JP2531627Y2 - ガスコック - Google Patents

ガスコック

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JP2531627Y2
JP2531627Y2 JP1990071575U JP7157590U JP2531627Y2 JP 2531627 Y2 JP2531627 Y2 JP 2531627Y2 JP 1990071575 U JP1990071575 U JP 1990071575U JP 7157590 U JP7157590 U JP 7157590U JP 2531627 Y2 JP2531627 Y2 JP 2531627Y2
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cylinder
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hole
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俊夫 斎藤
真理夫 岩片
孝 寒河江
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Koyo Sangyo Co Ltd
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Koyo Sangyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、多量のガスが漏れるのを防止するための
過流出防止機構と、この過流出防止機構が不作動のまま
少量のガスが漏れ続けるのを防止するためのガス漏れ防
止機構との2重安全機構を有するガスコックに関する。
[従来の技術] 一般に、栓体の回動位置によって開閉されるガスコッ
クにおいては、開状態時にガスコックからガス管が外れ
ると過流出状態になり、重大な事故を招くおそれがあ
る。そこで、そのような過流出状態を瞬時に解消するた
めに、ガスコックの流入口から流出口に至るガス通路内
に弁座を形成するとともに、この弁座より上流側に球弁
を配置している。そして、ガスの流量が過流量状態にな
った場合には、ガスによって球弁を浮上させて弁座に着
座させ、これによって過流出状態を瞬時に解消するよう
にしている。
また仮に、半開時にガス管が外れると、過流出状態に
ならず、したがって過流出防止機構が作動しなくなる。
そこで、半開時にはガス通路を閉じ、これによって少量
のガスが漏れる続けるのを防止するためのガス漏れ防止
機構を併せて設けるようにしている。なお、ガス漏れ防
止機構は、リセット機能を備えており、栓体を閉位置に
回動させると、リセット部が弁座に食いついた球弁を突
き落とすようになっている。
従来のこの種のガスとしては、例えば実開昭63−1868
3号公報あるいは実開昭64−18681号公報に記載のものが
ある。
[考案が解決しようとする課題] 上記各公報に記載のガスコックは、それぞれ次のよう
な問題があった。
すなわち、前者の公報に記載のガスコックは、栓体に
ガス漏れ防止機構が設けられているのに対し、過流出防
止機構が栓体より上流のガス通路内に設けられており、
両機構が離間して配置されている。このため、ガスコッ
クが大型化するという問題があった。また、過流出防止
機構とガス漏れ防止機構とが互いに別個に構成されてい
るため、それらをコック本体に組み付けるのに多大の手
間を要するという問題があった。
一方、後者の公報に記載のものは、栓体の内部の上端
部に過流出防止機構の弁体が着座する弁座が形成されて
おり、栓体の下端部に筒部が形成され、この筒部にガス
漏れ防止機構が設けられている。このものにおいては、
過流出防止機構とガス漏れ防止機構との両者が栓体に設
けられているので、前者のものに比してガスコックを小
型化することができるとともに、過流出防止機構とガス
漏れ防止機構とを容易に組み付けることができる。
しかしながら、過流出防止機構の弁座が栓の縦孔と横
孔との交差部に形成されており、弁座と縦孔との軸線と
が交差しているため、弁座の加工が非常に困難であると
いう問題があった。また、弁座の軸線が縦孔の軸線と交
差していることから、弁体の移動方向と球弁を突き落と
す方向とが異なる方向になり、弁体に作用する力の一部
