JPH01221428A - 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法 - Google Patents

熱安定性の良好なポリイミドの製造方法

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JPH01221428A
JPH01221428A JP63044619A JP4461988A JPH01221428A JP H01221428 A JPH01221428 A JP H01221428A JP 63044619 A JP63044619 A JP 63044619A JP 4461988 A JP4461988 A JP 4461988A JP H01221428 A JPH01221428 A JP H01221428A
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英明 及川
Teruhiro Yamaguchi
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶融成形用ポリイミド樹脂に関する。
更に詳しくは、熱安定性の良好な、成形加工性に優れた
ポリイミドの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来からテトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応に
よって得られるポリイミドはその高耐熱性に加え、力学
的強度、寸法安定性が優れ、難燃性、電気絶縁性などを
併せ持つために、電気電子機器、宇宙航空用機器、輸送
機器などの分野で使用されており、今後共耐熱性が要求
される分野に広く用いられることが期待されている。
従来優れた特性を示すポリイミドが種々開発されている
しかしながら耐熱性に優れていても、明瞭なガラス転移
温度を有しないために、成形材料として用いる場合に焼
結成形などの手法を用いて加工しなければならないとか
、また加工性は優れているが、ガラス転移温度が低く、
しかもハロゲン化炭化水素に可溶で、耐熱性、耐溶剤性
の面からは満足がゆかないとか、性能に一長一短があっ
た。
一方、本発明者はさきに機械的性質、熱的性質、電気的
性質、耐溶剤性などに優れ、かつ耐熱性を有するポリイ
ミドとして下記式(IV)(式中、Rは前記と同じを表
わす。) で表わされる繰り返し単位を有するポリイミドを見出し
た(特願昭62−163940.62−163941 
)。上記のポリイミドは、多くの良好な物性を有する新
規な耐熱性樹脂である。
しかしながら、上記ポリイミドは優れた流動性を示し、
加工性の良好なポリイミドではあるけれども、長時間高
温に保たれると、(例えば、射出成形時、シリンダー内
に高温で長時間滞留させるなどすると、)徐々に溶融樹
脂の流動性が低下し成形加工性低下する。
〔発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、ポリイミドが木来有する優れた特性に
加え、さらに熱安定性が良好で、長時間高温に保っても
成形加工性が低下しない優れたポリイミドを提供するこ
とにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは前記問題点を解決するために鋭意研究を行
って、本発明を達成した。すなわち本発明は、 ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを反応させ、得
られたポリアミド酸を熱的または化学的にイミド化する
ポリイミドの製造方法に於いて、(イ)ジアミンが下記
式(I) で表わされるジアミンであり、 (ロ)テトラカルボン酸二無水物が下記式(■)II 
    ll 111] 0   0                (II)
(式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、
単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接
または架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香
族基から成る群より選ばれた4価の基を表す。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物であり、(ハ)
さらに反応が下記式(III) 0             (■) (式中、Zば単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
合多環式芳香族基から成る群より選ばれた2価の基を表
わす。) で表わされるジカルボン酸無水物の存在のもとに行われ
、 (ニ)テトラカルボン酸二無水物の量はジアミン1モル
当り0.9乃至1.0モル比であり、かつジカルボン酸
無水物の量はジアミン1モル当すo、ooi乃至1,0
モル比である。
下記式(IV) (式中、Rは前記に同じを表わす。) で表わされる繰り返し単位を基本骨格として有する熱安
定性の良好なポリイミドの製造方法である。
本発明の方法で用いられる式(I)で表わされるジアミ
ンは、ビス(4−(4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ノキシュフェニル)スルホンである。
なお、本発明の方法のポリイミドの良好な物性を損なわ
ない範囲で、上記ジアミンの1部を他のジアミンで代替
して用いることは何ら差し支えない。
一部代替して用いることのできるジアミンとしては、例
えばm−フェニレンジアミン、0−フェニレンジアミン
、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン
、P−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェニ
ル)エーテル、(3−アミノフェニル)(4−アミノフ
ェニル)エーテル、ビス(4−アミノフェニル)エーテ
ル、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−ア
ミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビ
ス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミ
ノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)(
4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノ
フェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)
スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニ
ル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、
3゜3゛−ジアミノヘンシフエノン、3,4゛−ジアミ
ノベンゾフェノン、4,4”−ジアミノヘンシフエノン
、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタ
ン、1,1−ビス(I−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕エタン、1,2−ビス(I−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]エタン、2.2−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2.2−ビス(
4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,
2−ビス(4−(I−アミノフェノキシ)フェニル) 
−1,1,L3,3.3−へキサフルオロプロパン、1
,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、■、4−ビス(
4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4.4”−ビス(4
−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス(,4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、
ビスC4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホ
ン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エ
ーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル
]エーテル、1,4−ビス(4−(3−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル〕ベンゼン、1.3− (4−(3−ア
ミノフェノキシ)ヘンゾイル〕ベンゼン、ビス〔4−(
3−アミノフェノキシ)フェニルコメタン、1゜1−ビ
ス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、
2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル
〕プロパン、2− (4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−2−(I−(3−アミノフェノキシ)−3−
メチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス[4−(3−
アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン、
2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)−1−
[4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル〕プロパン、2.2−ビスC4−C3−アミノフ
ェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2
,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
ブタン、2,2−ビス[:4−(3−アミノフェノキシ
)フェニル)−1,Ll、3.3.3−へキサフルオロ
プロパン、484゛−ビス(3−アミノフェノキシ)ビ
フェニル、4,4゛−ビス(3−アミノフェノキシ)−
3−メチルビフェニル、4.4’−ビス(3−アミノフ
ェノキシ) −3,3’−ジメチルビフェニル、4.4
’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチル
ビフェニル、4.4゛−ビス(3−アミノフェノキシ)
 −3,3°、 5.5’−テトラメチルビフェニル、
4.4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’−
ジクロロビフェニル、4,4゛−ビス(3−アミノフェ
ノキシ) −3,5”−ジクロロビフェニル、4,4゛
−ビス(3−アミノフェノキシ)−3゜3’、 5.5
’−テトラクロロビフェニル、4,4゛−ビス(3−ア
ミノフェノキシ) −3,3’−ジブロモビフェニル、
4,4”−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジ
ブロモビフェニル、4,4°−ビス(3−アミノフェノ
キシ) −3,3“、 5.5’−テトラブロモビフェ
ニル、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニルコ
ケトン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル
〕スルフィド、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)−
3−メトキシフェニル〕スルフィド、C4−(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル)(I−(3−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジメトキシフェニル]スルフィド、ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキシ
フェニル]スルフィド、ビス(4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル]スルホンなどが挙げられ、これらは羊
独あるいは2種以上混合して用いられる。
また、本発明の方法で用いられる式(n)で表されるテ
トラカルボン酸二無水物としては、例えば、エチレンテ
トラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無
水物、シクロペンクンテトラカルボン酸二無水物、ピロ
メリット酸二無水物、l11−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)エタンニ無水物、ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)メタンニ無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)メタンニ無水物、2,2−ビス(3
,4=ジカルボキシフエニル)プロパン二無水物、2,
2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二
無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル
)−1,1,C3,3,3−へキサフルオロプロパン二
無水物、2.2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル
)−1,1,C3,3,3−へキサフルオロプロパン二
無水物、3,3”、4.4”−ヘンシフエノンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2°、3.3°−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物、3.3’、 4.4’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2.2”、 3
.3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(
3,4−ジカルボキシフェニル)エーテルニ無水物、ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテルニ無水物
、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホンニ無
水物、4.4’−(p−フェニレンジオキシ)シフタル
酸二無水物、4.4’ −(m−フェニレンジオキシ)
シフタル酸二無水物、2.3,6.7−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、1,4,5.8−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、C2,5,6−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,3.4−ベンゼンテ
トラカルボン酸二無水物、3,4,9.10−ペリレン
テトラカルボン酸二無水物、2,3.6.7−アンドラ
センテトラカルボン酸二無水物、1,2゜7.8−フェ
ナントレンテトラカルボン酸二無水物などであり、これ
らテトラカルボン酸二無水物は単独あるいは2種以上混
合して用いられる。
また本発明の方法で用いられる式(III)で表わされ
るジカルボン酸二無水物としては、例えば、無水フタル
酸、2,3−ヘンシフエノンジカルボン酸無水物、3,
4−ヘンシフエノンジカルボン酸無水物、2.3−ジカ
ルボキシフェニル フェニルエーテル無水物、3.4−
ジカルボキシフェニルフェニル エーテル無水物、2,
3−ビフェニルジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニ
ルジカルボン酸無水物、2.3−ジカルボキシフェニル
 フェニル スルホン無水物、3.4−ジカルボキシフ
ェニル フェニル スルホン無水物、2.3−ジカルボ
キシフェニル フェニル スルフィド無水物、3I4−
ジカルボキシフェニル フェニル スルフィド無水物、
1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−ナフ
タレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカル
ボン酸無水物、1.2−アントラセンジカルボン酸無水
物、2.3−アントラセンジカルボン酸無水物、■、9
−アントラセンジカルボン酸無水物などが挙げられ、こ
れらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。
本発明の方法において使用されるアミン、テトラカルボ
ン酸二無水物およびジカルボン酸無水物のモル比は、ジ
アミン1モル当たり、テトラカルボン酸二無水物は0.
