JP4220763B2 - 等速ジョイント用高周波焼入装置 - Google Patents

等速ジョイント用高周波焼入装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車等の等速ジョイントをワークとし、ワークをその種類に応じて高周波焼入を行う等速ジョイント用高周波焼入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の駆動部品等として使用される等速ジョイント(CVJ: Constant Velocity universal Joints) には多種多様のものが製造開発されている。その代表的な種類として図8に示すものがある。同図(A)に示すワークW1は、タイヤホイールを直接駆動する上下・左右(首振り)自在である等速ジョイントである。同図(B)に示すワークW2は、ディファレンシャルに組み込まれたサイドギアに挿入される軸と一体のスライディング可能な等速ジョイントである。同図(C)に示すワークW3は、同図(B)と同一種類の等速ジョイントであるが、メス型のものである。
【0003】
等速ジョイントのうち応力の集中し易い部分には熱処理を行ってその部分の強度の強化が図られている。即ち、図8(A)に示すワークW1の場合、ステム軸部w11の外周面及びカップ部w12の内面、図8(B)に示すワークW2の場合、ステム軸部w21の外周面及びカップ部w24内の溝部w22、図8(C)に示すワークW3の場合、頭部w34内のスプライン穴w31及びカップ部w33内の溝部w32 に各々高周波焼入を施している。
【0004】
このような等速ジョイントの高周波焼入をする際には等速ジョイント用高周波焼入装置を使用するのが一般的である。ただ、焼入面の形状及び硬化層のパターンやその深さ等がワークの種類及び焼入箇所によって全く異なることから、各ワークのステム軸部w11、w21、溝部w22、w32 及びスプライン穴w31を個別に焼入れする専用装置が提供され、これを必要に応じて使用していた(例えば、特許文献1等参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−001493号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例による場合、複数種の等速ジョイントを焼入れするに当たり、何台もの専用装置が必要になり、これに伴って設置スペースが大きく設備コストも高いという問題が指摘されている。また、誘導加熱時に加熱コイルに供給すべき高周波電流の周波数が焼入箇所によって異なり、これに伴って複数台の電源が必要である。しかも熱処理工程の効率化を図るために、複数のワークを各専用装置に自動的に順次搬送させたりすることもあるが、このときには異なる専用装置において誘導加熱が同時に行われることもあり、これに伴って大容量の電源設備が必要になり、この点でも設備コストが高くなる。
【0007】
本発明は上記した背景の下で創作されたものであり、等速ジョイントを複数種にわたって高周波焼入をすることが可能であるにもかかわらず、設置スペースが小さく設備コストも安い等速ジョイント用高周波焼入装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解消するための手段】
本発明の等速ジョイント用高周波焼入装置は、等速ジョイントをワークとし、ワークをその種類に応じて高周波焼入を行う装置である。具体的には、ワークのステム軸部の外周面を焼入れする第1の焼入ステーションと、ワークのカップ部の内面及び/又はワーク内に形成された溝部を焼入れする第2の焼入ステーションと、ワーク内に形成されたスプライン穴の内周面を焼入れする第3の焼入ステーションと、ワークを各ステーションに搬送する搬送機構と、ワークの誘導加熱に必要な高周波電流を周波数可変可能に生成する高周波電源と、高周波電源から出力された高周波電流を各焼入ステーションに配置された加熱コイルに切り換え可能に出力するための電流切換部と、高周波焼入を行うワークの種類を設定入力するための設定入力部と、高周波焼入を行うために必要なシーケンスパターンがワークの種類毎に予め用意されており且つ設定入力部を通じて設定されたワークの種類に対応するシーケンスパターンに従って第1、第2、第3の焼入ステーション、搬送機構、高周波電源及び電流切換部を制御するシーケンス制御部とを具備している。
【0009】
好ましくは、第1のステーションと第2のステーションとの間に配置され且つワークの位置の割り出しを行う割り出しステーションを備えるようにすると良い。この場合、シーケンス制御部は、設定入力部を通じて設定されたワークの種類に対応するシーケンスパターンに従って割り出しステーションを含めて制御する構成のものを用いようにする。
【0010】
好ましくは、シーケンスパターンは、複数のワークを搬送させて順次焼入れを行う過程で第1の焼入ステーションと第2の焼入ステーションとで又は第2の焼入ステーションと第3の焼入ステーションとで当該ステーションに位置する各ワークを時分割で誘導加熱させる内容のものを用いると良い。
【0011】
好ましくは、第1の焼入ステーションは、加熱コイルを用いてワークのステム軸部を誘導加熱する加熱部と、加熱部の両側に各々位置しており且つ加熱後のワークのステム軸部を冷却する第1、第2の冷却部と、ワークを加熱部から第1、第2の冷却部に交互に移動させるシャトル機構と、ワークをステーション入口、加熱部、ステーション出口に順次移動させる機構であり且つステーション入口、加熱部に各々位置するワークを加熱部、ステーション出口に同時に各々搬送可能なハンドラ機構とを有した構成のものを用いると良い。この場合のシーケンスパターンは、第1の焼入ステーションを制御させるに当たり、ハンドラ機構を動作させてワークaをステーション入口から加熱部に搬送させ、加熱部を動作させてワークaのステム軸部を誘導加熱する一方、ハンドラ機構を逆動作させて初期位置に戻し、ワークaの加熱終了後、シャトル機構を動作させてワークaを加熱部から第1の冷却部に移動させ、第1の冷却部を動作させてワークaのステム軸部を冷却する一方、ハンドラ機構を動作させてワークbをステーション入口から加熱部に搬送させ、ワークaの冷却期間中に加熱部を動作させてワークbのステム軸部を誘導加熱する一方、ハンドラ機構を逆動作させて初期位置に戻し、ワークaの冷却終了後及びワークbの加熱終了後に、シャトル機構を逆動作させてワークaを第1の冷却部から加熱部に及びワークbを加熱部から第2の冷却部に移動させ、第2の冷却部を動作させてワークbのステム軸部を冷却する一方、ハンドラ機構を動作させてワークaを加熱部からステーション出口に及びワークcをステーション入口から加熱部に搬送させ、加熱部を動作させてワークcのステム軸部を誘導加熱させ、ワークbの冷却終了後及びワークcの加熱終了後に、シャトル機構を動作させてワークbを第の冷却部から加熱部に及びワークcを加熱部から第1の冷却部に移動させ、このような一連の処理を繰り返し行う内容のものを用いる。
