JPH0551617B2 - - Google Patents

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JPH0551617B2
JPH0551617B2 JP4461988A JP4461988A JPH0551617B2 JP H0551617 B2 JPH0551617 B2 JP H0551617B2 JP 4461988 A JP4461988 A JP 4461988A JP 4461988 A JP4461988 A JP 4461988A JP H0551617 B2 JPH0551617 B2 JP H0551617B2
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aminophenoxy
diamine
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polyimide
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Masahiro Oota
Saburo Kawashima
Katsuaki Iiyama
Masaji Tamai
Hideaki Oikawa
Teruhiro Yamaguchi
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Priority to EP89301875A priority patent/EP0330505A1/en
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Publication of JPH0551617B2 publication Critical patent/JPH0551617B2/ja
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶融成形用ポリイミド樹脂に関する。
更に詳しくは、熱安定性の良好な、成形加工性に
優れたポリイミドの製造方法に関する。 〔従来の技術〕 従来からテトラカルボン酸二無水物とジアミン
の反応によつて得られるポリイミドはその高耐熱
性に加え、力学的強度、寸法安定性が優れ、難燃
性、電気絶縁性などを併せ持つために、電気電子
機器、宇宙航空用機器、輸送機器などの分野で使
用されており、今後共耐熱性が要求される分野に
広く用いられることが期待されている。 従来優れた特性を示すポリイミドが種々開発さ
れている。 しかしながら耐熱性に優れていても、明瞭なガ
ラス転移温度を有しないために、成形材料として
用いる場合に焼結成形などの手法を用いて加工し
なければならないとか、また加工性は優れている
が、ガラス転移温度が低く、しかもハロゲン化炭
化水素に可溶で、耐熱性、耐溶剤性の面からは満
足がゆかないとか、性能に一長一短があつた。 一方、本発明者はさきに機械的性質、熱的性
質、電気的性質、耐溶剤性などに優れ、かつ耐熱
性を有するポリイミドとして下記式() (式中、Rは前記と同じを表わす。) で表わされる繰り返し単位を有するポリイミドを
見出した(特願昭62−163940、62−163941)。上
記のポリイミドは、多くの良好な物性を有する新
規な耐熱性樹脂である。 しかしながら、上記ポリイミドは優れた流動性
を示し、加工性の良好なポリイミドではあるけれ
ども、長時間高温に保たれると、(例えば、射出
成形時、シリンダー内に高温で長時間滞留させる
などすると、)徐々に溶融樹脂の流動性が低下し
成形加工性が低下する。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、ポリイミドが本来有する優れ
た特性に加え、さらに熱安定性が良好で、長時間
高温に保つても成形加工性が低下しない優れたポ
リイミドを提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは前記問題点を解決するために鋭意
研究を行つて、本発明を達成した。すなわち本発
明は、 ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを反応
させ、得られたポリアミド酸を熱的または化学的
にイミド化するポリイミドの製造方法に於いて、 (イ) ジアミンが下記式() で表されるジアミンであり、 (ロ) テトラカルボン酸二無水物が下記式() (式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂
肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族
基、芳香族基が直接または架橋員により相互に
連結された非縮合多環式芳香族基から成る群よ
り選ばれた4価の基を表す。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物であ
