JP2006193764A - 高周波熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高周波焼入れや高周波焼戻しに使用される高周波熱処理装置のワーク処理効率を向上させること。
【解決手段】 冷却槽10の上方の略水平面内にワークWの加熱位置H1,H2を複数設定する。一方の加熱位置H1に供給されたワークWを誘導加熱コイル41によって加熱し、当該ワークWを昇降機構30aによって下降させて冷却槽10内の冷却液に浸漬して冷却する。これと並行して、誘導加熱コイル41を移動機構42によって他方の加熱位置H2に移動させ、他方の加熱位置H2に供給されたワークWの加熱を行なう。このように誘導加熱コイル41の稼動率を上げることで、ワークWの処理効率を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークの高周波焼入れや高周波焼戻しに使用する高周波熱処理装置に関するものである。
高周波焼入れ及び高周波焼戻しはいずれも、鋼やジュラルミンなどの合金からなるワークの表面層を誘導加熱したのち冷却する熱処理である。高周波焼入れは、炭素を含有する鋼に施すとワーク内部の粘り強さを維持しつつワーク表面層が硬化する一方、ステンレス鋼や高マンガン鋼などに適用すると金属組織状態が安定化する。高周波焼戻しは、焼入れされたワークを再加熱して冷却することで、ワークの硬度を低下させて粘り強くする処理であるが、材料によってはより硬くなるものもある。
例えば自動車のリングギア等の鋼製歯車は、その歯面を硬くするための熱処理として焼入れが行なわれる。リングギアの焼入れに使用される従来の高周波熱処理装置としては、例えば図8に示すように、所定位置に配置された誘導加熱コイル51と、誘導加熱コイル51の上方に配設され、ピストン52の下端部にワークWを保持するチャック53を設けたピストン・シリンダ機構54と、誘導加熱コイル51の下方に配置された冷却槽55とを備えたものがある(例えば特許文献1参照)。
特開平6−073456号公報
従来の高周波熱処理装置は、チャック53に保持されたワークWをピストン・シリンダ機構54によって誘導加熱コイル51の内部まで下降させてワークWの表面を加熱すると共に、誘導加熱コイル51によって加熱されたワークWをさらに下降させて冷却槽55内に貯留された冷却液に浸漬して冷却する。冷却されたワークWは、冷却槽55内でチャック53から解放され、冷却槽55中に配設された2本の駆動チェーン56によって冷却槽55より外へ搬出される。ワークWを解放したチャック53は、ピストン・シリンダ機構54によってワークWの供給位置まで引上げられる。従来装置は、ワークWの冷却中、誘導加熱コイル51にピストン52が挿入されているために、誘導加熱コイル51を他のワークWの加熱に使用することができず、ワークWの処理効率が低いという問題がある。
本発明は、斯かる実情に鑑み創案されたものであって、その目的は、一のワークの冷却中に誘導加熱コイルを他のワークの加熱に使用できるように、高周波熱処理装置を改良することにある。
本発明に係る高周波熱処理装置は、上記目的を達成するため、ワークを加熱する誘導加熱コイルと、冷却液を貯留した冷却槽と、冷却槽上方の略水平面内に設定され、ワークが順番に繰り返し供給される複数の加熱位置間で、誘導加熱コイルを略水平移動させる移動機構と、各加熱位置と冷却槽内の各加熱位置に対応する冷却位置との間でワークを昇降させる複数の昇降機構とを備える。
冷却槽上方の略水平面内に設定された複数の加熱位置のいずれか一の加熱位置に供給されたワークは、誘導加熱コイルによって加熱される。前記一の加熱位置で加熱されたワークは、昇降機構によって冷却槽内の冷却液に浸漬して冷却される。これと同時に、前記誘導加熱コイルは、移動機構によって他の加熱位置に略水平移動され、前記他の加熱位置に供給されたワークの加熱に使用される。前記他の加熱位置でのワーク加熱中に、前記一の加熱位置で加熱されたワークの冷却を終えた場合は、当該ワークを本発明装置から排出し、次のワークを前記一の加熱位置へ供給できる状態にする。他方、前記他の加熱位置でのワーク加熱中に、前記一の加熱位置で加熱されたワークの冷却を終えない場合は、前記他の加熱位置で加熱されたワークを昇降機構によって冷却槽内の冷却液に浸漬するのと並行して、前記誘導加熱コイルを前記他の加熱位置とは別の加熱位置に略水平移動させ、当該別の加熱位置に供給されたワークを前記誘導加熱コイルによって加熱する。