しか弁体を弁座から突き落とす力として作用しなくな
る。このため、弁座に食いついた球弁を突き落とすこと
ができないことがあった。
この考案は、上記問題を解決するためになされたもの
で、小型化および組み付けの容易性を達成することがで
き、しかも過流出防止機構の弁座を容易に形成すること
ができ、さらに弁座に食いついた過流出防止機構の弁体
を確実に突き落とすことができるガスコックを提供する
ことを目的とする。
[課題を解決するための手段] この考案は、上記の目的を達成するために、内部に、
栓収容孔が形成されるとともに、この栓収容孔の一端部
に開口する流入口および栓収容孔の中間部内周面に開口
する流出口がそれぞれ形成されたコック本体と、前記栓
収容に回動自在に設けられ、内部に流入口側の一端面か
ら軸線に沿って延びる縦孔、およびこの縦孔から軸線と
交差する方向に延びて外周面に開口する横孔がそれぞれ
形成され、回動位置により前記流入口と前記流出口とが
前記縦孔および横孔を介して連通した開状態と、前記流
入口と前記流出口とが遮断された閉状態とに切り替える
栓体と、ガスの過流量時に閉じる開き過流出防止機構
と、ほぼ全開時にのみ開くガス漏れ防止機構とを備えた
ガスコックにおいて、前記コック本体の内部には、少な
くとも先端部が前記栓体の縦孔に挿入され、内部を通し
て前記流入口と前記縦孔とを連通させる筒体が設けら
れ、前記過流出防止機構が、前記筒体の内部の中間部に
軸線を筒体の軸線と同方向に向けて形成された弁座と、
この弁座より流入口側の筒体内に筒体の軸線方向へ移動
可能に、かつ筒体から流入口側へ脱出不能に設けられた
安全弁とを有し、前記ガス漏れ防止機構が、筒体の先端
面に対して接触・離間移動することによって、筒体の先
端開口部を開閉する弁体と、前記筒体の先端部に設けら
れ、ほぼ全開時に前記筒体の基端側から先端側へ移動す
ることにより前記弁体を前記筒体の先端開口部から離間
させる操作部材とを有し、前記筒体と前記操作部材との
間にはほぼ全開時に前記操作部材を前記筒体の基端側か
ら先端側へ移動させる第1ばねが設けられ、前記弁体と
前記操作部材との間には前記弁体を前記筒体の先端面に
接触させる第2ばねが設けられ、前記弁体に、前記筒体
に挿入され、弁体が筒体の上端開口部に接触したときに
前記弁座に食いついた安全弁を流入口側へ突き落とすリ
セット部が設けられていることを特徴とするものであ
る。
[作用] 過流出防止機構とガス漏れ防止機構とが筒体に設けら
れているので、別個に設ける場合に比してコック本体を
小型化することができる。また、過流出防止機構とガス
漏れ防止機構とをコック本体に組み付けるに際しては、
両者を一体に取り扱うことができ、したがって両者を容
易に組み付けることができる。また、過流出防止機構の
弁座の軸線と筒体の軸線とが同一方向を向いているの
で、弁座を容易に形成することができる。しかも、弁体
の移動方向と安全弁の突き落とし方向とが一致するの
で、安全弁を確実に突き落とすことができる。
[実施例] 以下、この考案の一実施例について第1図ないし第11
図を参照して説明する。
まず、このガスコック全体の概略構成について簡単に
説明しておくと、第1図に示すように、コック本体1の
内部には、栓体3が回動自在に配置されている。この栓
体3は、ハンドル101(第2図参照)により、第1図
(A)に示す開位置から第1図(C)に示す閉位置まで
ほぼ90°回動操作せしめられるようになっている。開状
態において、第1ばね8により、弁体6が操作部材7と
共に筒体4から上方へ離間せしめられおり、筒体4の上
端開口部を開放している。したがって、流入口12から流
入したガスは、筒体4の内部を通り流出口13から流出す
る。
開状態においては、ガスの流量が過流量状態になる
と、球弁(安全弁)5がガスによって浮上せしめられて
弁座44に着座する。これによって、過流量状態が瞬時に
解消される。
栓体3を開位置から閉位置側へ向かって矢印方向へ若
干回動させると、第1図(B)に示すように、弁体6が
第2ばね9の付勢力によって下方へ移動せしめられて筒
体4に当接し、その上端開口部を遮蔽する。したがっ
て、ガスの流通が阻止され、半開時に球弁5が作動せず
にガスが漏れ続けるという事故が未然に防止される。
次に、ガスコックの各部の具体構成について、第1図
と他の図を併せて参照することにより、詳細に説明す
る。