9乃至1.0モル、ジカルボン酸無水物は0.001乃
至1.0モルである。
ポリイミドの製造に当たって、生成ポリイミドの分子量
を調節するために、ジアミンとテトラカルボン酸二無水
物の量比を調節することは通常行われている。本発明の
方法に於いては、溶融流動性の良好なポリイミドを得る
ためにはジアミンに対するテトラカルボン酸二無水物の
モル比は0.9乃至1.0を使用する。
また共存させるジカルボン酸無水物はジアミンに対して
0.001乃至1.0モル比の量が使用される。
もし0.001モル以下であれば、本発明の目的とする
高温時の熱安定性が得られない。また1、0モル比以上
では機械的特性が低下する。好ましい使用量は0.01
乃至0.5モル比である。
本発明の方法では反応は有機溶媒中で行われる。
この反応に用いる有機溶媒としては、例えばN。
N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトア
ミド、N、N−ジエチルアセトアミド、N、N −ジメ
チルメトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メ
チルカプロラクタム、1.2−ジメトキシエタン、ビス
(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−
メトキシエトキシ)エタン、ビス(2−(2−メトキシ
エトキシ)エチル)エーテル、テトラヒドロフラン、1
.3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピリジン、ピ
コリン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、テ
トラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、フェノ
ール、m−クレゾール、P−クレゾール、p−クロロフ
ェノール、アニソールなどが挙げられる。また、これら
の有機溶剤は単独でも或いは2種以上混合して用いても
差し支えない。
本発明の方法で有機溶媒に、出発原料のジアミン、テト
ラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸無水物を添加、反
応させる方法としては、(イ)ジアミンとテトラカルボ
ン酸二無水物を反応させた後に、ジカルボン酸無水物を
添加して反応を続ける方法、 (ロ)ジアミンにジカルボン酸無水物を加えて反応させ
た後、テトラカルボン酸二無水物を添加し、さらに反応
を続ける方法、 (ハ)ジアミン、テトラカルボン酸二無水物、ジカルボ
ン酸無水物を同時に添加、反応させる方法など、 いずれの添加、反応をとっても差し支えない。
反応温度は0°C乃至250°Cで行われるが、通常は
60°C以下の温度で行われる。
反応圧力は特に限定されず、常圧で十分実施できる。
反応時間は、使用するジアミン、テトラカルボン酸二無
水物、ジカルボン酸無水物、溶剤の種類および反応温度
により異なるが、通常4〜24時間で十分である。
このような反応により、下記式(V)の繰り返し単位を
基本骨格として有するポリアミド酸が生成される。
(式中、Rは前記に同じ) このポリアミド酸を100〜400°Cに加熱脱水する
か、または通常用いられるイミド化剤、例えばトリエチ
ルアミンと無水酢酸などを用いて化学イミド化すること
により下記式(IV)の繰り返し単位を基本骨格として
有する対応するポリイミドが得られる。
(式中、Rは前記に同じ。) 一般的には低い温度でポリアミド酸を生成させた後に、
さらにこれを熱的または化学的にイミド化することが行
われる。しかし60°C乃至250°Cの温度で、この
ポリアミド酸の生成と熱イミド化反応を同時に行ってポ
リイミドを得ることもできる。すなわち、ジアミン、テ
トラカルボン酸二無水物、芳香族ジカルボン酸無水物を
有m溶媒中に懸濁または溶解させた後加熱下に反応を行
い、ポリアミド酸の生成と脱水イミド化とを同時に行わ
せて上記式(IV)の繰り返し単位を基本骨格として有
するポリイミドを得ることもできる。