本発明によれば、ひとつの誘導加熱コイルに対して複数の加熱位置を設定し、一の加熱位置で加熱されたワークを冷却するのと並行して、誘導加熱コイルを一の加熱位置から他の加熱位置へ移動させて他の加熱位置に供給されたワークの加熱に使用することで、誘導加熱コイルの稼動率を向上させ、ワークの処理効率を高めることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る高周波熱処理装置の一実施形態について説明する。
図1は本発明に係る高周波熱処理装置の一実施形態を示す概略平面図で、図2は図1のX−X矢視図である。各図において、符号10は冷却槽で、その内部には冷却液が貯留される。冷却槽10の上方の水平面上には、ワークWを加熱するための第1の加熱位置H1と第2の加熱位置H2が設定される。冷却槽10の冷却液中には、第1の加熱位置H1の真下に第1の冷却位置C1が設定され、第2の加熱位置H2の真下に第2の冷却位置C2が設定される。第1の加熱位置H1と第1の冷却位置C1の間、および、第2の加熱位置H2と第2の冷却位置C2の間には、ワークWを冷却槽10の上方に供給すると共に冷却槽10の上方から排出するための第1の供給排出位置M1と第2の供給排出位置M2が設定される。
各図において、符号20はワークWの供給排出機構である。供給排出機構20は、搬入レーン1から供給されたワークWを供給排出位置M1,M2へ供給すると共に、焼入れされたワークWを供給排出位置M1,M2から取り出して搬出レーン2へ排出するものである。この実施形態では、第1及び第2の供給排出位置M1,M2を通る直線軌道と平行に敷設されたガイドレール21と、ガイドレール21上を走行して搬入レーン1の終端部と搬出レーン2の始端部の間を往復移動する台車22と、ワークWを保持するチャック23と、台車22上に配設され、チャック23を台車22上から冷却槽10の上方の第1及び第2の供給排出位置M1,M2へ向かって前進後退させるスライド機構24とで構成してある。
なお、図1の実線で示す供給排出機構20は、ガイドレール21上の第1の供給排出位置M1に対向する位置で台車22を停車させ、チャック23を後端位置まで後退させて台車22上に配置した状態を示している。同図の破線で示す供給排出機構20は、ガイドレール21上の第2の供給排出位置M2に対向する位置で台車22を停車させ、チャック23を前端位置まで前進させ第2の供給排出位置M2に配置した状態を示している。同図の一点鎖線で示す供給排出機構20は、台車21をガイドレール21の図示上左端部に停車させ、チャック23を搬入レーン1の終端部に配置すると共に、チャック22を拡開させてワークWを把持する状態を示している。同図の二点鎖線で示す供給排出機構20は、台車21をガイドレール21の図示上右端部に停車させ、チャック23を搬出レーン2の始端部に位置させると共に、チャック22を拡開させてワークWを解放する状態を示している。
図1において、符号30aは第1の昇降機構で、符号30bは第2の昇降機構である。第1及び第2の昇降機構30a,30bは、第1及び第2の供給排出位置M1,M2で供給排出機構20から受け取ったワークWを昇降させ、第1及び第2の加熱位置H1,H2や第1及び第2の冷却位置C1,C2へ供給するものである。この実施形態では、冷却槽10の両側に立設したピストン・シリンダ機構31a,31bと、ピストン・シリンダ機構31a,31bの上端部からワークWの昇降軌道上へ延設したアーム32a,32bと、各アーム32a,32bの先端に回転自在に取付けられた回転テーブル33a,33bと、各アーム32a,32bの先端部に配設された回転テーブル33a,33bの駆動モータ34a,34bとで構成してある。ピストン・シリンダ機構31a,31bは、その上端部が冷却槽10の側壁よりも上方で鉛直方向に進退移動する。各アーム32a,32bは、ピストン・シリンダ機構31a,31bの上端部よりも下方で回転テーブル33a,33bを支持する屈曲形状をなす。回転テーブル33a,33bは、冷却液中での昇降時に負荷される液圧を軽減する目的で複数の透孔35a,35bを設けてある。
