JP3083215B2 - 溶融流動性の良好なポリイミドの製造方法 - Google Patents
溶融流動性の良好なポリイミドの製造方法Info
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Description
に関する。更に詳しくは、高温成形安定性が良好でかつ
溶融流動性の高いポリイミドの製造方法に関する。
器、輸送機器等の分野において、各種工業材料の高性能
化、軽量化のため、より高温特性の優れた材料が求めら
れている。これらの材料の中で、ポリイミドは、その高
耐熱性に加え、力学的強度、寸法安定性、難燃性、電気
絶縁性などを併せ持っており、電気電子機器、宇宙航空
用機器、輸送機器などの分野で素材として広く使用され
ている。しかしながら、高分子量ポリイミドは、一般に
その軟化温度及び溶融粘度が高く、また殆どの有機溶剤
に不溶の為、その使用には困難を伴っていた。
た高温成形安定性に加え、優れた溶融流動性を有するポ
リイミド化合物を得ることにある。
点を解決するために鋭意研究を行って、本発明を達成し
た。
ルボン酸二無水物とを反応させ、得られたポリアミド酸
を熱的または化学的にイミド化するポリイミドの製造方
法に於いて、
基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル
基、チオ基またはスルホニル基から成る群より選ばれた
基を表わし、Y1、Y2、Y3およびY4は夫々独立に水
素、メチル基、メトキシ基、塩素または臭素からなる群
より選ばれた基を表わす。〕で表されるジアミンであ
り、
(2)(化9)
れるテトラカルボン酸二無水物であり、
2)
るジカルボン酸無水物の存在のもとに行われ、
アミン1モル当たり0.5〜0.9モル比、ジカルボン
酸無水物の量はジアミン1モル当たり0.2〜4.0モ
ル比であり、かつジアミン1モルに対しテトラカルボン
酸二無水物とジカルボン酸無水物の合計量が当量比で
1.0〜2.9である下記式(4)(化14)
である。〕で表される繰り返し単位を有する高温成形安
定性が良好でかつ、溶融流動性の良好なポリイミドの製
造方法である。
れるジアミンとしては、ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2−
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−2−〔4
−(3−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル〕プ
ロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
−3−メチルフェニル〕プロパン、2−〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕−2−〔4−(3−アミノ
フェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5
−ジメチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3−メチルビフ
ェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−
3,3’−ジメチルビフェニル、4,4’−ビス(3−
アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルビフェニル、
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’,
5,5’−テトラメチルビフェニル、4,4’−ビス
(3−アミノフェノキシ)−3,3’−ジクロロビフェ
ニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,
5−ジクロロビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3,3’,5,5’−テトラクロロビフ
ェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−
3,3’−ジブロモビフェニル、4,4’−ビス(3−
アミノフェノキシ)−3,5−ジブロモビフェニル、
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’,
5,5’−テトラブロモビフェニル、ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)−3−メトキシフェニル〕
スルフィド、〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメト
キシフェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)−3,5−ジメトキシフェニル〕スルフィ
ド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ス
ルホン等が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上混
合して用いられる。
物性を損なわない範囲で、上記ジアミンの一部を他のジ
アミンで代替して用いることは何ら差し支えない。一部
代替して用いることのできるジアミンとしては、例えば
m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p
−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p
−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェニル)
エーテル、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニ
ル)エーテル、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、
ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノ
フェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス
(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ
フェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)(4
−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノフ
ェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)ス
ルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニ
ル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、
3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミ
ノベンゾフェノン4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタ
ン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、
2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキ
シド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エーテル、1,4−ビス〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼンなどが
挙げられる。
で表されるテトラカルボン酸二無水物としては、例え
ば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラ
カルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸
二無水物、ピロメリット酸二無水物、1,1−ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水
物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プ
ロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3
−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパン二無水物、3,3’,4,4’
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,
2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)スルホン二無水物、4,4’−(p−フェ
ニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−(m
−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,3,
6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水
物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカル
ボン酸二無水物などであり、これらテトラカルボン酸二
無水物は単独あるいは2種以上混合して用いられる。
で表されるジカルボン酸モノ無水物としては、例えば、
無水フタル酸、2,3−ベンゾフェノンジカルボン酸無
水物、3,4−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、
2,3−ジカルボキシフェニルフェニル エーテル無水
物、3,4−ジカルボキシフェニル フェニル エーテ
ル無水物、2,3−ビフェニルジカルボン酸無水物、
3,4−ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3−ジカ
ルボキシフェニル フェニル スルホン無水物、3,4
−ジカルボキシフェニル フェニル スルホン無水物、
2,3−ジカルボキシフェニル フェニル スルフィド
無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニル スル
フィド無水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸無水
物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−
ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラセン
ジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン
酸無水物、1,9−アントラセンジカルボン酸無水物な
どが挙げられ、これらは単独あるいは2種以上混合して
用いられる。
ン、テトラカルボン酸二無水物およびジカルボン酸無水
物のモル比は、ジアミン1モル当たり、テトラカルボン
酸二無水物は0.5〜0.9モル、ジカルボン酸無水物
は0.1〜2.0モルである。
ドの分子量を調節するためにテトラカルボン酸二無水物
と芳香族ジアミンの量比を調節することは、通常行われ
ており、ジアミン1.0に対するテトラカルボン酸二無
水物のモル比の多くは0.9〜1.0が実用範囲とされ
ている。
溶融成形可能なポリイミドより、さらに溶融流動性を向
上させるため、既存のポリイミドに比して、低い分子量
及び融点を持ち、かつガラス転移温度を有するポリイミ
ドを得るために、テトラカルボン酸二無水物のモル比
は、ジアミン1.0に対し、0.5〜0.9を使用す
る。
ジアミンに対して0.2〜4.0モル比の量が使用され
る。ジカルボン酸無水物がジアミンに対して0.2モル
