JP3301163B2 - 低比誘電率フィルム - Google Patents

低比誘電率フィルム

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JP3301163B2
JP3301163B2 JP12906693A JP12906693A JP3301163B2 JP 3301163 B2 JP3301163 B2 JP 3301163B2 JP 12906693 A JP12906693 A JP 12906693A JP 12906693 A JP12906693 A JP 12906693A JP 3301163 B2 JP3301163 B2 JP 3301163B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低比誘電率フィルムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気・電子機器やコンピュー
タで用いられるプリント配線板として、エポキシ樹脂や
フェノール樹脂を用いたガラスエポキシ積層板、紙フェ
ノール樹脂積層板等が汎用されてきたが、耐熱性に問題
を生じていた。一方、情報処理機器の演算速度の高速化
への要求が強くなるにつれて次式からも明らかなよう
に、信号伝送距離を短縮したり基材の比誘電率を低くす
る必要が生じてきた。 Td=(1×√εr)÷c 〔但し、Tdは信号伝送遅延時間(s)、lは信号伝送
距離(m)、εr は基材の比誘電率(無次元)、cは光
速度(m/s)である。〕これまで信号伝送距離の短縮
は高密度実装により行われてきたが、この方法にも限界
が見え始めていることから、更にTdを低減するために
基材の低比誘電率化が強く望まれている。こうした状況
下で耐熱性に優れたポリイミド樹脂や電気特性に優れた
フッ素樹脂が注目されており、ガラス繊維との複合材等
も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般にポリイ
ミドの比誘電率は3.5程度であり、ガラス繊維との複
合材では4以上にもなる。一方、フッ素系樹脂は比誘電
率が低く、電気特性としては満足できるものの融点が高
く、成形性に劣る。本発明は比誘電率が低く、且つ耐熱
性、成形性に優れる低比誘電率フィルムを提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、化5の一般式
(I)で表される酸無水物と化6の一般式(II)で表さ
れる化合物と一般式(V)で表される化合物のモル比が
一般式(II)/一般式(V)=40/60〜80/20
を反応させて得られるポリイミド(A)と、化8の一般式
(III)で表されるポリマレイミド(B)とを含有する
低比誘電率フィルムである。
【化5】 (Xは−O−又は−C(=O)−O−を示し、Arは脂
肪族又は芳香族の2価の有機基を示す。)
【化6】 (Yはアミノ基又はイソシアネート基を示し、R1 、R
2 、R3 及びR4 はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアル
キル基又はアルコキシ基を示す。また、Z2 は化3で示
される基、又は結合を示し、rは1〜4の整数を示し、
複数個のZ2 はそれぞれ同一でも異なっていても良く、
各ベンゼン環の水素はアルキル基、アルコキシ基で置換
されていて良い。R7はアルキル基、アルコキシ基、水
基の置換基を示す。)
【化7】
【化8】 (但し、R、R、R、Rとしては、メチル基、
エチル基、イソプロピル基等の炭素数1〜5のアルキル
基、エトキシ基等のアルコキシ基であり、R、R
、Rはそれぞれ同一でも異なっていても良い。)
【0005】まず、ポリイミド(A)について説明す
る。一般式(I)中、Arとしては、例えば、化9、化
10で示される二価の基がある。
【0006】
【化9】 (ベンゼン環の水素はメチル基、エチル基、プロピル基
等の炭素数1〜5の低級アルキル基、メトキシ基、エト
キシ基等のアルコキシ基で置換されていても良く、この
ような置換基が2以上あるときこれらは同一でも異なっ
ていても良い。)
【0007】
【化10】 (Z1 は化9で示される2価の基であり、
【0008】
【化11】
【0009】ベンゼン環の水素はメチル基、エチル基、
イソプロピル基等の低級アルキル基、メトキシ基、エト
キシ基等のアルコキシ基等で置換されていても良く、こ
れらの置換基が複数個ある場合これらは同一でも異なっ
ていても良く、n,mは1以上の整数である。)
【0010】一般式(I)で表わされる酸二無水物の具
体例としては、カテコールビストリメリテート二無水
物、レゾルシノールビストリメリテート二無水物、p−
ジヒドロキシベンゼンビストリメリテート二無水物、ビ
スフェノールAビストリメリテート二無水物、ビフェニ
ルビストリメリテート二無水物、下記一般式(IV)で表
わされるビストリメリテート二無水物等が挙げられる。
【0011】
【化12】 (X1は−O−又は−C(=O)−O−を示しR6はアル
キル基を示し、複数のR6は同一でも異なっていても良
く、qは0又は1である。)
【0012】一般式(IV)で表わされるビストリメリテ
ート二無水物の例としては、化13で示されるものがあ
る。
【0013】
【化13】
【0014】一般式(I)で表わされる酸二無水物以外
に特性を損ねない範囲で併用しても良い酸二無水物とし
ては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
