JP2530919B2 - ポリイミド - Google Patents

ポリイミド

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JP2530919B2 JP1297518A JP29751889A JP2530919B2 JP 2530919 B2 JP2530919 B2 JP 2530919B2 JP 1297518 A JP1297518 A JP 1297518A JP 29751889 A JP29751889 A JP 29751889A JP 2530919 B2 JP2530919 B2 JP 2530919B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なポリイミドに関する。
特に、高耐熱性の成形加工性良好なポリイミドに関す
る。
〔従来技術〕
従来から、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合
物との反応によって得られるポリイミドは、種々の優れ
た物性や良好な耐熱性のために、今後も耐熱性が要求さ
れる分野に広く用いられることが期待されている。
従来開発されたポリイミドには優れた特性を示すもの
が多いが、優れた耐熱性を有するけれども加工性に乏し
いとか、また加工性向上を目的として開発された樹脂は
耐熱性、耐溶剤性に劣るなど性能に一長一短があった。
例えば、式(II) で表される様な基本骨格からなるポリイミド(デュポン
社製;商標Kapton,Vespel)は明瞭なガラス転移温度を
有せず、耐熱性に優れたポリイミドであるが、成形材料
として用いる場合に加工が難しく、焼結成形などの手法
を用いて加工しなければならない。また電気電子部品の
材料として用いる際に寸法安定性、絶縁性、はんだ耐熱
性に悪影響を及ぼす吸水率が高いという性質がある。
また、式(III) で表される様な基本骨格を有するポリエーテルイミド
(ゼネラルエレクトリック社製;商標ULTEM)は加工性
の優れた樹脂であるが、ガラス転移温度が217℃と低
く、またメチレンクロリドなどのハロゲン化炭化水素に
可溶で、耐熱性、耐溶剤性の面からは満足のいく樹脂で
はない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の課題は、ポリイミドが本来有する優れた耐熱
性に加え、優れた加工性を有し、吸水率が低く、透明性
が良好で、しかも耐熱接着性に優れ、多目的用途に使用
可能なポリイミドを得ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、前記目的を達成するために鋭意検討し
た結果、高耐熱性のしかも成形加工性の良好な新規なポ
リイミドを見出した。
すなわち、本発明は、式(I) (式中、 Rは、 から成る群より選ばれた4価の基を示し、かつ2個のイ
ソプロピリデン基のこれらに挟まれたベンゼンとの結合
位置は1,3−位または1,4−位である。)で表される繰り
返し構造単位であり、該ポリイミド0.50gをp−クロル
フェノール/フェノール(重量比9/1)混合溶媒100mlに
加熱溶解した溶液の35℃における溶液粘度が0.56dl/g以
上、1.86dl/g以下であるポリイミドである。
本発明のポリイミドは、ジアミン成分として、式(I
V) で表される新規なエーテルジアミン、すなわち、1,4−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチ
ルベンジル]ベンゼンおよび/または1,3−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジ
ル]ベンゼンを用い、これと一種以上のテトラカルボン
酸二無水物とを重合させて得られる新規なポリイミドで
ある。
本発明のポリイミドは、1,4−ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン
および/または1,3−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼンをジアミン
成分として用いることを特徴とし、特に優れた加工性お
よび耐熱性を有するポリイミドである。
ちなみに、このジアミンと類似構造の下記式(V) で表されるエーテルジアミン、すなわち、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンと
ピロメリット酸二無水物とか得られるポリイミドは、30
0℃以上の高いガラス転移温度を有し、高温時での溶融
流動性が低く、接着力がほとんどなく加工性に乏しいこ
とが知られている(特開昭61−291669)。
さらに、本発明のポリイミドは、優れた耐熱性を有し
ていながら熱可塑性であるため加工性に優れており、本
発明のポリイミドの中には高耐熱性の溶融成形可能なポ
リイミドが含まれている。
さらに、本発明のポリイミドは低吸水性であり、前記
の優れた加工性を考え合わせると、宇宙・航空機用基
材、電気電子部品用基材として、さらには耐熱性接着剤
として極めて有用なポリイミドである。
なお、本発明のポリイミドは、前記のエーテルジアミ
ンを原料として用いるポリイミドであるが、このポリイ
ミドの良好な物性を損なわない範囲内で他のジアミンを
混合して使用することもできる。
混合して使用できるジアミンとしては、例えばm−フ
ェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェ
ニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミ
ノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェニル)エーテ
ル、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)エ
ーテル、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、ビス
(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェ
ニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−
アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニ
ル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)(4−アミ
ノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノフェニ
ル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホ
ン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)ス
ルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,3′
−ジアミノベンゾフェノン、3,4′−ジアミノベンゾフ
ェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′−ジア
ミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルメ
タン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタ
ン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
ブタン、2,2′−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3
−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−
アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、4,4′−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ビフェニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシ
ド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ス
ルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス〔4−(3−アミ
ノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、4,
4′−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル〕ジフェニルエーテル、4,4′−ビス〔3−(3−ア
ミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,
4′−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベン
ジル)フェノキシ〕ベンゾフェノン、4,4′−ビス〔4
−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキ
シ〕ジフェニルスルホン、ビス〔4−{4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェノキシ}フェニル〕スルホン、ビス
〔4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フ
ェニル〕スルホン等が挙げられ、これらは単独あるいは
2種以上混合して用いられるが。
本発明のポリイミドは次のような方法で得られる。す
なわち、まず、1,4−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼンおよび/ま
たは1,3−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−α,
α−ジメチルベンジル〕ベンゼンとテトラカルボン酸二
無水物とを有機溶媒中で重合させてポリアミド酸を得
る。
この方法で使用されるテトラカルボン酸二無水物は式
(VI) (式中、Rは、炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族が直
接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳
香族基から成る群より選ばれた4価の基を示す)で表さ
れるテトラカルボン酸二無水物である。すなわち、使用
されるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、エ
チレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボ
ン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物、ピロメリット酸二酸無水物、3,3′,4,4′−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベ
ンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物2,2−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロプロパン二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水
物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無
水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン
二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン
二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,
7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−
フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、ビス{4−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}スルフィ
ド二無水物、3,3′−(p−フェニレンジオキシ)ジフ
タル酸二酸無水物、4,4′−(p−フェニレンジオキ
シ)ジフタル酸二酸無水物、3,3′−(m−フェニレン
ジオキシ)ジフタル酸二酸無水物、4,4′−(m−フェ
ニレンジオキシ)ジフタル酸二酸無水物が挙げられる。
これらのテトラカルボン酸二酸無水物は、単独または
2種以上混合して用いられる。
この反応に用いる有機溶剤としては、例えば、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシア
セトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタ
ム、1,2−ジメトキシエタンビス(2−メトキシエチ
ル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エ
タン、ビス{2−(2−メトキシエトキシ)エチル}エ
ーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−
ジオキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシ
ドジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチル
ホスホルアミド、フェノール、o−クレゾール、m−ク
レゾール、p−クレゾール、m−クレゾール酸、p−ク
ロロフェノール、アニソールなどが挙げらる。また、こ
れらの有機溶剤は単独でもまたは2種以上混合して用い
ても差し支えない。
反応温度は、通常250℃以下、好ましくは50℃以下で
ある。
反応圧力は、特に限定されず、常圧で充分実施でき
る。
