JP2530596B2 - フアンシ−ヤ−ンの製造方法 - Google Patents

フアンシ−ヤ−ンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は布帛のボリューム感とウォーム感を向上し,
新規な表面変化を付与し得るスパンライクなファンシー
ヤーンの製造方法に関するものである。
<従来の技術> 従来マルチフィラメント糸に流体処理を施して糸条表
面にループやたるみによる毛羽を発生せしめてスパンラ
イクな風合を付与することは周知であり,このようにし
て得られた嵩高加工糸は衣料分野に数多く用いられてい
る。
<発明が解決しようとする問題点> しかし,近時,消費者嗜好の多様化,高級化に伴い,
単調な外観から変化のある外観に更にはボリューム感を
向上せしめた風合が強く要望されてきているが,前記糸
条表面にループやたるみを多数発生せしめた糸条から得
られる布帛はボリューム感が向上する反面手触り感がカ
シャカシャするいわゆるハーシーな手触り感が強くな
り,所望のソフトなボリューム感とは程遠いものであっ
た。しかもマルチフィラメント糸は長手方向に均一なた
めに,これより得られる布帛の外観の単調さが嫌われ,
天然紡績糸による布帛の如き凹凸変化とナチュラルな柄
模様のある外観を得ようとする上記要望にこたえ得ない
ものであった。
本発明はかかる従来の加工糸の欠点を解消するもので
あり,その目的とするところは,マルチフィラメント糸
から天然紡績糸の如きソフトなボリューム感や暖か味に
富み,布帛に優美な変化を付与することができるファン
シーヤーンを製造する方法を提供するものである。
<問題点を解決するための手段> 即ち,本発明はマルチフィラメント糸に間歇的な仮撚
操作を施して,その長手方向にS撚あるいはZ撚によっ
て集束された長さ数十センチメートルから数メートルオ
ーダーの加撚集束部と無撚部を交互に形成し,次いでマ
ルチフィラメント糸を過供給しつつ液体処理を施して多
数のループや絡み,或いはたるみを形成することを特徴
とするファンシーヤーンの製造方法である。
以下,更に本発明方法を詳細に説明する。
まず,本発明方法ではマルチフィラメント糸に間歇的
に仮撚操作を施し,その長手方向にS撚あるいはZ撚に
集束された長さ数十センチメートルから数メートルオー
ダーの加撚集束部と無撚部を交互に形成する。
本発明においては,間隙的な仮撚操作を施して糸条に
仮撚過渡現象による交互撚を形成させるが,ここで交互
撚の形成過程を説明する。まず,仮撚加撚時は仮撚加撚
方向とは逆方向の撚が糸条に形成され,引続き過渡状態
か定常状態に移り(仮撚加撚数と解撚数が同等とな
る),糸条は無撚となる。次いで仮撚操作を停止させる
と,停止時に仮撚加撚領域にあった糸条が施撚装置をそ
のまま通過して仮撚加撚方向の撚が糸条に形成される。
そして引続きこの仮撚加撚方向の撚がなくなった後,糸
条は無撚糸となる。なお前記の場合は,間歇的な仮撚操
作が一方向のみの加撚であって加撚−停止を1周期とし
て繰返す場合であるが,間歇的な仮撚操作は加撚方向を
S加撚−Z加撚1周期としてもよい。また,S加撚とZ撚
と停止とを任意を組合わせて間歇的な仮撚操作を施して
もよい。これらのいずれの場合も糸条に撚を付加させる
原理は前記の一方向のみの加撚で間歇的な仮撚操作を施
す場合と同様であり,糸条を集束させるに十分な撚を残
存させることができる。
前記糸条の集束部と無撚部の長さ及び頻度は間歇的に
行う仮撚操作の時間,停止時間の長さ,頻度及び糸速に
より決定されるが,マイクロコンピューターなどのラン
ダム信号発信装置を用いて間歇的な仮撚操作を任意に設
定し,適宜変更することができる。
間歇的な仮撚操作に使用する施撚装置としては,間歇
的な仮撚操作が容易にかつ瞬時に行うことができ,耐久
性のあることから空気旋回流によるいわゆる空気仮撚ノ
ズルが好ましい。