なお、図2では、第1の昇降機構30aの回転テーブル33aを第1の供給排出位置M1よりも下方で待機させた状態を示している。第1及び第2の昇降機構30a,30bは、回転テーブル33a,33bを第1及び第2の供給排出位置M1,M2よりも下方で待機させ、供給排出機構20によって第1及び第2の供給排出位置M1,M2にワークWが供給されると、回転テーブル33a,33bを上昇させてチャック23からワークWを受け取る。さらに、回転テーブル33a,33bを第1及び第2の加熱位置H1,H2まで一旦上昇させてから第1及び第2の冷却位置C1,C2まで下降させ、第1及び第2の供給排出位置M1,M2まで再度上昇してチャック23にワークWを掴ませてから下降し、第1及び第2の供給排出位置M1,M2より下方で次のワークWが第1及び第2の供給排出位置M1,M2に供給されるまで待機する。
各図において、符号40は高周波誘導加熱装置である。高周波誘導加熱装置40は、ワークWを加熱する誘導加熱コイル41と、誘導加熱コイル41を水平移動させる移動機構42と、誘導加熱コイル41の電源部となる高周波発振器43とで構成される。移動機構42は、第1及び第2の加熱位置H1,H2を通る直線軌道と平行に敷設されたリニアガイドレール44と、リニアガイドレール44上を進退移動する移動ベース45とを備え、移動ベース45から冷却槽10の上方の直線軌道上へ延在させた誘導加熱コイル41を直線軌道に沿って進退移動させる。なお、移動ベース45には、図示外の高周波変流器を組込んである。また、移動ベース45は手動式又は自動式のいずれであっても構わない。
図3は、上記の高周波熱処理装置の動作の一例を時系列で示しており、以下、図3に基づいてワークWの熱処理について説明する。なお、図3では、上段に第1の昇降機構30a側での熱処理の工程I11,H11,…を、中段に第2の昇降機構30b側での熱処理の工程I21,H21,…を、下段に誘導加熱コイル41の稼動期間を示している。
図3の上段の工程I11はワークWの供給工程で、搬入レーン1から搬送されてきたワークWを供給排出機構20及び第1の昇降機構30aによって第1の加熱位置H1に待機している誘導加熱コイル41へ供給する。供給排出機構20は、チャック23を後端位置まで後退させると共に拡開させた状態で、台車22を図1に示すガイドレール21の図示上左端位置に停車させ、搬入レーン1から搬送されてきたワークWをチャック23によって把持する。さらに、台車22を図1に示すガイドレール21の図示上左端位置から図1の実線で示す位置に移動して、スライド機構24によってチャック23を前進させて、第1の供給排出位置M1にワークWを供給する。第1の供給排出位置M1に供給されたワークWは、第1の供給排出位置M1よりも下方の待機位置から上昇してきた回転テーブル33aが第1の供給排出位置M1に到達したときにチャック23から解放され、回転テーブル33a上に載置される。回転テーブル33a上に載置されたワークWは、回転テーブル33aが上昇して、第1の加熱位置H1に待機している誘導加熱コイル41の内部に供給される。供給排出機構20は、供給排出位置M1にてワークWを解放したのち、拡開したチャック23を後端位置まで後退させて、台車22を図1に示すガイドレール21の図示上左端位置まで移動させる。
図3の上段の工程H11はワークWの加熱工程で、第1の加熱位置H1にてワークWの誘導加熱を行なう。第1の昇降機構30aは、回転テーブル33aを回転させながら、ワークWを第1の加熱位置H1に維持する。高周波誘導加熱装置40は、高周波発振器43を作動させて誘導加熱コイル41内のワークWの誘導加熱を所定期間(例えば8秒間程度)行なう。なお、一行程目以降の加熱工程H12,H13では、一行程目の加熱工程H11と同様の動作が行なわれる。