反応時間は、使用するテトラカルボン酸二無水物、溶
剤の種類、反応温度により異なり、通常下記式(VII)
で表されるポリイミドアミド酸の生成が完了するのに充
分な時間反応させる。通常4〜24時間で充分である。
このような反応により、下記式(VII)の繰り返し構
造単位を有するポリイミド酸が生成される。
(式中、Rは前記と同じ意味を示す) このポリアミド酸を100〜400℃に加熱脱水するか、ま
たは通常用いられるイミド化剤を用いて、化学イミド化
することにより、下記式(I)の繰り返し構造単位を有
する対応するポリイミドが得られる。
(式中、Rは前記と同じ意味を示す) 一般的には低い温度でポリイミド酸を生成させた後
に、さらにこれを熱的または化学的にイミド化すること
が行われている。
しかし、ポリアミド酸の生成と熱イミド化反応を同時
に行ってポリイミドを得ることもできる。
すなわち、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンおよび/ま
たは1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,
α−ジメチルベンジル]ベンゼンとテトラカルボン酸二
無水物とを、有機溶媒中に懸濁または溶解させた後、加
熱下に反応を行い、ポリアミド酸の生成と脱水イミド化
を同時に行わせて上記式(I)の繰り返し構造単位を有
するポリイミドを得ることもできる。
上記の反応の実施に際して、分子量調節剤または分子
末端封止剤としてジカルボン酸無水物および/またはモ
ノアミン化合物を添加、共存させることもある。
この場合、ジカルボン酸無水物および/またはモノア
ミン化合物の添加量は特に限定されず、通常、主原料モ
ノマーの1モルに対して、0.001〜1.0モル程度が一般的
である。
ジカルボン酸無水物および/またはモノアミン化合物
を添加して反応させる方法としては、 (イ)テトラカルボン酸二無水物と、1,4−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジ
ル]ベンゼンおよび/または1,3−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼ
ンを反応させた後に、ジカルボン酸酸無水物および/ま
たはモノアミン化合物を添加して反応を続ける方法、 (ロ)1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンおよび/または1,
3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジ
メチルベンジル]ベンゼンにジカルボン酸無水物を加え
て反応させた後、テトラカルボン酸二無水物を添加し反
応を続ける方法、 (ハ)テトラカルボン酸二無水物にモノアミン化合物を
反応させた後、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンおよび/ま
たは1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,
α−ジメチルベンジル]ベンゼンを添加して反応を続け
る方法、 (ニ)1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンおよび/または1,
3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジ
メチルベンジル]ベンゼン、テトラカルボン酸二無水
物、ジカルボン酸酸無水物および/またはモノアミン化
合物を同時に添加し反応させる方法などいずれの方法を
とっても差し支えない。
また、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンおよび/または1,
3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジ
チルベンジル]ベンゼンとテトラカルボン酸二無水物、
ジカルボン酸酸無水物および/またはモノアミン化合物
とを有機溶媒中に懸濁または溶解させた後、加熱し、ポ
リイミドの前駆体であるポリアミド酸の生成と、同時に
イミド化を行うことにより、ポリイミドを得ることも可
能である。
上記の方法で添加するジカルボン酸無水物としては、
例えば、無水フタル酸、2,3−ベンゾフェノンジカルボ
ン酸無水物、3,4−ベンゾフェノンジカルボン酸無水
物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水
物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水
物、2,3−ビフェニルジカルボン酸無水物、3,4−ビフェ
ニルジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニル
フェニルスルホン無水物、3,4−ジカルボキシフェニル
フェニルスルホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニル
フェニルスルフィド無水物、3,4−ジカルボキシフェニ
ルフェニルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカル
ボン酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、
1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラセ
ンジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン
酸無水物、1,9−アントラセンジカルボン酸無水物等が
挙げられる。
また、モノアミン化合物としては、例えば、アニリ
ン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジ
ン、2,3−キシリジン、2,4−キシリジン、2,5−キシリ
ジン、2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キシ
リジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p
−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモア
ニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、m
−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、o−アミノフ
ェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノー
ル、o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジ
ン、o−フエネチジン、m−フエネチジン、p−フェネ
チジン、o−アミノベンツアルデヒド、m−アミノベン
ツアルデヒド、p−アミノベンツアルデヒド、o−アミ
ノベンゾトリフルオリド、m−アミノベンゾトリフルオ
リド、p−アミノベンゾトリフルオリド、o−アミノベ
