JP2532592B2 - 鉛筆ぺんを用いた記録装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は鉛筆芯を有する鉛筆ペンを用い、媒体上に鉛
筆芯による記録を行なう自動記録装置、特に外部制御装
置からの指令信号に基づき所定の作図をペンを用いて作
成する記録装置に関する。

［従来の技術］ このような記録装置は、例えばCAD装置に接続されて
用いられることが多く、精密な作図の迅速な作成が可能
であるという理由から広く採用されている。

従来、この種記録装置においては、製図用インクペン
を用いたものが一般的であつた。しかしながら、このイ
ンクペンは消去できず訂正等が困難であつたため、消去
可能なペンを用いるものが強く望まれている。このた
め、最近のこの種記録装置においては、消去可能なペン
すなわち鉛筆ペンを搭載する機器が増加している。

ところで、このような鉛筆ペンとしては、従来次の方
法のものがあつた。

すなわち、筆記用具としての鉛筆ペンと同時に鉛筆芯
を把持釈放する芯チヤツク機構と、この芯チヤツク機構
の芯チヤツク部を開放するノツク機構とを有していた
が、記録装置の構造上の制約から鉛筆芯を一本保持する
ものしかなかつた。すなわち、この種鉛筆ペンを有した
記録装置においては、作図品質を高度に維持する必要が
あるため、上記芯チヤツク機構の把持釈放動作は常に定
位置で行われるよう構成される。普通の鉛筆ペンのよう
に把持開放動作において大きな繰り出しストロークを得
るよう構成した場合、関連する各部のクリアランスを精
密に設定しなければガタが生じ結果的に作図品質が低下
してしまう。各部のクリアランスを精密に設定すること
は困難であつた。

このように、従来の鉛筆ペンにおいては、鉛筆芯をた
だ一本しか保持することしか出来なかつたため、複数本
の鉛筆芯を用いなければ描けないような筆記距離の長い
記録を連続して自動記録することは不可能であつた。

このような不都合を解決する方式としては、主とし
て、従来２つの方式があつた。

第１の方式は、特開昭61−235199号に開示された方式
である。この方式は、上述したようなただ一本の鉛筆芯
を保持する鉛筆ペンを複数本用意し、現在、記録を行つ
ている鉛筆ペンの鉛筆芯が消耗し、もはや、記録を続行
することが不可能となつた時、装置の所定位置に格納さ
れている上記複数本の鉛筆ペンと自動的に交換して、筆
記距離の長い記録を自動的に、かつ、連続して記録可能
にするものである。

しかしながら、このような方式では、例えば、記録の
途中での記録線の変化を避けるために、同種の鉛筆ペン
を複数個用意することが必要となり、ムダが多くなつて
しまう欠点があつた。

もう１つの方式としては、特開昭61−235200号に開示
された方式がある。この方式は、媒体上に記録を行うた
め移動可能なペンブロツク上に、複数個の鉛筆芯をその
円周に沿つて等間隔に保持した円筒形状の多芯カートリ
ツジ、この多芯カートリツジに保持された特定の鉛筆芯
を押し出す芯押し棒、前記複数個の鉛筆芯から特定の鉛
筆芯を選択する選択機構および芯押し棒駆動手段を構成
している。これらの構成を有機的に動作させることによ
り自動的に、かつ、連続して記録を行うことができる。

しかしながら、この装置においては、装置が大掛かり
になるだけでなく、ペンブロツク上に各種の装置を搭載
するので、この負荷が大きくなつてしまい記録速度等の
装置性能に影響を与え兼ねない欠点があつた。

また、上述の従来技術のほかに、特殊なものとして実
開昭56−115,294号に開示された装置がある。この装置
は、鉛筆ペンを保持する画線ヘツドを有していて、この
画線ヘツドでもつて鉛筆芯による記録を行うとともに、
消耗の度が過ぎて不要になつた鉛筆芯を排除するように
構成されている。このように鉛筆芯の排除機構を設けて
いるので、長時間にわたる自動記録に容易に対応できる
という利点がある。

しかしながら、上記の従来装置においては、鉛筆芯の
排芯機構、具体的にはソレノイドが媒体上を移動する画
線ヘツドに搭載されているので、画線ヘツドがその分重
くなつてしまう。従つて、画線ヘツドを駆動する駆動機
構が大型化してしまう欠点があるだけでなく、描画性能
特に描画速度を向上させたい場合などのように、装置全
体を堅牢に構成する必要がある。

［発明の目的及び構成（作用）の概要］ そこで、本発明は、従来技術における叙上の問題点の
解決に指向するもので、その目的とするところは、複数
本の鉛筆芯を保持し自動的に繰り出し及び排出を行なう
ことのできる、効率の良い鉛筆ペンを有する記録装置を
実現することにある。

本発明はまた、排芯ホルダを設け、この排芯ホルダで
鉛筆ペンの残芯を除去し、かつ、この残芯を処理する残
芯処理部を設けることによつて、効率的な鉛筆による記
録を行うことのできる記録装置を提供することを目的と
する。

本発明の他の目的は、鉛筆ペンの給排芯を行う給排芯
機構を設けることにより、長時間にわたつて効率よく鉛
筆ペンによる記録を行うことのできる記録装置を提供す
ることにある。さらに本発明の目的は、一本の鉛筆ペン
のみで連続記録を行うことができる、鉛筆ペンを有する
記録装置を提供することである。

叙上の目的を達成するため、本発明においては、複数
の鉛筆芯を保持し、この鉛筆芯を一本づつ取り出し給排
芯するための手段を設けたもので、さらに詳しくいえ
ば、鉛筆ペンのチヤツクを把持開放する手段と、鉛筆ペ
ンの鉛筆芯変位機構を上下動する手段とを有し、この両
手段を交互に作用させるものである。

まず、初期状態においては、鉛筆ペンの芯タンクには
複数本の鉛筆芯が保持されている。芯タンクから一本の
芯（第１の芯）が鉛筆ペンの芯通路に取り込まれる。こ
の状態で芯チヤツク機構を開放し鉛筆芯を把持させると
ともに、鉛筆芯変位機構を作用させ、この鉛筆芯を繰り
出し、記録を行う。第１の芯が消耗し芯チヤツク機構を
脱すると、最早、第１の芯での記録は行えなくなる。こ
の時、第２の鉛筆芯は芯通路に、すでに、入つており芯
チヤツク機構に保持されている。ここで、鉛筆芯変位機
構を一回上下動させると、第１の芯はその後端が第２の
芯の先端に当接しているので１上下動分繰り出される。
従つて、この状態においては、第１の芯の後端と第２の
芯の先端との間に１上下動分だけの空間が生じている。
次に、芯チヤツク機構を一回開放し、第２の芯の繰り出
しその先端を第１の芯の後端に当接させる。チヤツク機
構と鉛筆芯変位機構とを交互に作用することにより記録
不能となつた第１の芯を除去する。