3’,3’,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−ナフタリンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタリンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,5,6−ビリジンテトラカルボン酸二
無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸
二無水物、3,3’−スルホニルジフタル酸二無水物、
4,4’−スルホニルジフタル酸二無水物、3,4’−
スルホニルジフタル酸二無水物、3,3’−オキシジフ
タル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水
物、3,4’−オキシジフタル酸二無水物等があり、こ
れらは二種以上併用しても良い。
【0015】前記した一般式(II)で表わされる化合物
のうち、Yがアミノ基であるものとしては、4,4’−
ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニ
ルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−
テトラエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−
3,3’,5,5’−テトラn−プロピルジフェニルメ
タン、44’−ジアミノ−3,3’5,5’−テトラ
イソプロピルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−
3,3’5,5’−テトラブチルジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−5,5’−
ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,
3’−ジメチル−5,5’−ジイソプロピルジフェニル
メタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−
5,5’−ジイソプロピルジフェニルメタン、4,4’
−ジアミノ−3,5−ジメチル−3’,5’−ジエチル
ジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,5−ジメ
チル−3’,5’−ジイソプロピルジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノ−3,5−ジエチル−3’,5’−
ジイソプロピルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
−3,5−ジエチル−3’,5’−ジブチルジフェニル
メタン、4,4’−ジアミノ−3,5−ジイソプロピル
−3’,5’−ジブチルジフェニルメタン、4,4’−
ジアミノ−3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジブ
チルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’
−ジメチル−5,5’−ジブチルジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−
ジブチルジフェニルメタン等がある。
【0016】前記した一般式(II)で表わされる化合物
のうち、Yがイソシアネート基であるものとしては、上
記に例示したジアミンにおいて、「アミノ」を「イソシ
アネート」と読み換えたものを例示することができる。
本発明において一般式(I)で表される、酸二無水物の
反応の相手としては、一般式(II)で表わされる化合物
と化14の一般式(V)で表される化合物がある。
【0017】
【化14】 (Z2 は化15で示される基
【0018】
【化15】 又は結合を示し、Yはアミノ基又はイソシアナート基を
示し、rは1〜4の整数を示し、複数個のZ2 はそれぞ
れ同一でも異なっていても良く、各ベンゼン環の水素は
アルキル基、アルコキシ基で置換されていて良い。R7
はアルキル基、アルコキシ基、水酸基等の置換基を示
す。)
【0019】一般式(V)で表わされる化合物として
は、一般式(V)中、一つのZと一つのYの組み合わせ
及び二つのZの組み合わせにおいて、それぞれは、同一
のベンゼン環に互いにパラ位又は、メタ位に結合してい
るものが好ましい。
【0020】一般式(V)で表わされる化合物のうち、
基Yがアミノ基であるジアミンとしては、ビス(アニリ
ノイソプロピリデン)ベンゼン、ビス(アミノフェノキ
シ)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシフェニル)プロ
パン、ビス(アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビ
ス(アミノフェノキシフェニル)ケトン、4,4’−ビ
ス〔3−(4−アミノ−α,α’−ジメチルベンジル)
フェノキシ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔3
−(4−アミノ−α,α’−ジメチルベンジル)フェノ
キシ〕ベンゾフェノン、4,4’−ビス〔4−(4−ア
ミノ−α,α’−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフ
ェニルスルホン、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−
α,α’−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ベンゾフェ
ノン、4−〔3−(4−アミノ−α,α’−ジメチルベ