コック本体1は、第3図に示すように、逆Z字状をな
すものであり、その内部には上端面から下方へ向かって
延びるテーパ孔状の栓収納孔11が形成されている。この
栓収納孔11の底面には流入口12が開口せしめられてい
る。この流入口12の外側の開口部には、元栓に接続され
たガス管(いずれも図示せず)が接続されるようになっ
ている。また、栓収納孔11の中間部内周面には、流出口
13が開口せしめられている。この流出口13の外側の開口
部には、第2図に示すように、ホースエンド100が回動
自在に設けられている。なお、ホースエンド100には、
ガス器具に接続されたガス管(いずれも図示せず)が接
続されるようになっている。
また、栓収納孔11の内周面には、内周面に沿って上下
方向に延びるキー溝14が形成され、さらに栓収納孔11の
底面には、環状の凹部15が形成されている。この凹部15
の内周面には、平面部16が2箇所周方向に180°離間し
て形成されている。
上記栓収納孔11には、第1図に示すように、ゴムパッ
キン2が挿入されている。このゴムパッキン2は、第4
図に示すように、筒状をなすものであり、栓収納孔11に
対応してテーパ状に形成されている。そして、ゴムパッ
キン2は、その外周面に形成されたキー部21をキー溝14
に嵌合させた状態で栓収納孔11に挿入されている。この
場合、ゴムパッキン2を栓収納孔11の底面に突き当たる
まで挿入すると、ゴムパッキン2がそれ自体の弾性によ
って栓収納孔11の内周面に押圧接触し、これによって栓
収納孔11の内周面とゴムパッキン2の外周面との間の気
密性が確保されている。さらに、ゴムパッキン2には、
栓収納孔11に挿入された状態において流出口13と対向す
る部分に貫通孔22が形成され、下端部内周面には突出部
23が環状に形成されている。
ゴムパッキン2の内周面には、栓体3が回動自在に、
かつ気密に嵌合せしめられている。この栓体3は、第5
図に示すように、ゴムパッキン2の内周面に対応したテ
ーパ状をなす本体部31を備えており、この本体部31の内
部には、流入口12に臨む下端面から上方へ向かって延び
る縦孔32が形成されるとともに、縦孔32と交差し、横方
向に延びて外周面に開口する横孔33が形成されている。
縦孔32の上底面には、係合凹部32aが形成されている。
横孔33は、栓体3をゴムパッキン2の突出部23に突き当
たるまで挿入した状態においては、貫通孔22と上下方向
において同一位置に位置している。したがって、横孔33
は、栓体3の回動位置により、貫通孔22を介して流出口
13と対向した連通状態と、貫通孔22に対して離間した遮
断状態とに切り替えられることになる。
なお、栓体3は、ハンドル101により、横孔33が流出
口13と連通した状態となる位置(以下、開位置とい
う。)から90°回動して遮断状態となる位置(以下、閉
位置という。)まで回動せしめられるようになってい
る。
上記栓収納孔11の底部には、筒体4が挿入固定されて
いる。
筒体4は、ポリアセタール等の適度の剛性および柔軟
性を併せもつ樹脂からなるものであり、第6図に示すよ
うに、下端側の大径部41と上端側の小径部42とを備えて
いる。これらの大径部41と小径部42との間には環状突出
部43が形成されている。この環状突出部43の外周面には
平取り面43aが周方向に180°離間して形成されている。
そして、筒体4は、その平取り面43aをコック本体1
の平面部16と対向させた状態で環状突出部43が凹部15に
嵌合され、これによって栓収納孔11に回動不能に挿入さ
れている。しかも、環状突出部43は、凹部15の深さと同
等もしくはそれより若干厚くなされている。したがっ
て、環状突出部43の上面には、栓体3をゴムパッキン2
の突出部23に突き当たるまで挿入すると、ゴムパッキン
2の下端面が突き当たることになり、これによって筒体
4は栓収納孔11に気密に固定されている。この結果、流
入口12から流入したガスは筒体4の内部を通って流出口
13側へ流れるようになっている。
筒体4の大径部41の内部には、球弁(安全弁)5が上
下方向移動自在に設けられている。この球弁5は、通常
は筒体4に設けられたピン102によって支持されてい
る。また、筒体4の内周面の中間部には、下方を向く弁
座44が形成されている。そして、筒体4内を流れるガス
の流量が過流量状態になると、球弁5がガスによって浮