また,本発明方法においては,マルチフィラメント糸
に熱可塑性合成繊維マルチフィラメント糸を使用して前
記施撚装置の上流側に加熱装置を設けて,熱可塑性マル
チフィラメント糸を熱処理しつつ間歇的に仮撚操作を施
すこともでき,このようにする場合には撚効果に加えて
熱収縮効果と加撚,熱固定,解撚による捲縮効果が付加
され,集束効果と風合効果を相乗的に増加せしめ,構造
的に安定したファンシーヤーンを得ることができる。
次に,前記間歇的な仮撚操作が施されたマルチフィラ
メント糸を過供給しつつ流体処理を施して糸条に多数の
ループや絡み,或いはたるみを発生せしめる。
この場合過供給率は低過ぎるとループやたるみが形成
されにくくなり,また高過ぎると絡みが少なくなった
り,塊状のネップが発生し易くなって織編物の品位を低
下させることがある。
従って過供給率は5〜100%とすることが好ましい。
また流体処理は,インターレースノズルあるいはタスラ
ンノズルなどの噴射ノズルを用いて圧縮空気などの流体
を噴射して行い,かくして糸条にループやたるみを付与
することができる。このように間歇的な仮撚操作によっ
て交互撚が付与され,糸条の長手方向に沿って撚数が変
化する加撚集束部と無撚部が交互に存在するマルチフィ
ラメント糸に噴射流体をあてると,撚の程度によってフ
ァンシーヤーンの開繊度合が異なり,また撚ピッチの長
短によって形成されるループやたるみの大きさが異なっ
た嵩高糸が得られる。撚を有しないマルチフィラメント
糸を噴射流体で処理するとオーバーロールループの大き
な糸条となるが,本発明方法によると,糸条の長手方向
に沿って撚数が変化する加撚集束部と無撚部とが交互に
存在するマルチフィラメント糸に噴射流体をあてると,S
・Zの加撚集束部が一部解撚され,解撚されて糸長が長
くなった分だけループを形成するが,その場合,解撚さ
れるフイラメントのトルク力と流体の撹乱力でオーバー
ロールループの発生が抑えられ,小さなループやたるみ
を数多く形成することができる。本発明方法による糸条
は,上記交互撚の存在によって見掛糸径は減少するが,
得られる布帛はオーバーロールループの縮小が布帛厚み
に実質的に寄与すると考えられ,逆に弾性と厚みが付与
され布帛のボリューム感はかえって増大する。
なお,ここでいうオーバーロールループとは第2図に
示す如く軸芯の交絡部径(Dc)から突出したループを指
し,オーバーロールループの大小はオーバーロールルー
プ径(DL)の寸法の大小によって示される。
第3図はかかる本発明方法によるファンシーヤーンの
一例を示す外観模式図であり,(A)は仮撚加撚方向と
逆方向の撚を有する過解撚部,(C)は仮撚加撚方向の
撚を有する未解撚部であり,糸条の長手方向に沿って過
解撚部(A)と未解撚部(C)とが交互に形成されてお
り,この過解撚部(A)と未解撚部(C)には該交互撚
の撚ピッチによって細かなオーバーロールループ(L1
が形成される。そして,前記過解撚部(A)と未解撚部
(C)との間には,仮撚定常状態で形成される捲縮を呈
した無撚部(B)と施撚作用を全く受けない無撚部
(B′)が交互に形成されている。これらの無撚部
(B),(B′)は,集束作用を受けていないのでオー
バーロールループ(L2)は糸条の太部となり,糸条全体
として凹凸変化に富んだものである。
第1図は上記本発明方法の製造工程の一例を示す工程
概略図であり,パーン(1)から引出されたマルチフィ
ラメント糸(F)は供給ローラ(2)を経て,供給ロー
ラ(2)と第1デリベリローラ(4)との間で施撚装置
(3)により間歇的に仮撚操作が施され,第1デリベリ
ローラ(4)によって引取られる。この際,マルチフィ
ラメント糸(F)が熱可塑性を有するときには,供給ロ
ーラ(2)と施撚装置(3)の間に加熱板のような加熱
装置を設けて熱固定を施して交互撚を安定化させてもよ
い。次いで第1デリベリローラ(4)と第2デリベリロ