本発明のポリイミドを溶融成形に供する場合、本発明の
目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ボリ
アリレート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフ
ィド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、変性ポ
リフェニレンオキシドなどを目的に応じて適当量を配合
することも可能である。またさらに通常の樹脂組成物に
使用する次のような充填剤などを、発明の目的を損なわ
ない程度で用いてもよい。すなわちグラファイト、カー
ボランダム、ケイ石粉、二硫化モリブデン、フッ素樹脂
などの耐摩耗性向上材、ガラス繊維、カーボン繊維、ボ
ロン繊維、炭化ケイ素繊維、カーボンウィスカー、アス
ベスト、金属繊維、セラミック繊維などの補強材、三酸
化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど
の難燃性向上剤、クレー、マイカなどの電気的特性向上
材、アスベスト、シリカ、グラファイトなどの耐トラツ
キング向上剤、硫酸バリウム、シリカ、メタケイ酸カル
シウムなどの耐酸性向上剤、鉄粉、亜鉛粉、アルミニウ
ム粉、銅粉などの熱伝導度向上剤、その他ガラスピーズ
、ガラス球、タルク、ケイ藻土、アルミナ、シラスバル
ン、水和アルミナ、金属酸化物、着色料などである。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明
する。
実施例1 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた反応
器に、ビス(4−(4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ノキシ]フェニル)スルホン616.7g (I,0モ
ル)と、N、N−ジメチルアセトアミド5215 gを
装入し、室温で窒素雰囲気下に、無水ピロメリット酸2
07.1g (0,95モル)を溶液温度の上昇に注意
しながら分割して加え、室温で約20時間かきまぜた。
この時得られたポリアミド酸の対数粘度は0.56dl
/ gであった。なお対数粘度はN、N−ジメチルアセ
トアミドを溶媒とし、濃度0.5 g / 100mf
i媒、35°Cで測定した値である(以下間し)。
このポリアミド−酸溶液に、室温で窒素雰囲気下tこ無
水フタル酸22.2g (0,15モル)を加え、さら
に1時間かきまぜた。次いで、この溶液に404g(4
モル)のトリエチルアミンおよび306g(3モル)の
無水酢酸を滴下した。滴下終了後約2時間で黄色のポリ
イミド粉が析出し始めた。さらに室温で20時間かきま
ぜて、反応物をメタノールに排出ろ過した。さらにメタ
ノールに分散洗浄し、ろ別、180’Cで2時間乾燥し
て、783gのポリイミド粉を得た。このポリイミド粉
のガラス転移温度は285°C1融点は420°C(D
SCによる。以下同じ。)であった。
本実施例で得られたポリイミド粉末を用い、高化式フロ
ーテスター(島津製作所製、CFT−500)で、直径
0.1cm、長さIc11のオリフィスを用いて、溶融
粘度の繰り返し測定を行った。440°Cの温度に5分
間保った後、100kg/cMの圧力で押し出した。得
られたストランドを粉砕し、さらに同一条件で押し出す
というテストを5回連続して行った。
繰り返し回数と溶融粘度の関係を図1に示す。
繰り返し回数が増えても溶融粘度の変化は殆どなく、熱
安定性の良好なことがわがる。
比較例1 実施例1と全く同様に、但し無水フタル酸を反応させる
という操作を行わずに、774gのポリイミド粉末を得
た。
このポリイミド粉を用い、実施例1と同様にフローテス
ターにて溶融粘度の繰り返しテストを行い、図1に示す
結果を得た。
繰り返し回数が増えると、溶融粘度が上昇し、実施例1
で得られたポリイミドに比較して、熱安定性の劣ったも
のであった。
実施例2 実施例1と同様の装置にビス(4−C4−(4−アミノ
フェノキシ)フェノキシ〕フェニル)スルホン616.
