JP3838266B2 - 感熱孔版印刷原紙用フィルム - Google Patents
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Description
但し、融点(Tm)、ガラス転移温度(Tg)、昇温結晶化温度(Tcc)は、示差走査熱量計を用い、試料を280℃まで昇温し、280℃で5分間保持した後、液体窒素で急冷し、次いで一旦室温にしてから再度−50℃より昇温速度20℃/分で昇温しDSC曲線を得ることにより求める。
(ここでTtdは幅方向の延伸温度(℃)、Thsは熱処理温度(℃))
熱処理温度のより好ましい温度はTtd≦Ths≦Ttd+20である。
[物性および効果の評価方法]
本発明で用いている各特性は次の方法により測定、評価した。
セイコー電子工業(株)製示差走査熱量計RDC220型を用い、試料を前処理として280℃まで昇温し、280℃で5分間保持した後、液体窒素で急冷した。次いで一旦室温にしてから再度−50℃より昇温速度20℃/分で昇温しDSC曲線を得た。このときのDSC曲線からガラス転移点、発熱曲線のピークの温度として昇温結晶化温度、吸熱曲線のピークの温度として融点を求めた。なお、△Tcgの算出として昇温結晶化温度が観測されない試料については一律に△Tcgは100℃を越えるものと判断した。ここで、樹脂組成物としてではなくフィルムとしての融点を測定する場合、前記した前処理なしでDSC曲線を求め、吸熱曲線のピークを融点とした。
DSC曲線の吸熱曲線のピーク面積から求めた。この面積は、昇温することによりベースラインから吸収側にずれ、さらに昇温を続けるとベースラインの位置まで戻るまでの面積であり、溶融開始温度位置から終了位置までを直線で結び、この面積(a)を求める。同じDSCの条件でIn(インジウム)を測定し、この面積(b)を28.5J/gとして次式により求めた。
JIS−B0601に従って、触針式表面粗さ計を用いて測定した。なお、小坂研究所(株)製、高精度薄膜段差測定器(型式:ET−10)を使用し、触針径円錐型0.5μmR、荷重5mg、カットオフは0.08mmとした。
試料を105℃×20分乾燥した後、0.8±0.005gを秤量し、o−クロロフェノール中で160℃×15分間撹拌して溶解した。冷却後、ヤマトラボティックAVM−10S型自動粘度測定器により25℃における粘度を測定した。
サンプルの任意の10箇所を断面方向に切り出し電子顕微鏡で倍率2000倍で10枚の写真撮影を行い、フィルムの厚みを測定した。これを10枚の写真について行い、その平均値で表わした。
作成した原紙を理想科学工業(株)製“RISOGRAPH”GR275に供給して、サーマルヘッド式製版方式(400dpi)により、JIS第1水準の●(丸で中が黒く塗りつぶされたもの)で10mmφのものを原稿として製版した。この際、サーマルヘッドに投入するエネルギーを1ドット当たり50μJと30μJの2通りとした。この状態で穿孔し、走査型顕微鏡で100倍の倍率でフィルムの穿孔部分200個を観察し、穿孔特性を以下の項目で評価した。
◎:穿孔が確実に行われ良好であった
○:ごく一部に穿孔が得られない部分があったが、実用上問題ない
△:所々に穿孔が得られない部分があった×:所定の穿孔が全く得られない
B.独立穿孔性
◎:ドットごとに独立して穿孔されており、良好であった
○:ごく一部にドットごとに独立して穿孔されていない部分があったが、実用上は問題ない
△:所々にドットごとに独立して穿孔されていない部分があった×:隣どうしでドットが連結しているところが多い
(8)印刷鮮明性
理想科学工業(株)製テストチャートNO.8を原稿とし、400dpiのサーマルヘッドを用いて作成した原紙を製版し、黒インキで印刷サンプルを作成し、文字、画像(ベタ印刷)について下記の特性を目視で観察し判定した。
○:文字の欠落、太さムラが全くない
△:文字の欠落、太さムラがあるものの実用上問題ない
×:文字の欠落、太さムラがあり、使用不可能
B.ベタ印刷の鮮明性
○:濃淡ムラや白抜けが全くない
