液体状態で存在し、これによ
り連続水相中への炭化水素相の安定した分散を可能とす
る。得られた高温の予め細霧化された燃料は、該燃料の
出口温度が大気圧において水性相の気化温度よりも低く
なるように、適当な熱交換器を用いて迅速に冷却され
る。あるいは、圧力を低下させて、予め細霧化された燃
料中に含まれる水の一部をフラッシュすることにより混
合物が冷却される。
6.3.2 熱分解炭化水素排出部を用いての予め細霧化さ
れた燃料の形成 精油工業において一般的に知られているように、熱分
解装置の排出物より得られる残留炭化水素類は一般的で
はない問題を提起した。より多量の高比重炭化水素を得
るための操作において必要とされる極端な条件は、まる
で異なった、非混合性のフラクションへと非常に分離し
やすい残留物をもたらした。この現象の起こる理由は十
分には解明されていないが、アスファルテンのような高
分子量成分の不安定化が一因となっていると考えられて
いる。このような炭化水素類を用いて第6.3節で述べた
ような予め細霧化された燃料を形成する場合には、得ら
れる水中油型エマルジョンが短期間の静置貯蔵後に3つ
の相に分離してしまう。これらの層は低API比重炭化水
素の底部相、水/界面活性剤の中間相および高API比重
炭化水素の上部相よりなるものである。特定の理論によ
り拘束されたり、制限されることを望まないが、この分
離は、「粘着性のある状態」とオストワルト熟成現象
(Ostwald ripening phenomena)の双方に起因すると考
えられる複合相互作用の発現に十分な時間を提供する、
予め細霧化された燃料のゆっくりとした冷却によるもの
である、と本発明者らは推測する。適当な熱交換器の使
用により、またはこの新しく形成された予め細霧化され
た燃料を炭化水素の軟化点よりも少なくとも約100゜F
(37.8℃)低い温度に急冷する方法により、分離しやす
い傾向を低下させることができる。水中油型エマルジョ
ンが混合装置を出るときにそれを急冷することによっ
て、時間の経過とともに分離しない安定した予め細霧化
された燃料が得られる。さらに、高温の予め細霧化され
た燃料の急冷は、上記した複合相互作用を起こすのに十
分な時間を提供しないと推測される。
6.3.3 スラリーと予め細霧化された燃料との混合 液体燃料のbtu含有量を高めるための経済的方法は、
低軟化点燃料中へ高軟化点の炭化水素質原料(例えば、
石炭、コークス、ROSE残油等)を配合することにより達
成される。これは通常、高軟化点の炭化水素を非常に小
さな粒子(通常粒径約100μm)を形成するように粉砕
し、次に、液体燃料中へこの固体粒子を分散させること
により行なわれる。しかしながら、液体への固体の分散
は、一般的に、粘度増加などの好ましからざる特性を有
する燃料の製造をもたらす結果となる。
高軟化点の炭化水素質原料(例えば、石炭、コーク
ス、ROSE残油等)を経済的に利用する新規な方法は、そ
れを予め細霧化された燃料中へ配合することにより達成
される。これは、最初に、高軟化点の物質を非常に微細
な粒子(通常約30μm未満)に粉砕し、次に該粒子を予
め細霧化された燃料に適合する界面活性剤パッケージを
含有する連続水性相へ分散させてスラリーを形成するこ
とにより行なわれる。
分散された粒子のスラリーは、スラリーを形成するた
めに用いたもの以外の炭化水素から調製された予め細霧
化された燃料と適当な比率で混合される。このスラリー
と予め細霧化された燃料との混合は、混合前のスラリー
または予め細霧化された燃料よりも低い粘度を有する液
体燃料をもたらす。スラリー/予め細霧化された燃料の
混合物において観察される粘度低下の理由は十分には解
明されていない。特定の理論により拘束されたり制限さ
れることを望まないが、本発明者らは、粒子同士の相互
作用の低減がその一因であると考えている。
6.4 エマルザン安定化炭化水素ゾルの特性 水中炭化水素型エマルジョンの炭化水素液滴は、炭化
水素相の密度が水性相のそれよりも低くかつ分散相中の
該滴滴がブラウン運動により安定化されるには大きすぎ
るという条件で、クリーミングとして知られている過程
で通常表面へと上昇し、水性相上に「浮く」こととな
る。「クリーム」が所定の時間にわたり静かな状態に保
っておくと、液滴は合体(凝集)し、2つの分離した相
を生じる。エマルザン、特にα−エマルザン、は合体を
遅らせるのにきわめて有効であり、「クリーム」中のエ
マルザン安定化液滴は水性相中へ容易に再分散すること
ができる。
エマルジョンの安定性を制御する主な要因は静電(帯
電)効果および立体効果である。エマルザンの特性はこ
れらの作用機構の最適な利用に向いている。その大きな
分子量と高度に特異的な三次元構造は、炭化水素/水界
面の有効な被覆をもたらすものである。これは隣接する
液滴が衝突する際の油と油の接触を効果的に阻止する。
同時に、エマルザンのポリアニオン性はエマルジョン液
滴の表面を負に帯電させ、これは反発力を生み出し、炭
化水素液滴間の衝突頻度を顕著に減少させる。加えて、
水相における多分子性エマルザンミセルの不在および炭
化水素相へのエマルザン溶解性の欠除は、油/水界面へ
のエマルザン分子の効果的な移動および付着をもたら
す。それゆえ、エマルジョン安定化に関する全体的な化
学的必要条件は非常に小さなものとなり、油滴の大き
さ、すなわち望まれる界面領域、に直接関係してくる。
エマルザン類が既存のエマルジョン安定剤を超えて与
える利点は、以下に要約される。炭化水素ゾルにおい
て、エマルザンは主として油/水界面にのみ存在し、本
質的に水相中にも油相中にも測定可能なエマルザンを見
出すことはできない。過剰な水の存在下でさえも、ごく
わずかな量のエマルザンが必要とされるだけである。エ
マルザン安定化炭化水素ゾルは、約1:4よりも低い水:
油比においても、油中水型エマルジョンへの逆転に効果
的に抵抗する。これはエマルザンの油への不溶性に一部
よるところであり、またエマルザン分子の特異的三次元
構造に一部よるものである。
6.5 炭化水素類のブレンド いくつかの場合には、炭化水素類は従来の加工方法で
は粘稠すぎるか、または安定な予め細霧化された燃料中
に配合するには都合のわるい特徴(すなわち、低比重、
過剰のパラフィン、芳香族および/またはアスファルテ
ン含量など)を有する。加工のために粘度を低下させる
か、または好ましくない特徴を軽減する一つの方法は、
この好ましくない炭化水素を、予め細霧化された燃料の
形成に適した特性を有する好ましい炭化水素とブレンド
することである。この方法では、さもなくば使用不能な
炭化水素を使用可能な形態へと「調製」することができ
る。
6.6 炭化水素ゾルの輸送および利用 炭化水素ゾルは、バイオ乳化剤を含有しているので、
タンカーまたは荷船で、より重要なことには従来のパイ
プライン(標準的非加熱パイプライン網を含む)を通し
て、それらを輸送することを可能とする特性を有してい
る。特にパイプライン輸送にとって重要な、炭化水素ゾ
ルにより示される特性は、とりわけ、低減された粘度、
相当の剪断速度の条件下でさえも示される凝集に対する
安定性、高塩度水性相との適合性および非腐食性であ
る。約60゜F(15.6℃)で約500cp以下の粘度を有する炭
化水素ゾルは、許容される流速およびほどよい圧力低下
で、油輸送用の遠心ポンプの経済的使用を可能にする。
パイプライン輸送の目的のためには、第6.1節の界面活
性剤パッケージを約1:100〜約1:5,000の範囲内の比率に
おいて変えられる最小有効濃度で使用することが望まし
い。炭化水素ゾルは非加熱貯蔵タンク内に貯蔵すること
ができ、均質性を維持するために任意に撹拌装置を取り
付けてもよい。
一旦それらの目的地へ輸送されたから、所望により炭
化水素ゾルを脱乳化することができる。より重要なこと
は、炭化水素ゾルは他の予め細霧化された燃料と同様
に、脱水処理することなく、直接可燃性燃料として使用
することができる。それらは、現在第6号重油(いわゆ
る、バンカーC重油)を発火させるのに用いられている
燃焼装置、とりわけ、蒸気発生器、加熱システムまたは
溶鉱炉において使用され得るものである。炭化水素ゾル
は、他の予め細霧化された燃料の場合と同じように、燃
料コスト、貯蔵コストおよび原料取扱いコストを低くす
ることによって、あまり高額でないプラント操作が可能
であるかもしれない。炭化水素ゾルおよびその他の予め
細霧化された燃料は、その状況に応じて第2号油または
それより高級の燃料の代替品として使用することができ
る。
利用に先立つ長い貯蔵期間または長い距離にわたる輸
送が必要でない場合には、炭化水素ゾルにより示される
安定性はあまり重要にならない。短い距離の輸送または
現地での利用が意図されている場合には、バイオ乳化剤
安定化エマルジョンを形成することは必ずしも必要では
ない。さらに、燃焼を容易とするために安定化されたエ
マルジョンを形成することは必要ではない。すなわち、
エマルジョンの安定性は一般に良好な燃焼特性には要求
されない。それゆえ、燃焼に適した予め細霧化された燃
料は、1つの化学界面活性剤のみ、または化学界面活性
剤の組み合せを用いて調製された第6.1節の界面活性剤
パッケージを使って粘性炭化水素を乳化することにより
作ることができる。例えば、70/30の第6号重油/水エ
マルジョンは、等重量比の非イオン性化学界面活性剤と
アニオン性化学界面活性剤を含む界面活性剤パッケージ
を用いて調製することができ、得られた水中油型エマル
ジョン(これも予め細霧化された燃料と呼ばれる)は直
接燃焼させることが可能である。
7.実施例 7.1 バイオ乳化剤の調製 7.1.1 工業級α−エマルザンの調製 エタノール上での発酵の間にアシネトバクター・カル
コアセチカスATCC31012により産生されたα−エマルザ
ン類は、米国特許第4,395,354号(参考としてここに組
み入れる)に詳述されているごとく既知のバイオ乳化剤
である。下記の実験において使用されるα−エマルザン
類は2つの方法のいずれかを用いて調製された、(特に
ことわらない限り)工業級の物質であった。いずれの調
製方法も酵素処理と乾燥を含んでいたが、これらの工程
を行う順序が異なっていた。一方の方法によると、エタ
ノール培地中でのアシネトバクター・カルコアセチカス
ATCC 31012の発酵により得られたα−エマルザン類を
含有する遠心分離化(約90%の細胞を取り去った)発酵
プロスがドラムにて乾燥され、得られた物質は使用前に
以下の方法によって処理された。この物質、すなわち工
業級α−エマルザン、の10重量%懸濁液を脱イオン水で
調製し、そして連続的に撹拌しながら50゜〜60℃に加熱
した。懸濁液のpHは、50重量%の水酸化ナトリウム(必
