JP2558339B2 - 成形加工性良好なポリイミドの製造方法 - Google Patents

成形加工性良好なポリイミドの製造方法

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JP2558339B2 JP63320581A JP32058188A JP2558339B2 JP 2558339 B2 JP2558339 B2 JP 2558339B2 JP 63320581 A JP63320581 A JP 63320581A JP 32058188 A JP32058188 A JP 32058188A JP 2558339 B2 JP2558339 B2 JP 2558339B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶融成形用ポリイミドに関する。更に詳しく
は、成形加工性に優れたポリイミドの製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
従来からテトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応
によって得られルポリイミドはその高耐熱性に加え、力
学的強度、寸法安定性が優れ、難燃性、電気絶縁性など
を併せ持つために、電気電子機器、宇宙航空用機器、輸
送機器などの分野で使用されており、今後共耐熱性が要
求される分野に広く用いられることが期待されている。
従来優れた特性を示すポリイミドが種々開発されてい
る。
しかしながら耐熱性に優れていても、明瞭なガラス転
移温度を有しないために、成形材料として用いる場合に
焼結成形などの手法を用いて加工しなければならないと
か、また加工性は優れているが、ガラス転移温度が低
く、しかもハロゲン化炭化水素に可溶で、耐熱性、耐溶
剤性の面からは満足がゆかないとか、性能に一長一短が
あった。
一方、本発明者はさきに機械的性質、熱的性質、電気
的性質、耐溶剤性などに優れ、かつ耐熱性を有するポリ
イミドとして、 下記式(VI) (式中、R′は炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
芳香族基から成る群より選ばれた4価の基を表す。) で表わされる繰り返し単位を有するポリイミドを見出し
た(特開昭63−243132)。上記のポリイミドは、多くの
良好な物性を有する新規な耐熱性樹脂である。
しかしながら、上記ポリイミドは高温時、流動する
為、各種の溶融成形が可能であるが、成形加工上では、
より低温で流動性が良く、さらには成形加工時、安定し
た流動性を示すポリイミドの開発が要望されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、ポリイミドが本来有する優れた特性
に加え、成形加工性に優れたポリイミドを提供すること
にある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは前記問題点を解決するために鋭意研究を
行って、本発明を達成した。すなわち本発明は、 ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを反応させ、
得られたポリアミド酸を熱的または化学的にイミド化す
るポリイミドの製造方法に於いて、 (イ)ジアミンが下記式(I) で表わされるジアミンであり、 (ロ)テトラカルボン酸二無水物が下記式(II) (式中、Rは、 より選ばれた4価の基を表す。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物であり、 (ハ)さらに反応が下記式(III) Z−NH2 (III) (式中、Zは、 CH3−,CH3CH2−,CH3(CH2−,(CH32CH−, CH3(CH2−,(CH32CHCH2−,CH3CH2CH(CH3
−, (CH33C−,CH3(CH2−,(CH32CH(CH2
−, CH3CH2C(CH3−,CH3(CH2−,CH3(CH2−, CH3(CH2−,CH3(CH23CH(C2H5)CH2−, CH3(CH2−,CH3(CH2−, から選ばれた1価の基を表わす。) で表わされるモノアミン(以下モノアミンと略称す
る。)の存在のもとに行われ、 (ニ)テトラカルボン酸二無水物1モル当りジアミン0.