比未満では、本発明の目的とする高温成形安定性及び優
れた溶融成形性が得られず、また4.0モルを越える
と、機械的物性が低下する。特に好ましい使用量は0.
2〜1.0モル比である。
ン酸二無水物とジカルボン酸無水物の合計量が当量比で
1.0〜2.9となるように調整する必要が有る。
媒中で行うのが好ましい方法である。
ばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−
ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピロ
リドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N
−メチルカプロラクタム、1,2−ジメトキシエタン、
ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス
(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス〔2−(2−メ
トキシエトキシ)エチル〕エーテル、テトラヒドロフラ
ン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピリジ
ン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホ
ン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、
フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、p−ク
ロロフェノール、アニソールなどが挙げられる。また、
これらの有機溶剤は単独でも、あるいは2種以上混合し
て用いても差し支えない。
アミン、テトラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸無水
物を添加、反応させる方法としては、 (イ)ジアミンとテトラカルボン酸二無水物を反応させ
た後に、ジカルボン酸無水物を添加して反応を続ける方
法、(ロ)ジアミンにジカルボン酸無水物を加えて反応
させた後、テトラカルボン酸二無水物を添加し、さらに
反応を続ける方法、 (ハ)ジアミン、テトラカルボン酸二無水物、ジカルボ
ン酸無水物を同時に添加、反応させる方法、など、いず
れの添加、反応をとっても差し支えない。
は100℃以下の温度で行われる。反応圧力は特に限定
されず、常圧で十分実施できる。反応時間は、使用する
ジアミン、テトラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸無
水物、溶剤の種類および反応温度により異なるが、通常
4〜24時間で十分である。
15)の繰り返し単位を基本骨格として有するポリアミ
ド酸が生成される。
は前記に同じである。〕このポリアミド酸を100〜4
00℃に加熱脱水するか、または通常用いられるイミド
化剤、例えばトリエチルアミンと無水酢酸などを用いて
化学イミド化することにより下記式(4)(化16)
は前記に同じである。〕の繰り返し単位を基本骨格とし
て有するポリイミドが得られる。一般的には低い温度で
ポリアミド酸を生成させた後に、さらにこれを熱的また
は化学的にイミド化することが行われる。しかし、60
〜250℃の温度で、このポリアミド酸の生成と熱イミ
ド化反応を同時に行ってポリイミドを得ることもでき
る。
無水物、芳香族ジカルボン酸無水物を有機溶媒中に懸濁
または溶解させた後、加熱下に反応を行い、ポリアミド
酸の生成と脱水イミド化とを同時に行わせる方法、また
は、ジアミン、テトラカルボン酸二無水物を有機溶媒中
に懸濁または溶解させた後、加熱下に反応を行い、しか
るのち、さらにジカルボン酸無水物を添加して反応を続
ける方法等により上記式(4)の繰り返し単位を基本骨
格として有するポリイミドを得ることもできる。
合、本発明の目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹
脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、ポリアリレート、ポリアミド、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリエーテ
ルイミド、変性ポリフェニレンオキシドなどを目的に応
じて適当量を配合することも可能である。
次のような充填剤などを、発明の目的を損なわない程度
で用いてもよい。すなわち、グラファイト、カーボラン
ダム、ケイ石粉、二硫化モリブデン、フッ素樹脂などの
耐摩耗性向上材、ガラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊
維、炭化ケイ素繊維、カーボンウィスカー、アスベス
ト、金属繊維、セラミック繊維などの補強材、三酸化ア
ンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどの難
燃性向上材、クレー、マイカなどの電気的特性向上材、
アスベスト、シリカ、グラファイトなどの耐トラッキン
グ向上材、硫酸バリウム、シリカ、メタケイ酸カルシウ
ムなどの耐酸性向上材、鉄粉、亜鉛粉、アルミニウム
粉、銅粉などの熱伝導度向上材、その他ガラスビーズ、
ガラス球、タルク、ケイ藻土、アルミナ、シラスバル
ン、水和アルミナ、金属酸化物、着色料などである。
体的に説明する。 実施例1 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた反応
容器に、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフ
ェニル368.4g(1.0モル)、無水フタル酸5
9.24g(0.4モル)、無水ピロメリット酸17
4.5g(0.8モル)およびm−クレゾール2,17
2gを装入し、攪拌下200℃まで加熱し、200℃に
て6時間保温した。次いで反応溶液にトルエンを装入
し、析出物を濾別し、さらにトルエンにて洗浄を数回行
った後、窒素雰囲気下250℃で6時間乾燥を行い、5