要に応じて希釈する)を添加してpH8.5に調整した。プ
ロテアーゼ酵素(NOVO Industries製、1.5M アルカラ
ーゼ)を1部(プロテアーゼ):500部(固形α−エマル
ザン)のレベルで添加した。この混合物は撹拌しながら
約3時間、50゜〜60℃に保った。反応混合物の遠心分離
後に目視できる沈澱性エマルザンの不在によって判定し
て、反応を完結させた。酵素処理の完了後に、反応混合
物を約70℃に上げてプロテアーゼを変性させ、その活性
を停止させた。この溶液を室温まで冷却し、そして防腐
剤であるコサンPMA−30(Cosan PMA−30)(Cosan Corp
oration)を1部(コサン):500部(α−エマルザン溶
液)のレベルで添加した。
もう一方の方法では、α−エマルザンの酵素処理を、
以下のプロトコールに従いドラム乾燥の前に行った。エ
タノール培地中でのアシネトバクター・カルコアセチカ
スの発酵により得られたα−エマルザンを含有する発酵
ブロスは、約90%の細菌細胞を除去するために遠心分離
にかけた。遠心分離したブロスに、プロテアーゼ酵素
(前記のものと同じ)を1グラム(プロテアーゼ):500
単位/ミリグラム(比乳化活性)(ここで1単位/ミリ
グラムの比乳化活性は、1:1容量比のヘキサデカン/2−
メチルナフタリン0.1mlおよびトリス−マグネシウム緩
衝液7.5mlを含んでなる標準炭化水素混合物を用いて100
Klett吸収単位をもたらすバイオ乳化剤のミリグラム当
たりの乳化活性の量として定義される)の割合で添加し
た。プロテアーゼ反応を上記のごとく完結させた。プロ
テアーゼ処理した遠心分離ブロスは次にα−エマルザン
の10%(w/v)スラリーへと蒸発させた。このスラリー
を噴霧乾燥し、得られた物質をやはり工業級α−エマル
ザンと呼んだ。
7.1.2 アシネトバクター・カルコアセチカスバイオ乳
化剤の付加的な調製 米国特許第4,395,354号に記載されるようにして、ア
シネトバクター・カルコアセチカスATCC 31012の発酵
をエタノール上で行った。得られたブロスの以下の画分
を界面活性剤パッケージの調製に用いた:すなわち、全
ブロス、上澄液、細胞、酵素処理ブロス、発酵処理上澄
液、酵素処理細胞(なお酵素処理は上記第7.1.1節の2
番目の方法について記載した通りに行った)、均質化細
胞、加熱細胞、そしていわゆる「ミリポアエマルザ
ン」。ミリポアエマルザンは細胞を除去するために全ブ
ロスをミリポア(Millipore)濾過にかけて、続いて酵
素処理(上記)および限外濾過を行なうことにより調製
される。先述の調製物は液体あるいは湿潤形態において
使用された。ミリポアエマルザン試料は、界面活性剤パ
ッケージでの使用に先立って、さらに重炭酸アンモニウ
ムに対して透析され、そして凍結乾燥することができ
る。
ソープストック(soap stock)上でのアシネトバクタ
ー・カルコアセチカスATCC 31012の発酵により得られ
た全ブロスおよび酵素処理前ブロス(参考としてここに
組み入れられる上記米国特許第4,230,801号に記載され
るものと同様の条件下で行なった)もまた用いられた。
米国特許第4,395,354号において述べられたものと同
様の条件下で、発酵槽内でエタノール媒体においてアシ
ネトバクター・カルコアセチカスNS−1(NRRL B−1584
7)を生育させた。全ブロスおよび酵素処理全ブロスを
用いて界面活性剤パッケージを調製した。
アシネクトバクター・アルコアセチカス菌株NS−4
(NRRL B−15848)、NS−5(NRRL B−15849)、NS−6
(NRRL B−15860)およびNS−7(NRRL B−15850)を、
米国特許第4,395,534号に述べられるように、2%エタ
ノール媒体中で振とうフラスコ培養において3日間生育
させた。酵素処理全プロセス試料をNS−4、NS−5およ
びNS−7培養物から調製した。酵素処理上澄液試料はNS
−4、NS−5、NS−6およびNS−7培養物から調製し
た。これらの調製物を用いて界面活性剤パッケージを処
方した。
7.2 粘性炭化水素の特性 7.2.1 ボスカン原油 下記に述べる実験において使用されるボスカン(Bosc
an)原油は、西ベネズエラの油田より産出された重質原
油である。この原油の特性、すなわち比重、API比重
(゜API)、パラフィン含量(重量%)、芳香族含量
(重量%)、アスファルテン含量(重量%)および温度
(華氏)に対する粘土(センチポイズ)特性を実験的に
測定して、表7にまとめた。パラフィン、芳香族および
アスファルテン含量は下記7.2.12節に述べる方法により
測定した。 表 7 ボスカン原油特性 比 重 0.983 API比重(算出) 12.5゜API パラフィン含量 18.0%(w/w) 芳香族含量 60.0%(w/w) アルファルテン含量 22.0%(w/w) 粘 度(cp) 温度゜F(℃) 4,500 140(60℃) 24,000 100(38℃) 192,000 60(16℃) 7.2.2 テキサス火攻原油 下記に述べる実験に用いられるテキサス原油は東テキ
サス(テキサス州クイットマン)の油田より火攻法(fi
reflood method)により産出されたものである。この原
油の特性、すなわち26℃での比重〔ASTM D1217−81〕、
API比重、パラフィン含量、芳香族含量および温度に対
する粘度特性を下記第7.2.11節に述べるように実験的に
測定して、表8にまとめた。 表 8 テキサス火攻原油特性 比 重 0.981 API比重(算出) 12.7゜API パラフィン含量 26.1%(w/w) 芳香族含量 51.1%(w/w) 粘 度(cp) 温度゜F(℃) 1,748 160(71℃) 4,085 140(60℃) 8,752 120(49℃) 27,615 100(38℃) 82,000 80(26.7℃) 7.2.3 第6号残留試験重油 第7.5節において述べる実験に用いられる第6号残油
重油はMITエネルギー研究所(MIT Energy Laboratory)
(マサチューセッツ州ケンブリッジ)より得られた。こ
の残留重油の特性、すなわちその比重、API比重、パラ
フィン含量、芳香族含量、アスファルテン含量および温
度に対する粘度特性を実験的に測定して、表9にまとめ
た。パラフィン、芳香族およびアスファルテン含量は下
記7.2.12節に述べるようにして測定した。 表 9 第6号残滓性試験重油特性 比 重 0.977 API比重(算出) 13.3゜API パラフィン含量 23%(w/w) 芳香族含量 38%(w/w) アスファルテン含量 39%(w/w) 粘 度(cp) 温度゜F(℃) 1,200 100(38℃) 5,000 70(21℃) 20,000 40(4.4℃) 7.2.4 ユニオンカットバックタール 下記に述べる実験において用いられるユニオン(Unio
n)カットバックタールは取扱いを容易にするためにカ
ッターストックと混合されたカリフォルニア残油であ
る。このタールの特性、すなわちその比重、API比重、
パラフィン含量、芳香族含量、アスファルテン含量、灰
分含量および温度に対する粘度特性を実験的に測定し
て、表10にまとめた。パラフィン、芳香族およびアスフ
ァルテン含量は下記第7.2.12節に述べる方法により測定
した。 表 10 ユニオンカットバックタール特性 比 重 0.98 API比重(算出) 12.9゜API パラフィン含量 22%(w/w) 芳香族含量 54%(w/w) アスファルテン含量 24%(w/w) 灰分含量 7%(w/w) 粘 度(cp) 温度゜F(℃) 1,796 210(99℃) 4,490 190(88℃) 12,347 170(77℃) 123,479 130(54℃) 7.2.5 カリフォルニア減圧残油 下記に述べる実験において用いられるカリフォルニア
減圧残油は、カーン・カウンティ(Kern County)原油
から得られ、カリフォルニア精油所から提供された減圧
残油である。この残油の特性、すなわちその比重、API
比重、パラフィン含量、芳香族含量、アスファルテン含
量および温度に対する粘度特性を実験的に測定して、表
11にまとめた。パラフィン、芳香族およびアスルファル
テン含量は下記第7.2.12節において述べる方法によって
測定した。 表 11 カリフォルニア減圧残油特性 比 重 0.9934 API比重(算出) 10.9゜API パラフィン含量 17%(w/w) 芳香族含量 72%(w/w) アスファルテン含量 11%(w/w) 粘 度(cp) 温度゜F(℃) 4,490 220(104℃) 27,838 180(82℃) 206,540 140(60℃) 7.2.6 オクラホマ減圧残油 下記に述べる実験において用いられるオクラホマ減圧
残油は大陸の中程の精油所から得られた減圧残油であ
る。この残油の特性、すなわちその比重、API比重、パ
ラフィン含量、芳香族含量、アスファルテン含量および
温度に対する粘度特性を実験的に測定して、表12にまと
めた。パラフィン、芳香族およびアスファルテン含量は
下記第7.2.12節において述べる方法により測定した。 表 12 オクラホマ減圧残油特性 比 重 0.9364 API比重(算出) 19.6゜API パラフィン含量 20%(w/w) 芳香族含量 70%(w/w) アスファルテン含量 10%(w/w) 粘 度(cp) 温度゜F(℃) 3,098 220(104℃) 14,143 180(82℃) 98.780 140(60℃) 251,440 120(49℃) 7.2.7 接触水素化残油(Hオイル) 下記に述べる実験において用いられるHオイルは、残
油を接触水素化する過程で得られたものである。この残
油はルイジアナ州の精油所から得られたものである。こ
の残油の特性、すなわちその比重、API比重、パラフィ
ン含量、芳香族含量、アスファルテン含量および温度に
対する粘度特性を実験的に測定して、表13にまとめた。
パラフィン、芳香族およびアスファルテン含量は下記第
7.2.12節において述べるようにして測定した。 表 13 Hオイル特性 比 重 1.0196 API比重(算出) 7.3゜API パラフィン含量 22%(w/w) 芳香族含量 57%(w/w) アスファルテン含量 21%(w/w) 粘 度(cp) 温度゜F(℃) 2,424 200(93℃) 19,936 160(71℃) 244,705 120(49℃) 7.2.8 ROSE残油 下記に述べる実験において用いられるROSE残油は、減
圧残油から残存する軽質留分を抽出するROSE〔残油超臨
界抽出(Residuum Oil Supercritical Extraction)〕
プロセスにより得られたものである。この残油の特性、
