JP2535523B2 - ポリイミドおよびポリイミドよりなる耐熱性接着剤 - Google Patents

ポリイミドおよびポリイミドよりなる耐熱性接着剤

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JP2535523B2 JP62016145A JP1614587A JP2535523B2 JP 2535523 B2 JP2535523 B2 JP 2535523B2 JP 62016145 A JP62016145 A JP 62016145A JP 1614587 A JP1614587 A JP 1614587A JP 2535523 B2 JP2535523 B2 JP 2535523B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なポリイミドに関する。また本発明はそ
のポリイミドよりなる耐熱性接着剤に関する。
〔従来の技術〕 従来から、テトラカルボン酸二無水物とジアミンの反
応により得られるポリイミドは、種々の優れた物性や良
好な耐熱性のために、今後も耐熱性が要求される分野に
広く用いられることが期待されている。
従来開発されたポリイミドには優れた特性を示すもの
多いが、優れた耐熱性を有するけれども加工性にはとぼ
しいとか、また加工性向上を目的として開発された樹脂
は耐熱性、耐溶剤性に劣るなど性能に一長一短があっ
た。
例えば式(III) で表わされる様な基本骨格からなるポリイミド(デュポ
ン社製;商品名Kapton,Vespel)は明瞭なガラス転移温
度を有せず、耐熱性に優れたポリイミドであるが、成形
材料として用いる場合に加工が難しく、焼結成形などの
手法を用いて加工しなければならない。また電気電子部
品の材料として用いる際に寸法安定性、絶縁性、はんだ
耐熱性に悪影響をおよぼす吸水率が高いという性質があ
る。
また式(IV) で表わされる様な基本骨格を有するポリエーテルイミド
(ゼネラル・エレクトリック社製;商品名ULTEM)は加
工性の優れた樹脂であるが、ガラス転移温度が217℃と
低く、またメチレンクロリドなどのハロゲン化炭化水素
に可溶で、耐熱性、耐溶剤性の面からは満足のゆく樹脂
ではない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的はポリイミドが本来有する優れた耐熱性
に加え、優れた加工性を有し、吸水率が低く、透明性が
良好で、しかも耐熱接着性に優れ、多目的用途に使用可
能なポリイミドを得ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意検討した
結果、新規なポリイミドを見出し、またこれらのポリイ
ミドよりなる耐熱性接着剤を見出した。
すなわち、本発明は 式(I) (式中、Rは C=C、 からなる群から選ばれる4価の基を表わす。) で表される繰り返し単位を有し、その前駆体である式
(II) 〔式中、Rは式(I)の場合と同じを表わす。〕 で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸の対数粘
度が0.1ないし4.0dl/gであるポリイミドである。
また本発明の他の発明は 式(I) (式中、Rは上記と同じを表わす。) で表される繰り返し単位を有し、その前駆体である式
(II) (式中Rは上記と同じを表す。) で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸の対数粘
度が0.1ないし4.0dl/gであるポリイミドよりなる耐熱性
接着剤である。
ここに対数粘度はN,N−ジメチルアセトアミドを溶媒
として用い、ポリアミド酸0.5gを100mlの溶媒に溶解
し、35℃で測定した値である。
本発明のポリイミドは、ジアミン成分として式(V) で表わされるエーテルジアミン、即ち、4,4′,−ビス
(3−アミノフェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチ
ルビフェニルを用い、これと1種以上のテトラカルボン
酸二無水物とを重合させて得られるポリアミド酸を、さ
らに脱水環化させて得られる新規なポリイミドである。
本発明のポリイミドは、4,4′−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニルを
ジアミン成分として用いることを特徴とし、特に優れた
加工性および耐熱接着性を有するポリイミドである。ち
なみに4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′,
5,5′−テトラメチルビフェニルにかえてそのアミノ基
の置換位置異性体である4,4′−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニルを用
い、テトラカルボン酸二無水物、たとえばピロメリット
酸二無水物とから得られるポリイミドは明瞭なガラス転
移温度を持たず、接着力がほとんどなく加工性に劣る。
本発明のポリイミドは従来のポリイミドと同様な耐熱
性を有していながら、熱可塑性であるため加工性および
耐熱接着性に優れており、本発明のポリイミドの中のあ