9乃至1.0モル比であり、かつモノアミンの量は、テトラ
カルボン酸二無水物1モル当り0.001乃至1.0モル比であ
り、 下記式(IV) (式中、Rは前記に同じを表す。) で表わされる繰り返し単位よりなる成形加工性の良好な
ポリイミのの製造方法である。
本発明の方法で用いられる式(I)で表わされるジア
ミンは、ビス{4−〔3−(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゾイル〕フェニル}エーテルである。
なお、本発明の方法のポリイミドの良好な物性を損な
わない範囲で、上記ジアミンの一部を他のジアミンで代
替して用いることは何ら差し支えない。
一部代替して用いることのできるジアミンとしては、
例えばm−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミ
ン、p−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェ
ニル)エーテル、(3−アミノフェニル)(4−アミノ
フェニル)エーテル、ビス(4−アミノフェニル)エー
テル、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−
アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、
ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−ア
ミノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)
(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミ
ノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニ
ル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフ
ェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホ
ン、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、3,4′−ジアミノ
ベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、
1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケ
トン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−
2−〔4−(3−アミノフェノキシ)−3−メチルフェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)−3−メチルフェニル〕プロパン、2−〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−2−〔4−(3
−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕プロ
パン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5
−ジメチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4′−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3−メチルビフェニル、4,4′−ビス
(3−アミノフェノキシ)−3,3′−ジメチルビフェニ
ル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメ
チルビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニル、4,4′−
ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′−ジクロロビフ
ェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5′
−ジクロロビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)−3,3′,5,5′−テトラクロロビフェニル、4,
4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′−ジブロモ
ビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−
3,5′−ジブロモビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラブロモビフェニ
ル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケ
トン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3
−メトキシフェニル〕スルフィド、〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕〔4−(3−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジメトキシフェニル〕スルフィド、ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキシフ
ェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホンなどが挙げられ、これらは単独
あるいは2種以上混合して用いられる。
また、本発明の方法で用いられる式(II)で表わされ
るテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、エチレ
ンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸
二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、
ピロメリット酸二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェ
ニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)スルホン二無水物、4,4′−(p−フェニレン
ジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4′−(m−フェニ
レンジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカル
ボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二
無水物などであり、これらテトラカルボン酸二無水物は
単独あるいは2種以上混合して用いられる。
また本発明の方法で用いられる式(III)で表わされ
るモノアミンとしては、例えば、メチルアミン、エチル
アミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n
−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミ
ン、tert−ブチルアミン、n−アミルアミン、イソアミ
ルアミン、tert−アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプ
チルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミ
ン、ノニルアミン、デシルアミン、シクロプロピルアミ
ン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シク
ロヘキシルアミン、シクロヘプチルアミン、シクロオク
チルアミン、シクロヘキサンメチルアミン、などであ
り、これらのモノアミンは単独あるいは2種以上混合し
て用いられる。
本発明では式〔II〕を有するテトラカルボン酸二無水
物1.0モルに対し式(I)を有するジアミン0.9〜1.0モ
ル比を使用し、これにモノアミン0.001〜1.0モル比、好
ましくは0.01〜0.5モル比の存在下で得られるポリアミ
ド酸を熱的または化学的にイミド化してえられるが、こ
こで使用するモノアミンに本発明の特徴があり、モノア
ミンはポリイミドの生成時、直接あるいは間接的に反応
に寄与し、ポリイミドの構成成分の一部あるいはポリイ
ミドの生成反応の触媒的作用をはたし、加工性の良いポ
リイミドを得るための主要な役割をするものである。即
ち、モノアミンが0.001モル比以下では加工性の良いポ
リイミドを得ることはできず、また逆に1.0モル比以上
使用すると良好な機械的特性を有するポリイミドが得ら
れない。
モノアミンが0.001〜1.0モル比の存在下で良好な加工
性を有するポリイミドを製造できるが、この場合ポリイ
ミドの原料であるテトラカルボン酸二無水物とジアミン
との使用割合は、テトラカルボン酸二無水物1.0モル比
に対し、ジアミン0.9〜1.0モル比を使用する場合に効果
があり、この範囲以外では本発明の高温で熱安定性のよ
いポリイミドを得ることはできない。
以上ジアミン、テトラカルボン酸二無水物及びモノア
ミンを使用してポリイミドを製造するが、この場合ポリ
イミドの公知の製造方法はすべて利用できる。即ち、 (イ)ジアミンとテトラカルボン酸二無水物を反応させ
た後に、モノアミンを添加して反応を続ける方法、 (ロ)テトラカルボン酸二無水物にモノアミンを添加し
反応させた後、さらにジアミンを加えて反応を続ける方
法、 (ハ)ジアミン、テトラカルボン酸二無水物、モノアミ
ンを同時に添加、反応させる方法 など、いずれの添加、反応をとっても差し支えない。
反応温度は0℃〜250℃で行われるが、通常は60℃以
下の温度で行われる。
反応圧力は特に限定されず、常圧で十分実施できる。
反応時間は、使用するテトラカルボン酸二無水物、モ
ノアミン、溶剤の種類および反応温度により異なるが、
通常4〜24時間で十分である。
このような反応により、下記式(V)の繰り返し単位
よりなるポリアミド酸が生成される。
(式中、Rは前記に同じ) このポリアミド酸を100〜400℃に加熱脱水するか、ま
たは通常用いられるイミド化剤、例えばトリエチルアミ
ンと無水酢酸などを用いて化学イミド化することによ
り、 下記式(IV) (式中、Rは前記に同じを表す。) の繰り返し単位よりなる対応するポリイミドが得られ
る。
一般的には低い温度でポリアミド酸を生成させた後
に、さらにこれを熱的または化学的にイミド化すること
が行われる。しかし60℃乃至250℃の温度で、このポリ
アミド酸の生成と熱イミド化反応を同時に行ってポリイ
ミドを得ることもできる。すなわち、ジアミン、テトラ
カルボン酸二無水物、モノアミンを有機溶媒中に懸濁ま
たは溶解させた後加熱下に反応を行い、ポリアミド酸の
生成と脱水イミド化とを同時に行わせて上記式(IV)の
繰り返し単位よりなるポリイミドを得ることもできる。
また、有機溶媒を使用しないでジアミン、テトラカル
ボン酸二無水物、モノアミン、三者を混合後、化学イミ
ド化剤の存在または非存在下で処理してポリイミドにす
る方法等も使用できる。
本発明のポリイミドを溶融成形に供する場合、本発明
の目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リアリレート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスル
フィド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、変性
ポリフェニレンオキシドなどを目的に応じて適当量を配
合することも可能である。またさらに通常の樹脂組成物
に使用する次のような充填剤などを、発明の目的を損な
わない程度で用いてもよい。すなわちグラファイト、カ
ーボランダム、ケイ石粉、二硫化モリブデン、フッ素樹
脂などの耐摩耗性向上材、ガラス繊維、カーボン繊維、
ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、カーボンウィスカー、ア
スベスト、金属繊維、セラミック繊維などの補強材、三
酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムな
どの難燃性向上剤、クレー、マイカなどの電気的特性向
上材、アスベスト、シリカ、グラファイトなどの耐トラ
ッキング向上剤、硫酸バリウム、シリカ、メタケイ酸カ
ルシウムなどの耐酸性向上剤、鉄粉、亜鉛粉、アルミニ
ウム粉、銅粉などの熱伝導度向上剤、その他ガラスビー
ズ、ガラス球、タルク、ケイ藻土、アルミナ、シラスバ
ルン、水和アルミナ、金属酸化物、着色料などである。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説
明する。
実施例1 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた反
応器に、N,N−ジメチルアセトアミド4420gおよび無水ピ
ロメリット酸218g(1.0モル)を装入し、ビス{4−
〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニ
ル}エーテル562g(0.95モル)を室温で窒素雰囲気下
に、溶液温度の上昇に注意しながら分割して加え、室温
で約20時間かきまぜた。