上せしめられて弁座44に着座し、これによって過流量状
態が瞬時に解消されるようになっている。これから明ら
かなように、筒体4の弁座44と球弁5とによって過流出
防止機構が構成されている。
さらに、筒体4の上端部内周面には、上下方向に延び
る一対の突条45,45が二対周方向に180°離間して形成さ
れ、小径部42の上端部外周面には、2つの突起46が周方
向に互いに180°離間し、かつ突条45から周方向にほぼ4
5°離間して形成されている。突起46の下端部は半円状
をなしており、上端部はその幅が漸次狭くなるととも
に、その高さが漸次低くなり、筒体4の上端面において
は高さが零になっている。
筒体4の小径部42の内周面には、弁体(第2弁体)6
が上下方向移動自在にかつ回動不能に連結されている。
弁体6はポリアセタール等の樹脂からなるものであ
り、第7図に示すように、その中央部に円板状をなす弁
部61を備えている。この弁部61は、筒体4の上端面に当
接することによって筒体4の上端開口部を遮蔽するもの
であり、その下面には下方へ延びる一対の脚部62,62が
形成されている。これらの脚部62,62の下端部には、そ
れら両者を連結して補強する連結部63が形成されてい
る。この連結部63の中央部には、そこから下方へ延びる
突き部(リセット部)64が形成されている。一方、弁部
61の上面には、その中心を挟んで対向する2つの突起6
5,65が形成されるとともに、それら2つの突起65を包囲
する筒部66が形成されている。この筒部66の外周面の中
間部には、2つの係合突起67,67が周方向へ互いに180°
離間し、かつ脚部62に対して周方向へほぼ45°離間して
形成されている。なお、2つの係合突起67,67の差し渡
し径は、第7図(C)から明らかなように、弁部61の外
径と同一寸法になされている。
上記構成の弁体6は、一方の脚部62が筒体4の一対の
突条45,45の間に、他方の脚部62が他の一対の突条45,45
の間にそれぞれ摺動自在に挿入されており、これによっ
て筒体4に上下方向移動自在に、かつ回動不能に連結さ
れている。
筒体4の小径部42の外周面には、操作部材7が上下方
向へ所定範囲移動可能に、かつ周方向へ所定範囲回動可
能に嵌合されている。
操作部材7は、ポリアセタール等の樹脂からなるもの
であり、第8図に示すように、筒部71を備えている。筒
部71は、筒体4の小径部42の外周面に摺動自在に、かつ
回動自在に嵌合するよう、その内径が小径部42の外径よ
り若干大径に形成されている。この筒部71の周壁部に
は、2つの窓孔72,72が周方向へ互いに180°離間して形
成されている。窓孔72は、略四角形状をなすものであ
り、下辺72a、上辺72b、栓体3の閉回動方向(以下、閉
方向という。)を向く右辺72c、および栓体3の開回動
方向(以下、開方向という。)を向く左辺72dを備えて
いる。下辺72aと右辺72cとの間には、左辺72d側から右
辺72c側へ向かうにしたがって上方へ向かうカム面72eが
形成されている。
筒部71を筒体4の小径部42の外周面に嵌合させた状態
においては、窓孔72内に筒体4の突起46が入り込んでい
る。この場合、第1図および第9図に示すように、筒部
71の下端面と筒体4の環状突出部43との間には、第1ば
ね(第1弾性部材)8が装着されており、この第1ばね
8によって操作部材7が上方へ付勢されている。したが
って、通常は、第1ばね8の付勢力により、窓孔72の下
辺72aに突起46が当接せしめられている(第10図(A)
参照)。下辺72aに突起46が当接した状態から操作部材
7を閉方向(第10図において矢印と反対方向)に回動さ
せると、第10図(C)に示すように、突起46がカム面72
eに当接する。この結果、操作部材7が第1ばね8の付
勢力に抗して下方へ移動するようになる。この点から明
らかなように、突起46とカム面72eとによってカム機構
が構成されている。
なお、突起46を窓孔72内に入り込ませるには、筒部71
を小径部42の外周に挿入すればよい。筒部71を小径部42
の外周に挿入すると、筒部71が弾性変形することによっ
てその内周面が突起46を乗り越え、窓孔72内に突起46が
入り込むことになる。この場合、筒部71の内周面が突起
46を乗り越え易くするために、筒部71の内周面の窓孔72
と下端面との間の部分には傾斜面73が形成されている。