ンジル)フェノキシ〕−4’−〔4−(4−アミノ−
α,α’−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニル
スルホン、4−〔3−(4−アミノ−α,α’−ジメチ
ルベンジル)フェノキシ〕−4’−(4−アミノ−α,
α’−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ベンゾフェノ
ン、4,4’−ビス〔3−(3−アミノ−α,α’−ジ
メチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、
4,4’−ビス〔3−(3−アミノ−α,α’−ジメチ
ルベンジル)フェノキシ〕ベンゾフェノン、4,4’−
ビス〔2−(4−アミノ−α,α’−ジメチルベンジ
ル)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス
〔2−(4−アミノ−α,α’−ジメチルベンジル)フ
ェノキシ〕ベンゾフノン、3,3’−ビス〔3−(4
−アミノ−α,α’−ジメチルベンジル)フェノキシ〕
ジフェニルスルホン、3,3’−ビス〔3−(4−アミ
ノ−α,α’−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ベンゾ
フェノン、等が挙げられこれらを混合して用いても良
い。
【0021】一般式(V)で表わされる化合物のうち、
基Yがイソシアナート基であるジイソシアナートとして
は、4,4’−ビス〔3−(4−イソシアナート−α,
α’−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニルケト
ン、4,4’−ビス〔3−(4−イソシアナート−α,
α’−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニルスル
ホン等があり、その他、一般式(V)で表わされる化合
物のうち、基Yがアミノ基であるジアミンにおいては、
アミノ基をイソシアナート基に換えたものがある。
【0022】一般式(II)で表わされる化合物と一般式
(V)で表わされ化合物は、前者/後者がモル比で10
/90〜90/10になるように使用するのが好まし
い。この比が小さすぎると比誘電率が高くなる他に極性
の小さな溶剤に対する溶解性が低下する傾向にあり、大
きすぎると一般式(V)で表わされる化合物を使用する
ことによってポリイミドの軟化点を低下させる効果が小
さくなる。上記の比は、40/60〜80/20である
のが特に好ましい。この場合には比誘電率が低くなるう
え、特に溶剤溶解性が良くなり、ジオキサンに可溶にで
きる。
【0023】酸二無水物の反応の相手としてジアミンを
使用する場合、前記したジアミンと併用しても良い他の
ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテ
ル、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニル
ケトン、ジアミノジフェニルプロパン、フェニレンジア
ミン、トルエンジアミン、ジアミノジフェニルスルフイ
ド、o−ジアニシジン、ジアミノジアルキルジフェニル
メタン等があり、これらは二種以上併用しても良い。ま
た酸二無水物の反応の相手として、ジイソシアナートを
使用する場合、前記したようなジイソシアナートと併用
しても良い。ジイソシアナートとしては、ジフェニルメ
タンジイソシアナート、トルイレンジイソシアナート等
の前記した他のジアミンのアミノ基をイソシアナート基
に換えたものがある。前記した何れのジイソシアナート
も、上記したジアミンを常法に従いホスゲンと反応させ
ることによって製造することができる。
【0024】本発明において、ポリイミドは、次のよう
にして製造することができる。酸二無水物の反応の相手
としてジアミンを使用する場合、これらを有機触媒中、
必要に応じてトリブチルアミン、トリエチルアミン、亜
リン酸トリフェニル等の触媒の存在下、100℃以上、
好ましくは180℃以上に加熱して、イミド化までを行
わせて、直接ポリイミドを得る方法(触媒は、反応成分
の総量に対して0〜15重量%使用するのが好ましく、
特に0.01〜15重量%使用するのが好ましい)、酸
二無水物及びジアミンを有機触媒中100℃未満で反応
させてポリイミドの前駆体であるポリアミド酸のワニス
を一旦製造し、この後、このワニスを加熱してイミド化
するか、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安息香酸等
の酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカル
ボジイミド化合物等の閉環剤、必要に応じてピリジン、
イソキノリン、トリメチルアミン、アミノピリジン、イ
ミダゾール等の閉環触媒を添加して化学閉環(イミド
化)させる方法(閉環剤及び閉環触媒は、それぞれ、酸
無水物1モルに対して1〜8モルの範囲内で使用するの
が好ましい)等がある。
【0025】前記有機溶剤としては、N−メチル−ピロ
リドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、1,3−ジメチル
−2−イミダゾリドン等の非プロトン性極性溶媒、フェ
ノール、クレゾール、キシレノール、p−クロルフェノ
ール等のフェノール系の溶媒等が挙げられる。また、溶
媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン、メチルエチ
ルケトン、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、モノグライム、ジグライム、メチルセロソルブ、セ
