JP2542116Y2 - クランクシャフトの高周波焼入装置 - Google Patents

クランクシャフトの高周波焼入装置

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JP2542116Y2
JP2542116Y2 JP1992035700U JP3570092U JP2542116Y2 JP 2542116 Y2 JP2542116 Y2 JP 2542116Y2 JP 1992035700 U JP1992035700 U JP 1992035700U JP 3570092 U JP3570092 U JP 3570092U JP 2542116 Y2 JP2542116 Y2 JP 2542116Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、クランクシャフトの高
周波焼入装置に関し、特に焼入不良のクランクシャフト
を装置外へ取り出すことができる高周波焼入装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】多数のクランクシャフトを焼入するに
は、クランクシャフトのピンを焼入するピン焼入ステー
ションと、ピンの焼入を終えたクランクシャフトのジャ
ーナルを焼入するジャーナル焼入ステーションとを有す
るトランスファタイプの高周波焼入装置が用いられてい
る。このような装置に搬入されたクランクシャフトは、
水平に配設された状態で、可動ビームに取り付けた可動
Vブロックによってピン焼入ステーションの待機位置ま
で移動されてから、適宜のクランクシャフト昇降装置に
よってピン焼入ステーションの焼入位置まで上昇されて
ピンの焼入後、待機位置まで降下される。次いで、可動
Vブロックによってジャーナル焼入ステーションの待機
位置に移動されてから、他のクランクシャフト昇降装置
によってジャーナル焼入ステーションの焼入位置まで上
昇されてジャーナルの焼入後、待機位置まで降下され、
可動Vブロックによって搬出ステーションに移動され
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】このような焼入機によ
ってクランクシャフトを焼入する場合には以下に述べる
問題がある。即ち、例えば、ピン焼入ステーションの焼
入位置でクランクシャフトのピンを加熱後、冷却液を噴
射してピンを冷却中に、何らかの事故によって冷却液の
噴射が停止したときには、ピンは完全に焼入されないか
ら、このクランクシャフトは不良品として出荷を停止し
なければならない。しかし、この不良クランクシャフト
は、ピン焼入ステーションにおいて、焼入機から取り出
すことはできないので、不良品が発生したときには、焼
入機の焼入動作を停止し、可動Vブロックによって、異
常発生時に高周波焼入装置内にあった全てのクランクシ
ャフト、即ち、高周波焼入装置に搬入されたばかりで未
焼入であるクランクシャフトと、不良品のクランクシャ
フトと、不良品が発生する前に焼入された良品の焼入済
みクランクシャフトの全てを、一端、搬出ステーション
を経て高周波焼入装置外へ搬出後、不良品のクランクシ
ャフトを取り出すことになる。
【0004】高周波焼入装置外へ搬出された全てのクラ
ンクシャフトは、不良品であるか、未焼入品であるか、
或いは良品の焼入済みのクランクシャフトであるかを、
表面の色等を目視によって観察して判別するが、不良品
の表面の色と良品の焼入済みクランクシャフトの表面の
色とは、明確に判別しにくい場合があるので、判別間違
いを生じ、不良品を良品の焼入済みクランクシャフトと
して発送してしまうこともあり得る。
【0005】また、焼入機内に異常が発生したことが検
出されると、前記のように、焼入動作は停止され、しか
し、可動Vブロックは正常に運転されて、異常発生時に
高周波焼入装置内にある全てのクランクシャフトが装置
外へ搬出されるように、高周波焼入装置の制御回路を設
計、製作しておかねばならないので、制御回路が極めて
複雑になる。
【0006】本考案は上記事情に鑑みて創案されたもの
であって、クランクシャフトのピンを焼入するピン焼入
ステーションと、ジャーナルを焼入するジャーナル焼入
ステーションとを有するクランクシャフトのトランスフ
ァタイプの高周波焼入装置において、焼入機の異常によ
って不良クランクシャフトが発生したときに、不良クラ
ンクシャフトを焼入ステーションから直ちに高周波焼入
装置外へ搬出することが可能であり、従って、不良クラ
ンクシャフトが発生しても焼入機の焼入動作を停止して