［実施例］ そこで本発明の着想が具現された鉛筆ペンを用いる記
録装置の実施例を説明するに先立つて、まず、この記録
装置に用いられる鉛筆ペンの参考例の構成とその作用に
ついて、第11図および第12図を参照して説明する。

第11図において、11はノツク機構、12は芯チヤツク機
構、13は鉛筆芯変位機構、14はケースである。

ノツク機構11は複数本の鉛筆芯15を保持する芯タンク
111と、後述する芯チヤツク機構12と結合するためのノ
ツクスプリング112を有している。

芯チヤツク機構12は先割れしたチヤツク部材122とこ
のチヤツク部材122に取り付けられるボール123とチヤツ
クケース121および二つのチヤツクスプリング124,125を
有している。ここで126は衝撃吸収スプリングである。

鉛筆芯変位機構13は鉛筆ペン１の先端部に形成されて
おり、その所定の位置に適当な摩擦力を持つて鉛筆芯を
保持するゴム環131が設けられている。

内ケース141は芯チヤツク機構12を鉛筆ペン１の所定
の位置に位置づけるとともに鉛筆芯変位機構13を係止す
る。鉛筆芯変位機構13は上下にスライド可能に支持され
ており、結合スプリング132により結合される。

次に作用を説明する。

芯タンク111内に保持された複数本の鉛筆芯15は芯チ
ヤツク機構12の上部に形成された漏斗状部材127により
その芯通路内に一本づつ取りこまれる。この取り込まれ
た鉛筆芯15をここでは第１の鉛筆芯15aとする。ここ
で、ノツク機構11を１回または複数回上下動すなわち、
チヤツク部材122を開放および把持動作を行わせること
により第１の鉛筆芯15aは芯チヤツク機構12のチヤツク
部材122に把持される。この時、第１の鉛筆芯15aの先端
は、一般的には鉛筆芯変位機構13のゴム環131に当接し
ている。この状態で鉛筆芯変位機構13を上下動させるこ
とにより第１の鉛筆芯15aは徐々に繰り出される。この
ことを、さらに詳しく言えば、この鉛筆ペンのチヤツク
機構は、鉛筆芯を把持した状態においては、鉛筆芯を繰
り出す方向には比較的弱い保持力を有し、また、鉛筆芯
を押しもどす方向には極めて強い保持力を有するように
構成されている。従つて、鉛筆芯変位機構13が上方向に
移動する時には第１の鉛筆芯15aはチヤツク部材122に把
持されているので第１の鉛筆芯15aは変位せず、従つ
て、鉛筆芯変位機構13が第１の鉛筆芯15aに対して位置
を変化する。この状態から鉛筆芯変位機構13が元の位置
に復帰すると、ゴム環131の摩擦力により第１の鉛筆芯1
5aがその上下ストローク分だけ引き出される。

第１の鉛筆芯15aが鉛筆ペン１の先端から出ると記録
を行うことができる。記録に応じて第１の鉛筆芯15aが
消耗してその後端が芯チヤツク機構12を脱すると最早記
録を行うことができない。このような場合にはこの第１
の鉛筆芯15aを除去しなければならない。

この参考例の鉛筆ペン１の芯チヤツク機構12が記録品
質を良好に保つためその把持開放動作が定位置で行われ
る構成を有しているのでそれ自体鉛筆芯15を繰り出す作
用を有していない。従つて、第１の鉛筆芯15aが消耗し
芯チヤツク機構12を脱し、第２の鉛筆芯15aがそれぞれ
追随し芯チヤツク機構12に把持された状態でノツク機構
11を作用させたとしても第１の鉛筆芯15aを除去するこ
とはできない。ここで、第１の鉛筆芯15aは鉛筆芯変位
機構13のゴム環131に所定の摩擦力で支持されている。

今、第１の鉛筆芯15aと第２の鉛筆芯15bが第11の状態
すなわち、第１の鉛筆芯15aが芯チヤツク機構12を脱し
かつ第２の鉛筆芯15bが第１の鉛筆芯15aの後端に接した
状態にあるとする。ここで、鉛筆芯変位機構13を結合ス
プリング132に抗して所定量押し上げる。鉛筆芯変位機
構13の上昇とともにそのゴム環131の摩擦力により支持
された第１の鉛筆芯15aも所定量上昇しようとするが、
第１の鉛筆芯15aの後端に接する第２の鉛筆芯15bが芯チ
ヤツク機構12に把持された状態にあるので、第１の鉛筆
芯15aは上昇せずその位置にとどまる。そのため、第１
の鉛筆芯15aは鉛筆芯変位機構13に対し相対的に進出す
る。この時点で鉛筆芯変位機構13をもとの位置にもどせ
ば第１の鉛筆芯15aの後端と第２の鉛筆芯15bとの間に所
定量（鉛筆芯変位機構13の上昇分）の空間が生じる。こ
の状態でノツク機構11を押しさげる。芯チヤツク機構12
は開放され第２の鉛筆芯15bが重力により落下し第１の
鉛筆芯15aの後端に接する。次々とこの二つの動作すな
わち鉛筆芯変位機構13の押し上げ動作とノツク機構11の
押し下げ動作を行わせることにより第１の鉛筆芯15aを
除去することができる。

第12図はこの鉛筆ペン１を記録装置に搭載し実際に記
録を行う場合を模式的に示したものである。

第12図は第11図に示した鉛筆ペン１を簡略化して表現
したものであり、図中719は自動作図機等に設けられた
ストツパ、73は同じく記録面である。

なお、この図では、鉛筆ペン１が通常のアツプ状態す
なわち、鉛筆芯変位機構13が押し上げられていない位置
（第12図（ａ））にあり、かつ、鉛筆芯15が記録面73と
非接触状態にある時を初期状態としている。

