JP2535527B2 - ポリイミド - Google Patents
ポリイミドInfo
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- JP2535527B2 JP2535527B2 JP62076095A JP7609587A JP2535527B2 JP 2535527 B2 JP2535527 B2 JP 2535527B2 JP 62076095 A JP62076095 A JP 62076095A JP 7609587 A JP7609587 A JP 7609587A JP 2535527 B2 JP2535527 B2 JP 2535527B2
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- JP
- Japan
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- dianhydride
- polyimide
- bis
- polyamic acid
- ether
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なポリイミドに関する。さらに詳しく
は、押出し成形、射出成形などが可能であり、また耐熱
性接着剤としても優れ、多目的に利用されるポリイミド
に関する。
は、押出し成形、射出成形などが可能であり、また耐熱
性接着剤としても優れ、多目的に利用されるポリイミド
に関する。
従来から、テトラカルボン酸二無水物とジアミンの反
応により得られるポリイミドは、種々の優れた機械物
性、電気物性や、良好な耐熱性のために、今後共これら
の特性が要求される分野に広く用いられることが期待さ
れている。
応により得られるポリイミドは、種々の優れた機械物
性、電気物性や、良好な耐熱性のために、今後共これら
の特性が要求される分野に広く用いられることが期待さ
れている。
しかし従来開発されたポリイミドには優れた特性を示
すものが多いが、優れた耐熱性を有するけれども加工性
には乏しいとか、また加工性向上を目的として開発され
た樹脂は耐熱性、耐薬品性、耐候性に劣るなど性能に一
長一短があった。
すものが多いが、優れた耐熱性を有するけれども加工性
には乏しいとか、また加工性向上を目的として開発され
た樹脂は耐熱性、耐薬品性、耐候性に劣るなど性能に一
長一短があった。
本発明の目的はポリイミドが本来有する優れた耐熱性
に加え、優れた加工性を有し、しかも耐熱接着性に優
れ、多目的用途に使用可能なポリイミドを得ることにあ
る。
に加え、優れた加工性を有し、しかも耐熱接着性に優
れ、多目的用途に使用可能なポリイミドを得ることにあ
る。
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意検討した
結果、新規なポリイミドを見出した。
結果、新規なポリイミドを見出した。
すなわち、本発明は 式(I) (式中、Rは からなる群から選ばれる少なくとも一種の4価の基を表
わす。)で表される繰り返し単位を有し、その前駆体で
ある式(II) (式中Rは上記と同じを表す。) で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸の対数粘
度が0.1ないし3.0dl/gであるポリイミドである。
わす。)で表される繰り返し単位を有し、その前駆体で
ある式(II) (式中Rは上記と同じを表す。) で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸の対数粘
度が0.1ないし3.0dl/gであるポリイミドである。
ここに対数粘度はN,N−ジメチルアセトアミドを溶媒
として用い、ポリアミド酸0.5gを100mlの溶媒に溶解
し、35℃で測定した値である。
として用い、ポリアミド酸0.5gを100mlの溶媒に溶解
し、35℃で測定した値である。
特に本発明において好ましいポリイミドは、前記式
(I)において、Rが下記式(III)、(IV)、
(V)、(VI)または(VII) で表される繰り返し単位を有するポリイミドである。
(I)において、Rが下記式(III)、(IV)、
(V)、(VI)または(VII) で表される繰り返し単位を有するポリイミドである。
本発明のポリイミドは、ジアミン成分として式(VII
I) で表わされるエーテルジアミン、即ち、ビス{4−〔3
−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エ
ーテルを用い、これと1種以上のテトラカルボン酸二無
水物とを重合させて得られるポリアミド酸を、さらに脱
水環化させて得られる新規なポリイミドである。
I) で表わされるエーテルジアミン、即ち、ビス{4−〔3
−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エ
ーテルを用い、これと1種以上のテトラカルボン酸二無
水物とを重合させて得られるポリアミド酸を、さらに脱
水環化させて得られる新規なポリイミドである。
本発明のポリイミドは、新規な化合物であるビス{4
−〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニ
ル}エーテルをジアミン成分として用いることを特徴と
し、耐熱性および成形加工性に優れたポリイミドであ
る。
−〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニ
ル}エーテルをジアミン成分として用いることを特徴と
し、耐熱性および成形加工性に優れたポリイミドであ