高周波焼入装置内にある全てのクランクシャフトを装置
外に搬出することを必要としないクランクシャフトの高
周波焼入装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本考案のクランクシャフトの高周波焼入装置は、水
平に支持されたクランクシャフトの移動方向に所定間隔
で設置面に立設された複数の固定Vブロックと、前記設
置面に設けられ所定高さまで上昇し、クランクシャフト
の移動方向に前記所定間隔を前進し、前記上昇分だけ下
降し、ついで前進分だけ後退する各動作を1サイクルと
して連動した運動を行う可動ビームと、可動ビームに立
設された複数の支持柱と、これら支持柱の上端に前記所
定間隔で取り付けられた可動Vブロックと、クランクシ
ャフト移動方向に順次設けられたピン焼入ステーション
と、ジャーナル焼入ステーションとを備え、可動ビーム
の前記1サイクルの運動によって固定Vブロックに載置
されたクランクシャフトを隣接する可動Vブロックを介
して次の固定Vブロックに順次移送載置するクランクシ
ャフトの高周波焼入装置において、焼入が不良のクラン
クシャフトを排出する不良品排出手段が、前記ピン焼入
ステーションとジャーナル焼入ステーションとにそれぞ
れ設けられており、前記不良品排出手段は、クランクシ
ャフトの回転軸方向に移動可能な台車と、この台車に設
けられた固定Vブロックとを有しており、設置面に設け
られクランクシャフトの移動方向に対して台車を挟む前
後に位置する固定Vブロックと前記台車に設けた固定V
ブロックとの間が前記所定間隔と同一であるように台車
の位置が設置されており、クランクシャフトの移動方向
に対して台車を挟む前後に位置する1対の前記支持柱の
上端間の距離は前記所定間隔と同一であって、前記支持
柱の下部が台車から遠ざかる方向にそれぞれ前記所定間
隔のほぼ半分だけ拡開して折曲形成されており、かつ、
前記各ステーションでのクランクシャフトの焼入中に異
常が発生したときには、クランクシャフトの焼入が中断
されるとともに、クランクシャフトは前記台車の固定V
ブロックに載置され、可動Vブロックが上昇されること
なく前記所定距離の半分だけ前進された後に、台車がク
ランクシャフトの回転軸方向に移動されてクランクシャ
フトを排出し、空の台車が元の位置に復帰してから焼入
が再開されることを特徴としている。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の一実施例を説
明する。図1〜8は本実施例を説明するための図面であ
って、図1、図2、図3は図4のY−Y線矢視断面説明
図であって、図1は焼入ステーションに異常が発生した
状態、図2は可動Vブロックが運動を開始する前の状
態、図3は可動Vブロックが上昇、前進後降下した状態
をそれぞれ示し、図4は平面説明図、図5は図2のX−
X線矢視断面図、図6はピン焼入ステーションの台車の
斜視図、図7はジャーナル焼入ステーションの台車の斜
視図、図8はクランクシャフトの正面図である。
【0009】本実施例の高周波焼入装置は、多数の図8
に示すようなクランクシャフトWのピンとジャーナルと
を焼入するトランスファタイプの高周波焼入装置であ
る。クランクシャフトWは、ピンP1〜P4、ジャーナルJ1
〜J5、およびフランジF を備えている。W1はクランクシ
ャフトWの回転軸であってジャーナルJ1〜J5のそれぞれ
の中心を結ぶ直線である。
【0010】本実施例の高周波焼入装置は、図2に示す
ように、水平に配設されたクランクシャフトWを、クラ
ンクシャフトWの回転軸W1と直角な水平方向、即ち、矢
印Bの方向であるクランクシャフト移動方向に段階的に
移動しながら、ピン焼入ステーション3 でピンP1〜P4を
焼入し、ジャーナル焼入ステーション6 でジャーナルJ1
〜J5を焼入する装置である。
【0011】この高周波焼入装置は、矢印Bの方向に順
次、搬入ステーション1 、第1アイドリングステーショ
ン2 、ピン焼入待機位置3A、第1アフタクーリングステ
ーション4 、第2アイドリングステーション5 、ジャー
ナル焼入待機位置6A、および第2アフタクーリングステ
ーション兼搬出ステーション7 (以下単に搬出ステーシ
ョン7 という) とを具備している。そして、ピン焼入待
機位置3Aのほぼ上部にはピン焼入位置3Bを備え、ピン焼
入待機位置3Aとピン焼入位置3Bとでピン焼入ステーショ
ン3 が構成されており、また、ジャーナル焼入待機位置
6Aとジャーナル焼入位置6Bとでジャーナル焼入ステーシ
