JP2599171B2 - 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法 - Google Patents

熱安定性の良好なポリイミドの製造方法

Info

Publication number
JP2599171B2
JP2599171B2 JP63045781A JP4578188A JP2599171B2 JP 2599171 B2 JP2599171 B2 JP 2599171B2 JP 63045781 A JP63045781 A JP 63045781A JP 4578188 A JP4578188 A JP 4578188A JP 2599171 B2 JP2599171 B2 JP 2599171B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bis
aminophenoxy
polyimide
dianhydride
anhydride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63045781A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01221430A (ja
Inventor
正博 太田
三郎 川島
勝明 飯山
正司 玉井
英明 及川
彰宏 山口
Original Assignee
三井東圧化学株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井東圧化学株式会社 filed Critical 三井東圧化学株式会社
Priority to JP63045781A priority Critical patent/JP2599171B2/ja
Priority to US07/313,732 priority patent/US4937316A/en
Priority to KR1019890002190A priority patent/KR920006366B1/ko
Priority to AU30734/89A priority patent/AU604402B2/en
Priority to EP89301875A priority patent/EP0330505A1/en
Publication of JPH01221430A publication Critical patent/JPH01221430A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2599171B2 publication Critical patent/JP2599171B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶融成形用ポリイミド樹脂に関する。更に詳
しくは、熱安定性の良好な、成形加工性に優れたポリイ
ミドの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来からテトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応
によって得られるポリイミドはその高耐熱性に加え、力
学的強度、寸法安定性が優れ、難燃性、電気絶縁性など
を併せ持つために、電気電子機器、宇宙航空用機器、輸
送機器などの分野で使用されており、今後共耐熱性が要
求される分野に広く用いられることが期待されている。
従来、優れた特性を示すポリイミドが種々開発されて
いる。
しかしながら、耐熱性に優れていても、明瞭なガラス
転移温度を有しないために、成形材料として用いる場合
に焼結成形などの手法を用いて加工しなければならない
とか、また加工性は優れているが、ガラス転移温度が低
く、しかもハロゲン化炭化水素に可溶で、耐熱性、耐溶
剤性の面からは満足がゆかないとか、性能に一長一短が
あった。
一方、本発明者はさきに機械的性質、熱的性質、電気
的性質、耐溶剤性などに優れ、かつ耐熱性を有するポリ
イミドとして下記式(V) (式中、R′は炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接又は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳
香族基から成る群より選ばれた4価の基を表わす。) で表わされる繰り返し単位を有するポリイミドを見出し
た(特開昭62−50372)。上記のポリイミドは、多くの
良好な物性を有する新規な耐熱性樹脂である。
しかしながら、上記ポリイミドは優れた流動性を示
し、加工性の良好なポリイミドではあるけれども、長時
間高温に保たれると(例えば、射出成形時、シリンダー
内に高温で長時間滞留させるなどすると)、徐々に溶融
樹脂の流動性が低下し、成形加工性が低下する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、ポリイミドが本来有する優れた特性
に加え、さらに熱安定性が良好で、長時間高温に保って
も成形加工性が低下しない優れたポリイミドを提供する
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは前記問題点を解決するために鋭意研究を
行って、本発明を達成した。すなわち本発明は、ジアミ
ンとテトラカルボン酸二無水物からポリイミドを製造す
る方法に於いて、 (イ)下記式(I) で表わされるジアミンと、 (ロ)下記式(II) (式中、Rは より選ばれた4価の基を表す。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物と、 (ハ)下記式(III) (式中、Zは より選ばれた2価の基を表わす。) で表さされるジカルボン酸無水物とを (ニ)テトラカルボン酸二無水物の量をジアミン1モル
当り0.9乃至1.0モルで、かつジカルボン酸無水物の量を
ジアミン1モル当り0.001乃至1.0モルで反応させる、下
記式(IV) (式中、Rは前記と同じを表わす。) で表わされる繰り返し単位よりなり、かつ、 そのポリマー分子の末端が下記式(IV−a) (式中、Zは前記と同じを表す。) で表される熱安定性の良好なポリイミドの製造方法であ
る。
本発明の方法で用いられる式(I)で表わされるジア
ミンは、1,4−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゾイル〕ベンゼンおよび/または1,3−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼンであ
る。
なお、本発明の方法のポリイミドの良好な物性を損な
わない範囲で、上記ジアミンの1部を他のジアミンで代
替して用いることは何ら差し支えない。
一部代替して用いることのできるジアミンとしては、
例えばm−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミ
ン、p−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェ
ニル)エーテル、(3−アミノフェニル)(4−アミノ
フェニル)エーテル、ビス(4−アミノフェニル)エー
テル、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−
アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、
ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−ア
ミノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)
(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミ
ノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニ
ル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフ
ェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホ
ン、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、3,4′−ジアミノ
ベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、
1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケ
トン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−
2−〔4−(3−アミノフェノキシ)−3−メチルフェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)−3−メチルフェニル〕プロパン、2−〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−2−〔4−(3
−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕プロ
パン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5
−ジメチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4′−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ジフェニル、4,4′−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3−メチルビフェニル、4,4′−ビス
(3−アミノフェノキシ)−3,3′−ジメチルビフェニ
ル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメ
チルビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3,3′、5,5′−テトラメチルビフェニル、4,4′
−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′−ジクロロビ
フェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,
5′−ジクロロビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラクロロビフェニル、
4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′−ジブロ
モビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3,5−ジブロモビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラブロボビフェニ
ル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケ
トン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3
−メトキシフェニル〕スルフィド、〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕〔4−(3−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジメトキシフェニル〕スルフィド、ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキシフ
ェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホンなどが挙げられ、これらは単独
あるいは2種以上混合して用いられる。
また、本発明の方法で用いられる式(II)で表わされ
るテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、エチレ
ンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸
二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、
ピロメリット酸二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルプロパン二
無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,2′,3,3−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ
ーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)
エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二無水物、4,4′−(p−フェニレンジオ
キシ)ジフタル酸二無水物、4,4′−(m−フェニレン
ジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレン
テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン
酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルバン酸二無水
物などであり、これらテトラカルボン酸二無水物は単独
あるいは2種以上混合して用いられる。
また本発明の方法で用いられる式(III)で表わされ
るジカルボン酸酸無水物としては、例えば、無水フタル
酸、2,3−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベ
ンゾフェノンジカルボン酸無水物、3−フェノキシフタ
ル酸無水物、4−フェノキシフタル酸無水物、2,3−ジ
フェニルジカルボン酸酸無水物、3,4−ジフェニルジカ
ルボン酸無水物、3−フェニルスルホニルフタル酸無水
物、4−フェニルスルホニルフタル酸無水物、3−フェ
ニルチオフタル酸無水物、4−フェニルチオフタル酸無
水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−ナフ
タレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボ
ン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸無水物、
2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、1,9−アントラ
センジカルボン酸無水物などが挙げられ、これらは単独
あるいは2種以上混合して用いられる。
本発明の方法において使用されるアミン、テトラカル
ボン酸二無水物およびジカルボン酸無水物のモル比は、
ジアミン1モル当たり、テトラカルボン酸二無水物は0.
9乃至1.0モル、ジカルボン酸無水物は0.001乃至1.0モル
である。
ポリイミドの製造に当たって、生成ポリイミドの分子
量を調節するために、ジアミンとテトラカルボン酸二無
水物の量比を調節することは通常行われている。本発明
の方法に於いては、溶融流動性の良好なポリイミドを得
るためにはジアミンに対するテトラカルボン酸二無水物
のモル比は0.9乃至1.0を使用する。
また共存させるジカルボン酸無水物はジアミンに対し
て0.001乃至1.0モル比の量が使用される。も0.001比モ
ル以下であれば、本発明の目的とする高温時の熱安定性