通常の状態では第12図（ａ）に示すように鉛筆ペン１
はアツプ状態にある。ペンダウン命令により鉛筆ペン１
がダウンすると、鉛筆芯変位機構13がストツパ719に当
接する（第12図（ｂ））。さらにダウンすると、鉛筆芯
変位機構13は第11図で説明したように、押し上げられる
状態となり、結果的に鉛筆芯15が出てくる。さらにダウ
ンすることにより鉛筆芯15の先端が記録パネル73に当接
する（第12図（ｃ））。この状態で、記録パネル73上に
載置される記録紙（図示せず）に記録が行われる。そし
て、記録中に鉛筆芯15が摩耗すると、図示しない鉛筆ペ
ン１のアクチユエータの筆圧付与力（下方向への付勢
力）により第12図（ｄ）に示すように鉛筆ペン１が下が
り記録を続行することができる。

記録が終了し、鉛筆ペン１がアツプする際には、第12
図（ｅ）に示すように鉛筆芯変位機構13が徐徐に出てく
る。この状態は第11図を参照すれば鉛筆芯変位機構13が
鉛筆ペン１にもぐり込んだ状態から進出する状態となつ
ており、第12図（ｆ）のアツプが終了した段階で鉛筆芯
変位機構13のもぐり込みがなくなり同時に次の記録のた
めの鉛筆芯15が引き出される構成を有している。

第１図及び第２図を参照して本発明に従う第１の実施
例を説明する。

第１図におい、７は記録装置、71はペンブロツクすな
わちペンキヤリツジ、72はＹバー、73は記録パネル、75
は格納部ペンホルダである。ペンブロツク71はＹバー72
に支持され、記録パネル73上を移動可能に構成されてい
る。このペンブロツク71には記録ペンとして例えば鉛筆
ペン１が保持されており、図示しないCPUからのデータ
信号が表わす記録パネル上の座標位置において制御信号
によりそれに接離して、次々と所望の記録を行なう。格
納部ペンホルダ75には複数本の記録ペンが格納されてい
るが、現用の鉛筆ペンの鉛筆芯が消耗した場合に必要に
応じてその鉛筆ペン毎にスペアのそれと交換したり、あ
るいは、現用の鉛筆ペンに代えて他種の記録ペン、例え
ば色の異なる鉛筆ペンやボールペン等を記録ペンとして
用いて記録を行うためのものである。なお、格納部ペン
ホルダ751のフレーム78にはノツク板781が形成されてい
て、これにより鉛筆ペン１のノツク機構11を動作させ
る。

第１の実施例の要部の構成は第２図に示されているの
で、これを用いて鉛筆ペン１に対するノツク板781の作
用を説明し、ひいてこの実施例の動作を明らかにする。

ペンブロツク71は、基台711、アクチユエータ712、ペ
ンアーム713、ペンホルダ714、スライドベアリング71
5、ベアリング716および第12図の説明において示したス
トツパ719を有している。この場合、このストツパ719は
鉛筆芯変位機構13に当接して上下動させる第２係合部材
652としても動作する。ペンホルダ714には鉛筆ペン１が
保持されており、例えばソレノイドを含む電気機械アク
チユエータ712の付勢または消勢に応じてペンアーム713
を介して上下に駆動される。ペンブロツク71の下方に設
けられた第２係合部材652は鉛筆ペン１の鉛筆芯変位機
構13に当接し、ペンホルダ714の上下動にともなつて鉛
筆芯変位機構13を上下動する。

今、鉛筆ペン１の鉛筆芯15を除去する場合を説明す
る。Ｙバー72に支持されたペンブロツク71はCPUからの
データ信号により鉛筆ペン１を記録装置の所定位置に移
動せしめ、鉛筆ペン１のノツク機構11をノツク板781に
形成された第１係合部材651に当接する。この実施例に
おいては、鉛筆ペン１を上記データ信号により所定位置
に位置づける際には、アクチユエータ712に対してそれ
を付勢／消勢する場合の中間に相当する適宜の入力を与
えることによつて、鉛筆ペン１が通常のアツプ位置とダ
ウン位置に保持されるように構成している。従つて、こ
の鉛筆ペン１の移動時においては、鉛筆ペン１のノツク
機構および鉛筆芯変位機構13にはそれぞれの作用に必要
な制御信号は入力として付与されていない。さて、鉛筆
ペン１が所定位置に位置づけられると、電気機械アクチ
ユエータ712に制御信号の入力を与えて、鉛筆ペン１を
まずダウンさせ次にアツプさせる。これは第11図に示す
鉛筆芯変位機構13の上下動およびノツク機構11の上下動
すなわち芯チヤツク機構12の把持１釈放動作に該当す
る。従つて、この二つの上下動動作を交互に繰り返すこ
とにより、ペンホルダ714が現在有する鉛筆ペン１から
不要な鉛筆芯15を除去することができる。なお、第２図
の段差731は、このようにして鉛筆ペン１から排除され
た不要な鉛筆芯15を落下させるためのものである。

次に第３図を参照して本発明の第２の実施例について
説明する。

第３図に示す第２の実施例の記録装置は、先の第２図
の第１の実施例とほぼ同様の構成を有するものである
が、これと異なるところは、鉛筆ペン１のノツク機構11
に当接する第１係合部材651が設けられているのは、ペ
ンブロツク23それ自体の基台711に取付けたノツク板238
であつて、第１の実施例のように記録装置フレームに取
付けられたノツク板でない点である。この第２の実施例
では、その記録装置が通常の記録動作を行なう際のペン
アツプ位置は、鉛筆ペンが動き得る最も高い位置よりは
低い位置になるように設定されることはいうまでもな
い。つまり、通常の記録の際における鉛筆ペンのアツプ
動作によつては、ノツク板238により鉛筆ペン１のノツ
ク機構11が押し下げられない位置になされている。

なお、第２の実施例において不要な鉛筆芯を排除する
場合の作用効果は、第２図のそれと本質的には異らない
から、これについての説明は省略する。

本発明に従う記録装置の第３の実施例は、第４図及び
第５図に示される。

第４図において、７は記録装置、71はペンブロツク、
72はＹバー、73は記録パネル、66は給排芯機６の１つの
構成要素である給排芯ホルダ、75は記録パネルの１側縁
に設けられた格納部ペンホルダである。ペンブロツク71
はＹバー72に支持され、図示しないCPUからのデータ信
号に応じて記録パネル73上をXY方向に移動可能に構成さ
れている。このペンブロツク71の移動部ペンホルダ711
には例えば鉛筆ペン１が保持されていて、CPUからの制
御信号に応じて記録パネルに接離することにより所望の
記録を行うことは、前述の２つの実施例の場合と同様で
ある。格納部ペンホルダ75には異種または同種の複数本
の記録ペンが格納され必要に応じて交換使用される。格
納部ペンホルダ75に隣接して給排芯ホルダ66が形成され
ており、鉛筆ペン１を矢印ａ方向に移動することにより
給排芯ホルダ66のいずれかのホルダに保持させることが
でき、矢印ｂ方向の移動により給排芯ホルダ66に保持さ
れている鉛筆ペン１を取り出すことができる。すなわ
ち、給排芯ホルダ66と移動部ペンホルダ711との相対的
運動により、鉛筆ペン１が給排芯ホルダ66と移動部ペン
ホルダ711との間で交換される。この動作は通常のペン
交換動作と同様であつて、例えば特公昭59−400号に記
載された技術を使用することができる。

