JPH0770524A - ポリイミド両面接着シート - Google Patents

ポリイミド両面接着シート

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JPH0770524A
JPH0770524A JP24067793A JP24067793A JPH0770524A JP H0770524 A JPH0770524 A JP H0770524A JP 24067793 A JP24067793 A JP 24067793A JP 24067793 A JP24067793 A JP 24067793A JP H0770524 A JPH0770524 A JP H0770524A
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JP
Japan
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adhesive sheet
polyimide
double
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represented
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Application number
JP24067793A
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English (en)
Inventor
Keiji Okamoto
圭史 岡本
Jiyunya Ida
純哉 井田
Kazuhisa Danno
和久 檀野
Hiroyuki Furuya
浩行 古谷
Kosaku Nagano
広作 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性に優れ、さらに、加工性及び接着性に
優れたポリイミド両面接着シートを提供することにあ
る。 【構成】 一般式(1)化1 【化1】 (式中、Ar1 ,Ar2 ,Ar4 ,Ar6 は2価の有機基、A
r3 ,Ar5 は4価の有機基を示す。また、l,m,nは
0又は1以上の正の整数であり、かつl,mの和が1以
上であり、tは1以上の正の整数を表す。)で表される
熱可塑性ポリイミド重合体を、ポリイミド樹脂からなる
ベースフィルム層の両面に配置することによりポリイミ
ド両面接着シートを得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリイミド両面接着シー
トに関し、さらに詳しくは、熱可塑性ポリイミド重合体
からなる接着剤層を用いたポリイミド両面接着シートに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の高機能化、高性能化、
小型化が非常な速度で進んでおり、それらに伴って用い
られている電子部品についても小型化、軽量化が求めら
れている。電子部品を実装する配線板も通常の硬質プリ
ント配線板に対し、可撓性のあるフレキシブルプリント
基板(以下、FPCという。)が注目され、急激に需要
を増している。さらに、このFPCも多層化が進んでお
り、べースフィルムの両側に接着剤が付いた両面接着シ
ートの需要が増えてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この両面接着シートの
ベースフィルムとしては主にポリイミドフィルムが用い
られているが、これに使用されている接着剤はアクリル
系、エポキシ系の接着剤がほとんどである。このため、
耐熱性や寸法安定性等がこれらの接着剤の特性により制
限されることとなり、ポリイミドベースフィルムの耐熱
性等、ポリイミドの高機能を充分発揮できないことが多
いという問題点を抱えている。
【0004】そこで、本発明者らは上記従来の問題点を
解決し、耐熱性に優れ、さらに、加工性および接着性に
優れたポリイミド両面接着シートを提供することを目的
に鋭意研究を重ねた結果、本発明に至ったのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係るポリイミド両面接着シートの要旨とする
ところは、ポリイミド樹脂からなるベースフィルム層
と、その両面に配置した一般式(1)化8
【化8】 (式中、Ar1 ,Ar2 ,Ar4 ,Ar6 は2価の有機基、A
r3 ,Ar5 は4価の有機基を示す。また、l,m,nは
0又は1以上の正の整数であり、かつl,mの和が1以
上であり、tは1以上の正の整数を表す。)で表される
熱可塑性ポリイミド重合体からなる接着剤層とから構成
