JPH0839955A - 感熱孔版印刷用原紙 - Google Patents

感熱孔版印刷用原紙

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JPH0839955A
JPH0839955A JP17449394A JP17449394A JPH0839955A JP H0839955 A JPH0839955 A JP H0839955A JP 17449394 A JP17449394 A JP 17449394A JP 17449394 A JP17449394 A JP 17449394A JP H0839955 A JPH0839955 A JP H0839955A
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JP
Japan
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film
base paper
wax
oil
fiber
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JP17449394A
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Hideyuki Yamauchi
英幸 山内
Kenji Kida
健次 喜田
Yukio Kawazu
幸雄 河津
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/08Building tyres
    • B29D30/20Building tyres by the flat-tyre method, i.e. building on cylindrical drums
    • B29D30/24Drums
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
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    • B29D30/20Building tyres by the flat-tyre method, i.e. building on cylindrical drums
    • B29D30/32Fitting the bead-rings or bead-cores; Folding the textile layers around the rings or cores
    • B29D2030/3214Locking the beads on the drum; details of the drum in the bead locking areas, e.g. drum shoulders

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】熱可塑性ポリエステルフィルム(A)の片面に
合成繊維からなる多孔性支持体(B)が積層されてなる
積層体であって、該積層体の湿度膨張係数(β)が1×
10−4 %RH以下であることを特徴とする感熱孔版印
刷用原紙。 【効果】本発明の感熱孔版印刷用原紙は、画像鮮明性に
優れ、特に湿度の影響を受けずサーマルヘッド等との滑
りを良好にし、印刷性が優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲンランプ、キセ
ノンランプ、フラッシュランプなどによる閃光照射や赤
外線照射、レーザー光線等のパルス的照射、あるいはサ
ーマルヘッド等によって穿孔製版される感熱孔版印刷用
原紙に関し、特に湿度による影響がなく、サーマルヘッ
ド等との滑りを良好にし、カールが少なく印刷性が優れ
た感熱孔版印刷用原紙を得るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より感熱孔版印刷用原紙としては、
熱可塑性ポリエステルフィルム(A)や塩化ビニリデン
フィルム、ポリエステル、ポリプロピレンフィルム等の
熱可塑性樹脂フィルムに天然繊維、化学繊維または合成
繊維あるいはこれらを混抄した薄葉紙、不織布、紗等に
よって構成された多孔性支持体を接着剤で貼り合わせた
構造のものが知られている(例えば、特開昭51−25
12号公報、特開昭57−182495号公報など)。
【0003】しかしながら、これら従来の感熱孔版用原
紙は次のような欠点を有していた。即ち、 (1)多孔性支持体の結晶化度が低いために湿度膨張係
数が高く梅雨時などの高湿度下での走行性や搬送性が不
良になる。
【0004】(2)湿度膨張係数が高くカールが大きく
走行性や搬送性が不良になる。
【0005】これらの欠点を改良するため、使用する接
着剤の量をできるだけ少なくする提案がなされてきた
(例えば、特開昭58−147396号公報、特開平4
−232790号公報など)が上記の欠点を完全に解消
