JP2751253B2 - 熱硬化可能な樹脂組成物、フィルム及び接着剤 - Google Patents

熱硬化可能な樹脂組成物、フィルム及び接着剤

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JP2751253B2 JP27873488A JP27873488A JP2751253B2 JP 2751253 B2 JP2751253 B2 JP 2751253B2 JP 27873488 A JP27873488 A JP 27873488A JP 27873488 A JP27873488 A JP 27873488A JP 2751253 B2 JP2751253 B2 JP 2751253B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、接着剤,積層材料,成形材料等に用いるこ
とができる耐熱性に優れた熱硬化可能な樹脂組成物、フ
イルム及び接着剤に関する。
〔従来の技術〕
従来、耐熱性接着剤,積層材料等に用いられているポ
リイミド系の材料としては、ビスマレイミド及び4,4′
−ジアミノジフエニルメタンを含む組成物が主として使
用されていた。
一方、ポリエーテルイミド等の熱可塑性のポリイミド
もポリイミド系の材料として知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記のビスマレイミド及び4,4′−ジアミノジフエニ
ルメタンを含む組成物は、溶液状態では保存安定性が悪
いため、粉状で取扱われており、前記したような用途に
用いる場合、その都度溶剤に溶解して使用されていた。
この組成物自体は固くてもろいため、流延してフイルム
とすることができないので、ガラス布等の基材に含浸さ
せた後加熱乾燥してプリプレグとして主に用いられてい
る。
前記した熱可塑性のポリイミドは硬化しないため、一
度成形したものでも熱によつて変形を受けるという欠点
がある。
本発明はかかる状況に鑑みなされたものであつて熱硬
化前にはフイルム状等に容易に成形でき、硬化後は強じ
んで接着性及び耐熱性に優れた熱硬化可能な組成物を提
供し、さらに、この組成物を使用したフイルム及び接着
剤を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明における熱硬化可能な組成物は一般式(I) 〔ただし、式中、Arは四価の芳香族基を示し、Ar′は、 (ここで、式中、XはC=O又はSO2を示す)で示
される二価の基である〕で表わされる繰り返し単位を有
するポリイミド(A)及び一般式(II) (式中Rは炭素数2以上の整数価の基でありnは2以上
の整数である)で表わされるポリマレイミド(B)を含
有してなるものである。
上記一般式(I)において、Ar′は、さらに具体的に
は、 (ただし、式中、Xは前記に同じ)で表わされる二価の
基である。
上記ポリイミド(A)は、芳香族テトラカルボン酸二
無水物と下記一般式(III)で表わされるジアミン又は
ジイソシアネートを有機溶媒中で反応させることによつ
て得ることができる。
一般式(III) (ただし、式中、Xは、C=O又はSO2を示し、Y
はアミノ基又はイソシアネート基を示す。) 一般式(III)において基Yはイソプロピリデン基に
対してパラ位又はメタ位に結合しているのが、反応性の
点で好ましい。
上記ジアミン又はジイソシアネートは、さらに具体的
には、 一般式(IV) (ただし、式中、Xは、C=O又はSO2を示し、Y
はアミノ基又はイソシアネート基を示す)で表わされる
化合物が好ましい。
上記芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、3,
3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水
物、2,2′−ビスフタル酸ヘキサフルオロイソプロピリ
デン二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフエノ
キシ)ジフエニルスルホン二無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフエニル)エーテル二無水物、3,3′,4,4′−
ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリツト酸
二無水物がある。これらのうち、3,3′,4,4′−ビフエ
ニルテトラカルボン酸及びピロメリツト酸は、得られる
ポリイミドの有機溶剤に対する溶解性を低下させる場合
があるため、この場合には上記した他の酸二無水物と併
用するのが好ましい。
ポリイミド(A)の製造において、酸二無水物の反応
の相手は、一般式(III)で表わされる化合物を必須成
分とする。
一般式(III)で表わされる化合物としては、一般式
(III)中、イソプロピリデン基に対して基Y及び酸素
がパラ位又はメタ位に結合しているものが好ましく、特
に、2個の基Y及び2個の酸素のうち少なくとも1個が
イソプロピリデン基に対してメタ位であるのが好まし
い。
一般式(III)において、イソプロピリデン基に対す
る基Y及び酸素の結合位置のうち、メタ位の割合が多い
と、得られるポリイミドの軟化点は低く、有機溶剤に対
する溶解性が良好になる。
本発明におけるジアミン成分は、一般式(V) (ただし、X及びYは一般式(III)に同じ)で表わさ
れる新規化合物が特に好ましい。
一般式(III)で表わされる化合物は、酸二無水物の
反応の相手として、好ましくは50モル%以上、特に好ま
しくは75モル%以上使用される。一般式(III)で表わ
される化合物が少なすぎると得られるポリイミドの軟化
点が高くなりやすく、また、有機溶剤に難溶性になりや
すい。
一般式(III)で表わされる化合物のうち、基Yがア
ミノ基であるジアミンとしては、4,4′−ビス〔3−
(4−アミン−α,α′−ジメチルベンジル)フエノキ
シ〕ジフエニルスルホン、4,4′−ビス〔3−(4−ア
ミノ−α,α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ベン
ゾフエノン、4,4′−ビス〔4−(4−アミノ−α,
α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ジフエニルスル
ホン、4,4′−ビス〔4−(4−アミノ−α,α′−ジ
メチルベンジル)フエノキシ〕ベンゾフエノン、4−
〔3−(4−アミノ−α,α′−ジメチルベンジル)フ
エノキシ〕−4′−〔4−(4−アミノ−α,α′−ジ
メチルベンジル)フエノキシ〕ジフエニルスルホン、4
−〔3−(4−アミノ−α,α′−ジメチルベンジル)
フエノキシ〕−4′−〔4−アミノ−α,α′−ジメチ
ルベンジル)フエノキシ〕ベンゾフエノン、4,4′−ビ
ス〔3−(3−アミン−α,α′−ジメチルベンジル)
フエノキシ〕ジフエニルスルホン、4,4′−ビス〔3−
(3−アミノ−α,α′−ジメチルベンジル)フエノキ
シ〕ベンゾフエノン、4,4′−ビス〔2−(4−アミノ
−α,α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ジフエニ
ルスルホン、4,4′−ビス〔2−(4−アミノ−α,
α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ベンゾフエノ
ン、3,3′−ビス〔3−(4−アミノ−α,α′−ジメ
チルベンジル)フエノキシ〕ジフエニルスルホン、3,
3′−ビス〔3−(4−アミノ−α,α′−ジメチルベ
ンジル)フエノキシ〕ベンゾフエノン等が挙げられ、こ
れらを混合して用いても良い。
一般式(III)で表わされる化合物がジアミンである
場合、酸二無水物の反応の相手として併用してもよい他
のジアミンとしては、ジアミノジフエニルメタン、ジア
ミノジフエニルエーテル、ジアミノジフエニルスルホ
ン、ジアミノジフエニルケトン、ジアミノジフエニルプ
ロパン、フエニレンジアミン、トルエンジアミン、ビス
(アニリノイソプロピリデン)ベンゼン、ビス(アミノ
フエノキシ)ベンゼン、ジアミノジフエニルスルフイ
ド、ビス(アミノフエノキシフエニル)プロパン、ビス
