JP2525509B2 - 積層ポリエステルフイルム - Google Patents
積層ポリエステルフイルムInfo
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Description
くは感熱転写材用、および感熱孔版印刷原紙用などに好
適な基材フイルムに関するものである。
の記録方式が開発されているが、その中で印字の際に騒
音が少なく、かつ操作が簡単な感熱記録方式が注目され
ている。
置を用い、記録紙と感熱転写材の感熱インク層とを接触
させインク層と反対側にある加熱ヘッドからパルス信号
によりフイルムを選択加熱する。これによりフイルムを
通じて加熱されたインクが溶融または昇華して記録紙に
転写される。この感熱転写材としては一般に熱効率を上
げるため薄葉のプラスチックフイルムが用いられてい
る。しかしながら一般にプラスチックフイルムを感熱転
写材の基材フイルムとした場合にはフイルムがサーマル
ヘッドより与えられる熱量により一部サーマルヘッドに
融着するという現象が現れる。この現象はスティック現
象と呼ばれ、この現象が起きると感熱転写材がスムース
に走行しないばかりか、サーマルヘッドを著しく汚染し
印字の鮮明さを損なうという問題が生じる。このスティ
ック現象を回避するためにプラスチックフイルムのサー
マルヘッドと接触する面に各種の表面処理を施すことが
提案されている。
シ、ポリイミドなどの耐熱保護層を設けたもの(特開昭
55−7467号公報)、滑性の高い無機顔料と耐熱性の高い
樹脂よりなるスティック防止層を設けたものがある(特
開昭56−155794号公報)。また水溶性あるいは水分散性
のシリコーンと樹脂よりなる層を設けたもの(特開昭60
−192628号公報)、水分散性フッ素系樹脂と水性高分子
よりなる層を設けたもの(特開昭60−192630号公報)、
ワックスおよび/または常温で液状ないしペースト状物
質を塗布あるいは転写させたもの(特開昭59−148697、
特開昭60−56583号公報)がある。しかしながら耐熱保
護層を設けたものはヘッドとの滑りが不足するため低パ
ルス幅のプリンターやプラテン駆動型のプリンターでは
熱転写リボンの走行性が悪く、印字斑や極端な場合には
走行がストップする欠点がある。
摩擦によりヘッド寿命を低下させたり表面が粗面化され
ているため熱伝導性が悪く鮮明な印字が得られないとい
う問題がある。シリコーン樹脂やフッソ素樹脂を積層し
たものはロールに巻いたあとインクを塗布する面へのこ
れらの樹脂の転写が起こりやすくそれによるインク塗布
時のはじきやインクの密着性不良などの問題が生じてい
た。
た形で得られた積層フイルムはサーマルヘッドとの潤滑
作用には優れるもののプリンターの固定シャフトなどと
の滑りが悪く結果的にはスティックが発生するという欠
点を有していた。
用フイルムと多孔質支持体とを接着剤で貼り合わせたも
のが使用され、感熱孔版印刷原紙用フイルムとしては、
塩化ビニル、塩化ビニリデン共重合体フイルムやポリプ
ロピレンフイルム、ポリエチレンテレフタレートフイル
ムが使用されてきたが、近年高感度化のためフイルムの
薄葉化や特開昭62−149469、特開昭63−312192号公報な
どでその改良がなされてきた。また多孔性支持体として
は薄葉紙やポリエステル紗などが使用されてきた。
合わせ赤外線閃光照射を行うと文字や図形などが書かれ
た部分が熱吸収によって溶融し穿孔される。この穿孔さ
れた原紙が印刷用の原版として用いられる。
れるようになり、この方法ではサーマルヘッドをフィル
ム側に接触させ通常の感熱転写方式と同様の原理で印字
エネルギーを付与しフイルムを穿孔するものである。従
って前記閃光照射法では原稿との離型性、後者のサーマ
ル法では上記感熱転写材同様、耐スティック性が要求さ
れる。
原紙用フイルムとして用いる場合、フイルムがサーマル
ヘッドより与えられた熱により一部スティック現象が現
われる。この現象は先に述べた感熱転写材と同様、フイ
ルムの走行性不良、サーマルヘッドの汚染が起こり、穿
孔時の鮮明さを損なうという問題が生じる。またフラッ
シュランプによる穿孔時には原稿との癒着が生じるとい
う問題がある。このため離型層や耐スティック層が設け
られるが、この用途に用いる場合には熱によって容易に
溶融しなければならず、例えば前記の耐熱保護層などを
用いた場合には穿孔の不均一や極端な場合には穿孔しな
いという不都合が起こる。
ックが発生せず、ワードプロセッサー、ファクシミリ、
バーコードプリンターのような低パルス幅領域からビデ
オプリンターのような高パルス幅領域までの広範囲の領
域での走行性が良好であり、ヘッド摩耗やヘッド汚染が
極めて少なく、かつインク塗布時のはじきがなく、イン
クの密着性,印字の鮮明度に優れた感熱転写材用積層フ
イルム、および離型性、耐スティック性、穿孔性が良好
で印刷鮮明度に優れた上記欠点のない感熱孔版原紙用積