するには至っていないのが現状である。
【0006】また、接着剤を用いない方法として、特開
平4−212891号公報においては、熱可塑性樹脂フ
ィルムの片面に合成繊維が散布され熱圧着されてなる繊
維層が形成されていることを特長とする感熱性孔版原紙
が提案されている。しかしながら、この方法は、長さ5
0mm以下の合成繊維を風力または静電気によって散布
する方法であるため、繊維の分散が不均一となり、した
がってインキの透過性にムラが生じ、画像鮮明性が不十
分となる。また、この方法では樹脂フィルムと繊維層の
接着剤が必ずしも十分ではないため、フィルム搬送時に
シワや破れが発生し易いという問題がある。接着性を完
全にするため、繊維層にバインダー繊維を混入したり、
フィルム面に粘着剤を微量塗布することが提案されてい
るが、バインダー繊維や粘着剤を使用するとインキの透
過性が阻害され、結果的に画像鮮明性が低下してしまう
という欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決し、画像鮮明性に優れ、特に湿度の影響
を受けずサーマルヘッド等との滑りを良好にし、印刷性
が優れた感熱孔版印刷用原紙を提供しようとするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために熱可塑性ポリエステルフィルム(A)の
片面に合成繊維からなる多孔性支持体(B)が積層され
てなる積層体であって、該積層体の湿度膨張係数(β)
が1×10−4 %RH以下であることを特徴とする感熱
孔版印刷用原紙とするものである。
【0009】本発明における熱可塑性ポリエステルフィ
ルム(A)および合成繊維からなる多孔性支持体(B)
のポリエステル繊維に用いられるポリエステルとはいず
れも、芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸と
ジオールを主たる構成成分とするポリエステルである。
ここで、芳香族ジカルボン酸として例えば、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカ
ルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカル
ボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸等を挙げる
ことができる。脂肪族ジカルボン酸成分としては例えば
アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン
酸等を挙げることができる。中でも好ましくはテレフタ
ル酸、イソフタル酸を挙げることができる。これらの酸
成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよ
く、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸等を一
部共重合しても良い。また、ジオール成分としては例え
ば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シ
クロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ポリアルキレングリコール、2,2′ビス
(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等
を挙げることができる。中でもエチレングリコールが好
ましく用いられる。これらのジオール成分は1種のみ用
いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0010】本発明の熱可塑性ポリエステルフィルム
(A)に用いられるポリエステルとして好ましくは、ポ
リエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートと
エチレンイソフタレートとの共重合体、ポリブチレンテ
レフタレートおよびその共重合体、さらにはポリヘキサ
メチレンテレフタレートおよびその共重合体等を挙げる
ことができる。
【0011】また、本発明の合成繊維に用いられるポリ
エステルとしては好ましくは、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサン
ジメチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートと
エチレンイソフタレートとの共重合体等を挙げることが
できる。穿孔時の熱寸法安定性の点から特に好ましく
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート等を挙げることができる。
【0012】本発明におけるポリエステルは従来公知の
方法で製造することができる。例えば、酸成分をジオー