勿論、突起46の上側の半分の高さを上方へ向かうにした
がって漸次低くしたのも同様な理由によるものである。
また、上記2つの窓孔72,72の間には副窓孔74が形成
されており、開弁時には筒体4の上端開口部から流出し
たガスが窓孔72および副窓孔74を通って流出口13へ至る
ようになっている。
さらに、筒部71の上端部には、その開口部を遮蔽する
上壁部75が形成されている。この上壁部75の中央部に
は、貫通孔76が形成されている。この貫通孔76は、弁体
6の筒部66より若干大径に形成されており、貫通孔76内
に筒部66が挿通せしめられている。また、貫通孔76の内
周面には、扇状をなす2つの切欠き77,77が周方向に180
°離間して形成されている。これら2つの切欠き77,77
の差し渡し内径は、弁体6の2つの係合突起67,67の差
し渡し外径より若干大径になされている。したがって、
操作部材7がカム機構の作用によって下方へ移動する
と、係合突起67,67が切欠き77,77を通って相対的に上方
へ移動し、上壁部75より上側に位置することになる(第
11図(C)参照)。
なお、係合突起67,67が上壁部75の上方に位置した状
態において、係合突起67が後述する係合部78に当接する
まで操作部材7を開方向(第11図の矢印方向)へ回動さ
せると、上壁部75のうちの切欠き77と脚部78aとの間に
位置する部分75aが係合突起67と対向する(第11図
(D)参照)。この状態で、操作部材7を上方へ移動さ
せると、部分75aが係合突起67に当接して係合する結
果、弁体6が操作部材7と共に上方へ移動することにな
る。この点から明らかなように、部分75aと係合突起67
とによって第2係合部が構成されている。
また、上壁部75の上面で2つの切欠き77,77の間の部
分には、係合部78が形成されている。この係合部78は、
上壁部75の上面から上方へ向かって延びる2つの脚部78
a,78aと、2つの脚部78a,78aの上端部を連結する連結部
78bとからなるものであって、脚部78a,78aは2つの切欠
き77,77の間に配置されている。しかも、脚部78a,78a
は、貫通孔76を貫通する弁体6の筒部66がそれらの間に
入り込むことができるよう、互いの対向面が貫通孔76と
同一の中心および直径を有する円弧面とされている。
また、係合部78は、栓体3の係合凹部32aに対して挿
入離脱可能で、かつ回動不能に係合するものであり、係
合部78と係合凹部32aとが係合した状態においては、操
作部材7が栓体3と一体に回動する。その一方、係合部
78と係合凹部32aとの係合深さ(上下方向における深
さ)は、栓体3を開位置から閉位置もしくはその直前ま
で回動させた際に、突起46とカム面72eとのカム作用に
より操作部材7が下方へ移動せしめられる移動量と同一
になされている。したがって、栓体3を閉位置に位置さ
せると、係合部78と係合凹部32aとの係合が解除され、
操作部材7が栓体3に対して回動可能になる。なお、操
作部材78が栓体3に対して回動する場合には、連結部78
bが第1ばね8の付勢力により縦孔32の底面に当接した
状態で回動する。
また、上記弁体6と操作部材7との間には、第2ばね
9が装着されている。この第2ばね9の下端部は、弁体
6の筒部66内に挿入されるとともに、弁部61の上面に当
接せしめられており、その線材の端部が2つの突起65,6
5間に挿入されることにより弁体6に回動不能に連結さ
れている。一方、第2ばね9の上端部は、2つの脚部78
a,78aの内周面に沿って延び、連結部78bの下面に当接せ
しめられている。しかも、第2ばね9の線材の上端部
は、連結部78bの下面に形成された2つの突起79,79の間
に挿入されており、これによって操作部材7に回動不能
に連結されている。このようにして弁体6と操作部材7
とに連結された第2ばね9は、圧縮され、かつ捩った状
態で両者の間に装着されている。この結果、第2ばね9
は、弁体6を下方へ付勢する一方、操作部材7を上方へ
付勢し、さらに、操作部材7を開方向へ付勢するように
なっている。
なお、第2ばね9は弁体6を閉方向へ付勢することに
なるが、弁体6は筒体4に回動不能に係合しているの
で、第2ばね9によって回動せしめられることはない。
次に、上記構成のガスコックの作用について説明す
る。
第1図(A)に示す開状態においては、栓体3の横孔