されるポリイミド両面接着シートを内容とするものであ
る。
【0006】また、かかる両面接着シートにおいて、前
記一般式(1)中のAr1 が化9
【化9】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
であることにある。
【0007】また、かかる両面接着シートにおいて、前
記一般式(1)中のAr2 が化10
【化10】 に示す2価の芳香族基の群から選択される少なくとも1
種であることにある。
【0008】また、かかる両面接着シートにおいて、前
記一般式(1)中のAr3 が化11
【化11】 に示す4価の有機基の群から選択される少なくとも1種
であることにある。
【0009】また、かかる両面接着シートにおいて、前
記一般式(1)中のAr4 が化12
【化12】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
であることにある。
【0010】また、かかる両面接着シートにおいて、前
記一般式(1)中のAr5 が化13
【化13】 に示す4価の有機基の群から選択される少なくとも1種
であることにある。
【0011】また、かかる両面接着シートにおいて、前
記一般式(1)中のAr6 が化14
【化14】 に示す2価の芳香族基の群から選択される少なくとも1
種であることにある。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係るポリイミド両面接着シー
トをその製造方法とともに説明する。
【0013】本発明に用いられる熱可塑性ポリイミド重
合体の前駆体であるポリアミド酸溶液の製造方法を説明
する。まず、アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気中に
おいて、一般式(2) H2 N−Ar7 −NH2 (2) (式中、Ar7 は2価の有機基を示す。)で表されるジア
ミンを有機溶媒中に溶解、もしくは拡散させる。この溶
液に一般式(3)化15
【化15】 (式中、Ar8 は2価の有機基を示す。)で表されるエス
テル酸二無水物のみ、もしくはこのエステル酸二無水物
と一般式(4)化16
【化16】 (式中、Ar9 は4価の有機基を示す。)で表される少な
くとも1種の有機テトラカルボン酸二無水物との混合物
を固体もしくは有機溶媒に溶解させた溶液の形で添加
し、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液を得る
ことができる。
【0014】また、本発明に用いられる他の熱可塑性ポ
リイミド重合体の前駆体であるポリアミド酸溶液の製造
方法を説明する。アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気
中において、一般式(5)化17
【化17】 (式中、Ar10は2価の有機基を示す。)で表されるエス
テルジアミンのみ、もしくはこのエステルジアミンと前
記一般式(2)で表される少なくとも1種のジアミンと
の混合物を有機溶媒中に溶解、もしくは拡散させる。こ
の溶液に一般式(3)で表されるエステル酸二無水物の
み、もしくは一般式(4)で表される少なくとも1種の
有機テトラカルボン酸二無水物のみ、もしくはこれらエ
ステル酸二無水物と有機テトラカルボン酸二無水物の混
合物を固体もしくは有機溶媒による溶液の形で添加し、
ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液を得ること
ができる。
【0015】さらに、これらの反応において、上記の製
造方法とは逆にまず前記一般式(3)で表されるエステ
ル酸二無水物のみ、もしくは前記一般式(4)で表され
る少なくとも1種の有機テトラカルボン酸二無水物、も
しくはこれらエステル酸二無水物と有機テトラカルボン
酸二無水物の混合物の溶液を作製し、この溶液中に前記
一般式(2)で表されるジアミン又は前記一般式(5)
で表されるエステルジアミンのみ、もしくはこのエステ
ルジアミンと前記一般式(2)で表される少なくとも1
種のジアミンとの混合物の固体もしくは有機溶媒による
溶液もしくはスラリーを添加してもよい。
【0016】この時の反応温度は、−10〜50℃、さ
らに好ましくは−5℃〜20℃である。また、反応時間
は30分〜3時間である。
【0017】ここで、このポリアミド酸重合体溶液の生
成反応に使用される有機溶媒としては、例えば、ジメチ
ルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシ
ド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
エチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド
等のアセトアミド系溶媒を挙げることができる。これら
を単独又は2種あるいは3種以上の混合溶媒として用い
ることもできる。さらに、これらの極性溶媒とともに、
アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ベンゼンメチルセロソルブ等のポリアミド酸の非溶
媒との混合溶媒として用いることもできる。
【0018】ところで、本発明に用いられる上記一般式
(3)で表されるエステル酸二無水物としては、あらゆ
る構造のエステル酸二無水物が使用可能である。この一
般式(3)中のAr8 基を具体的に例示すると、化18
【化18】 を挙げることができる。より具体的には、諸特性のバラ
ンス面から、化19
【化19】 を主成分とすることが好適である。
【0019】また、本発明に用いられる上記一般式
(4)で表される有機テトラカルボン酸二無水物として
は、あらゆる構造の有機テトラカルボン酸二無水物が使
用可能である。この一般式(4)中のAr9 基は4価の有
機基であり、このAr9 基を具体的に例示すると化20、
化21
【化20】
【化21】 を挙げることができる。これらの有機テトラカルボン酸
二無水物を単独で、又は2種以上組み合わせて用いても
よい。より具体的には、諸特性のバランス面から化22
【化22】 の少なくとも1種以上を主成分とすることが好適であ
る。
【0020】また、本発明に用いられる上記一般式
(5)で表されるエステルジアミンとしては、あらゆる
構造のエステルジアミンが使用可能である。このAr10
を具体的に例示すると、化23
【化23】 を挙げることができる。より具体的には、諸特性のバラ
ンス面から化24
【化24】 を主成分とすることが好適である。
【0021】さらに、上記一般式(2)で表されるジア
ミン化合物中のAr7 は本質的には2価の有機基ならあら
ゆるものが使用可能であるが、具体的には化25、化2
【化25】
【化26】 等を挙げることができるが、より具体的には、化27
【化27】 の少なくとも1種類以上を主成分とすることが好適であ
る。
【0022】かかる反応により、一般式(1)化28
【化28】 で表される熱可塑性ポリイミド重合体の前駆体であるポ
リアミド酸重合体が生成されるのである。
【0023】次に、上記方法により得られたポリアミド
酸重合体溶液からポリイミド重合体を得るためには熱
的、もしくは化学的に脱水閉環(イミド化)する方法を
用いればよい。
【0024】例を挙げて説明すると、熱的に脱水閉環
(イミド化)する方法では、上記ポリアミド酸重合体の
溶液を支持板、PET等の有機フィルム、ドラムあるい
はエンドレスベルト等の支持体上に流延又は塗布して膜
状となし、乾燥させて自己支持性を有する膜を得る。こ
の乾燥は150℃以下の温度で約5〜90分間行うのが
好ましい。次いで、これを更に加熱して乾燥させてイミ
ド化し、本発明に用いる熱可塑性ポリイミド重合体より
なるポリイミド膜を得る。加熱の際の温度は150〜3
50℃の範囲の温度が好ましく、特には250〜300
℃が好ましい。加熱の際の昇温速度には制限はないが、
徐々に加熱し、最高温度が上記温度になるようにするの
が好ましい。加熱時間は、フィルム厚みや最高温度によ
って異なるが、一般には最高温度に達してから10秒〜
10分の範囲が好ましい。自己支持性を有する膜を加熱
する際は、支持体から引きはがし、その状態で端部を固
定して加熱すると線膨張係数が小さい重合体が得られる
ので好ましい。
【0025】また、化学的に脱水閉環(イミド化)する
方法では、上記ポリアミド酸重合体の溶液に化学量論以
上の脱水剤と触媒量の第3級アミンを加え、熱的に脱水
する場合と同様の方法で処理すると、熱的に脱水する場
合より短時間で所望のポリイミド膜が得られる。
【0026】熱的にイミド化する方法、化学的にイミド
化する方法を比較すると化学的方法による方が得られる
ポリイミドの機械的強度が大きく、且つ線膨張係数が小
さくなるという利点がある。なお、熱的方法と化学的方
法とを併用しても良い。
【0027】以上のようにして、ポリアミド酸重合体を
イミド化して、前記一般式(1)で表される熱可塑性ポ
リイミド重合体が得られる。ここで、一般式(1)で表
される熱可塑性ポリイミド重合体におけるブロック単位
の繰り返し数l,m,nは0又は1以上の正の整数であ
り、かつlとmとの和は1以上であれば良いが、特に繰
り返し数l,m,nはいずれも15以下が好ましい。何
故ならば、繰り返し数l,mの和に対して、繰り返し数
nがその15倍を超えると共重合比が偏り、重合するこ
との効果が小さくなるからであり、具体的には低温接着