ル成分と直接エステル化反応させた後、この反応の生成
物を減圧下で加熱して余剰のジオール成分を除去しつつ
重縮合させることによって製造する方法や、酸成分とし
てジアルキルエステルを用い、これとジオール成分とで
エステル交換反応させた後、上記と同様に重縮合させる
ことによって製造する方法等がある。この際、必要に応
じて、反応触媒として従来公知のアルカリ金属、アルカ
リ土類金属、マンガン、コバルト、亜鉛、アンチモン、
ゲルマニウム、チタン化合物を用いることもできる。
【0013】本発明におけるポリエステルには、必要に
応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、顔料、脂肪酸エステル、ワックス等の
有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤等を配合す
ることができる。
【0014】さらには用途に応じて易滑性を付与するこ
ともできる。易滑性付与方法としては特に制限はない
が、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなど
の無機粒子、アクリル酸系ポリマ類、ポリスチレン等を
構成成分とする有機粒子等を配合する方法、ポリエステ
ル重合反応時に添加する触媒等が失活して形成される、
いわゆる内部粒子による方法、界面活性剤を塗布する方
法等がある。
【0015】本発明の原紙の湿度膨張係数(β)は、環
境変化に影響されず高湿度下での製版や印刷を良好に行
なう点から1×10−4 %RH以下である。湿度膨張係
数がこの範囲を超えると湿度変化により原紙の走行性や
搬送性が悪化し、印刷不良となり好ましくない。
【0016】また、本発明の原紙において、カールの大
きさは50mm以下である。ここでカールとは原紙を2
0cm×20cmに切り出し、水平に原紙を置いた時に
原紙端部分が浮き上がる、この時の両端部分の最大高さ
をカールとし、原紙をフィルム面が上面、下面いずれに
向けた場合にも走行性や搬送性、カット性から50mm
以下である。好ましくは40mm以下、さらに好ましく
は30mm以下である。カールが50mmを超えると原
紙の走行性や搬送性が不良になったり、製版時のカット
ミスが発生するので好ましくない。
【0017】本発明の湿度膨張係数を1×10−4 %R
H以下にするために任意の方法が採用できるが、特に熱
可塑性フィルムと合成繊維からなる多孔性支持体を特定
の条件で接着することによりカールもなく最も好ましく
達成できる。
【0018】本発明における合成繊維からなる多孔性支
持体は、上記ポリエステルを用いて、従来公知のメルト
ブロー法やスパンボンド法などの直接溶融紡糸法によっ
て製造することができる。用いられるポリエステルの固
有粘度は、通常好ましくは0.40以上、より好ましく
は0.50以上である。
【0019】メルトブロー紡糸法では、溶融したポリエ
ステルポリマーを口金から吐出するに際して、口金周辺
部から熱風を吹き付け、該熱風によって吐出したポリマ
ーを細繊度化せしめ、ついで、しかるべき位置に配置し
たネットコンベア上に吹き付けて捕集し、ウエブを形成
して製造される。該ウエブはネットコンベアに設けた吸
引装置によって熱風と一緒に吸引されるので、繊維が完
全に固化する前に捕集される。つまりウエブの繊維同士
は互いに融着した状態で捕集される。口金とネットコン
ベア間の捕集距離を適宜設定することによって、繊維の
融着度合いを調整することができる。また、ポリマー吐
出量、熱風温度、熱風流量、コンベア移動速度等を適宜
調整することにより、ウエブの繊維目付量や単糸繊度を
任意に設定することができる。メルトブロー紡糸された
繊維は、熱風の圧力で細繊度化されるが、延伸はされ
ず、いわゆる無配向に近い状態で固化される。繊維の太
さは均一ではなく、太い繊維と細い繊維がほどよく分散
した状態でウエブを形成する。また、口金から吐出され
たポリマーは、溶融状態から室温雰囲気下に急冷される
ため、非晶質に近い状態で固化する。
【0020】同様にスパンボンド法では、口金から吐出
したポリマーをエアエジェクターによって牽引し、得ら
れたフィラメントを衝突板に衝突させて繊維を開繊し、
コンベア状に捕集してウエブを形成して製造される。ポ
リマー吐出量、コンベア速度を適宜設定することによ
り、ウエブの繊維目付量を任意に設定できる。また、エ
ジェクターの圧力と流量を適宜調整することにより、フ
ィラメントの分子配向状態を任意に調整できる。圧力と
流量を絞って紡糸速度を遅くすることにより、分子配向
度の低い繊維ウエブを得ることができる。また、吐出し
たポリマーの冷却速度を調整することにより、結晶性の
異なる繊維ウエブを得ることができる。
【0021】本発明に用いる未延伸ポリエステル繊維の
結晶化度は、フィルムとの融着を十分にするため通常好
ましくは20%以下、さらに好ましくは15%以下、よ
り好ましくは10%以下である。一方、未延伸ポリエス