ョン6 が構成されている。
【0012】搬入ステーション1、第1アイドリングス
テーション2、ピン搬入待機位置3A、第1アフタクー
リングステーション4、第2アイドリングステーション
5、ジャーナル焼入待機位置6A、および搬出ステーシ
ョン7には、それぞれ、1対ずつの固定Vブロック11
〜17が設けられている。これら固定Vブロック11〜
17の内、固定Vブロック11、12、14、15、お
よび17は、それぞれ、高周波焼入装置の設置面Gに立
設した支持柱11a、12a、14a、15a、および
17aの上端に所定間隔で形成されているか或いは取り
付けられている。また、固定Vブロック13は、ピン焼
入待機位置3Aに設けた図6に示す台車30に取り付け
られており、固定Vブロック16は、ジャーナル焼入待
機位置6Aに設けた図7に示す台車60に取り付けられ
ている。そして、固定Vブロック13、16は隣接する
固定Vブロック12と14との間、及び15と17との
間は前記所定間隔と同一となるように構成されている。
【0013】また、クランクシャフト移動方向、即ち、
矢印Bの方向に高周波焼入装置のほぼ全長にわたって図
4に示すように配設された1対の平行な可動ビーム2
0、20の上側には、この可動ビーム20が運動を開始
する前の状態での搬入ステーション1、第1アイドリン
グステーション2、ピン焼入待機位置3A、第1アフタ
クーリングステーション4、第2アイドリングステーシ
ョン5、ジャーナル焼入待機位置6A、および搬出ステ
ーション7に対応する位置に、それぞれ、1対ずつの可
動Vブロック21〜27が設けられており、これら可動
Vブロック21〜27は、それぞれ、可動ビーム20の
上側に立設した支持柱21a〜27aの上端に前記と同
じ所定間隔でそれぞれ形成されているか或いは取り付け
られている。
【0014】可動ビーム20は、図示しない昇降用シリ
ンダおよび前後進用シリンダによって、段階的に、矢印
Aの方向に所定高さまで上昇されて後、矢印Bの方向に
前記所定間隔だけ前進され、次いで矢印Cの方向に上昇
分だけ降下されてから、矢印Dの方向に前進分だけ後退
されて1サイクルの運動を終了する。
【0015】第1アイドリングステーション2の可動V
ブロック22を上端に設けた支持柱22aは、可動Vブ
ロック22の上部近傍から矢印Bと反対の水平方向に
記所定間隔のほぼ半分だけ拡開して折曲されている折曲
部22bを有している。 従って、支柱柱22aの下部
は、可動ビーム20の上で可動ビーム20が運動を開始
する前の状態での搬入ステーション1と第1アイドリン
グステーション2との中間に固定されている。支持柱2
5aも支持柱22aと同様の折曲部25bを有し、下部
は可動ビーム20の上で第1アフタクーリングステーシ
ョン4と第2アイドリングステーション5との中間に固
定されている。
【0016】ピン焼入待機位置3Aの可動Vブロック2
を上端に設けた支持柱23aは、可動Vブロック23
上部近傍から矢印Bと反対方向、即ちD方向に水平に
前記所定間隔のほぼ半分だけ拡開して折曲されている折
曲部23bを有している。支持柱26aも支持柱23a
と同様の折曲部26bを有している。可動ビーム20が
運動を開始する前の状態において、支持柱23aが台車
30に当たることはなく、この支持柱23aの下部は、
可動ビーム20の上で、可動ビーム20が運動を開始す
る前の状態でのピン焼入待機位置3Aと第1アフタクー
リングステーション4との中間に固定されている。支持
柱26aも支持柱23aと同様の折曲部26bを有する
ので、支持柱26aが台車60に当たることはない。
【0017】ピン焼入待機位置3Aの斜め上方は、ピン焼
入位置3Bとなっており、このピン焼入位置3Bには、ピン
P1〜P4をそれぞれ加熱する半開放鞍型の4個の高周波加
熱コイル(以下高周波加熱コイルを単に加熱コイルとも
いう) 37と、各加熱コイル37の両端下部に取り付けられ
た冷却液噴射用の1対のジャケット37a 、37a と、各加
熱コイル37に高周波電流をそれぞれ供給する4個のトラ
ンス38とが設けられている。また、ジャーナル焼入待機
位置6Aの斜め上方は、ジャーナル焼入位置6Bとなってお
り、このジャーナル焼入位置6Bには、ジャーナルJ1〜J5
をそれぞれ加熱する半開放鞍型の5個の加熱コイル67
と、各加熱コイル67の両端下部に取り付けられた冷却液
噴射用の1対のジャケット67a 、67a と、これら加熱コ
イル67にそれぞれ高周波電流を供給する5個のトランス
68とが設けられている。
【0018】図6に示すように、台車30は、長方形状の
