JP3129664B2 - 縦葺屋根板の接続構造 - Google Patents

縦葺屋根板の接続構造

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JP3129664B2
JP3129664B2 JP08321413A JP32141396A JP3129664B2 JP 3129664 B2 JP3129664 B2 JP 3129664B2 JP 08321413 A JP08321413 A JP 08321413A JP 32141396 A JP32141396 A JP 32141396A JP 3129664 B2 JP3129664 B2 JP 3129664B2
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重治 河野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦葺屋根における
屋根板の端同士を接続する縦葺屋根板の接続構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の縦葺屋根板の接続構造として、
例えば、特開平8−60813号公報に開示されている
ようなものがある。これは、図5に示すように相対向す
る一対の係止部50と、この係止部50,50間に一体
形成された樋部51とを有する通し吊子(その公報では
連結枠と称す。)52を用意し、この通し吊子52を母
屋1にセルフドリルビス29で固定する。そして通し吊
子52の係止部50に、屋根板4の端の被係止部53を
係合する。屋根板4の端部同士間の間隙はこれにキャッ
プ11を上方から嵌め込んで閉鎖する。母屋1上の野地
板2と屋根板4の裏面との間には、木毛板や硬質断熱板
からなるバックアップ材13が配設される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通し吊子52
が使用される上記縦葺屋根板の接続構造では、その通し
吊子52が一対の係止部50と樋部51を軒棟方向に連
続して一体に形成してなる長尺物であるが、これが運搬
時や施工時に少しでも変形して一対の係止部50,50
間の間隔寸法に狂いが生じると、屋根板4の端の被係止
部53を嵌め込みにくくするという点で、施工性に難が
あった。また、この通し吊子52の断面形状では、特に
強風地域向け用として耐風圧強度を上げるために厚肉の
鋼板を使用するとなると、曲げ加工が容易でなく、しか
も一対の係止部50が樋部51ごと長尺物に形成されて
いるため、これ1本の全重量が著大に嵩み、それだけ高
所作業性を困難にし、材料コストもアップとなる。屋根
板4の裏面と野地板2との間にバックアップ材13を配
するも、このバックアップ材13は野地板2の上に隙間
なく重なるように納められているため、その間に結露が
発生し、この結露水が野地板2に浸入して屋内へ落下し
たり、天井材上にまで落下して天井材にシミが生じた
り、最悪の場合には天井から水滴が落下するおそれがあ
った。
【0004】本発明は、このような問題を解消するため
になされたもので、屋根上での施工作業性の向上を図る
ことのできる縦葺屋根板の接続構造を提供することを目
的とする。また本発明は、屋根上での施工作業性の向上
を図れながら結露防止を図ることのできる縦葺屋根板の
接続構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の縦葺屋根板の接
続構造では、屋根下地材の上に配設した野地板上に互い
に隠し樋を介して隣接配置される屋根板の端部同士を係
止金具で接続するとともに、該屋根板の端部同士間にキ
ャップを嵌め込む。前記屋根板の端部には、該屋根板の
端を下向きに折曲連設した下向き板部と、この下向き板
部の下端を内向きに折曲連設した被係止部と、この被係
止部の内向き端を一旦下向きに折曲したうえで上向き外
方に折り返した樋部とが形成される。前記樋部内には止
水パッキンが該樋部の深さの中途部まで入れられて満杯
に至らないものとされている。前記野地板上の前記隠し
樋の両側に、一対の前記係止金具が配置固定され、この
係止金具は前記屋根下地材上に前記野地板を介して止め
具で固定される固定板部と、この固定板部の一側端から
上向きにかつ前記下向き板部及び被係止部の内側に起立
した第1起立板部と、この第1起立板部の上端から前記
被係止部の内側に係合するよう外方下向きに連設された
係止部と、前記固定板部の他側端から上向きに起立した
第2起立板部と、この第2起立板部の上端から内向きに
連設した受け片とを有する。前記屋根板と前記野地板と
の間に、断熱性のバックアップ材が配置され、このバッ
クアップ材が前記受け片の上に載置され前記野地板との
間に空気層を形成する。前記キャップは、天板部と、こ
の天板部の左右両端から下方へ折曲された一対の側板部
とを有し、隣接する屋根板の下向き板部同士間に嵌め込
まれるとともに、前記側板部の下端が前記樋部内の前記
止水パッキンに密着されている。上記係止金具は、前記
固定板部の他側端を内向きに水平に延長させた補助座片
を有するものとする。
【0006】
【作用】長尺の隠し樋とは別体で、短尺物に構成された
係止金具は、屋根下地材上に所定間隔を置いて相対向状
に固定するときにその対向間隔寸法を、互いに接続され
る屋根板同士間の間隔に合わせて任意に調整できるた
め、屋根板の端部の嵌め込み作業が容易に行える。長尺
の隠し樋とは別体に、短尺のピースに小型化された係止
金具は、耐風圧強度を上げるために板厚の厚い材料で構