△:濃淡ムラや白抜けがあるものの実用上問題ない
×:濃淡ムラや白抜けがあり使用不可能
(9)耐刷性の評価
印刷機でフィルムが破損するまでに刷れる枚数で表した。5000枚以上を◎、1000枚以上を○で実用上問題なく、1000枚未満を×とした。
作製した孔版原紙を50℃で湿度90%RHの恒温恒湿槽中で1週間処理した後、印刷機を用いて原紙の搬送試験を行い、下記の基準で評価した。
△:カールがあるものの、実用上問題なく搬送できる
×:カールが大きく、搬送トラブルが頻発に発生する。
主成分となるポリエステルとしてジカルボン酸成分が2、6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、グリコール成分がエチレングリコール/1、6−ヘキサンジオール(モル比:60/40)のものを用いて常法により重合し、含有シリカ粒子として平均粒径1.5μmの粒子を0.5重量%含有させ、固有粘度0.75のポリエステルを得た。
主成分となるポリエステルとして、ジカルボン酸成分がテレフタル酸ジメチル/イソフタル酸ジメチル(モル比:70/30)、グリコール成分がエチレングリコールのものを用いて常法により重合し、含有シリカ粒子として平均粒径1.5μmの粒子を0.5重量%含有させ、固有粘度0.76のポリエステルを得た。
主成分となるポリエステルとしてジカルボン酸成分が2、6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、グリコール成分がエチレングリコール/ジエチレングリコール(モル比:60/40)のものを用いて常法により重合し、含有シリカ粒子として平均粒径1.5μmの粒子を0.5重量%含有させ、固有粘度0.75のポリエステルを得た。
主成分となるポリエステルとしてジカルボン酸成分がテレフタル酸ジメチル、グリコール成分がエチレングリコール/1、6−ヘキサンジオール(モル比:65/35)のものを用いて常法により重合し、含有シリカ粒子として平均粒径1.5μmの粒子を0.5重量%含有させ、固有粘度0.78のポリエステルを得た。
主成分となるポリエステルとしてジカルボン酸成分が2、6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル/イソフタル酸ジメチル(モル比:60/40)、グリコール成分が1、6−ヘキサンジオールのものを用いて常法により重合し、含有シリカ粒子として平均粒径1.5μmの粒子を0.5重量%含有させ、固有粘度0.84のポリエステルを得た。
主成分となるポリエステルとしてジカルボン酸成分がテレフタル酸ジメチル、グリコール成分が1、6−ヘキサンジオールのものを用いて常法により重合し、含有シリカ粒子として平均粒径1.5μmの粒子を0.5重量%含有させ、固有粘度0.88のポリエステルを得た。
主成分となるポリエステルとしてジカルボン酸成分がテレフタル酸ジメチル/アジピン酸ジメチル(モル比:70/30)、グリコール成分がエチレングリコールのものを用いて常法により重合し、含有シリカ粒子として平均粒径1.5μmの粒子を0.5重量%含有させ、固有粘度0.75のポリエステルを得た。
フィルムの厚みをそれぞれ0.4μm(実施例4)、4.2μm(実施例5)にした以外は実施例1と同様にして感熱孔版印刷用原紙を得た。前記した方法に基づき穿孔テスト、印刷テストおよび耐刷性の評価を実施し、結果を得られたフィルムの特性と共に表2に示した。また、実施例4のフィルムはフィルム製造時に破れが多く、生産収率が低下した。
主成分となるポリエステルとして比較例6のポリエステルを75重量部に対し、比較例1のポリエステル25重量部を125℃で24時間真空乾燥した後ドライブレンドし、押出機に供給して280℃で溶融し、T型口金よりシート状に静電印加法により25℃のキャスティングドラム上に密着冷却固化せしめ、未延伸フィルムを得た。次いで、未延伸フィルムを90℃に加熱して長手方向に3.2倍延伸した。次いで95℃に加熱して幅方向に3.5倍に延伸後、100℃で5秒間熱処理を施し、冷却して2.5μmの二軸延伸フィルムを得た。該フィルムの固有粘度は0.73であった。その他は実施例1と同様にして感熱孔版印刷用原紙を得た。前記した方法に基づき穿孔テスト、印刷テストおよび耐刷性の評価を実施し、結果を得られたフィルムの特性と共に表2に示した。
