JPS61132649A - フアンシ−ヤ−ン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は芯糸とさや糸が強固に撚合された細糸部とさや
糸が芯糸に捲回集積した太糸部とが混在したファンシー
ヤーンに関するものである。

〈従来の技術〉 従来、仮撚複合糸であって糸の長手方向に沿って芯糸に
さや糸が捲き付きさや糸が１重スパイラル部と３重スパ
イラル部を交互に形成したファンシーヤーンが特公昭５
０−３５１４７号公報によって知られている。この糸条
は２種の糸条を仮撚加工する際、給糸速度に５％前後の
差を与え、さらにさや糸になる糸条の給糸速度を間歇的
に変化させて加工するので、シャンタン８周のファンシ
ーヤーンは得られる゛ものの、１重スパイラル部は捲付
きがルーズとなり１強撚間の効果を有するものでなかっ
た。また、特公昭５９−２９６８９号公報には仮撚複合
糸であって強ｍ調の糸条を得る技術が開示されている。

しかしながら、かかる公報に記載された方法によると、
仮撚加熱域で熱固定して芯糸にさや糸が強固に捲回した
３重スパイラル部を形成するため、３重スパイラル部か
らループの突出がなく糸条は強撚間を呈するものの１重
スパイラル部と３重スパイラル部との間の外観変化が乏
しいという欠点があった。さらに上記公報に記載された
方法においては仮撚施撚体としてスピンドルを用いてい
るため、ループを形成すべくこの方法から単に熱固定を
省いただけでは特公昭５１−３０１７４号公報のような
ループのある糸条しか形成できず１強撚調とファンシー
効果の共存した糸条を得ることができない。

〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明は上述した従来の技術の欠点を解消するものであ
り、その目的とするところは細糸部で強撚調を呈すると
共に太糸部の存在によってファンシー効果を有し、しか
も大系部に凹凸感があって細糸部との太細比が大きく、
大系部が明瞭化して外観変化に冨んだファンシーヤーン
を提供するにある。

〈問題点を解決するための手段〉 本発明は上記目的を達成するために次の構成を有する。

少なくともさや糸が熱可塑性合成繊維を含有する糸条か
らなり、糸条の長手方向に沿って芯糸とさや糸が強固に
撚合された細糸部と、さや糸が芯糸に捲回集積した大系
部とが混在し、かつ芯糸に捲回集積したさや糸の一部が
太糸部から突出したループを形成してなることを特徴と
するファンシーヤーン。

以下２本発明の詳細な説明する。

本発明のファンシーヤーンは第１図に示すように、連続
フィラメントまたは紡績糸からなる芯糸と熱可塑性合成
繊維を含有する連続フィラメントまたは紡績糸からなる
さや糸が複合された糸条であって、糸条の長手方向に沿
って芯糸とさや糸が引揃え状で強固に撚合された細糸部
（１）とさや糸が芯糸に複数層に捲回集積した太糸部（
２）とがランダムな間隔で交互に存在している。

このように細糸部（１）は芯糸とさや糸が強固に撚合さ
れて形成されているため、かかる糸条から得られる布帛
に強撚調風合を付与することができる。

上記綿糸部（１）が強ｔ２！調を呈するためには細糸部
（１１の撚係数（撚数Ｔ／ｍ　Ｘ　ＩＫｊＡτ扉：二丁
）が１０．０００以上であることが好ましい。また、大
系部（２）はさや糸が芯糸に強固に捲回集積して形成さ
れているため１編織工程等で生じるガイド等による扱き
に対してずれに（く形態が安定しており、接糸体からの
解舒性も良好である。さらに本発明のファンシーヤーン
は細糸部（１）と太糸部（２）の大細差によって布帛に
ファンシー調の外観効果を付与することができるが、こ
れに加えて大系部（２）からループ（３）が突出してい
るものである。多数の大系部（２）のなかには芯糸に捲
回集積したさや糸の一部が複数の単糸群として大系部（
２）から突出したループ（３ａ）と単糸として太糸部（
２）から突出したループ（３ｄ）との両方が存在するも
の、あるいはいずれが一方のループ（３ａ）または（３
ｂ）が存在するものが混在し、しかもループ（３ａ）、
　（３ｂ）の形状もアーチ状やリング状と変化に冨んで
いる。従って太糸部（２）の表面にループ（３）による
膨らみがあってソフトであり１また強撚調の細糸部（１
１と膨らみのある大系部（２）間の太細比が大きく大系
部（２）が明瞭化して際立っており、ファンシー効果が
向上する。また。