なお、搬送機構を用いて順次搬送される複数のワークのうち最初から順番にワークa、b、cとしている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。ここに掲げる等速ジョイント用高周波焼入装置は、自動車の駆動部品として使用される等速ジョイントをワークWとし、ワークWをその種類に応じて高周波焼入を行う装置である。本装置で焼入れを行うことが可能なワークWの種類として、図8に示すワークW1、ワークW2及びワークW3がある。
【0013】
本装置は、図1乃至図4に示すように第1の焼入ステーション10、割り出しステーション20、第2の焼入ステーション30、第3の焼入ステーション40及び搬送機構50と、図6に示すように高周波電源60及び電流切換部70と、図5に示すように設定入力部80及びシーケンス制御部90等から構成されている。第1、第2、第3の焼入ステーション10、30、40、割り出しステーション20、搬送機構50及び電流切換部70についてはその殆どがハウジングH1内に備えられている一方、設定入力部80についてはハウジングH2に備えられている。高周波電源60、シーケンス制御部90及び冷却水供給ユニット(図示省略)等についてはハウジングH1、H2の近くに設置されている。
【0014】
まず、本装置の機械的構成の詳細について図1乃至図4及び図7を参照して以下説明する。第1の焼入ステーション10は図1、図3及び図7に示すようにワークWがワークW1又はワークW2である場合のステム軸部w11又はw21の外周面を焼入れする装置である。
【0015】
本実施例においては加熱コイル111としていわゆる半開放鞍型コイルを用いている。ここでいう半開放鞍型コイルは、銅製等のパイプから作成されており、ステム軸部w11等の外周面にその長さ方向に沿って互いに間隔を開けて配置される一対の直線状部と、略直線部の両端に各々接続され且つステム軸部w11の外周面にその円周方向に沿って配置される半円状部とを有したものである。
【0016】
第1の焼入ステーション10においては、加熱コイル111を用いてワークWを回転させながら誘導加熱し、その後、ワークWを回転させながら冷却液を噴射して冷却するようになっている。しかも搬送機構50を用いて順次搬送される複数のワークのうち最初から順番にワークa、b、c(図7参照)として表すとすると、誘導加熱後が終了したワークaの冷却とワークbの誘導加熱とを同時に行い、その後に、ワークbの冷却とワークcの誘導加熱とを同時に行うようになっている。
【0017】
第1の焼入ステーション10は、具体的には加熱コイル111を用いてワークWのステム軸部w11又はw21を誘導加熱する加熱部11と、加熱部11の両側に各々配置されており且つ誘導加熱後のワークWのステム軸部w11又はw21を冷却する第1、第2の冷却部12、13と、ワークWを図1中左右方向に移動自在且つ回転可能に支持するテーブル17(図7参照)と、テーブル17上に載置された2つのワークWを独立して位置決めするステムセンタ機構14と、テーブル17上に載置された2つのワークWをステムセンタ機構14と共に加熱部12から第1、第2の冷却部12、13に交互に移動させるシャトル機構15と、ワークWをステーション入口α、加熱部11、ステーション出口βに順次移動させる機構であり且つステーション入口α、加熱部11に各々位置する2つのワークWを加熱部11、ステーション出口βに同時に各々搬送可能なハンドラ機構16とを有した構成となっている。各構成部の詳しい構成については次の通りである。
【0018】
加熱部11はハンドラ機構16によりステーション入口αから搬送されたワークWの対向位置に配設されており(図7参照)、誘導加熱を行う時には加熱コイル111が前方に移動してワークWに近づいて同コイルを加熱位置にセットする一方、シャトル機構15によるワークWの移動時には加熱コイル111が後方に移動してワークWから離れて同コイルを退避位置にセットする機能を有した構成となっている。加熱コイル111には高周波電源60から出力された10KHzの高周波電流が供給されるようになっている。
【0019】
第1の冷却部12は加熱部11の図1中左側に配置された冷却ジャケットであり、シャトル機構15により加熱部11から移動したワークWのステム軸部w11又はw21に向けて冷却液を噴射するようになっている。第2の冷却部13は加熱部11の図1中右側に配置された冷却ジャケットであり、第1の冷却部12と全く同一のものである。
【0020】
ステムセンタ機構14はテーブル17上に載置された2つのワークWのステム軸部w11又はw21に形成された穴w13又はw23に各先端が入り込むセンタ軸141、142を有しており、センタ軸141、142を独立して昇降させるようになっている。テーブル17にはワークWを回転させる機構が設けられている。
【0021】
シャトル機構15はステムセンタ機構14を図1中左右方向に移動させる機構であって、テーブル17上に載置された2つのワークWをステムセンタ機構14により位置決めされた状態で加熱部11の位置を中心として左右に移動させるようになっている。
【0022】
ハンドラ機構16は略L字状のアーム161の各先端部でワークWをチャックする一方、アーム161を図7中に示すように90度ピッチ間隔で交互に回転させるようになっている。
【0023】
なお、第1の焼入ステーション10において高周波焼入されるワークWの対象は上記したようにワークW1及びワークW2であり、ワークW3については第1の焼入ステーション10を素通りする。即ち、ワークW3を高周波焼入する場合、ハンドラ機構16が搬送機構50の一部としての機能を果たすようになっている。
【0024】
第2の焼入ステーション30は図1乃至図3に示すようにワークWがワークW1である場合のカップ部w12の内面、ワークW2、ワークW3である場合の溝部w22、w32を各々焼入れする装置である。
【0025】
本実施例においては、ワークWがワークW1である場合、加熱コイル31としていわゆるマルチターンコイルを用いている。ここでいうマルチターンコイルは、銅製等のパイプから作成されており、カップ部w12の内壁に沿うように螺旋状に巻回したもので、カップ部w12内に入り込むことが可能であるものである。一方、ワークWがワークW2又はワークW3である場合、加熱コイル32として次のような構造のコイルを用いている。即ち、同コイルは、銅製等のパイプから作成されており、溝部w22又は32に沿って折り曲げられた互いに120度ピッチ間隔だけ離れた3つのコイル部と、ワークWのカップ部w24又は33に比べて長い全長を有しており且つ3つのコイル部の両端部に垂直方向に向けて各々接続されたリード部等を有しており、3つのコイル部が3つの溝部w22又は32に所定間隔を開けて入り込むことが可能であるものである。
【0026】
第2の焼入ステーション30においては、ワークWがワークW1である場合、その外周を冷却液の噴射により冷却しながら、カップ部w12の内面を加熱コイル31を用いてワークWを回転させつつ誘導加熱し、その後、ワークWを回転させつつカップ部w12の内面に冷却液を噴射して冷却するようになっている。一方、ワークW2又はワークW3である場合、その外周を冷却液の噴射により冷却しながら、加熱コイル32を用いてワークWの溝部w22又は32を移動加熱し、と同時に、溝部w22又は32の加熱部分に向けて冷却液を噴射して移動冷却するようになっている。
【0027】