層フイルムとして好適な積層ポリエステルフィルムを提
供することにある。
面にワックス系組成物を主成分とする層を有する積層フ
イルムであって、該層表面に長さ方向/幅方向の比が3
以上の突起を20個/100μm2以上有することを特徴とする
積層ポリエステルフイルムをその骨子とするものであ
る。
を主鎖の主要な結合鎖とする高分子フイルムの総称であ
るが、特に感熱転写材用基材フイルムとして好ましいの
はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2、6−
ナフタレート、ポリエチレンα、βビス(2−クロルフ
ェノキシ)エタン4、4,−ジカルボキシレート、ポリブ
チレンテレフタレートなどのフイルムであり、これらの
中でも品質、経済性などを総合的に勘案するとポリエチ
レンテレフタレートフイルムが最も好ましい。そのため
以後は感熱転写材用基材フイルムとしてはポリエチレン
テレフタレートフイルム(以下、ポリエチレンテレフタ
レートフイルムをPETフイルムと略称する)をポリエス
テルフイルムの代表例として記述を進める。ここでポリ
エチレンテレフタレートとは80モル%以上、好ましくは
90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上がエチレン
テレフタレートを繰り返し単位とするものであるが、こ
の限定量範囲内で酸成分およびグリコール成分の一部を
下記のような第3成分と置き換えても良い。
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン
酸、4,4,−ジフェニルジカルボン酸、4,4,−ジフェニル
スルホンジカルボン酸、4,4,−ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ヘキサヒドロテレ
フタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ε−オキシカプ
ロン酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット
酸、α、β−ビスフェノキシエタン−4,4,−ジカルボン
酸、α、β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,
4,−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
など。
メチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペ
ンチレングリコール、1,1−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,4−ソクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4
−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス
(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタ
エリスリトール、トリメチロールプロパン、ポリエチレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコールなど。
定剤、耐酸化安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機
の易滑剤、顔料、染料、有機又は無機の微粒子、充填
剤、帯電防止剤、核剤などを配合しても良い。特に無機
および/または有機の微粒子を添加し、二軸配向後のPE
Tフイルムにおける平均表面粗さが0.03〜0.4μm、好ま
しくは0.05〜0.2μmとした場合には本発明の走行性を
更に向上することができる。
ル中で測定)は0.40〜1.20dl/g、好ましくは0.50〜0.80
dl/g、更に好ましくは0.5〜0.75dl/gの範囲にあるもの
が本発明内容に好適なものである。
配向されたものが好ましい。二軸配向PETフイルム(以
下PET−BOと略称する)とは無延伸状態のPETシートを長
手方向およい幅方向の、いわゆる2軸方向に各々2.5〜
5.0倍程度延伸されて作られるものであり、広角X線回
折で2軸配向パターンを示すものをいう。
エステルフイルムを感熱転写材用基材フイルムと用いる
場合には0.5μm以上30μm以下、好ましくは1μm以
上10μ以下であるのが熱伝達性、機械的強度の点から好
ましい。
ス転移点の高いポリエステル樹脂を積層し、延伸したも
のを用いた場合には印字エネルギーによるフイルムのし
わが発生しにくいため印字の鮮明度に優れ特に好まし
い。この積層はサーマルヘッドが接触する側に設けるの
が好ましい。このようなPETよりガラス転移点の高いポ
リエステルの代表的なものとしてポリエチレン2,6ナフ
タレートを挙げることができる。