るものは、高耐熱性の溶融成形可能なポリイミドであ
る。
さらに本発明のポリイミドは低吸水性であり、透明性
が良好で、前記の優れた加工性と考え合わせると、宇宙
・航空機用基材、電気電子部品用基材として、さらには
耐熱性接着剤として極めて有用なポリイミドである。
本発明のポリイミドは次のごとき方法で得られる。
すなわち、まず4,4′−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニルとテトラ
カルボン酸二無水物とを有機溶媒中で重合させてポリア
ミド酸を得る。
この方法で使用されるテトラカルボン酸二無水物は、
式(VI) 〔式中、Rは式(I)の場合と同じを表わす。〕 で表わされるテトラカルボン酸二無水物である。即ち、
使用されるテトラカルボン酸二無水物は、例えば、エチ
レンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンカルボ
ン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,
3′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2′,3,3′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2
−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン
二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロプロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3
−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3
−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,3,6,7−
ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテト
ラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェノキシ)ベンゼン二無水物、ビス{4−(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)フェニル}スルフィド二無水物
があげられる。
これら、テトラカルボン酸二無水物は、単独あるいは
2種以上混合して用いられる。
上記したポリアミド酸の生成反応は通常、有機溶媒中
で実施する。この反応に用いる有機溶媒としては、例え
ばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメト
キシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロ
ラクタム、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキ
シエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキ
シ)エタン、ビス{2−(2−メトキシエトキシ)エチ
ル}エーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサ
ン、1,4−ジオキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチル
スルホキシド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、
ヘキサメチルホスホルアミド、フェノール、m−クレゾ
ール、p−クレゾール、p−クロロフェノール、アニソ
ールなどが挙げられる。また、これらの有機溶剤は単独
でも或いは2種以上混合して用いても差し支えない。
反応温度は通常60℃以下、好ましくは50℃以下であ
る。
反応圧力は特に限定されず、常圧で十分実施できる。
反応時間は、使用するテトラカルボン酸二無水物、溶
剤の種類および反応温度により異なり、通常、下記式
(II)で表わされるポリアミド酸の生成が完了するに十
分な時間反応させる。通常4〜24時間で十分である。
このような反応により、下記式(II)の繰り返し単位
を有するポリアミド酸が得られる。
(式中、Rは前記と同じを表わす。) 本発明においては、ポリイミドの前駆体であるポリア
ミド酸の対数粘度は0.1ないし4.0dl/gであることが必要
で、好ましくは0.3ないし2.5dl/gである。
さらに得られたポリアミド酸を100〜400℃に加熱脱水
するか、または通常用いられるイミド化剤を用いて化学
イミド化することにより下記式(I)の繰り返し単位を
有する対応するポリイミドが得られる。
(式中、Rは前記と同じを表わす。) 本発明のポリイミドは次の如き方法で接着剤として使
用される。
すなわち前記ポリアミド酸を加熱脱水、あるいは化学
的に脱水して例えばフィルム状、または粉状のポリイミ
ドとなし、このフィルムまたは粉末を被接着物の間に挿
入し、1〜1,000kg/cm2の圧力、50〜400℃の温度で圧着
し、100〜400℃の温度でキュアさせると、接着物質を強