第2の焼入ステーション30は、具体的にはワークWのカップ部w12の内面を誘導加熱する加熱コイル31と、ワークWの溝部w22又は32を誘導加熱する加熱コイル32と、加熱コイル31に取り付けられており且つワークWのカップ部w12の内面に向けて冷却液を噴射する冷却ジャケット33と、加熱コイル32に取り付けられており且つワークWの溝部w22又は32の加熱部分に向けて冷却液を噴射する冷却ジャケット34と、ワークWを回転可能に支持するテーブル35と、テーブル35上に取り付けられており且つテーブル35上のワークWの外周に向けて冷却液を噴射する環状の冷却ジャケット36と、テーブル35の下方位置に配置されており且つ第1の焼入ユニット(加熱コイル31及び冷却ジャケット33)と第2の焼入ユニット(加熱コイル32及び冷却ジュケット34)とのいずれか一方を着脱自在に取り付けることが可能な焼入ユニット取付台37と、テーブル35の上方位置に配置されており且つテーブル35上のワークWを位置決めするとともに回転させるカップセンタ機構38と、テーブル35を昇降させる昇降ユニット39等とを有している。
【0028】
加熱コイル31、32には高周波電源60から出力された10KHz、50KHzの高周波電流が供給されるようになっている。テーブル35の中央部分には、焼入ユニット取付台37に取り付けられた第1の焼入ユニット又は第2の焼入ユニットの大部分をワークWのカップ部w12、33又は33に挿入させるための開口が形成されている。カップセンタ機構38は先端がテーブル35上のワークWの先端部分に当接するセンタ軸381を有しており、センタ軸381を昇降させるようになっている。昇降ユニット39は、ワークW1のカップ部w12の内面の焼入時にはテーブル35を一定の高さ位置に保って、第1の焼入ユニットをワークW1のカップ部w12に挿入させるが、ワークW2、ワークW3の溝部w22又は32の焼入時にはテーブル35が一定速度で下方向に移動して、上記第1の焼入ユニットをワークW1、ワークW3のカップ部w24又は33に徐々に挿入させるようになっている。また、第1/第2の焼入ユニットを焼入ユニット取付台37に着脱させる際、テーブル35を上方向に退避させるにも使用される(図2参照)。
【0029】
割り出しステーション20は図1及び図3に示すように第1の焼入ステーション10と第2の焼入ステーション30との間に配置され且つワークWがワークW2又はワークW3である場合のその向きの割り出しを行う装置である。
【0030】
割り出しステーション20が備えられている理由は、ワークWが第2の焼入ステーション30のテーブル35上に載置された状態でその溝部w22又は32と加熱コイル32の上記コイル部との位置関係を合わせて加熱コイル32のコイル部とワークWの溝部w22又は32との間のギャップを一定にするためである。
【0031】
割り出しステーション20は具体的にはワークWを回転可能に支持するテーブル21と、テーブル21の下方位置に配設されており且つテーブル21上に載置されたワークWの向きの割り出しを行う割り出しユニット22と、テーブル21の上方位置に配設されており且つテーブル21上のワークWを回転自在に位置決めするカップセンタ機構23等を有している。各構成部の詳細な構成については次の通りである。
【0032】
カップセンタ機構23は、先端がテーブル21上に載置されたワークWの先端部分に嵌まり込むセンタ軸231を有しており、センタ軸231を回転自在に昇降させるようになっている。
【0033】
割り出しユニット22にはテーブル21の中央部に形成された開口を通じてワークWのカップ部w24又は33内に挿入されるローラ221が備えられている。ローラ221は、シリンダやパルスモータ等に連結されたロッド部2211と、ロッド部2111の先端部に半径方向に向けて取り付けられており且つワークWの溝部W22又は32に余裕を持って入り込む程度の大きなローラ部2212とを有している。
【0034】
割り出しユニット22は、テーブル21上に載置されたワークWの溝部W22又は32の向きをセンサを用いて光学的に検出し、この検出結果に基づいてローラ221に連結されたパルスモータやシリンダ等を動作させ、ローラ221を昇降させる一方、微細回転させて、そのローラ部2212の回転角度を調整することが可能になっている。
【0035】
即ち、上記センサを用いてテーブル21上に載置されたワークWの向きを検出し、ローラ部2212がワークWの溝部W22又は32に余裕をもって挿入することが可能なように上記パルスモータを動作させてローラ部2212の向きを調整する。この状態で、上記シリンダを動作させてローラ221を上昇させる。すると、ローラ部2212がワークWに接触することなく、ワークWの溝部W22又は32に挿入される。その後、上記パルスモータを微細動作させて、ローラ部2212の向きを徐々に変化させる。ローラ部2212はワークWの溝部W22又は32の壁面に接触することから、ローラ部2212の向きの変化に伴ってワークWの向きが調整される。そして、上記センサにより検出されるワークWの向きが予め設定された所定の向きになった時点で上記パルスモータを微細動作を停止させると、結果として、テーブル21上に載置されたワークWの向きの割り出しが行われるようになっている。
【0036】
第3の焼入ステーション40は図1及び図3に示すようにワークWがワークW3である場合のスプライン穴w31の内周面を焼入れする装置である。
【0037】
本実施例においては、加熱コイル41としていわゆるマルチターンコイルを用いている。ここでいうマルチターンコイルは、銅製等のパイプから作成されており、スプライン穴w31の内面を沿うように円状に巻回したもので、スプライン穴w31内に入り込むことが可能であるものである。
【0038】
第3の焼入ステーション40においては、ワークWの外周を冷却液の噴射により冷却しながら、スプライン穴w31の内面を加熱コイル41を用いてワークWを回転させつつ誘導加熱し、その後、ワークWを回転させつつスプライン穴w31の内面に冷却液を噴射して冷却するようになっている。
【0039】
第3の焼入ステーション40は、具体的にはワークWのスプライン穴w31内面を誘導加熱する加熱コイル41と、加熱コイル41に取り付けられており且つワークWのスプライン穴w31内面に向けて冷却液を噴射する冷却ジャケット42と、ワークWの外周に向けて冷却液を噴射する環状の冷却ジャケット43と、ワークWを載置して支持するテーブル44と、第3の焼入ユニット(加熱コイル41及び冷却ジャケット42、43)を昇降させる昇降ユニット45等とを有している。加熱コイル41には高周波電源60から出力された70KHzの高周波電流が供給されるようになっている。
【0040】
搬送機構50は図1乃至図4に示すようにワークWを第1の焼入ステーション10、割り出しステーション20、第2の焼入ステーション30、第3の焼入ステーション40へと順次的に搬送する装置である。
【0041】