台板31と、台板31の長手方向の両端近辺に立設された1
対の固定Vブロック13、13と、台板31に取り付けられた
4個の車輪33と、台板31に取り付けられた把手34とを備
えている。同様に、台車60は、図7に示すように、台板
61と、台板61の両端近辺に立設された1対の固定Vブロ
ック16、16と、台板61に取り付けられた4個の車輪63
と、台板61に取り付けられた把手64とを備えている。
【0019】台車30は図2、図3および図5に示すよ
うに、設置面G上に脚36を介して配設され、クランク
シャフトWの軸方向に延設されている板状の台車引出台
35上に、クランクシャフトWの軸方向に移動可能に設
置されている。同様に、台車60も設置面G上に脚66
を介して配設されている板状の台車引出台65上に、ク
ランクシャフトWの軸方向に移動可能に設置されてい
る。すなわち、ピン焼入ステーションにおける不良品排
出手段は、前記台車30と、この台車30に設けられた
一対の固定Vブロック13、13と、前記台車30が配
設された台車引出台35とから構成されている。また、
同様に、ジャーナル焼入ステーションにおける不良品排
出手段は、前記台車60と、この台車60に設けられた
一対の固定Vブロック16、16と、前記台車60が配
設された台車引出台65とから構成されている
【0020】なお、301 および302 は、それぞれ、台車
引出台35および一方の固定Vブロック13に取り付けられ
た近接スイッチであって、近接スイッチ301 は、台板31
に対向するように配設されて台車30が通常の位置にある
ことを検出する。また、近接スイッチ302 は、固定Vブ
ロック13、13に載置されたクランクシャフトWのフラン
ジF に対向するように配設されて固定Vブロック13、13
にクランクシャフトWが載置されていることを検出す
る。台車60に対しても同様な2つの近接スイッチが設け
られている。
【0021】次に、本実施例の高周波焼入装置の動作を
説明する。クランクシャフトWを、そのジャーナルJ1と
J5を支持するように固定Vブロック11、11に載置してか
ら、前記した図示しない上昇用シリンダおよび前後進用
シリンダを動作させて可動ビーム20の運動を開始する。
【0022】すると、図3に示すように、可動ビーム20
の矢印Aの方向の上昇によってクランクシャフトWのジ
ャーナルJ2とJ4が可動Vブロック21、21によって支持さ
れて点線Waで示す位置に至り、次いで、可動ビーム20の
矢印Bの方向の前進によって同じく点線Wbに示す位置に
至る。この後、可動ビーム20の矢印Cの方向の降下によ
って、クランクシャフトWのジャーナルJ1とJ5が固定V
ブロック12、12に載置される。このとき、ピン焼入待機
位置3Aに到着した可動Vブロック22の支持柱22a には前
記のように折曲部22b が形成されているので、支持柱22
a が台車30に衝突することはない。
【0023】次に、可動ビーム20の矢印Dの方向の後退
によって可動Vブロック21〜27は元の位置に戻る。即
ち、可動ビーム20の1サイクルの運動によってクランク
シャフトWは、固定Vブロックを1個分前進したことに
なる。固定Vブロック11、11には次のクランクシャフト
Wが載置される。
【0024】同様に、可動ビーム20の次の1サイクルの
運動によって固定Vブロック12、12上にあるクランクシ
ャフトWは固定Vブロック13、13上に載置される。する
と、クランクシャフトWは、図2に示す点39を中心とし
て回転する図示しない1対のハンドの先端に設けた図示
しないセンタとチャックとによって両端が回転自在に支
持されてから、このハンドによって矢印Eの方向に上昇
されてピン焼入位置3Bに到着後、前記チャックによって
回転軸W1を中心として回転させられる。
【0025】そして、ピンP1〜P4のそれぞれに対して設
けた4個の加熱コイル37がトランス38と共に矢印Fの方
向に降下してそれぞれピンP1〜P4に載置され、所定時間
加熱コイル37に通電が行われた後、冷却液噴射用の各ジ
ャケット37a から冷却液をピンP1〜P4に噴射してピンP1
〜P4の焼入を終える。加熱コイル37は矢印Fと反対の方
向に上昇する。
【0026】ピンP1〜P4の焼入が終了すると、前記ハン
ドによってクランクシャフトWは再び矢印Eと反対の方
向に降下されて固定Vブロック13、13上に載置される。
すると、可動ビーム20が再び運動を開始し、可動ビーム
20の2サイクルの運動を完了することによって、ピンP1
〜P4が焼入されたクランクシャフトWは、第1アフタク