固に接着することができる。
この際ポリイミド中にアミド酸部分が一部含有されて
いても何ら差し支えはない。
また別の方法として前記ポリアミド酸を有機溶媒に溶
解した溶液、あるいは有機溶媒中でポリアミド酸を生成
させた反応液そのまゝを用い、貼合わすべき被接着物に
薄い層として被着させ、ついで空気中で所要時間、150
〜450℃、好ましくは220〜300℃に予熱して過剰の溶剤
を除去し、被接着物の表面でポリアミド酸をポリイミド
に転化し、これに別の被着物を重ね、次いで1〜1,000k
g/cm2の圧力、50〜400℃の温度で圧着し、100〜400℃の
温度でキュアさせるのも好適な方法で、被接着物を強固
に接着することができる。
〔実 施 例〕
本発明を実施例、比較例および合成例により具体的に
説明する。
合成例 かきまぜ機、温度計、冷却管を装備した反応フラスコ
に、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラメチル
ビフェニル48.4g(0.2モル)、m−ジニトロベンゼン8
0.6g(0.48モル)、炭酸カリウム66.2g(0.48モル)、
N,N−ジメチルホルムアミド750mlを装入し、140〜147℃
で7.5時間かきまぜた。冷却後水に排出し、ベンゼンで
抽出後溶媒を減圧濃縮して4,4′−ビス(3−ニトロフ
ェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニルの
黄褐色結晶を得た。収量43.6g(収率45.0%) クロロホルム/エタノールより再結晶して得られる黄
色の立方晶は融点186.6〜187.5℃(補正)である。
IR(KBr.cm-1):1530と1350(ニトロ基)、1225(エー
テル結合) このようにして得られた4,4′−ビス(3−ニトロフ
ェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニル48.
5g(0.1モル)と塩化鉄(III)・6水和物90mg、活性炭
1.31g、2−メトキシエタノール200mlを反応フラスコに
装入し、80〜90℃で30分間かきまぜた後、80%ヒドラジ
ン1水和物37.6g(0.6モル)を80〜90℃で3時間かけて
滴下し、更に105℃で1時間かきまぜた。冷却後、ろ過
洗浄し溶媒を減圧濃縮して黄褐色結晶を得た。これに2
−メトキシエタノールと水の混合溶媒を加え、濃塩酸を
加えて加熱溶解し、活性炭処理後、冷却、ろ過して塩酸
塩の結晶を得た。この結晶を水に溶解してアンモニア水
で中和し、析出した結晶をトルエンで再結晶して、目的
とする4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′,
5,5′−テトラメチルビフェニルを白色結晶として得
た。収量29.7g(収率70.0%)、融点191.8〜192.6℃
(補正)。
IR(KBr.cm-1):3475と3380(アミノ基)1200(エーテ
ル結合) 実施例−1 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた容
器に4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′,5,
5′−テトラメチルビフェニル21.20g(0.05モル)と、
N,N−ジメチルアセトアミド128.4gを装入し、室温で窒
素雰囲気下に、ピロメリット酸二無水物10.79g(0.0495
モル)を溶液温度の上昇に注意しながら分割して加え室
温で約20時間かきまぜた。かくして得られたポリアミド
酸の対数粘度は1.16dl/gであった。
このポリアミド酸溶液の一部を取りガラス板上にキャ
ストした後、100℃、200℃、300℃で各々1時間加熱し
て淡黄色透明、厚さ35μmのポリイミドフィルムを得
た。このポリイミドフィルムの引張り強さは10.8kg/m
m2、引張伸び率は8.3%であった。(測定方法はともにA
STM D−882に拠る。)またこのポリイミドフィルムのガ
ラス転移温度は324℃(DSC法で測定。)。空気中での5
%重量減少温度は504℃(DTA−TGで測定。)であった。
さらに、このポリイミドフィルムを130℃に予備加熱し
た冷間圧延鋼板(JIS.G3141、spcc/SD、25×100×1.6m
m。)間に挿入し、350℃、20kg/cm2で5分間加圧圧着さ
せた。このものの室温での引張せん断接着強さは250kg/
cm2であった。これをさらに250℃の高温下で測定したと
ころ180kg/cm2であった。(測定方法はJIS−K6848およ
び6850に拠る。)また、このフィルムを23.5℃下におい
て24時間水に浸せきした際の吸水率は0.63%であった。
(測定方法はASTM D−570−63に拠る。) また、上記ポリアミド酸溶液100gにN,N−ジメチルア
セトアミド100gを加え、かきまぜながら窒素雰囲気下
に、室温で12.6g(0.125モル)のトリエチルアミンおよ
び19.1g(0.187モル)の無水酢酸を滴下したところ、滴
下終了後約15時間で黄色のポリイミド粉が析出しはじめ
た。析出後、約20時間かきまぜをつづけた後ろ別し、メ
タノールで洗浄した後、180℃で5時間減圧乾燥して18.
