JP2528073B2 - 縦葺き屋根構造 - Google Patents

縦葺き屋根構造

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JP2528073B2 JP5312867A JP31286793A JP2528073B2 JP 2528073 B2 JP2528073 B2 JP 2528073B2 JP 5312867 A JP5312867 A JP 5312867A JP 31286793 A JP31286793 A JP 31286793A JP 2528073 B2 JP2528073 B2 JP 2528073B2
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元旦 舩木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に接続部における防
水性が高い縦葺き屋根構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、縦葺き屋根構造としては、瓦
棒葺や折板、近年では溶接工法等各種構造のものがある
が、何れの屋根板も基本形は平面部とその左右端を立ち
上げた側縁部との構成からなっており、隣接する屋根板
の側縁部同士を重ね継ぎや溶接によって接続したり、或
いは側縁部に係合部や嵌合部を設けて直接、若しくは固
定具等を介して係合、嵌合接続するなどして葺き上げる
ものである。したがって、前記縦葺き屋根の接続部は仕
上がり状態において表面に凸状部となって現れ、屋根面
としては山部と谷部とが連続して現れるものとなる。
【0003】この種の縦葺き屋根構造は、山部と谷部と
の差が大きくなるほど排水処理能力が向上するが、総合
的な意味での防水性能は接続部である山部の構造が改善
されなければ向上しない。そこで、接続部の雨仕舞を向
上させた縦葺き屋根構造が検討され、提案されている。
例えば特開平3−241148号公報に記載の屋根構造
は、屈曲加工して樋部を形成した屋根板の側縁部を、下
地材に固定した屋根受フレームに係合状態で支持させ、
上方から覆うようにキャップ材を被着するものであり、
また、特公昭50−16901号公報に記載の屋根構造
は、排水樋に跨がるように受金具を配して下地材に固定
し、屋根板の端部同士を排水樋の上方で受金具に固定す
るようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の屋根構造では強風雨時などに、局部的に雨水が集中
するプール状部が屋根面に形成され、毛細管現象により
樋部或いは排水樋の排水容量を越えるような雨水が侵入
して漏水を起すことがあった。また、積雪条件下では、
屋内の暖房、日照等による融雪と夜間の冷え込みとの繰
り返しにより、次第に氷状部分や水潤部分を含む積雪部
が形成され、接続部が積雪部に没して(冠水して)漏水
事故を引き起こすことがあった。さらに、特に特開平3
−241148号公報に記載の屋根構造では、側縁部が
極めて複雑に屈曲加工された屋根板を用いるのである
が、搬送や荷揚時等に曲げ作用が働くため、応力が集中
して局部的に接続部となる側縁部に変形が生じ易く、こ
のように側縁部に変形が生じた屋根板を施工した場合、
当然適正な施工ができなかった。
【0005】一方、溶接工法の屋根構造の接続部にあっ
ては、屋根板と吊子(固定具)を一体的に溶接している
が、吊子部位では溶接不良が生じ易いため、微小な空隙
が生じて、前記と同様の結果を招くことがある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので、下地部材の上面に取り付けた固定具に屋
根板の側縁部を保持させ、上記側縁部に嵌入部を形成し
てキャップ部材を嵌め込ませて葺き上げると共に、屋根
の表面に上記屋根板の左右の側縁部により凸状の接続部
が形成される軒樋方向に長尺な縦葺き屋根構造であっ
て、前記固定具は、上方が開放する溝部分と、該溝部分
の上端において左右に形成した受部分とを有し、上方が
開放する長尺な樋部材を前記溝部分に配置し、前記屋根
板の側縁部の上端には、前記固定具の受部分に受け止め
られる載置部分を形成し、該載置部分の先端縁には、前
記固定具の溝部分に配置された樋部材に臨む折下げ部分