7 g (I,0モル)とジメチルアセトアミド516
0 gを装入し、室温で窒素雰囲気下、14.8g (
0,1モル)の無水フタル酸と、279.3g (0,
95モル)の3.3’、 4.4°−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物を溶液温度の上昇に注意しながら加
え、室温で約20時間かきまぜた。得られたポリアミド
酸の対数粘度は0.51であった。
次に、この溶液に404g(4モル)のトリエチルアミ
ンおよび306g(3モル)の無水酢酸を滴下した。2
0時間かきまぜて淡黄色のスラリーを得た。このスラリ
ーをろ過し、メタノールで洗浄、180’Cで8時間減
圧乾燥して、849 gの淡黄色ポリイミド粉を得た。
このポリイミド粉のガラス転移温度は261°Cであっ
た。
本実施例で得られたポリイミドの成形安定性をフローテ
スターのシリンダー内滞留時間を変えて、測定した。温
度は380°C1圧力は100kg/cfflで行った
。図2に結果を示す。シリンダー内での滞留時間が長く
なっても、溶融粘度は殆ど変化せず、熱安定性の良好な
ことがわかる。
比較例2 実施例2と全く同様に、但し無水フクル酸を使用せず淡
黄色のポリイミド粉末を得た。
ポリイミド粉のガラス転移温度は235°Cであった。
実施例2と同様にフローテスターシリンダー内での滞留
時間を変え、溶融粘度を測定したところ、滞留時間が長
くなるにしたがって溶融粘度が増加し、実施例2で得ら
れたポリイミドに比べて熱安定性の劣るものであった。
実施例3 実施例1と同様の装置に、ビスf4−1:4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェノキシ〕フェニル)スルホン61
6.7g (Iモル)、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)エーテルニ無水Th 294.5g (0,9
5モル)、無水フタル酸 14.8g (I,0モル)
および5250 gのm−クレゾールを装入し、窒素雰
囲気下に、かきまぜながら加熱昇温し、150’Cで3
時間かきまぜを続けた後、ろ過してポリイミド粉を得た
さらにこのポリイミド粉はメタノールおよびアセトンで
洗浄し、精製した。
このポリイミド粉のガラス転移温度は235°Cであっ
た。
実施例1と同様、’/m 度360 ’C1圧力100
kg/c+flデフローテスターにて繰り返し押し出し
て夫々溶融粘度を測定したところ、測定回数による溶融
粘度の変化は殆ど見られなかった。回3に結果を示す。
実施例4〜5 実施例3と全く同様に、但し、テトラカルボン酸二無水
物の種類と量、m−クレゾールの量表−1に記しである
ように代えた他は、実施例3と全く同様に行い、ポリイ
ミド粉を得た。
実施例3と同様、フローテスターにて繰り返し押し出し
て夫々熔融粘度を測定した。フローテスターの押出条件
、ポリマーの合成条件を表−1に又、溶融粘度の測定結
果を図3に、実施例3の結果と共に記す。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、機械的性質、熱的性質、電気的
性質、耐溶剤性に優れ、しかも耐熱性である上に熱的に
長時間安定で、成形加工性に優れたポリイミドを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
ll及び図3は本発明のポリイミドの溶融繰り返し回数
と溶融粘度の関係を、図2は本発明のポリイミドのフロ
ーテスターシリンダー内滞留時間と溶融粘度の関係を示
す例図である。 特許出願人  三井東圧化学株式会社 図3 △:実施例−3で得られたポリイミド 0:’−4” 口1  //s   タ  り 一〇−0 一4凸−ム 手続主甫正書(方式) 昭和63年6月27日 特許庁長官 吉 1)文 毅 殴 ■事件の表示 昭和63年特許願第044619号 2、発明の名称 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法3、補正をする
者 事件との関係  特許出願人 住所 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号4、補正命
令の日付 昭和63年5月31日(発送) 明」の項を削除し、29頁の1行目に「49図面手続主
甫正櫂: (自発) 平成1年1月31日 特許庁長官 吉 1)文 毅 殿 1、事件の表示 昭和63年特許願第4461.9   号2、発明の名
称 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法3、補正をする
者 事件との関係  特許出願人 住所 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号名称(31
2)  三井東圧化学株式会社4補正により増加する発
明の数  零 5、補正の対象 明細書の特許請求の範囲の欄および発明の詳細な説明の
欄 6、補正の内容 (I)明細書の特許請求の範囲を別紙のごとく訂正(2
)明細書第5真下から第2行目に[加工性低下圧する。 (3)明細書第8頁第5行目に「である。」とあるのを
「である、」と訂正する。 (4)明細書第15頁第5行目に「酸二無水物」とある
のを「酸無水物」と訂正する。 (5)明細書第17頁第2行目に「本発明の方法では反
応は有機溶媒中で行われる。」とあるのを「本発明のポ
リイミドを製造するには、従来公知の方法が制限なく使
用されるが、有機溶媒中で行うのは特に好ましい方法で
ある。」と訂正する。 (6)明細書第25頁第20行目に「235°C」とあ