33がゴムパッキン2の貫通孔22を介して流出口13に連通
するよう、栓体3が開位置に位置せしめられている。こ
のとき、操作部材7は、その係合部78が栓体3の係合凹
部32aに係合せしめられるとともに、第10図(A)に示
すように、第1ばね8による窓孔72の下辺72aが筒体4
の突起46に当接するまで上方へ移動せしめられ、さら
に、第11図(A)に示すように、第2ばね9によって開
方向(第11図の矢印方向)へ付勢され係合部78の脚部78
aが弁体6の係合突起67に当接せしめられている。しか
も、この状態においては、操作部材7の上壁部75の部分
75aが係合突起67に係合することにより、弁体6が操作
部材7とともに上方へ移動せしめられており、弁体6の
弁部61が筒体4から上方へ離間し、筒体4の上端開口部
を開放している。
上記の開状態においては、流入口12から流入したガス
が、筒体4の内部を通り抜け、操作部材7の窓孔72およ
び副窓孔74を通って栓体3の縦孔32に流入し、そこから
横孔33および貫通孔22を通って流出口13へ至る。このと
き、ガスの流量が過流量状態になると、球弁5がガスに
よって支持ピン102から浮上せしめられ、弁座44に着座
する。したがって、過流量状態が瞬時に解消される。
この開状態から栓体3を閉方向(第10図および第11図
において矢印と逆方向)へ若干回動させると、つまり係
合突起67と部分65aとの周方向における係合長さの分だ
け栓体3を閉方向へ回動させると、係合部78と係合凹部
32aとの係合により操作部材7が栓体3と同方向へ同一
量だけ回動せしめられる。すると、第11図(B)に示す
ように、係合突起67と部分65aとの係合が解除される。
係合突起67と部分65aとの係合が解除すると、弁体6が
第2ばね9によって下方へ移動せしめられ、第1図
(B)に示すように、その弁部61が筒体4の上端面に当
接して筒体4の上端開口部を遮蔽する。よって、栓体3
が半開位置に位置しているにも拘わらず、流入口12から
流出口13へのガスの流通が阻止される。
また、弁体6が筒体4に当接した状態においては、仮
に球弁5が弁座44に着座しているものとすると、突き部
64の下端が球弁5に上方から突き当たり、球弁5を突き
落とす。これによって、球弁5のリセットが行われる。
栓体3を閉方向へさらに回動させると、第10図(C)
に示すように、操作部材7のカム面72eが突起46に当接
する結果、操作部材7が第1ばね8の付勢力に抗して下
方へ移動せしめられる。操作部材7が下方へ移動せしめ
られる結果、係合部78と係合凹部32aとの係合深さが浅
くなるとともに、弁体6の突起67が切欠き77を通って相
対的に上方へ移動する。
そして、栓体3を閉位置までほぼ90°回動させると、
操作部材7がさらに下方へ移動する結果、弁体6の係合
突起67が切欠き77を通り抜け、上壁部75より若干上側に
位置するまで相対的に上動する。しかもこのとき、係合
部78が係合凹部32aから脱出し、両者の係合が解除され
る。すると、第2ばね9の付勢力により、係合部78の脚
部78aが弁体6の係合突起67に突き当たるまで操作部材
7が開方向へ回動せしめられる。この結果、第11図
(D)に示すように、係合部78と係合凹部32aとの位相
が90°ずれる。
このとき、係合部78の上面が第2ばね9の付勢力によ
って縦孔32の底面に当接せしめられているので、回動前
後において操作部材7の上下方向における位置は一定で
ある。したがって、操作部材7の回動後においては、上
壁部75の部分75aが弁体6の係合突起67の下方に位置し
て対向することになる。この場合、部分75aと係合突起6
7とが上下方向に離間しているので、弁体6は操作部材
7の回動によって何等影響を受けることがなく、筒体4
の上端開口部を遮蔽した状態を維持し続ける。
なお、栓体3を閉位置に回動させた場合、第1図
(C)に示すように、流入口12と流出口13とが栓体3に
よって遮断されるのは勿論である。
次に、閉状態にあるガスコックを開状態にするには、
栓体3を閉位置から開位置まで回動させる。このとき、
係合部78が係合凹部32aから脱出しているので、栓体3
の回動に伴って操作部材7が回動することはない。した
がって、栓体3を閉位置から開位置までほぼ90°回動さ
せると、係合凹部32aの位相が係合部78の位相と合致す
る。よって、係合部78が係合凹部32a内に嵌入可能にな