(アミノフエノキシフエニル)スルホン、ビス(アミノ
フエノキシフエニル)ケトン、ビス(アミノフエノキシ
フエニル)ヘキサフルオロプロパン、ジアミノジフエニ
ルヘキサフルオロプロパン、ジアミノジアルキルジフエ
ニルメタン等があり、これらは二種以上併用してもよ
い。
一般式(III)で表わされる化合物のうち、基Yがイ
ソシアナート基であるジイソシアナートとしては、4,
4′−ビス〔3−(4−イソシアナート−α,α′−ジ
メチルベンジル)フエノキシ〕ジフエニルケトン、4,
4′−ビス〔3−(4−イソシアナート−α,α′−ジ
メチルベンジル)フエノキシ〕ジフエニルスルホン等が
あり、その他、一般式(III)で表わされる化合物のう
ち、基Yがアミノ基であるジアミンにおいてアミノ基を
イソシアナート基に代えたものがある。このようなジイ
ソシアナートと併用してもよいジイソシアナートとして
は、ジフエニルメタンジイソシアナート、トルイレンジ
イソシアナート等の前記した他のジアミンのアミノ基を
イソシアナート基にかえたものがある。
なお、一般式(III)で表わされる化合物の基Yがア
ミノ基であるジアミンは、対応するヒドロキシフエニル
アミノフエニルプロパン2モルに対し、ジフルオロベン
ゾフエノン又はジクロロジフエニルスルホン1モルを水
酸化カリウム、無水炭酸カリウム等の塩基の存在下、極
性有機溶剤中で、100℃以上に加熱することによつて製
造することができる。
また、一般式(III)で表わされる化合物の基Yがイ
ソシアナート基であるジイソシアナートは、上記のよう
にして得られたジアミンを常法に従いホスゲンと反応さ
せることによつて製造することができる。
詳しくはポリイミド(A)は次のようにして製造する
ことができる。
酸二無水物の反応の相手としてジアミンを使用する場
合、これらを有機溶媒中、必要に応じてトリブチルアミ
ン、トリエチルアミン、亜リン酸トリフエニル等の触媒
の存在下、100℃以上、好ましくは180℃以上に加熱し
て、イミド化までを行なわせて、直接ポリイミドを得る
方法(触媒は、反応成分の総量に対して0〜15重量%使
用するのが好ましく、特に0.01〜15重量%使用するのが
好ましい)、酸二無水物及びジアミンを有機溶媒中100
℃未満で反応させてポリイミドの前駆体であるポリアミ
ド酸のワニスをいつたん製造し、この後、このワニスを
加熱してイミド化するか、無水酢酸、無水プロピオン
酸、無水安息香酸等の酸無水物、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド等のカルボジイミド等の閉環剤、必要に応じ
てピリジン、イソキノリン、トリメチルアミン、アミノ
ピリジン、イミダゾール等の閉環触媒を添加して化学閉
環(イミド化)させる方法(閉環剤及び閉環触媒は、そ
れぞれ、酸無水物1モルに対して1〜8モルの範囲内で
使用するのが好ましい)等がある。
前記有機溶剤としては、N−メチル−ピロリドン(NM
P)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、1,3−ジルチル−
2−イミダゾリドン等の非プロトン性極性溶媒、フエノ
ール、クレゾール、キシレノール、p−クロルフエノー
ル等のフエノール系溶媒等が挙げられる。
これらの溶媒にベンゼン、トルエン、キシレン、メチ
ルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、モノグライム、ジグライム、メチルセロソル
ブ、セロソルブアセテート、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、塩化メチレン、クロロホルム、トリ
クレン、テトラクロロエタン等の溶媒をポリイミド又は
ポノアミド酸の溶解性をそこなわない範囲で混合して用
いることができる。
前記したポリイミド及びその前駆体であるポリアミド
酸の製造に際し、場合により、固相反応、300℃以下で
の溶融反応等を利用することができる。
また、酸二無水物の反応の相手としてジイソシアナー
トを使用する場合は、前記した直接ポリイミドを得る方