テル繊維の配向度は共延伸性の点から低いものが望まし
く、通常、複屈折(Δn)0.03以下が好ましく、さ
らに好ましくは0.01以下が好適である。
【0022】本発明における熱可塑性ポリエステルフィ
ルム(A)は、同様に上記ポリエステルを用いて、従来
公知の方法によって製造することができる。例えば、T
ダイ押し出し法によってポリマーをキャストドラム上に
押し出すことによって未延伸フィルムを製造できる。口
金のスリット幅、ポリマーの吐出量、キャストドラムの
回転数を調整することによって、所望の厚さの未延伸フ
ィルムを作ることができる。熱可塑性ポリエステルフィ
ルム(A)に用いられるポリエステルの固有粘度は、通
常好ましくは0.5以上、より好ましくは0.6以上で
ある。固有粘度が0.5より低いと製膜安定性が低下
し、特に薄物のキャストが困難となる。
【0023】本発明における熱可塑性ポリエステルフィ
ルム(A)とポリエステル繊維からなる多孔性支持体と
は、互いに融着していることが好ましい。融着させるに
は、通常、熱可塑性ポリエステルフィルム(A)と多孔
性支持体とを加熱しつつ直接貼り合わせる熱圧着処理を
行なうことが好ましい。熱圧着の方法は特に限定される
ものではないが、加熱ロールによる熱圧着がプロセス性
の点から特に好ましい。本発明における熱圧着は熱可塑
性ポリエステルフィルム(A)をキャスト化した後に、
延伸工程の前段階で行なうのが好ましい。熱圧着温度は
熱可塑性ポリエステルフィルム(A)のガラス転移点
(Tg)と冷結晶化温度(Tcc)との間が好ましく、
Tg〜Tg+50℃が特に好ましい。
【0024】本発明において、熱可塑性ポリエステルフ
ィルム(A)と多孔性支持体とは熱圧着した状態で共延
伸することが好ましい。熱圧着した状態で共延伸するこ
とにより、フィルムと支持体とが一体となって延伸する
ことができる。また、両者を一体で共延伸することによ
り、ポリエステル繊維が補強体の役目をなし、フィルム
が破れたりすることがなく、極めて製膜安定性に優れ、
結果として低コストの原紙を得ることができる。
【0025】延伸方法は特に限定されないが、フィルム
の穿孔感度向上および多孔性支持体を形成する繊維の均
一分散性の点で二軸延伸が好ましい。二軸延伸は逐次二
軸延伸法または同時二軸延伸法のいずれの方法であって
も良い。逐次二軸延伸法の場合、縦方向、横方向の順に
延伸するのが一般的であるが、逆に延伸しても良い。延
伸温度は熱可塑性ポリエステルフィルム(A)のガラス
転移温度(Tg)と冷結晶化温度(Tcc)との間であ
るのが好ましい。延伸倍率は特に限定されるものではな
く、用いる熱可塑性ポリエステルフィルム(A)用ポリ
マーの種類や原紙に要求される感度等によって適宜決定
されるが、通常は縦、横それぞれ2〜5倍程度が適当で
ある。また、二軸延伸後、縦または横、あるいは縦横に
再延伸してもかまわない。
【0026】さらに、二軸延伸後の本発明原紙に熱処理
を施すことが好ましい。熱処理温度は、熱可塑性ポリエ
ステルフィルム(A)ポリマのガラス転移点(Tg)以
上多孔性支持体(B)ポリマの融点(Tm)以下の温度
で時間は0.5〜60秒間行なう。
【0027】本発明の多孔性支持体を平面的に観察した
場合において、網状体の形成する開孔部の面積分率は好
ましくは5〜80%、より好ましくは5〜50%であ
る。また、網状体の形成する開孔部を円とみなした場
合、その等価円直径の平均値はインキの透過性、保持性
から好ましくは5〜100μm、さらに好ましくは10
〜60μm、特に好ましくは10〜30μmである。
【0028】本発明の原紙を構成する多孔性支持体の繊
維目付量は、インキの透過性、画像鮮明性、強度から通
常2〜50g/m2 が好ましく、さらに好ましくは5〜
30g/m2 である。
【0029】また、多孔性支持体を構成するポリエステ
ル繊維の繊度は通常0.01〜10デニールが好まし
く、さらに好ましくは0.05〜5デニールである。な
お、本発明で言うポリエステル繊維の繊度とは支持体の
平均繊度である。
【0030】本発明の多孔性支持体を構成する繊維は全
て同一繊度であってもよいし、異なる繊度の繊維が混繊
されたものであってもよい。また、繊度の異なる繊維を
段階的に積層した多層構造としてもよい。多層構造の場
合、少なくともフィルムに面した層を1デニール以下の
繊維で構成し、残りの層を1デニール以上の繊維で構成
すると画像鮮明性と支持体強度とのバランスの点でより
好適である。多層構造の場合、フィルムに面した層の繊
維目付量は1〜5g/m2 とするのが好ましい。
【0031】本発明の多孔性支持体を構成する繊維は延
伸配向されている。複屈折(Δn)は、強度の点から好
ましくは0.1以上、さらに好ましくは0.14以上で
ある。
【0032】本発明の多孔性支持体を構成する繊維の結
晶化度は、耐熱性の点から通常好ましくは20%以上で
あり、さらに好ましくは30%以上である。
【0033】本発明の原紙を構成する熱可塑性ポリエス