すなわちその比重、API比重、パラフィン含量、芳香族
含量、アスファルテン含量および温度に対する粘度特性
を実験的に測定して、表14にまとめた。パラフィン、芳
香族およびアスファルテン含量は下記第7.2.12節におい
て述べる方法により測定した。 表 14 ROSE残油特性 比 重 1.17 API比重(算出) −10.6゜API パラフィン含量 4%(w/w) 芳香族含量 18%(w/w) アスファルテン含量 78%(w/w) 7.2.9 ジャーマンビスブレーカー残油 下記に述べる実験において用いられるジャーマンビス
ブレーカー(German visbreaker)残油は減圧残油の熱
分解によって得られたものである。このビスブレーカー
残油はドイツ連邦共和国にある精油所から得られたもの
である。この残油の特性、すなわちその比重、API比
重、パラフィン含量、芳香族含量、アスファルテン含量
および温度に対する粘度特性を実験的に測定して、表15
にまとめた。パラフィン、芳香族およびアスファルテン
含量は下記第7.2.12節において述べる方法によって測定
した。 表 15 ジャーマンビスブレーカー残油特性 比 重 0.9553 API比重(算出) 16.6゜API パラフィン含量 17%(w/w) 芳香族含量 61%(w/w) アスファルテン含量 22%(w/w) 粘 度(cp) 温度゜F(℃) 2,470 200(93℃) 16,389 160(71℃) 174,032 120(49℃) 7.2.10 テキサスビスブレーカー残油 下記において述べるテキサスビスブレーカー(Texas
visbreaker)残油は、減圧残油の熱分解によって得られ
たものである。このビスブレーカー残油はテキサスにあ
る精油所から得られたものである。この残油の特性、す
なわちその比重、API比重、パラフィン含量、芳香族含
量、アスファルテン含量および温度に対する粘度特性を
実験的に測定して、表16にまとめた。パラフィン、芳香
族およびアスファルテン含量は下記第7.2.12節において
述べる方法により測定した。 表 16 テキサスビスブレーカー残油特性 比 重 0.989 API比重(算出) 11.6゜API パラフィン含量 28%(w/w) 芳香族含量 48%(w/w) アスファルテン含量 24%(w/w) 粘 度(cp) 温度゜F(℃) 449 200(93℃) 898 160(71℃) 4,624 120(49℃) 61,782 80(26.7℃) 7.2.11 炭化水素特性の測定方法 温度に対する粘度特性は、油を表7〜表13および表15
〜16の所定の温度へと加熱し、レオマト30(Rheomat 3
0)流動計(Contraves AG)を使って30sec-1の近似剪断
速度で粘度を測定することにより得られた。
前記の例のいくつかの油のパラフィン含量および芳香
族含量は、n−ヘプタンおよび塩化メチレンにおける炭
化水素溶解度に基づく画分に油を分離する方法によって
測定した。パラフィン画分はn−ヘプタンに溶解する炭
化水素画分として定義される。芳香族画分は塩化メチレ
ンに溶解する炭化水素画分として定義される。
用いられた材料は次の通りである:0.1ミリグラム(m
g)精度の化学天秤、500ミリメーター(mm)、ビューレ
ット型クロマトグラフィーカラム、計量済の収集フラス
コ、試薬級の塩化メチレン、n−ヘプタン(99モル%)
およびアルミナ吸着剤。このアルミナは310℃に設定し
たオーブン中で12〜14時間加熱することで活性化した。
アルミナはデシケーター中で冷却して、使用まで密封容
器に入れて保存した。3/4充填されたクロマトグラフィ
ーカラムを使用した。
分離は、試料油の500〜1000mg(±0.1mg)の定量的計
量によって実施した。粘性油をティッシュペーパー製の
試料パウチ中に計量し、続いてカラムに入れた。(粘稠
でない油は、通常、直接カラム中において計量した。)
カラムへの試料油の導入後、200〜250mlのn−ヘプタン
をカラムを通して流した。アルミナ充填材を過度にかき
乱さない方法で溶剤を添加することが好ましい。溶離剤
は計量済の蒸発フラスコ中に集めた。すべてのn−ヘプ
タンがカラムを流れ去った後、最初の蒸発フラスコを別
の計量済のフラスコと取り替えた。次に塩化メチレンを
カラムに導入して、カラムを通過させた。
集められた溶離剤は適当な安全措置を講じた減圧蒸発
により各フラスコから除去した。乾燥フラスコを再計量
し、そして試料油のもとの重量に基づいてパラフィンお
よび芳香族化合物の百分率を算出した。すべての試料は
2回の反復実験を行った。
比重は、試料油の測定容積を量り、そして同容量の水
の質量対する油の質量の比を計算することにより求め
た。API比重は次の一般式: により比重から算出した。
7.2.12 アスファルテン含量を包含する、炭化水素特性
の測定方法 実施例7.2.1、7.2.3ないし7.2.10の炭化水素を特徴づ
けるために用いた方法は、第7.2.11節のものと本質的に
同じである。しかしながら、粘性炭化水素類のパラフィ
ンおよび芳香族含量に加えてアスファルテン含量を測定
するために新しい手法を採用した。それを以下に詳述す
る。
試料炭化水素のパラフィン、アスファルテンおよび芳
香族含量は、炭化水素をn−ヘプタン中に分散し、アス
ファルテン分を濾過により除去し、そして残留成分をn
−ヘプタンおよび塩化メチレンにおける溶解度に基づい
て分離する方法により得られた。アスファルテン画分
(沈澱物)はn−ヘプタン中の炭化水素の分散体から濾
別される。パラフィン画分はn−ヘプタンに溶解する部
分である。芳香族画分は塩化メチレンに溶解する部分で
ある。
用いられた材料は次の通りである:0.1ミリグラム(m
g)精度の化学天秤、500ml Masonジャーに固定したブレ
ンダー(Osterizer Galaxy 14)とブレード、予め計量
したワットマン1号紙、漏斗、回転蒸発装置、500ミリ
メーター(mm)ビューレット型クロマトグラフィーカラ
ム、計量済の収集フラスコ、試薬級の塩化メチレン、n
−ヘプタン(99モル%)およびアルミナ吸着剤。アルミ
ナはオーブン中310℃で12〜14時間加熱することで活性
化させた。このアルミナを冷却し、使用するまで密封容
器に入れて保存した。全量の3/4充填されたクロマトグ
ラフィーカラムを使用した。
1〜2gの炭化水素試料をn−ヘプタン100mlを含むMas
onジャーに定量的に加えた。最大速度で1〜2分間ブレ
ンドした後、ジャーとその内容物を追加のn−ヘプタン
100mlで洗浄した。分散した試料は、ワットマン1号紙
を通して濾過し、濾液をErlenmeyerフラスコ中に集め
た。カラムへの濾液の導入後、流出液を計量済の蒸発フ
ラスコ中に集めた。n−ヘプタンが完全に溶出された
後、塩化メチレン200mlをカラムに加え、カラムが乾燥
するまで別の計量済の蒸発フラスコ中に溶出物質を集め
た。
溶離用の溶剤は、その溶剤に適当な温度において回転
減圧蒸発器を用いて除去した。
計量済の濾紙およびフラスコを再計量し、そしてアス
ファルテン、パラフィンおよび芳香族の百分率を試料の
もとの重量に基づいて計算した。個々の試料は2回の反
復実験を行った。パラフィン、芳香族およびアスファル
テン含量に関する前記の表に示されるすべての百分率
は、比較目的のために100%回収率に調整されたもので
ある。
7.3 粘度減少実験 7.3.1 界面活性剤パッケージおよび炭化水素の乳化 ボスカン原油を効果的に乳化するために用いられた5
つの界面活性剤パッケージの組成を表17に示してある。
用いられたα−エマルザンは、第7.1.1節に記載した最
初の方法により調製された工業級α−エマルザンであっ
た。化学界面活性剤、テルギトール(Tergitol)15−S
−X(ここでXはエチレンオキサイドのモル数を表わ
す)、テルギトールTMN−6、テルギトールNP−40(以
上、Union Carbide Corp.)トリトン(Triton)X−114
(Rohm&Haas Co.)およびアルフォニック(Alfonic)1
412−A(Conoco)は市販されている。エマルジョン
は、エマルジョンへの空気のビーティング(beating)
を防止する低速にてOsterizer Galaxy 14ブレンダー中
で調製した。ボスカン原油対脱イオン水の比は70:30容
量比(v/v)であった。界面活性剤パッケージは1:250〜
1:2,000〔界面活性剤パッケージ:油、重量比(w/w)〕
の範囲にわたって効果的に用いられた。α−エマルザン
15%、テルギトールNP−40 42.5%およびアルフォニッ
ク1412−A 42.5%よりなる界面活性剤パッケージが、ボ
スカン原油に対して用いられる好ましい界面活性剤パッ
ケージであると見なされた。油2000部当りこの界面活性
剤パッケージ1部で形成されたエマルジョン(70/30、
ボスカン原油/脱イオン水)は、少なくとも3週間にわ
たり安定でありかつ低減された粘度を維持することが観
察された。加えて、この界面活性剤パッケージは70/30
のボスカン原油/水エマルジョンを、油20,000部当り1
部という低い処理率で形成するために用いられた。
一般的なタイプの原油を効果的に〔単独もしくは組合
せで〕乳化したその他の界面活性剤としては、アルフォ
ニック1012−60(Conoco,Inc.)、10〜12個の炭素原子
(C10〜C12)の鎖長および60%エトキシ化を有するエト
キシ化線状アルコールである;プロトウェット(Protow
et)4196(Proctor Chemical Co.)、ノニルフェノール
エトキシレートのスルホスクシネートのナトリウム塩で
ある;プロトウェット4337(Proctor Chemical Co.)、
ジシクロヘキシルスルホスクシネートのナトリウム塩で
ある;ツイーン80(ICI Americas,Inc.)、ポリオキシ
エチレン(20)ソルビタンモノオレエートである;プル
ロニック(Pluronic)F88(BASF Wyandotte)、プロピ
レンオキサイドとエチレンオキサイドのブロック共重合
体である;ペトロネート(Petronate)L(Witco Chemi
cal Corp.)、石油スルフォネートのナトリウム塩であ
る;およびコノコAXS(Conoco,Inc.)、キシレンスルフ
ォネートのアンモニウム塩である;が挙げられる。
オクラホマ減圧残油を乳化するために効果的に用いら
れたいくつかの界面活性剤パッケージの組成を表18に示
してある。用いられたα−エマルザンは第7.1.2節に記
載した方法によりエマルザンの全ブロスから調製された
ものであった。界面活性剤、テトロニック(Tetronic)
707(BASF Wyandotte Corp.)、アリパル(Alipal)EP