図3の上段の工程T11は誘導加熱コイル41の移動工程で、第1の昇降機構30aが回転テーブル33aを下降させて、ワークWが誘導加熱コイル41の下方へ出るのと同時に、移動機構42によって誘導加熱コイル41を第1の加熱位置H1から第2の加熱位置H2へ直線移動させる。一方、第1の昇降機構30aは、回転テーブル33aを第1の加熱位置H1から第1の冷却位置C1まで下降させて、ワークWを冷却液に浸漬する。なお、一行程目以降の移動工程T12では、一行程目の移動工程T11と同様の動作が行なわれる。
図3の上段の工程C11はワークWの冷却工程で、第1の昇降機構30aが、ワークWを冷却位置C1に維持した状態で所定期間(例えば13秒間程度)待機し、冷却液に浸漬されたワークWを冷却する。第1の昇降機構30aは、ワークWの冷却を所定期間行なったのち、回転テーブル33aを上昇させて、ワークWを第1の供給排出位置M1に戻す。なお、一行程目以降の冷却工程C12では、一行程目の冷却工程C11と同様の動作が行なわれる。
一方、図3の中段の工程I21は供給工程で、搬入レーン1から搬送されてきたワークWを供給排出機構20及び第2の昇降機構30bによって第2の供給排出位置M2へ供給する。第2の供給排出位置M2へワークWを供給する動作は、第1の供給排出位置M1へワークWを供給する動作とほぼ同じであるから詳しい説明を省略する。供給排出機構20は、第2の供給排出位置M2にてワークWを解放したのち、拡開したチャック23を後端位置まで後退させて、台車22を図1の破線で示す位置から実線で示す位置に移動させ、冷却工程C11が終了するまで待機する。なお、一行程目以降の供給工程I22では、一行程目の供給工程I21と同様の動作が行なわれる。
また、図3の中段の工程H21,工程T21,工程C21は、それぞれ加熱工程、移動工程、冷却工程で、第1の昇降機構30a側での加熱工程H11,移動工程T11,冷却工程C11とほぼ同様の動作が第2の昇降機構30b側で行なわれる。すなわち、加熱工程H21で第2の加熱位置H2にてワークWの誘導加熱を行ない、移動工程T21で第2の加熱位置H2にて誘導加熱されたワークWを冷却槽10内の第2の冷却位置C2に移動させるのと同時に、誘導加熱コイル41を第2の加熱位置H2から第1の加熱位置H1へ直線移動させる。次いで、冷却工程C21でワークWの冷却を所定期間(例えば13秒間程度)行なったのち、回転テーブル33bを上昇させて、ワークWを第2の供給排出位置M2に戻す。なお、一行程目以降の加熱工程H22,移動工程T22,冷却工程C22では、それぞれ一行程目の加熱工程H21,移動工程T21,冷却工程C21と同様の動作が行なわれる。
図3の上段の工程O11はワークWの排出工程で、第1の加熱位置H1での加熱と第1の冷却位置C1での冷却とを経て高周波焼入れされたワークWを搬出レーン2へ排出する。第2の供給排出位置M2へワークWを供給する供給工程I21を経て台車22を図1の実線で示す位置に停車させた供給排出機構20は、チャック23を前端位置まで前進させて、第1の昇降機構30aによって第1の供給排出位置M1に戻されたワークWを把持する。次いで、第1の昇降機構30aが回転テーブル33aを第1の供給排出位置M1より下方の待機位置に下降させてから、チャック23を後端位置まで後退させると共に、台車22をガイドレール21の図示上右端位置まで移動させ、チャック23を拡開してワークWを解放する。チャック23から解放されたワークWは、搬出レーン2によって搬送される。また、供給排出機構20は、ワークWを解放したのち、台車22をガイドレール21の図示上左端位置まで移動させる。