を下向きに形成したことを特徴とする縦葺き屋根構造に
関するものである。
【0007】
【実施例】以下に本発明を図面の実施例に基づいて説明
する。
【0008】本発明の縦葺き屋根構造は、屋根板1と、
下地部材2の上面に取り付けられて上記屋根板1の側縁
部11を保持する固定具3と、左右の屋根板1,1の接
続部4の下方側に配設する樋部材5とからなる。
【0009】上記屋根板1は、化粧鋼板、ステンレス、
アルミニウム合金等の金属、樹脂、或いはその他の複合
素材からなり、適宜に折り曲げ加工して作製される。図
1及び図2に示す第1実施例の屋根板1は、長尺な平面
部12の左右端を立ち上げて外側上方へ向かう側縁部1
1が左右に設けられ、各側縁部11の途中には外方へ略
く字状に突出する嵌入部13が設けられる構成である。
また、上記嵌入部13の上方には略ヘ字状の載置部分1
4が設けられ、該載置部分14の端縁を下方へ折曲した
折下げ部分15が設けられる。さらに、屋根板1の裏面
(平面部12から側縁部11,嵌入部13及び載置部分
14の中程まで)には、断熱、防火等、目的や要求に応
じて、グラスウールやロックウールのシート、或いはポ
リエチレンフォーム等の樹脂発泡シート16が裏張りさ
れている。
【0010】また、上記屋根板1の側縁部11を保持す
る固定具3は、鉄骨造における母屋や梁、RC造におけ
るコンクリート躯体等である下地部材2の上面に取付け
られるものであるが、図示実施例では断熱、遮音、防火
等、目的や要求に応じて敷設されるグラスウール、ロッ
クウール、木繊維セメント板、樹脂発泡材等の適宜野地
材6を介して取付けられている。この固定具3は、鉄、
ステンレス、アルミニウム合金等の金属、硬質樹脂、セ
ラミック、或いはこれらの複合素材からなって長尺でも
短尺でも良いが、図示実施例では短幅の略ハット型部材
の横片に二片の略S字状部材を溶接等により一体に固定
した構成である。上記略ハット型部材の横片を水平片3
1とし、縦片を脚部32,32とし、該脚部32,32
の下端から延在する略水平状の短片を固定部分33,3
3とすると、水平片31と二片の略S字状部材とにより
上方が開放する溝部分34が形成され、上記溝部分34
の側面上部には前記屋根板1の載置部分14と略同一形
状の受部分35が設けられ、その下方には前記屋根板1
の嵌入部13を受け止めて係合させる係合部36が設け
られている。この固定具3の下地部材2(野地材6)へ
の固定は、固定部分33,33からビスを打ち込んだ
り、或いは特殊ボルト等公知の固着手段を用いて行なえ
ば良い。
【0011】上記固定具3の溝部分34内部には、上方
が開放する長尺な樋部材5を配置する。図示実施例では
樋部材5の側壁面51,51は底面52の左右端を立ち
上げて上方に向かって拡開するように設けられ、側壁面
51,51の上端を内側へ折り返し状に折曲した水返し
部53,53が設けられ、さらに側壁面51,51及び
底面52の外面に前記樹脂発泡シート16と同様な材料
からなる断熱材54を被着させて構成されている。尚、
上記樋部材5は前記屋根板1と同様の素材から作製され
る。また、上記樋部材5は通常一連の長尺材を用いる
が、定尺材(短尺材)を用いてシール材を介在させた
り、ジョイントを使用する等の従来公知の接続手段によ
り長尺材としても良い。
【0012】さらに、図示実施例では前記左右の隣接す
る屋根板1,1の側縁部11,11間を被うようにキャ
ップ部材7を被着する構成である。このキャップ部材7
は、断面略傘状の被着部71の左右側縁に外側下方へ向
かう傾斜状の側片72,72が設けられ、上記側片7
2,72の下方部分に内側へ略く字状に陥没する係止部
73,73が設けられ、さらに該係止部73,73の下
端を内側へ折り返した水止め部74,74が設けられ
る。尚、上記キャップ部材7は、前記屋根板1と同様の
素材から作製される。
【0013】以上説明した各部材を用いて本発明の縦葺
き屋根構造を施工する一例を示す。まず、下地部材2の
上面に野地材6を介して固定具3を取付け、固定具3の
溝部分34の内部に樋部材5を横方向からスライドさせ
るようにして配置する。次に、側縁部11の嵌入部13
を固定具3の係合部36に係合させると共に載置部分1
4を受部分35に受け止めさせ、さらに折下げ部分15
を溝部分34(樋部材5)の内部に臨ませるようにして
屋根板1を敷設する。そして、横方向に隣り合う屋根板