−110、アリパルCO−436(以上、GAF Corp.)、ダキサ
ッド(Daxad)17(W.R.Grace&Co.)、ノプコサント(N
opcosant)(Diamond Shamrock)、トリトンX系列およ
びタモール(Tamol)850(Rohm&Haas Co.)、テルギト
ールNP系列(Union Carbide Corp.)ならびにコンコス
ルフェート(Conco Sulfate)219(Continental Chemic
al Co.)は市販されている。エマルジョンは、エマルジ
ョンへの空気のビーティングを防止するようにして中速
にてOsterizer Galaxy 14ブレンダー中で調製した。オ
クラホマ減圧残油対蛇口水の比は70:30重量比(w/w)で
あった。界面活性剤パッケージは1:10〜1:250(界面活
性剤パッケージ:油)の重量比(w/w)の範囲にわたっ
て効果的に使用された。ダキサッド17 15%およびアリ
パルCO−436 85%よりなる界面活性剤パッケージがオク
ラホマ減圧残油に対して用いられる好ましい界面活性剤
パッケージであると見なされた。この界面活性剤パッケ
ージを用いて調製されたエマルジョンは、少なくとも5
週間にわたり安定でかつ低減された粘度を維持すること
が観察された。この処方物は、70/30の残油/水エマル
ジョンを、油750部当り1部という低い処理率で形成す
るために用いられた。
第7.2.4節〜第7.2.10節において述べられた残油炭化
水素は、表18に挙げられた界面活性剤パッケージのいく
つかを用いて安定な予め細霧化された燃料へと首尾よく
乳化された。カリフォルニアおよびオクラホマ減圧残油
に関しては、好ましい界面活性剤パッケージは第19番の
ものであった。ユニオンカットバックタールに関して
は、好ましい界面活性剤パッケージは第25番のものであ
った。第18番の界面活性剤パッケージはジャーマンビス
ブレーカー残油との使用に好ましいものであり、また第
17番目の界面活性剤パッケージはテキサスビスブレーカ
ー残油、ROSE残油および接触水素化残油との使用に好ま
しいものであった。
表19は、種々の界面活性剤パッケージを用いて安定な
エマルジョン(第3節参照)へとうまく乳化された又は
いまだうまく乳化されない油の種類を列挙するものであ
る。首尾よく乳化されて安定なエマルジョンを形成した
として掲げられたすべての油は、α−エマルザン(工業
級)15%、テルギトールNP−40 42.5%およびアルフォ
ニック1412−A 42.5%(重量パーセント)よりなる界面
活性剤パッケージを、油500重量部当り1重量部用い
て、乳化され得るものである。パラフィンおよび芳香族
含量(重量パーセント)の測定に用いられた方法は第7.
2.11節および第7.2.12節に記載される。
7.3.2 予め細霧化された燃料の粘度に及ぼす水性相中
のメタノールの影響 予め細霧化された燃料は、水性相に加えられたメタノ
ールを用いてブレンダー中において(エマルジョンへの
空気のビーティングを防止するようにして)低速で調製
した。用いられた炭化水素はアメリアフューエルオイル
(Amelia Fuel oil)と呼ばれる第6号残油重油類の混
合物であった。アメリアフューエルオイルの比重は0.99
6で、そのAPI比重は10.6゜APIであった。温度に対する
粘度特性は表20に示される。
表 20 アメリアフューエルオイルの粘度対温度 粘度(cp) 温度゜F(℃) 1,046 100(38℃) 1,405 90(32℃) 2,190 80(26.7℃) 3,578 70(21℃) 6,209 60(16℃) 界面活性剤パッケージはα−エマルザン(工業級)15
%、テルギトールNP−40 42.5%およびアルフォニック1
412−A 42.5%(重量パーセント)よりなるものであっ
た。
界面活性剤パッケージを、メタノールおよび脱イオン
水を種々の割合を含んでいる水性相に添加した。水性相
を約15秒間低速でブレンドして、アメリアフューエルオ
イル対水性相の比が70:30容量比(v/v)である予め細霧
化された燃料を調製した。予め細霧化された燃料中の界
面活性剤パッケージ対アメリアフューエルオイルの最終
比率が1:250となるように、十分量の界面活性剤パッケ
ージを水性相に添加した。表21は、水性相の組成を変化
させた場合における予め細霧化された燃料の粘度の変化
を要約したものである。これらの結果は、少なくとも約
45%までのメタノールの添加が、界面活性剤パッケージ
による粘度減少に顕著な影響を及ぼさないことを示唆し
ている。
表 21 粘度に対する水性相中のメタノールの影響 メタノール(%) 水(%) 粘度(cp) 0 100.0 58.5 1.0 99.0 29.2 2.5 97.5 32.1 4.9 95.1 61.2 10.0 90.0 34.3 11.5 88.5 37.9 12.9 87.1 35.0 15.0 85.0 39.4 24.7 75.3 76.4 44.3 55.7 82.3 100.0 0 1753.7 重量パーセント2 100゜F(37.8℃)における値 7.3.3 予め細霧化された燃料の粘度に及ぼす水含有量
の影響 第7.2.1節において述べられたボスカン原油、第7.2.3
節において述べられた第6号残留試験重油および第7.3.
2節において述べられたアメリアフューエルオイルを用
いて実験を行い、予め細霧化された燃料の粘度に及ぼす
水性相対油相の割合の変化の影響を調べた。3組の実験
すべてにおいて用いられた界面活性剤パッケージは、α
−エマルザン(工業級)15%、テルギトールNP−40 42.
5%およびアルフォニック1412−A 42.5%(重量パーセ
ント)よりなるものであった。表22、表23および表24に
報告される粘度は、第7.2.11節に記載したようにレオマ
ット30で測定されるものである。
ボスカン原油は、界面活性剤パッケージを油に対し1:
250の比で用いて、種々の割合の水中にブレンダーで低
速にて(第7.3.1節におけるものと同様)乳化した。粘
度を100゜F(37.8℃)で測定した。データは表22に示し
てあり、また図Iにグラフで示してある。
同様に、第6号残留試験重油を、界面活性剤パッケー
ジを油に対し1:250の比で用いて、種々の割合の脱イオ
ン水中に乳化した。粘度を100゜Fで測定した。データを
表23に示してある。
さらに、アメリアフューエルオイルを、界面活性剤パ
ッケージを油に対し1:250の比で用いて、種々の割合の
メタノール13.3重量%および脱イオン水86.7重量%でな
る水性相中に乳化した。粘度を100゜Fで測定した。デー
タを表24に示してある。
3つすべての場合において、油:水比が増加するにつ
れて、粘度は同様に増加した。
7.3.4 炭化水素ゾルに及ぼす温度の影響 炭化水素ゾルは、α−エマルザン(工業級)15%、テ
ルギトールNP−40 42.5%およびアルフォニック1412−A
42.5%(重量パーセント)よりなる界面活性剤パッケ
ージを油に対し1:250の比で用いて、ボスカン原油を72:
28および63:37の油:水容量比としてブレンダーで低速
にて(第7.3.1節におけるものと同様)調製した。エマ
ルザン安定化ボスカン原油炭化水素ゾルの温度に対する
粘度特性を、乳化されていない該原油の温度に対する粘
度特性と比較した。炭化水素ゾルに及ぼす温度の影響
は、図2に示されるように、ボスカン原油から調製され
た炭化水素ゾルにおけるものよりも顕著なものではなか
った。
7.3.5 比較定常試験 この実験の目的は、化学界面活性剤をバイオ乳化剤と
共に、またはバイオ乳化剤なしで含む界面活性剤パッケ
ージを用いて調製された粘性原油の水中油型エマルジョ
ンの定常状態下における安定性を調べることにある。特
に、水中油型エマルジョンが破壊あるいは逆転されるこ
となく低減された粘度を維持する時間経過の測定は、こ
のようなエマルジョンを輸送および/または貯蔵目的の
ために取り扱う際の容易性と成功性を評価するために必
要とされた。水中粘性原油エマルジョンの挙動は、エマ
ルジョン破壊をなくしそして作業を再開する前の再乳化
の必要性を省くためにエマルジョンの安定性が必要とさ
れるパイプライン化操作におけるポンプ破損および休業
の可能性を考慮すると、さらに興味をそそるものであっ
た。
表25にその組成が示される数種の界面活性剤パッケー
ジが、界面活性剤パッケージ対油の比が重量比(w/w)
で1:500である水中油型エマルジョン〔油:水=70:30、
容積比(v/v)〕を調製するために用いられた。表25の
界面活性剤パッケージを処方するために用いられた界面
活性剤は市販品である:テルギトールNP−40(Union Ca
rbide Corporation製)またはアルフォニック1412−A
(Conoco.Inc.製)。界面活性剤パッケージは、すぐ下
の表に示すようにα−エマルザン(工業級)を用いてま
たは用いないで調製された。
実験用の水中油型エマルジョンを調製するために用い
られた方法は以下の通りである。適当な容器中に、最終
的なエマルジョンにおいて最高70容量%を占めるように
原油を計量した。使用した原油は、上記第7.2.1節およ
び第7.2.2節において述べられたようなボスカンおよび
テキサス火攻原油であり、さらにカンザス原油であっ
た。油を次に50〜60℃に加熱した。別の容器中へ、最終
的なエマルジョンにおいて界面活性剤パッケージ対油の
1:500重量比(w/w)が得られるように、選ばれた特定の
界面活性剤パッケージ(表25参照)を計量した。十分量
の水を界面活性剤パッケージに加えて、最終エマルジョ
ンにおいて30容量%の水性相を与えるようにした。3種
類の水性相、すなわち、蛇口水、脱イオン水またはテキ
サス塩水を用いた。テスサス塩水は以下の概算濃度(pp
m)のイオン類を含んでいた:ナトリウムイオン28,60
0、カルシウムイオン1,800、マグネシウムイオン290、
第二鉄イオン27、バリウムイオン17、塩化物イオン47,9
00、重炭酸イオン540、および硫酸イオン12。水性相を
油相に添加し、そして第7.3.1節に述べるように、すな
わち、エマルジョンへの空気のビーティングを防止する
ようにして低速で一般的なブレンダーブレードを用いて
ブレンドした。それぞれのエマルジョンは最高29日間に
わたって密封容器に入れて貯蔵した。粘度は、RV3スピ
ンドルを備えたブルックフィールドRVTビスコメーター
(Brookfield Engineering製)を用いて、10rpm、周囲
温度(70〜80゜F)で毎日計測した。5つのグループの
エマルジョンを試験に供し、それらの組成を表26に示し
てある。
グループ1〜7(表26参照)に関する結果はそれぞれ