り、 (ハ) さらに反応下記式() (式中、Zは単環式芳香族基、縮合多環式芳香
族基、芳香族基が直接または架橋員により相互
に連結された非縮合多環式芳香族基から成る群
より選ばれた2価の基を表わす。) で表わされるジカルボン酸無水物の存在のもと
に行われ、 (ニ) テトラカルボン酸二無水物の量はジアミン1
モル当り0.9乃至1.0モル比であり、かつジカル
ボン酸無水物の量はジアミン1モル当り0.001
乃至1.0モル比である、 下記式() (式中、Rは前記と同じを表わす。) で表される繰り返し単位を基本骨格として有する
熱安定性の良好なポリイミドの製造方法である。 本発明の方法で用いられる式()で表わされ
るジアミンは、ビス{4−〔−(4−アミノフエノ
キシ)フエノキシ〕フエニル}スルホンである。 なお、本発明の方法のポリイミドの良好な物性
を損なわない範囲で、上記ジアミンの1部を他の
ジアミンで代替して用いることは何ら差し支えな
い。 一部代替して用いることのできるジアミンとし
ては、例えばm−フエニレンジアミン、o−フエ
ニレンジアミン、p−フエニレンジアミン、m−
アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミ
ン、ビス(3−アミノフエニル)エーテル、(3
−アミノフエニル)(4−アミノフエニル)エー
テル、ビス(4−アミノフエニル)エーテル、ビ
ス(3−アミノフエニル)スルフイド、(3−ア
ミノフエニル)(4−アミノフエニル)スルフイ
ド、ビス(4−アミノフエニル)スルフイド、ビ
ス(3−アミノフエニル)スルホキシド、(3−
アミノフエニル)(4−アミノフエニル)スルホ
キシド、ビス(4−アミノフエニル)スルホキシ
ド、ビス(3−アミノフエニル)スルホン、(3
−アミノフエニル)(4−アミノフエニル)スル
ホン、ビス(4−アミノフエニル)スルホン、
3,3′−ジアミノベンゾフエノン、3,4′−ジア
ミノベンゾフエノン、4,4′−ジアミノベンゾフ
エノン、ビス〔4−(4−アミノフエノキシ)フ
エニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(4−アミ
ノフエノキシ)フエニル〕エタン、1,2−ビス
〔4−(4−アミノフエノキシ)フエニル〕エタ
ン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフエノキシ)
フエニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフエノキシ)フエニル〕ブタン、2,2−
ビス〔4−(4−アミノフエノキシ)フエニル〕−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン、1,3−ビス(3−アミノフエノキシ)ベン
ゼン、1,3−ビス(4−アミノフエノキシ)ベ
ンゼン、1,4−ビス(3−アミノフエノキシ)
ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフエノキ
シ)ベンゼン、4,4′−ビス(4−アミノフエノ
キシ)ビフエニル、ビス〔4−(4−アミノフエ
ノキシ)フエニル〕ケトン、ビス〔4−(4−ア
ミノフエノキシ)フエニル〕スルフイド、ビス
〔4−(4−アミノフエノキシ)フエニル〕スルホ
キシド、ビス〔4−(4−アミノフエノキシ)フ
エニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフエ
ノキシ)フエニル〕エーテル、ビス〔4−(4−
アミノフエノキシ)フエニル〕エーテル、1,4
−ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)ベンゾイ
ル〕ベンゼン、1,3−〔4−(3−アミノフエノ
キシ)ベンゾイル〕ベンゼン、ビス〔4−(3−
アミノフエノキシ)フエニル〕メタン、1,1−
ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)フエニル〕
エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフエノ
キシ)フエニル〕プロパン、2−〔4−(3−アミ
ノフエノキシ)フエニル〕−2−〔4−(3−アミ
ノフエノキシ)−3−メチルフエニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)−3
−メチルフエニル〕プロパン、2−〔4−(3−ア
ミノフエノキシ)フエニル〕−2−〔4−(3−ア
ミノフエノキシ)−3,5−ジメチルフエニル〕
プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフエ
ノキシ)−3,5−ジメチルフエニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)フ
エニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(3−アミ
ノフエノキシ)フエニル〕−1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロプロパン、4,4′−ビス(3
−アミノフエノキシ)ビフエニル、4,4′−ビス
(3−アミノフエノキシ)−3−メチルビフエニ
ル、4,4′−ビス(3−アミノフエノキシ)−3,
3′−ジメチルビフエニル、4,4′−ビス(3−ア
ミノフエノキシ)−3,5−ジメチルビフエニル、
4,4′−ビス(3−アミノフエノキシ)−3,3′,
5,5′−テトラメチルビフエニル、4,4′−ビス
(3−アミノフエノキシ)−3,3′−ジクロロビフ
エニル、4,4′−ビス(3−アミノフエノキシ)
−3,5′−ジクロロビフエニル、4,4′−ビス
(3−アミノフエノキシ)−3,3′,5,5′−テト
ラクロロビフエニル、4,4′−ビス(3−アミノ
フエノキシ)−3,3′−ジブロモビフエニル、4,
4′−ビス(3−アミノフエノキシ)−3,5−ジ
ブロモビフエニル、4,4′−ビス(3−アミノフ
エノキシ)−3,3′,5,5′−テトラブロモビフ
エニル、ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)フ
エニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフエノ
キシ)フエニル〕スルフイド、ビス〔4−(3−
アミノフエノキシ)−3−メトキシフエニル〕ス
ルフイド、〔4−(3−アミノフエノキシ)フエニ
ル〕〔4−(3−アミノフエノキシ)−3,5−ジ
メトキシフエニル〕スルフイド、ビス〔4−(3
−アミノフエノキシ)−3,5−ジメトキシフエ
ニル〕スルフイド、ビス〔4−(3−アミノフエ
ノキシ)フエニル〕スルホンなどが挙げられ、こ
れらは単独あるいは2種以上混合して用いられ
る。 また、本発明の方法で用いられる式()で表
されるテトラカルボン酸二無水物としては、例え
ば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタン
テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテト
ラカルボン酸二無水物、ピロメリツト酸二無水
物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフエニ
ル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキ
シフエニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジ
カルボキシフエニル)メタン二無水物、2,2−
ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)プロパン
二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシ
フエニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフエニル)−1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、
2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフエニル)
−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフエノン
テトラカルボン酸二無水、2,2′,3,3′−ベン
ゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,
4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、
2,2′,3,3′−ビフエニルテトラカルボン酸二
無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)
エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシ
フエニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジ
カルボキシフエニル)スルホン二無水物、4,
4′−(p−フエニレンジオキシ)ジフタル酸二無
水物、4,4′−(m−フエニレンジオキシ)ジフ
タル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,
6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水
物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,7,8−フエナン