搬送機構50は具体的には、図1及び図3に示すように焼入れ前のワークWを第1の焼入ステーション10のステーション入口αの位置にまで搬送する入口コンベア51と、入口コンベア51とは反対の位置に配置されており且つ焼入れ終了後のワークWを搬出させる出口コンベア53と、第1の焼入ステーション10のステーション出口βに位置するワークWを割り出しステーション20の近くの中間位置γまで搬送する中間コンベア52と、図1に示すように中間位置γにまで搬送されたワークWを第2の焼入ステーション30、第3の焼入ステーション40、出口コンベア53へと順次的に搬送するチャックユニット54等とを有している。なお、図1及び図3においてチャックユニット54は図示省略されている。
【0042】
チャックユニット54は、第1の焼入ステーション10、割り出しステーション20、第2の焼入ステーション30及び第3の焼入ステーション40の図1中手前側の上方に配置されており(図2参照)、最大4つのワークWを中間位置γから割り出しステーション20に、割り出しステーション20から第2の焼入ステーション30に、第2の焼入ステーション30から第3の焼入ステーション40に、第3の焼入ステーション40から出口コンベア53に一度に搬送することが可能になっている。具体的には次の通りである。
【0043】
チャックユニット54は、中間位置γ、割り出しステーション20、第2の焼入ステーション30、第3の焼入ステーション40から割り出しステーション20、第2の焼入ステーション30、第3の焼入ステーション40、出口コンベア53に各々搬送する際における各ワークWを把持するチャック541a、b、c、dと、チャック541a〜dを上下方向に各々昇降させる上下移動機構542a、b、c、dと、上下移動機構542a〜dを水平方向に同時に移動させる水平移動機構543等とを有している。
【0044】
チャック541a〜dによるワークWの把持、上下移動機構542a〜dによるワークWの上方移動、水平移動機構543によるワークWの図4中左側の水平移動、上下移動機構542a〜dによるワークWの下方移動、チャック541a〜dによるワークWの開放という一連の流れで、ワークWが上記の通り搬送される。その後は上記と全く逆の動作が行われて、チャック541a〜dが元の位置に戻される。このような搬送ストロークを4回繰り返すと、中間位置γに位置するワークWが割り出しステーション20、第2の焼入ステーション30、第3の焼入ステーション40を順次的に経て出口コンベア53に搬送される。
【0045】
次に、本装置の電気的構成の詳細について図5及び図6を参照して以下説明する。高周波電源60は図6に示すようにワークWの誘導加熱に必要な高周波電流を周波数可変可能に生成する装置である。ここではIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor) モジュールを用いたインバータ電源電源であって、商用電圧から10、50、70KHzの高周波電流を切り替えて出力することが可能なものを用いている。
【0046】
電流切換部70は図6に示すように高周波電源60から出力された10、50、70KHzの高周波電流を第1、第2、第3の焼入ステーション10、30、40に配置された加熱コイル111、31( 又は32) 、41に切り換え可能に出力するためのスイッチ群であって、ここでは大電流用リレースイッチが用いている。
【0047】
電流切換部70は具体的には高周波電源60から出力される10、50、70KHzの高周波電流を切り替えるためのスイッチ71a、b、cと、10、50KHzの高周波電流をワークWの種類及び焼入箇所に応じて切り替えるためのスイッチ72a、b、cと、10KHzの高周波電流の出力時にワークWの種類及び焼入箇所に応じて共振コンデンサC2の容量を切り替えるための合計4つのスイッチ73等を有している。
【0048】
即ち、ワークW1のステム軸部w11、ワークW2のステム軸部w21の外周面の焼入れをする際には、高周波電源60から10KHzの高周波電流の出力され、スイッチ71a、72aがオンにされる。すると、10KHzの高周波電流が共振コンデンサC1、C2、第1の焼入ステーション用のトランスTr1を順次的に経て加熱コイル111に供給される。このときの高周波電源60の出力インピーダンスを最小にするために、各スイッチ73が所定のパターンで通りにオンにされる。
【0049】
ワークW2のカップ部w24の内面の焼入れをする際には、高周波電源60から10KHzの高周波電流の出力され、スイッチ71a、72bがオンにされる。すると、10KHzの高周波電流が共振コンデンサC1、C2、第2の焼入ステーション用のトランスTr2を順次的に経て加熱コイル31に供給される。このときの高周波電源60の出力インピーダンスを最小にするために、各スイッチ73が所定のパターンで通りにオンにされる。
【0050】
ワークW2の溝部w22、ワークW3の溝部w32の焼入れをする際には、高周波電源60から50KHzの高周波電流の出力され、スイッチ71b、72cがオンにされる。すると、50KHzの高周波電流が共振コンデンサC3、第2の焼入ステーション用のトランスTr2を順次的に経て加熱コイル31(又は32)に供給される。
【0051】
ワークW3のスプライン穴31の内周面の焼入れをする際には、高周波電源60から70KHzの高周波電流の出力され、スイッチ71cがオンにされる。すると、70KHzの高周波電流が共振コンデンサC4、第3の焼入ステーション用のトランスTr3を順次的に経て加熱コイル41に供給される。
【0052】
設定入力部80は図5に示すように高周波焼入を行うワークWの種類を設定入力するための入力スイッチである。即ち、本装置に搬入して高周波焼入を行おうとするワークWの種類を設定入力部80を通じて入力すると、その入力データが電気信号としてシーケンス制御部90に出力される。
【0053】
シーケンス制御部90は、図5に示すように高周波焼入を行うために必要なシーケンスパターンがワークWの種類毎に用意されており且つ設定入力部80を通じて設定されたワークWの種類に対応するシーケンスパターンに従って第1、第2、第3の焼入ステーション10、30、40、割り出しステーション20、搬送機構50、高周波電源60及び電流切換部70を制御する装置である。ここではシーケンサが用いられており、その内蔵メモリに予め記録されたシーケンスプログラムに上記シーケンスパターンが含まれている。
【0054】
第1、第2、第3の焼入ステーション10、30、40、割り出しステーション20、搬送機構50には、各装置の動きやワークWの搬送位置を検出するためのセンサ等が数多く配置されている。図5中省略されているが、このセンサの検出信号もシーケンス制御部90に入力されている。即ち、シーケンス制御部90は、各装置の動きやワークWの搬送位置を常時監視しつつ、上記シーケスパターンをステップ毎に進めるようになっている。
【0055】
以下、上記のように構成された本装置の動作について説明し、併せてシーケンス制御部90に予め用意されたシーケンスパターンの内容について説明する。
【0056】
高周波焼入を行う種類としてワークW1が設定入力部80を通じて設定入力された場合、シーケンス制御部90において、ワークW1の高周波焼入を行うために必要なシーケンスパターンが順次処理され、以下のような動作が行われる。なお、第2の焼入ステーション30の焼入ユニット台37上に上記第1の焼入ユニットが取り付けられ、テーブル35の開口から同ユニットの大部分が露出するように昇降ユニット39を用いてテーブル35の高さ位置が予め調整されているものとする。