表27〜表32に示してある。
グループ1の結果は、テキサス火攻原油の蛇口水中の
エマルジョンに関して、共同性界面活性剤であるテルギ
トールNP−40およびアルフォニック1412−Aを含む界面
活性剤パッケージへのα−エマルザン(工業級)15重量
%の添加がα−エマルザン50重量%の添加よりも好まし
く、また、界面活性剤パッケージからのα−エマルザン
の排除よりも好ましいことを示している。グループ2の
結果は、ボスカン原油の脱イオン水中のエマルジョンに
関して、α−エマルザンを含むまたは含まないエマルジ
ョンの測定粘度は許容しうるほどに低減されたが、テル
ギトールNP−40のみを含む界面活性剤パッケージへのα
−エマルザン15重量%の添加は粘度低減を改良するもの
ではないことを示している。グループ3についての結果
は、ボスカン原油のテキサス塩水中のエマルジョンに関
して、テルギトールNP−40のみを含む界面活性剤パッケ
ージへのα−エマルザンの添加は、α−エマルザンを含
まない界面活性剤パッケージからの結果と顕著な相違を
生じるものではないことを示している。しかしながら、
いずれの界面活性剤パッケージも、すなわちα−エマル
ザンを含むものも含まないものも、許容しうるほどに低
減された粘度をもたらした。この結果はさらに塩水が水
性相として使用できることを示している。グループ4の
結果は、テキサス火攻原油の脱イオン水中のエマルジョ
ンに関して、テルギトールNP−40のみを含む界面活性剤
パッケージへのα−エマルザ15重量%の添加は、界面活
性剤パッケージからα−エマルザンを省いたものよりも
好ましいことを示している。グループ5の結果は、テキ
サス火攻原油のテキサス塩水中のエマルジョンに関し
て、テルギトールNP−40のみを含む界面活性剤パッケー
ジへのα−エマルザンの添加は、α−エマルザンを含ま
ない界面活性剤パッケージからの結果と顕著な相違を生
じるものではないことを示している。しかしながら、い
ずれの界面活性剤パッケージも、すなわちα−エマルザ
ンを含むものも含まないものも、許容しうるほどに低減
された粘度を生むものであった。グループ4のデータと
グループ5のデータとの比較は、テキサス火攻原油の水
中油型エマルジョンの粘度に及ぼす水性相の相違の影響
を劇的に実証するものである。このデータは、テキサス
火攻原油を用いて水中油型エマルジョンを調製する際に
は、テキサス塩水の使用の方が脱イオン水の使用よりも
好ましいことを示している。グループ6および7の結果
は、カンザス原油の蛇口水中のまたはテキサス塩水中の
エマルジョンに関し、共同性界面活性剤であるテルギト
ールNP−40およびアルフォニック1412−Aを含む界面活
性剤パッケージへのα−エマルザン15重量%の添加は、
界面活性剤パッケージからのα−エマルザンの排除より
も好ましいものであることを示している。これらのグル
ープからの結果は、同一原油のエマルジョンの時間に対
する粘度特性が水性相の関数としてどのように劇的に変
化するかを、また、あるタイプの原油/水エマルジョン
の時間に対する粘度の挙動が他のタイプの原油/水エマ
ルジョンのものと顕著に相違しうることを例証してい
る。
テキサス火攻原油またはカンザス原油を乳化するため
に用いられた界面活性剤パッケージにおけるα−エマル
ザンの存在は、グループ1、4、6および7からのデー
タ(0%および15%のα−エマルザンに関する表27,30,
32および表33)がグラフとして表わされた図3、4、5
および図6に示されるように、エマルジョン安定性およ
び低減された粘度の維持に顕著な影響を及ぼすものであ
る。それぞれの図面の下方の曲線は、α−エマルザン安
定化炭化水素ゾルに関する粘度対時間特性を表わすもの
である。α−エマルザン安定化炭化水素ゾルの粘度は、
α−エマルザンを含まない界面活性剤パッケージにより
形成されたエマルジョンのものよりも顕著に低減された
ままである。
7.3.6 安定剤の比較 α−エマルザンのエマルジョン安定化効果を、他の公
知の化学エマルジョン安定剤である、ナフタリンスルフ
ォネートおよびリグニンスルフォネートの安定化効果と
比較するための実験を行った。詳細には、75゜F(24
℃)における粘度対時間プロフィールを、α−エマルザ
ン、ナフタリンスルフォネートまたはリグニンスルフォ
ネートのいずれかを含むまたは全く安定剤を含まない4
つのエマルジョンについて追跡した。すべてのエマルジ
ョンは70:30の油:水容量比で第7.2.2節に述べられたテ
キサス火攻原油を用いて調製した。界面活性剤パッケー
ジは油に対し1:500の重量比で用いた。結果を図7に示
す。α−エマルザン安定化炭化水素ゾルは、α−エマル
ザン(工業級)15重量%、テルギトールNP−40 42.5重
量%およびアルフォニック1412−A 42.5重量%よりなる
界面活性剤パッケージを用いて調製した。その粘度対時
間プロフィールは黒の丸で描かれた曲線である。ナフタ
リンスルフォネート安定化エマルジョンは、ナフタリン
スルフォネート15重量%、テルギトールNP−40 42.5重
量%およびアルフォニック1412−A 42.5重量%よりなる
界面活性剤パッケージを用いて調製した。その粘度対時
間プロフィールは黒の三角で描かれた曲線である。リグ
ニンスルフォネート安定化エマルジョンは、リグニンス
ルフォネート15重量%、テルギトールNP−40 42.5重量
%およびアルフォニック1412−A 42.5重量%よりなる界
面活性剤パッケージを用いて調製した。その粘度対時間
プロフィールは黒の逆三角で描かれた曲線である。4番
目のエマルジョン(比較対照)は、テルギトールNP−40
50重量%およびアルフォニック1412−A 42.5重量%
を含むが追加のエマルジョン安定剤を含まない界面活性
剤パッケージを用て調製した。その粘度対時間プロフィ
ールは白の四角で描かれた曲線である。
エマルジョン形成の直後を、測定のゼロ時とした。そ
の後、エマルジョンを静止状態で28日間保持し、その間
粘度増加があるか否かを調べるために、4つのエマルジ
ョンの粘度を毎日測定した。図7において星印として表
わされる点は、ナフタリンスルフォネート安定化エマル
ジョンに関しては8日で、リグニンスルフォネート安定
化エマルジョンに関しては12日で、これら2つのエマル
ジョンが不首尾に終わった。すなわち油中水型エマルジ
ョンに逆転したことを表わしている。図7から、この実
験条件下において、α−エマルザンがテキサス火攻原
油:水エマルジョンの安定剤として2つの化学安定剤
(リグニンスルフォネートおよびナフタリンスルフォネ
ート)または共同性界面活性剤(テルギトールNP−40お
よびアルフォニック1412−A)のみよりも顕著に効果的
であることが分かる。
精製級、工業級、全ブロス、上澄液およびアシネトバ
クター・カルコアセチカスATCC 31012細菌細胞の形態
におけるα−エマルザン調製物(第7.1節参照)が、オ
クラホマ減圧残油のエマルジョンを形成させかつ安定化
させるその能力によって比較された。すべてのエマルジ
ョンは70:30の油対水重量比で調製された。水性相は200
重量部の油に対し1重量部の界面活性剤パッケージを含
んでいた。85重量%を占める界面活性剤はトリトン−16
5、アリパルEP−110またはアリパルCO−436のいずれか
であった。性能はエマルジョン粘度、相分離および炭化
水素混入度により特徴づけられた。最も大きな違いはエ
マルジョン形成の2日以上経過後に現れた。すべての場
合においてはα−エマルザン調製物は界面活性剤パッケ
ージ総量の15重量%を占めるものであった。工業級α−
エマルザンは、共同性界面活性剤の存在にもかかわら
ず、精製品よりも低い粘度のエマルジョンを形成した。
全ブロス、上澄液および細胞中のα−エマルザンは、用
いた共同性界面活性剤により異なる応答を示した。最も
有利な結果は全ブロスの場合に見られた。全ブロスは工
業級または精製品よりも流動性のあるエマルジョンを繰
り返し生み出した。すべてのα−エマルザン調製物が、
長期間エマルジョンの安定性および低粘度を維持するに
あたって等しく効果的であるわけではなかった。細胞中
に存在するα−エマルザンは低減された粘度を示すエマ
ルジョンの維持においてバラツキのある結果を示した
が、この物質はクリーミングを常に阻止するものであっ
た。加えて、酵素処理は、この炭化水素を含むエマルジ
ョンの調製におけるエマルザンの性能にほとんど利益を
与えなかった。したがって、全ブロスにより得られる一
定の結果ゆえに、オクラホマ減圧残油の乳化に関して
は、それが最適なα−エマルザン源となる。
炭素源としてソープストックを用いたアシネトバクタ
ー・カルコアセチカスATCC 31012培養物より産生され
たα−エマルザンは、エタノール上で増殖させた培養物
から得られたものと同様の結果を示した。
7.1.2節に記載したアシネトバクター・カルコアセチ
カスのNS株類により産生された物質の調製物は、オクラ
ホマ減圧残油のエマルジョンを形成しそして安定化する
ために用いられた。すべてのエマルジョンは70:30の油
対水重量比で調製された。水性相は200重量部の油に対
して1重量部の界面活性剤パッケージを含んでいた。85
重量%を占める界面活性剤はアリパルCO−436であっ
た。すべての場合において、NS物質は界面活性剤パッケ
ージ総量の15重量%を占めた。
バイオ乳化剤の他に、従来の合成界面活性剤が存在
し、これらはエマルジョン安定剤としても公知であり、
これらの物質の例としてリグニンスルフォネートやナフ
タリンスルフォネートがある。これらの界面活性剤によ
るα−エマルザンの置換もまた水中油型エマルジョンの
形成を可能とする。しかし、リグニンスルフォネートは
低減された粘度のエマルジョンを生成しないが、ナフタ
リンスルフォネートは粘性残油とともに用いるための一
般に満足できるα−エマルザン代替品である。これらの
ナフタリンスルフォネート類は非常に流動的なエマルジ
ョンを形成するのみならず、完全な阻止ではないにして
も、油のクリーミングを最小限に抑える。これら特定の
アニオン性界面活性剤は前に述べたような共同性界面活
性剤類と共にうまく作用して、エマルジョンを成功裏に
形成させるだろう。
7.3.7 スラリーと予め細霧化された燃料との混合 カリフォルニア減圧残油から安定な予め細霧化された
燃料を形成し、またROSE残油から安定なスラリーを形成
するために効果的に用いられた界面活性剤パッケージの
組成は表18のパッケージ17に示される。用いたα−エマ
ルザンは第7.1.1節において述べられるような工業級の
エマルザンより調製されたものである。界面活性剤リグ
ノソルBD(Lignosol BD)(Reed Ltd.Chemical Div.