成する場合も、その一つの重量は、前述した従来の通し
吊子に比較して著しく軽量となり、高所でも取り扱い易
い。
【0007】係止金具の受け片上にバックアップ材を載
置することでバックアップ材と野地板との間に空気層を
容易に形成することができ、この空気層が断熱作用を発
揮するので結露の発生を防止できる。また、その空気層
は配線や配管スペースに利用することもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1において、1は形鋼からなる
母屋又は梁などの屋根下地材、2は屋根下地材1の上に
配設した木毛セメント板や硬質木片セメント板などから
なる野地板、3は野地板2の上に敷設したアスファルト
ルーフィング又はゴムアスファルト防水シート等の防水
材、4は縦葺屋根の屋根板である。屋根板4は着色塗装
鋼板などからなる平らな金属板からなり、雨音、結露を
防止するためにポリエチレンフォーム等の断熱材5を裏
貼りしてある。屋根板4の左右の両端部には、屋根板4
の端を下向きに直角に折曲した下向き板部6と、この下
向き板部6の下端を内向きに折り返した被係止部7とを
形成する。更に、この実施例では、被係止部7の内向き
端を一旦下向きに折曲したうえで上向き外方に折り返す
ことで断面V形状の樋部9を形成する。
【0009】かかる屋根板4を葺くに際し、隣接する屋
根板4の端部同士を接続するための係止金具10と、こ
の係止金具10とは別体の隠し樋12、及びキャップ1
1が用意される。キャップ11は、天板部14と、この
天板部14の左右両端から下方へ折曲された一対の側板
部15を有する長尺物であり、屋根板4と同じ材料で曲
げ加工される。天板部14の幅は隣接する屋根板4の下
向き板部6,6同士間の間隔と略同じ寸法に設定され、
側板部15は弾性変形自在であり、屋根板4の下向き板
部6と被係止部7の外面に沿う形状で、下向き板部6と
被係止部7の交わる角部16に係合する段部17を有す
る中折れ状に屈曲形成される。
【0010】隠し樋12は、平底壁部18と、この平底
壁部18の左右両端から立設した側壁部19とを有する
断面溝形に形成され、側壁部19の上端に折返部20を
内向き下方に設けている。
【0011】係止金具10は、図2に示すように、隠し
樋12とは別体に成形されたアルミニウム押出形材を短
尺に定寸切断するか、厚手の金属板を曲げて形成する。
この係止金具10は固定板部21を有し、この固定板部
21の一側端から第1起立板部22を上向きに直角に起
立する。この第1起立板部22の上端は外向きに直角に
連設して水平部23を形成し、この水平部23の外端を
斜め下方へ連設して傾斜部24を形成し、これら水平部
23と傾斜部24で係止部25を構成する。一方、固定
板部21の他側端から第2起立板部26を、第1起立板
部22よりも低い高さに上向きに直角に起立し、この第
2起立板部26の上端から受け片27を内向きに水平に
連設し、固定板部21の他側端を第2起立板部26より
更に内向きに水平に延長させて補助座片28を形成す
る。
【0012】このように構成された一対の係止金具10
は、野地板2上の所定位置に置かれる隠し樋12の長手
方向の数箇所においてその両側に配置される。その際、
第1起立板部22が隠し樋12の側壁部19の外側に位
置するとともに、係止部25が側壁部19の上方に被さ
るように配置して、固定板部21がセルフドリリングビ
スなどの止め具29で野地板2を介して屋根下地材1に
固定される。その際、補助座片28の存在により野地板
2との接触面積が広くなり、係止金具10の固定時にお
ける安定性が良くなる。隠し樋12は一対の係止金具1
0,10間で挟持することで定置されるが、これだけで
は屋根勾配が大きい場合軒側に滑り移動することがある
ので、その棟側の端部をボルト(図示省略)で止着す
る。
【0013】次に、ポリスチレンフォームなどからなっ
て屋根板4の断熱、遮音及び強度、特に断熱性を援助す
るためのバックアップ材13が、係止金具10の受け片
27の上に載せられて、野地板2との間に空気層30を
形成するよう敷設される。この空気層30も断熱作用を
発揮し、断熱材5及びバックアップ材13と共に外気の
室内への影響を少なくし、結露を発生させにくくする。
【0014】次に、一方の屋根板4の被係止部7の内側
を、片方の係止金具10の係止部25の下端に引っ掛け
て係合させる。それと同様に、他方の屋根板4の被係止
部7の内側を、他方の係止金具10の係止部25の下端
に係合させる。その際、他方の屋根板4を嵌め込むこと
が困難な場合は、係止金具10の一方の取付位置を変更
して他方の係止金具10との間隔を調整することができ
る。屋根板4の被係止部7の内側を、係止金具10の係
止部25の下端に係合させることで屋根板4に大きな負
圧が作用してもこれに対抗でき、耐負圧強度を発揮でき
る。
【0015】最後に、隣接する屋根板4,4の下向き板
部6,6同士の間に、キャップ11をこの側板部15の
弾性変形を利用して嵌め込む。このキャップ11の嵌め
込みにより、隣接する屋根板4,4の下向き板部6,6
間の間隙が閉鎖される。キャップ11は段部17を下向
き板部6と被係止部7の角部16に係合することで、負
圧が作用しても上方へ抜け出ることがなく、また屋根板
4の被係止部7が係止金具10の係止部25の下端に対
して係合した状態を確実に保持できる。キャップ11は
天板部14を屋根板4の上面より少し低く沈むように納
めることにより、屋根板4の上面に凹凸の立体感を付与
して意匠的効果を期するが、天板部14が屋根板4の上
面と略面一になるように納めるようにしてもよい。