るのを「261°C」と訂正する。 別紙 2.4¥、許請求の範囲 1、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを反応させ
、得られたポリアミド酸を熱的または化学的にイミド化
するポリイミドの製造方法に於いて、(イ)ジアミンが
下記式(I) で表されるジアミンであり、 (ロ)テトラカルボン酸二無水物が下記式(n)11]
l o   o            (II)式中、R
は炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳香
族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接または架橋
員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基から成
る群より選ばれた4価の基を表す。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物であり、(ハ)
さらに反応が下記式(II) 0             (■) (式中、Zは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
合多環式芳香族基から成る群より選ばれる2価の基を表
わす。) で表ねされるジカルボン酸無水物の存在のもとに行われ
、 (ニ)テトラカルボン酸二無水物の量はジアミン1モル
当り0.9乃至1.0モル比であり、かつジカルボン酸
無水物の量はジアミン1モル当り0.001乃至1.0
モル比である。ユ 下記式(IV) (式中、Rは前記と同じを表わす。) で表される繰り返し単位を基本骨格として有ずろ熱安定
性の良好なポリイミドの製造方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを反応させ
    、得られたポリアミド酸を熱的または化学的にイミド化
    するポリイミドの製造方法に於いて、(イ)ジアミンが
    下記式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) で表されるジアミンであり、 (ロ)テトラカルボン酸二無水物が下記式(II)▲数式
    、化学式、表等があります▼(II) 式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、単
    環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接ま
    たは架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族
    基から成る群より選ばれた4価の基を表す。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物であり、(ハ)
    さらに反応が下記式(III) ▲数式、化学式、表等があります▼(III) (式中、Zは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
    香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
    合多環式芳香族基から成る群より選ばれる2価の基を表
    わす。) で表わされるジカルボン酸無水物の存在のもとに行われ
    、 (ニ)テトラカルボン酸二無水物の量はジアミン1モル
    当り0.9乃至1.0モル比であり、かつジカルボン酸
    無水物の量はジアミン1モル当り0.001乃至1.0
    モル比である。 下記式(IV) ▲数式、化学式、表等があります▼(IV) (式中、Rは前記と同じを表わす。) で表される繰り返し単位を基本骨格として有する熱安定
    性の良好なポリイミドの製造方法。
JP63044619A 1988-02-25 1988-02-29 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法 Granted JPH01221428A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0370736A (ja) * 1989-08-11 1991-03-26 Ube Ind Ltd 熱可塑性の芳香族ポリイミド
JPH03166227A (ja) * 1989-11-24 1991-07-18 Ube Ind Ltd 熱可塑性芳香族ポリイミド
JPH03182334A (ja) * 1989-12-13 1991-08-08 Mitsui Toatsu Chem Inc ポリイミド製ハニカムコア及びその製造法
JPH03195771A (ja) * 1989-12-26 1991-08-27 Mitsui Toatsu Chem Inc ポリイミド系樹脂組成物

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JPH03166227A (ja) * 1989-11-24 1991-07-18 Ube Ind Ltd 熱可塑性芳香族ポリイミド
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JPH03195771A (ja) * 1989-12-26 1991-08-27 Mitsui Toatsu Chem Inc ポリイミド系樹脂組成物

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