テルフィルム(A)は、二軸延伸フィルムである。フィ
ルムの厚さは、原紙に要求される感度等によって適宜決
定されるが、穿孔性、製膜安定性から通常0.1〜10
μmが好ましく、さらに好ましくは0.1〜5.0μ
m、より好ましくは0.1〜3.0μmである。
【0034】本発明の原紙を構成する熱可塑性ポリエス
テルフィルム(A)は、結晶融解エネルギー(ΔHu)
が印刷性から3〜11cal/gが好ましく、さらに好
ましくは5〜10cal/gである。
【0035】本発明の原紙を構成する熱可塑性ポリエス
テルフィルム(A)の固有の融点(Tm1 )と多孔性支
持体を形成するポリエステル繊維の固有の融点(Tm2
)とは、支持体の耐熱性の点からTm1 <Tm2 であ
ることが好ましく、かつその温度差が20℃以上である
ことがより好ましい。
【0036】本発明の原紙を構成する離型剤層に用いる
離型剤としては、シリコーンオイル、シリコーン系樹
脂、フッ素系樹脂、界面活性剤等からなる従来公知のも
のを用いることができるが、以下に示す離型剤が特に好
ましい。
【0037】すなわち、水に溶解、乳化または懸濁する
石油系ワックス(a)、植物系ワックス(b)およびオ
イル状物質(c)の混合物を主成分とする離型剤が特に
好適である。ここで、主成分とは上記(a)、(b)お
よび(c)の混合物の占める重量比率が50%以上が好
ましく、さらに好ましくは60%以上であることを言
う。ワックス系組成物とは市販の各種のワックス、例え
ば石油系ワックス、植物系ワックス、鉱物系ワックス、
動物系ワックス低分子量ポリオレフィン類などを使用す
ることができ、特に制限されるものではないが、本発明
においては石油系ワックスとしてはパラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワックスなど
が挙げられるがこれらの中でも酸化ワックスの使用が突
起形成性の点で特に好ましい。また植物性ワックスとし
てはキャンデリラワックス、カルナウバワックス、木ロ
ウ、オリキューリーワックス、さとうきびロウ、ロジン
変成ワックスなどが挙げられるが本発明においては特に
下記化合物から成る組成物が好ましい。{ロジン又は不
均一ロジン、又は水添ロジン・α、β置換エチレン(α
置換基:カルボキシル、β置換基:水素又はメチル又は
カルボキシル)付加物}・アルキル又はアルケニル(各
炭素数1〜8)ポリ(繰り返し単位:1〜6)アルコー
ルのエステル付加物を用いるのが易滑性や離形性の点で
好ましく、更に上記酸化ワックスとの混合系で用いると
より好ましい。すなわち本発明は上記組成物を塗布後、
1方向に延伸することにより微細な細長い突起を形成さ
せることを特徴とするものであり、突起形成性の点、お
よび防爆性、環境汚染防止の点から水に溶解、乳化、懸
濁させたワックスが特に好ましいのである。
【0038】石油系ワックス/植物性ワックスの混合重
量比率は10/90〜90/10が好ましく、さらに好
ましくは20/80〜80/20、より好ましくは30
/70〜70/30とするのが適している。植物性ワッ
クスを10重量%以上とするのは高温時における易滑
性、および離形性の付与、および水に乳化あるいは懸濁
させる場合の均一分散性が良好で均一な塗布膜を得るの
に好適であることによる。また石油系ワックスを10重
量%以上とするのは塗布膜の突起形成による易滑性が良
好で、高速印字時の走行性が良いことによる。
【0039】また、本発明では上記ワックス系組成物に
更にオイル状物質を加えた混合物とした時には高パルス
幅領域での印字走行性が特に優れたものとすることがで
きる。ここでオイル状物質とは常温で液体あるいはペー
スト状のオイルであり、植物油、油脂、鉱物油、合成潤
滑油などを挙げることができる。植物油としてはアマニ
油、カヤ油、サフラー油、大豆油、シナギリ油、ゴマ
油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヌカ油、綿実油、オリ
ーブ油、サザンカ油、つばき油、ヒマシ油、落花生油、
バーム油、椰子油などが挙げられる。油脂としては牛
脂、豚油、羊油、カカオ油などであり、鉱物油としてマ
シン油、絶縁油、タービン油、モーター油、ギヤ油、切
削油、流動パラフィンなどが挙げられる。合成潤滑油と
しては化学大辞典(共立出版社)に記載の要件を満たす
ものを任意に使用することが出来、例えばオレフィン重
合油、ジエステル油、ポリアルキレングリコール油、シ
リコーン油などが挙げることができる。これらの中でも
高パルス幅領域での走行性の良好な鉱物油、合成潤滑油
が好適である。またこれらの混合系であって良い。
【0040】上記オイル状物質は前期ワックス系組成物
100重量部に対し1〜100重量部添加するのが好ま
しく、さらに好ましくは3〜50重量部である。オイル
状物質が1重量部未満の場合には昇華型プリンターのよ
うな高パルス幅領域での走行性が低下する傾向にあり、
100重量部を超える場合には逆に低パルス幅領域での