第５図は給排芯ホルダ６の動作を説明するので特に側
面から見た図を示している。

第５図に示す給排芯ホルダ６は排芯ホルダ基台61を有
している。この基台61にホルダフレーム611が取り付け
られており、さらにその右方部が給排芯ホルダ66として
形成されている。このフレーム611の所定位置にはソレ
ノイド64が装着され、このソレノイド64の作用軸641に
結合して可動部材65が設けられている。この可動部材65
はフレーム611に設けられたスライド軸653に沿つてスプ
リング654に抗して上下動し得るように支持されてい
る。そして、可動部材65の最下端部には、それと一体的
に形成された押し下げ片656を有するが、この押し下げ
片656は、ペンブロツク71に形成された押し下げ棒712に
係合して、可動部材65を押し下げる作用をなすものであ
る。さらに、可動部材65は、その上部及び下部にそれぞ
れ固着して設けられた第１の係合部材651及び第２の係
合部材652を有する。第１の係合部材651は、このフレー
ム611のペンホルダ66に鉛筆ペン１が保持された時、ノ
ツク機構12を開放する作用をなすものであり、また第２
の係合部材652は、鉛筆芯変位機構13に当接してこれを
押し上げる作用をなす。

さらに、この装置においては、この給排芯機６の下方
部に残芯処理部69が設けられている。この残芯処理部69
は装置に対し着脱可能な残芯受箱691と排芯ホルダ基台6
1に取り付けられるセンサ取付板671と、センサ67、残芯
受箱691を所定位置に位置決めする位置決め部材692を有
している。なお、残芯受箱691として記録装置に着脱自
在のものを使用するかわりに、残芯受箱691の一端を装
置に回動可能に係合し、ほぼ180゜回動させて残芯を記
録装置外に排出するように構成することもできる。

さて、第５図に示すようにペンブロツク71の移動部ペ
ンホルダ711に保持された鉛筆ペン１の鉛筆芯が摩耗し
てもはや鮮明な記録を行なうことができない状態になつ
た時には、記録装置の内部電気回路（図示せず）の指令
信号により排芯動作が開始する。ペンブロツク71は第４
図の矢印ａに示す移動を行い、鉛筆ペン１を給排芯機６
のひとつのペンホルダ66に保持させる。この時、ペンブ
ロツク71に設けられている押し下げ棒712により、給排
芯機６の可動部材65に形成された押し下げ片656が押し
下げられ、ペンブロツク71が退避した時、第２係合部材
652が鉛筆ペン１の鉛筆芯変位機構13に当接し、スプリ
ング654の上方向の付勢力により鉛筆芯変位機構13を押
し上げる。さらに、この時、第１係合部材651が鉛筆ペ
ン１のノツク機構11のフランジ113に当接可能な位置に
位置付けられている。

この状態で、ソレノイド64を所定回数オンオフ励磁す
る。可動部材65はこれにより上下に所定回数変位する。
かくして、第11図について先に説明したところと同様に
鉛筆ペン１のフランジ113と第１の係合部材651間、およ
び、鉛筆芯変位機構113と第２の係合部材652間のそれぞ
れの作用により、鉛筆ペン１の残芯を除去する動作とな
つて現われるのである。

このようにして、鉛筆ペン１から残芯が排芯される
と、この残芯は残芯落下穴693を通りセンサ67により検
出される。この検出動作は内部電気回路に送られ排芯動
作を終了する。

なお、この状態においては、第11図から明らかなよう
に、次の鉛筆芯が鉛筆ペン１の先端部に繰り出されてい
るのですぐに記録動作に移ることができる。

残芯は残芯受箱に収容される。

次に本発明に従う記録装置の第４の実施例について、 第６図（１）、（２）、第７図および第８図を参照し
て説明する。

第６図（１）は、特にこの実施例における機械系を示
し、同（２）はその電気系を示している。第６図
（１）、（２）に示すように、この実施例は記録媒体45
がＸ軸方向に移動し、キヤリツジ２がＹ軸方向に移動し
て所望の作図を行う記録装置である。記録媒体45は駆動
ローラ36とピンチローラ（図示せず）とにより移送され
るが、シート駆動回路34、シート駆動モータ35を介し
て、CPU制御される。同様にキヤリツジ２はペン駆動回
路30、ペン駆動モータ31を介してCPU制御されている。
さらに、この装置には、複数の記録ペンを保持するため
のターレツト５がキヤリツジ２の移動部ペンホルダと協
働して記録ペンを交換使用するため、所定の位置に設け
られている。ターレツト５は、複数の記録ペンから所望
の記録ペンを取り出せるよう回転駆動されるが、これも
また、ターレツト駆動回路38、ターレツト駆動モータ39
を介してCPU制御されている。このようなペン交換装置
は、実開昭58−154422号に例えば示されている。

さらに、この装置は、第11図において説明した鉛筆ペ
ン１を使用できるように給排芯機６を設けている。この
実施例における給排芯機６は、ターレツト５に協働して
動作する構成を有している。即ち、給排芯機６がターレ
ツト５と協働するよう給排芯機駆動回路40、給排芯機モ
ータ41を介してCPU制御され、ターレツト５と相対的に
移動して給排芯すべき鉛筆ペン１を取り込む。この動作
も先に述べたペン交換動作と同様の技術を利用できる。

第７図を参照して、この給排芯機６を説明する。

第７図に示す給排芯機６は第５図に示したものと本質
的に同一である。

ターレツト５から給排芯すべき鉛筆ペン１を給排芯機
６のペンホルダ66に取り込み、給排芯機６に設けられた
ソレノイド64により、上記ペンホルダ66を有する可動部
材65を上下動させる構成を備えている。鉛筆ペン１は、
この上下動するペンホルダ66により上下動されるので給
排芯機６の所定位置に固定された第１の係合部材651お
よび第２の係合部材652にそれぞれ、そのノツク機構11
および鉛筆芯変位機構13が当接する構成となつており、
結果的に、ノツク機構11を介した芯チヤツク機構12の把
持１釈放動作および鉛筆芯変位機構13の上下動の動作が
交互に行われる。