ンゾニトリル、m−アミノベンゾニトリル、p−アミノ
ベンゾニトリル、2−アミノビフェニル、3−アミノビ
フェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェニル
フェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエーテ
ル、4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−アミノ
ベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミ
ノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルスルフ
ィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4−ア
ミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェニル
フェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルスルホ
ン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナフチ
ルアミン、β−ナフチルアミン、1−アミノ−2−ナフ
トール、2−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−1
−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、5−アミ
ノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトール、8
−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナフトー
ル、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセ
ン、9−アミノアントラセン等が挙げられる。
すなわち、従来公知の手法を用いて上記(I)式の繰
り返し構造単位を有するポリイミドが得られる。
また、本発明のポリイミドを溶融成形に供する場合、
本発明の目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミ
ド、変性ポリフェニレンオキシドなどを目的に応じて適
当量を配合することも可能である。
また、さらに通常の樹脂組成物に使用する次のような
充填剤などを、発明の目的を損なわない程度で用いても
よい。すなわち、グラファイト、カーボランダム、ケイ
石粉、二硫化モリブデン、フッ素樹脂などの耐摩耗性向
上剤、ガラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、炭化ケ
イ素繊維、カーボンウイスカー、アスベスト、金属繊
維、セラミック繊維などの補強材、三酸化アンチモン、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどの難燃性向上
剤、クレー、マイカなどの電気的特性向上剤、アスベス
ト、シリカ、グラファイトなどの耐トラッキング向上
剤、硫酸バリウム、シリカ、メタケイ酸カルシウムなど
の耐酸性向上剤、鉄粉、亜鉛粉、アルミニウム粉、銅粉
などの熱電導度向上剤、その他ガラスビーズ、ガラス
球、タルク、ケイ藻土、アルミナ、シラスバルン、水和
アルミナ、金属酸化物、着色料などである。
〔実施例〕
以下、本発明を合成例、実施例および比較例を用い具
体的に説明する。
合成例1 撹拌機、還流冷却器、温度計、デイーン・スターク水
分離器および窒素導入管を装着した反応容器に水分除去
処理を行ったN,N−ジメチルホルムアミド1410g、1,4−
ビス(4−ヒドロキシ−α,α−ジメチルベンジル)ベ
ンゼン207.6g(0.6mol)、4−クロロニトロベンゼン19
3.7g(1.23mol)、炭酸カリウム248.8g(1.8mol)を装
入し、トルエン50gを添加する。ついでこの混合液を加
熱し140〜150℃の温度に保ちながら5時間撹拌を続け反
応を行った。反応により生成する水はトルエンとの共沸
により順次除去した。
反応終了後濾過を行い、無機塩を除去した後、濾液を
再び加熱し90〜95℃の温度に保ちながら210gの水を2時
間かけて滴下し、1,4−ビス(4−(4−ニトロフェノ
キシ)−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼンを晶出さ
せた。この溶液を徐冷した後、この淡黄色結晶を濾別
し、N,N−ジメチルホルムアミドとメタノールの混合溶
液で洗浄した後1のメタノールでスラッジ洗浄し、濾
過、乾燥したところ335gの淡黄色粉末を得た。
高速クロマトグラフィーによる純度は99.3%であっ
た。
その他の分析結果を以下に示す。
融点 186.5〜188.5℃ 元素分析値 C N H 計算値(%) 73.47 4.76 5.44 分析値(%) 73.28 4.96 5.56 IR(KBr錠剤法) 1330,1500cm-1(ニトロ基) 1240cm-1(エーテル結合) 以上により得られた1,4−ビス[4−(4−ニトロフ
ェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン294g
(0.5mol)、N,N−ジメチルホルムアミド1175g、5%Pd
/C触媒17.5gを撹拌器、温度計を備えた密閉型還元反応
器に挿入し、激しく撹拌しながら水素ガスを導入した。
反応温度30〜40℃で4時間反応を続けたところ67.2
の水素を吸収し、それ以上の吸収が認められなかったの
で反応を終了した。
反応終了後、室温おいて濾過を行い、Pd/C触媒を濾別
した。
得られた反応溶液を80〜90℃に加熱し、同温度に維持
しながら500gの水を2.5時間かけて滴下し、1,4−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベ
ンジル]ベンゼンを晶出させた。
この反応液を徐冷した後、得られた白色結晶を濾別
し、N,N−ジメチルホルムアミドとメタノールとの混合
溶液で洗浄した後メタノールで洗浄して、乾燥したとこ
ろ242.8gの1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンを得た。高速液
体クロマトグラフィによる純度は99.2%であった。(通
算収率88.3%) その他の分析結果を以下に示す。
融点 189〜190.5℃ 元素分析値 C N H 計算値(%) 81.82 5.30 6.82 分析値(%) 81.90 5.21 6.75 IR(KBr錠剤法) 1620,3320〜3430cm-1(アミノ基)、1230cm-1(エーテ
ル結合) 合成例2 撹拌機、還流冷却器、温度計、デイーン・スターク水
分離器および窒素導入管を装着した反応容器に水分除去
処理を行ったN,N−ジメチルホルムアミド600g、1,3−ビ
ス(4−ヒドロキシ−α,α−ジメチルベンゼル)ベン
ゼン207.6g(0.6mol)、4−クロロニトロベンゼン193.