ーリングステーションを経由して第2アイドリングステ
ーション5 に到着する。このときにも、可動Vブロック
25の支持柱25a は前記の折曲部25b を有するので、支持
柱25a が台車60に衝突することはない。
【0027】そして、更に可動ビーム20の1サイクルの
運動によって、クランクシャフトWは、ジャーナル焼入
待機位置6Aの固定Vブロック16、16上に載置され、点69
を中心として回転する図示しない別のハンドの両端に設
けたチャックとセンタとによって両端が回転自在に支持
されてから、このハンドによって矢印Hの方向に上昇さ
れてジャーナル焼入位置6Bに到着後、前記チャックによ
って回転軸W1を中心として回転させられる。
【0028】そして、ジャーナルJ1〜J5のそれぞれに対
して設けた5個の加熱コイル67がトランス68と共に矢印
Jの方向に降下してそれぞれジャーナルJ1〜J5に載置さ
れ、所定時間加熱コイル67に通電が行われた後、冷却液
噴射用の各ジャケット67a から冷却液をジャーナルJ1〜
J5に噴射してジャーナルJ1〜J5の焼入を終える。加熱コ
イル67は矢印Jと反対の方向に上昇する。
【0029】この後、前記別のハンドによってクランク
シャフトWは再び矢印Hと反対の方向に降下されて固定
Vブロック16、16上に載置される。すると、可動ビーム
20が再び運動を開始し、可動ビーム20の1サイクルの運
動によってジャーナルJ1〜J5が焼入されたクランクシャ
フトWは、搬出ステーション7 に到着する。第2、第3
のクランクシャフトWについても、上記と同様に焼入が
行われる。
【0030】以上の動作は、ピン焼入ステーション3 お
よびジャーナル焼入ステーション6に異常が無い場合で
あったが、次には異常が発生した場合を考える。例え
ば、ピン焼入位置3BにおいてクランクシャフトWのピン
P1〜P4の焼入中に、ジャケット37a からの冷却液の噴射
途中にこの噴射が停止したときには、ピンP1〜P4の完全
な焼入ができない。そして、適当な検出装置、或いは、
論理回路などによって冷却液の噴射が所定時間以内に停
止したことが検出されると、ピン焼入位置3Bにあるクラ
ンクシャフトWは不良品と見なされる。
【0031】ピン焼入位置3BにあるクランクシャフトW
が不良品と見なされると、ピン焼入位置3Bの焼入動作は
全て停止される。そして、前記ハンドによってクランク
シャフトWは矢印Eと反対方向に降下されて固定Vブロ
ック13、13上に載置される。次いで、運動のサイクルが
完了して元の位置にあった可動ビーム20は、このときに
は、矢印Aの方向に上昇することなく、図1に示すよう
に、矢印Bの方向に、通常の前進距離の1/2の距離だ
け前進して停止する。そして、不良品のクランクシャフ
トWを載置した台車30は、可動Vブロック22と23の間を
通過してクランクシャフトWの軸方向、矢印Kの方向に
移動可能となる。
【0032】把手34を引いて台車30を矢印Kの方向に移
動させると、近接スイッチ301 が動作して警報を発し、
台車30が移動したこと、即ち、不良品のクランクシャフ
トWが排出されたことを確認する。そこで、人間の手に
よって、或いは適当なマニピュレータ等によって台車30
上からこのクランクシャフトWを取り外すと、近接スイ
ッチ302 が動作して台車30からクランクシャフトWが取
り外されたことを信号灯等によって表示する。この後、
台車30の把手34を握って台車30を元の位置に押し返す
と、近接スイッチ301 が動作して台車30が通常の位置に
復帰したことを検知し、可動ビーム20の運動再開が可能
であることを表示すると共に、1/2だけ前進している
可動ビーム20を元の位置に復帰させてから、通常の動作
を再開する。なお、ジャーナル焼入ステーション6 で異
常が発生したときにも、同様に台車60によって不良クラ
ンクシャフトWを排出することができる。矢印H、J、
およびLはそれぞれ前記矢印E、F、およびKに対応す
るものである。
【0033】
【考案の効果】以上説明したように、本考案は、クラン
クシャフトのピンを焼入するピン焼入ステーションと、
ジャーナルを焼入するジャーナル焼入ステーションとを
有するクランクシャフトのトランスファタイプの高周波
焼入装置において、焼入機の異常によって不良クランク
シャフトが発生したときに、不良クランクシャフトを焼
入ステーションから直ちに高周波焼入装置外へ排出する
ことが可能であるから、従来のように、高周波焼入装置
内にあった未焼入、焼入済み、および不良クランクシャ
フトを全て一度装置外へ搬出してから不良クランクシャ