トレンテトラカルボン酸二無水物などであり、こ
れらテトラカルボン酸二無水物は単独あるいは2
種以上混合して用いられる。 また本発明の方法で用いられる式()で表わ
されるジカルボン酸無水物としては、例えば、無
水フタル酸、2,3−ベンゾフエノンジカルボン
酸無水物、3,4−ベンゾフエノンジカルボン酸
無水物、2,3−ジカルボキシフエニル フエニ
ルエーテル無水物、3,4−ジカルボキシフエニ
ルフエニル エーテル無水物、2,3−ビフエニ
ルジカルボン酸無水物、3,4−ビフエニルジカ
ルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフエニル
フエニル スルホン無水物、3,4−ジカルボ
キシフエニル フエニル スルホン無水物、2,
3−ジカルボキシフエニル フエニル スルフイ
ド無水物、3,4−ジカルボキシフエニル フエ
ニル スルフイド無水物、1,2−ナフタレンジ
カルボン酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボ
ン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無
水物、1,2−アントラセンジカルボン酸無水
物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、
1,9−アントラセンジカルボン酸無水物などが
挙げられ、これらは単独あるいは2種以上混合し
て用いられる。 本発明の方法において使用されるアミン、テト
ラカルボン酸二無水物およびジカルボン酸無水物
のモル比は、ジアミン1モル当たり、テトラカル
ボン酸二無水物は0.9乃至1.0モル、ジカルボン酸
無水物は0.001乃至1.0モルである。 ポリイミドの製造に当たつて、生成ポリイミド
の分子量を調節するために、ジアミンとテトラカ
ルボン酸二無水物の量比を調節することは通常行
われている。本発明の方法に於いては、溶融流動
性の良好なポリイミドを得るためにはジアミンに
対するテトラカルボン酸二無水物のモル比は0.9
乃至1.0を使用する。 また共存させるジカルボン酸無水物はジアミン
に対して0.001乃至1.0モル比の量が使用される。
もし、0.001モル以下であれば、本発明の目的と
する高温時の熱安定性が得られない。また1.0モ
ル比以上では機械的特性が低下する。好ましい使
用量は0.01乃至0.5モル比である。 本発明のポリイミドを製造するには、従来公知
の方法が制限なく使用されるが、有機溶媒中で行
うのは特に好ましい方法である。 この反応に用いる有機溶媒としては、例えば
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタ
ム、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メト
キシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メト
キシエトキシ)エタン、ビス{2−(2−メトキ
シエトキシ)エチル}エーテル、テトラヒドロフ
ラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサ
ン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキ
サメチルホスホルアミド、フエノール、m−クレ
ゾール、p−クレゾール、p−クロロフエノー
ル、アニソールなどが挙げられる。また、これら
の有機溶剤は単独でも或いは2種以上混合して用
いても差し支えない。 本発明の方法で有機溶媒に、出発原料のジアミ
ン、テトラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸無
水物を添加、反応させる方法としては、 (イ) ジアミンとテトラカルボン酸二無水物を反応
させた後に、ジカルボン酸無水物を添加して反
応を続ける方法、 (ロ) ジアミンにジカルボン酸無水物を加えて反応
させた後、テトラカルボン酸二無水物を添加
し、さらに反応を続ける方法、 (ハ) ジアミン、テトラカルボ酸二無水物、ジカル
ボン酸無水物を同時に添加、反応させる方法な
ど、 いずれの添加、反応をとつても差し支えない。 反応温度は0℃乃至250℃で行われるが、通常
は60℃以下の温度で行われる。 反応圧力は特に限定されず、常圧で十分実施で
きる。 反応時間は、使用するジアミン、テトラカルボ
ン酸二無水物、ジカルボン酸無水物、溶剤の種類
および反応温度により異なるが、通常4〜24時間
で十分である。 このような反応により、下記式()の繰り返
し単位を基本骨格として有するポリアミド酸が生
成される。 (式中、Rは前記に同じ) このポリアミド酸を100〜400℃に加熱脱水する
か、または通常用いられるイミド化剤、例えばト
リエチルアミンと無水酢酸などを用いて化学イミ
ド化することにより下記式()の繰り返し単位