イルムとしては融解エネルギー(ΔHu)が好ましくは3
〜11cal/g,より好ましくは5〜10cal/gであるのが望ま
しい。この範囲にΔHuを制御することにより、原稿との
離型性や穿孔性が向上するので好ましいのである。
ましくは50〜100℃、より好ましくは60〜90℃であるの
が望ましい。これはこの範囲とすることによって濃淡む
らの防止や印刷時の文字の太さむらなどが解消でき、よ
り鮮明な印字ができるのである。
述した各種酸成分、グリコール成分の共重合によって制
御できるものであり、例えばイソフタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、ジエチレングリコールなどの共重合
体、あるいはこれらの共重合体をPETにブレンドしたも
のなどを挙げることができる。
されているのが好ましく、1軸延伸フイルムや無延伸フ
イルムでは穿孔のムラを生じたり、印刷品に欠落部分を
生じやすい傾向になる。なお2軸延伸の程度は特に限定
されないが面配向係数が0.90〜0.98のものが特に好まし
い。
m,より好ましくは0.09〜0.25μmであり、最大粗さ(R
t)は好ましくは0.5〜4.0μm,更に好ましくは0.8〜3.5
μmであるのが望ましい。この範囲とすることにより薄
膜フイルムであってもフイルムに折れじわなどがなく巻
き取り性の向上や不透明さによる感度の低下を防止でき
る。
0個/mm2,より好ましくは2500〜8000個/mm2であるのが滑
り性と透明性が両立できるので望ましい。また8μmφ
〜20μmφの突起個数は好ましくは20〜1000個/mm2,よ
り好ましくは50〜800個/mm2のものが望ましい。20個/mm
2未満ではフイルムが蛇行しやすく、1000個/mm2を越え
る場合にはフイルム破れを生じやすくなり生産性が低下
する傾向にある。
にはフイルムの融点から融点−20℃の範囲内で熱収縮率
が好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上である
のが望ましく10%未満では製版感度が低下し実用上問題
を生じることがある。また150℃での熱収縮率は15%未
満であるのがより好ましい。本発明を感熱孔版印刷原紙
用フイルムとして用いる場合の厚みは特に限定しないが
0.5〜10μmが好ましく、0.7〜5.0μmのものがより好
ましい。厚みが薄くなりすぎると不鮮明で濃淡ムラが出
易く、厚くなり過ぎると欠落部分を生じたり太さムラを
生じたりする傾向にある。
用いる場合のポリエステルフイルムの表面形態、すなわ
ち表面粗さ、突起数、突起個数を上記の好ましい範囲と
するには後述の製造方法において押し出しに供されるポ
リエステル樹脂に不活性粒子を含むマスターポリマを作
り主成分となるポリマとブレンドするのが望ましい。こ
の場合マスターポリマは主成分のポリマより融点が10〜
100℃、好ましくは20〜80℃高いもの、及び/又は極限
粘度が0.2〜1.0高いものが好ましい。更に特定の表面形
態は押し出し時の剪断応力やフイルターの目付、押し出
し条件などによってもある程度はコントロールできるこ
とは言うまでもない。用いられる不活性粒子としては元
素周期表第II A、III B,IV A,IV Bの元素の酸化物もし
くは無機塩から選ばれた粒子、例えば合成又は天然品と
して得られる炭酸カルシウム、湿式シリカ(二酸化ケイ
素)、乾式シリカ(二酸化ケイ素)、ケイ酸アルミニウ
ム(カオリナイト)、硫酸バリウム、リン酸カルシウ
ム、タルク、二酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化
アルミニウム、ケイ酸カルシウムなどが挙げられる。上
記不活性粒子の粒子平均径は0.1〜3.0μmのものが好ま
しい。また添加量は粒子種、粒子径によっても変わるが
0.05〜2.0重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%であるこ
とが特定の表面形態を得る上で好ましい。また閃光照射
する波長域に吸収ピークを持つ添加剤の添加はより鮮明
な穿孔が得られるので好ましい。
とも片面にワックス系組成物を主成分とする層を有する
積層フイルムであって、表面に長さ方向/幅方向の比が
3以上の細長い突起を20個/100μm2以上有することをそ
の骨子とするものである。ここでいう主成分とは積層組
成物中に占める重量比率が50%以上、好ましくは60%以
上であることをいう。ワックス系組成物とは市販の各種
のワックス、例えば石油系ワックス、植物系ワックス、
鉱物系ワックス、動物系ワックス、低分子量ポリオレフ
イン類などを使用することができ、特に制限されるもの
ではないが、本発明においては石油系ワックス、植物系
ワックスの使用が耐スティック性の点で好ましい。石油
系ワックスとしてはパラフインワックス、マイクロクリ
スタリンワックス、酸化ワックスなどが挙げられるがこ