このポリアミド酸溶液に、室温で窒素雰囲気下にn−
ヘキシルアミン20.25g(0.2モル)を加え、さらに1時
間かきまぜた。次いで、この溶液に202g(2モル)のト
リエチルアミンおよび306g(3モル)の無水酢酸を滴下
した。室温で20時間かきまぜて反応物をメタノールに排
出ろ過した。さらにメタノールに分散洗浄し、ろ別後、
180℃で2時間乾燥して、726gのポリイミド粉を得た。
このポリイミド粉のガラス転移温度は227℃、融点は385
℃(DSCによる。以下同じ。)であった。又、このポリ
イミド粉の対数粘度は0.55dl/gであった。ここに対数粘
度はパラクロロフェノール:フェノール(重量比90:1
0)の混合溶媒を用い、濃度0.5g/100ml溶媒で、35℃で
測定した値である。本実施例で得られたポリイミド粉末
を用い、高化式フローテスター(島津製作所、CFT−50
0、オリフィス直径0.1cm、長さ1cm)で、溶融粘度と圧
力(剪断速度)との関係を測定した。第1図は410℃の
温度に5分間保った後、剪断速度を種々変えて測定した
溶融粘度と剪断速度との関係である。
比較例1 n−ヘキシルアミンを使用しない以外は、実施例1同
様にして、707gの淡黄色ポリイミド粉を得た。得られた
ポリイミド粉の対数粘度は0.55dl/gであった。
このポリイミド粉を用い、実施例1と同様にフローテ
スターにて溶融粘度の測定を行い、第1図に示す結果を
得た。
実施例2 実施例1と同様の装置にビス{4−〔3−(4−アミ
ノフェノキシ)ベンゾイル〕フェニル}エーテル562g
(0.95モル)シクロヘキシルアミン14.9g(0.15モル)
とジメチルアセトアミド4700gを装入し、室温で窒素雰
囲気下、322g(1.0モル)の3,3′,4,4′−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物を溶液温度の上昇に注意し
ながら加え、室温で約20時間かきまぜた。
次に、この溶液に202g(2モル)のトリエチルアミン
および255g(2.5モル)の無水酢酸を滴下した。20時間
かきまぜて反応物をメタノールに排出した後ろ過し、メ
タノールで洗浄、180℃で8時間減圧乾燥して、811gの
淡黄色ポリイミド粉を得た。このポリイミド粉のガラス
転移温度は198℃、対数粘度は0.53dl/gであった。
本実施例で得られたポリイミドの成形安定性をフロー
テスターのシリンダー内滞留時間を変えて測定した。温
度は320℃、圧力は100kg/cm2で行った。第2図に結果を
示す。シリンダー内での滞留時間が長くなっても、溶融
粘度は殆ど変化せず、熱安定性の良好なことがわかる。
比較例2 実施例2とまったく同様に、但し、シクロヘキシルア
ミンを使用せず淡黄色のポリイミド粉末を得た。
ポリイミド粉のガラス転移温度は198℃、対数粘度は
0.53dl/gであった。実施例2と同様にフローテスターシ
リンダー内での滞留時間を変え、溶融粘度を測定したと
ころ、第2図に示す通り、滞留時間が長くなるにしたが
って溶融粘度が増加し、実施例2で得られたポリイミド
に比べて熱安定性の劣るものであった。
実施例3 実施例1と同様の装置に、ビス{4−〔3−(4−ア
ミノフェニキシ)ベンゾイル〕フェニル}エーテル568g
(0.96モル)、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ
ーテル二無水物310g(1.0モル)、n−オクチルアミン1
5.5g(0.12モル)および5100gのm−クレゾールを装入
し、窒素雰囲気下に、かきまぜながら加熱昇温し、150
℃まで加熱し、4時間かきまぜを続けた後、冷却し、反
応物をメタノールに排出し、ろ過してポリイミド粉を得
た。
このポリイミド粉をメタノールおよびアセトンで洗浄
した後180℃で8時間減圧乾燥して、798gのポリイミド
粉を得た。
こりポリイミド粉の対数粘度は0.57dl/gガラス転移温
度は189℃であった。
実施例1と同様にして温度300℃でフローテスターに
より、溶融粘度の測定を行った。第3図に結果を示す。
比較例3 n−オクチルアミンを使用しない以外は、実施例3と
同様にして、対数粘度0.56dl/g、ガラス転移温度189℃
のポリイミドを得た。
実施例1と同様の測定を300℃で行った。結果を第3
図に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1の本発明のポリイミド粉末および比
較例1のポリイミド粉末を用い、高化式フローテスター
(島津製作所、CFT−500、オリフィス直径0.1cm、長さ1
cm)で溶融粘度と圧力(剪断速度)との関係を測定した
結果の曲線図であり、410℃の温度に5分間保った後、
剪断速度を種々変えて測定した。 第2図は、本発明の実施例2および比較例2における
ポリイミド粉末の成形安定性を比較するために、フロー
テスターのシリンダー内の滞留時間を変えて溶融粘度を
測定し、比較した曲線図であり、測定温度は320℃、測
定圧力は100kg/cm2である。 第3図は、実施例3および比較例3で得られたポリイ
ミド粉末を用い、実施例1と同様の測定を300℃の温度
で行った結果を示す溶融粘度と剪断速度との関係を示す
曲線図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを
    反応させ、得られたポリアミド酸を熱的または化学的に
    イミド化するポリイミドの製造方法に於いて (イ)ジアミンが下記式(I) で表わされるジアミンであり、 (ロ)テトラカルボン酸二無水物が下記式(II) (式中、Rは より選ばれた4価の基を表わす。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物であり、 (ハ)さらに反応が下記式(III) Z−NH2 (III) (式中、Zは CH3−,CH3CH2−,CH3(CH2−,(CH32CH−, CH3(CH2−,(CH32CHCH2−,CH3CH2CH(CH3
    −, (CH33C−,CH3(CH2−,(CH32CH(CH2
    −, CH3CH2C(CH3−,CH3(CH2−,CH3(CH2−, CH3(CH2−,CH3(CH23CH(C2H5)CH2−, CH3(CH2−,CH3(CH2−, から選ばれた1価の基を表わす。) で表されるモノアミンの存在のもとに行われ、 (ニ)テトラカルボン酸二無水物1.0モルに対しジアミ
    ン0.9〜1.0モル比であり、かつモノアミンの量はテトラ
    カルボン酸二無水物1モル当り0.001〜1.0モル比であ
    り、下記式(IV) (式中、Rは前記と同じを表わす。) で表わされる繰り返し単位よりなる成形加工性の良好な
    ポリイミドの製造方法。
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