ロソルブアセテート、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、塩化メチレン、クロロホルム、トリクレ
ン、テトラクロロエタン等のうち、原料モノマー及びポ
リイミド又はポリアミド酸を溶解するものを使用しても
良く、これらを溶解しないものは、溶解性を損なわない
範囲で他の溶剤と混合して用いることができる。
【0026】前記したポリイミド及びその前駆体である
ポリアミド酸の製造に際し、場合により、固相反応、3
00℃以下での溶融反応等を利用することができる。ま
た、酸二無水物の反応の相手としたジイソシアナートを
使用する場合は、前記した直接ポリイミドを得る方法に
準じて行うことができる。但し、反応温度は室温以上、
特に60℃以上であれば充分である。本発明において、
酸二無水物とその反応の相手は、ほぼ等モルで用いるの
が好ましいが、何れか一方の過剰量が10モル%、特に
好ましくは5モル%までは許容される。
【0027】本発明に用いることのできるポリマレイミ
ド(B)は、一般式(III)で示されるものであり、N,
N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミ
ド、N,N’−(4,4’−ジフェニルオキシ)ビスマ
レイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、
N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−
2,4−トリレンビスマレイミド、N,N’−2,6−
トリレンビスマレイミド、N,N’−エチレンビスマレ
イミド、N,N’−〔4,4’−〔2,2’−ビス
(4,4’−フェノキシフェニル)イソプロピリデ
ン〕〕ビスマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンビス
マレイミド、
【0028】
【化16】 (但し、R、R、R、Rとしてはメチル基、エ
チル基、イソプロピル基等の炭素数1〜5の低級アルキ
ル基、エトキシ基等のアルコキシ基があり、R
、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていても良
い。以下、R、R、R、Rがすべてイソプロピ
ル基の場合をBMI−IPと略称する。)
【0029】
【化17】 等を混合して用いることができる。
【0030】ポリイミド(A)ポリマレイミド(B)
の混合割合は、目的に応じて適宜決定されるがポリマレ
イミド(B)をポリイミド(A)100重量部に対して
5〜180重量部で用いるのが好ましい。ポリマレイミ
ド(B)が少なすぎると硬化が十分でなく、多すぎると
比誘電率が高くなるうえに接着フィルムがもろく成形性
が無くなる。可撓性を十分保有させる点で、ポリマレイ
ミド(B)はポリイミド(A)100重量部に対して1
00重量部以下の割合で用いるのが好ましい。本発明に
於ける接着フィルムは、275℃より低い温度で硬化さ
せることができ、特にt−ブチルパーベンゾエート、t
−ブチルハイドロパーオキシド、ベンゾイルパーオキシ
ド等の有機過酸化物等のラジカル重合開始剤を配合する
ことによりその硬化反応をより低温(例えば200℃前
後)で起こさせることができる。ラジカル重合開始剤
は、ポリイミド(A)及びポリマレイミド(B)の総量
に対して0.1〜10重量%用いるのが好ましい。
【0031】本発明に於ける低比誘電率接着フィルムは
ポリイミド(A)とポリマレイミド(B)を有機溶剤に
溶解したワニスを公知の方法にてフィルム化することで
得られる。本発明のフィルムは接着性をもつもので、こ
のフィルムを接着剤として用いることにより積層板、多
層配線基板を得ることができる。すなわち配線板用の絶
縁基板の片面もしくは両面に貼合わせて使用することが
できる。又、複数の配線板をこの接着剤として接着一本
化し、多層配線板とする事もできる。本発明に於ける低
比誘電率接着フィルムの厚さは5〜500μm、好まし
くは10〜100μmであることが望ましい。上記厚み
範囲より小さいと耐電圧の点で好ましくなく、厚さが大
きすぎると多層化する上で実用的でない。
【0032】
【実施例】実施例1 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を供えた4つのフラス
コに4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラ
イソプロピルジフェニルメタン(IPDDM)2.75
gと2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕フロパン(BAPP)1.03g及びN,N’−
ジメチルホルムアミド(DMF)30gを入れ溶解し
た。次に、5℃を越えないように冷却しながらビスフェ
ノールAビストリメリテート二無水物(BABT)5.
76gを少しづつ加えた後、5℃を越えないように冷却
しながら1時間、次いで室温で3時間反応させてポリア
ミド酸を合成した。得られたポリアミド酸のワニスを無
水酢酸2.6g、及びピリジン2.0gを加え、室温で
一晩反応させてポリイミドを合成した。得られたポリイ
ミドのワニスを水に注いで得られる沈澱を分離、粉砕、
乾燥してポリイミド粉末を得た。このポリイミド粉末を
DMFに0.1g/dlの濃度で溶解し、30℃で測定
した時の還元粘度は1.07dl/gであった。このポ
リイミド粉末2.0gとBMI−IP1.0gをDMF
8.0gに溶解し、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3(PH25B)0.