太糸部（２）の多くは芯糸にさや糸が３重に捲回して形
成されているが、芯糸とさや糸をモノフィラメントとみ
なして算出したそれぞれの直径をｄｌ。

ｄ２とした時大系部（２）の最大径（Ｄ）はＤ≧（ｄｔ
　　＋　３ｄｚ　）　ｘ　１．５を満足することが大系
部（２）の明瞭化の点から好ましい。

本発明において芯糸となる糸条としてはポリエステル、
ナイロン等の熱可塑性合成繊維、レーヨン、アセテート
等の再生繊維、半合成繊維、さらには天然繊維等のフィ
ラメント、紡績糸などいずれも使用可能であり、また原
糸や加工糸のいずれでもよい。また、さや糸となる糸条
としては熱収縮によって大系部（２）の集束効果を向上
させるために熱収縮性を有する熱可塑性合成繊維を含有
する糸条を用いる必要があり、糸条形態としてはフィラ
メント、紡績糸のいずれでもよく、熱可塑性合成繊維の
含有率は１０重量％以上が好ましい。

次に本発明ファンシーヤーンの製造例を第２図〜第３図
に基づいて説明する。芯糸となる糸条（酎をフィードロ
ーラ（５）によって旋回流噴出ノズル（以下単にノズル
と称する。）（６）に設けた通糸孔（７）一端の旋回流
噴出部（７ａ）側から通糸孔（７）内に供給し、糸条（
Ａ）に加熱撚を与えながら流体導入口（８）から通糸孔
（７）内に噴出する旋回流の噴出方向と逆方向に走行さ
せる。

一方、さや糸となる糸条（Ｂ）をフィード口−ラ（９）
によって糸条（Ａ）より過供給しつつノズル（６）の上
流側で糸条（八゛）に捲回させ、捲付時の張力の自然変
化によって糸条（Ｂ）の捲付点を変動させることにより
糸条（Ａ）に糸条（Ｂ）が複数層に捲回集積した大系部
（２）と細糸部（１）とを間歇的に形成する。

次いで、糸条（Ｂ）が捲回した糸条（Ａ）をフィードロ
ーラ（９）より低速で転回する第１デリベリローラ００
）によって通糸孔（７）内の旋回流噴出部（７ａ）から
引出部（７ｂ）側に走行させながら、糸条走行方向と逆
向きに噴出する旋回流によって太糸部（２）の絡みを強
固にするとともに大系部（２）から糸条（Ｂ）の一部の
単糸や単糸群をループ状に突出させ、さらに綿糸部（１
）に解撚撚による実撚を残存させる。上記の状態をノズ
ル（６）の上流側及びノズル（６）内にわたって連続的
に起生して強撚鋼の細糸部Ｔｌ）と大系部（２）とを交
互に有するファンシーヤーンを第１デリベリローラａω
によって引出部（７ｂ）からノズル（６）外に引取る。

次いで、第１デリベリローラαφと第２プリヘリローラ
（１１）間でヒータ（１旧こ通して弛緩熱処理し、糸条
（Ｂ）の収縮によって大系部（２）の絡みを一層強固に
した後捲取ローラ（１３）によって捲取る。

本発明ファンシーヤーンの上記製造例において（よ旋回
流噴出ノズルの上流側で糸条（八）より過供給される糸
条（Ｂ）を旋回流によって糸条（八）に捲回するので、
低張力で過供給される糸条（Ｂ）の微妙な、張力変動が
ノズルから噴出する旋回流によって一層助長され、ノズ
ルの上流側でノズルの壁面等に規制されることなく糸条
（Ａ）への糸条（Ｂ）の捲付点が複雑に変化して長さや
太さが種々多様な大系部（２）が形成され、布帛に紬調
外観を付与することができる。

また、ノズルの加熱側で熱固定を行なわないので糸条（
Ａ）　、　（Ｂ）の単糸断面が変形して光沢が変化する
こともなく、トルクも実質的にないので２編成時などの
加工性がよい。

さらに−、糸条（Ａ）、　（Ｂ）の過給率や旋回流の噴
射時間を何ら変動させることなく一定条件で処理するだ
けで長さや太さが種々多様な大系部がランダムな出現頻
度で形成されるので、簡単な装置で意匠効果が大きいフ
ァンシーヤーンを製造することができる。

また、第３図においてガイド（１４１を電磁的又は機械
的に往復運動可能にして糸条（Ｂ）を糸条（Ａ）の走行
方向に平行に往復運動させれば、太糸部（２）を長く、
かつ出現頻度を少なくしてシャンタン調の効果を付与す
ることができる。

上記の旋回流噴出ノズルとしては例えば第３図のように
通糸孔（７）内部の段部（１りを介して旋回流噴出部（
７ａ）を引出部（７ｂ）より大径にするか、又は通糸孔
（７）を旋回流噴出部（７ａ）側はど大径のテーパー状
にするか、さらには通糸孔（７）を均一径にして流体導
入口（８）を旋回流噴出部（７ａ）側に向けて傾斜させ
るのが好ましいが１通糸孔（７）を均一径にして流体導
入口（８）を通糸孔（７）と直角になるように設けても
よい。

また、太糸部を形成するためには少なくとも糸条（Ｂ）
を旋回流噴出ノズルに過供給する必要がある。すなわち
、芯糸となる糸条（Ａ）は過給率を一５〜５％とやや伸
長させてもよいが、糸条（Ａ）に捲回して大系部を形成
する糸条（Ｂ）の過給率は小さすぎると太糸部がずれや
す（なり、大きすぎると太糸部の数が多くなって糸条の
外観変化が逆へ減少するので、　　１００〜２００％と
することが好ましい。