る。
従って、本発明のポリイミドは、耐熱性が要求される
宇宙、航空機用基材、電気電子部品用基材、自動車、機
械用部品基材として、さらには耐熱性接着剤として極め
て有用なポリイミドである。
宇宙、航空機用基材、電気電子部品用基材、自動車、機
械用部品基材として、さらには耐熱性接着剤として極め
て有用なポリイミドである。
本発明のポリイミドは次のごとき方法で得られる。
すなわち、ビス{4−〔3−(4−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル〕フェニル}エーテルとテトラカルボン
酸二無水物とを有機溶媒中で重合させてポリアミド酸を
得る。
シ)ベンゾイル〕フェニル}エーテルとテトラカルボン
酸二無水物とを有機溶媒中で重合させてポリアミド酸を
得る。
この方法で使用されるテトラカルボン酸二無水物は、
式(X) (式中、Rは式(I)の場合と同じである。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物である。即ち、
使用されるテトラカルボン酸二無水物は、エチレンテト
ラカルボン酸二無水物、シクロペンタンカルボン酸二無
水物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2
−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)メタン二無水物、2,3,6,7−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無
水物、4,4′−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸
二無水物、4,4′−(m−フェニレンジオキシ)ジフタ
ル酸二無水物、ビス{4−(3,4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル}スルフィド二無水物が挙げられる。
式(X) (式中、Rは式(I)の場合と同じである。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物である。即ち、
使用されるテトラカルボン酸二無水物は、エチレンテト
ラカルボン酸二無水物、シクロペンタンカルボン酸二無
水物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2
−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)メタン二無水物、2,3,6,7−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無
水物、4,4′−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸
二無水物、4,4′−(m−フェニレンジオキシ)ジフタ
ル酸二無水物、ビス{4−(3,4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル}スルフィド二無水物が挙げられる。
これらのうち特に好ましいものは、前記式(X)にお
いてRが前記式(III)ないし(VII)であるテトラカル
ボン酸二無水物であって、すなわちピロメリット酸二無
水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテ
ル二無水物、3,3′,4,4′−ビスフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物および4,4′−(p−フェニレンジオキ
シ)ジフタル酸二無水物である。
いてRが前記式(III)ないし(VII)であるテトラカル
ボン酸二無水物であって、すなわちピロメリット酸二無
水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテ
ル二無水物、3,3′,4,4′−ビスフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物および4,4′−(p−フェニレンジオキ
シ)ジフタル酸二無水物である。
これら、テトラカルボン酸二無水物は、単独あるいは
2種以上混合して用いられる。
2種以上混合して用いられる。
上記したポリアミド酸の生成反応は通常、有機溶媒中
で実施する。この反応に用いる有機溶媒としては、例え
ばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメト
キシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロ
ラクタム、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキ
シエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキ
シ)エタン、ビス{2−(2−メトキシエトキシ)エチ
ル}エーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサ
ン、1,4−ジオキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチル
スルホキシド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、
ヘキサメチルホスホルアミド、フェノール、m−クレゾ
ール、p−クレゾール、p−クロロフェノール、アニソ
ールなどが挙げられる。また、これらの有機溶剤は単独