5g(収率98%)のポリイミド粉を得た。
このポリイミド粉の赤外吸収スペクトル図を第1図に
示す。このスペクトル図ではイミドの特性吸収帯である
1780cm-1付近と1720cm-1付近およびエーテル結合の特性
吸収帯である1240cm-1付近の吸収が顕著に認められた。
このポリイミド粉はメチレンクロリド、クロロホルム
などのハロゲン化炭化水素溶剤には全く不溶であった。
またこのポリイミド粉を400℃、300kg/cm2で30分間圧
縮成形して得た成形物のノッチ付きアイゾット強度は1
5.5kg・cm/cmであった。(測定方法は(ASTM D−256に
拠る。) 比較例−1 4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′,5,5′
−テトラメチルビフェニルのかわりに4,4′−ビス(4
−アミノフェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビ
フェニルを用いた以外は実施例−1と同様に重合を行な
った。かくして得られたポリアミド酸の対数粘度は1.20
dl/gであった。このポリアミド酸溶液の一部を取り、ガ
ラス板上にキャストした後、100℃、200℃、300℃で各
々1時間加熱して淡黄色透明のポリイミドフィルムを得
た。このポリイミドフィルムのガラス転移温度を測定し
たところ明瞭なガラス転移温度を示さなかった。また空
気中での5%重量減少温度は506℃であった。このポリ
イミドフィルムを用いて実施例−1と同様な方法で冷間
圧延鋼板を圧着し、室温で引張せん断接着強さを測定し
たところ、30kg/cm2と劣たものであった。
実施例−2 実施例−1と同様な反応装置に4,4′−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)−3,3′−5,5′−テトラメチルビフェ
ニル21.20g(0.05モル)とN,N−ジメチルアセトアミド1
48.6gを装入し、室温で窒素雰囲気下に、3,3′,4,4′−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物15.94g(0.04
95モル)を溶液温度の上昇に注意しながら分割して加
え、室温で約20時間かきまぜた。かくして得られたポリ
アミド酸の対数粘度は0.93dl/gであった。このポリアミ
ド酸溶液の一部を取り、ガラス板上にキャストした後、
100℃、200℃、300℃で各々1時間加熱して淡黄色透明
のポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルム
の引張強度は11.0kg/mm2、引張伸び率は6.3%であっ
た。またこのポリイミドフィルムのガラス転移温度は27
6℃、空気中での5%重量減少温度は503℃であった。
このポリイミドフィルムの赤外吸収スペクトル図を第
2図に示す。このスペクトル図ではイミドの特性吸収帯
である1780cm-1付近と1720cm-1およびエーテル結合の特
性吸収帯である1240cm-1付近の吸収が顕著に認められ
た。
また上記ポリアミド酸溶液を冷間圧延鋼板上に塗布
し、100℃で1時間、220℃で1時間乾燥加熱した後スチ
ール板を重ねて、350℃で20kg/cm2に5分間加圧圧着し
た。このものの引張せん断接着強さは室温で275kg/cm2
であった。
実施例−3 実施例−1と同様な反応装置に4,4′−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェ
ニル10.6g(0.025モル)とN,N−ジメチルアセトアミド7
3.1gを装入し、室温で窒素雰囲気下に3,3′,4,4′−ジ
フェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物7.75g(0.0
25モル)を溶液温度の上昇に注意しながら分割して加
え、室温で約20時間かきまぜた。かくして得られたポリ
アミド酸の対数粘度は1.12dl/gであった。このポリアミ
ド酸溶液の一部を取りガラス板上にキャストした後100
℃、200℃、300℃で各々1時間加熱して厚さ約50μmの