【0057】
本装置の電源スイッチがオンにされると、入口コンベア51及び出口コンベア53を常時動作させる。この状態で図1に示すように複数のワークW1が入口コンベア51に載置されると、入口コンベア51によりワークW1が第1の焼入ステーション10のステーション入口αに順次搬送される。ワークW1がステーション入口αに到着すると、第1の焼入ステーション10を動作させる。この時のシーケンスパターンの内容は次の通りである。
【0058】
まず、ハンドラ機構16を動作させる。即ち、図7に示すようにアーム161の先端の一方でワークW1(ワークa)を把持し、この状態でアーム161を90度回転させ、ワークaを解放する。すると、ワークaがステーション入口αから加熱部11に搬送される。ワークaが加熱部11に搬送されると、ステムセンタ機構14を動作させ、センタ軸141を下降させてワークaを位置決めして回転させる。また、アーム161がワークaを開放すると、直ぐにハンドラ機構16を逆動作させてアーム161を初期位置に戻す。
【0059】
ステム軸部141によりワークaが位置決めされた状態で回転すると、加熱部11を動作させる。即ち、加熱コイル111をワークaに近づけるように移動させ、この状態で加熱コイル111に10KHzの高周波電流が供給されるように、高周波電源60及び電流切換部70を動作させる。すると、加熱コイル111に10KHzの高周波電流が流れる。加熱開始から所定時間経過後に高周波電源60を停止させる。結果として、加熱コイル111によりワークaのステム軸部w11の外周面が均一に誘導加熱される。
【0060】
ワークaの加熱終了後、加熱コイル111をワークaから離れるように移動させ、この時点でシャトル機構15を動作させてワークaを加熱部11から第1の冷却部12に移動させる。ワークaの移動はセンタ軸141により位置決めされ且つ回転した状態で行われる。ワークaが第1の冷却部12に移動すると、第1の冷却部12を動作させ、ワークaのステム軸部w11に冷却液を噴射して冷却する。冷却開始から所定時間経過後に、第1の冷却部12を停止させるとともにセンタ軸141の回転を停止させる。結果として、ワークaのステム軸部w11の外周面に焼入れがその全周にわたって均一に施される。
【0061】
一方、ワークaが加熱部11から第1の冷却部12に移動すると、ハンドラ機構16を動作させる。即ち、アーム161の先端の一方でワークbを把持し、この状態でアーム161を90度回転させワークbを解放する。すると、ワークbがステーション入口αから加熱部11に搬送される。ワークbが加熱部11に搬送されると、ステムセンタ機構14を動作させ、センタ軸142を下降させてワークbを位置決めして回転させる。そして、ワークaの冷却期間中に加熱部11を動作させると、ワークaの場合と全く同様に、ワークbのステム軸部w11の外周面が誘導加熱される。アーム161がワークbを開放すると、直ぐにハンドラ機構16を逆動作させてアーム161を初期位置に戻す点も同様である。
【0062】
ワークaの冷却終了後及びワークbの加熱終了後にシャトル機構15を逆動作させて、ワークaを第1の冷却部12から加熱部11に、ワークbを加熱部11から第2の冷却部13に同時に移動させる。ワークbの移動はセンタ軸142により位置決めされ且つ回転した状態で行われる。
【0063】
ワークbが加熱部11から第2の冷却部13に移動した時点で、第2の冷却部13を動作させ、ワークbのステム軸部w11に冷却液を噴射して冷却する。冷却開始から所定時間経過後に、第2の冷却部13を停止させるとともにセンタ軸142の回転を停止させる。結果として、ワークbのステム軸部w11の外周面に焼入れがその全周にわたって均一に施される。
【0064】
一方、ワークaが第1の冷却部12から加熱部11に移動すると、センタ軸141を上昇させ、ハンドラ機構16を動作させる。即ち、ワークaがセンタ軸141から開放され、アーム161の先端の一方でワークcを把持する一方、他方でワークaを把持し、この状態でアーム161を90度回転させワークa、cを各々解放する。すると、ワークaが加熱部11からステーション出口βに、ワークcがステーション入口αから加熱部11に同時に搬送される。アーム161がワークa、cを解放すると、アーム161を180度逆回転させて初期位置に戻す。
【0065】
ワークcが加熱部11に搬送されると、ワークaの場合と全く同様にしてステムセンタ機構14、ハンドラ機構16及び加熱部11を動作させ、ワークbの冷却期間中に加熱部11によりワークcのステム軸部w11の外周面の誘導加熱を行う。ワークbの冷却終了後及びワークcの加熱終了後に、シャトル機構15を動作させてワークbを第の冷却部13から加熱部11に、ワークcを加熱部11から第1の冷却部12に同時に移動させる。
【0066】
以後は上記したような一連の処理が繰り返し行われる。このような内容のシーケンスパターンがシーケンス制御部90により逐次処理され、その結果、第1の焼入ステーション10によりステーション入口αに順次搬入されたワークa、b、c・・・の各ステム軸部w11の外周面が順次焼入れされ、ステーション出口βに順次搬出される。
【0067】
第1の焼入ステーション10によりワークW1のステム軸部w11の焼入れが終了し、ワークW1がステーション出口βに搬送されると、中間コンベア52を所定時間動作させる。すると、ワークW1がステーション出口βから中間位置γに搬送される。ワークW1が中間位置γに搬送されると、チャックユニット54を動作させ、搬送ストロークを合計2回行なう。すると、中間位置γ上のワークW1が割り出しステーション20のテーブル21を経て第2の焼入ステーション30のテーブル35に搬送される。この過程で割り出しステーション20が動作することはなく、ワークW1は割り出しステーション20を素通りする。
【0068】
ワークW1が第2の焼入ステーション30のテーブル35に搬送されると、第2の焼入ステーション30を動作させる。具体的には、カップセンタ機構38等を動作させ、センタ軸381を下降させてワークW1を位置決めして回転させる。このときのワークW1はテーブル35上の環状の冷却ジャケット36の中心に位置しており、そのカップ部w12には上記第1の焼入ユニット、即ち、加熱コイル31及び冷却ジャケット33が挿入されている。
【0069】
上記のようにセンタ軸381によりワークW1が位置決めされ回転した状態で、加熱コイル31を所定期間動作させる。即ち、加熱コイル31に10KHzの高周波電流が供給されるように、高周波電源60及び電流切換部70を動作させる。すると、加熱コイル31に10KHzの高周波電流が流れる。また加熱コイル31の動作とともに冷却ジャケット36を動作させ、ワークW1の外周全面を冷却液の噴射により冷却させる。この結果、ワークW1の外周全面が冷却された状態でカップ部w12の内面が均一に誘導加熱される。
【0070】
ワークW1のカップ部w12の内面の加熱が終了すると、冷却ジャケット33を所定期間動作させる。この期間、冷却ジャケット36も動作しているので、ワークW1の外周全面が冷却された状態で、カップ部w12の内面も冷却液の噴射により冷却される。冷却ジャケット33の停止とともに冷却ジャケット36も停止させる。結果として、ワークW1のカップ部w12の内面が均一に焼入れされる。