この給排芯機６は、本体シヤーシ61に取り付けられた
レール62に沿つて摺動する第１の摺動部材631と第２の
摺動部材632とを有している。第２の摺動部材632は、レ
ール62の上方に配置されており、第２の摺動部材632に
設けられている複数のローラ（図示せず）がレール62の
上面の溝を摺動する。第１の摺動部材631はその上方部
が第２の摺動部材632に結合されるとともに、レール62
の側面に沿つて配置されている。この第１の摺動部材63
1にはアクチユエータ64が所定位置に取り付けられてお
り、その作用軸641が上下可動部材65に結合している。
この上下可動部材65の右方端には、給排芯すべき鉛筆ペ
ン１を保有するためのペンホルダ66が設けられている。
従つて、アクチユエータ64を作用させることにより上下
可動部材65およびペンホルダ66を介して給排芯すべき鉛
筆ペン１を上下動させることができる。なお、この上下
可動部材65と第２摺動部材632とは、スプリング654によ
り結合されている。このため、アクチユエータ64が付勢
された時は、上下可動部材65、ひいて鉛筆ペン１は下方
の位置に移動し、また消勢された時は、スプリング654
により上下可動部材65、ひいて鉛筆ペン１は上位置に移
動する。さらに、もう一つのスプリング633により、こ
の上下可動体65と第２摺動部材632が結合されている。
このスプリング633は、その引つぱり力により、上下可
動体65の左方端を第２摺動部材632のローラに当接さ
せ、可動体65が上下動する際における回り止めの働きを
している。

第１摺動部材631の下方の突出部（上下可動体65のス
ライド軸の受板）の下面に第２の係合部材652が設けら
れ、鉛筆ペン１の鉛筆芯変位機構13に当接し、また、第
２摺動部材632の上方右端部分には第１の係合部材651が
設けられ、鉛筆ペン１のノツク機構11のフランジ113に
当接可能となつている。

さらに、第１摺動部材631の右方下端部にはセンサ取
付板671が取付けられており、排除された鉛筆芯または
新たに繰り出された鉛筆芯を検出する。この給排芯機６
の摺動はパルスモータ41によりシヤーシ61の反対側に設
けられている伝達部材（図示せず）を介して行われる。

今、装置のCPUが記録中の鉛筆ペン１に関し芯無しを
判定すると、作図を続行することはできないので、CPU
はペン駆動回路30、ターレツト駆動回路38に指令信号を
発し、この記録続行不可能な鉛筆ペン１をターレツト５
内に格納する。なお、この場合、ターレツト５に保持さ
れた別の記録ペンを取り込み同一または別の作図を行う
ように構成してもよい。

さて、ターレツト５内に保持された記録不可の鉛筆ペ
ン１は上述のCPUの指令信号に基づきターレツト駆動回
路38および給排芯機駆動回路40が動作し、給排芯機６の
ペンホルダ66に保持される。この保持動作は給排芯機６
がパルスモータ41により第７図右方向へ所定距離移動し
てターレツト５と協働して行われる。なお、ターレツト
５の下方部のペンキヤリツジ５はこの動作の際、給排芯
機６の移動にともなつて作用する部材（図示せず）がそ
のテーパ面521を押下げる。

このように、記録不可能の鉛筆ペン１を取り込んだ給
排芯機６は第７図に示す位置に後退した時、CPUの指定
信号に基づきアクチユエータ駆動回路43を介して電気機
械アクチユエータ（例えばソレノイド）64がオンオフ制
御され、給排芯動作が行われる。排出された鉛筆芯は芯
検出センサ67により検出される。さらに、この動作を行
い、新たな鉛筆芯が繰り出されてきたかどうかについて
も、このセンサ67で検出する。このセンサ検出信号はア
ンプ44を介して芯検出ロジツク回路４に送られ、「芯無
し」、「給芯完了」等を図示しない表示手段に表示す
る。

さて、このようにして、新たな鉛筆芯が繰り出される
と、給排芯機６は所定距離だけ後退し、スプリング684
により上方に付勢されている芯押し上げ部材683に係合
する。この芯押し上げ部材683は、ネジ681により、その
一端がシヤーシ61に回動可能に支持されている。また、
この芯押し上げ部材683はベアリング682がその上方に取
り付けられており、給排芯機６の第１摺動部材631底面
を摺動する。この底面は給排芯用ペンホルダ66に近接し
た位置においてテーパが形成されている。従つて、給排
芯機６が所定距離だけ後退すると芯押し上げ部材683が
スプリング684の付勢力により上方に押し上げられ、先
に述べた余分に繰り出された鉛筆ペン１の鉛筆芯を必要
な位置まで鉛筆ペン１内に押しもどす。なお、この場合
において、給排芯機６のソレノイド64は消勢状態になつ
ており、すなわち、鉛筆ペン１の芯チヤツク機構12が開
放されている状態なので、鉛筆芯は容易に鉛筆ペン１内
にもどすことができ、その芯長さを調整することが出来
る。

第８図は、この一連の動作をより詳しく説明するため
の動作フロー図である。

STEP1において、鉛筆芯が消耗して記録不可能となつ
た鉛筆ペン１をCPU22の制御の下で給排芯機６のペンホ
ルダ66に保持する。

次に、給排芯機６を第７図に示すようにパルスモータ
41によりCPU22の制御の下で後方つまり図の左方に移動
させ、給排芯動作位置に位置付ける（STEP2）。

この状態で、CPU22は、給排芯機６をコントロールす
る第６図（２）に示す芯検出ロジツク回路42を含むロジ
ツク回路にスタート信号を付与し、以後の動作をこのロ
ジツク回路にゆだねる。なお、CPU22はこの実施例にお
いては、この時点から別の動作を行うよう構成してい
る。（STEP3）。

さて、STEP4からは上述のロジツク回路の指令に基づ
く動作となる。STEP4では第７図に示す給排芯アクチユ
エータ（ソレノイド）64を１回動作すなわち、給排芯ホ
ルダ66に保持された鉛筆ペン１の芯チヤツク機構12（第
11図参照）の把持１釈放動作および鉛筆芯変位機構13の
上下動作をそれぞれ１回行なう。