を基本骨格として有する対応するポリイミドが得
られる。 (式中、Rは前記に同じ。) 一般的には低い温度でポリアミド酸を生成させ
た後に、さらにこれを熱的または化学的にイミド
化することが行われる。しかし60℃乃至250℃の
温度で、このポリアミド酸の生成と熱イミド化反
応を同時に行つてポリイミドを得ることもでき
る。すなわち、ジアミン、テトラカルボン酸二無
水物、芳香族ジカルホン酸無水物を有機溶媒中に
懸濁または溶解させた後加熱下に反応を行い、ポ
リアミド酸の生成と脱水イミド化とを同時に行わ
せて上記式()の繰り返し単位を基本骨格とし
て有するポリイミドを得ることもできる。 本発明のポリイミドを溶融成形に供する場合、
本発明の目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹
脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リカーボネート、ポリアリレート、ポリアミド、
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエー
テルケトン、ポリフエニレンスルフイド、ポリア
ミドイミド、ポリエーテルイミド、変性ポリフエ
ニレンオキシドなどを目的に応じて適当量を配合
することも可能である。またさらに通常の樹脂組
成物に使用する次のような充填剤などを、発明の
目的を損なわない程度で用いてもよい。すなわち
グラフアイト、カーボランダム、ケイ石粉、二硫
化モリブデン、フツ素樹脂などの耐間耗性向上
材、ガラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、炭
化ケイ素繊維、カーボンウイスカー、アスベス
ト、金属繊維、セラミツク繊維などの補強材、三
酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウムなどの難燃性向上剤、クレー、マイカなどの
電気的特性向上材、アスベスト、シリカ、グラフ
アイトなどの耐トラツキング向上剤、硫酸バリウ
ム、シリカ、メタケイ酸カルシウムなどの耐酸性
向上剤、鉄粉、亜鉛粉、アルミニウム粉、銅粉な
どの熱伝導度向上剤、その他ガラスビーズ、ガラ
ス球、タルク、ケイ藻土、アルミナ、シラスバル
ン、水和アルミナ、金属酸化物、着色料などであ
る。 〔実施例〕 以下、本発明を実施例および比較例により具体
的に説明する。 実施例 1 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備
えた反応器に、ビス{4−〔4−(4−アミノフエ
ノキシ)フエノキシ〕フエニル}スルホン616.7
g(1.0モル)と、N,N−ジメチルアセトアミ
ド5215gを装入し、室温で窒素雰囲気下に、無水
ピロメリツト酸207.1g(0.95モル)を溶液温度
の上昇に注意しながら分割して加え、室温で約20
時間かきまぜた。この時得られたポリアミド酸の
対数粘度は0.56dl/gであつた。なお対数粘度は
N,N−ジメチルアセトアミドを溶媒とし、濃度
0.5g/100ml溶媒、35℃で測定した値である(以
下同じ)。 このポリアミド酸溶液に、室温で窒素雰囲気下
に無水フタル酸22.2g(0.15モル)を加え、さら
に1時間かきまぜた。次いで、この溶液に404g
(4モル)とトリエチルアミンおよび306g(3モ
ル)の無水酢酸を滴下した。滴下終了後約2時間
で黄色のポリイミド粉が析出し始めた。さらに室
温で20時間かきまぜて、反応物をメタノールに排
出ろ過した。さらにメタノールに分散洗浄し、ろ
別、180℃で2時間乾燥して、783gのポリイミド
粉を得た。このポリイミド粉のガラス転移温度は
285℃、融点は420℃(DSCによる。以下同じ。)
であつた。 本実施例で得られたポリイミド粉末を用い、高
化式フローテスター(島津製作所製、CFT−
500)で、直径0.1cm、長さ1cmのオリフイスを用
いて、溶融粘度の繰り返し測定を行つた。440℃
の温度に5分間保つた後、100Kg/cm2の圧力で押
し出した。得られたストランドを粉砕し、さらに
同一条件で押し出すというテストを5回連続して
行つた。 繰り返し回数と溶融粘度の関係を図1に示す。
繰り返し回数が増えても溶融粘度の変化は殆どな
く、熱安定性の良好なことがわかる。 比較例 1 実施例1と全く同様に、但し無水フタル酸を反
応させるという操作を行わずに、774gのポリイ
ミド粉末を得た。 このポリイミド粉を用い、実施例1と同様にフ
ローテスターにて溶融粘度の繰り返しテストを行
い、図1に示す結果を得た。 繰り返し回数が増えると、溶融粘度が上昇し、
実施例1で得られたポリイミドに比較して、熱安
定性の劣つたものであつた。 実施例 2 実施例1と同様の装置にビス{4−〔4−(4−
アミノフエノキシ)フエノキシ〕フエニル}スル
ホン616.7g(1.0モル)とジメチルアセトアミド