性が認めにくくなるからである。また、重合体1分子中
にl,m,nの値が異なる単位が存在しても良いが、特
にl,m,nの値が一定であることが好ましい。
【0028】また、ブロックの繰り返し数tは1以上の
正の整数であれば良く、この熱可塑性ポリイミド重合体
の分子量は特に規制されるものではないが、生成される
ポリイミド接着剤の強度を維持するためには、数平均分
子量が1万以上であることが好ましい。
【0029】ところで、ポリイミド重合体の分子量は直
接測定が困難な場合が多い。このようなときには間接的
な方法によって推測による測定がなされる。例えばポリ
イミド重合体がポリアミド酸から合成される場合には、
ポリアミド酸の分子量に相当する値をポリイミドの分子
量とする。
【0030】以上のような方法で得られたフィルム状の
熱可塑性ポリイミド重合体を両面接着シートとして用い
るには次のようにすればよい。すなわち、アピカル(登
録商標,ポリイミドフィルム:鐘淵化学工業(株)製)
のようなベースフィルムとなるポリイミドフィルムの両
側に、本発明に係る熱可塑性ポリイミド重合体フィルム
を重ね合わせ、熱圧着することにより簡単に両面接着シ
ートを得ることができる。
【0031】また、ポリイミド接着剤の前駆体であるポ
リアミド酸溶液をベースフィルムとなるポリイミドフィ
ルム上に流延し、乾燥させた後イミド化し、その後ベー
スフィルムのもう一方の面にアミド酸溶液を流延し、同
様に乾燥させた後イミド化して両面接着シートを得ても
よい。
【0032】また、ベースフィルムとなるポリイミドフ
ィルムの両面に同時にポリアミド酸溶液を流延し、イミ
ド化させてもよい。さらに、ベースフィルムとなるポリ
イミドフィルム上にポリアミド酸溶液を流延して乾燥さ
せた後、ベースフィルムのもう一方の面にアミド酸溶液
を流延して同様に乾燥させ、その後両面のポリアミド酸
の膜をイミド化させてもよい。
【0033】また、イミド化させた熱可塑性ポリイミド
重合体を加熱することにより溶かし、ベースフィルムと
なるポリイミドフィルムの両面に直接塗布してもよい。
【0034】かかるポリイミド両面接着シートは優れた
耐熱性、加工性、低吸湿性を併せ持っている。すなわ
ち、本発明に係るポリイミド接着シートとして使用する
熱可塑性ポリイミド重合体は、その組成により150℃
から350℃の間で明確なガラス転移点を持ち、ガラス
転移点に近いラミネートすることにより銅箔と接着する
ことができ、比較的容易にポリイミド両面接着シートと
して使用できる。
【0035】また、かかるポリイミド両面接着シート
は、すべてポリイミドからなっており、アルカリエッチ
ングが可能なため、容易に穴開け加工ができる。すなわ
ち、上記方法で作製した両面接着シートの両側に銅箔を
重ね、熱圧着し、銅箔をエッチング加工した後、さらに
ポリイミドをアルカリエッチングにより穴開け加工する
ことにより、比較的簡単にプリント基板が得られる。
【0036】また、かかるポリイミド両面接着シート
は、20℃の純水中に24時間浸した時の吸水率が1%
程度という低吸水率を示すことより、FPC等のベース
フィルムとして最適である。更に、かかるポリイミド両
面接着シートは、放射線の照射によって変質・変色など
が生じない耐放射線性が確認されており、放射線を受け
る可能性がある機器への利用を図ることができる。その
他用途は特に限定されない。
【0037】以上、本発明に係る両面接着シート及びそ
の製造方法の実施例を説明したが、本発明はこれらの実
施例のみに限定されるものではなく、本発明はその趣旨
を逸脱しない範囲内で当業者の知識に基づき、種々なる
改良、変更、修正を加えた態様で実施しうるものであ
る。
【0038】以下、実施例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。
【0039】実施例 1 50ミリリットルのメスフラスコ(1)に2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
(以下、BAPPという。)16.9g及びジメチルホ
ルムアミド(以下、DMFという。)25.4gを採
り、スターラーを用いて攪拌して充分溶かした。更に、
他の50ミリリットルのメスフラスコ(2)にBAPP
1.0g、DMF10.0gを採り、充分溶かした。他
方、攪拌機を備えた500ミリリットルの三口フラスコ
に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジ
ベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸
二無水物(以下、ESDAという。)化29
【化29】 11.9gとピロメリット酸二無水物(PMDA)4.