製)、トリトンX系列(Rohm&Haas Co.製)およびテル
ギトールNP系列(Union Carbide Corp.製)は市販のも
のである。予め細霧化された燃料とスラリーは双方と
も、得られる分散体中への空気の混入を防止するように
して高速でOsterizer Galaxy 14ブレンダー中で調製し
た。カリフォルニア残油およびROSE残油のそれぞれの水
相に対する比率は、70/30の重量比であった。界面活性
剤パッケージは、予め細霧化された燃料とスラリーの双
方に対して1:100(界面活性剤/炭化水素)の重量比で
用いた。トリトンX−405 42.8%、テルギトールNP−40
28.6%、リグノソルBD 14.2%および工業級α−エマル
ザン14.2%よりなる界面活性剤パッケージは、カリフォ
ルニア減圧残油およびROSE残油の双方とともに使用する
のに適した界面活性剤パッケージであった。スラリーと
予め細霧化された燃料との混合の結果を表34に示す。
表 34 予め細霧化された燃料/スラリー混合物の粘度 粘度(CP) 1.予め細霧化された燃料 220 2.スラリー 515 3.50/50重量比(w/w)の予め細霧化された燃料/スラリ
ー 175 7.3.8 加圧下高温での予め細霧化された燃料の形成 高温かつ加圧下に安定な予め細霧化された燃料を形成
するために効果的に用いられた界面活性剤パッケージの
組成は以下の通りであった:線状ドデシルベンゼンスル
フォネートであるナコーナル90−F(Nacconal 90−
F)(Stepan Chemical Co.製)88.5重量%、およびα
−エマルザン全ブロス11.5重量%。用いたα−エマルザ
ンは第7.1.2節に記載したようにして発酵後全ブロスか
ら調製した。炭化水素相対水性相の比は70:30(カリフ
ォルニア減圧残油/蛇口水)重量比である。界面活性剤
は1:200(界面活性剤/炭化水素)重量比で用いた。予
め細霧化された燃料は第6.3節に記載したようにして、
しかし以下の変更を加えて調製した。すなわち、予め細
霧化された燃料を300゜F(149℃)で調製し、かつ約70p
siの圧力を維持して水性相の蒸発を防止した。次に、予
め細霧化された燃料を適当な熱交換器を用いて212゜F
(100℃)よりも低い温度に冷却し、圧力を解放させ
た。ナコナール90−Fのみを含む界面活性剤を用いて前
述の実験を行ったところ、同様の結果が得られた。
7.3.9 熱分解炭化水素排出物を用いての予め細霧化さ
れた燃料の形成 ジャーマンビスブレーカー残油から安定な予め細霧化
された燃料を形成するために効果的に用いられた界面活
性剤パッケージの組成は次の通りであった:トリトンX
−705(Rohm&Haas Co.製)50重量%、テルギトールNP
−70(Union Carbide Corp.製)33.3重量%および全ブ
ロスα−エマルザン16.7重量%。用いたα−エマルザン
は第7.1.2節に記載した方法に従い発酵後全ブロスから
調製した。予め細霧化された燃料は、得られる分散体中
への空気の混入を防止するようにして最高速でOsterize
r Galaxy 14ブレンダー中で調製した。炭化水素相対水
性相の比は69.2:30.8重量比であった。界面活性剤パッ
ケージは1:350(界面活性剤:炭化水素)の重量比で用
いた。
予め細霧化された燃料の形成に用いられた方法は第6.
3節に記載される方法であるが、次のような変更を加え
た。すなわち、予め細霧化された燃料を形成するために
用いる水を2分割した。37.5重量%の水を容器に入れ、
部分的に凍結させてスラッシュを作り、そして62.5重量
%の水を界面活性剤パッケージと組み合わせ、第6.3節
に記載したようにして予め細霧化された燃料を形成する
ために用いた。この時点における炭化水素相対水性相の
比は、ジャーマンビスブレーカー残油78.3重量%および
水/界面活性剤パッケージ21.7重量%であった。その
後、新しく形成された高温の予め細霧化された燃料を、
凍結させておいた残りの水と組み合わせ、この全混合物
を直ちに氷浴に入れた。これは炭化水素の軟化点よりも
少なくとも100゜F(38℃)低い温度への予め細霧化され
た燃料の急冷をもたらすものであった。この方法を用い
て調製された予め細霧化された燃料は数週間にわたって
安定でかつ低減された粘度を維持することが観察され
た。
7.4 パイプライン化パイロット試験 炭化水素ゾルがパイプライン化模擬条件下でどのよう
にふるまうかを調べるためにパイロット規模実地試験を
行った。第7.2.1節に記載した約29バーレル(BBL)のボ
スカン原油を約12バーレルの水性相中に乳化して、水中
油型エマルジョンを形成させた。最終的な油相対水相の
比は70:30容量比であった。水性相は、ツルサ(Tuls
a)、オクラホマ都市システムにより供給される蛇口水
(溶存固形分総量:221ppm、全硬度:151ppm)よりなるも
のであった。温めた油と界面活性剤含有水性相とを遠心
ポンプを用いて混合することによって乳化を行った。用
いた界面活性剤パッケージはα−エマルザン(工業級)
およびテルギトールNP−40をそれぞれ15重量%および85
重量%含むものであった。界面活性剤パッケージは500
重量部の油に対して1重量部の界面活性剤パッケージの
処理比率で使用した。
得られた炭化水素ゾルは、遠心ポンプを用いて、96時
間にわたり6.7ft/secの平均速度でパイプ環(内径3.125
インチ、長さ2,560フィート)の中を連続的に循環させ
た。これを図8に概略的に示す。
試験の全実施期間中、観察された炭化水素ゾルの粘度
は100cpより低い値を保っていた。〔圧力降下/流速デ
ータは、全操作を通じて炭化水素ゾルに関し60゜F(16
℃)で約70cpの見かけ粘度を示した。〕これは、乳化さ
れる前のボスカン原油の粘度、約192,000cp、と劇的な
対照をなすものである。連続試験期間の終了時に、ポン
プ故障を想定するために該環をめぐる流れを中断させ
た。3日間の操業停止の後、ポンプ輸送は、炭化水素ゾ
ル特性の外観上の変化を何ら示さずに再び続けられた。
圧力降下および流速は再始業後も操業停止前のものと同
様であった。再乳化の必要性はなかった。
この試験の間、炭化水素ゾルは約380マイルの実測物
理距離をポンプ輸送された。これは17分間に一度ポンプ
を通過するものであった。このやり方で、炭化水素ゾル
は(パイプ径、ポンプ通過、流速等を考慮して)商用パ
イプラインで26,000マイルの距離をポンプ輸送されるの
にほぼ等しい応力(剪断力)を受けた。このような応力
は従来の界面活性剤により安定化された水中油型エマル
ジョンの失敗(逆転)をひき起こすことが知られてい
る。この試験の完了時の炭化水素ゾルの実験室評価は、
脱乳状化が望まれる場合には、このエマルジョンは標準
的な石油業界の技術を用いて容易に脱乳化状されうるこ
とを示した。表35は、パイプライン化パイロット試験の
適切な数値、結果および条件を要約したものである。
表 35 パイプライン化パイロット試験の概要 油/水比 70/30 界面活性剤パッケージ/油比 1/500 総操業時間 96時間 首尾よく再始業させる前の操業停止時間 64時間 操業中の平均流量 160gpm 平均流速 6.69ft/sec パイプ内径 3.125インチ ポンプ輸送距離 約380マイル ポンプ通過回数 約530 エマルジョンの見かけ粘度 70cp 60゜F(16℃)でのボスカン原油の粘度 190,000cp 20インチラインにおける匹敵流量 210,000BBL/日30インチラインにおける匹敵流量 475,000BBL/日 7.5 予め細霧化された燃料の直接燃焼試験 7.5.1 炉アセンブリーおよび計器 直接燃焼試験は、次の逐次配置、すなわちバーナー、
れんが被覆実験チャンバー(耐火物被覆燃焼トンネルと
も呼ばれる)、アフターバーナー、水冷(冷壁)チャン
バーおよび排気区画(それぞれ流さ1.14メートル
(m)、4.55m、1.24m、4.55mおよび1.65m)により本質
的に構成される大規模(1メガワット)炉アセンブリー
で実施した。用いられた設備のその他の主な構成品は、
燃料の貯蔵、計測、供給および制御のためのシステム、
燃焼用空気のポンプ輸送、予熱および計測のためのシス
テム、ならびに燃焼産物の清浄化およびポンプ輸送のた
めのシステムを含むものである。
炉アセンブリーは、減圧下で引き抜かれて試料輸送ラ
インから1組のオンラインガスアナライザー、詳細には
ケミルミネッセントNO−NOXガスアナライザー(Therom
Electron Corporation製、モデル10A)、赤外線COアナ
ライザー(Beckman,Inc.製、モデル685)、赤外線CO2
ナライザー(Beckman,Inc.製、モデル685)および常磁
性O2アナライザー(Beckman,Inc.製、モデル755)へ送
られる燃焼ガスをサンプリングするための水冷プローブ
(probes)を装備してある。炉アセンブリーにはまた、
実験用燃焼トンネル内の種々の火炎位置で軸まわりの火
炎温度を測定するための水冷吸引高温計を装備してあ
る。炉アセンブリーにはさらに、燃焼ガス(微粒状物を
含む)が減圧下で引き抜かれ、水で急冷され、そしてサ
ンプリングトレイン(その最初の構成品は固形物を採取
するためのフィルター(濾紙)である)を通して流れる
ところの水冷サンプリングプローブも装備してある。こ
の装置は燃焼ガス中の固形物を定量するためのものであ
る。
7.5.2 燃焼試験のための予め細霧化された燃料の調製 予め細霧化された燃料の油相として用いられる第6号
残留試験重油の特性は第7.2.3節に述べられている。表3
6にはこの重油の極限分析をまとめてある。その加熱値
は18,384 Btu/lbであった。 表 36 第6号残留試験重油極限分析 成分 炭素 85.63 水素 10.69 窒素 0.47 硫黄 2.30 酸素 0.91 灰分 0.08 水 0.10アスファルテン 10.44 第6号重油は、α−エマルザン(工業級)15重量%、