【0071】
第2の焼入ステーション30の動作終了後、即ち、ワークW1のカップ部w12の内面の焼入れ後に、チャックユニット54を動作させ、搬送ストロークを合計2回行なう。すると、第2の焼入ステーション30のテーブル35上のワークW1が第3の焼入ステーション40のテーブル44を経て出口コンベア53に搬送される。この過程で第3の焼入ステーション40が動作することはなく、ワークW1は第3の焼入ステーション40を素通りする。
【0072】
焼入れの終了したワークW1が第2の焼入ステーション30のテーブル35から出口コンベア53に搬送されると、出口コンベア53が常時動作してことから、出口コンベア53によりワークW1が搬出される。
【0073】
上記したような内容のシーケンスパターンがシーケンス制御部90により逐次処理される結果、複数のワークW1の焼入れが第1、第2の焼入ステーション10、30によって順次行われる。ただ、複数のワークW1を搬送させて順次焼入れを行う過程で、第1の焼入ステーション10での誘導加熱と第2の焼入ステーション30での誘導加熱とは時分割で行うようになっている。具体的には次の通りである。
【0074】
第1の焼入ステーション10において誘導加熱を行うときには、高周波電源60から10KHzの高周波電流の出力され、スイッチ71a、72a等がオンにすることが必要である。一方、第2の焼入ステーション10において誘導加熱を行うときには、高周波電源60から10KHzの高周波電流の出力され、スイッチ71a、72b等がオンにすることが必要である。このような2つの処理が同時に行われないように、ワークW1を搬送するタイミング等を調整する等して両ステーションでの誘導加熱を時分割で行うようにしている。
【0075】
次に、高周波焼入を行う種類としてワークW2が設定入力部80を通じて設定入力された場合、シーケンス制御部90において、ワークW2の高周波焼入を行うために必要なシーケンスパターンが順次処理され、以下のような動作が行われる。なお、第2の焼入ステーション30の焼入ユニット台37上に上記第2の焼入ユニットが取り付けられ、テーブル35の開口から同ユニットが露出しないように昇降ユニット39を用いてテーブル35の高さ位置が予め調整されているものとする。
【0076】
本装置の電源スイッチがオンにされると、入口コンベア51及び出口コンベア53を常時動作させる。この状態で図1に示すように複数のワークW2が入口コンベア51に載置されると、入口コンベア51によりワークW2が第1の焼入ステーション10のステーション入口αに順次搬送される。ワークW2がステーション入口αに到着すると、第1の焼入ステーション10を動作させる。この時のシーケンスパターンの内容は上記したワークW1の場合と全く同様である。
【0077】
第1の焼入ステーション10によりワークW2のステム軸部w21の焼入れが終了し、ワークW2がステーション出口βに搬送されると、中間コンベア52を所定時間動作させる。すると、ワークW2がステーション出口βから中間位置γに搬送される。ワークW2が中間位置γに搬送されると、チャックユニット54を動作させ、搬送ストロークを1回行なう。すると、中間位置γ上のワークW2が割り出しステーション20のテーブル21に搬送される。
【0078】
ワークW2がテーブル21に搬送されると、割り出しステーション20を動作させる。即ち、カップセンタ機構23を動作させ、センタ軸231を下降させてワークW2を位置決めする。その後、割り出しユニット22を動作させ、上述した方法によりテーブル21上でワークW2の向きの割り出しを行い、これが完了すると、カップセンタ機構23を逆動作させ、センタ軸231を上昇させる。
【0079】
割り出しステーション20の動作が終了すると、チャックユニット54を動作させ、搬送ストロークを1回行なう。すると、テーブル21上のワークW2がそのままの向きで第2の焼入ステーション30のテーブル35に搬送される。
【0080】
ワークW2が第2の焼入ステーション30のテーブル35に搬送されると、第2の焼入ステーション30を動作させる。具体的には、カップセンタ機構38を動作させ、センタ軸381を下降させてワークW2を位置決めする。このときのワークW2はテーブル35上の環状の冷却ジャケット36の中心に位置しており、その溝部w22の向きと加熱コイル32のコイル部との位置関係は合致している。
【0081】
センタ軸381によりワークW2が位置決めされた状態で、加熱コイル31、昇降ユニット35及び冷却ジャケット33、36を所定期間動作させる。
【0082】
即ち、加熱コイル31については、加熱コイル31に50KHzの高周波電流が供給されるように、高周波電源60及び電流切換部70を動作させる。すると、加熱コイル31に50KHzの高周波電流が流れる。昇降ユニット35については、テーブル35を一定速度で下降させる。すると、ワークW2の溝部w22に加熱コイル31の各コイル部が下から挿入され、その後、一定速度で溝部w22の奥の方に移動する。この過程で、ワークW2の溝部w22が加熱コイル31により移動加熱される。冷却ジャケット36については、ワークW2の外周全面に向けて冷却液が噴射され、これによりワークW2の外周全面が冷却される。冷却ジャケット33については、ワークW2の溝部w22の加熱部分に向けて冷却液が噴射される。しかも加熱コイル31と同時に移動することから、ワークW2の溝部w22の加熱部分が移動冷却される。
【0083】
このような加熱コイル31、昇降ユニット35及び冷却ジャケット33、36の動作により、ワークW2の溝部w22の全体が長さ方向に均一に焼入れされる。焼入れが完了すると、カップセンタ機構38を逆動作させ、センタ軸381を上昇させてワークW2から退避させる。
【0084】
第2の焼入ステーション30の動作終了後に、チャックユニット54を動作させ、搬送ストロークを合計2回行なう。すると、第2の焼入ステーション30のテーブル35上のワークW2が第3の焼入ステーション40のテーブル44を経て出口コンベア53に搬送される。この過程で第3の焼入ステーション40が動作することはなく、ワークW2は第3の焼入ステーション40を素通りする。
【0085】
焼入れの終了したワークW2が第2の焼入ステーション30のテーブル35から出口コンベア53に搬送されると、出口コンベア53が常時動作してことから、出口コンベア53によりワークW2が搬出される。
【0086】
上記したような内容のシーケンスパターンがシーケンス制御部90により逐次処理される結果、複数のワークW2の焼入れが第1、第2の焼入ステーション10、30によって順次行われる。ただ、複数のワークW2を搬送させて順次焼入れを行う過程で、第1の焼入ステーション10での誘導加熱と第2の焼入ステーション30での誘導加熱とは時分割で行うようになっている。具体的には次の通りである。
【0087】
第1の焼入ステーション10において誘導加熱を行うときには、高周波電源60から10KHzの高周波電流の出力され、スイッチ71a、72a等がオンにすることが必要である。一方、第2の焼入ステーション30において誘導加熱を行うときには、高周波電源60から50KHzの高周波電流の出力され、スイッチ71b、72c等がオンにすることが必要である。このような2つの処理が同時に行われないように、ワークW2を搬送するタイミング等を調整する等して両ステーションでの誘導加熱を時分割で行うようにしている。