STEP5において、不要な残芯が排出されたか否かにつ
いて第７図に示す芯検出センサ67による検出動作が開始
する。このSTEP5において排芯検知できなかつた場合に
はSTEP12へと進む。STEP12ではソレノイド64の動作回数
がＮ（所定回数）回動作したかどうかをチエツクし、Ｎ
回に達していない場合、STEP4にもどる。

Ｎ回に達した場合すなわち、Ｎ回ソレノイド64を動作
させたにもかかわらず排芯検知できない時には、STEP13
にすすみエラー信号がセツトされる。

さて、STEP5において、不要な残芯が排出されたこと
が確認されると、STEP6に進み、さらに、ソレノイド64
を１回動作する。

STEP7において、STEP6の動作により、芯たな鉛筆芯が
繰り出されたか否かを芯検出センサ67により検出する。
このSTEP7で新たな鉛筆芯の繰り出しが確認されない場
合にはSTEP8にすすみ、所定回数Ｍ回（Ｎ＝Ｍでも可）
の動作がソレノイド64により成されたかどうかをチエツ
クし、Ｍ回に至らない場合にはSTEP6にもどる。Ｍ回の
動作が成されたにもかかわらず、新たな鉛筆芯が繰り出
さない時にはSTEP13にすすみEMPTY信号をセツトする。

さて、STEP7において、新たな鉛筆芯が繰り出された
ことが芯検出センサ67により確認されると、STEP9にす
すむ。STEP9では、この給排芯動作を制御するロジツク
回路による給排芯動作が完了したことをCPU22に伝達す
るREADY信号をセツトする。後の動作はCPU22の制御の下
で行われる。

さて、STEP10では、CPU22からの信号により、給排芯
機６が所定量だけ後方つまり図の左方に移動し、第７図
に示すように芯押し上げ部材683により、繰り出された
鉛筆芯が所定の長さに調整される。

STEP11において、この給芯された鉛筆ペン１がターレ
ツト５を介してペンキヤリツジ２に保持され、所定の記
録が行われる準備が完了する。

最後に第９図（１）、（２）及び第10図を参照して、
本発明に従う記録装置の第５の実施例について説明す
る。

第９図（１）、（２）、第10図に示す第５の実施例
は、第６図（１），（２）〜第８図に示す第４の実施例
とほぼ同様に、記録媒体45がＸ軸方向に移動し、鉛筆ペ
ン１を保持するキヤリツジ２がＹ軸方向に移動する記録
装置に関するもので、先の実施例と異なる点は給排芯機
６の電気機械アクチユエータ64を用いることなく給排芯
動作を実現したものである。従つて、ここではこの相違
する点のみ説明する。

第10図を参照する。

給排芯機６のペンホルダ66はレール62に沿つて図示し
ないパルスモータにより摺動する摺動部材63に取り付け
られている。この摺動部材63には、鉛筆ペン１がこのペ
ンホルダ66に保持された時、そのノツク機構11の係合部
材に係合するレバー部材から成る第１の係合部材651が
形成されている。この第１の係合部材651はその中央後
方に盛り上がり部651qを有しており、さらに、後方端部
651pは回動可能に摺動部材63に保持されている。そし
て、この保持部（651e部）において、図示しないコイル
バネによりこの第１の係合部材651は常に上方に付勢さ
れている。また、この第１の係合部材651の盛り上がり
部651qには、図示しないシヤーシにその位置が固定され
たベアリング653が係合するよう保持されている。従つ
て、摺動部材63が前後に移動し、この盛り上がり部651t
とベアリング653とを係合または非係合にすることによ
り鉛筆ペン１のノツク機構11の上下動すなわち、芯チヤ
ツク機構12の把持１釈放動作を行わせることができる。

一方、鉛筆ペン１の鉛筆芯変位機構13に当接する第２
係合部材652が形成された芯押し板68はネジ681によりシ
ヤーシに回動可能に取り付けられており、スプリング68
4によりこれもまた上方に付勢されている。スプリング6
84の一端は芯押し板８に係止し、他の一端はシヤーシに
係止している。

さらにこの芯押し板８にはベアリング682が摺動部材6
3の下辺に沿うように取り付けられている。摺動部材63
の下辺には、突状部631tと凹部631sとが形成されてお
り、これらに係合することにより、その回動位置を変化
する。

さらに、この芯押し板８には芯押し上げ部材683がそ
の前方端に形成されている。

今、給排芯機６が第10図に示す位置にある時には、芯
押し板８の第２の係合部材652が鉛筆ペン１の鉛筆芯変
位機構13を押し上げ、かつ、第１係合部材がフリーとな
つている。

次に、給排芯機６が前方すなわち右方に進み、摺動部
材631の下辺突状部361tが芯押し板68のベアリング682の
直上に来た時、すなわち、摺動部材63の下辺突状部631t
が一点鎖線（ｅ）に示した位置から一点鎖線（ｄ）に示
した位置に来た時には、芯押し板８は、この突状部631t
により下方に押しさげられるので、鉛筆ペン１の鉛筆芯
変位機構13はフリーとなり、下端位置に下る。また、鉛
筆ペン１の上方の第１の係合部材651は、その盛り上が
り部651qがシヤーシに位置固定されたベアリングにより
押し下げられるので、結果的に鉛筆ペン１のノツク機構
11が押し下げられ、従つて、芯チヤツク機構12が開放さ
れる。

このように、この実施例においては、給排芯機６がCP
U22の制御の下でレール62に沿つて位置（ｅ）と位置
（ｄ）との間を移動することにより、鉛筆ペン１の芯チ
ヤツク機構12と鉛筆芯変位機構13とを相互に作用させる
ことができる。

この動作により、排出される不要な残芯は所定の位置
に設けられた芯検出センサ67により検出される。また、
さらに、この動作を行つたことによる新たな鉛筆芯の繰
り出しも、また、この芯検出センサ67により検出され
る。

この実施例においては、この芯検出センサ67は芯押し
上げ部材の所定の位置に取り付けられているが、シヤー
シの所定位置に設けることもできる。これらの場合、排
除された残芯の落下時、及び、新たな鉛筆芯の繰り出し
時において、この芯検出センサ67は鉛筆ペン１の直下の
位置に配置されなければならない。