り、操作部材7は第1ばね8および第2ばね9の付勢力
により、上方へ移動せしめられる。操作部材7が上方へ
若干移動すると、上壁部75の部分75aが弁体6の係合突
起67に当接し、両者は第2ばね9によって一体化され
る。したがって、その後は弁体6および操作部材7が第
1ばね8の付勢力によって一体に移動せしめられる。そ
して、窓孔72の下辺72aが突起46に突き当たることによ
って両者が停止する。停止状態においては、係合部78が
係合凹部32aに嵌まり込むとともに、弁体6が筒体4か
ら上方へ離間してその上端開口部を開放している。勿
論、栓体3の横孔33がゴムパッキン2の貫通孔22を介し
て流出口13と連通している。つまり、第1図(A)に示
す開状態に復帰する。
なお、上記の内容から明らかなように、弁体6、操作
部材7、第1ばね8、第2ばね9および栓体2の係合凹
部32aによってガス漏れ防止機構が構成されている。
ここで、上記のガスコックにおいては、筒体4に過流
出防止機構とガス漏れ防止機構とを組み付けているか
ら、それぞれを別個に組み付けるようにした従来のガス
コックに比して全体を小型化することができる。特に、
この実施例においては、筒体4の上半部から操作部材7
までを栓体3の内部に組み込んでいるから、全体をより
一層小型化することができる。
また、このガスコックにおいては、筒体4、球弁5、
弁体6、操作部材7、第1ばね8および第2ばね9をコ
ック本体1に容易に組み付けることができる。すなわ
ち、球弁5については、筒体4の内部に挿入した状態
で、筒体4に支持ピン102を装着することにより、筒体
4と一体的に取り扱うことができる。また、例えば筒体
4、弁体6および操作部材7を開状態になるように組み
付けると、筒体4と操作部材7とは、第1ばね8の付勢
力により、窓孔72の下辺72aが突起46に当接することに
よって一体化され、弁体6と操作部材7とは、第2ばね
9の付勢力により、上壁部75の部分75aが係合突起67に
当接することによって一体化される。この結果、筒体
4、弁体6および操作部材7が一体化される。このよう
に、球弁5を有する過流出防止機構と、弁体6、操作部
材7、第1ばね8および第2ばね9を有するガス漏れ防
止機構とを筒体4と一体化して取り扱えるから、それら
のコック本体1への組み付けを容易に行うことができ
る。
さらに、弁座44をその軸線が筒体4の軸線と同一方向
へ向くように形成しているから、弁座44を容易に形成す
ることができる。しかも、弁体6の移動方向と球弁5を
突き落とす方向とが同一方向であるから、弁座44に食い
ついた球弁5を弁体6によって確実に突き落とすことが
できる。
なお、弁体6および操作部材7を一体化するに際して
は、開状態に組み付けることなく、弁体6が筒体4の上
端面に当接した状態に組み付けてもよい。この場合に
は、弁体6および操作部材7が筒体4を介して一体化さ
れることになる。勿論、筒体4と操作部材7とは、上記
と同様にして一体化される。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案のガスコックによれ
ば、過流出防止機構とガス漏れ防止機構とを筒体に組み
付けるようにしているから、全体を小型化することがで
きるとともに、過流出防止機構とガス漏れ防止機構とを
コック本体に容易に組み付けることができる。また、弁
座を筒体の軸線と同一方向に向けているから、弁座を容
易に形成することができ、しかも弁座に食いついた安全
弁を弁体によって確実に突き落とすことができる等の効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
添付の第1図ないし第11図はこの考案の一実施例を示す
もので、第1図(A)は開状態を示す要部の縦断面図、
第1図(B)は半開状態を示す要部の縦断面図、第1図
(C)は閉状態を示す要部の縦断面図、第2図はガスコ
ックの全体を示す側面図、第3図はコック本体を示すも
ので、第3図(A)はその縦断面図、第3図(B)は第
3図(A)の一部省略B矢視拡大図、第4図はゴムパッ
キンを示すもので、第4図(A)はその正面図、第4図
(B)は第4図(A)のB−B矢視断面図、第4図
(C)は第4図(A)のC矢視図、第5図は栓体を示す
もので、第5図(A)はその正面図、第5図(B),
(C)はそれぞれ第5図(A)のB矢視、C矢視図、第