1を同様に敷設し、折下げ部分15,15を対向させ
る。最後に、上記屋根板1,1の側縁部11,11間を
被うようにして接続部4にキャップ部材7を被着するの
であるが、キャップ部材7を上方から臨ませて下方へ押
圧するだけで屋根板1,1の嵌入部13,13に係止部
73,73が弾性的に嵌合する。
【0014】上記のように施工された縦葺き屋根構造で
は、通常は平面部12に沿って雨水が流下するのである
が、強風雨や積雪時など厳しい環境下において接続部4
から雨水が侵入しても樋部材5が設けられ、特に図示実
施例では屋根板1の折下げ部分15により案内されて確
実に樋部材5の内部に導かれるので、漏水による事故を
防止することができる。また、樋部材5の外面に断熱層
(断熱材54)を設けたので、樋部材5に融雪水など低
温水の侵入があっても樋部材5外面の結露を防止するこ
とができ、結露による室内への落水を防止することがで
きる。
【0015】さらに、屋根板1,1を固定具3に弾性的
に保持させ、しかもその上からキャップ部材7を弾性的
に嵌合させたので、屋根板1の嵌入部13は二重の弾性
により固定具3に安定的に保持され、左右の屋根板1,
1の接続強度は極めて高いものとなる。
【0016】また、図3に示す第2実施例では、屋根板
2 は樹脂発泡シート162 が平面部122 から側縁部
112 の途中にまでしか裏張りされていない。また、前
記一体型の固定具(3)に代えて上側部材82 と下側部
材92 とを嵌合して一体化させることができる分割型の
固定具32 を用いる。さらに、キャップ部材72 は前記
水止め部(74)が設けられず、係止部732 は側片7
2 の下端を内側へ折り返した折り返し片である。上記
以外の構成は前記第1の実施例とほぼ同様であるから相
当する部位に同一符号を付して説明を省略する(図中、
便宜的に符号に『2 』を付記した。)。
【0017】上側部材82 は略中央に設けられる溝部分
812 の左右に受部分822 ,822 を備え、該受部分
822 ,822 の裏面側には嵌合片832 ,832 及び
突起842 ,842 が設けられる構成である。また、下
側部材92 は下面片912 と該下面片912 の左右端を
略垂直状に立ち上げた側面片922 ,922 とで断面略
樋状の受枠部分が形成され、上記側面片922 ,922
の外面には、略へ字状の脚部932 ,932 及び枝片9
2 ,942 が設けられ、枝片942 の下方部分に屋根
板12 の嵌入部132 を係合させる係合部952 が設け
られる構成である。尚、上記各脚部932 の下端には外
方へ向かう略水平状の固定部分962 が設けられてい
る。また、各枝片942 に設けられた朿部分と側面片9
2 の上端外面とで上側部材82 の嵌合片832 を嵌合
することができる嵌合溝部972 が形成されている。そ
して、上記構成の上側部材82 及び下側部材92 によっ
て樋部材52 の保持空間部852 が形成され、この保持
空間部852 内に樋部材52を嵌合保持するものであ
る。
【0018】この第2実施例の縦葺き屋根構造を施工す
るには、上側部材82 を図示しない下地部材の上面に敷
設された野地材62 に固定した後、樋部材52 を保持空
間部852 内に配設し、次いで下側部材92 を上側部材
2 に嵌合させて樋部材52を保持する。その後、屋根
板12 の側縁部112 の一部を下側部材92 の脚部93
2 に受け止めさせ、屋根板12 の嵌入部132 を下地部
材92 の係合部952に係合させると共に屋根板12
載置部分142 を上側部材82 の受部分822と下側部
材92 の枝片942 の先端とに受け止めさせるように屋
根板12 を配設し、さらに屋根板12 の折下げ部分15
2 を隣り合う屋根板12 の折下げ部分152 と突き合わ
せた状態で上側部材82 の溝部分812 に嵌入させる。
上記以外は前記第1の実施例と同様に施工することがで
きる。
【0019】上記第2の実施例の縦葺き屋根構造は、固
定具32 の保持空間部852 内に樋部材52 が嵌合保持
されるので、樋部材52 を確実、且つ強固に保持するこ
とができる。また、屋根板12 の側縁部112 の殆どが
固定具32 に沿う状態で敷設され、さらにその上からキ
ャップ部材72 が被着されているので、正荷重が作用し
た場合にも屋根板12 及びキャップ部材72 が変形等を