でも或いは2種以上混合して用いても差し支えない。
で実施する。この反応に用いる有機溶媒としては、例え
ばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメト
キシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロ
ラクタム、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキ
シエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキ
シ)エタン、ビス{2−(2−メトキシエトキシ)エチ
ル}エーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサ
ン、1,4−ジオキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチル
スルホキシド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、
ヘキサメチルホスホルアミド、フェノール、m−クレゾ
ール、p−クレゾール、p−クロロフェノール、アニソ
ールなどが挙げられる。また、これらの有機溶剤は単独
でも或いは2種以上混合して用いても差し支えない。
反応温度は通常60℃以下、好ましくは50℃以下であ
る。
る。
反応圧力は特に限定されず、常圧で十分実施できる。
反応時間は、使用するテトラカルボン酸二無水物、溶
剤の種類および反応温度により異なり、通常、下記式
(II)で表わされるポリアミド酸の生成が完了するに十
分な時間反応させる。通常4〜24時間で十分である。
剤の種類および反応温度により異なり、通常、下記式
(II)で表わされるポリアミド酸の生成が完了するに十
分な時間反応させる。通常4〜24時間で十分である。
このような反応により、下記式(II)の繰り返し単位
を有するポリアミド酸が得られる。
を有するポリアミド酸が得られる。
(式中Rは前記と同じを表わす。) 本発明においては、ポリイミドの前駆体であるポリア
ミド酸の対数粘度は0.1ないし3.0dl/gであることが必要
で、好ましくは0.3ないし2.5dl/gである。
ミド酸の対数粘度は0.1ないし3.0dl/gであることが必要
で、好ましくは0.3ないし2.5dl/gである。
さらに得られたポリアミド酸を100〜400℃に加熱脱水
するか、または通常用いられるイミド化剤を用いて化学
イミド化することにより下記式(I)の繰り返し単位を
有する対応するポリイミドが得られる。
するか、または通常用いられるイミド化剤を用いて化学
イミド化することにより下記式(I)の繰り返し単位を
有する対応するポリイミドが得られる。
(式中、Rは前記と同じを表わす。) 本発明のポリイミドを、例えば接着剤として用いると
きは次のごとき方法で使用される。
きは次のごとき方法で使用される。
すなわち前記ポリアミド酸を加熱脱水、あるいは化学
的に脱水して例えばフィルム状、または粉状のポリイミ
ドとなし、このフィルムまたは粉末を被接着物の間に挿
入し、1〜1,000kg/cm2の圧力、50〜400℃の温度で圧着
し、100〜400℃の温度でキュアさせると、接着物質を強
固に接着することができる。
的に脱水して例えばフィルム状、または粉状のポリイミ
ドとなし、このフィルムまたは粉末を被接着物の間に挿
入し、1〜1,000kg/cm2の圧力、50〜400℃の温度で圧着
し、100〜400℃の温度でキュアさせると、接着物質を強
固に接着することができる。
この際ポリイミド中にアミド酸部分が一部含有されて
いても何ら差し支えはない。
いても何ら差し支えはない。
また別の方法として前記ポリアミド酸を有機溶媒に溶
解した溶液、あるいは有機溶媒中でポリアミド酸を生成
させた反応液そのまゝを用い、貼合わすべき被接着物に
薄い層として被着させ、ついで空気中で所要時間、150
〜450℃、好ましくは220〜300℃に予熱して過剰の溶剤
を除去し、被接着物の表面でポリアミド酸をポリイミド
に転化し、これに別の被着物を重ね、次いで1〜1,000k
g/cm2の圧力、50〜400℃の温度で圧着し、100〜400℃の
温度でキュアさせるのも好適な方法で、被接着物を強固
に接着することができる。
解した溶液、あるいは有機溶媒中でポリアミド酸を生成
させた反応液そのまゝを用い、貼合わすべき被接着物に
薄い層として被着させ、ついで空気中で所要時間、150
〜450℃、好ましくは220〜300℃に予熱して過剰の溶剤
を除去し、被接着物の表面でポリアミド酸をポリイミド
に転化し、これに別の被着物を重ね、次いで1〜1,000k
g/cm2の圧力、50〜400℃の温度で圧着し、100〜400℃の
温度でキュアさせるのも好適な方法で、被接着物を強固
に接着することができる。
本発明を実施例、比較例および合成例により具体的に
説明する。
説明する。
合成例 かきまぜ機、還流冷却管および温度計を備えた2フ
ラスコ中に、3−(4−ニトロフェノキシ)ベンゾイル
クロリド309g(1.11モル)、ジフェニルエーテル85.5g
(0.502モル)および1,2−ジクロロエタン1を装入す
る。かきまぜながら無水塩化アルミニウム198g(1.49モ
ル)を、温度が40℃を越えないように、1.5時間で分割
添加する。55〜60℃でさらに11時間かきまぜた後、冷却
して、水2中に排出する。
ラスコ中に、3−(4−ニトロフェノキシ)ベンゾイル
クロリド309g(1.11モル)、ジフェニルエーテル85.5g
(0.502モル)および1,2−ジクロロエタン1を装入す
る。かきまぜながら無水塩化アルミニウム198g(1.49モ