法に準じて行なうことができる。ただし、反応温度は室
温以上、特に60℃以上であれば充分である。
本発明において、酸二無水物とその反応の相手は、ほ
ぼ等モルで用いるのが好ましいが、いずれか一方の過剰
量が10モル%、特に好ましくは5モル%までは許容され
る。
本発明に用いることのできるポリマレイミド(B)の
具体例としてはN,N′−(4,4′−ジフエニルメタン)ビ
スマレイミド、N,N′−(4,4′−ジフエニルオキシ)ビ
スマレイミド、N,N′−p−フエニレンビスマレイミ
ド、N,N′−m−フエニレンビスマレイミド、N,N′−2,
4−トリレンビスマレイミド、N,N′−2,6−トリレンビ
スマレイミド、N,N′−エチレンビスマレイミド、N,N′
−〔4,4′−〔2,2′−ビス(4,4′−フエノキシフエニ
ル)イソプロピリデン〕〕ビスマレイミド、N,N′−ヘ
キサメチレンビスマレイミド、 等があり、これらを単一あるいは二種以上混合して用い
ることができる。
ポリイミド(A)とポリマレイミド(B)の混合割合
は、目的に応じて適宜決定されるポリマレイミド(B)
をポリイミド(A)100重量部に対して5〜180重量部で
用いるのが好ましい。ポリマレイミド(B)が少なすぎ
ると硬化が十分でなく、多すぎると樹脂組成物がもろく
成形性がなくなる。特にフイルム状に成形する場合、可
撓性を十分保有させる点で、ポリマレイミド(B)はポ
リイミド(A)100重量部に対して100重量部以下の割合
で用いるのが好ましい。
本発明における樹脂組成物は、ポリイミド(A)とポ
リマレイミド(B)を粉状で混合したものでもよく、こ
れらを有機溶剤に溶解したもの(ワニス)であつてもよ
い。
本発明における樹脂組成物は、ガラス板,ステンレス
板等に流延,乾燥後、加熱硬化させて硬化フイルムとす
ることができる。このフイルムは絶縁フイルム、積層板
用のベースフイルム等に有用である。
本発明における樹脂組成物は、これ自体を接着剤とし
て用いることができ、ガラス板,ステンレス板等に流
延,乾燥して基材を含まないフイルム状接着剤として用
いることができる。このような接着剤は各種用途に使用
することができるが、アルミニウム板等の金属板,ポリ
イミドフイルム等のプラスチツクフイルムなどの芯材と
銅箔,アルミ箔等の金属箔を張り合わせて金属張り積層
板を製造するための接着剤として有用である。
本発明における樹脂組成物は、また、ガラス布,カー
ボンクロス等の基材に含浸,乾燥してプリプレグとして
用いることもできる。
上記のフイルム状接着剤及びプリプレグの製造に際
し、乾燥温度と時間は用いる溶剤,ポリマレイミドの種
類によつて異なるが、温度はポリマレイミドの重合が顕
著になる温度よりも低く保つ必要があり、時間は残存溶
剤量が3重量%以下になるようにしなければならない。
さらに、本発明における樹脂組成物は、粉状のまま成
形材料として用いることもできる。ポリマレイミドの種
類によつて硬化温度が異なるが、これらを加熱硬化する
ことによつて強じんな耐熱性成形物が得られる。
〔実施例〕
以下実施例によつて本発明を詳細に説明するが、本発
明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
製造例1 冷却管,温度計,撹拌機,窒素ガス導入管を備えた4
つ口フラスコに、2−(3−ヒドロキシフエニル)−2
−(4′−アミノフエニル)プロパン45.4g、ジメチル
スルホキシド100ml、クロルベンゼン120mlを加え室温で
溶解した後、水酸化カリウム13gを同様の水に溶解した
水溶液を加えた。窒素ガスを流しながら加熱撹拌し、水
を溜出させた。水の溜出がとまつた後、温度を100℃に
下げ、4,4′−ジフルオロベンゾフエノン21.8gを加え、
165℃で4時間反応させた。室温まで冷却し、沈殿をろ
過して除いた後、水中に注ぎ粗生成物を得た。粗生成物
をトルエン−ヘキサン混合溶媒より再結晶し、目的の新
規化合物4,4′−ビス〔3−(4−アミノ−α,α′−
ジメチルベンジル)フエノキン〕ジフエニルケトンを得
た。収量45.5g、融点107〜111℃液体クロマトグラフイ