さて、このようにして新たな鉛筆芯が繰り出される
と、給排芯機６は一旦後方に下がり、芯押し板68のベア
リング682を摺動部材631の凹部631sに係合させる。この
状態では、芯押し板68の芯押し上げ部材683が鉛筆ペン
１の繰り出された新たな鉛筆芯に当接し、その繰り出し
長さを調整する。この時にも、第１の係合部材651はそ
の盛り上がり部651qが位置固定のベアリング653に係合
され押し下げられているので、芯チヤツク機構12は開放
状態となつており、繰り出された鉛筆芯の調整の支障と
ならない。なお、この実施例においては、給排芯動作の
ためのソレノイドを有さないので、その電気的回路構成
は第９図（２）に示すようなものとなる。この場合、給
排芯機６を摺動する給排芯機駆動回路40と芯検出ロジツ
ク回路42とがCPU22の制御の下で協働する。

なお、図中、一点鎖線（ａ）で示す位置は、図示しな
いターレツト５との鉛筆ペンの取込み位置である。

［発明の効果］ 以上に説明したところから明らかなように、本発明に
よれば前述の目的従来技術の問題点が解決され、その目
的を有効に達成し、次の特有の効果がもたらされる。鉛
筆ペン１の給排芯を行う給排芯機構を設けているので、
長時間鉛筆記録を行なうことができる。

また、本発明によれば排芯ホルダを設け、この排芯ホ
ルダで鉛筆ペンの残芯を除去し、かつ、この残芯を処理
する残芯処理部を設けたので、効率的な鉛筆ペンによる
記録を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面第１図及び第２図は、本発明の鉛筆ペンによる
記録装置及び方法を具現した第１の実施例を説明するた
めのもので、第１図はその記録パネル上からみた主要部
の全体構成を示す頂面図、第２図は給排芯手段として働
くペンブロツク、及び、それと協働する装置との関係を
示す側面図である。 第３図は同じく第２の実施例について、特に給排芯手段
として働くペンブロツク及びそれと協働する装置との関
係を示す側面図である。 第４図及び第５図は同じく第３の実施例を説明するため
のもので、第４図はその記録パネル上からみた主要部の
全体構成を示した頂面図であり、第５図は特にペンブロ
ツク、給排芯機ならびにそれらと協働する装置との関係
を示す側面図である。 第６図（１），（２）、第７図及び第８図は同じく第４
の実施例を説明するためのもので、第６図（１）はこの
実施例における機械系の配置関係を示す概念図、第６図
（２）はその電気系のブロツク図、第７図は特にペンブ
ロツク、給排芯機ならびにそれらと協働する装置との関
係を示した斜視図、第８図はこの実施例の動作説明図の
フローチヤートである。 第９図（１），（２）及び第10図は同じく第５の実施例
を説明するためのもので、第９図（１）はこの実施例に
おける機械系の配置関係を示す概念図、第９図（２）は
その電気系のブロツク図、第10図は給排芯機、そのペン
ホルダならびにそれらと協働する装置との関係を示した
側面図である。 第11図は、本発明の記録装置及び方法で使用されるそれ
自体公知の鉛筆ペンの構成を示す側断面図である。第12
図（ａ）〜（ｆ）は、第11図示の鉛筆ペンを有する記録
装置による実際の記録プロセスにおいて、その鉛筆芯と
記録パネル等相互間における経時的な関係を示した模式
図である。 図において、１……鉛筆ペン、11……ノツク機構、13…
…鉛筆芯変位機構、７……記録装置、71……ペンブロツ
ク（キヤリツジ）、72……Ｙバー、73……記録パネル、
75……格納部ペンホルダ、78……フレーム、781……ノ
ツク板、714……ペンホルダー、713……ペンアーム、71
2……電気機械アクチユエータ、711……基台、710……
移動部ペンホルダ、651……第１の係合部材、652……第
２の係合部材、６……給排芯機、66……給排芯機ペンホ
ルダ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 雅敏 東京都品川区西品川３―19―６ グラフ テック株式会社内 (72)発明者 吉川 孝道 東京都品川区西品川３―19―６ グラフ テック株式会社内 (72)発明者 中村 雅司 東京都品川区西品川３―19―６ グラフ テック株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−157000（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−80996（ＪＰ，Ｕ)