が得られない。また1.0モル比以上では機械的特性が低
下する。好ましい使用量は0.01乃至0.5モル比である。
本発明のポリイミドを製造するには、従来公知の方法
が制限なく使用されるが有機溶媒中で行うのは特に好ま
しい方法である。
この反応に用いる有機溶媒としては、例えばN,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメルアセトアミド、N,N−
ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセト
アミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、
1,2−ジメトキシ)エタン、ビス(2−メトキシエチ
ル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシエタ
ン、ビス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕エー
テル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジ
オキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチ
ルホスホルアミド、フェノール、m−クレゾール、p−
クレゾール、p−クロロフェノール、アニソールなどが
挙げられる。また、これらの有機溶剤は単独でも或いは
2種以上混合して用いても差し支えない。
本発明の方法で有機溶媒に、出発原料のジアミン、テ
トラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸無水物を添加、
反応させる方法としては、 (イ)ジアミンとテトラカルボン酸二無水物を反応させ
た後に、ジカルボン酸無水物を添加して反応を続ける方
法、 (ロ)ジアミンにジカルボン酸無水物を加えて反応させ
た後、テトラカルボン酸二無水物を添加し、さらに反応
を続ける方法、 (ハ)ジアミン、テトラカルボン酸二無水物、ジカルボ
ン酸無水物を同時に添加、反応させる方法など、 いずれの添加、反応をとっても差し支えない。
反応温度は0℃乃至250℃で行われるが、通常は50゜
以下の温度で行われる。
反応圧力は特に限定されず、常圧で十分実施できる。
反応時間は、使用するジアミン、テトラカルボン酸二
無水物、ジカルボン酸無水物、溶剤の種類および反応温
度により異なるが、通常4〜24時間で十分である。
このような反応により、下記式(VI)の繰り返し単位
よりなるポリアミド酸が生成される。
(式中、Rは前記に同じ) このポリアミド酸を100〜400℃に加熱脱水するか、ま
たは通常用いられるイミド化剤、例えばトリエチルアミ
ンと無水酢酸などを用いて化学イミド化することにより
下記式(IV)の繰り返し単位よりなる対応するポリイミ
ドが得られる。
(式中、Rは前記に同じ。) 一般的には低い温度でポリアミド酸を生成させた後
に、さらにこれを熱的または化学的にイミド化すること
が行われる。しかし60゜℃乃至250℃の温度で、このポ
リアミド酸の生成と熱イミド化反応を同時に行ってポリ
イミドを得ることもできる。すなわち、ジアミン、テト
ラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸無水物を有機溶媒
中に懸濁または溶解させた後加熱下に反応を行い、ポリ
アミド酸の生成と脱水イミド化とを同時に行わせて上記
式(IV)の繰り返し単位よりなるポリイミドを得ること
もできる。
本発明のポリイミドを溶融成形に供する場合、本発明
の目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リアリレート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスル
フィド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、変性
ポリフェニレンオキシドなどを目的に応じて適当量を配
合することも可能である。またさらに通常の樹脂組成物
に使用する次のような充填剤などを、発明の目的を損な
わない程度で用いてもよい。すなわちグラファイト、カ
ーボランダム、ケイ石粉、二硫化モリブンデン、フッ素
樹脂などの耐摩耗性向上材、ガラス繊維、カーボン繊
維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、カーボンウィスカ
ー、アスベスト、金属繊維、セラミック繊維などの補強
材、三酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウムなどの難燃性向上剤、クレー、マイカなどの電気的
特性向上材、アスベスト、シリカ、グラファイトなどの
耐トラッキング向上剤、硫酸バリウム、シリカ、メタケ
イ酸カルシウムなどの耐酸性向上剤、鉄粉、亜鉛粉、ア
ルミニウム粉、銅粉などの熱伝導度向上剤、その他ガラ
スビーズ、ガラス球、タルク、ケイ藻土、アルミナ、シ
ラスバルン、水和アルミナ、金属酸化物、着色料などで
ある。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説
明する。
実施例1 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた反
応器に、1,3−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゾイル〕ベンゼン500g(1.0モル)とN,N−ジメチルア
セドアミド4130gを装入し、室温で窒素雰囲気下に、無
水ピロメリット酸208.2g(0.955モル)を溶液温度の上
昇に注意しながら分割して加え、室温で約20時間かきま
ぜた。
このポリアミド酸溶液に、室温で窒素雰囲気下に無水
フタル酸20g(0.135モル)を加え、さらに1時間かきま
ぜた。次いで、この溶液に404g(4モル)のトリエチル
アミンおよび306g(3モル)の無水酢酸を滴下し、室温
で10時間かきまぜて、淡黄色スラリーを得た。このスラ
リーをろ別し、さらにメタノールに分散洗浄し、ろ別、
180℃で2時間乾燥して、657gのポリイミド粉を得た。
このポリイミド粉のガラス転移温度は235℃であった。
又、このポリイミド粉の対数粘度は0.53dl/gであった。
ここに対数粘度はパラクロロフェノール:フェノール
(重量比90:10)の混合溶媒を用い、濃度0.5/100ml溶媒
で、35℃で測定した値である。
本実施例で得られたポリイミド粉末を用い、高化式フ
ローテスター(島津製作所製、CFT−500)で、直径0.1c
m、長さ1cmのオリフィスを用いて、溶融粘度の繰り返し
測定を行った。330℃の温度に5分間保った後、100kg/c
m2の圧力で押し出した。得られたストランドを粉砕し、
さらに同一条件で押し出すというテストを5回連続して
行った。
繰り返し回数と溶融粘度の関係を図1に示す。繰り返
し回数が増えても溶融粘度の変化は殆となく、熱安定性
の良好なことがわかる。
比較例1 実施例1と全く同様に、但し無水フタル酸を反応させ
るという操作を行わずに、640gのポリイミド粉末を得
た。
得られたポリイミド粉の対数粘度は、0.53dl/gであっ
た。このポリイミド粉を用い、実施例1と同様にフロー
テスターにて溶融粘度の繰り返しテストを行い、図1に
示す結果を得た。
繰り返し回数が増えると、溶融粘度が上昇し、実施例
1で得られたポリイミドに比較して、熱安定性の劣った
ものであった。
実施例2 実施例1と同様の装置に1,4−ビス〔4−(3−アミ
ノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン500g(1.0モル)
とジメチルアセトアミド4500gを装入し、室温で窒素雰
囲気下、14.8g(0.1モル)の無水フタル酸と、280g(0.