ー(カラム:東ソー(株) TSK Gel G2000H及びG3000H
を連結、溶離液テトラヒドロフラン)による純度99.0%
(面積比)であつた。
このジアミンの分析結果は次のとおりである。
(1)元素分析値(%)C43H40N2O3 C H N 計算値 81.65 6.33 4.43 実測値 81.57 6.41 4.32 (2)赤外線吸収スペクトルIRの吸収位置(KBr錠剤
法,cm-1) 3460,3390(アミノ基) 2970,2870(メチル基) 1600 (カルボニル基) 1250 (エーテル基) (3)核磁気共鳴スペクトルNMRのスペクトル位置(DMS
O−d6,ppm) 1.57 (12H 一重線) 4.86 (4H 一重線) 6.4〜7.8(24H 多重線) 注)DMSOはジメチルスルホキシドの意味である。
製造例2 冷却管,温度計,撹拌機,窒素ガス導入管を備えた4
つ口フラスコに、2−(3−ヒドロキシフエニル)−2
−(4′−アミノフエニル)プロパン68.1g、ジメチル
スルホキシド150ml、クロルベンゼン180ml、4,4′−ジ
クロルジフエニルスルホン40.75g、無水炭酸カリウム2
0.5gを仕込み、窒素ガス通気下に加熱撹拌し、水を溜出
させた。165℃で4時間反応させた後、室温まで冷却し
た。反応液を水中に注いで粗生成物を得た。ベンゼン−
ヘキサン混合溶媒で再結晶して目的の新規化合物4,4′
−ビス〔3−(4−アミノ−α,α′−ジメチルベンジ
ル)フエノキシ〕ジフエニルスルホン71.1gを得た。融
点67〜70℃、液体クロマトフラフイーによる純度は99.4
%であつた。
このジアミンの分析結果は次のとおりである。
(1)元素分析値(%)C42H40N2O4S C H N S 計算値 75.45 5.99 4.19 4.79 実測値 75.18 6.03 4.02 4.66 (2)IRの吸収位置(KBr錠剤法,cm-1) 3450,3390(アミノ基) 2970,2870(メチル基) 1290,1110(スルホニル基) 1250 (エーテル基) (3)NMRのスペクトル位置(DMSO−d6,ppm) 1.55 (12H 一重線) 4.87 (4H 一重線) 6.4〜8.0(24H 多重線) 実施例1 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物(BTDA)32.3g、4,4′−ビス〔3−(4−アミノ−
α,α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ジフエニル
ケトン(以下BADKと略す)63.2g、を撹拌機、温度計窒
素ガス導入管、冷却管を備えた4つ口フラスコに入れ、
m−クレゾール140g、トルエン30gを添加し、窒素ガス
を流しながら加熱撹拌した。150〜160℃で16時間反応さ
せて、樹脂分20.5%、粘度35Pのポリイミドワニスを得
た。このポリイミドワニス100gにN,N′−(4,4′−ジフ
エニルメタン)ビスマレイミド3.08gを溶解し、樹脂組
成物(ワニス)を得た。この樹脂組成物は室温で1ケ月
間保管してもゲル化しなかつた。この樹脂組成物をガラ
ス板上に流延し、160℃で30分乾燥したところ厚さ25μ
mの柔軟な未硬化のフイルムを得た。このフイルムを23
0℃30分加熱することによつて強じんな硬化フイルムが
得られた。この硬化フイルムは300℃の半田浴につけて
も溶融しなかつた。また、JIS-C-2318に準じて行つた引
張り試験における伸び率は27%であつた。
実施例2 実施例1で得た樹脂組成物(ワニス)をガラス板上に
流延し、160℃で30分乾燥して厚さ25μmのフイルム状
接着剤を得た。このフイルム状接着剤を1mm厚のアルミ
板と35μm厚の銅箔の間にはさんで50kg/cm2,230℃,30
分の条件でプレスして積層板を得た。銅箔引きはがし強
さは2.2kg/cmであり、300℃の半田に60秒間浸漬しても
ふくれ、剥離は生じなかつた。
実施例3 BTDA32.2g、4,4′−ビス〔3−(4−アミノ−α,
α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ジフエニルスル