ル)を、温度が40℃を越えないように、1.5時間で分割
添加する。55〜60℃でさらに11時間かきまぜた後、冷却
して、水2中に排出する。
分離する有機層を5%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄
した後、溶媒を減圧留去すると、粗製のビス{4−〔3
−(4−ニトロフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エ
ーテルが黄褐色オイルとして得られる。収量312g(収率
95%)。
した後、溶媒を減圧留去すると、粗製のビス{4−〔3
−(4−ニトロフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エ
ーテルが黄褐色オイルとして得られる。収量312g(収率
95%)。
一方、かきまぜ機、還流冷却管および温度計を備えた
接触還元用フラスコに上記粗ジニトロ化合物を、2−メ
トキシエタノール1.5に溶解して装入し、さらに5%
パラジウム/カーボン16.5gを加える。
接触還元用フラスコに上記粗ジニトロ化合物を、2−メ
トキシエタノール1.5に溶解して装入し、さらに5%
パラジウム/カーボン16.5gを加える。
激しくかきまぜながら、30〜35℃で水素を導入する
と、水素の吸収は7.5時間で止る。得られた反応液を加
熱ろ過して触媒を除去し、冷却すると淡黄色結晶が析出
する。ろ過、洗浄後、乾燥して粗製のビス{4−〔3−
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エー
テルを淡黄色結晶として得た。収量253g(収率85%)。
と、水素の吸収は7.5時間で止る。得られた反応液を加
熱ろ過して触媒を除去し、冷却すると淡黄色結晶が析出
する。ろ過、洗浄後、乾燥して粗製のビス{4−〔3−
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エー
テルを淡黄色結晶として得た。収量253g(収率85%)。
このようにして得られた粗結晶をさらに2−メトキシ
エタノールより再結晶して純品を得た。
エタノールより再結晶して純品を得た。
淡黄色結晶 融点 169.5〜171.5℃(補正) 元素分析値(C38H28N2O5) C H N 計算値(%) 77.01 4.76 4.73 実測値(%) 76.86 4.59 4.65 IR(KBr.cm-1):3380(アミノ基) 1630(カルボニル基) 1220(エーテル結合) MS(FD法):592(M)、296(M/2) 実施例−1 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた容
器にビス{4−〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕フェニル}エーテル23.71g(0.04モル)と、N,N
−ジメチルアセトアミド75.5gを装入し、室温で窒素雰
囲気下に、ピロメリット酸二無水物8.64g(0.0396モ
ル)を溶液温度の上昇に注意しながら分割して加え、24
時間かきまぜた。ここに得られたポリアミド酸の対数粘
度は1.45dl/gであった。このポリアミド酸溶液の一部を
取り、ガラス板上にキャストした後、100℃、200℃、30
0℃で各々1時間加熱し、淡褐色透明で厚さ40μのポリ
イミドフィルムを得た。
器にビス{4−〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕フェニル}エーテル23.71g(0.04モル)と、N,N
−ジメチルアセトアミド75.5gを装入し、室温で窒素雰
囲気下に、ピロメリット酸二無水物8.64g(0.0396モ
ル)を溶液温度の上昇に注意しながら分割して加え、24
時間かきまぜた。ここに得られたポリアミド酸の対数粘
度は1.45dl/gであった。このポリアミド酸溶液の一部を
取り、ガラス板上にキャストした後、100℃、200℃、30
0℃で各々1時間加熱し、淡褐色透明で厚さ40μのポリ
イミドフィルムを得た。
ここで得られたポリイミドフィルムの赤外吸収スペク
トル図を第1図に示す。このスペクトル図ではイミド環
の特性吸収帯である1780cm-1、1720cm-1、およびエーテ
ル結合の特性吸収帯である1240cm-1の吸収が顕著に認め
られる。
トル図を第1図に示す。このスペクトル図ではイミド環
の特性吸収帯である1780cm-1、1720cm-1、およびエーテ
ル結合の特性吸収帯である1240cm-1の吸収が顕著に認め
られる。
元素分析値(C48H26N2O9) C H N 計算値(%) 74.42 3.38 3.62 分析値(%) 74.53 3.21 3.60 このポリイミドフィルムのガラス転移温度は、230℃
(TMA針入法で測定、以下同様。)、空気中での5%重
量減少温度は545℃(DTA−TGで測定、以下同様。)、融
点は387℃(TMA針入法で測定、以下同様。)であった。
また、このポリイミドフィルムの引張り強さは14.2kg/m
m2、引張り伸び率は13.3%(測定方法は共にASTM D−88
2に拠る、以下同様。)であった。さらに本実施例で得
られたポリイミドフィルムを300℃のはんだ浴に60秒間
浸漬しても、膨れ、収縮、発泡、変色などの変化は何ら
生じなかった。
(TMA針入法で測定、以下同様。)、空気中での5%重
量減少温度は545℃(DTA−TGで測定、以下同様。)、融
点は387℃(TMA針入法で測定、以下同様。)であった。
また、このポリイミドフィルムの引張り強さは14.2kg/m