5図(D),(E)はそれぞれ第5図(B)のD−D矢
視、E−E矢視断面図、第6図は筒体を示すもので、第
6図(A)はその正面図、第6図(B)は第6図(A)
のB矢視図、第6図(C),(D)はそれぞれ第6図
(B)のC−C矢視、D−D矢視断面図、第6図
(E),(F)はそれぞれ第6図(B)のE矢視、F矢
視拡大図、第7図は弁体を示すもので、第7図(A)は
その正面図、第7図(B)はその側面図、第7図
(C),(D)はそれぞれ第7図(A)のC矢視、D矢
視図、第7図(E)は第7図(A)のE−E矢視断面
図、第8図は操作部材を示すもので、第8図(A)はそ
の正面図、第8図(B)はその側面図、第8図(C)は
第8図(B)のC−C矢視断面図、第8図(D),
(E)はそれぞれ第8図(A)のD矢視、E矢視図、第
9図は筒体、弁体、操作部材、第1ばねおよび第2ばね
を示す分解斜視図、第10図は操作部材の窓孔と筒体の突
起との関係を示すもので、第10図(A)は開状態におけ
る関係を示す図、第10図(B)は半開状態における関係
を示す図、第10図(C)は閉状態直前における関係を示
す図、第10図(D)は閉状態における関係を示す図、第
11図は弁体の係合突起と操作部材の上壁部および切欠き
との関係を示すもので、第11図(A)は開状態における
関係を示す図、第11図(B)は半開状態における関係を
示す図、第11図(C)は閉状態直前における関係を示す
図、第11図(D)は閉状態における関係を示す図であ
る。 1……コック本体、11……栓収納孔、12……流入口、13
……流出口、3……栓体、32……縦孔、32a……係合凹
部、33……横孔、4……筒体、44……弁座、46……突起
(カム機構)、5……球弁(安全弁)、6……弁体、61
……弁部、64……突き部(リセット部)、67……係合突
起、7……操作部材、72e……カム面(カム機構)、75
……上壁部、75a……上壁部の部分、78……係合部、8
……第1ばね、9……第2ばね。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に、栓収容孔が形成されるとともに、
    この栓収容孔の一端部に開口する流入口および栓収容孔
    の中間部内周面に開口する流出口がそれぞれ形成された
    コック本体と、前記栓収容孔に回動自在に設けられ、内
    部に流入口側の一端面から軸線に沿って延びる縦孔、お
    よびこの縦孔から軸線と交差する方向に延びて外周面に
    開口する横孔がそれぞれ形成され、回動位置により前記
    流入口と前記流出口とが前記縦孔および横孔を介して連
    通した開状態と、前記流入口と前記流出口とが遮断され
    た閉状態とに切り替える栓体と、ガスの過流量時に閉じ
    る開き過流出防止機構と、ほぼ全開時にのみ開くガス漏
    れ防止機構とを備えたガスコックにおいて、前記コック
    本体の内部には、少なくとも先端部が前記栓体の縦孔に
    挿入され、内部を通して前記流入口と前記縦孔とを連通
    させる筒体が設けられ、前記過流出防止機構が、前記筒
    体の内部の中間部に軸線を筒体の軸線と同方向に向けて
    形成された弁座と、この弁座より流入口側の筒体内に筒
    体の軸線方向へ移動可能に、かつ筒体から流入口側へ脱
    出不能に設けられた安全弁とを有し、前記ガス漏れ防止
    機構が、筒体の先端面に対して接触・離間移動すること
    によって、筒体の先端開口部を開閉する弁体と、前記筒
    体の先端部に設けられ、ほぼ全開時に前記筒体の基端側
    から先端側へ移動することにより前記弁体を前記筒体の
    先端開口部から離間させる操作部材とを有し、前記筒体
    と前記操作部材との間にはほぼ全開時に前記操作部材を
    前記筒体の基端側から先端側へ移動させる第1ばねが設
    けられ、前記弁体と前記操作部材との間には前記弁体を
    前記筒体の先端面に接触させる第2ばねが設けられ、前
    記弁体に、前記筒体に挿入され、弁体が筒体の上端開口
    部に接触したときに前記弁座に食いついた安全弁を流入
    口側へ突き落とすリセット部が設けられていることを特
    徴とするガスコック。
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