れらの中でも酸化ワックスの使用が突起形成性の点で特
に好ましい。また植物性ワックスとしてはキャンデリラ
ワックス、カルナウバワックス、木ロウ、オリキューリ
ーワックス、さとうきびロウ、ロジン変性ワックスなど
があげられるが本発明においては特に下記化合物から成
る組成物が好ましい。すなわち{ロジン又は不均化ロジ
ン、又は水添ロジン・α、β置換エチレン(α置換基::
カルボキシル、β置換基:水素またはメチルまたはカル
ボキシル)付加物}・アルキル又はアルケニル(各炭素
数1〜8)ポリ(繰り返し単位:1〜6)アルコールのエ
ステル付加物を用いるのが易滑性や離型性の点で好まし
く、更に上記酸化ワックスとの混合系で用いるとより好
ましい。すなわち本発明は上記組成物を塗布後、1方向
に延伸することにより微細な細長い突起を形成させるこ
とを特徴とするものであり、突起形成性の点、および防
爆性、環境汚染防止の点から水に溶解、乳化、懸濁させ
たワックスが特に好ましいのである。
/90〜90/10、好ましくは20/80〜80/20、更に好ましくは
30/70〜70/30とするのが好ましい。植物性ワックスを10
重量%以上とするのは高温時における易滑性、および離
型性の付与、および水に乳化あるいは懸濁させる場合の
均一分散性が良好で均一な塗布膜を得るのに好適である
ことによる。また石油系ワックスを10重量%以上とする
のは塗布膜の突起形成による易滑性が良好で、高速印字
時の走行性が良いことによる。
物質を加えた混合物とした時には高パルス幅領域での印
字走行性が特に優れたものとすることができる。ここで
オイル状物質とは常温で液体あるいはペースト状のオイ
ルであり、植物油、油脂、鉱物油、合成潤滑油などを挙
げることができる。植物油としてはアマニ油、カヤ油、
サフラー油、大豆油、シナギリ油、ゴマ油、トウモロコ
シ油、ナタネ油、ヌカ油、綿実油、オリーブ油、サザン
カ油、つばき油、ヒマシ油、落花生油、バーム油、椰子
油などがあげられる。油脂としては牛脂、豚油、羊油、
カカオ油などであり、鉱物油としてはマシン油、絶縁
油、タービン油、モーター油、ギヤ油、切削油、流動パ
ラフィンなどが挙げられる。合成潤滑油としては化学大
辞典(共立出版社)に記載の要件を満たすものを任意に
使用することが出来、例えばオレフイン重合油、ジエス
テル油、ポリアルキレングリコール油、シリコーン油な
どを挙げることができる。これらの中でも高パルス幅領
域での走行性の良好な鉱物油、合成潤滑油が好適であ
る。またこれらの混合系であっても良い。
に対し1〜100重量部、好ましくは3〜50重量部添加す
るのが好ましい。オイル状物質が1重量部未満の場合に
は昇華型プリンターのような高パルス幅領域での走行性
が低下する傾向にあり、100重量部を越える場合には逆
に低パルス幅領域での走行性が低下する傾向にある。上
記範囲とした場合には広範囲のパルス幅のプリンターで
スティツクが起こらず走行性が良好となり特に好ましい
のである。
各種添加剤を併用することができる。例えば帯電防止
剤、耐熱剤、耐酸化防止剤、有機、無機の粒子、顔料な
どが挙げられる。
向上させる目的で各種添加剤、例えば分散助剤、界面活
性剤、防腐剤、消泡剤などを添加しても良い。
た面の中心線平均表面粗さ(Ra1)は0.03〜0.4μm、好
ましくは0.05〜0.2μmであるのが望ましく、積層膜の
厚みは0.005μm以上Ra1以下、好ましくは0.01μm以上
Ra1以下であるのが望ましい。積層膜のRa1が0.03μm未
満の場合や積層膜の厚みが0.005μm未満の場合にはス
ティックが発生しやすい傾向にあり、また積層膜の厚み
がRa1を越える場合には印字時の走行性の低下やヘッド
汚染が発生しやすい傾向にある。Ra1が0.4μmを越える
場合にはスティック性は良いものの印字の鮮明度が劣る
傾向にある。
な突起を形成させることにより、従来得られなかった極
めて耐スティック性、走行性、離型性に優れ、かつイン
ク塗布性、密着性に優れた層を見出したものである。す
なわち本発明においては上記組成物よりなる積層膜表面
に長さ方向/幅方向の比が3以上の細長い突起を20個/1
00μm2以上有していることを特徴とするものであり、こ
の突起形成により、走行時のプリンターの固定シャフト
などとの滑りが円滑になり、プラテンロール駆動におけ
る摩擦抵抗を減少し、走行をスムースに行わせるもので
ある。またワックス系組成物やオイル状物質を主成分と
して形成された突起であるためサーマルヘッドによる加
熱においては溶融状態となるため無機粒子による突起と
異なり、熱伝導の悪い空気を介在しないため極めて鮮明
な印字が得られるのである。従って突起形成膜はサーマ
ルヘッドの熱で溶融しないような物質、例えば無機粒子
などを含有せず、ワックス系組成物あるいはそれとオイ
ル状物質との混合物より形成されたものがサーマルヘッ
ドの摩耗などを防止する点で特に好ましい。本発明と同
一の組成物であってもこの突起が形成されていない場合
にはスティツクが発生しフイルムの走行性が著しく阻害
されるものであった。突起形状は細長い突起が好ましく
長さ方向/幅方向の比が3以上、好ましくは4以上、更
に好ましくは5以上である。突起形状が3未満の場合で
は滑りがスムースでなく部分的にステイックを起こす場
合がある。突起の高さは特に限定しないが0.005μm〜
1μm、好ましくは0.01μm〜0.5μmであるのが望ま
しい。突起高さが高過ぎると低パルス幅領域での印字鮮
明度が低下する傾向になる。突起の長さも特に限定しな
いが通常は0.1μm〜2μm程度のものが好ましい。ま
た細長い突起個数は20個/100μm2以上、好ましくは40個
/100μm2,更に好ましくは60個/100μm2以上形成されて
いることが必要である。細長い突起個数が20個/100μm2
未満の場合には常温での易滑性に劣り、プリンターでの
円滑な走行性が得られない。またこの細長い突起は1方
向に配列したものでも良いが、走行性の点からランダム
に配列したものや交叉したものの方が良い。このような
細長い突起を形成した積層ポリエステルフイルムは極め
て表面易滑性に優れ、高速印字時、低速高パルス時の印
字のいずれも走行性が良好であるが、特にソーダーガラ
スとの静摩擦係数において25℃65%RHでの値(μs1)が
0.3以下であって、かつ100℃での値(μs2)との比(μ
s2/μs1)が1.0以下とした場合にはスティック防止性、
ヘッド汚染防止性が特に優れたものとなる。このような
易滑性は積層厚み、突起個数によって変えることができ
る。すなわち積層厚みが薄すぎる場合や突起形成が不十
分なほど厚過ぎる場合には易滑性が不足する傾向にな
る。より好ましい突起を形成させるには積層厚みは0.01
〜0.1μmであるのが望ましい。上記のような積層膜を
得るためには結晶配向後の二軸延伸ポリエステルフイル
ムに塗布したものでは得ることができず、結晶配向前の
ポリエステルフイルムに塗布し、乾燥後あるいは乾燥し
つつ延伸、熱処理を施し、配向結晶化を完了させる方法
によってのみ得ることができるものである。すなわち結
晶配向が完了する前のポリエステルフイルムを長手方向
に2.5〜5.0倍延伸し、その後塗布する面にコロナ放電処
理を施し、各種の塗布装置、例えばロールコーター、グ
ラビアコーター、リバースコーター、キスコーター、バ
ーコーターなどを用いて塗布し乾燥しつつ、あるいは乾
燥後、長手方向とは直角方向に2.5〜5.0倍の延伸を行
い、必要に応じて140〜240℃の熱処理を施す。上記の方
法によって細長い突起を有する積層膜を得ることができ
るが更にランダムに配列した細長い突起を形成させるに
は延伸前に若干の水分が残存した状態、あるいは加湿し
ながら延伸すること、および熱処理時に若干の幅方向の
緩和を行うことが重要である。
合においても前述の基材ポリエステルフイルム上に上記
の塗布層を積層することにより、サーマル方式での穿孔
時の耐スティック性に優れ、閃光照射時の原稿との離型
性に優れた積層フイルムとすることができるものであ
る。また本積層フイルムにおいてスルホン酸基及び/又
はその塩を有するポリマを積層膜中に含有させるか、あ
るいは積層膜を設けた面とは反対面にスルホン酸基及び
/又はその塩を有するポリマを含有した層を積層するこ
とにより帯電防止性や多孔性支持体との接着剤による接
着性を高める効果を有するので特に好ましい。帯電防止
性の付与はインキ塗布時のはじきや工程中のゴミの静電
吸着防止、および静電気の放電によるサーマルヘッドの
破壊防止などに有効である。このスルホン酸基及び/又
はその塩を有するポリマは上記のワックス系組成物中に
混合して塗布しても良いし、ワックス系組成物層とは別
に反対面に設けても良いが、積層膜の厚み方向における
ポリエステルフイルムに近い部分より遠い部分(積層膜
表面)にスルホン酸基及び/またはその塩が局在化して
いるのが好ましい。このようなスルホン酸及び/または
その塩および局在化は特願昭63−18140号に記載の方法
に準ずることによって得ることができる。
具体例として感熱転写材用積層ポリエステルフイルムを
その代表例として説明する。重合工程で析出した、いわ
ゆる析出粒子と無機粒子(例えば平均粒子径1μmのシ
リカ)を含有するPETを常法に従って乾燥後、溶融押出
し、押出されたシート状溶融体を冷却固化せしめて未延
伸PETフイルムを作る。このフイルムを80〜120℃に加熱
して、長手方向に2.0〜5.0倍延伸して一軸配向フイルム
とする。このフイルムの片面に空気雰囲気中でコロナ放
電処理を施し、この処理面に所定の濃度に希釈したワッ
クス系組成物を主成分とする水分散塗液を塗布する。次
いでこの塗布されたフイルムを90〜140℃に加熱しつつ
幅方向に3〜5倍延伸し、引き続いて140〜240℃の熱処
理ゾーン中へ導き1〜10秒間熱処理を行う。この熱処理
中に必要に応じて幅方向に3〜12%の弛緩処理を施して
も良い。かくして得られたフイルムを適宜の幅にスリッ
トし、感熱転写材用二軸配向積層ポリエステルフイルム
とする。このフイルムを感熱転写材として使用する場合
には非積層面側に熱溶融型あるいは熱昇華型のインクを
塗布し、適宜希望の幅にスリットすることによって得る
ことができる。
テルフイルムは用途に応じたインク層を設けることによ
り、各種感熱転写用材料、例えばワードプロセッサー、
ファクシミリ、パソコン用プリンター、ビデオ用プリン
ター、バーコード用プリンター、タイプライター、プレ
ーンペーパーコピアなどの文字あるいは画像のプリント
アウトに使用されるものである。
は次のとおりである。
その写真より突起形状を定め、細長い突起の長さ(長尺
方向)、幅(短尺方向)を求める。細長い突起個数は単
位面積あたりの個数を写真より求め、(個/100μm2)に
換算した。
0.25mmとした。
を切り出し10万倍の電子顕微鏡観察写真より実測した。
厚みは1視野内の最大厚みと最低厚みの平均とし、測定
点30個の平均値を積層厚みとした。
面との静摩擦係数をASTM−D1894に準じて東洋精機製作
所製TR型摩擦測定機を用いて測定した。尚、25℃60%RH
での静摩擦係数をμs1とし、100℃に加熱したソーダガ
ラスとの静摩擦係数をμs2とした。
の評価) 積層面とは反対面の二軸配向ポリエステルフイルムに
下記の熱溶融インクをホットメルト法により3〜4μm
厚に塗布し、感熱転写材を作成した。
を用い、ヘッド抵抗500Ωのサーマルヘッドで印加電圧
を変えてパルス幅0.5msecで印字走行させた時にスティ
ックが起こらない印加電圧レベルで評価した。印加電圧
8V以上を耐スティック性良好とした。
た。なお、被転写紙には普通紙を用いた。
評価) 積層面とは反対面に下記組成の昇華性インクを塗布、
乾燥せしめた後、適宜の幅にスリットして感熱転写材を
作った。
ビデオプリンターGZ−P11W)にかけて通常の使用条件で
走行させ、下記の基準で判定した。
部で若干のスティック音が発生する。
価) 上記(5)において印加電圧8V,パルス幅0.5msecの条
件で3000mの印字走行を行なった後、サーマルヘッドを
取り外し、100倍の光学顕微鏡でヘッドの汚染状態およ
び摩耗状態を観察した。
[×]とし、かつ30%未満でもエチルアルコールで拭き
取り除去できないものは[×]とした。またサーマルヘ
ッドのキズの発生状態を観察し全くキズのないものを
[○],キズが認められたものを[×]とした。
ての評価) 積層膜を設けた二軸配向ポリエステルフイルムの積層
膜面と接するように他のポリエステルフイルムを重ね合
わせ、70℃で0.5kg/cm2の荷重をかけ24時間放置する。
次に2枚のフイルムをはがし上記の他のポリエステルフ
イルムが積層膜面と接触していた面に上記(5)のイン
クを塗布しハジキの程度を観察した。インクの塗布はホ
ットメルト法で行い、塗布厚は3〜4μmとした。
たものを[×]とした。またインク層を50g/cm2の粘着
性を有するテープで剥離した時の剥離面積が20%未満の
場合を[○],20%以上の場合を[×]とした。
製)を用い印加電圧100V、20℃60%RHにおける表面比抵
抗を測定した。
ER社製DSC−2型を用いて、フイルムの融解時の面積か
ら求めた。この面積は昇温することによりベースライン
から吸収側にずれ、更に昇温を続けるとベースラインの
位置まで戻るまでの面積であり、融解開始温度位置から
終了温度位置までを直線で結び、この面積(a)を求め
る。同じDSCの条件でインジウムを測定し、この面積
(b)を6.8cal/gとして次の式により求める。
(℃)] (10)と同一のDSC−2型を用いてベースラインの位
置から吸収側にずれ始める温度を融解開始温度(T1℃)
とし、ベースラインの位置に戻る温度を融解終了温度
(T2℃)として次式より求める。
ものはそれぞれのラインに接線を引きこの線と離れ始め
る温度、および戻る温度で求める。またΔHu=0cal/gの
時はΔHuは無限大とする。
を設けた面がサーマルヘッドと接触するようにしてサー
マルプリンターによる穿孔を行った時のスティックレベ
ルを下記の基準で判定し、○以上を良好とした。
が良い。
で若干のスティックが発生する。
と原稿とを重ね合わせ赤外線閃光照射により穿孔を行っ
た後、原稿を剥離した時の剥離抵抗のレベルを下記の基
準で判定し、○以上を良好とした。
い。
れる。
上記(12)と同様にして作成した貼り合わせ品を“リソ
グラフ"007D製版印刷機(理想科学工業(株)製)を用
いて製版し、印刷したものについて以下の評価を行っ
た。
く問題のないものを[○],欠落、太さむらはあるが使
用可能なものを[△]で示した。
書いた原稿を用いて上記(14)と同様の製版、印刷を行
い、以下の評価を行った。
全く問題のないものを[○],問題はあるが使用可能な
レベルにあるものを[△]で示した。
圧150gで文字を書いた用紙を原稿とし、この原稿を用い
てその文字が判読できるか否かで評価する。5Hで書いた
原稿で印刷できれば感度が最もよく、Hになるに従って
感度が低下していることを意味する。
粒子)を0.15重量%、および粒子径約1.5μmの炭酸カ
ルシウム粒子を0.2重量%含有するPETペレット(極限粘
度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出機に供給し
て280℃で溶融し10μmカットの金属焼結フイルターで
瀘過した後、T字型口金よりフイルム状に押出し、これ
を表面温度30℃の冷却ドラムに巻き付けて冷却固化せし
めた。この間のフイルムと冷却ドラム表面との密着性を
向上させるためフイルム側にワイヤ電極を配置して6KV
の直流電圧を印加した。かくして得られた未延伸PETフ
イルムを95℃に加熱して長手方向に3.5倍延伸し、一軸
延伸フイルムとした。このフイルムの片面に空気雰囲気
中でコロナ放電処理を施し、その処理面にグラビアコー
ト方式で下記組成の水分散塗料を二軸延伸後の塗布厚み
が0.04μmとなるように塗布した。
シル、β置換基:メチル)付加物}・アルキル(炭酸
数:6)ポリ(繰り返し単位:5)アルコールのエステル化
合物 上記(a)を水分散体とするため非イオン性界面活性
剤、リン酸エステル(ブトキシエチル化物)、オレイン
酸アンモニウム、2−アミノ−2−メチルプロパノール
を各1重量部添加し、水中で強攪拌し、更に超音波分散
機で全固形分比率が1.0wt%の水分散液を作成した。
らテンター内に導き、110℃の余熱工程で水分を乾燥さ
せた後、120℃に加熱しつつ幅方向に4.5倍延伸し、続い
て225℃で5秒間熱処理を施し、積層厚み0.04μm,積層
表面の粗さ0.08μm、フイルム厚み5μmの積層ポリエ
ステルフイルムを得た。このフイルムの積層膜表面には
長さ方向/幅方向の比が3以上の微細な細長い突起が48
個/100μm2形成されていた。
価した結果を表1に示す。この積層ポリエステルフイル
ムはインキング時のはじきがなく、密着性も良好であっ
た。また印字走行テストにおけるスティックが発生せ
ず、かつヘッドの汚染、ヘッド摩耗もなかった。
ワックスを加え全固形分比率が1.0wt%とした塗料を作
成した。この塗料を用いて実施例1と同様にして積層ポ
リエステルフイルムを作成した。この積層面の粗さは0.
08μm、積層厚みは0.04μmであり、積層表面には長さ
方向/幅方向の比が3以上の微細な細長い突起が75個/1
00μm2形成されていた。この積層ポリエステルフイルム
を感熱転写材として評価した結果を表1に示す。
イルムの片面にコロナ放電処理を施し、その処理面に実
施例1の塗布液を塗布厚みが0.04μmになるようにグラ
ビアコーターを用いて塗布し、130℃で1分間乾燥して
積層ポリエステルフイルムを作成した。
形成されておらず、感熱転写材として評価した結果、著
しいスティックを発生した。
(比較例2)、フッ素変性アクリル樹脂(比較例3)の
水溶液あるいは水分散液とした以外は実施例1と同様に
して積層ポリエステルフイルムを得た。この積層ポリエ
ステルフイルムを感熱転写材として評価した結果、イン
クのはじきが著しく、インク密着性も劣るものであっ
た。
の(c),(d)を添加した以外は同様にして積層ポリ
エステルフイルムを得た。
固形分比率が1重量%の水分散液を作成した。
長さ方向/幅方向の比が5以上の突起が103個/100μm2
形成されており、これを感熱転写材として評価したとこ
ろ、極めて優れた印字走行性を示し、特に高パルス幅の
昇華型プリンターでの走行性に優れていた。
分比で5重量%添加し比較例1と同様にして積層ポリエ
ステルフイルムを作成した。この積層膜表面は粒子によ
る突起(長さ方向/幅方向の比1〜2)が63個/100μm2
形成されていた。この積層ポリエステルフイルムを感熱
転写材として評価した結果、突起が形成されているにも
かかわらず本発明とは突起形状が異なるためスティック
が発生した。
乾燥した後、スチームによって加湿しながら延伸した以
外は実施例1と同様にして積層ポリエステルフイルムを
作成した。この積層膜の表面には実施例2と同様、細長
い突起が形成されていたが配列がランダムであり交叉し
たものや屈曲したもの突起であった。この積層ポリエス
テルフイルムは極めて易滑性に優れており感熱転写材と
しての特性も良好であった。
は同様にして積層ポリエステルフイルムを得た。積層厚
みが大きくなるに従って積層膜表面の突起形成性が変わ
り、突起個数や突起形態が本発明の範囲から外れるもの
は易滑性に劣り、感熱転写材として評価した結果、ステ
ィックが発生した。
タレート(85/15モル%)共重合体に平均粒径0.1μmの
シリカ粒子を2重量%添加した固有粘度0.6のポリエチ
レンテレフタレートを溶融押出後のシリカ粒子濃度が0.
25重量%となるようにブレンドした。
℃でT型口金より溶融押出し、回転する30℃の冷却ロー
ルに巻き付けて冷却固化せしめ未延伸フイルムを得た。
このフイルムを90℃に加熱し、長手方向に4.0倍延伸し
て一軸延伸フイルムを得た。この一軸延伸フイルムの片
面に空気雰囲気中でコロナ放電処理を施し、その処理面
にグラビアコート法で実施例2と同様の塗料を同じ厚み
で塗布した。塗布後のフイルムをクリップで把持しなが
ら90℃の熱風で加熱されたテンターに導き、水分を乾燥
した後、幅方向に3.5倍延伸し、次いで160℃で熱処理
し、ベースフイルム厚さ2.0μm、積層膜厚さ0.04μm
の積層ポリエステルフイルムを得た。この積層膜表面は
長さ方向/幅方向の比が3以上の細長い突起が82個/100
μm2形成されていた。このフイルムの非積層面とポリエ
ステル紗を接着剤で貼り合わせ感熱孔版印刷原紙として
の評価を行った。結果を表2に示す。
様にして積層ポリエステルフイルムを作成した。このフ
イルムを感熱孔版印刷原紙として評価した結果、表2に
示すように極めて優れた特性を示した。
と従って積層ポリエステルフイルムを得た。このフイル
ムの積層膜表面には全く細長い突起が形成されておら
ず、感熱孔版印刷原紙として評価した結果、シリコーン
塗布品(比較例7)は閃光照射による離型効果は良いも
のの、サーマル方式ではスティックが発生した。またフ
ッ素変性アクリル樹脂を用いた場合には離型性、耐ステ
ィック性、印刷性とも不十分なものであった。
ム(厚さ2μm)を作成し、その片面に比較例1および
比較例4と同様にして積層ポリエステルフイルムを得
た。突起形成のない場合(比較例9)や突起形状が本発
明の範囲にないもの(比較例10)は表2に示すように感
熱孔版印刷原紙としては不十分なものであった。
ックス系組成物を主成分とする層を有する積層フイルム
であって、その積層膜の表面に特殊な突起を形成させる
ことにより、感熱転写材用基材フイルムや感熱孔版印刷
原紙用フイルムとして用いた時下記の優れた特性を有す
る。
も以下のような優れた特性を有する。
Claims (6)
- 【請求項1】ポリエステルフイルムの少なくとも一方の
面にワックス系組成物を主成分とする層を有する積層フ
イルムであって、該層表面に長さ方向/幅方向の比が3
以上の突起を20個/100μm2以上有することを特徴とする
積層ポリエステルフイルム。 - 【請求項2】ワックス系組成物が水に溶解、乳化または
懸濁する石油系ワックスと植物系ワックスであることを
特徴とする請求項(1)記載の積層ポリエステルフイル
ム。 - 【請求項3】ワックス系組成物を主成分とする層にさら
に水に溶解、乳化または懸濁するオイル状物質が含有さ
れ、かつワックス系組成物/オイル状物質の混合重量比
が100/1〜1/1であることを特徴とする請求項(1)また
は(2)記載の積層ポリエステルフイルム。 - 【請求項4】結晶配向が完了する前のポリエステルフイ
ルムの表面にワックス系組成物を主成分とする層を塗布
し、次いで乾燥、延伸、熱処理を施して配向結晶化を完
了させたことを特徴とする請求項(1)〜(3)のいず
れかに記載の積層ポリエステルフイルム。 - 【請求項5】ワックス系組成物を主成分とする層の表面
とソーダガラスとの静摩擦係数において25℃65%Rhにお
ける値(μs1)が0.3以下であり、かつ100℃における値
(μs2)と(μs1)との比(μs2)/(μs1)が1.0以
下であることを特徴とする請求項(1)〜(4)のいず
れかに記載の積層ポリエステルフイルム。 - 【請求項6】ポリエステルフイルムが二軸延伸フイルム
であって、かつフイルムの融解エネルギーが3〜11cal/
g、融解終了温度と融解開始温度の差が50〜100℃である
請求項(1)〜(5)のいずれかに記載の積層ポリエス
テルフイルム。
Priority Applications (1)
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JP29555389 | 1989-11-14 | ||
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JP2-173305 | 1990-06-28 | ||
JP2303362A JP2525509B2 (ja) | 1989-11-14 | 1990-11-07 | 積層ポリエステルフイルム |
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Family Applications (1)
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