m2、引張り伸び率は13.3%(測定方法は共にASTM D−88
2に拠る、以下同様。)であった。さらに本実施例で得
られたポリイミドフィルムを300℃のはんだ浴に60秒間
浸漬しても、膨れ、収縮、発泡、変色などの変化は何ら
生じなかった。
実施例−2 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた容
器にビス{4−〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕フェニル}エーテル23.71g(0.04モル)とN,N−
ジメチルアセトアミド74.9gを装入し、室温で窒素雰囲
気下に、ピロメリット酸二無水物8.38g(0.0384モル)
を溶液温度の上昇に注意しながら分割して加え、24時間
かきまぜた。かくして得られたポリアミド酸の対数粘度
は0.69dl/gであった。このポリアミド酸溶液にN,N−ジ
メチルアセトアミド214gを装入し、かきまぜながら窒素
雰囲気下に、室温で24.24g(0.24モル)の無水酢酸およ
び16.32g(0.16モル)のトリエチルアミンを滴下し、24
時間かきまぜた。この溶液を水1に排出し、析出物を
ろ別し、メタノールで洗浄し、150℃で24時間減圧乾燥
して、29gの淡黄色のポリイミド粉末を得た(収率96.7
%)。この粉末のDSC測定によるガラス転移温度は227
℃、空気中での5%重量減少温度は540℃であった。
器にビス{4−〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕フェニル}エーテル23.71g(0.04モル)とN,N−
ジメチルアセトアミド74.9gを装入し、室温で窒素雰囲
気下に、ピロメリット酸二無水物8.38g(0.0384モル)
を溶液温度の上昇に注意しながら分割して加え、24時間
かきまぜた。かくして得られたポリアミド酸の対数粘度
は0.69dl/gであった。このポリアミド酸溶液にN,N−ジ
メチルアセトアミド214gを装入し、かきまぜながら窒素
雰囲気下に、室温で24.24g(0.24モル)の無水酢酸およ
び16.32g(0.16モル)のトリエチルアミンを滴下し、24
時間かきまぜた。この溶液を水1に排出し、析出物を
ろ別し、メタノールで洗浄し、150℃で24時間減圧乾燥
して、29gの淡黄色のポリイミド粉末を得た(収率96.7
%)。この粉末のDSC測定によるガラス転移温度は227
℃、空気中での5%重量減少温度は540℃であった。
さらにこのポリイミド粉末を用い、高化式フローテス
ター(島津製作所製CFT−500、以下同様。)で溶融粘度
の測定を行った。オリフィス直径0.1cm、長さ1cm、荷重
は100kgである(以下同様。)。その結果390℃で5.2×1
05ポイズ、400℃で8.2×104ポイズ、410℃で1.2×104ポ
イズ、420℃で8.5×103ポイズ、430℃で6.7×103ポイズ
であった。各温度で得られたストランドは淡黄色透明で
弾性に富むものであった。
ター(島津製作所製CFT−500、以下同様。)で溶融粘度
の測定を行った。オリフィス直径0.1cm、長さ1cm、荷重
は100kgである(以下同様。)。その結果390℃で5.2×1
05ポイズ、400℃で8.2×104ポイズ、410℃で1.2×104ポ
イズ、420℃で8.5×103ポイズ、430℃で6.7×103ポイズ
であった。各温度で得られたストランドは淡黄色透明で
弾性に富むものであった。
実施例−3 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた容
器にビス{4−〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕フェニル}エーテル23.71g(0.04モル)とN,N−
ジメチルアセトアミド85.1gを装入し、室温で窒素雰囲
気下に、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物12.76g(0.0396モル)を、溶液温度の上昇に
注意しながら分割して加え、24時間かきまぜた。ここに
得られたポリアミド酸の対数粘度は1.37dl/gであった。
このポリアミド酸の一部を取り、ガラス板上にキャスト
した後、100℃、200℃、300℃で各々1時間加熱し、淡
黄色透明で厚さ40μのポリイミドフィルムを得た。
器にビス{4−〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕フェニル}エーテル23.71g(0.04モル)とN,N−
ジメチルアセトアミド85.1gを装入し、室温で窒素雰囲
気下に、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物12.76g(0.0396モル)を、溶液温度の上昇に
注意しながら分割して加え、24時間かきまぜた。ここに
得られたポリアミド酸の対数粘度は1.37dl/gであった。
このポリアミド酸の一部を取り、ガラス板上にキャスト
した後、100℃、200℃、300℃で各々1時間加熱し、淡
黄色透明で厚さ40μのポリイミドフィルムを得た。
このポリイミドフィルムの赤外吸収スペクトル図を第
2図に示す。この図では、1780cm-1、1720cm-1にイミド
環の特性吸収、1240cm-1にエーテル結合の特性吸収が各
々認められる。また、元素分析の結果を下表に示す。
2図に示す。この図では、1780cm-1、1720cm-1にイミド
環の特性吸収、1240cm-1にエーテル結合の特性吸収が各
々認められる。また、元素分析の結果を下表に示す。
