JP2611980B2 - フアンシーヤーンの製造方法 - Google Patents

フアンシーヤーンの製造方法

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JP2611980B2 JP61313675A JP31367586A JP2611980B2 JP 2611980 B2 JP2611980 B2 JP 2611980B2 JP 61313675 A JP61313675 A JP 61313675A JP 31367586 A JP31367586 A JP 31367586A JP 2611980 B2 JP2611980 B2 JP 2611980B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,明瞭なスラブを有するフアンシーヤーンの
製造方法に関するものである。
(従来の技術) 本出願人は,先に糸条を一定のオーバーフイード率で
流体噴射ノズル(ジエツトノズル)に供給し,間歇的に
圧縮気体を噴射して圧縮気体の噴射停止時に生じた糸条
のたるみを,圧縮気体の噴射時に瞬時に噴出する気体の
推進力により噴出させながら,糸条にスラブ部を形成す
るフアンシーヤーンの製造法を特開昭56-123428号公報
として提案した。この方法によれば,糸条の構成フイラ
メント同士が交絡し,糸条表面に多数のループが形成さ
れたスラブ部と,ループ,交絡のない地糸部とが任意の
長さ,任意の間隔で存在するフアンシーヤーンが得られ
る。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら,この方法によって得られたフアンシー
ヤーンは,スラブ部に粗大なループが多数形成されてい
るので,織編物にした場合,その表面にこの粗大なルー
プが開花状に突出してスラブの明瞭性が損なわれること
がある。また,この方法において非捲縮糸を用いた場合
は,得られた糸条は他糸部が絹様感覚の外観を呈する反
面、暖かみやふくらみのあるスパンライクな風合に欠け
るものであった。
本発明は,上記問題点に対処してその解決を図ったも
のであり,その目的は明瞭なスラブを有し適度の暖かみ
とふくらみのあるスパンライクな風合を有するフアンシ
ーヤーンの製造方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) すなわち,本発明は,オーバーフイード状態で供給さ
れるマルチフイラメント糸に流体噴射ノズルから間歇的
に圧縮気体を噴射して流体攪乱処理するに際し,圧縮気
体の噴射停止時に供給ローラと流体噴射ノズルの間の糸
条を負圧吸引流で糸道から吸引して糸条を滞留させ,圧
縮気体の噴射時に上記滞留させた糸条を一挙に元の糸道
に復帰させて流体攪乱処理し,引き続いて,糸条に旋回
流を付与し得る流体仮撚ノズルを用いてオーバーフイー
ド状態で仮撚加工することを特徴とするフアンシーヤー
ンの製造方法を要旨とするものである。
以下,本発明を詳細に説明する。
まず,本発明においては,マルチフイラメント糸をオ
ーバーフイード状態で流体噴射ノズルに供給し,流体噴
射ノズルから間歇的に圧縮気体をマルチフイラメント糸
に噴射して流体攪乱処理する。マルチフイラメント糸に
圧縮気体を間歇的に噴射すると,圧縮気体の噴射時には
圧縮気体の攪乱作用によって糸条を構成するフイラメン
ト同士が絡み合い,糸条表面にループやたるみが形成さ
れる。一方,圧縮気体の噴射停止時には,ループやたる
みのない他糸部が形成される。ここで,圧縮気体の噴射
停止時に供給された糸条は,フイードローラと流体噴射
ノズルとの間でオーバーフイード分だけたるむことにな
るが,このたるんだ分に相当する糸条を吸引管等により
負圧吸引流で糸道から吸引して一時滞留させる。次いで
上記たるんだ分に相当する糸条は圧縮気体の噴射時に圧
縮気体の推進力により瞬時に流体噴射ノズルに供給さ
れ,糸条に多数のループや交絡が形成されてスラブ部と
なる。
なお,オーバーフイード率を大きくすると,フイード
ローラと流体噴射ノズルとの間でたるませた糸条がフイ
ードローラ等に捲付き,糸切れするおそれがあるので,
このような場合は流体噴射ノズルの噴射力よりも,吸引
力を低く設定した吸引管等に一時的に滞留させることが
好ましい。
次いで,流体攪乱処理によって,スラブ部と他糸部が
形成された糸条を,仮撚施撚装置に導いて仮撚加工す
る。この仮撚加工によって,流体噴射ノズルからの圧縮
気体の噴射停止時に生じたループのほとんど形成されて
いない他糸部は,仮撚による撚はほぼ零近くに解撚され
て仮撚クリンプが付与される。一方,流体噴射ノズルか
らの圧縮気体噴射時に生じたスラブ部は,糸条表面にル
ープが多数形成されているので,仮撚による撚は十分解
撚されず,未解撚として残存する。このため粗大なルー
プが縮小するとともにフイラメントが集束されて締まっ
たスラブ部が形成される。
本発明においては,スラブ部と他糸部からなる糸径変
化が極めて大きい糸条を仮撚加工することになるので,
仮撚施撚装置として糸条に旋回流を付与し得る流体仮撚
ノズルを用いる。流体仮撚ノズルを用いると,加撚−解
撚操作が気体の流れによって行われるので,糸径の太い
部分が引っ掛かって糸切れを起こすことがなく,加工操
業性が頗る良好であって,高速化も可能であるからであ
る。
また,糸条に仮撚を付与する際はオーバーフイード状
態で行う必要があり,オーバーフイード率は,糸条が弛
まない範囲のものであれば特に限定されるものではない
が,5〜15%の範囲が好ましい。
本発明において使用される糸条は,ポリエステル,ポ
リアミド等のポリマー及びこれらのコポリマー,ブレン
ドポリマー等から得られる熱可塑性合成繊維,レーヨ
ン,キユプラ等の再生セルローズ繊維のフイラメント
糸,紡績糸等が挙げられる。
本発明においては,供給糸は1本あるいは2本以上を
引揃えて用いてもよく,さらに,オーバーフイード率の
異なる2本の糸条を供給してもよい。
次に,本発明を図示例に基づいて説明する。第1図
は,本発明方法の製造工程の一例を示す工程概略図であ
って,糸条Y1はフイードローラ1と第1デリベリローラ
6との間でオーバーフイード状態で流体噴射ノズル4に
供給される。一方,糸条Y2はフイードローラ2と第1デ
リベリローラ6との間で,上記糸条Y1より高いオーバー
フイード率で流体噴射ノズル4に供給される。ここで電
磁弁5による制御によって,流体噴射ノズル4から糸条
に間歇的に圧縮気体を噴射するようにすると,圧縮気体
の噴射時には,糸条Y1を芯糸とし,糸条Y2を鞘糸とし
て,フイラメント同士が交絡するとともに,糸条表面に
ループ,たるみあるいはノツトを有するスラブ部が形成
される。一方,圧縮気体の噴射停止時には,交絡やルー
プ等が付与されていない他糸部が形成される。圧縮気体
の噴射停止時には,糸条Y2はたるみを生じるので,この
たるみに相当する糸条はフイードローラ2と流体噴射ノ
ズル4との間に設けた吸引管3に一時的に滞留され,圧
縮気体の噴射時に瞬時に流体噴射ノズル4へ供給されて
スラブ部が形成される。
引き続き連続して,上記糸条は第1デリベリローラ6
と第2デリベリローラ9との間で流体仮撚ノズル8の旋
回流によって加撚されながら,ヒータ7によって熱固定
され,他糸部に仮撚クリンプが与えられるとともに,ス
ラブ部が集束され,しかる後に第2デリベリローラ9を
経て捲取られる。
上記流体噴射ノズルとしては,通常のタスランノズル
等が用いられる。また,上記電磁弁の制御は,フイル
ム,磁気テープ,コンピユータ等を用いた自動制御装置
によって行うことができる。
(作用) 本発明においては,マルチフイラメント糸に間歇的に
圧縮気体を噴射し,噴射停止時に糸条を糸道から吸引し
て滞留させ,噴射時に滞留された糸条を流体噴射ノズル
に一挙に供給するので,太いスラブ部と,他糸部を有す
る糸条が形成される。この糸条を引き続き仮撚加工する
ので,上記糸条のスラブ部の突出した粗大なループは,
仮撚加工における糸条の旋回−熱固定によって縮小する
とともに捩れ変形されて集束される。したがって,従来
のフアンシーヤーンのように織編物にしたときに,粗大
なループが開花状に突出することがなく,スラブが明瞭
であり,また,スラブ部が集束されて締まった状態にな
ってパツケージ等からの解舒性にも優れる。また,上記
仮撚加工により他糸部に仮撚クリンプが付与されるの
で,上記スラブ部と相俟って適度の暖かみとふくらみの
あるスパンライクな風合が与えられる。
(実施例) 次に,本発明方法を実施例により具体的に説明する。
実施例 第1図に示す製造工程に従って第1表に示す条件でフ
アンシーヤーンを製造した。この際,糸条Y1としてはポ
リエステルマルチフイラメント糸100d/48f,糸条Y2とし
てポリエステルマルチフイラメント糸150d/72fを用い
た。
得られたフアンシーヤーンは,仮撚クリンプを有する
他糸部とフイラメントが集束されて太く締まった嵩高な
スラブ部を有するものであった。また,スラブ部の数は
100m当たり30個で平均長さは10cmであった。
このフアンシーヤーンを緯糸に,ポリエステルマルチ
フイラメント糸150d/48fを経糸に用いて,緯糸密度53本
/2.54cm,経糸密度87本/2.54cmで平織物を製織したとこ
ろ,糸条の解舒性に優れ,極めて良好な製織性を示し
た。次いで,通常の染色仕上げ加工を行い,明瞭なスラ
ブ効果を有し,かつ適度のふくらみと暖かみを有する織
物が得られた。
(発明の効果) 本発明は,上記のような構成を有するので,明瞭なス
ラブを有するとともに,適度のふくらみと暖かみのある
スパンライクな風合を有し,しかも解舒性が極めてよく
て製編織工程における工程通過性にも優れる糸条を得る
ことができる。さらに本発明方法によって得られた糸条
は上記のようなスラブ部と仮撚クリンプを有する他糸部
の存在により織編物に変化に富んだ外観を与えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本発明方法の製造工程の一例を示す工程概略
図である。 図中,1,2はフイードローラ,3は吸引管,4は流体噴射ノズ
ル,5は電磁弁,6は第1デリベリローラ,7はヒータ,8は流
体仮撚ノズル,9は第2デリベリローラである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オーバーフィード状態で供給されるマルチ
    フィラメント糸に流体噴射ノズルから間歇的に圧縮気体
    を噴射して流体攪乱処理するに際し,圧縮気体の噴射停
    止時に供給ローラと流体噴射ノズルの間の糸条を負圧吸
    引流で糸道から吸引して糸条を滞留させ,圧縮気体の噴
    射時に上記滞留させた糸条を一挙に元の糸道に復帰させ
    て流体攪乱処理し,引き続いて,糸条に旋回流を付与し
    得る流体仮撚ノズルを用いてオーバーフイード状態で仮
    撚加工することを特徴とするファンシーヤーンの製造方
    法。
JP61313675A 1986-12-26 1986-12-26 フアンシーヤーンの製造方法 Expired - Lifetime JP2611980B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS56123428A (en) * 1980-03-03 1981-09-28 Unitika Ltd Production of fancy yarn
JPS609938A (ja) * 1983-06-27 1985-01-19 ユニチカ株式会社 部分嵩高糸の製造方法
JPS61186540A (ja) * 1985-02-12 1986-08-20 東レ株式会社 ル−プ毛羽を有する糸およびその製造方法

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