7g(1.23mol)、炭酸カリウム248.8g(1.8mol)を装入
し、トルエン50gを添加する。ついでこの混合液を加熱
し140〜150℃の温度を保ちながら5時間撹拌を続け反応
を行った。反応により生成する水はトルエンとの共沸に
より順次除去した。
反応終了後濾過を行い、無機塩を除去した後、濾液を
再び加熱し90〜95℃の温度に保ちながら260gの水を2時
間かけて滴下し、1,3−ビス[4−(4−ニトロフェノ
キシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンを晶析さ
せた。この溶液を徐冷した後、この淡黄色結晶を濾別
し、N,N−ジメチルホルムアミドとメタノールの混合溶
媒で洗浄した後1のメタノールでスラッジ洗浄し、濾
過、乾燥したところ328gの淡黄色粉末を得た。
高速液体クロマトグラフィーによる純度は99.1%であ
った。
その他の分析結果を以下に示す。
融点 154.5〜156℃ 元素分析値 C N H 計算値(%) 73.47 4.76 5.44 分析値(%) 73.34 4.79 5.20 IR(KBr錠剤法) 1330,1490cm-1(ニトロ基) 1230cm-1(エーテル結合) 以上により得られた1,3−ビス[4−(4−ニトロフ
ェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン294g
(0.5mol)を撹拌器、温度計、還流冷却器、および滴下
ロートを装着した反応容器に挿入し、メチルセロソルブ
1500g、活性炭29.4g、塩化第二鉄・6水和物2.9gと混合
し100〜105℃を保ちながら3時間撹拌を続けた。
ついで、同温度を保ちながら80%ヒドラジン・1水和
物150.2gを3時間撹拌かけて滴下した。
さらに同温度に於て1時間熟成した後、熱濾過により
固形物を除去し、濾液を濃縮した後、イソプロピルアル
コールにより再結晶したところ、目的物である1,3−ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチル
ベンジル]ベンゼンの白色結晶を得た。
この白色結晶を濾過し、イソプロピルアルコールで洗
浄した後乾燥して、228.5gの1,3−ビス(4−(4−ア
ミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼ
ンを得た。
高速クロマトグラフィによる純度は99.0%であった。
(通算収率81.4%) その他の分析結果を以下に示す。
融点 103〜105.5℃ 元素分析値 C N H 計算値(%) 81.82 5.30 6.82 分析値(%) 81.86 5.22 6.45 IR(KBr錠剤法) 1620,1340〜1440cm-1(アミノ基)、1240cm-1(エーテ
ル結合) 実施例1 撹拌機、還流冷却器、水分離器および窒素導入管を備
えた容器に、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン15.84g(0.
03モル)、ピロメリット酸二無水物6.213g(0.0285モ
ル)、無水フタル酸0.444g(3×10-3モル)、γ−ピコ
リン0.83g、m−クレゾール208gを装入し、窒素雰囲気
下において撹拌しながら145℃まで加熱昇温した。この
間、約1ccの水の留出が確認された。さらに140〜150℃
で4時間反応を行なった。その後、室温まで冷却し、約
100gのメチルエチルケトンに排出した後、ポリイミド粉
を濾別した。このポリイミド粉をメチルエチルケトンで
洗浄した後、180℃で24時間減圧乾燥して21.2g(収率9
8.5%)のポリイミド粉を得た。かくして得られたポリ
イミド粉の対数粘度は、0.7dl/gであった。
なお、対数粘度は、ポリイミド粉0.50gをp−クロル
フェノール/フェノール(重量比9/1)混合溶媒100mlに
加熱溶解した後、35℃において測定した値である。この
ポリイミド粉のガラス転移温度は246℃であり、融点は3
40℃(DSC法により測定)、空気中での5%重量減少温
度は530℃(DTA−TG法により測定)であった。
また、このポリイミド粉の赤外吸収スペクトル図を第
1図に示す。このスペクトル図ではイミド特性吸収帯で
ある1780cm-1と1720cm-1付近およびエーテル結合の特性
吸収帯である1240cm-1付近の吸収が顕著に認められた。
また、得られたポリイミド粉の元素分析値は以下の通
りであった。
元素分析値 C N H 計算値(%) 77.83 3.92 4.80 分析値(%) 77.86 3.93 4.77 このポリイミド粉は、メチレンクロリド、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素溶剤には全く不溶であった。
本実施例で得られたポリイミド粉末の溶融粘度を高化
式フローテスター(島津製作所CFT−500)を使用し、10
0kgの荷重および直径0.1cm、長さ1cmのオリフィスを用
い測定した。400℃における溶融粘度は13200ポイズ、42
0℃では7600ポイズであった。ここに得られたストラン
ドは共に赤褐色透明の可撓性に富んだものであった。