【0088】
次に、高周波焼入を行う種類としてワークW3が設定入力部80を通じて設定入力された場合、シーケンス制御部90において、ワークW3の高周波焼入を行うために必要なシーケンスパターンが順次処理され、以下のような動作が行われる。なお、第2の焼入ステーション30の焼入ユニット台37上に第2の焼入ユニット(メス型用)が取り付けられ、テーブル35の開口から同ユニットが露出しないように昇降ユニット39を用いてテーブル35の高さ位置が予め調整されているものとする。
【0089】
本装置の電源スイッチがオンにされると、入口コンベア51及び出口コンベア53を常時動作させる。この状態で図1に示すように複数のワークW3が入口コンベア51に載置されると、入口コンベア51によりワークW3が第1の焼入ステーション10のステーション入口αに順次搬送される。
【0090】
ワークW3がステーション入口αに到着すると、第1の焼入ステーション10のハンドラ機構16を動作させる。即ち、図7に示すようにアーム161の先端の一方でワークW3を把持し、この状態でアーム161を180度回転させ、ワークaを解放する。すると、ワークW3がステーション入口αからステーション出口βに搬送される。この過程で第1の焼入ステーション10がハンドラ機構16を除いて実質的に動作することはなく、ワークW3は第1の焼入ステーション10を素通りする。
【0091】
ワークW3がステーション出口βに搬送されると、中間コンベア52を所定時間動作させる。すると、ワークW3がステーション出口βから中間位置γに搬送される。ワークW3が中間位置γに搬送されると、チャックユニット54を動作させ、搬送ストロークを1回行なう。すると、中間位置γ上のワークW3が割り出しステーション20のテーブル21に搬送される。
【0092】
ワークW3がテーブル21に搬送されると、割り出しステーション20を動作させる。その動作はワークW2の場合と同様である。割り出しステーション20の動作が終了すると、チャックユニット54を動作させ、搬送ストロークを1回行なう。すると、テーブル21上のワークW3がそのままの向きで第2の焼入ステーション30のテーブル35に搬送される。
【0093】
ワークW3が第2の焼入ステーション30のテーブル35に搬送されると、第2の焼入ステーション30を動作させる。その動作はワークW2の場合と同様である。第2の焼入ステーション30の動作終了後、即ち、ワークW3の溝部w32への焼入れが終了した後、チャックユニット54を動作させ、搬送ストロークを1回行なう。すると、テーブル35上のワークW3が第3の焼入ステーション40のテーブル44に搬送される。
【0094】
ワークW3がテーブル35から第3の焼入ステーション40のテーブル44に搬送されると、第3の焼入ステーション40が動作する。具体的には、昇降ユニット45を動作させてテーブル44を降下させる。すると、第3の焼入ユニット、即ち、加熱コイル41及び冷却ジャケット42、43が降下してテーブル44上に配置される。このときのワークW3はテーブル44上の環状の冷却ジャケット43の中心に位置しており、そのスプライン穴w31には加熱コイル41及び冷却ジャケット42が挿入されている。
【0095】
加熱コイル41及び冷却ジャケット42、43がテーブル44上に配置された状態で、加熱コイル41を所定期間動作させる。即ち、加熱コイル41に70KHzの高周波電流が供給されるように、高周波電源60及び電流切換部70を動作させる。すると、加熱コイル41に70KHzの高周波電流が流れる。また加熱コイル41の動作とともに冷却ジャケット43を動作させ、ワークW3の外周全面を冷却液の噴射により冷却させる。この結果、ワークW3の外周全面が冷却された状態でスプライン穴w31の内周面が均一に誘導加熱される。
【0096】
ワークW3のスプライン穴w31の内周面の加熱が終了すると、冷却ジャケット42を所定期間動作させる。この期間、冷却ジャケット43も動作しているので、ワークW3の外周全面が冷却された状態で、スプライン穴w31の内周面も冷却液の噴射により冷却される。冷却ジャケット42の停止とともに冷却ジャケット43も停止させる。結果として、ワークW3のスプライン穴w31の内周面が均一に焼入れされる。
【0097】
第3の焼入ステーション40の動作終了後、即ち、ワークW3のスプライン穴w31の内周面の焼入れ後に、チャックユニット54を動作させ、搬送ストロークを1回行なう。すると、第3の焼入ステーション40のテーブル44上のワークW3が出口コンベア53に搬送される。焼入れの終了したワークW3が出口コンベア53に搬送されると、出口コンベア53が常時動作していることから、出口コンベア53によりワークW3が搬出される。
【0098】
上記したような内容のシーケンスパターンがシーケンス制御部90により逐次処理される結果、複数のワークW3の焼入れが第2、第3の焼入ステーション30、40によって順次行われる。ただ、複数のワークW3を搬送させて順次焼入れを行う過程で、第2の焼入ステーション30での誘導加熱と第3の焼入ステーション40での誘導加熱とは時分割で行うようになっている。具体的には次の通りである。
【0099】
第2の焼入ステーション30において誘導加熱を行うときには、高周波電源60から50KHzの高周波電流の出力され、スイッチ71b、72c等がオンにすることが必要である。一方、第3の焼入ステーション40において誘導加熱を行うときには、高周波電源60から70KHzの高周波電流の出力され、スイッチ71c等がオンにすることが必要である。このような2つの処理が同時に行われないように、ワークW3を搬送するタイミング等を調整する等して両ステーションでの誘導加熱を時分割で行うようにしている。
【0100】
上記のように構成された等速ジョイント用高周波焼入装置による場合、ワークW1、W2、W3という3種類のワークWの焼入れを行うことができ、何台もの専用装置を使用することが不要である。第1の焼入ステーション10において、順次搬送される相前後する2つのワークに関して誘導加熱後の冷却と冷却前の誘導加熱とが同時に行われる。割り出しステーション20が備えられているので、ワークWを同装置に搬入するに当たりワークW2、ワークW3の溝部w22、w32の方向を揃えることが不要である。これらの点で熱処理工程の効率化を図ることが可能になる。
【0101】
また、一台の高周波電源60により3種類のワークWの焼入れを行うことができるだけでなく、各ステーションでの誘導加熱が時分割で行われることから、小容量の電源設備を容易するだけで良い。更に、第2の焼入ステーション30において、ワークW1のカップ部w12とワークW2、ワークW3の溝部w22、w32との焼入れが共用して行われている。これらの点で、従来に比べて装置自体が小型であり、設備コストも非常に安くなる。
【0102】