ホン(以下BADSと略す)66.8g、を撹拌機,温度計,窒
素ガス導入管,冷却管を備えた四つ口フラスコに入れ、
m−クレゾール140g、トルエン30gを添加し、窒素ガス
を流しながら加熱撹拌した。180〜200℃で16時間反応さ
せて樹脂分22.0%、粘度27Pのポリイミドワニスを得
た。このポリイミドワニスをアセトン中に注いで再沈し
粉砕,洗浄,乾燥することによつてポリイミド粉末を得
た。ポリイミド粉末の還元粘度〔濃度0.1g/dl,溶媒N,N
−ジメチルホルムアミド(DMF)、温度30.0℃〕は0.46d
l/gであつた。得られたポリイミド粉末100gとN,N′−
(4,4′−ジフエニルメタン)ビスマレイミド(BMI)20
gをDMF400gに溶解してワニスを得た。このワニスをガラ
ス板上に流延し、130℃10分乾燥した後剥離し鉄枠に止
めて200℃1時間乾燥してフイルム状接着剤を得た。得
られたフイルム状接着剤は厚さ25μm、残存溶媒量1
%、軟化点200℃であり、180°に折曲げても割れず可撓
性に優れたものであつた。また伸び率は、25%であつ
た。
実施例4 N,N′−(4,4′−−ジフエニルメタン)ビスマレイミ
ドのかわりにBMI-M(三井東圧化学(株)製ポリマレイ
ミド)20gを添加する以外は実施例3と同様にしてフイ
ルム状接着剤を得た。得られたフイルム状接着剤は厚さ
25μm、残存溶媒量1.1%、軟化点205℃であり、180°
に折曲げても割れず可撓性に優れたものであつた。
比較例1 ケルイミド601(日本ポリイミド(株)製ポリアミノ
ビスマレイミド樹脂)100gをDMF100gに溶解したワニス
をガラス板上に流延後130℃10分、ついで170℃20分乾燥
したが、もろくてフイルムとしては得られなかつた。
実施例5〜7、比較例2 実施例3のBMI量(ポリイミド100重量部に対するBMI
の使用重量部)を表1のように変更する以外は実施例3
と同様にして得たフイルム状接着剤を1mm厚のアルミ板
と35μm厚の片面粗化銅箔の間にはさんで50kgf/cm2、2
50℃、30分の条件で積層して銅張基板を得た。基板の特
性を表1に示す。
硬化前のフイルム状接着剤の軟化点は荷重25kg/cm2
昇温速度10℃/mmでペネトレーシヨン法で測定した。
銅箔引剥し強さは引張速度50mm/minで90°引剥し強さ
を測定した。
はんだ耐熱性は20mm角の試験片をはんだ浴上に銅箔を
下側にして浮べた後、ふくれの有無を観察した。Oはふ
くれなしとして評価した。
実施例8 50μm厚のポリイミドフイルムと35μm厚の片面粗化
銅箔の間に上記実施例3で得たフイルム状接着剤を1枚
はさんで、250℃,50kgf/cm230分の条件で積層し、フレ
キシブル印刷配線板用基板を得た。この基板の90°銅箔
引剥し強さを引張速度50mm/minで測定したところ室温で
2.6kgf/cm、150℃で2.2kgf/cmであつた。またこの基板
を300℃のはんだ浴に1分間浸漬したがふくれは生じな
かつた。また、IPC-TM-650,method2,6,18に準じて行つ
た−65℃における耐折性は80回以上であつた。
実施例9 BMI量を30phrとする以外は実施例3と同様にしてフイ
ルム状接着剤を作製した。50μm厚のポリイミドフイル
ムの両側にこのフイルム状接着剤と35μm片面粗化銅箔
を重ねて250℃,50kgf/cm2,30分の条件で積層しフレキシ
ブル印刷配線板用基板を得た。
この基板の90°銅箔引剥し強さは室温で2.4kgf/cm、1
50℃で2.2kgf/cmであり、300℃のはんだ浴に1分間浸漬
してもふくれは生じなかつた。
実施例10 BMIのかわりにBMI-M(三井東圧化学製ポリマレイミ
ド)15gを用いる以外は実施例1と同様にして作製した
フイルム状接着剤を用い実施例8と同様にしてフレキシ
ブル印刷配線板用基板を得た。この基板の90°銅箔引剥
し強さは室温で2.6kgf/cm、150℃で2.2kgf/cmであり、3
00℃のはんだ浴に1分間浸漬してもふくれは生じなかつ
た。
実施例11 N,N′−(4,4′−ジフエニルメタン)ビスマレイミド