図3の二行程目の供給工程I12は、一行程目の供給工程I11と同様に搬入レーン1から搬送されてきたワークWを第1の供給排出位置M1へ供給する。供給排出機構20は、第1の供給排出位置M1にてワークWを解放したのち、拡開したチャック23を後端位置まで後退させて、台車22を図1の実線で示す位置から破線で示す位置に移動させ、冷却工程C21が終了するまで待機する。なお、二行程目以降の供給工程I13では、二行程目の供給工程I12と同様にワークWを第1の供給排出位置M1へ供給したのち、チャック23をガイドレール21の第2の供給排出位置M2と対向する位置に移動させる。
第1の昇降機構30a側での二行程目の供給工程I12以降は、一行程目の加熱工程H11〜二行程目の供給工程I12までの動作が繰り返される。
図3の中段の排出工程O21は、第2の加熱位置H2での加熱と第2の冷却位置C2での冷却とを経て高周波焼入れされたワークWを搬出レーン2へ排出する。ワークWを搬出レーン2へ排出する動作は、第1の昇降機構30a側での排出工程O11とほぼ同じであるから詳しい説明を省略する。供給排出機構20は、ワークWを搬出レーン2へ搬送したのち、台車22をガイドレール21の図示上左端位置まで移動させ、二行程目の供給工程I22が行なわれる。
他方の昇降機構30b側での一行程目の排出工程O21以降は、一行程目の供給工程I21〜排出工程O21と同じ動作が繰り返される。
以上のように、上記の高周波熱処理装置は、冷却槽10の上方に設定された第1及び第2の加熱位置H1,H2の一方の加熱位置で加熱されたワークWを冷却槽10内の冷却液に浸漬して冷却している間に、誘導加熱コイル41を他方の加熱位置に水平移動させ、他方の加熱位置に供給されたワークWを誘導加熱コイル41によって加熱する。このように、誘導加熱コイル41の稼動率を上げることで、ワークWの処理効率が飛躍的上昇する。
なお、図4には、比較のために、従来装置による熱処理動作の時系列を示している。従来装置は、ワークWの加熱位置が一箇所であるため、供給排出機構20のガイドレール21を上記実施形態の高周波熱処理装置よりも短くすることができる。この点を考慮すると、ワークWの供給工程I1,I2,…や排出工程O1,O2,…の所要時間が上記実施形態よりも若干短くなるが、同種のワークWの熱処理を行なう場合、ワークWの加熱工程H1や冷却工程C1、ワークWの下降工程T1の所要時間は、上記実施形態とほぼ同じである。以上の検討結果から図4ではワークWの供給工程I1,I2,…と排出工程O1,O2,…の所要時間のみを上記実施形態よりも短くしてある。図3と図4を比較すると、本実施形態の高周波熱処理装置は、従来装置の約2倍程度にワークWの処理効率が向上する。
以上、本発明の一実施形態につき説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば上記実施形態では、誘導加熱コイル41の移動機構42をリニアガイドレール44及び移動ベース45で構成してあるが、図5に示すように、冷却槽10の上方の水平円弧軌道上に設定された複数の加熱位置H1,H2の略中心位置Oに回転ベース46を配設し、回転ベース46を回転させることで、回転ベース46から冷却槽10の上方に延在させた誘導加熱コイル41が水平円弧軌道に沿って旋回移動する構成としても、上記実施形態とほぼ同様の作用効果が得られる。また、回転ベース46を非回転とし、誘導加熱コイル41の基端部を回転ベース46に組込まれた図示しないモータの回転軸に取付けることによっても、誘導加熱コイル41を水平円弧軌道に沿って旋回移動させることが可能である。
また、上記実施形態では、第2の昇降機構30b側での行程を、第1の昇降機構30a側での行程よりも半行程遅らせてあるが、第1の昇降機構30a側の行程に対する第2の昇降機構30b側の行程の遅延を半行程未満にすることもできるし、半行程以上にすることもできる。図6には、第1の昇降機構30a側の行程に対する第2の昇降機構30b側の行程の遅延を最少にした例を示している。図6の例では、第1の昇降機構30a側での加熱工程H11を終えて、第1の加熱位置H1から移動させた誘導加熱コイル41が第2の加熱位置H2に到達した直後に第2の昇降機構30b側での加熱工程H21が行なわれるように設定すると最少の遅延となる。逆に、第2の昇降機構30b側での加熱工程H21を終えて、第2の加熱位置H2から移動させた誘導加熱コイル41が第1の加熱位置H1に到達した直後に第1の昇降機構30a側での加熱工程H12が行なわれるように設定すると最大の遅延となる。