元素分析値(C55H30N2O10) C H N 計算値(%) 75.16 3.44 3.19 分析値(%) 75.26 3.29 3.20 このポリイミドフィルムのガラス転移温度は、230
℃、空気中での5%重量減少温度は531℃であった。ま
た、このポリイミドフィルムの引張り強さは12.4kg/m
m2、引張り伸び率は7.5%であった。さらにこのポリイ
ミドフィルムを130℃に予備加熱した冷間圧延鋼板(JIS
G 3141,spcc/SD,25mm×100mm×1.6mm,以下同様。)間
に挿入し、320℃、圧力50kg/cm2で5分間加圧圧着させ
た。このものの室温での引張りせん断接着強さは303kg/
cm2であり、これをさらに240℃の高温下で測定したとこ
ろ173kg/cm2(測定方法はJIS K 6848およびK 6850に拠
る、以下同様。)であった。
℃、空気中での5%重量減少温度は531℃であった。ま
た、このポリイミドフィルムの引張り強さは12.4kg/m
m2、引張り伸び率は7.5%であった。さらにこのポリイ
ミドフィルムを130℃に予備加熱した冷間圧延鋼板(JIS
G 3141,spcc/SD,25mm×100mm×1.6mm,以下同様。)間
に挿入し、320℃、圧力50kg/cm2で5分間加圧圧着させ
た。このものの室温での引張りせん断接着強さは303kg/
cm2であり、これをさらに240℃の高温下で測定したとこ
ろ173kg/cm2(測定方法はJIS K 6848およびK 6850に拠
る、以下同様。)であった。
一方、上記ポリアミド酸溶液を冷間圧延鋼板に塗布
し、100℃で1時間、220℃で1時間加熱乾燥した。乾燥
された接着層の厚みは35μであった。これに他の冷間圧
延鋼板を重ねて、320℃、圧力50kg/cm2で5分間、加熱
して圧着した。このものの引張りせん断接着強さは室温
で310kg/cm2であり、これをさらに240℃の高温下で測定
したところ179kg/cm2であった。
し、100℃で1時間、220℃で1時間加熱乾燥した。乾燥
された接着層の厚みは35μであった。これに他の冷間圧
延鋼板を重ねて、320℃、圧力50kg/cm2で5分間、加熱
して圧着した。このものの引張りせん断接着強さは室温
で310kg/cm2であり、これをさらに240℃の高温下で測定
したところ179kg/cm2であった。
さらに、上記ポリアミド酸溶液を電解銅箔上にキャス
トした後、100℃、200℃、300℃で各々1時間加熱し
て、フレキシブル銅張回路基板を得た。コーティング膜
の膜厚は約35μであった。この銅張回路基板の銅箔引き
剥し強さは90゜ピール強度試験(試験方法はJIS C−648
1による。)で2.2kg/cmであった。また300℃で60秒はん
だ浴に浸漬しても膨れなどは全く生じなかった。
トした後、100℃、200℃、300℃で各々1時間加熱し
て、フレキシブル銅張回路基板を得た。コーティング膜
の膜厚は約35μであった。この銅張回路基板の銅箔引き
剥し強さは90゜ピール強度試験(試験方法はJIS C−648
1による。)で2.2kg/cmであった。また300℃で60秒はん
だ浴に浸漬しても膨れなどは全く生じなかった。
実施例−4 実施例−1と同様の反応装置に、ビス{4−〔3−
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エー
テル47.42g(0.08モル)とN,N−ジメチルアセトアミド1
83.5gを装入し、室温で窒素雰囲気下に4,4′−(p−フ
ェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物31.22g(0.0776
モル)を溶液温度の上昇に注意しながら分割して加え、
20時間かきまぜた。ここに得られたポリアミド酸の対数
粘度は1.29dl/gであった。このポリアミド酸の一部を取
り、ガラス板上にキャストした後、100℃、200℃、300
℃で各々1時間加熱し、淡黄色の透明で厚さ40μのポリ
イミドフィルムを得た。ここで得られたポリイミドフィ
ルムの赤外線吸収スペクトル図を第3図に示す。この図
では1780cm-1、1720cm-1にイミド環の特性吸収、1240cm
-1にエーテル結合の特性吸収が各々認められる。
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エー
テル47.42g(0.08モル)とN,N−ジメチルアセトアミド1
83.5gを装入し、室温で窒素雰囲気下に4,4′−(p−フ
ェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物31.22g(0.0776
モル)を溶液温度の上昇に注意しながら分割して加え、
20時間かきまぜた。ここに得られたポリアミド酸の対数
粘度は1.29dl/gであった。このポリアミド酸の一部を取
り、ガラス板上にキャストした後、100℃、200℃、300
℃で各々1時間加熱し、淡黄色の透明で厚さ40μのポリ
イミドフィルムを得た。ここで得られたポリイミドフィ
ルムの赤外線吸収スペクトル図を第3図に示す。この図
では1780cm-1、1720cm-1にイミド環の特性吸収、1240cm
-1にエーテル結合の特性吸収が各々認められる。
元素分析値(C60H34N2O11) C H N 計算値(%) 75.15 3.57 2.92 分析値(%) 75.25 3.64 2.93 本実施例で得られたポリイミドフィルムのガラス転移
温度は、183℃であり、空気中での5%重量減少温度は5
23℃であった。また、このポリイミドフィルムの引張り
強さは13.2kg/mm2、引張り伸び率は15.3%であった。さ