比較例6のポリエステルを60重量%に対し、比較例1のポリエステルを40重量%添加した以外は比較例7と同様にして感熱孔版印刷原紙を得た。前記した方法に基づき穿孔テスト、印刷テストおよび耐刷性の評価を実施した結果を得られたフィルムの特性と共に表2に示した。
主成分のポリエステルとして実施例1のポリエステルを125℃で24時間真空乾燥後、75重量部に対し、メルトインデックスが6g/10分であるエチレン含有量が5重量%のエチレン−プロピレン共重合体を25重量部をドライブレンドし、押出機に供給して270℃で溶融し、T型口金よりシート状に静電印加法により25℃のキャスティングドラム上に密着冷却固化せしめ、未延伸フィルムを得た。次いで、未延伸フィルムを90℃に加熱して長手方向に3.2倍延伸した。次いで95℃に加熱して幅方向に4.0倍に延伸後、100℃で5秒間熱処理を施し、冷却して2.5μmの二軸延伸フィルムを得た。その他は実施例1と同様にして感熱孔版印刷用原紙を得た。前記した方法に基づき穿孔テスト、印刷テストおよび耐刷性の評価を実施し、結果を得られたフィルムの特性と共に表2に示した。
主成分となるポリエステルとして比較例2のポリエステルを用い、比較例1のポリエステルと重量比で60:40でドライブレンドした以外は、実施例1と同様にして感熱孔版印刷原紙を得た。前記した方法に基づき穿孔テスト、印刷テストおよび耐刷性の評価を実施し、結果を得られたフィルムの特性と共に表2に示した。
主成分となるポリエステルとして比較例6のポリエステルを40重量部に対し、比較例1のポリエステルを60重量部を125℃で24時間真空乾燥した後ドライブレンドし、押出機に供給して280℃で溶融し、T型口金よりシート状に静電印加法により25℃のキャスティングドラム上に密着冷却固化せしめ、未延伸フィルムを得た。次いで、未延伸フィルムを90℃に加熱して長手方向に3.2倍延伸した。次いで95℃に加熱して幅方向に3.5倍に延伸後、100℃で5秒間熱処理を施し、冷却して2.5μmの二軸延伸フィルムを得た。その他は実施例1と同様にして感熱孔版印刷用原紙を得た。前記した方法に基づき穿孔テスト、印刷テストおよび耐刷性の評価を実施し、結果を得られたフィルムの特性と共に表2に示した。
Claims (4)
- 主たるジカルボン酸成分が2,6−ナフタレンジカルボン酸あるいはテレフタル酸、主たるグリコール成分がエチレングリコールであり、融点(Tm)が200℃以下、ガラス転移点(Tg)が50℃以上、昇温結晶化温度(Tcc)とガラス転移点(Tg)との温度差(ΔTcg:Tcc−Tg)が100℃以下であるポリエステルを主成分とする樹脂組成物を二軸延伸したことを特徴とする感熱孔版原紙用フィルム。
但し、融点(Tm)、ガラス転移温度(Tg)、昇温結晶化温度(Tcc)は、示差走査熱量計を用い、試料を280℃まで昇温し、280℃で5分間保持した後、液体窒素で急冷し、次いで一旦室温にしてから再度−50℃より昇温速度20℃/分で昇温しDSC曲線を得ることにより求める。 - エチレングリコールの含有比率がグリコール成分の60モル%以上であることを特徴とする請求項1に記載の感熱孔版印刷原紙用フィルム。
- 主成分となるポリエステルが70重量%以上である樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感熱孔版印刷原紙用フィルム。
- 樹脂組成物の融点(Tm)が200℃以下、ガラス転移点(Tg)が50℃以上、昇温結晶化温度(Tcc)とガラス転移点(Tg)との温度差(ΔTcg:Tcc−Tg)が100℃以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱孔版原紙用フィルム。
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