テルギトールNP−4042.5重量%およびアルフォニック14
12−A 42.5重量%よりなる界面活性剤パッケージを用い
て水中に乳化した。界面活性剤パッケージは油250重量
部当り1重量部の割合で用いた。得られた予め細霧化さ
れた燃料における油対水の比は約70:30の容量比であっ
た。110ガロンの予め細霧化された燃料をガウリン(Gau
lin)機械式ホモジナイザーを組み入れた燃料調製シス
テムにおいて調製した。界面活性剤パッケージを含有す
る水溶液は、遠心ポンプを介して、第6号重油供給ライ
ンに配置したミキシング−Tに供給した。この配置は、
45g.p.h.高圧機械式ホモジナイザー(ガウリン)へ導入
される前に油と水のインライン予備混合を提供するもの
であった。予め細霧化された燃料を調製するために1000
psiの最小均質化圧力を採用した。得られた予め細霧化
された燃料は80゜F(26.7℃)で70〜120cpの範囲の粘度
を有していた。
70/30の一定の油/水容量比を連続混合操作において
維持するためには、油および水の双方の流速の正確な制
御が要求される。水の流れの正確な制御は、必要とされ
る流速がきわめて低いために問題となることが分かり、
そして調製の間に油/水比が65/35から75/25の間で変化
すると予想された。次の組成を有する予め細霧化された
燃料を2バレル調製した:バレル#1−72.25重量%油:
28.75重量%水、およびバレル#2−69.78重量%油:30.
22重量%水。両バレルの予め細霧化された燃料を燃焼の
1週間前に調製し、この期間中には全く分離が生じなか
った。燃焼試験の前に両バーレルを低速撹拌機を用いて
撹拌した。
7.5.3 燃焼試験方法 採用したタイプの炉アセンブリーで第6号重油を燃焼
するための標準方法に従ったが、インライン燃料ヒータ
ーを使用しなかった。予め細霧化された燃料は約90゜F
(32.2℃)の温度で発火した。
耐火物被覆燃焼トンネルを天然ガスを用いて操作温度
(約1000℃)へと上昇させた。次に気体ガンを取り除い
て、Y−ジェット型の二流体噴霧器を備えた標準オイル
ガンと取り替えた。約60psiの圧縮空気が細霧化流体に
対して用いられた。
オイルバーナーにおける最初の点火は、標準プラステ
ィス通りに第2号油を用いて行った。その後、空気およ
び燃料の流速を約1MWまたは3.4MM Btu/hrのサーマルイ
ンプット(thermal input)を与えるように調整した。
次に、吸引ホースを第2号重油のバレルから予め細霧化
された燃料のレベルへ移すことによって、第2号重油か
ら70/30比の予め細霧化された燃料への単純な負荷時燃
料転換を実施した。
燃料流速の顕著な低下が、予め細霧化された燃料への
転換の直後に起こった。これは主に予め細霧化された燃
料のより高い粘度と、その結果としての燃料ラインにお
ける圧力低下によるものである。安定した火炎状態が燃
料転換の間維持されたが、燃料流速が望まれる最小限以
下に降下するために良好な火炎状態は達成されなかっ
た。
最初、燃料流速の低下は噴霧器の封鎖によるものと思
われた。Y−ジェット噴霧器を取り出して、清掃し、そ
れを再び取り付けた。点火は予め細霧化された燃料を用
いて何ら問題なく行なわれたが、低い燃料流速がまさっ
ていた。次に、2番目の噴霧器として内部混合型のもの
を採用した。この場合も、予め細霧化された燃料を用い
た点火には何の問題もなかったが、低い燃料流速が存続
した。
最終的に、流動の問題は、流量制御バルブの部分的閉
塞によるものであると結論づけた。この閉塞の本体は調
べなかった。制御バルブのまわりの手動バイパスバルブ
を開放し、予め細霧化された燃料の流速を約4lb/分(約
0.9MW流入)の最大値へと増加させた。これは同様の燃
焼条件下で得られる第6号重油のものと非常に似かよっ
た目視可能な特性を有する完全に満足のゆく火炎をもた
らした。
この安定した火炎は残余の試験期間を通して維持され
た。そしてこの間、最小過剰空気値、固体排出物、およ
び軸まわり火炎温度を測定した。
7.5.4 予備燃焼試験の結果 70/30比の予め細霧化された燃料の着火性および安定
性は、採用した炉アセンブリーでの同様な条件下におい
て発火させたとき、第6号重油のそれに匹敵することが
明らかになった。
火炎安定性は、過剰空気、最小燃料流量および噴霧化
条件の重要な燃焼パラメーターを適合させなかったとき
でさえ、許容しうることが分かった。これは、点火の間
および燃料流速が満足すべき火炎状態の限度以下に低下
した際に偶然起こった。しかしながら、これらの結果
は、点火および火炎安定性が予め細霧化された燃料の主
要な問題ではないことを示した。
2%未満の最小過剰空気値は、煙道ガス中における肉
眼で見える煙または一酸化炭素をもたらすことなく達せ
られた。これらの数値は第6号重油で得られるものに匹
敵する。表27は、この短い試験の間に過剰空気値と煙道
ガス組成について調べた操作条件の範囲を要約するもの
であり、興味ある主な点は低い過剰空気値が得られたこ
とである。
これらの条件下での肉眼で見える火炎長は約6フィー
トであり、そしてこの火炎の一般的な外観は第6号重油
の火炎のものと非常に似ていた。高温燃焼帯からの出口
における排気ガスは少量の「白煙」を含むように思わ
れ、これは同様な条件下で石炭−水スラリーを燃焼させ
た際に観察されたものと外観上非常に類似していた。こ
の「白煙」は煙突の出口では見えず、その本体は調べな
かった。
排気ガスから、または火炎の軸に沿って、固形物試料
を得るために水冷プローブを使用した。図9は、第6号
重油および70/30比の予め細霧化された燃料に関する火
炎軸に沿った濃度プロフィールを示す。燃焼室出口にお
ける固形物濃度はこれら2つの燃料に関してほぼ等しい
ものであった。火炎内の固形物濃度は70/30比の予め細
霧化された燃料においてわずかに低かった。これら2つ
の火炎は2つの異なる噴霧器を用いて得られたものであ
るが、このデータは、90゜F(32.2℃)で発火された予
め細霧化された燃料により達成される炭素の完全燃焼
が、噴霧化を促進するために240゜F(116℃)で発火さ
せた第6号重油に匹敵するものであることを示してい
る。
軸まわり火炎温度も水冷吸引高温計を用いて測定し、
それらを図10に示してある。70/30比の予め細霧化され
た燃料の火炎は、燃焼室の全長に沿ってわずかにより低
い温度を示した。これは30%含水量から予想される急冷
効果に全く匹敵するものであった。100〜150℃の火炎温
度における測定された低下は、多くの工業的燃焼システ
ムにおいて深刻な問題となるものではない。
7.5.5 燃焼排出物試験の結果 上記の燃焼試験に続き、表38に示されるような油およ
びこれら油の予め細霧化された燃料を用いて、他の一連
の試験燃焼を実施した。
予め細霧化された燃料を形成するための方法は上述し
たとおりである。これらの燃焼の主な目的は、予め細霧
化された燃料を用いての排出物の低減を実証することで
ある。表39に、これらの燃焼試験の結果を示す。この結
果は、このような予め細霧化された燃料の燃焼がNOXお
よびSO2排出の顕著な低減をもたらしたことを示すもの
である。
ここにおいて述べた本発明の多くの変更および変化が
本発明の精神および範疇より逸脱することなく可能であ
ることは明白なことである。論述された特定の実施態様
は実施例としてのみ与えられるものであって、本発明は
請求の範囲によってのみ限定されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハーベナー、ケービン ロバート アメリカ合衆国 フロリダ州 32211、 ジヤクソンビル、レイク ロード ダブ リユ、ホリー オークス 1582 (72)発明者 マーフイ、パトリシア ロード アメリカ合衆国 フロリダ州 32034、 アメリアアイランド、バイア デル レ イ 2410 (72)発明者 フツチ、ロウレンス エルネスト、ジユ ニア アメリカ合衆国 フロリダ州 32034、 フアーナンデイナビーチ、ピー オー ボツクス 1456、ピレイテス ポイント ロード 60 (72)発明者 デイール、ジエームス フランシス、サ ード アメリカ合衆国 フロリダ州 32034、 アメリアアイランド、シーマーシユロー ド 87 (72)発明者 ボールデン、ポール レスター、ジユニ ア アメリカ合衆国 フロリダ州 32034、 フアーナンデイナビーチ、フアースト アベニユー 2727 エイ (56)参考文献 米国特許3425429(US,A)

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】80゜F(26.7℃)で82,000センチポイズま
    たはそれ以上の粘度により特徴づけられる炭化水素を含
    有し、かつ60:40から90:10の炭化水素:水の容量比を有
    する水中炭化水素型エマルジョンを燃焼させることから
    なる、可燃性燃料としての粘性炭化水素の利用方法であ
    って、当該エマルジョンが下記(I)に示すアニオン性
    界面活性剤、下記(II)に示す非イオン性界面活性剤、
    下記(III)に示すバイオ乳化剤およびこれらの組合せ
    より成る群から選ばれる少なくとも1つの水溶性界面活
    性剤を含有する界面活性剤組成物を用いて形成されるこ
    とを特徴とする方法: (I)下記(a)に示すカルボン酸およびその塩、下記
    (b)に示すスルホン酸およびその塩、下記(c)に示
    す硫酸エステルおよびその塩、およびこれらの2以上の
    組合せより成る群から選ばれるアニオン性界面活性剤; (a)カルボン酸のナトリウム塩およびこれらの2以上
    の組合せ; (b)ナフタリンスルホン酸およびその塩、リグニンス
    ルホン酸およびその塩、石油スルホン酸およびその塩、