5g、及びDMF25.0gを入れ、氷水で冷しつつ、
かつフラスコ中の雰囲気を窒素置換しながら攪拌し、充
分溶かした。事前に得られた50ミリリットルのメスフ
ラスコ(1)中のBAPP溶液を攪拌しながら三口フラ
スコ中に速やかに投入した。約30分間攪拌しながら放
置した後、メスフラスコ(2)中のBAPP溶液を三口
フラスコ中の溶液の粘度に注目しながら三口フラスコ中
に徐々に投入した。最大粘度に達した後、BAPP溶液
の投入を終了し、1時間攪拌しながら放置した。その
後、DMFを78.2g加えて攪拌し、ポリアミド酸溶
液を得た。
【0040】このポリアミド酸溶液をポリイミドフィル
ム上に塗布し、80℃で25分間加熱した後、150
℃、200℃、250℃、300℃で各5分間加熱して
イミド化させ、片面に接着剤層を有するポリイミドフィ
ルムを得た。次いで得られたポリイミドフィルムの他面
に、上記と同様にしてポリアミド酸溶液を塗布し、イミ
ド化させ、両面接着シートを得た。
【0041】更に、この両面接着シートの両面に銅箔
(35μm厚)を重ね、300℃、2.2cm/min
の速度でラミネートし、接着させた。
【0042】得られた両面接着シートについて、ピール
強度(kg/cm)、吸水率(%)を調べた。ピール強
度については、銅箔を接着させた積層体を用いてJIS
K6481に従い測定したところ2.0kg/cmで
あった。また吸水率については、ASTM D−570
に従い、20℃の純水中に24時間浸した後の重量変化
率を測定したところ、1.13%であった。これらの結
果を表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】実施例 2 50ミリリットルのメスフラスコにESDA1.0g及
びDMF10.0gを採り、スターラーを用いて攪拌し
て充分溶かした。他方、攪拌機を備えた500ミリリッ
トルの三口フラスコに化30
【化30】 で示される2,2−ビス(4−アミノベンジルオキシフ
ェニル)プロパン(以下、BABPPという。)を1
2.9g及びDMF38.7gを入れ、フラスコ中の雰
囲気を窒素置換しながら攪拌し、充分溶かした。次に、
100ミリリットルのナスフラスコにESDA14.9
gを採取し、BABPP溶液中に固体状で添加した。さ
らに、この100ミリリットルのナスフラスコ中の壁面
に残存付着するESDAを37.7gのDMFにより溶
かし、三口フラスコ中へ流し入れた。約1時間攪拌しな
がら放置した後、50ミリリットルのメスフラスコ中の
ESDA溶液を三口フラスコ中の溶液の粘度に注目しな
がら三口フラスコ中に徐々に投入した。最大粘度に達し
た後、ESDA溶液の投入を終了し、1時間攪拌しなが
ら放置し、ポリアミド酸溶液を得た。
【0045】このポリアミド酸溶液をPETフィルム上
に塗布し、80℃で25分間加熱した後、PETフィル
ム上から剥がし、金属支持体に固定した後、150℃、
200℃、250℃、300℃で各5分間加熱してイミ
ド化させ、熱可塑性ポリイミド重合体フィルムを得た。
更にポリイミドフィルムの両面に上記で得られた熱可塑
性ポリイミド重合体フィルムを重ねて、300℃、2.