生ずることがない。さらに、折下げ部分152 ,152
を突き合わせた状態で溝部分812 に嵌入させているの
で、屋根板12 は前記第1の実施例より安定な係合状態
で保持されるものとなる。
【0020】図4に示す第3実施例では、屋根板13
折下げ部分153 が断面略U字状に形成されている。ま
た、固定具33 の上側部材83 の溝部分813 が拡幅さ
れ、下側部材93 の枝片943 が拡幅されている。さら
に、キャップ部材73 の係止部733 の先端には、内側
に折り返した水止め部743 が設けられている。上記以
外の構成は前記第2の実施例とほぼ同様であるから相当
する部位に同一符号を付して説明を省略する(図中、便
宜的に符号に『3 』を付記した。)。
【0021】上記第3実施例の縦葺き屋根構造は、前記
第2実施例と同様に分割型の固定具33 を用いて樋部材
3 を安定に嵌合保持することができる。また、溝部分
813 内で対向する折下げ部分153 ,153 を図示し
ない接続部材などにより連結させることにより、隣り合
う屋根板13 ,13 同士の接続強度を向上することがで
きる。
【0022】図5に示す第4実施例では、固定具34
上側部材84 の受部分824 ,824 が下側部材94
枝片944 を覆うように延在し、下側部材94 が二部材
を組み合わせて構成されている。この二部材とは、上方
に位置して受枠部分や枝片944 、係合部954 、嵌合
溝部974 などが設けられる中段部材984 、及び下方
に位置して脚部934 や固定部分964 などが設けられ
る下段部材994 であり、適宜固定手段により施工時或
いは予め一体化して用いることができる。上記以外の構
成は前記第2の実施例とほぼ同様であるから相当する部
位に同一符号を付して説明を省略する(図中、便宜的に
符号に『4 』を付記した。)。
【0023】上記第4実施例の縦葺き屋根構造は、固定
具34 の上側部材84 の受部分824 ,824 のみが屋
根板14 ,14 の載置部分144 ,144 を受け止めて
支持する。また、固定具34 は合計三部材を組み合わせ
る構成であるから、一部材の形状が簡単となって製造性
が優れている。
【0024】図6に示す第5実施例では、固定具35
上側部材85 は概略前記第4実施例の上側部材84 と中
段部材984 とを一体とした構成であり、下側部材95
は前記第4実施例の下段部材994 と殆ど同一の構成で
ある。尚、上記上側部材85は受部分825 ,825
下方へ延在し、枝片(94)や嵌合溝部(97)は設け
られないが、受部分825 ,825 の下方部分が屋根板
5 の嵌入部135 を係合させる係合部955 である。
また、屋根板15 ,15 の折下げ部分155 ,155
は、溝部分815 の上方に突出する受部分825 ,82
5 の上端に係止している。上記以外の構成は前記第2の
実施例とほぼ同様であるから相当する部位に同一符号を
付して説明を省略する(図中、便宜的に符号に『5 』を
付記した。)。
【0025】上記第5実施例の縦葺き屋根構造は、上側
部材85 と下側部材95 とを適宜固定手段により施工時
或いは予め一体化するものであり、前記第2乃至第4実
施例における嵌合によるものと比べて特に負荷重に対す
る強度が優れている。したがって、溝部分815 内で対
向する折下げ部分155 ,155 を図示しない接続部材
などにより単に連結させるだけでなく、溝部分815
一体に固定することにより、屋根板15 ,15 の取付強
度、特に負荷重に対する強度を向上することができる。
【0026】図7に示す第6実施例では、固定具36
下端に固定部分336 ,336 を有する左右の脚部32
6 ,326 が略M字状の枠部376 を介して連結した形
状であり、上記枠部376 の左右の縦部分の前後端に略
三角片状の第1支持片386を設け、枠部376 の左右
の傾斜部分の前後端に略三角片状の第2支持片396
設けた構成である。また、樋部材56 は上記枠部376
の内部に位置するように配設する。尚、上記固定具36
の第1支持片386 の下縁部分が屋根板16 の嵌入部1
6 を係合させる係合部366 であり、第2支持片39
6 ,396 の対向間隔が屋根板16 の折下げ部分156
を係止させる溝部分346 である。また、第1支持片3