5160gを装入し、室温で窒素雰囲気下、14.8g
(0.1モル)の無水フタル酸と、279.3g(0.95モ
ル)の3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物を溶液温度の上昇に注意しながら加
え、室温で約20時間かきまぜた。得られたポリア
ミド酸の対数粘度は0.51であつた。 次に、この溶液に404g(4モル)のトリエチ
ルアミンおよび306g(3モル)の無水酢酸を滴
下した。20時間かきまぜて淡黄色のスラリーを得
た。このスラリーをろ過し、メタノールで洗浄、
180℃で8時間減圧乾燥して、849gの淡黄色ポリ
イミド粉を得た。このポリイミド粉のガラス転移
温度は261℃であつた。 本実施例で得られたポリイミドの成形安定性を
フローテスターのシリンダー内滞留時間を変え
て、測定した。温度は380℃、圧力は100Kg/cm2
行つた。図2に結果を示す。シリンダー内での滞
留時間が長くなつても、溶融粘度は殆ど変化せ
ず、熱安定性の良好なことがわかる。 比較例 2 実施例2と全く同様に、但し無水フタル酸を使
用せず淡黄色のポリイミド粉末を得た。 ポリイミド粉のガラス転移温度は261℃であつ
た。実施例2と同様にフローテスターシリンダー
内での滞留時間を変え、溶融粘度を測定したとこ
ろ、滞留時間が長くなるにしたがつて溶融粘度が
増加し、実施例2で得られたポリイミドに比べて
熱安定性の劣るものであつた。 実施例 3 実施例1と同様の装置に、ビス{4−〔4−(4
−アミノフエノキシ)フエノキシ〕フエニル}ス
ルホン616.7g(1モル)、ビス(3,4−ジカル
ボキシフエニル)エーテル二無水物294.5g
(0.95モル)、無水フタル酸14.8g(1.0モル)およ
び5250gのm−クレゾールを装入し、窒素雰囲気
下に、かきまぜながら加熱昇温し、150℃で3時
間かきまぜを続けた後、ろ過してポリイミド粉を
得た。 さらにこのポリイミド粉はメタノールおよびア
セトンで洗浄し、精製した。 このポリイミド粉のガラス転移温度は235℃で
あつた。 実施例1と同様、温度360℃、圧力100Kg/cm2
フローテスターにて繰り返し押し出して夫々溶融
粘度を測定したところ、測定回数による溶融粘度
の変化は殆ど見られなかつた。図3に結果を示
す。 実施例 4〜5 実施例3と全く同様に、但し、テトラカルボン
酸二無水物の種類と量、m−クレゾールの量表−
1に記してあるように代えた他は、実施例3と全
く同様に行い、ポリイミド粉を得た。 実施例3と同様、フローテスターにて繰り返し
押し出して夫々溶融粘度を測定した。フローテス
ターの押出条件、ポリマーの合成条件を表−1に
又、溶融粘度の測定結果を図3に、実施例3の結
果と共に記す。 〔発明の効果〕 本発明の方法によれば、機械的性質、熱的性
質、電気的性質、耐溶剤性に優れ、しかも耐熱性
である上に熱的に長時間安定で、成形加工性に優
れたポリイミドを提供することができる。 【表】
【図面の簡単な説明】
図1及び図3は本発明のポリイミドの溶融繰り
返し回数と溶融粘度の関係を、図2は本発明のポ
リイミドのフローテスターシリンダー内滞留時間
と溶融粘度の関係を示す例図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを反
    応させ、得られたポリアミド酸を熱的または化学
    的にイミド化するポリイミドの製造方法に於い
    て、 (イ) ジアミンが下記式() で表されるジアミンであり、 (ロ) テトラカルボン酸二無水物が下記式() 式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪
    族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、
    芳香族基が直接または架橋員により相互に連結
    された非縮合多環式芳香族基から成る群より選
    ばれた4価の基を表す。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物であ
    り、 (ハ) さらに反応が下記式() (式中、Zは単環式芳香族基、縮合多環式芳香
    族基、芳香族基が直接または架橋員により相互
    に連結された非縮合多環式芳香族基から成る群
    より選ばれる2価の基を表わす。) で表わされるジカルボン酸無水物の存在のもと
    に行われ、 (ニ) テトラカルボン酸二無水物の量はジアミン1
    モル当り0.9乃至1.0モル比であり、かつジカル
    ボン酸無水物の量はジアミン1モル当り0.001
    乃至1.0モル比である、 下記式() (式中、Rは前記と同じを表わす。) で表される繰り返し単位を基本骨格として有する
    熱安定性の良好なポリイミドの製造方法。
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