フトを選び出すことによって誤って不良品を良品として
発送する等の不都合を無くすることができる。
【0034】また、不良クランクシャフトが発生しても
焼入機の焼入動作を停止して高周波加熱装置内にある全
てのクランクシャフトを装置外に搬出後、再び正常な動
作をさせるような複雑な制御回路を設ける必要がないか
ら、制御回路を簡単化できる。さらに、従来技術で述べ
たような既存設備があれば、これに小額の設備費で部品
を追加するのみで、不良品排出手段を構成することがで
きるので、小額の投資により生産性が著しく向上すると
いう大きな効果がある。その上、クランクシャフトの焼
入に不良が発生した場合には、即座に焼入作業が中断さ
れ、不良クランクシャフトが不良品排出手段によって外
部に排出されない限り焼入作業が再開されないので、不
良品の排出を安全確実に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図4のY−Y線矢視断面説明図であって焼入ス
テーションに異常が発生した状態を示す。
【図2】図4のY−Y線矢視断面説明図であって可動V
ブロックが運動を開始する前の状態を示す。
【図3】図4のY−Y線矢視断面説明図であって可動V
ブロックが上昇、前進後降下した状態を示す。
【図4】本考案の一実施例の平面説明図である。
【図5】図2のX−X線矢視断面説明図である。
【図6】ピン焼入ステーションの台車の斜視図である。
【図7】ジャーナル焼入ステーションの台車の斜視図で
ある。
【図8】クランクシャフトの正面図である。
【符号の説明】
3 ピン焼入ステーション 6 ジャーナル焼入ステーション 11〜17 固定Vブロック 20 可動ビーム 21〜27 可動Vブロック 21a 〜27a 支持柱 22b 、23b 、25b 、26b 折曲部 30、60 台車 W クランクシャフト W1 回転軸

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平に支持されたクランクシャフトの
    動方向に所定間隔で設置面に立設された複数の固定Vブ
    ロックと、前記設置面に設けられ所定高さまで上昇し、
    クランクシャフトの移動方向に前記所定間隔を前進し、
    前記上昇分だけ下降し、ついで前進分だけ後退する各動
    作を1サイクルとして連動した運動を行う可動ビーム
    と、可動ビームに立設された複数の支持柱と、これら支
    持柱の上端に前記所定間隔で取り付けられた可動Vブロ
    ックと、クランクシャフト移動方向に順次設けられたピ
    ン焼入ステーションと、ジャーナル焼入ステーションと
    を備え、可動ビームの前記1サイクルの運動によって固
    定Vブロックに載置されたクランクシャフトを隣接する
    可動Vブロックを介して次の固定Vブロックに順次移送
    載置するクランクシャフトの高周波焼入装置において、
    焼入が不良のクランクシャフトを排出する不良品排出手
    段が、前記ピン焼入ステーションとジャーナル焼入ステ
    ーションとにそれぞれ設けられており、前記不良品排出
    手段は、クランクシャフトの回転軸方向に移動可能な台
    車と、この台車に設けられた固定Vブロックとを有して
    おり、設置面に設けられクランクシャフトの移動方向に
    対して台車を挟む前後に位置する固定Vブロックと前記
    台車に設けた固定Vブロックとの間が前記所定間隔と同
    一であるように台車の位置が設置されており、クランク
    シャフトの移動方向に対して台車を挟む前後に位置する
    1対の前記支持柱の上端間の距離は前記所定間隔と同一
    であって、前記支持柱の下部が台車から遠ざかる方向に
    それぞれ前記所定間隔のほぼ半分だけ拡開して折曲形成
    されており、かつ、前記各ステーションでのクランクシ
    ャフトの焼入中に異常が発生したときには、クランクシ
    ャフトの焼入が中断されるとともに、クランクシャフト
    は前記台車の固定Vブロックに載置され、可動Vブロッ
    クが上昇されることなく前記所定距離の半分だけ前進さ
    れた後に、台車がクランクシャフトの回転軸方向に移動
    されてクランクシャフトを排出し、空の台車が元の位置
    に復帰してから焼入が再開されることを特徴とするクラ
    ンクシャフトの高周波焼入装置。
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