らに、得られたポリイミドフィルムを290℃のはんだ浴
に60秒間浸漬しても膨れ、収縮、発泡、変色などの変化
は何ら生じなかった。
温度は、183℃であり、空気中での5%重量減少温度は5
23℃であった。また、このポリイミドフィルムの引張り
強さは13.2kg/mm2、引張り伸び率は15.3%であった。さ
らに、得られたポリイミドフィルムを290℃のはんだ浴
に60秒間浸漬しても膨れ、収縮、発泡、変色などの変化
は何ら生じなかった。
実施例−5 実施例−1と同様の反応装置に、ビス{4−〔3−
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エー
テル47.42g(0.08モル)とビス(2−メトキシエチル)
エーテル183.5gを装入し、室温で窒素雰囲気下に4,4′
−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物30.5
7g(0.076モル)を溶液の温度の上昇に注意しながら分
割して加え、20時間かきまぜた。ここに得られたポリア
ミド酸の対数粘度は0.59dl/gであった。このポリアミド
酸溶液にビス(2−メトキシエチル)エーテル518.41g
を装入し、かきまぜながら室温で48.48g(0.48モル)の
無水酢酸および32.64g(0.32モル)のトリエチルアミン
を滴下し、24時間かきまぜた。反応終了後、析出物をろ
別し、さらにメタノールで洗浄後、150℃で24時間減圧
乾燥して72.1g(収率96.0%)の淡黄色のポリイミド粉
を得た。
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エー
テル47.42g(0.08モル)とビス(2−メトキシエチル)
エーテル183.5gを装入し、室温で窒素雰囲気下に4,4′
−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物30.5
7g(0.076モル)を溶液の温度の上昇に注意しながら分
割して加え、20時間かきまぜた。ここに得られたポリア
ミド酸の対数粘度は0.59dl/gであった。このポリアミド
酸溶液にビス(2−メトキシエチル)エーテル518.41g
を装入し、かきまぜながら室温で48.48g(0.48モル)の
無水酢酸および32.64g(0.32モル)のトリエチルアミン
を滴下し、24時間かきまぜた。反応終了後、析出物をろ
別し、さらにメタノールで洗浄後、150℃で24時間減圧
乾燥して72.1g(収率96.0%)の淡黄色のポリイミド粉
を得た。
このポリイミド粉のDSC測定によるガラス転移温度は1
72℃、空気中での5%熱分解温度は527℃であった。さ
らにまた、このポリイミド粉の溶融流動特性をフローテ
スターで測定したところ、300℃で8.0×104ポイズ、320
℃で3.0×104ポイズ、340℃で1.2×104ポイズ、360℃で
6.0×103ポイズであって、通常の射出成形が可能である
特性を示した。また各温度で得られたストランドは黄
色、透明で弾性に富むものであった。
72℃、空気中での5%熱分解温度は527℃であった。さ
らにまた、このポリイミド粉の溶融流動特性をフローテ
スターで測定したところ、300℃で8.0×104ポイズ、320
℃で3.0×104ポイズ、340℃で1.2×104ポイズ、360℃で
6.0×103ポイズであって、通常の射出成形が可能である
特性を示した。また各温度で得られたストランドは黄
色、透明で弾性に富むものであった。
実施例−6 実施例−3において、N,N−ジメチルアセトアミドの
量を83.99gとし、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物12.76g(0.0396モル)の代りに3,
3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無
水物12.28g(0.0396モル)を用いた他は実施例−3と同
様に重合を行い、対数粘度1.45dl/gのポリアミド酸を得
た。さらに実施例−3と同様にして厚さ40μ、淡黄色の
ポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの
赤外線吸収スペクトル図を第4図に示す。また、元素分
析の結果を下表に示す。
量を83.99gとし、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物12.76g(0.0396モル)の代りに3,
3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無
水物12.28g(0.0396モル)を用いた他は実施例−3と同
様に重合を行い、対数粘度1.45dl/gのポリアミド酸を得
た。さらに実施例−3と同様にして厚さ40μ、淡黄色の
ポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの
赤外線吸収スペクトル図を第4図に示す。また、元素分
析の結果を下表に示す。
元素分析値(C54H30N2O10) C H N 計算値(%) 74.82 3.49 3.23 分析値(%) 74.95 3.42 3.30 本実施例で得られたポリイミドフィルムの物性測定結
果を実施例−3の結果と共に表−1に示す。
果を実施例−3の結果と共に表−1に示す。
実施例−7 実施例−3において、N,N−ジメチルアセトアミドの
量を82.5gとし、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物12.76g(0.0396モル)の代りに、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物11.65
