JP2530409Y2 - ラジエータ温風巻込防止構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はリヤエンジン式のバス等におけるラジエータ
への温風巻込防止構造の改良に関する。

（従来の技術） リヤエンジン式バス等においては、実開昭51−104535
号公報にもあるように、第３図のとおり、車体１の後部
の側面下部に、ラジエータ２への空気取込口３を形成し
ている。

この空気取込口３から走行中に冷風を取り入れ、ラジ
エータ２へと送り込んでいる。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、この空気取込口３は一般的にエンジン
の近傍にあるため、車体１の下方に抜けたエンジンやマ
フラからの熱気が、そのまま車体側面に開口する空気取
込口３から吸い込まれ、ラジエータ２の冷却性能を阻害
することがあった。特に冷却性能が要求される高負荷、
低速走行中などにこのような傾向が強く現れた。

本考案はこのような問題を解決することを目的とす
る。

（課題を解決するための手段） 本考案は、車体の後方側面の下部に、ラジエータへの
空気取込口を開口させた車両において、空気取込口の位
置する車体下端に、車体内側向きに延びる防風板を設け
るものとした。

（作用） エンジン等からの熱気が車体の下面から車体側面に開
口する空気取込口に向かう途中に、車体内側向きに延び
る防風板が位置するので該防風板により空気取込口に流
入しようとする熱気の流れが阻止され、これにより常時
良好なラジエータ冷却性能が確保される。

また、防風板は車体内側方向に延びていて車体側面へ
の突出がないので、車体寸法に影響することがなく、か
つ安全性が高い。

（実施例） 第１図、第２図に示すように、車体１の後方の側面下
部には、ラジエータ２への空気取込口３が開口形成され
ている。この空気取込口３にはメッシュ４が張られてい
る。

この空気取込口３の下方に位置して、該取込口３の全
巾にわたり、エンジンやマフラからの熱気が車体下面か
ら空気取込口３へと向かうのを阻止する防風板５が設け
られる。

防風板５は、第３図に示したように車体１の下端部か
ら車体内側向きに延びるように形成されている。

上記構成に基づき、車体１の下面から抜けて空気取込
口３の方向に抜けようとするエンジン等からの熱気が防
風板５に遮られるので、熱気が空気取込口３に直接巻き
込まれるのが防止され、走行中であれば主として取込口
３の後方へと流れさることになる。したがって、空気取
込口３からは主として外部の冷風が吸い込まれ、これに
よりラジエータ２の冷却性能が常時良好に維持される。

また、防風板５は車体１の下端部に内側向きに設けら
れているので、車体全幅寸法を増やしてしまうようなこ
とがなく、また側方を通行する他の車両や歩行者に対す
る危険性がない。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、空気取込口の下方に、
車体下面からの熱気の流入を阻止する防風板を車体内側
向きに設けたので、ラジエータの近傍のエンジンやマフ
ラからの熱気が車体下面から外部側面に抜けて空気取込
口から吸引されようとするのを効果的に抑制することが
でき、これによりラジエータの冷却性能を常時良好に維
持できるという効果が得られる。また、防風板は内側向
きに延びているので、車体寸法を増やしたり他の交通に
対して危険となるおそれがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す車体後部の側面図、第
２図はその横断面図、第３図は従来例の要部側面図であ
る。 １…車体、２…ラジエータ、３…空気取込口、５…防風
板。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車体の後方側面の下部に、ラジエータへの
   空気取込口を開口させた車両において、空気取込口の位
   置する車体下端に、車体内側向きに延びる防風板を設け
   たことを特徴とするラジエータ温風巻込防止構造。