10g(収率90.1%)のポリイミド粉を得た。この
ポリイミド粉のガラス転移温度は210℃、融点は38
5℃(DSCによる。以下同じ)であった。また、この
ポリイミド粉の対数粘度は0.21dl/gであった。
ここに対数粘度はパラクロロフェノール:フェノール
(重量比90:10)の混合溶媒を用い、濃度0.5g
/100ml溶媒で、35℃で測定した値である。本実
施例で得られたポリイミド粉末を用い、高化式フローテ
スター(島津製作所製、CFT−500)で直径0.1
cm、長さ1cmのオリフィスを用いて、溶融粘度の経
時変化を測定した。420℃の温度に5分間保った後、
100kg/cm2の圧力で一部押し出し、その粘度を
測定した。残りをさらに25分間(計30分間)保った
後、100kg/cm2の圧力で一部押し出し、その粘
度を測定した。420℃保持時間と溶融粘度の関係を第
1図(図1)に示す。保持時間が延びても、溶融粘度の
変化は殆ど無く、熱安定性の良好なことがわかる。
(0.90モル)、無水フタル酸量を29.62g
(0.2モル)としたほかは同様の操作を行い503g
のポリイミド粉末を得た。得られたポリイミド粉末の対
数粘度は0.32dl/gであった。このポリイミド粉
末を用い、実施例1と同様にフローテスターにて溶融粘
度の経時変化を測定し、第1図(図1)に示す結果を得
た。保持時間が延びても、溶融粘度の変化は殆ど無く、
熱安定性は良好である。
容器に、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフ
ェニル368.4g(1.0モル)、無水ピロメリット
酸159.2g(0.73モル)およびm−クレゾール
2172gを装入し、攪拌下200℃まで加熱し、その
後、無水フタル酸199.9g(1.35モル)を装入
し200℃にて6時間保温した。次いで反応溶液にトル
エンを装入し、析出物を濾別し、さらにトルエンにて洗
浄を数回行った後、窒素雰囲気下250℃で6時間乾燥
を行い、486gのポリイミド粉を得た。得られたポリ
イミド粉末の対数粘度は0.21dl/gであった。こ
のポリイミド粉を用い、実施例1と同様にフローテスタ
ーにて溶融粘度の経時変化を測定し、第1図(図1)に
示す結果を得た。保持時間が延びても、溶融粘度の変化
は殆ど無く、熱安定性は良好である。
という操作を行わずに、456gのポリイミド粉末を得
た。得られたポリイミド粉の対数粘度は0.21dl/
gであった。このポリイミド粉を用い、実施例1と同様
にフローテスターにて溶融粘度の経時変化を測定し、第
1図(図1)に示す結果を得た。保持時間が延びると、
粘度が上昇し、実施例1で得られたポリイミドに比較し
て熱安定性の劣ったものであった。
(0.2モル)として、455gのポリイミド粉末を得
た。得られたポリイミド粉末の対数粘度は0.21dl
/gであった。このポリイミド粉を用い、実施例1と同
様にフローテスターにて溶融粘度の経時変化を測定し、
第1図(図1)に示す結果を得た。保持時間が延びる
と、粘度が上昇し、実施例1で得られたポリイミドに比
較して熱安定性の劣ったものであった。
g(0.95モル)、無水フタル酸量を14.81g
(0.1モル)とした他は同様の操作を行い、543g
のポリイミド粉末を得た。得られたポリイミド粉末の対
数粘度は0.47dl/gであった。このポリイミド粉
を用い、実施例1と同様にフローテスターにて溶融粘度
の経時変化を測定し、第1図(図1)に示す結果を得
た。保持時間が延びても、溶融粘度の変化は殆ど無く、
熱安定性は良好であるが、溶融粘度が実施例1のポリイ
ミドに比較して高く、溶融流動性に劣っている。
良好な溶融流動性を併せ持つため、耐熱塗料、耐熱接着
剤、カーボンファイバーやガラス繊維などのサイジング
剤、耐熱樹脂の可塑剤などとして有用な化合物である。
融粘度と420℃保持時間との関係を示すものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジアミンとテトラカルボン酸二無水物と
を反応させ、得られたポリアミド酸を熱的または化学的
にイミド化するポリイミドの製造方法に於いて、 (イ)ジアミンが下記式(1)(化1) 【化1】 〔式中、Xは直結、炭素数が1〜10の二価の炭化水素
基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル
基、チオ基またはスルホニル基から成る群より選ばれた
基を表わし、Y1、Y2、Y3およびY4は夫々独立に水
素、メチル基、メトキシ基、塩素または臭素からなる群
より選ばれた基を表わす。〕で表されるジアミンであ
り、(ロ)テトラカルボン酸二無水物が下記式(2)
(化2) 【化2】 〔式中、Rは【化3】 【化4】 から成る群より選ばれた4価の基を表わす。〕で表わさ
れるテトラカルボン酸二無水物であり、 (ハ)さらに反応が下記式(3)(化5) 【化5】 〔式中、Zは【化6】 から成る群より選ばれた2価の基を表わす。〕で表され
るジカルボン酸無水物の存在のもとに行われ、 (ニ)テトラカルボン酸二無水物の量がジアミン1モル
当たり0.5〜0.9モル比、ジカルボン酸無水物の量
はジアミン1モル当たり0.2〜4.0モル比であり、
かつジアミン1モルに対しテトラカルボン酸二無水物と
ジカルボン酸無水物の合計量が当量比で1.0〜2.9
である下記式(4)(化7) 【化7】 〔式中、X、Y1、Y2、Y3、Y4およびRは前記に同じ
である。〕で表される繰り返し単位を有する高温成形安
定性が良好でかつ、溶融流動性の良好なポリイミドの製
造方法。
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-
1992
- 1992-12-21 JP JP04340138A patent/JP3083215B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH06200019A (ja) | 1994-07-19 |
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