g(0.0396モル)を用いた他は実施例−3と同様に重合
を行い、対数粘度1.65dl/gのポリアミド酸を得た。さら
に実施例−3と同様にして厚さ40μ、淡黄色のポリイミ
ドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの赤外線吸
収スペクトル図を第5図に示す。
量を82.5gとし、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物12.76g(0.0396モル)の代りに、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物11.65
g(0.0396モル)を用いた他は実施例−3と同様に重合
を行い、対数粘度1.65dl/gのポリアミド酸を得た。さら
に実施例−3と同様にして厚さ40μ、淡黄色のポリイミ
ドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの赤外線吸
収スペクトル図を第5図に示す。
元素分析値(C54H30N2O9) C H N 計算値(%) 76.23 3.55 3.29 分析値(%) 76.37 3.59 3.28 本実施例で得られたポリイミドフィルムの物性測定結
果を同じく表−1に示す。
果を同じく表−1に示す。
〔発明の効果〕 本発明はポリイミドが本来有する優れた耐熱性に加
え、優れた加工性および耐熱接着性を有し、多目的用途
に使用可能な全く新規なポリイミドを提供するものであ
る。
え、優れた加工性および耐熱接着性を有し、多目的用途
に使用可能な全く新規なポリイミドを提供するものであ
る。
第1図ないし第5図は、本発明のポリイミドフィルムの
赤外線吸収スペクトル図の例である。
赤外線吸収スペクトル図の例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 正博 横浜市戸塚区矢部町1541 (72)発明者 山口 彰宏 鎌倉市材木座1−13−24
Claims (1)
- 【請求項1】式(I) (式中、Rは からなる群から選ばれる4価の基を表わす。)で表され
る繰り返し単位であり、その前駆体である式(II) (式中、Rは上記と同じを表す。)で表される繰り返し
単位であるポリアミド酸の対数粘度(N,N−ジメチルア
セトアミド溶媒、濃度0.5g/100ml溶媒、35℃で測定)が
0.1ないし3.0dl/gであるポリイミド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62076095A JP2535527B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | ポリイミド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62076095A JP2535527B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | ポリイミド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63243132A JPS63243132A (ja) | 1988-10-11 |
JP2535527B2 true JP2535527B2 (ja) | 1996-09-18 |
Family
ID=13595291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62076095A Expired - Fee Related JP2535527B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | ポリイミド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2535527B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2564636B2 (ja) * | 1988-12-15 | 1996-12-18 | 三井東圧化学株式会社 | 成形加工性良好なポリイミドの製造方法 |
GB8809231D0 (en) * | 1988-04-19 | 1988-05-25 | Raychem Ltd | Polyetherketoneimides |
JP2558339B2 (ja) * | 1988-12-21 | 1996-11-27 | 三井東圧化学株式会社 | 成形加工性良好なポリイミドの製造方法 |
JP2606913B2 (ja) * | 1988-12-28 | 1997-05-07 | 三井東圧化学株式会社 | 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法 |
JPH03183535A (ja) * | 1989-12-13 | 1991-08-09 | Mitsui Toatsu Chem Inc | ポリイミド製ハニカムコアおよびその製造法 |
-
1987
- 1987-03-31 JP JP62076095A patent/JP2535527B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63243132A (ja) | 1988-10-11 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |