JP2878751B2 - フアンシーヤーンの製造方法 - Google Patents
フアンシーヤーンの製造方法Info
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- JP2878751B2 JP2878751B2 JP974890A JP974890A JP2878751B2 JP 2878751 B2 JP2878751 B2 JP 2878751B2 JP 974890 A JP974890 A JP 974890A JP 974890 A JP974890 A JP 974890A JP 2878751 B2 JP2878751 B2 JP 2878751B2
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- swirling
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,長さと形態が異なったスラブ部が糸条の長
手方向に沿って不規則な間隔で存在するフアンシーヤー
ンを製造する方法に関するものである。
手方向に沿って不規則な間隔で存在するフアンシーヤー
ンを製造する方法に関するものである。
(従来の技術) 従来,仮撚捲付けを利用してフアンシーヤーンを製造
する方法はよく知られているが,この方法で製造される
フアンシーヤーンは,集束性が悪いので後工程の通過性
に難点があり,加工性や品位の低下等,実用上の問題が
発生しやすいという欠点があった。
する方法はよく知られているが,この方法で製造される
フアンシーヤーンは,集束性が悪いので後工程の通過性
に難点があり,加工性や品位の低下等,実用上の問題が
発生しやすいという欠点があった。
一方,特開昭60−2737号公報には,旋回流と攪乱流を
付与し得る単一の流体処理装置を用いて,糸条に旋回流
による仮撚捲付けによってフアンシーヤーンを形成し、
引続き攪乱流でフアンシーヤーンを交絡させる方法が提
案されている。この方法は,インターレース交絡を施す
ため,糸条の集束,混繊効果はあるものの,糸条表面に
ループ毛羽が形成されないため,膨らみ感や暖かみに欠
けるという欠点があった。
付与し得る単一の流体処理装置を用いて,糸条に旋回流
による仮撚捲付けによってフアンシーヤーンを形成し、
引続き攪乱流でフアンシーヤーンを交絡させる方法が提
案されている。この方法は,インターレース交絡を施す
ため,糸条の集束,混繊効果はあるものの,糸条表面に
ループ毛羽が形成されないため,膨らみ感や暖かみに欠
けるという欠点があった。
上記の欠点を解消するために,本発明者らは,旋回力
と推進力を具備した流体噴射ノズルを用いて,糸条にル
ープ毛羽を形成するフアンシーヤーンの製法を特開昭63
−256742号公報で提案した。
と推進力を具備した流体噴射ノズルを用いて,糸条にル
ープ毛羽を形成するフアンシーヤーンの製法を特開昭63
−256742号公報で提案した。
しかしながら,この方法では,1個の流体噴射ノズルで
旋回力と推進力を付与するため,推進力と旋回力とのバ
ランスの関係で旋回力が不十分となり,芯糸に対する鞘
糸の捲回量を多くすることができず,このため,スラブ
部の個数を多くすることができないという欠点があっ
た。
旋回力と推進力を付与するため,推進力と旋回力とのバ
ランスの関係で旋回力が不十分となり,芯糸に対する鞘
糸の捲回量を多くすることができず,このため,スラブ
部の個数を多くすることができないという欠点があっ
た。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,上記した従来の欠点を解消し,鞘糸が複数
の層状に捲回して形成されるスラブ部の個数の調整が容
易であり,しかも加工安定性に優れたフアンシーヤーン
の製造方法を提供することを技術的な課題とするもので
ある。
の層状に捲回して形成されるスラブ部の個数の調整が容
易であり,しかも加工安定性に優れたフアンシーヤーン
の製造方法を提供することを技術的な課題とするもので
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは,上記の課題を解決するために鋭意検討
した結果,糸条に加撚作用を施す旋回ノズルと,糸条に
加撚作用と交絡及びループ毛羽を付与する流体噴射ノズ
ルを分離して用いることにより,旋回ノズルと流体噴射
ノズル間の加撚域で加撚作用が付与されつつある芯糸に
対する鞘糸の捲回性が向上するので,スラブ部の個数の
調整が容易で,その個数を多くすることも可能であり,
しかも,糸条全体に交絡とループ毛羽を形成できること
を知見して本発明に到達した。
した結果,糸条に加撚作用を施す旋回ノズルと,糸条に
加撚作用と交絡及びループ毛羽を付与する流体噴射ノズ
ルを分離して用いることにより,旋回ノズルと流体噴射
ノズル間の加撚域で加撚作用が付与されつつある芯糸に
対する鞘糸の捲回性が向上するので,スラブ部の個数の
調整が容易で,その個数を多くすることも可能であり,
しかも,糸条全体に交絡とループ毛羽を形成できること
を知見して本発明に到達した。
すなわち,本発明は,次の構成を有するものである。
糸条の旋回力を付与する旋回ノズルと,旋回力と推進
力を付与する1個の流体噴射ノズルとの間の加撚域にお
いて加撚作用を付与されつつあるマルチフイラメント糸
条(芯糸)に,芯糸より過供給されるマルチフイラメン
ト糸条(鞘糸)を合糸させて,合糸点を移動させること
により、芯糸の周囲に鞘糸が層条に捲回したスラブ部を
2個/m以上形成させ,引続き,前記流体噴射ノズルの推
進力により糸条に交絡とループ毛羽を形成させることを
特徴とするフアンシーヤーンの製造方法。
力を付与する1個の流体噴射ノズルとの間の加撚域にお
いて加撚作用を付与されつつあるマルチフイラメント糸
条(芯糸)に,芯糸より過供給されるマルチフイラメン
ト糸条(鞘糸)を合糸させて,合糸点を移動させること
により、芯糸の周囲に鞘糸が層条に捲回したスラブ部を
2個/m以上形成させ,引続き,前記流体噴射ノズルの推
進力により糸条に交絡とループ毛羽を形成させることを
特徴とするフアンシーヤーンの製造方法。
請求項1記載の方法で交絡とループ毛羽を形成させた
糸条を,渦流ノズルを用いて仮撚加工することを特徴と
するフアンシーヤーンの製造方法。
糸条を,渦流ノズルを用いて仮撚加工することを特徴と
するフアンシーヤーンの製造方法。
以下,本発明を詳細に説明する。
第1図は,本発明の一実施態様を示す概略工程図であ
る。第1図において,芯糸Y1は,供給ローラ1から一定
の過供給率で旋回ノズル3を介して流体噴射ノズル5に
供給される。この際,芯糸Y1は,旋回ノズル3と流体噴
射ノズル5間で,旋回ノズル3の旋回(解撚)作用と流
体噴射ノズル5の旋回(加撚)作用で加撚される。
る。第1図において,芯糸Y1は,供給ローラ1から一定
の過供給率で旋回ノズル3を介して流体噴射ノズル5に
供給される。この際,芯糸Y1は,旋回ノズル3と流体噴
射ノズル5間で,旋回ノズル3の旋回(解撚)作用と流
体噴射ノズル5の旋回(加撚)作用で加撚される。
一方,芯糸Y1より過供給される鞘糸Y2は,供給ローラ
2により給糸ガイド4を経て芯糸Y1の加撚域で合糸され
る。芯糸Y1の加撚作用により鞘糸Y2は芯糸Y1に捲回され
るが,捲回されるにつれて鞘糸Y2の張力が増加し,合糸
点7が旋回ノズル3側に移動する。次いで,鞘糸Y2の張
力がある限界まで増大して合糸点が7′に到達すると,
安定な撚状態に戻ろうとして合糸点が逆方向,つまり流
体噴射ノズル5側の7に向かって移動するので張力が減
少する。さらに加撚作用が続いて7に到達すると,再び
鞘糸Y2の張力が増加して合糸点が7′に向かって移動す
る。このような合糸点の往復運動により,芯糸Y1に鞘糸
Y2が複数の層状に捲回したスラブ部が糸条の長手方向に
間歇的に形成されることになる。
2により給糸ガイド4を経て芯糸Y1の加撚域で合糸され
る。芯糸Y1の加撚作用により鞘糸Y2は芯糸Y1に捲回され
るが,捲回されるにつれて鞘糸Y2の張力が増加し,合糸
点7が旋回ノズル3側に移動する。次いで,鞘糸Y2の張
力がある限界まで増大して合糸点が7′に到達すると,
安定な撚状態に戻ろうとして合糸点が逆方向,つまり流
体噴射ノズル5側の7に向かって移動するので張力が減
少する。さらに加撚作用が続いて7に到達すると,再び
鞘糸Y2の張力が増加して合糸点が7′に向かって移動す
る。このような合糸点の往復運動により,芯糸Y1に鞘糸
Y2が複数の層状に捲回したスラブ部が糸条の長手方向に
間歇的に形成されることになる。
引続き,流体噴射ノズル5内に導かれた糸条は,流体
噴射流による攪乱作用を受けて芯糸Y1と鞘糸Y2が開繊さ
れた状態となるが,芯糸Y1に鞘糸Y2が複数の層状に捲回
したスラブ部は,このような開繊作用を受けても,その
複雑な捲回により外層部又は層状の一部が開繊されるも
のの,内層部は捲回した状態で残ることになる。したが
って,スラブ部,非スラブ部とも,この開繊部分が交絡
するとともにループ毛羽が形成される。
噴射流による攪乱作用を受けて芯糸Y1と鞘糸Y2が開繊さ
れた状態となるが,芯糸Y1に鞘糸Y2が複数の層状に捲回
したスラブ部は,このような開繊作用を受けても,その
複雑な捲回により外層部又は層状の一部が開繊されるも
のの,内層部は捲回した状態で残ることになる。したが
って,スラブ部,非スラブ部とも,この開繊部分が交絡
するとともにループ毛羽が形成される。
交絡及びループ毛羽が形成された糸条は,第1デリベ
リローラ6を経て捲取パツケージ11に捲取られる。
リローラ6を経て捲取パツケージ11に捲取られる。
また,第3図のように,交絡及びループ毛羽が形成さ
れ,第1デリベリローラ6で引取られた糸条を,仮撚施
撚装置9と,好ましくはヒータ8が配された仮撚工程に
供給し,糸条を旋回させて表面のループ毛羽を小型化し
た後,第2デリベリローラ10を経て捲取パツケージ11に
捲取ってもよい。
れ,第1デリベリローラ6で引取られた糸条を,仮撚施
撚装置9と,好ましくはヒータ8が配された仮撚工程に
供給し,糸条を旋回させて表面のループ毛羽を小型化し
た後,第2デリベリローラ10を経て捲取パツケージ11に
捲取ってもよい。
本発明の最大の特徴は,旋回ノズルの旋回作用と流体
噴射ノズルの旋回流とを巧みに利用することによって,
スラブ部の個数の調節が容易となり,スラブ部の個数を
多くすることを可能にしたことであるが,その理由は次
のように考えられる。
噴射ノズルの旋回流とを巧みに利用することによって,
スラブ部の個数の調節が容易となり,スラブ部の個数を
多くすることを可能にしたことであるが,その理由は次
のように考えられる。
すなわち,芯糸は旋回ノズルの入口側で加撚撚が付与
され,引続き旋回ノズルの出口側で解撚撚が付与される
が,旋回ノズルの解撚側に流体噴射ノズルを設けること
により流体噴射ノズルの推進作用が働くので,旋回ノズ
ルの加撚,解撚側の張力がアンバランスな状態となり,
旋回ノズルの解撚側に未解撚撚が発生する。さらに,未
解撚撚が残存した芯糸を,流体噴射ノズルで加撚するこ
とにより,芯糸に対する鞘糸の捲回性が向上し,このた
め,鞘糸の過供給率を多くしても,鞘糸が弛んで供給ロ
ーラに捲付くことがなく,加工性が安定する。したがっ
て,鞘糸の過供給率を多くして加工すれば,流体噴射ノ
ズルを出た糸条に多数のスラブ部を形成することが可能
となるものである。
され,引続き旋回ノズルの出口側で解撚撚が付与される
が,旋回ノズルの解撚側に流体噴射ノズルを設けること
により流体噴射ノズルの推進作用が働くので,旋回ノズ
ルの加撚,解撚側の張力がアンバランスな状態となり,
旋回ノズルの解撚側に未解撚撚が発生する。さらに,未
解撚撚が残存した芯糸を,流体噴射ノズルで加撚するこ
とにより,芯糸に対する鞘糸の捲回性が向上し,このた
め,鞘糸の過供給率を多くしても,鞘糸が弛んで供給ロ
ーラに捲付くことがなく,加工性が安定する。したがっ
て,鞘糸の過供給率を多くして加工すれば,流体噴射ノ
ズルを出た糸条に多数のスラブ部を形成することが可能
となるものである。
本発明において,旋回ノズルと流体噴射ノズルの撚方
向としては,同方向,異方向のいずれでもよい。この理
由は明確ではないが,旋回ノズルの解撚によるバルーン
と流体噴射ノズルの旋回作用の相乗作用によって,鞘糸
の捲回性が向上するからではないかと推察される。
向としては,同方向,異方向のいずれでもよい。この理
由は明確ではないが,旋回ノズルの解撚によるバルーン
と流体噴射ノズルの旋回作用の相乗作用によって,鞘糸
の捲回性が向上するからではないかと推察される。
なお,スラブ部の大きさ及び頻度等は,所望に応じて
変更することが可能であり,例えば,旋回ノズルの旋回
力又は流体噴射ノズルの旋回力と推進力,糸条の過供給
率あるいは給糸ガイドと芯糸間の距離等を適宜変更して
調整することができる。
変更することが可能であり,例えば,旋回ノズルの旋回
力又は流体噴射ノズルの旋回力と推進力,糸条の過供給
率あるいは給糸ガイドと芯糸間の距離等を適宜変更して
調整することができる。
また,本発明で使用する旋回ノズルと流体噴射ノズル
間の加撚域の平均撚数は,800T/M以上になるようにする
のが好ましい。さらに,上記合糸点の移動距離は,旋回
ノズルと流体噴射ノズル間の距離及び両ノズルの旋回
力,給糸ガイドの位置等にもよるが,通常3〜10cmとな
るように設定するのが好ましい。
間の加撚域の平均撚数は,800T/M以上になるようにする
のが好ましい。さらに,上記合糸点の移動距離は,旋回
ノズルと流体噴射ノズル間の距離及び両ノズルの旋回
力,給糸ガイドの位置等にもよるが,通常3〜10cmとな
るように設定するのが好ましい。
本発明で使用する旋回ノズルは,特に限定されるもの
ではなく,糸条に加撚作用を付与できるものであればい
ずれでもよいが,低張力下で旋回を付与し得る空気渦流
ノズルが望ましい。また,流体噴射ノズルとしては,糸
条に旋回力と推進力を付与するノズルであって,しかも
交絡とループ毛羽を形成し得るノズルであれば特に限定
されるものではない。
ではなく,糸条に加撚作用を付与できるものであればい
ずれでもよいが,低張力下で旋回を付与し得る空気渦流
ノズルが望ましい。また,流体噴射ノズルとしては,糸
条に旋回力と推進力を付与するノズルであって,しかも
交絡とループ毛羽を形成し得るノズルであれば特に限定
されるものではない。
仮撚加工における仮撚施撚装置としては,太細を有す
る糸条の通過性が良好な渦流ノズルを用いるのが好まし
い。
る糸条の通過性が良好な渦流ノズルを用いるのが好まし
い。
また,仮撚加工における仮撚数,仮撚方向,オーバー
フイード率,ヒータの有無,ヒータ温度等は,後加工の
工程通過性や所望する風合を考慮して適宜選択すればよ
い。
フイード率,ヒータの有無,ヒータ温度等は,後加工の
工程通過性や所望する風合を考慮して適宜選択すればよ
い。
本発明で得られるフアンシーヤーンは,第2図及び第
4図で示すように,糸条の長手方向にスラブ部Aと非ス
ラブ部Bとを交互に有し,スラブ部Aは,芯糸Y1に鞘糸
Y2が複数の層状に捲回していて,最外層のフイラメント
にループ毛羽12が形成されている。一方,非スラブ部B
は,芯糸Y1のフイラメントと鞘糸Y2のフイラメントとが
互いに交絡しており,かつループ毛羽12が多数形成され
ている。特に,第3図で示した方法で得られる第4図の
フアンシーヤーンでは,ループ毛羽12が仮撚加工により
小型化されている。
4図で示すように,糸条の長手方向にスラブ部Aと非ス
ラブ部Bとを交互に有し,スラブ部Aは,芯糸Y1に鞘糸
Y2が複数の層状に捲回していて,最外層のフイラメント
にループ毛羽12が形成されている。一方,非スラブ部B
は,芯糸Y1のフイラメントと鞘糸Y2のフイラメントとが
互いに交絡しており,かつループ毛羽12が多数形成され
ている。特に,第3図で示した方法で得られる第4図の
フアンシーヤーンでは,ループ毛羽12が仮撚加工により
小型化されている。
また,布帛に変化に富んだ外観を付与するためには,
スラブ部を2個/m以上有することが必要であり,特に6
個/m以上有することが好ましい。スラブ部が2個/mを下
回ると,表面変化が極めて少なくなり,このため布帛が
単調な外観を呈する,周期性が発生する等の欠点が生じ
る。
スラブ部を2個/m以上有することが必要であり,特に6
個/m以上有することが好ましい。スラブ部が2個/mを下
回ると,表面変化が極めて少なくなり,このため布帛が
単調な外観を呈する,周期性が発生する等の欠点が生じ
る。
なお,スラブ部個数を2個/m以上形成させるには,芯
糸の過供給率を2%以上とし,鞘糸を芯糸より10%以上
過供給することが好ましい。
糸の過供給率を2%以上とし,鞘糸を芯糸より10%以上
過供給することが好ましい。
本発明において,芯糸及び鞘糸となるマルチフイラメ
ント糸条としては,ポリエステル,ポリアミド等のホモ
ポリマー及びこれらのポリマーを主成分とするコポリマ
ー,ブレンドポリマー等から得られる合成繊維マルチフ
イラメント糸条や,レーヨン,キユプラ等の再生セルロ
ース繊維等を使用することができる。
ント糸条としては,ポリエステル,ポリアミド等のホモ
ポリマー及びこれらのポリマーを主成分とするコポリマ
ー,ブレンドポリマー等から得られる合成繊維マルチフ
イラメント糸条や,レーヨン,キユプラ等の再生セルロ
ース繊維等を使用することができる。
(作用) 本発明では,旋回ノズルと流体噴射ノズルとの間の加
撚域において,芯糸に加撚撚を付与し,この加撚域で鞘
糸を合糸させて合糸点を移動させるので,スラブ部と非
スラブ部とを交互に有する変化に富んだフアンシーヤー
ンを得ることができる。
撚域において,芯糸に加撚撚を付与し,この加撚域で鞘
糸を合糸させて合糸点を移動させるので,スラブ部と非
スラブ部とを交互に有する変化に富んだフアンシーヤー
ンを得ることができる。
また,このフアンシーヤーンに,引続いて仮撚加工を
施して糸条を旋回させれば,表面に突出するループ毛羽
が捩れて小型化し,このため,従来のフアンシーヤーン
のように粗大なループ毛羽が開花状に突出することによ
って生じるフアスナー現象の発生がなく,パッケージか
らの解舒性等,後加工での工程通過性を向上させるとが
できる。
施して糸条を旋回させれば,表面に突出するループ毛羽
が捩れて小型化し,このため,従来のフアンシーヤーン
のように粗大なループ毛羽が開花状に突出することによ
って生じるフアスナー現象の発生がなく,パッケージか
らの解舒性等,後加工での工程通過性を向上させるとが
できる。
さらいに,仮撚加工時に熱固定を施せば,フイラメン
トに捲縮が付与され,このため,適度な暖かみとふくら
み感のあるスパンライク風合を付与することができる。
トに捲縮が付与され,このため,適度な暖かみとふくら
み感のあるスパンライク風合を付与することができる。
(実施例) 次に,本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1 芯糸として75d/36fのポリエステルマルチフイラメン
ト糸条,鞘糸として75d/48fのポリエステルマルチフイ
ラメント糸条をそれぞれ用い,第1図に示した製造工程
に従い,第1表に示す加工条件でフアンシーヤーンを製
造した。
ト糸条,鞘糸として75d/48fのポリエステルマルチフイ
ラメント糸条をそれぞれ用い,第1図に示した製造工程
に従い,第1表に示す加工条件でフアンシーヤーンを製
造した。
第1表から明らかなように,本発明の実施例である試
験No1〜4では,スラブ部個数が7〜25個/mのフアンシ
ーヤーンを安定して製造することができた。
験No1〜4では,スラブ部個数が7〜25個/mのフアンシ
ーヤーンを安定して製造することができた。
一方,比較例である試験No5は,旋回ノズルを設置し
ないものであり,鞘糸が弛んで供給ローラへ捲付き,加
工できなかった。
ないものであり,鞘糸が弛んで供給ローラへ捲付き,加
工できなかった。
実施例2 芯糸として75d/48fのポリエステルマルチフイラメン
ト糸条,鞘糸として100d/72fのポリエステルマルチフイ
ラメント糸条をそれぞれ用い,第3図に示した製造工程
に従い,第2表に示す加工条件でフアンシーヤーンを製
造した。
ト糸条,鞘糸として100d/72fのポリエステルマルチフイ
ラメント糸条をそれぞれ用い,第3図に示した製造工程
に従い,第2表に示す加工条件でフアンシーヤーンを製
造した。
なお,給糸ガイド4と芯糸との距離は6cm,旋回ノズル
3の空気圧力は5kg/cm2,流体噴射ノズル5の空気圧力
は7kg/cm2,仮撚施撚装置9の空気圧力は5kg/cm2で加工
した。
3の空気圧力は5kg/cm2,流体噴射ノズル5の空気圧力
は7kg/cm2,仮撚施撚装置9の空気圧力は5kg/cm2で加工
した。
第2表から明らかなように,本発明の実施例である試
験No6〜10では,スラブ部個数が7〜25個/mのフアンシ
ーヤーンを安定して製造することができた。
験No6〜10では,スラブ部個数が7〜25個/mのフアンシ
ーヤーンを安定して製造することができた。
特に,仮撚捲縮加工を施した試験No7〜10では,糸条
の表面に存在するループ毛羽が小型化し,このため,ウ
オータージエツトルームで製織する際の解舒性が極めて
良好であった。また,得られた織物を染色したところ,
フアンシー効果に富んだスパンライクな織物となった。
の表面に存在するループ毛羽が小型化し,このため,ウ
オータージエツトルームで製織する際の解舒性が極めて
良好であった。また,得られた織物を染色したところ,
フアンシー効果に富んだスパンライクな織物となった。
一方,比較例である試験No11では,芯糸が弛んで供給
ローラに捲付き,加工できなかった。
ローラに捲付き,加工できなかった。
(発明の効果) 上述したように,本発明では,旋回ノズルと流体噴射
ノズルを巧みに活用して,鞘糸の捲付けと交絡及びルー
プ毛羽形成を一連で行うので,長さや間隔が不規則な状
態で存在するスラブ部を有するフアンシーヤーンを,効
率よく安定して製造することができる。
ノズルを巧みに活用して,鞘糸の捲付けと交絡及びルー
プ毛羽形成を一連で行うので,長さや間隔が不規則な状
態で存在するスラブ部を有するフアンシーヤーンを,効
率よく安定して製造することができる。
また,両ノズルに生じる旋回力の相乗作用によって芯
糸に対する鞘糸の捲回性が向上し,このたブ部の個数を
多く形成することが可能となる。
糸に対する鞘糸の捲回性が向上し,このたブ部の個数を
多く形成することが可能となる。
さらに,上記のフアンシーヤーンに仮撚加工を施せ
ば,糸条の表面に存在するループ毛羽が小型化するの
で,製編織等の後工程での解舒性を向上させることがで
きる。
ば,糸条の表面に存在するループ毛羽が小型化するの
で,製編織等の後工程での解舒性を向上させることがで
きる。
第1図は,本発明のフアンシーヤーンの製造方法の一実
施態様を示す概略工程図,第2図は,第1図の工程で得
られるフアンシーヤーンの概略側面図,第3図は,本発
明のフアンシーヤーンの製造方法の他の実施態様を示す
概略工程図,第4図は,第3図の工程で得られるフアン
シーヤーンの概略側面図である。 Y1……芯糸 Y2……鞘糸 1,2……供給ローラ 3……旋回ノズル 5……流体噴射ノズル 6……第1デリベリローラ 7,7′……合糸点 12……ループ毛羽 A……スラブ部 B……非スラブ部
施態様を示す概略工程図,第2図は,第1図の工程で得
られるフアンシーヤーンの概略側面図,第3図は,本発
明のフアンシーヤーンの製造方法の他の実施態様を示す
概略工程図,第4図は,第3図の工程で得られるフアン
シーヤーンの概略側面図である。 Y1……芯糸 Y2……鞘糸 1,2……供給ローラ 3……旋回ノズル 5……流体噴射ノズル 6……第1デリベリローラ 7,7′……合糸点 12……ループ毛羽 A……スラブ部 B……非スラブ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−252331(JP,A) 特開 昭57−21526(JP,A) 特開 昭61−174436(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D02G 1/00 - 13/00
Claims (2)
- 【請求項1】糸条に旋回力を付与する旋回ノズルと,旋
回力と推進力を付与する1個の流体噴射ノズルとの間の
加撚域において加撚作用を付与されつつあるマルチフイ
ラメント糸条(芯糸)に,芯糸より過供給されるマルチ
フイラメント糸条(鞘糸)を合糸させて,合糸点を移動
させることにより,芯糸の周囲に鞘糸が層状に捲回した
スラブ部を2個/m以上形成させ,引続き,前記流体噴射
ノズルの推進力により糸条に交絡とループ毛羽を形成さ
せることを特徴とするフアンシーヤーンの製造方法。 - 【請求項2】請求項1記載の方法で交絡とループ毛羽を
形成させた糸条を,渦流ノズルを用いて仮撚加工するこ
とを特徴とするフアンシーヤーンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP974890A JP2878751B2 (ja) | 1989-10-17 | 1990-01-18 | フアンシーヤーンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
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Family Applications (1)
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-
1990
- 1990-01-18 JP JP974890A patent/JP2878751B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03206141A (ja) | 1991-09-09 |
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