    およびこれらの2以上の組合せ; (c)硫酸化エトキシレート、スルホスクシネート、お
    よびこれらの2以上の組合せ; (II)エトキシ化アルコール、エトキシ化アルキルフェ
    ノール、エトキシ化カルボン酸エステル、アルケンオキ
    シドコポリマー、およびこれらの2以上の組合せより成
    る群から選ばれる非イオン性界面活性剤;および (III)α−エマルザンおよびこれらの2以上の組合せ
    より成る群から選ばれるバイオ乳化剤。
  2. 【請求項2】炭化水素が20゜APIまたはそれ以下のAPI比
    重、50重量%またはそれ以下のパラフィン含量および15
    重量%またはそれ以上の芳香族含量を有するものであ
    る、請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】界面活性剤組成物対炭化水素の重量比が1:
    100〜1:20,000である、請求の範囲第2項に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】界面活性剤組成物が少なくとも1種の水溶
    性バイオ乳化剤を含有する、請求の範囲第1項に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】界面活性剤組成物がα−エマルザン15重量
    %ならびに (a)40個のエトキシ基を有するエトキシ化モノノニル
    フェノール42.5重量%およびポリ(3)エトキシC12−C
    14直鎖状第1級アルコールスルフェートのアンモニウム
    塩42.5重量%、または (b)40個のエトキシ基を有するエトキシ化モノノニル
    フェノールもしくは40個のエトキシ基を有するエトキシ
    化モノオクチルフェノール85重量%、 のいずれかを含有してなるものである、請求の範囲第1
    項に記載の方法。
  6. 【請求項6】水中油型エマルジョンの粘度が前記炭化水
    素の粘度の1/10より大きくない、請求の範囲第1項に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】水溶性界面活性剤が非イオン性界面活性剤
    を含有する、請求の範囲第1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】非イオン性界面活性剤がエトキシ化アルキ
    ルフェノールを含有する、請求の範囲第7項に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】エトキシ化アルキルフェノールがエトキシ
    化モノアルキルまたはジアルキルフェノールを含有す
    る、請求の範囲第8項に記載の方法。
  10. 【請求項10】エトキシ化モノアルキルまたはジアルキ
    ルフェノールが一般式RXC6H4(OC2H4nOH〔式中、Rは
    8〜12個の炭素原子を含むアルキル基を表し、xはアル
    キル基の数を表すものであって1または2であり、そし
    てnは1〜100の範囲のエトキシ基の数を表す〕で表さ
    れるものである、請求の範囲第9項に記載の方法。
  11. 【請求項11】炭化水素:水の比が70:30〜90:10容量比
    である、請求の範囲第1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】炭化水素:水の比が70:30容量比であ
    る、請求の範囲第11項に記載の方法。
  13. 【請求項13】水中炭化水素型エマルジョンが界面活性
    剤組成物:炭化水素重量比1:100を有する、請求の範囲
    第1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】水中炭化水素型エマルジョンが界面活性
    剤組成物:炭化水素重量比1:100〜1:20,000を有し、水
    中油型エマルジョンの粘度が前記炭化水素の粘度の1/10
    より大きくない、請求の範囲第1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】炭化水素が4〜40重量%の範囲のパラフ
    ィン含量、15〜70重量%の範囲の芳香族含量および5〜
    80重量%の範囲のアスファルテン含量によりさらに特徴
    づけられる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】(a)界面活性剤組成物が炭化水素に対
    して1:100〜1:20,000の重量比で用いられ、 (b)該界面活性剤組成物が、(i)一般式RxC6H4(OC
    2H4nOH〔式中、Rは8〜12個の炭素原子を含むアルキ
    ル基を表し、xは1〜2の範囲のアルキル基の数を表
    し、そしてnは1〜100の範囲のエトキシ基の数を表
    す〕で表される非イオン性エトキシ化アルキルフェノー
    ル、(ii)一般式RxC6H4(OC2H4nOH〔式中、Rは8〜
    12個の炭素原子を含むアルキル基を表し、xは1〜2の
    範囲のアルキル基の数を表し、そしてnは1〜100の範
    囲のエトキシ基の数を表す〕で表される非イオン性エト
    キシ化アルキルフェノールと、一般式R(OC2H4nOSO3
    M〔式中、Rは6〜16個の炭素原子を含む脂肪族基を表
    し、nは0〜4の範囲のエトキシ基の数を表し、そして
    Mはアンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム
    またはトリエタノールアミンである〕で表されるアニオ
    ン性エトキシ化まは非エトキシ化アルコールスルフェー
    トとの、1:1重量比の組合せ、(iii)一般式RC6H4(OC2
    H4nOSO3M〔式中、Rは少なくとも8または9個の炭素
    原子を含む脂肪族基を表し、nは1〜100の範囲のエト
    キシ基の数を表し、そしてMはアンモニウム、ナトリウ
    ム、カリウム、カルシウムまたはトリエタノールアミン
    である〕で表されるアニオン性硫酸化エトキシ化アルキ
    ルフェノール、または(iv)一般式RC6H4(OC2H4nOSO
    3M〔式中、Rは少なくとも8または9個の炭素原子を含
    む脂肪族基を表し、nは1〜100の範囲のエトキシ基の
    数を表し、そしてMはアンモニウム、ナトリウム、カリ
    ウム、カルシウムまたはトリエタノールアミンである〕
    で表されるアニオン性硫酸化エトキシ化アルキルフェノ
    ールと、一般式RnArm(SO3xM〔式中、Arはベンジル、
    ナフチル、フェニル、トリル、キシリルまたはエチルフ
    ェニルである芳香族基であり、Rは2〜16個の炭素原子
    を含む直鎖状または分枝鎖状アルキル基であり、nは1
    または2であり、mは2またはそれ以上であり、xは少
    なくとも1であり、そしてMはアンモニウム、ナトリウ
    ム、カリウム、カルシウムまたはトリエタノールアミン
    である〕で表されるアニオン性アルキルアリールスルフ
    ォネートとの、9:1重量比の組合せ、のいずれかを含む
    ものであり、そして (c)水中炭化水素型エマルジョンが、(i)20゜API
    またはそれ以下のAPI比重、80゜F(26.7℃)で82,000セ
    ンチポイズまたはそれ以上の粘度、50重量%またはそれ
    以下のパラフィン含量および15重量%またはそれ以上の
    芳香族含量を有する炭化水素を含有し、そして(ii)6
    0:40から90:10の炭化水素:水容量比を有するものであ
    る、請求の範囲第1項に記載の方法。
  17. 【請求項17】非イオン性エトキシ化モノアルキルフェ
    ノールが40個のエトキシ基を有するエトキシ化モノノニ
    ルフェノールまたは40個のエトキシ基を有するエトキシ
    化モノオクチルフェノールであり、アニオン性エトキシ
    化アルコールスルフェートがポリ(3)エトキシC12−C
    14直鎖状第1級アルコールスルフェートのアンモニウム
    塩であり、アニオン性硫酸化エトキシ化アルキルフェノ
    ールが4個のエトキシ基を有する硫酸化エトキシ化ノニ
    ルフェノールのアンモニウム塩であり、そしてアルキル
    アリールスルフォネートが重合アルキルナフタリンスル
    フォネートのナトリウム塩である、請求の範囲第16項に
    記載の方法。
  18. 【請求項18】水中炭化水素型エマルジョンが45:55ま
    たはそれ以下のメタノール:水容量比を有するメタノー
    ル/水混合物を水性相中に形成される、請求の範囲第1
    または16項に記載の方法。
  19. 【請求項19】炭化水素が残留重油、第6号残留重油、
    バンカー(Bunker)C油またはカリフォルニア・カーン
    ・カウンティ(California Kern County)原油のいずれ
    かである、請求の範囲第1または16項に記載の方法。
  20. 【請求項20】炭化水素がカリフォルニア減圧残油、オ
    クラホマ減圧残油、テキサスビスブレーカー残油、ROSE
    残油およびカットバックタールより成る群から選ばれる
    残油である、請求の範囲第1または16項に記載の方法。
  21. 【請求項21】炭化水素がカリフォルニア減圧残油、オ
    クラホマ減圧減油、ROSE残油およびカットバックタール
    より成る群から選ばれる残油である、請求の範囲第1項
    に記載の方法。
  22. 【請求項22】炭化水素がボスカン(Boscan)原油であ
    る、請求の範囲第1項に記載の方法。
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