06gを添加して樹脂組成物(ワニス)を得た。この樹
脂組成物をガラス板に流延し、80℃で10分乾燥した
後、引き剥がして鉄枠に止め、更に150℃で1時間加
熱して良く乾燥した未硬化のフィルム状接着剤を得た。
このフィルムの軟化点は178℃であり、180度に折
り曲げても割れず優れた可撓性を示した。このフィルム
状接着剤を230℃で1時間加熱して完全に硬化させた
ところ、得られたフィルムのガラス転移点は217℃、
比誘電率は2.85であった。この硬化フィルムはアセ
トン、メチルエチルケトン(MEK)に侵されなかっ
た。上記フィルム状接着剤を35μmの片面粗化銅箔2
枚の間に挟み、3MPa、230℃、1時間の条件でプ
レスしてフレキシブル印刷配線板用基板を得た。この基
板の90度銅箔引き剥がし強さは室温雰囲気で1.5k
N/m(引っ張り速度50mm/分)であった。また、
この基板を260℃のはんだ浴に3分間浸漬しても膨
れ、剥離は生じなかった。
【0033】参考例 BMI−IPの代わりにポリマレイミド系レジン(住友
化学製レジンK)を用いるほかは実施例1に準じてフィ
ルム状接着剤を得た。得られたフィルム状接着剤の軟化
点は163℃であり、180度に折り曲げても割れず、
可撓性に優れたものであった。このフィルム状接着剤を
230度で1時間加熱して完全に硬化させたところ、得
られた硬化フィルムのガラス転移点は217℃、比誘電
率は2.85であった。この硬化フィルムはアセトン、
メチルエチルケトン(MEK)に侵されなかった。上記
フィルム状接着剤を用いて実施例1に準じてフレキシブ
ル印刷配線板用基板を得た。この基板の90度銅箔引き
剥がし強さは、室温雰囲気で1.3kN/m(引っ張り
速度50mm/分)であった。また、この基板を260
℃のはんだ浴に3分間浸漬しても膨れ、剥離は生じなか
った。
【0034】比較例1 BABTの代わりに−4−4’−ヘキサフルオロプロピ
リデンビスフタル酸二無水物(以下、6FDAと略称す
る)04.44g用いるほかは実施例1に準じてフィル
ム状接着剤を得た。このフィルム状接着剤を230℃で
1時間加熱して完全に硬化させたところ、得られた硬化
フィルムの比誘電率は2.85と低いもののアセトン、
MEKに対する耐性は劣っていた。
【0035】比較例2 BABTの代わりに6FDAを4.44g、IPDDM
を1.83g、BAPPを1.23g、o−ジアニシジ
ンを0.49g用いるほかは実施例1に準じてフィルム
状接着剤を得た。このフィルム状接着剤を230℃で1
時間加熱して完全に硬化させたところ、得られた硬化フ
ィルムの比誘電率は2.83と低いもののアセトン、M
EKに対する耐性は劣っていた。
【0036】比較例3 BABTの代わりに6FDAを4.44g、IPDDM
を1.83g、BAPPを1.23g、o−ジアニシジ
ンを0.49g用いるほかは参考例に準じてフィルム状
接着剤を得た。このフィルム状接着剤を230℃で1時
間加熱して完全に硬化させたところ、得られた硬化フィ
ルムの比誘電率は2.83と低いもののアセトン、ME
Kに対する耐性は劣っていた。
【0037】
【発明の効果】本発明の低比誘電率フィルム、は従来品
と較べ比誘電率が低いために、信号伝搬速度の高速化が
可能である。また低比誘電率接着フィルムは軟化点が低
く成形性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C09J 7/00 C09J 7/00 B29K 7:00 B29K 7:00 79:00 79:00 B29L 31:34 B29L 31:34 C08L 79:08 C08L 79:08 (56)参考文献 特開 平5−78481(JP,A) 特開 平4−227960(JP,A) 特開 平4−243863(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26 C08L 79/00 - 79/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A、一般式(I)で表される酸無水物と、
    一般式(II)で表される化合物と一般式(V)で表され
    る化合物のモル比が一般式(II)/一般式(V)=40
    /60〜80/20を反応させて得られるポリイミド
    (A)と、 B、一般式(III)で表されるポリマレイミド(B)と
    を含有する低比誘電率フィルム。 【化1】 (Xは−O−又は−C(=O)−O−を示し、Arは脂
    肪族又は芳香族の2価の有機基を示す。) 【化2】 (Yはアミノ基又はイソシアネート基を示し、R1 、R
    2 、R3 及びR4 はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアル
    キル基又はアルコキシ基を示す。また、Z2 は化3で示
    される基、又は結合を示し、rは1〜4の整数を示し、
    複数個のZ2 はそれぞれ同一でも異なっていても良く、
    各ベンゼン環の水素はアルキル基、アルコキシ基で置換
    されていて良い。R7はアルキル基、アルコキシ基、水
    基の置換基を示す。) 【化3】 【化4】 (但し、R、R、R、Rは、炭素数1〜5の
    ルキル基、アルコキシ基であり、R、R、R、R
    はそれぞれ同一でも異なっていても良い。)
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