比較例1 前記式(III)で表されるポリイミドであって、 市販されているウルテム1000(ULTEM1000;ゼネラルエレ
クトリック社商品名)のペレットをメチレンクロライド
に溶解させたところ20重量%以上も溶解した。
実施例2 1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α
−ジメチルベンジル]ベンゼンの代わりに、1,3−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベ
ンジル]ベンゼンを用いて実施例1と同様にしてポリイ
ミド粉21.1g(収率98%)を得た。得られたポリイミド
粉の対数粘度は、0.56dl/gであった。
また、このポリイミド粉のガラス転移温度は、236℃
であり、融点は292℃、空気中での5%重量減少温度は5
28℃であった。
また、このポリイミド粉の赤外吸収スペクトル図を第
2図に示す。このスペクトル図ではイミド特性吸収帯で
ある1780cm-1と1720cm-1付近およびエーテル結合の特性
吸収帯である1240cm-1付近の吸収が顕著に認められた。
また、得られたポリイミド粉の元素分析値は以下の通
りであった。
元素分析値 C H N 計算値(%) 77.83 4.80 3.92 分析値(%) 77.80 4.82 3.90 実施例3 撹拌機、還流冷却器、水分離器および窒素導入管を備
えた容器に、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン5.28g(0.0
1モル)、N,N−ジメチルアセトアミド42.27gを装入し、
室温で窒素雰囲気下にピロメリット酸二無水物2.16g
(0.099モル)を溶液温度の上昇に注意しながら分割し
て加え、室温で約20時間かきまぜた。かくして得られた
ポリイミド酸の対数粘度は、1.86dl/gであった。
なお、対数粘度はN,N−ジメチルアセトアミドを溶媒
とし、0.5g/100ml溶媒、35℃で測定した値である。
このポリアミド酸溶液の一部を取りガラス板上にキャ
ストした後、100℃、200℃および300℃で各々1時間加
熱して厚さ約25μmのポリイミドを得た。
このポリイミドフイルムの引っ張り強さは13.8kg/m
m2、引っ張伸び率は8.0%であった(測定法はASTM D−8
82に拠る。以下同様)。またこのポリイミドフィルムの
ガラス転移温度は257℃であった(TMA針入法で測定、以
下同様)。さらに、このフィルムを23.5℃下において24
時間水に浸せきした際の吸水率は0.62%であった(測定
法はASTM D570−63に拠る。以下同様)。
比較例2 前記式(III)で表されるポリイミドであって、市販
されているカプトン100H(Kapton 100H;デユポン社商品
名)を用い実施例3と同様の方法で吸水率を測定したと
ころ2.9%であった。
実施例4 1,4−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)−α,α
−ジメチルベンジル)ベンゼンのかわりに、1,3−ビス
(4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベ
ンジル)ベンゼンを用いて実施例3と同様にして対数粘
度1.75dl/gのポリアミド酸を得た。
このポリアミド酸溶液の一部を取りガラス板上にキャ
ストした後、100℃、200℃および300℃で各々1時間加
熱して厚さ約25μmのポリイミドフイルムを得た。
このポリイミドフイルムの引張り強さは12.0kg/mm2
引っ張り率は6.0%であった。
また、ガラス転移温度は245℃、吸水率は0.68%であ
った。
実施例5〜12 実施例3および4において、使用するテトラカルボン
酸二酸無水物の種類を代えて、同様に行い、得られたポ
リイミドフイルムの物性を実施例3および4と併せて表
1に示す。
発明の効果 本発明のポリイミドは、本来有する優れた耐熱性に加
え、優れた加工性を有し、吸水率が低く、耐溶剤性の優
れた全く新規なポリイミドである。
すなわち、本発明は多目的用途に使用可能な新規なポ
リイミドを提供するものとして産業上極めて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明のポリイミドの赤外吸収スペクトルであ
り、第1図は実施例1で得られたポリイミド粉の赤外吸
収スペクトル、第2図は実施例2で得られたポリイミド
粉の赤外吸収スペクトルである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) (式中、Rは、 から成る群より選ばれた4価の基を示し、かつ2個のイ
    ソプロピリデン基のこれらに挟まれたベンゼンとの結合
    位置は1,3−位または1,4−位である。)で表される繰り
    返し構造単位であり、該ポリイミド0.50gをp−クロル
    フェノール/フェノール(重量比9/1)混合溶媒100mlに
    加熱溶解した溶液の35℃における溶液粘度が0.56dl/g以
    上、1.86dl/g以下であるポリイミド。
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