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の鉛筆芯を内蔵するとともに、記録に
   関わる鉛筆芯が消耗し記録不能となった時、当該記録不
   能となった不要芯を新たな鉛筆芯により相対的に押し出
   して前記不要芯を排出するとともに新たな鉛筆芯が供給
   されるよう構成された鉛筆ペンを用いた記録装置であっ
   て、 前記鉛筆芯を把持し、または釈放を行うための芯チャッ
   ク機構、該芯チャック機構に作動可能に連結されて鉛筆
   芯の把持／釈放を行わせるノック機構、および適当な摩
   擦力でもって前記鉛筆芯を保持するとともに、前記鉛筆
   ペンに対し相対的に変位可能な鉛筆芯変位機構を備えた
   鉛筆ペン、 前記鉛筆ペンを保持するとともに媒体上を移動し前記鉛
   筆ペンにより前記媒体に所望の記録を行うペンブロッ
   ク、 前記ペンブロックとの間で前記鉛筆ペンをそれぞれ交換
   保持することができるよう構成し、かつこの交換動作に
   より前記ペンブロックから前記鉛筆ペンを取込み保持し
   た際この鉛筆ペンのペン先下方に所定の空間が存在する
   よう構成するとともに前記鉛筆ペンの前記ノック機構に
   係合して、該ノック機構を介して前記芯チャック機構に
   鉛筆芯の把持／釈放を行わせる第１の係合手段と、前記
   鉛筆ペンの鉛筆芯変位機構に係合し該鉛筆芯変位機構を
   前記鉛筆ペンに対して相対的に変位させる第２の係合手
   段と、前記第１の係合手段と前記第２の係合手段とを前
   記鉛筆ペンのノック機構および鉛筆芯変位機構にそれぞ
   れ交互に作用させる電気機械アクチュエータとを有し、
   前記鉛筆ペンの不要芯を排出し、かつ新たな鉛筆芯を繰
   り出すための給排芯手段、 とを有し、 前記ペンブロックに保持された鉛筆ペンの給排芯動作
   は、前記鉛筆ペンを前記ペンブロックから前記給排芯手
   段に移し、前記鉛筆ペンのペン先下方に所定の空間が存
   在する状態で行われる構成としたことを特徴とする鉛筆
   ペンを用いた記録装置。
2. 【請求項２】請求範囲（１）記載の鉛筆ペンを用いた記
   録装置において、 前記ペンブロックと前記給排芯手段双方に対してそれぞ
   れ係合して前記鉛筆ペンを交換保持することが可能な複
   数の鉛筆ペンまたはその他のペンを保持可能なペン格納
   部を設け、前記ペンブロックに保持された鉛筆ペンの給
   排芯を行う際には、前記鉛筆ペンを前記ペンブロックか
   ら前記ペン格納部を介して前記給排芯手段に移して給排
   芯動作を行わせるよう構成したことを特徴とする鉛筆ペ
   ンを用いた記録装置。
3. 【請求項３】複数の鉛筆芯を内蔵するとともに、記録に
   関わる鉛筆芯が消耗し記録不能となった時、当該記録不
   能となった不要芯を新たな鉛筆芯により相対的に押し出
   して前記不要芯を排出するとともに新たな鉛筆芯が供給
   されるよう構成された鉛筆ペンを用いた記録装置であっ
   て、 前記鉛筆芯を把持し、または釈放を行うための芯チャッ
   ク機構、該芯チャック機構に作動可能に連結されて鉛筆
   芯の把持／釈放を行わせるノック機構、および適当な摩
   擦力でもって前記鉛筆芯を保持するとともに、前記鉛筆
   ペンに対し相対的に変位可能な鉛筆芯変位機構を備えた
   鉛筆ペン、 前記鉛筆ペンを保持し、媒体上を移動するとともに信号
   に応じて該鉛筆ペンを上下動させる電気機械アクチュエ
   ータを有し、前記鉛筆ペンにより前記媒体に所望の記録
   を行うペンブロック、 装置の所定位置に設けられ前記ペンブロックの鉛筆ペン
   がこの位置に位置づけられた時、前記鉛筆ペンのペン先
   下方に所定の空間を形成する空間形成構造、 前記装置の所定位置に関連して設けられた前記ペンブロ
   ックの鉛筆ペンがこの位置に位置づけられた時、前記鉛
   筆ペンの前記ノック機構と係合可能な第１の係合手段、 前記ペンブロックに設けられ、前記鉛筆ペンの鉛筆芯変
   位機構に係合し該鉛筆芯変位機構を前記鉛筆ペンに対し
   て相対的に変位させる第２の係合手段、 とを有し、さらに、 前記ペンブロックの電気機械アクチュエータは、前記鉛
   筆ペンを記録を可能にするペンダウン位置、記録を行わ
   せない通常のペンアップ位置及びこの通常のペンアップ
   位置より高い位置であって前記鉛筆ペンのノック機構を
   前記第１の係合手段に係合させて作用させるノック位置
   の少なくとも３つの高さ位置に前記鉛筆ペンを上下動さ
   せるよう構成され、 通常の記録時には前記鉛筆ペンが前記ペンダウン位置と
   通常のペンアップ位置との間で上下動するよう前記電気
   機械アクチュエータを動作させて前記媒体に記録を行わ
   せ、 前記ペンブロックに保持された鉛筆ペンの給排芯を行う
   際には前記ペンブロックの鉛筆ペンを前記所定位置に位
   置づけそのペン先下方に所定の空間が存在する状態でこ
   の鉛筆ペンのノック機構を前記第１の係合手段に係合可
   能な位置に位置づけ、前記鉛筆ペンが前記ペンダウン位
   置と通常のペンアップ位置より高いノック位置との間で
   上下動するよう前記電気機械アクチュエータを動作させ
   て前記鉛筆ペンの不要芯を排出し、かつ新たな鉛筆芯を
   供給させるよう構成したことを特徴とする鉛筆ペンを用
   いた記録装置。
4. 【請求項４】複数の鉛筆芯を内蔵するとともに、記録に
   関わる鉛筆芯が消耗し記録不能となった時、当該記録不
   能となった不要芯を新たな鉛筆芯により相対的に押し出
   して前記不要芯を排出するとともに新たな鉛筆芯が供給
   されるよう構成された鉛筆ペンを用いた記録装置であっ
   て、 前記鉛筆芯を把持し、または釈放を行うための芯チャッ
   ク機構、該芯チャック機構に作動可能に連結されて鉛筆
   芯の把持／釈放を行わせるノック機構、および適当な摩
   擦力でもって前記鉛筆芯を保持するとともに、前記鉛筆
   ペンに対し相対的に変位可能な鉛筆芯変位機構を備えた
   鉛筆ペン、 前記鉛筆ペンを保持し、媒体上を移動するとともに信号
   に応じて該鉛筆ペンを上下動させる電気機械アクチュエ
   ータを有し、前記鉛筆ペンにより前記媒体に所望の記録
   を行うペンブロック、 装置の所定位置に設けられ前記ペンブロックの鉛筆ペン
   がこの位置に位置づけられた時、前記鉛筆ペンのペン先
   下方に所定の空間を形成する空間形成構造、 前記ペンブロックの鉛筆ペンに設けられ前記電気機械ア
   クチュエータにより前記鉛筆ペンの前記ノック機構に係
   合して、該ノック機構を介して前記芯チャック機構に鉛
   筆芯の把持／釈放を行わせる第１の係合手段、 前記ペンブロックに設けられ、前記鉛筆ペンの鉛筆芯変
   位機構に係合し該鉛筆芯変位機構を前記鉛筆ペンに対し
   て相対的に変位させる第２の係合手段、とを有し、さら
   に、 前記ペンブロックの電気機械アクチュエータは、前記鉛
   筆ペンを記録を可能にするペンダウン位置、記録を行わ
   せない通常のペンアップ位置及びこの通常のペンアップ
   位置より高い位置であって前記鉛筆ペンのノック機構を
   前記第１の係合手段により作用させるノック位置の少な
   くとも３つの高さ位置に前記鉛筆ペンを上下動させるよ
   う構成され、 通常の記録時には前記鉛筆ペンが前記ペンダウン位置と
   通常のペンアップ位置との間で上下動するよう前記電気
   機械アクチュエータを動作させて前記媒体に記録を行わ
   せ、 前記ペンブロックに保持された鉛筆ペンの給排芯を行う
   際には前記ペンブロックの鉛筆ペンを前記所定位置に位
   置づけそのペン先下方に所定の空間が存在する状態で、
   前記鉛筆ペンが前記ペンダウン位置と通常のペンアップ
   位置より高いノック位置との間で上下動するよう前記電
   気機械アクチュエータを動作させて前記鉛筆ペンの不要
   芯を排出し、かつ新たな鉛筆芯を供給させるよう構成し
   たことを特徴とする鉛筆ペンを用いた記録装置。