ーラ(6)の間において,過供給状態で噴射ノズル
(5)により流体処理を施して糸条にループやたるみを
形成させて第2デリベリローラ(6)を経て捲取ローラ
(7)によりパッケージ(8)に捲取られる。
本発明に使用されるマルチフィラメント糸としては,
ポリエステル,ポリアミドなどの熱可塑性合成繊維マル
チフィラメント糸,レーヨン,キュプラなどの再生繊維
マルチフィラメント糸等であり,通常の延伸糸,または
高速紡糸して得られる高配向未延伸糸も包含する。
<実施例> 以下,本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例 ポリエステルマルチフィラメント糸150d/72fを,第1
表に示す条件で供給ローラと旋回ノズルとの間に設けた
加熱装置で加熱しながら,旋回ノズルより圧縮空気を間
歇的に噴射して間歇的な仮撚操作を施した。この際,間
歇的な仮撚操作は予め信号を入力したマイクロコンピュ
ータの指令によって一方向加撚(Z方向)とした。引き
続きエアジェットノズル(噴射ノズル)によって上記に
マルチフィラメント糸にループやたるみを形成し,糸条
の長手方向に沿ってループやたるみの形態および頻度が
不均一なファンシーヤーンを得た。得られたファンシー
ヤーンの加撚集束部,無撚嵩高部及び見掛けの糸径比
(嵩高部/集束部の最大値)は第2表に示す通りであっ
た。
得られたファンシーヤーンを経密度88本/吋,緯密度
76本/吋2/2ツイル組織に製織したところ,得られた布
帛は表面凹凸によって地柄を構成した外観を呈し,手触
り感はソフトで,ボリューム感及びウォーム感に富んだ
ものであった。
<発明の効果> 以上述べた如く,本発明方法はマルチフィラメント糸
に間歇的な仮撚操作を施して加撚集束部と無撚部を形成
せしめ,次いで流体処理してループやたるみを形成する
ものであるから,交互撚によって規制された撚ピッチを
有する糸条にループやたるみが形成されることになり,
従って,本発明方法により得られるファンシーヤーンは
糸条の凹凸と異なった撚方向の混在による光沢差の発現
によって極めて新規な表面効果を付与すると共に,長い
撚部の存在によって衣服地巾全体に継がる大きな柄効果
が得られ,さらに,オーバーロールループを縮小させる
ことによって布帛に弾性と厚みを付与し,ボリューム感
及びウォーム感を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の製造工程の一例を示す工程概略
図,第2図は流体処理を施した糸条の外観模式図,第3
図は本発明方法によって得られるファンシーヤーンの一
例を示す外観模式図である。 (1)パーン (2)供給ローラ (3)施撚装置 (4)第1デリベリローラ (5)噴射ノズル (6)第2デリベリローラ (7)捲取ローラ (8)パッケージ (F)マルチフィラメント糸 (A)過解撚部 (B),(B′)無撚部 (C)未解撚部 (L1),(L2)オーバーロールループ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マルチフイラメント系に間歇的な仮撚操作
    を施して,その長手方向にS撚あるいはZ撚によって集
    束された長さ数十センチメートルから数メートルオーダ
    ーの加撚集束部と無撚部を交互に形成し,次いでマルチ
    フイラメント糸を過供給しつつ流体処理を施して多数の
    ループや絡み,或いはたるみを形成することを特徴とす
    るフアンシーヤーンの製造方法。
  2. 【請求項2】マルチフイラメント糸が熱可塑性合成繊維
    マルチフイラメント糸であって,仮撚操作を熱処理しな
    がら施す特許請求の範囲第1項記載のフアンシーヤーン
    の製造方法。
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