95モル)の3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物を溶融温度の上昇に注意しながら加え、室温で
約20時間かけまぜた。
次に、この溶液に404g(4モル)のトリエチルアミン
および306g(3モル)の無水酢酸を滴下した。20時間か
きまぜて淡黄色のスラリーを得た。このスラリーをろ過
し、メタノールで洗浄、180℃で8時間減圧乾燥して、7
28gの淡黄色ポリイミド粉を得た。このポリイミド粉の
ガラス転移温度は225℃、対数粘度は0.52dl/gであっ
た。
本実施例で得られたポリイミドの成形安定性をフロー
テスターのシリンダー内滞留時間を変えて、測定した。
温度は330℃、圧力は100kg/cm2行った。図2に結果を示
す。シリンダー内での滞留時間が長くなっても、溶融粘
度は殆ど変化せず、熱安定性の良好なことがわかる。
比較例2 実施例2と全く同様に、但し無水フタル酸を使用せず
に淡黄色のポリイミド粉末を得た。
ポリイミド粉のガラス転移温度は225℃、対数粘度は
0.52dl/gであった。実施例2と同様にフローテスターシ
リンダー内の滞留時間を変え、溶融粘度を測定したとこ
ろ、滞留時間が長くなるにしたがって溶融粘度が増加
し、実施例2で得られたポリイミドの比べて熱安定性の
劣るものであった。図2に結果を示す。
実施例3 実施例1と同様の装置に、1,3−ビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン475g(0.95モ
ル)と、ビス(4−アミノフェニル)エーテル10.0g
(0.05モル)、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物305g(0.952モル)、無水フタル酸14.
8g(0.1モル)および4560gのm−クレゾールを装入し、
窒素雰囲気下に、かきまぜながら加熱昇温した。150℃
まで加熱し、4時間かきまぜを続けた後、冷却し、反応
物をメタノールに排出し、ろ過してポリイミド粉を得
た。
このポリイミド粉をメタノールおよびアセトンで洗浄
した後180℃で8時間減圧乾燥して、734gのポリイミ粉
を得た。
このポリイミド粉の対数粘度は0.51dl/g、ガラス転移
温度は220℃であった。
実施例1と同様、温度310℃、圧力100kg/cm2でフロー
テスターにて繰り返し押し出して夫々溶融粘度を測定し
たところ、測定回数による溶融粘度の変化は殆ど見られ
なかった。図3に結果を示す。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、機械的性質、熱的性質、電気
的性質、耐溶剤性に優れ、しかも耐熱性である上に熱的
に長時間安定で、成形加工性に優れたポリイミドを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
図1及び図3は本発明のポリイミドの溶融繰り返し回数
と溶融粘度の関係を、図2は本発明のポリイミドのフロ
ーテスターシリンダー内滞留時間と対数粘度の関係を示
す例図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県鎌倉市材木座1―13―24 (56)参考文献 特開 昭62−50372(JP,A) 特開 昭59−170122(JP,A) 特公 昭38−5997(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)下記式(I) で表わされるジアミンと、 (ロ)下記式(II) (式中、Rは より選ばれた4価の基を表す。) で表わされるテトラカルボン酸二無水物と、 (ハ)下記式(III) (式中、Zは より選ばれた2価の基を表わす。) で表わされるジカルボン酸無水物とを (ニ)テトラカルボン酸二無水物の量をジアミン1モル
    当り0.9乃至1.0モルで、かつジカルボン酸無水物の量を
    ジアミン1モル当り0.001乃至1.0モルで反応させる、下
    記式(IV) (式中、Rは前記と同じを表わす。) で表わされる繰り返し単位よりなり、かつ、 そのポリマー分子の末端が下記式(IV−a) (式中、Zは前記と同じ表す。) で表される熱安定性の良好なポリイミドの製造方法。
JP63045781A 1988-02-25 1988-03-01 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法 Expired - Lifetime JP2599171B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63045781A JP2599171B2 (ja) 1988-03-01 1988-03-01 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法
US07/313,732 US4937316A (en) 1988-02-25 1989-02-22 Process for preparing polyimides
KR1019890002190A KR920006366B1 (ko) 1988-02-25 1989-02-24 폴리이미드의 제조방법
AU30734/89A AU604402B2 (en) 1988-02-25 1989-02-24 Process for preparing polymimides
EP89301875A EP0330505A1 (en) 1988-02-25 1989-02-24 Process for preparing polyimides

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63045781A JP2599171B2 (ja) 1988-03-01 1988-03-01 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01221430A JPH01221430A (ja) 1989-09-04