2cm/minの速度でラミネートし、両面接着シート
を得た。
【0046】更に、この両面接着シートの両面に銅箔
(35μm厚)を重ね、300℃、2.2cm/min
の速度でラミネートし、接着させた。
【0047】得られた両面接着シートについて、実施例
1と同様にピール強度と吸水率を測定したところ、ピー
ル強度は1.0kg/cmであり、吸水率は0.90%
であった。これらの結果を表1に示した。
【0048】実施例 3 50ミリリットルのメスフラスコにPMDA1.0g及
びDMF10.0gを採り、スターラーを用いて攪拌し
て充分溶かした。他方、攪拌機を備えた500ミリリッ
トルの三口フラスコにBABPPを23.3g及びDM
F50.0gを入れ、フラスコ中の雰囲気を窒素置換し
ながら攪拌し、充分溶かした。次に、100ミリリット
ルのナスフラスコにPMDA9.9gを採取し、BAB
PP溶液中に固体状で添加した。さらに、この100ミ
リリットルのナスフラスコ中の壁面に残存付着するPM
DAを19.8gのDMFにより溶かし、三口フラスコ
中へ流し入れた。約1時間攪拌しながら放置した後、5
0ミリリットルのメスフラスコ中のPMDA溶液を三口
フラスコ中の溶液の粘度に注目しながら三口フラスコ中
に徐々に投入した。最大粘度に達した後、PMDA溶液
の投入を終了し、1時間攪拌しながら放置し、ポリアミ
ド酸溶液を得た。
【0049】このポリアミド酸溶液をPETフィルム上
に塗布し、80℃で25分間加熱した後、PETフィル
ムから剥がし、金属支持体に固定した後、150℃、2
00℃、250℃、300℃で各5分間加熱してイミド
化させ、熱可塑性ポリイミド重合体フィルムを得た。更
にポリイミドフィルムの両面に上記で得られた熱可塑性
ポリイミド重合体フィルムを重ねて、300℃、2.2
cm/minの速度でラミネートし、両面接着シートを
得た。
【0050】更に、この両面接着シートの両面に銅箔
(35μm厚)を重ね、300℃、2.2cm/min
の速度でラミネートし、接着させた。
【0051】得られた両面接着シートについて、実施例
1と同様にピール強度と吸水率を測定したところ、ピー
ル強度は1.1kg/cmであり、吸水率は1.12%
であった。これらの結果を表1に示した。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明は、一般式(1)で
表される熱可塑性ポリイミド重合体を用いてポリイミド
両面接着シートを得るものであり、かかるポリイミド両
面接着シートを用いることにより、優れた耐熱性、加工
性を実現できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 73/16 (72)発明者 永野 広作 滋賀県大津市比叡辻2−1−1 鐘淵化学 工業株式会社滋賀工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド樹脂からなるベースフィルム
    層と、その両面に配置した一般式(1)化1 【化1】 (式中、Ar1 ,Ar2 ,Ar4 ,Ar6 は2価の有機基、A
    r3 ,Ar5 は4価の芳香族基を示す。また、l,m,n
    は0又は1以上の正の整数であり、かつl,mの和が1
    以上であり、tは1以上の正の整数を表す。)で表され
    る熱可塑性ポリイミド重合体からなる接着剤層とから構
    成されることを特徴とするポリイミド両面接着シート。
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)中のAr1 が化2 【化2】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    である熱可塑性ポリイミド重合体からなる接着剤層とか
    ら構成されることを特徴とする請求項1に記載のポリイ
    ミド両面接着シート。
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)中のAr2 が化3 【化3】 に示す2価の芳香族基の群から選択される少なくとも1
    種である熱可塑性ポリイミド重合体からなる接着剤層と
    から構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載のポリイミド両面接着シート。
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)中のAr3 が化4 【化4】 に示す4価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    である熱可塑性ポリイミド重合体からなる接着剤層とか
    ら構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれかに記載のポリイミド両面接着シート。
  5. 【請求項5】 前記一般式(1)中のAr4 が化5 【化5】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    である熱可塑性ポリイミド重合体からなる接着剤層とか
    ら構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の
    いずれかに記載のポリイミド両面接着シート。
  6. 【請求項6】 前記一般式(1)中のAr5 が化6 【化6】 に示す4価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    である熱可塑性ポリイミド重合体からなる接着剤層とか
    ら構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の
    いずれかに記載のポリイミド両面接着シート。
  7. 【請求項7】 前記一般式(1)中のAr6 が化7 【化7】 に示す2価の芳香族基の群から選択される少なくとも1
    種である熱可塑性ポリイミド重合体からなる接着剤層と
    から構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項6
    のいずれかに記載のポリイミド両面接着シート。
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DE69423726T DE69423726T2 (de) 1993-08-03 1994-08-03 Polyimid-laminat umfassend ein thermoplastisches polyimidpolymer oder einen thermoplastischen polyimidfilm und verfahren zur herstellung des laminats
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002114848A (ja) * 2000-10-06 2002-04-16 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 新規な熱可塑性ポリイミド樹脂およびフレキシブル金属箔張積層体。

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