また、上記実施形態では、冷却槽10の上方に二箇所の加熱位置H1,H2を設けた場合について説明したが、加熱位置を三箇所以上に設定することもできる。図7に、上記第1及び第2の加熱位置H1,H2に加えて図示しない第3の加熱位置を設定した場合の時系列を示す。前記第3の加熱位置の下方には、上記第1及び第2の加熱位置H1,H2と同様に、図示しない第3の供給排出位置及び第3の冷却位置が設定され、第3の加熱位置と第3の冷却位置の間でワークを昇降させる第3の昇降機構が配設される。このように加熱位置を三箇所設定すると、誘導加熱コイル41の稼動率をさらに向上させることができる。図7の例では、ワークWの加熱工程H11,H21,H31,H12,H22,H32,…の時間間隔を誘導加熱コイル41の移動行程T11,T21,T31,…の所要時間に設定しており、誘導加熱コイル41の稼動率を最も高くしてある。なお、加熱位置の設定数に応じて、供給排出機構や昇降機構の構成(配設箇所や個数も含む。)は本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更される。
さらに、上記実施形態では、ワークWを高周波焼入れする場合について説明しているが、本発明は、ワークWの高周波焼戻しを行なう場合にも適用することができる。
本発明に係る高周波熱処理装置の一実施形態を示す平面図である。 本発明に係る高周波熱処理装置の一実施形態を示す側面図である。 本発明を適用した高周波熱処理装置による熱処理動作の時系列の一例を示す図である。 従来装置による熱処理動作の時系列の一例を示す図である。 本発明に係る高周波熱処理装置の他の実施形態を示す平面図である。 本発明を適用した高周波熱処理装置による熱処理動作の時系列の他の例を示す図である。 本発明を適用した高周波熱処理装置による熱処理動作の時系列の他の例を示す図である。 従来の高周波熱処理装置の一例を示す縦断面図である。
符号の説明
1 搬入レーン
2 搬出レーン
10 冷却槽
20 供給排出機構
21 移動レーン
22 台車
23 アーム
24 チャック
30a,30b 昇降機構
31a,31b 支柱
32a,32b 上側アーム
33a,33b ピストン・シリンダ機構
34a,34b 下側アーム
35a,35b ホルダ
40 高周波誘導加熱装置
41 誘導加熱コイル
42 移動機構
43 高周波発振器
44 リニアガイドレール
45 移動ベース
46 回転ベース
W ワーク
H1,H2 加熱位置
C1,C2 冷却位置
M1,M2 供給排出位置
O 水平円弧軌道の中心位置

Claims (3)

  1. ワークを加熱する誘導加熱コイルと、冷却液を貯留した冷却槽と、冷却槽上方の略水平面内に設定され、ワークが順番に繰り返し供給される複数の加熱位置間で、誘導加熱コイルを略水平移動させる移動機構と、各加熱位置と冷却槽内の各加熱位置に対応する冷却位置との間でワークを昇降させる複数の昇降機構とを備え、複数の加熱位置のいずれか一の加熱位置に供給されたワークを誘導加熱コイルによって加熱し、前記一の加熱位置で加熱されたワークを冷却液に浸漬して冷却するのと並行して、誘導加熱コイルを移動機構によって前記一の加熱位置から他の加熱位置に略水平移動させ、前記他の加熱位置に供給されたワークを加熱することを特徴とする高周波熱処理装置。
  2. 移動機構が、冷却槽上方の略直線軌道上に設定された複数の加熱位置間で、誘導加熱コイルを略直線移動させることを特徴とする請求項1に記載の高周波熱処理装置。
  3. 移動機構が、冷却槽上方の略円弧軌道上に設定された複数の加熱位置間で、誘導加熱コイルを略旋回移動させることを特徴とする請求項1に記載の高周波熱処理装置。
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