なお、ここでいう過給率とは。

で計算した値である。

また、糸条（Ａ）、　（Ｂ）を旋回流噴出ノズルに供給
するに当たっては糸条（＾）＋　（Ｂ）をそれぞれ別の
フィードローラで供給してもよいが、糸条（Ａ）　、　
（Ｂ）のいずれかをマグネットテンサーのような消極糸
送り装置で給糸してもよい。

さらに、旋回流噴出ノズルで糸条（Ｂ）を糸条（八）に
捲回させるに当たっては、ノズルの上流側で捲回させる
のが好ましく、第４図のようにノズル内で捲回させると
太糸部が締まりすぎて細糸部との太細比が小さくなった
り、逆に太糸部に膨らみを出そうとすると大系部の締ま
りが悪くなってずれやすくかつ捲糸体からの解舒性も低
下するので好ましくない。

また、太糸部のずれを防止するためには流体導翼入口か
らノズル内に供給する流体１例えば空気の圧力は３　ｋ
ｇ／ｃｍ”以上とすることが好ましい。

さらにノズルで形成された大系部と細糸部を有す熱 る糸条を弛斐理して太糸部の集束性を向上させる際の弛
緩熱処理の条件は糸条（Ｂ）の種類によっても異なるが
１例えばポリエステル糸を使用する場合には温度を２０
０〜２３０℃、過給率を４〜１２％とすることが好まし
い。

〈実施例〉 以下２本発明を実施例により具体的に説明する。

第３図のような旋回流噴出ノズルを第２図の工程に設置
し、第１表に示すごとく糸条及び加工条件を種々変更し
てファンシーヤーンを製造した。

得られたファンシーヤーンの糸条形態を示す物。

性値を第１表に併記する。　　　　　　　　　′得られ
たファンシーヤーンは糸条の長手方向にわたって芯糸と
さや糸が強固に撚合された細糸部と、さや糸ｊが芯糸に
捲回集積した太糸部とがラソダムな長さ、出現頻度で混
在し、また多数の大系部の中には芯糸に捲回集積したさ
や糸の一部が複数の単糸群として太糸部から突出したル
ープと単糸として大系部から突出したループの両方が存
在したものや、いずれか一方のループが存在するものが
混在していた。さらに糸条（Ｂ）の過給率が大きいほど
太糸部の出現頻度が多くなる傾向を示した。

これらの糸条を緯糸に使用して製織した平織物は細糸部
によって強撚調を示すとともに太°糸部によって紬調の
ファンシー効果を示し、しかも大系部はループによる膨
らみがあって細糸部との太細比が大きく、大系部が明瞭
化していて変化に冨んだものであった。また、！４！糸
体からの解舒性も良好で製織時に太糸部の移動や糸切れ
もなかった。

第１表 （注）　（ｔ）　Ｄ／（ｄ＋　＋　３ｄｚ）および細糸
部の平均撚係数はともに０．１８／ｄの張力下において
任意の大系部及び細糸部をｌＯ箇所測定した値の平均値
である。

〈発明の効果〉　　　　　　　　゛ 本発明のファンシーヤーンは糸条の長手方向に沿って芯
糸とさや糸が強固に撚合された細糸部とさや糸が芯糸に
捲回集積した太糸部とが混在しているので、細糸部で強
撚調風合を呈すると共に大系部と綿糸部との大細差によ
って布帛にファンシー調の外観効果を付与することがで
きる。しかも大系部から芯糸に捲回集積したさや糸の一
部が突出したループが混在するので、太糸部の表面にル
ープによる膨らみがあってソフトであり、また強撚調の
細糸部と膨らみのある大系部間の太細比が大で太糸部が
明瞭化し、ファンシー効果が向上する。さらに大系部は
さや糸が芯糸に強固に捲回集積して形成されているため
２編織工程等で生じるガイド等による扱きに対しずれに
く（形態が安定していて接糸体からの解舒性も良好であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明ファンシーヤーンの側面図、第２図は本
発明ファンシーヤーンの製造例を示す工程概略図、第３
図は同上で使用する旋回流噴出ノズルの断面図、第４図
は比較のための旋回流噴出ノズルの断面図　である。 図中＋１１は綿糸部、（２）は太糸部、　（３）　、　
（３ａ）　、　（３ｂ）はループ、（６）は旋回流噴出
ノズルである。 特許出願人　　二二亭力株式会社 組の ｊｉ！２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくともさや糸が熱可塑性合成繊維を含有する
   糸条からなり、糸条の長手方向に沿って芯糸とさや糸が
   強固に撚合された細糸部と、さや糸が芯糸に捲回集積し
   た大系部とが混在し、かつ芯糸に捲回集積したさや糸の
   一部が太糸部から突出したループを形成してなることを
   特徴とするファンシーヤーン。