なお、本発明の等速ジョイント用高周波焼入装置は上記実施例に限定されず、例えば、各ステーションで行われるワークの焼入方法や加熱コイル・冷却ジャケットの種類、各ステーションの配置の順番、搬送方法等については適宜設計変更しても良い。また、第2ステーションにおいて、ワークW1のカップ部w12の焼入れとワークW2、ワークW3の溝部w22、w32の焼入れとを別にしたり、焼入ユニット取付台37に上記第1、第2の焼入ユニットとを取り付け、焼入ユニット取付台37を移動自在にすることにより全自動化を図るようにしても良い。
【0103】
【発明の効果】
以上、本発明の請求項1に係る等速ジョイント用高周波焼入装置による場合、複数種の等速ジョイントの高周波焼入を行うことが可能であることから、従来例による場合とは異なり、何台もの専用装置を使用することが不要になり、熱処理工程の効率化を図ることも可能になる。しかもワークの誘導加熱に必要な高周波電流を生成する高周波電源として周波数可変可能なものを用い、その周波数がワークの種類及び焼入箇所に応じて変更することが可能になっているので、従来例による場合とは異なり、何台もの電源を用意することが不要になり、この点で設置スペースが小さく設備コストも安くすることが可能になる。
【0104】
本発明の請求項2に係る等速ジョイント用高周波焼入装置による場合、ワークを搬入するに当たりワークの溝の方向を揃えることが不要になり、この点で熱処理工程の効率化を一層図ることが可能になる。また、ワークの溝部と加熱コイルとの間のギャップが一定の下で誘導加熱が行われ、この点で高周波焼入の高品質化を図ることが可能になる。
【0105】
本発明の請求項3に係る等速ジョイント用高周波焼入装置による場合、各ステーションでワークに対する誘導加熱が同時に行われないので、小容量の電源設備で良く、この点で設備コストを一層安くすることが可能になる。
【0106】
本発明の請求項4に係る等速ジョイント用高周波焼入装置による場合、相前後する2つのワークに関して誘導加熱後の冷却と冷却前の誘導加熱とが同時に行われことから、この点で複数個のワークのステム軸部の焼入れに要する時間が短縮され、熱処理工程の効率化を一層図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための図であって、等速ジョイント用高周波焼入装置の内部を示す一部省略正面図である。
【図2】同装置の第2の焼入ステーションを示す一部省略側面図である。
【図3】同装置の内部を示す一部省略平面図である。
【図4】同装置の搬送機構の一部を示す正面図である。
【図5】同装置の電気的構成図である。
【図6】同装置の高周波電源及び電流切換部の回路図である。
【図7】同装置の第1のステーションのハンドラ機構及びシャトル機構の動作を説明するための上方視模式図である。
【図8】等速ジョイントの代表的な種類を示すワークの縦断面図及びカップ部の横断面図である。
【符号の説明】
10 第1の焼入ステーション
20 割り出しステーション
30 第2の焼入ステーション
40 第3の焼入ステーション
50 搬送機構
60 高周波電源
70 電流切換部
80 設定入力部
90 シーケンス制御部
W ワーク

Claims (4)

  1. 等速ジョイントをワークとし、ワークをその種類に応じて高周波焼入を行う装置であって、ワークのステム軸部の外周面を焼入れする第1の焼入ステーションと、ワークのカップ部の内面及び/又はワーク内に形成された溝部を焼入れする第2の焼入ステーションと、ワーク内に形成されたスプライン穴の内周面を焼入れする第3の焼入ステーションと、ワークを各ステーションに搬送する搬送機構と、ワークの誘導加熱に必要な高周波電流を周波数可変可能に生成する高周波電源と、高周波電源から出力された高周波電流を各焼入ステーションに配置された加熱コイルに切り換え可能に出力するための電流切換部と、高周波焼入を行うワークの種類を設定入力するための設定入力部と、高周波焼入を行うために必要なシーケンスパターンがワークの種類毎に予め用意されており且つ設定入力部を通じて設定されたワークの種類に対応するシーケンスパターンに従って第1、第2、第3の焼入ステーション、搬送機構、高周波電源及び電流切換部を制御するシーケンス制御部とを具備したことを特徴とする等速ジョイント用高周波焼入装置。
  2. 請求項1項記載の等速ジョイント用高周波焼入装置において、第1のステーションと第2のステーションとの間に配置され且つワークの割り出しを行う割り出しステーションを備えており、シーケンス制御部は、設定入力部を通じて設定されたワークの種類に対応するシーケンスパターンに従って割り出しステーションを含めて制御する構成となっていることを特徴とする等速ジョイント用高周波焼入装置。
  3. 請求項1項又は2記載の等速ジョイント用高周波焼入装置において、前記シーケンスパターンは、複数のワークを搬送させて順次焼入れを行う過程で第1の焼入ステーションと第2の焼入ステーションとで又は第2の焼入ステーションと第3の焼入ステーションとで当該ステーションに位置する各ワークを時分割で誘導加熱させる内容になっていることを特徴とする等速ジョイント用高周波焼入装置。
  4. 請求項1、2又は3記載の等速ジョイント用高周波焼入装置において、第1の焼入ステーションは、加熱コイルを用いてワークのステム軸部を誘導加熱する加熱部と、加熱部の両側に各々位置しており且つ加熱後のワークのステム軸部を冷却する第1、第2の冷却部と、ワークを加熱部から第1、第2の冷却部に交互に移動させるシャトル機構と、ワークをステーション入口、加熱部、ステーション出口に順次移動させる機構であり且つステーション入口、加熱部に各々位置するワークを加熱部、ステーション出口に同時に各々搬送可能なハンドラ機構とを有した構成となっており、
    搬送機構を用いて順次搬送される複数のワークのうち最初から順番にワークa、b、cとするとき、
    前記シーケンスパターンは、第1の焼入ステーションを制御させるに当たり、ハンドラ機構を動作させてワークaをステーション入口から加熱部に搬送させ、加熱部を動作させてワークaのステム軸部を誘導加熱する一方、ハンドラ機構を逆動作させて初期位置に戻し、ワークaの加熱終了後、シャトル機構を動作させてワークaを加熱部から第1の冷却部に移動させ、第1の冷却部を動作させてワークaのステム軸部を冷却する一方、ハンドラ機構を動作させてワークbをステーション入口から加熱部に搬送させ、ワークaの冷却期間中に加熱部を動作させてワークbのステム軸部を誘導加熱する一方、ハンドラ機構を逆動作させて初期位置に戻し、ワークaの冷却終了後及びワークbの加熱終了後に、シャトル機構を逆動作させてワークaを第1の冷却部から加熱部に及びワークbを加熱部から第2の冷却部に移動させ、第2の冷却部を動作させてワークbのステム軸部を冷却する一方、ハンドラ機構を動作させてワークaを加熱部からステーション出口に及びワークcをステーション入口から加熱部に搬送させ、加熱部を動作させてワークcのステム軸部を誘導加熱させ、ワークbの冷却終了後及びワークcの加熱終了後に、シャトル機構を動作させてワークbを第の冷却部から加熱部に及びワークcを加熱部から第1の冷却部に移動させ、このような一連の処理を繰り返し行う内容になっていることを特徴とする等速ジョイント用高周波焼入装置。
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