JP2599171B2 true JP2599171B2 (ja) 1997-04-09

Family

ID=12728832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63045781A Expired - Lifetime JP2599171B2 (ja) 1988-02-25 1988-03-01 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2599171B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013129629A1 (ja) 2012-02-29 2013-09-06 株式会社ブリヂストン タイヤ
WO2013129628A1 (ja) 2012-02-29 2013-09-06 株式会社ブリヂストン タイヤ
WO2022025274A1 (ja) 2020-07-31 2022-02-03 積水化成品工業株式会社 熱可塑性樹脂発泡体、熱可塑性樹脂発泡シート、繊維強化樹脂複合体、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法、熱可塑性樹脂発泡成形体、熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法、及び発泡樹脂複合体

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03182332A (ja) * 1989-12-13 1991-08-08 Mitsui Toatsu Chem Inc ポリイミド製ハニカムコアおよびその製造法
JP2644363B2 (ja) * 1990-06-08 1997-08-25 三井東圧化学株式会社 ポリイミド系樹脂組成物

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59170122A (ja) * 1983-03-14 1984-09-26 イ−・アイ・デユポン・デ・ニモアス・アンド・カンパニ− 溶融−融合可能なポリイミド
JPS6250372A (ja) * 1985-08-29 1987-03-05 Mitsui Toatsu Chem Inc 耐熱性接着剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013129629A1 (ja) 2012-02-29 2013-09-06 株式会社ブリヂストン タイヤ
WO2013129628A1 (ja) 2012-02-29 2013-09-06 株式会社ブリヂストン タイヤ
WO2022025274A1 (ja) 2020-07-31 2022-02-03 積水化成品工業株式会社 熱可塑性樹脂発泡体、熱可塑性樹脂発泡シート、繊維強化樹脂複合体、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法、熱可塑性樹脂発泡成形体、熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法、及び発泡樹脂複合体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01221430A (ja) 1989-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920010150B1 (ko) 열안정성이 양호한 폴리이미드의 제조방법
JP2596565B2 (ja) 熱安定性の良好なポリイミドおよびその製造方法
KR920006366B1 (ko) 폴리이미드의 제조방법
JP2624852B2 (ja) ポリイミドの製造方法
JP2596566B2 (ja) 熱安定性の良好なポリイミドおよびその製造方法
JP2599171B2 (ja) 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法
JP3638398B2 (ja) 加工性・接着性に優れる耐熱性樹脂組成物
JP2606914B2 (ja) 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法
JPH0218419A (ja) 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法
JP2606912B2 (ja) 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法
JP2748992B2 (ja) 結晶性ポリイミドおよびその製造方法
JP2564636B2 (ja) 成形加工性良好なポリイミドの製造方法
JP2565556B2 (ja) 成形加工性良好なポリイミドの製造方法
JP2606913B2 (ja) 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法
JP2825510B2 (ja) 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法
JP2563548B2 (ja) 成形加工性良好なポリイミドの製造方法
JPH0551617B2 (ja)
JP2769497B2 (ja) 溶融成形用ポリイミドの製造方法
JPH05320339A (ja) 熱安定性良好なポリイミドおよびその製造方法
JP2563547B2 (ja) 成形加工性良好なポリイミドの製造方法
JP2558339B2 (ja) 成形加工性良好なポリイミドの製造方法
JP3327920B2 (ja) 成形加工性の良好なポリイミドの製造方法
JP2672960B2 (ja) 熱安定性の良好なポリイミドの製造方法
JPH0551616B2 (ja)
JP3083215B2 (ja) 溶融流動性の良好なポリイミドの製造方法