6 の上縁部分及び第2支持片396 の上縁部分が屋根
板16 の載置部分146 を受け止める受部分356 であ
る。上記以外の構成は前記第1の実施例とほぼ同様であ
るから相当する部位に同一符号を付して説明を省略する
(図中、便宜的に符号に『6 』を付記した。)。
【0027】上記第6実施例の縦葺き屋根構造は、前記
第1実施例と同様に一体の固定具36 を用いるので施工
性に優れ、しかも前記第5実施例と同様の構造特性を有
するので強度も高いものとなる。さらに、上記固定具3
6 は例えば略短幅の鋼材を折曲加工して作製することが
できるので、製造性にも優れている。
【0028】図8に示す第7実施例では、キャップ部材
(7)を用いることなく施工する例である。この固定具
7 の一方の受部分357 ’はその先端が略中央に臨む
ように長尺に形成されている。また、屋根板17 の一方
の側縁部117 ’は、隣り合う屋根板17 の他方の側縁
部117 を覆うように延在する形状である。上記一方の
側縁部117 ’は、第1の嵌入部137 の上方に、上記
固定具37 の受部分357 ,357 ’を覆う被着部分1
7 が延設され、さらにその先端には第2の嵌入部18
7 及び水止め部197 が設けられている。上記以外の構
成は前記第1の実施例とほぼ同様であるから相当する部
位に同一符号を付して説明を省略する(図中、便宜的に
符号に『7 』を付記した。)。
【0029】上記第7実施例の縦葺き屋根構造は、一方
の側縁部117 ’の第2の嵌入部187 がキャップ部材
(7)の係止部(73)と同様に他方の側縁部117
嵌入部137 の上に嵌合するので、前記第1実施例と同
様に高い強度、防水性を有するものとなる。しかも雨水
は一方側のみから侵入するに過ぎないので防水性が向上
するものとなる。
【0030】以上本発明を図面の実施例に基づいて説明
したが、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどの
ようにでも実施することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の縦葺き屋根
構造は、下地部材の上面に取り付けた固定具に屋根板の
側縁部を保持させ、上記側縁部に嵌入部を形成してキャ
ップ部材を嵌め込ませて葺き上げ、前記固定具は、上方
が開放する溝部分と、該溝部分の上端において左右に形
成した受部分とを有し、上方が開放する長尺な樋部材を
前記溝部分に配置し、前記屋根板の側縁部の上端には、
前記固定具の受部分に受け止められる載置部分を形成
し、該載置部分の先端縁には、前記固定具の溝部分に配
置された樋部材に臨む折下げ部分を下向きに形成したの
で、強風雨や積雪時など厳しい環境下にあっても、漏水
事故を防止することができる。また、搬送や荷揚時など
に識別し難い変形が屋根板の側縁部に生じ、そのまま施
工されることがあっても、侵入水を安全に軒先から排水
することができる。しかも屋根板は載置部分が固定具の
受部分に受け止められ、強風雨や積雪による正荷重や側
方からの圧力に対して高い耐性を有しているため、屋根
板並びにその内方に配設されている樋部材は安定に保持
され、上記の機能を継続的に維持することができる。ま
た、屋根板の折下げ部分は水切り(案内片)としても機
能するので、接続部への侵入雨水を確実に樋部材内に導
くことができる。
【0032】また、屋根板の側縁部の嵌入部に弾性的に
嵌合する係止部を左右に形成したキャップ部材を、左右
の屋根板の側縁部間を被うようにして接続部に被着する
ことにより、左右の屋根板の接続強度を高め、風雨の影
響と侵入水を極限することができるので、防水性を向上
することができる。
【0033】さらに、キャップ部材を用いることなく、
一方の側縁部が隣り合う屋根板の他方の側縁部を被うよ
うに延在し、隣接する屋根板の側縁部相互を嵌め込ませ
て葺き上げるようにすると、雨水は左右両方からでなく
一方向のみから侵入するに過ぎないので防水性が向上す
るものとなる。
【0034】また、上側部材と下側部材とを有し、前記
両部材により樋部材の保持空間部を構成しする固定具を
用い、上記保持空間部内に樋部材を嵌合保持することに
より、樋部材を確実、且つ強固に保持することができ
る。
【0035】加えて、外面に断熱層を有する樋部材を用
いることにより、融雪水など低温水の侵入があっても樋