の使用量を30gとしたこと以外は実施例1と同様にして
樹脂組成物(ワニス)を得た。
ついで、厚さ100μmのガラスクロスに上記樹脂組成
物を含浸し、乾燥して樹脂分55重量%のプリプレグを得
た。
このプリプレグを厚さ1mmのアルミ板と厚さ35μmの
片面粗化銅箔の間にはさんで、50kgf/cm2,250℃,30分の
条件で積層して銅張り基板を得た。この基板について、
実施例5〜7と同様にしてはんだ耐熱性を調べたとこ
ろ、ふくれは生じなかつた。
比較例3 フイルム状接着剤のかわりにパイララツクス(デユポ
ン社製アクリル系フイルム状接着剤)を用い、実施例1
と同様の構成で180℃,30kgf/cm2、60分の条件で積層
し、フレキシブル印刷配線板用基板を得た。この基板の
90°銅箔引剥し強さは室温で2.2kgf/cm、150℃で0.6kgf
/cmであつた。またこの基板を300℃のはんだ浴に1分間
浸漬したところふくれが生じた。
〔発明の効果〕
請求項1又は2の樹脂組成物においては、成形性,接
着性及び耐熱性に優れ、請求項3の樹脂組成物において
は、これらの性質と共に可撓性に優れる。
請求項4のフイルムにおいては、容易に製造すること
ができると共に耐熱性に優れる。
請求項5又は6の接着剤においては接着性,耐熱性に
優れ、請求項6の接着剤においてはさらに可撓性に優
れ、容易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/3415 C08K 5/3415 C09J 151/08 C09J 151/08 179/08 179/08 Z

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) [ただし、式中、Arは3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
    トラカボン酸二無水物、2,2′−ビスフタル酸ヘキサフ
    ルオロイソプロピリデン二無水物、4,4′−ビス(3,4−
    ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水
    物、ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)エーテル二
    無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二
    無水物又はピロメリット酸二無水物の四価の芳香族残基
    を示し、Ar′は、 (ここで、Xは=C=O又は=SO2を示す) で示される基である] で表される繰り返し単位を有するポリイミド(A)及び
    一般式(II) (式中Rは炭素数2以上の正数価の基でありnは2以上
    の整数である) で表されるポリマレイミド(B)を含有してなる熱硬化
    可能な樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリイミド(A)が、一般式(I)のAr′
    を、 (ただし、式中、Xは=C=O又は=SO2を示す) で表される2価の基としてなる繰り返し単位を有するも
    のである請求項1記載の熱硬化可能な樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ポリイミド(A)とポリマレイミド(B)
    を(B)/(A)が重量比で5/100〜100/100の割合にな
    るように含有してなる請求項1又は2記載の熱硬化可能
    な樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項3記載の熱硬化可能な樹脂組成物の
    硬化物からなるフィルム。
  5. 【請求項5】請求項3記載の熱硬化可能な樹脂組成物の
    硬化物からなる接着剤。
  6. 【請求項6】形態がフィルム状である請求項5記載の接
    着剤。
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