【0016】屋根板4の樋部9には予め止水パッキン3
1を入れておいて、キャップ11の嵌め込みに伴いその
側板部15の下端を止水パッキン31に密着させる。
の止水パッキン31は、図1に示すように、樋部9の深
さの中途部まで入れて満杯に至らないものとしてあり、
したがって止水パッキン31の上面側に雨水を流す樋空
間が残されている。これにより雨水がキャップ11と屋
根板4との重合面間を通って浸入する場合もこの止水パ
ッキン31で効果的に止水することができる。したがっ
て、止水パッキン31で雨水の浸入を最大限に防ぎ、万
一浸入しても樋部9で、また樋部9から溢れ出る場合も
雨水は隠し樋12で軒先まで排出することができ、雨水
の室内への浸入を効果的に阻止できる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、一対の係止金具個々
を、長尺の隠し樋とは別体で、短尺物に構成してあるの
で、野地板上においてその対向間隔寸法を屋根板同士間
の間隔に合わせて任意に調整でき、屋根板の端部の嵌め
込み作業が容易に行える。また短尺の小型化された係止
金具は、耐風圧強度を上げるために板厚の厚い材料で構
成する場合も、その一つの重量は、前述した従来の通し
吊子に比較して著しく軽くて済み、屋根上での取り付け
作業の容易化に貢献できる。
【0018】係止金具の受け片上にバックアップ材を載
置するので、バックアップ材と野地板との間に断熱機能
を発揮する空気層を簡単に形成することができ、バック
アップ材の厚みを薄くしても断熱性能の低下を減少で
き、結露の発生を防止できる。また、かかる空気層は配
線や配管スペースにも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示す係止金具の斜視図である。
【図3】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 屋根下地材 2 野地板 4 屋根板 6 下向き板部 7 被係止部 10 係止金具 11 キャップ 12 隠し樋 13 バックアップ材 21 固定板部 22 第1起立板部 25 係止部 26 第2起立板部 27 受け片 28 補助座片 30 空気層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−120844(JP,A) 特開 平7−109800(JP,A) 特開 平8−13710(JP,A) 特開 平7−189432(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 3/00 - 3/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根下地材の上に配設した野地板上に互
    いに隠し樋を介して隣接配置される屋根板の端部同士が
    係止金具で接続されるとともに、該屋根板の端部同士間
    にキャップが嵌め込まれる縦葺屋根板の接続構造におい
    て、 前記屋根板の端部に、該屋根板の端を下向きに折曲連設
    した下向き板部と、この下向き板部の下端を内向きに折
    曲連設した被係止部と、この被係止部の内向き端を一旦
    下向きに折曲したうえで上向き外方に折り返した樋部と
    が形成され、前記樋部内に止水パッキンが該樋部の深さ
    の中途部まで入れられて満杯に至らないものとされてお
    り、 前記屋根下地材上の前記隠し樋の両側に、一対の前記係
    止金具が配置固定され、この係止金具は屋根下地材上に
    前記野地板を介して止め具で固定される固定板部と、こ
    の固定板部の一側端から上向きにかつ前記下向き板部及
    び被係止部の内側に位置するよう起立した第1起立板部
    と、この第1起立板部の上端から前記被係止部の内側に
    係合するよう外方下向きに連設された係止部と、前記固
    定板部の他側端から上向きに起立した第2起立板部と、
    この第2起立板部の上端から内向きに連設した受け片と
    を有し、 前記屋根板と前記野地板との間に、断熱性のバックアッ
    プ材が配置され、このバックアップ材が前記受け片の上
    に載置されて前記野地板との間に空気層を形成して
    り、 前記キャップは、天板部と、この天板部の左右両端から
    下方へ折曲された一対の側板部とを有し、隣接する屋根
    板の下向き板部同士間に嵌め込まれるとともに、前記側
    板部の下端が前記樋部内の前記止水パッキンに密着され
    いる縦葺屋根板の接続構造。
  2. 【請求項2】 前記係止金具は、前記固定板部の他側端
    を内向きに水平に延長させて補助座片を形成している請
    求項1記載の縦葺屋根板の接続構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0678536U (ja) * 1993-04-13 1994-11-04 日本ケーブル株式会社 垂直循環式駐車装置の荷重検出安全装置
JP3408243B2 (ja) 2000-12-26 2003-05-19 有限会社山根板金工作所 屋根材の接続構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0678536U (ja) * 1993-04-13 1994-11-04 日本ケーブル株式会社 垂直循環式駐車装置の荷重検出安全装置
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