部材外面の結露を防止することができ、結露による室内
への落水を生ずることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の縦葺き屋根構造の一部を
示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例の縦葺き屋根構造の接続部
を示す断面図である。
【図3】本発明の第2実施例の縦葺き屋根構造の接続部
を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施例の縦葺き屋根構造の接続部
を示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施例の縦葺き屋根構造の接続部
を示す断面図である。
【図6】本発明の第5実施例の縦葺き屋根構造の接続部
を示す断面図である。
【図7】本発明の第6実施例の縦葺き屋根構造の接続部
を示す断面図である。
【図8】本発明の第7実施例の縦葺き屋根構造の接続部
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 屋根板 11 側縁部 13 嵌入部 2 下地部材 3 固定具 4 接続部 5 樋部材 7 キャップ部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−73942(JP,A) 実公 昭40−4872(JP,Y1) 実公 昭64−4977(JP,Y2)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地部材の上面に取り付けた固定具に屋
    根板の側縁部を保持させ、上記側縁部に嵌入部を形成し
    てキャップ部材を嵌め込ませて葺き上げると共に、屋根
    の表面に上記屋根板の左右の側縁部により凸状の接続部
    が形成される軒樋方向に長尺な縦葺き屋根構造であっ
    て、 前記固定具は、上方が開放する溝部分と、上記溝部分の
    上端において左右に形成した受部分とを有し、上方が開
    放する長尺な樋部材を前記溝部分に配置し、 前記屋根板の側縁部の上端には、前記固定具の受部分に
    受け止められる載置部分を形成し、該載置部分の先端縁
    には、前記固定具の溝部分に配置された樋部材に臨む折
    下げ部分を下向きに形成したことを特徴とする縦葺き屋
    根構造。
  2. 【請求項2】 屋根板の側縁部の嵌入部に弾性的に嵌合
    する係止部を左右に形成したキャップ部材を、左右の屋
    根板の側縁部間を被うようにして接続部に被着したこと
    を特徴とする請求項1に記載の縦葺き屋根構造。
  3. 【請求項3】 下地部材の上面に取り付けた固定具に屋
    根板の側縁部を保持させ、上記側縁部に嵌入部を形成し
    て隣接する屋根板の側縁部相互を嵌め込ませて葺き上げ
    ると共に、屋根の表面に上記屋根板の左右の側縁部によ
    り凸状の接続部が形成される軒樋方向に長尺な縦葺き屋
    根構造であって、 前記固定具は、上方が開放する溝部分と、該溝部分の上
    端において左右に形成した受部分とを有し、上方が開放
    する長尺な樋部材を前記溝部分に配置し、 前記屋根板の一方の側縁部の上端には、前記固定具の受
    部分を覆う被着部分を形成し、該被着部分の先端には第
    2の嵌入部を形成し、他方の側縁部の上端には、前記固
    定具の受部分に受け止められる載置部分を形成し、該載
    置部分の先端縁には、前記固定具の溝部分に配置された
    樋部材に臨む折下げ部分を下向きに形成したことを特徴
    とする縦葺き屋根構造。
  4. 【請求項4】 固定具は、上側部材と下側部材とを有
    し、前記両部材により樋部材の保持空間部を構成し、上
    記保持空間部内に樋部材を嵌合保持してなることを特徴
    とする請求項1から3のいずれかに記載の縦葺き屋根構
    造。
  5. 【請求項5】 樋部材は、外面に断熱層を有することを
    特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の縦葺き屋
    根構造。
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