無色透明のポリイミドフィルムを得た。このポリイミド
フィルムの引張強度は13.2kg/mm2、引張伸び率は10%で
あった。このポリイミドフィルムのガラス転移温度は25
8℃、空気中での5%重量減少温度は501℃であった。さ
らにこのポリイミドフィルムを130℃に予備加熱した冷
間圧延鋼板間に挿入し、340℃、20kg/cm2で5分間加熱
圧着させた。このものの室温での引張せん断接着強さは
285kg/cm2であった。またこのポリイミドフィルムの光
線透過率は86%、ヘイズは0.58%であった。(測定方法
は共にASTM D−1003に拠る。) また、厚さ10μmのポリイミドフィルムの赤外線吸収
スペクトル図を第3図に示す。このスペクトル図ではイ
ミドの特性吸収帯である1780cm-1付近と1720cm-1付近お
よびエーテル結合の特性吸収帯である1240cm-1付近の吸
収が顕著に認められた。
実施例4〜6 ジアミン成分として4,4′−ビス(3−アミノフェノ
キシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニルを用
い、N,N−ジメチルアセトアミドの量とテトラカルボン
酸二無水物の種類および量をかえた他は全て実施例−3
と同様の操作で行ない表−1に示す結果を得た。
実施例−7 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた容
器に4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′,5,
5′−テトラメチルビフェニル4.24g(0.01モル)、ピロ
メリット酸二無水物を2.07g(0.0095モル)およびm−
クレゾール56.8gを装入し、窒素雰囲気下に加熱昇温し
た。140℃付近で褐色透明の均一溶液となった。さらに1
50℃まで加熱し、かきまぜつづけると約30分で黄色のポ
リイミド粉が析出しはじめた。さらに加熱下で3時間か
きまぜつづけた後、冷却し室温でポリイミド粉をろ別し
た。このポリイミド粉をメタノールおよびアセトンで洗
浄した後、180℃で24時間減圧乾燥して5.65g(収率95
%)のポリイミド粉を得た。ここに得られたポリイミド
粉の赤外吸収スペクトルは第1図と同様なものであっ
た。また、本実施例で得られたポリイミド粉末を用い高
化式フローテスト(島津製作所製.CFT−500)で溶融粘
度の測定を行なったところ、オリフィス直径0.1cm、長
さ1cmにおいて400℃、荷重100kgの場合、8×103ポイズ
の溶融粘度を有していた。
〔発明の効果〕
本発明はポリイミドが本来有する優れた耐熱性に加
え、優れた加工性を有し、吸水率が低く、しかも耐溶剤
性、耐熱接着性に優れた全く新規なポリイミドを提供す
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のポリイミド粉末の赤外吸収スペクトル
図の一例であり、第2図及び第3図は本発明のポリイミ
ドフィルムの赤外吸収スペクトル図の一例である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) (式中、Rは C=C、 からなる群から選ばれる4価の基を表わす。)で表され
    る繰り返し単位であり、その前駆体である式(II) (式中、Rは上記と同じを表す。)で表される繰り返し
    単位であるポリアミド酸の対数粘度(N,N−ジメチルア
    セトアミド溶媒、濃度0.5g/100ml溶媒、35℃で測定)が
    0.1ないし4.0dl/gであるポリイミド。
  2. 【請求項2】式(I) (式中、Rは C=C、 からなる群から選ばれる4価の基を表わす。)で表され
    る繰り返し単位であり、その前駆体である式(II) (式中、Rは上記と同じを表す。)で表される繰り返し
    単位であるポリアミド酸の対数粘度(N,N−ジメチルア
    セトアミド溶媒、濃度0.5g/100ml溶媒、35℃で測定)が
    0.1ないし4.0dl/gであるポリイミドよりなる耐熱性接着
    剤。
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