走行性が低下する傾向にある。上記範囲とした場合には
広範囲のパルス幅のプリンターでスティックが起こらず
走行性が良好となり特に好ましいのである。
【0041】上記組成物中には本発明の効果を阻害しな
い範囲内で各種添加剤を併用することができる。例えば
帯電防止剤、耐熱剤、耐酸化防止剤、有機、無機の粒
子、顔料などが挙げられる。
【0042】また塗料中には水への分散性を向上した
り、塗布性を向上させる目的で各種添加剤、例えば分散
助剤、界面活性剤、防腐剤、消泡剤などを添加しても良
い。
【0043】ワックス系組成物を主成分とする層を設け
た面の中心線平均粗さ(Ra1 )はスティック性、ヘッ
ド汚染、印字の鮮明度の点から0.03〜0.8μmが
好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.6μmであ
るのが望ましく、積層膜の厚みは0.005以上Ra1
以下、好ましくは0.01以上Ra1 以下であるのが望
ましい。
【0044】本発明の熱可塑性ポリエステルフィルムの
表面に形成される離型剤層の塗布は、フィルムの延伸前
あるいは延伸後、いずれの段階で行なっても良い。本発
明の効果をより顕著に発現させるためには、延伸前に塗
布するのが特に好ましい。塗布方法は特に限定されない
が、ロールコーター、グラビアコーター、リバースコー
ター、バーコーター等を用いて塗布するのが好ましい。
【0045】また、塗布する前に必要に応じて、塗布面
に空気中その他種々の雰囲気中でコロナ放電処理を施し
ても良い。
【0046】本発明の原紙を構成するポリエステルフィ
ルムと多孔性支持体間の剥離強度は、フィルム搬送時の
シワ発生、製膜安定性の点から好ましくは1g/cm以
上、さらに好ましくは5g/cm以上、より好ましくは
10g/cm以上である。
【0047】
【特性の測定方法】
(1)融点(℃) セイコー電子工業(株)製示差走査熱量計RDC220
型を用い、試料5mgを採取し、室温より昇温速度20
℃/分で昇温した時の吸熱曲線のピークの温度より求め
た。
【0048】(2)結晶融解エネルギー(ΔHu) セイコー電子(株)製示差走査熱量計RDC220型を
用いて、フィルムの溶融時の面積から求める。この面積
は、昇温することによりベースラインから吸収側にず
れ、さらに昇温を続けるとベースラインの位置まで戻る
までの面積であり、溶融開始温度位置から終了位置まで
を直線で結び、この面積(a)を求める。同じDSCの
条件でIn(インジウム)を測定し、この面積(b)を
6.8cal/gとして次式により求める。
【0049】Hu=6.8×a/b(cal/g) (3)多孔性支持体の結晶化度(%) Jobin Yvon/愛宕物産製Ramanor U
−1000Iを用いて、多孔性支持体の単糸一本のラマ
ンスペクトルを測定し、PET一軸延伸フィルムの結晶
化度から推定した。測定は、10本の単糸について行な
い平均値で表わした。
【0050】(4)配向度(Δn) Jobin Yvon/愛宕物産製Ramanor U
−1000Iを用いて、多孔性支持体の単糸一本のラマ
ンスペクトルを測定し、PET一軸延伸フィルムの配向
度から推定した。測定は、10本の単糸について行ない
平均値で表わした。
【0051】(5)繊度(デニール) サンプルの任意な10箇所を電子顕微鏡で倍率2000
倍で10枚の写真撮影を行ない、1枚の写真につき任意
の15本の繊維の直径を測定し、これを10枚の写真に
ついて行ない、合計150本の繊維径を測定した。密度
を1.38g/cm3 として繊度を求め、その平均値で
表わした。
【0052】(6)繊維目付量(g/m2 ) 試料片20cm×20cmを取り、その重量を測定して
2 当たりの重量に換算した。
【0053】(7)固有粘度[η] 試料を105℃×20分乾燥した後、6.8±0.00
5gを秤量し、o−クロロフェノール中で160℃×1
5分間撹拌して溶解した。冷却後、ヤマトラボティック
AVM−10S型自動粘度測定器により25℃における
粘度を測定した。
【0054】(8)熱可塑性ポリエステルフィルムの結
晶化度(%) n−ヘプタンと四塩化炭素の混合液からなる密度勾配管
に試料を投入し、10時間以上経過後の値を読んで密度
を求めた。結晶化度0%の密度を1.335g/c
3 、結晶化度100%の密度を1.455g/cm3
として、サンプルの結晶化度を算出した。
【0055】(9)支持体の開孔面積分率(%) 原紙の支持体面を直接、光学顕微鏡の明視野透過法で観
察し、(株)ピアス製ハイビジョン対応画像解析装置を
用いて、モニター倍率240倍で、開孔面積分率を求め
た。任意の測定点10箇所について開孔面積分率を求
め、その平均値で表わした。
【0056】(10)支持体の開孔部の等価円直径の平
均値(μm) 原紙の支持体面を直接、光学顕微鏡の明視野透過法で観
察し、(株)ピアス製ハイビジョン対応画像解析装置を
用いて、モニター倍率240倍で、白黒反転処理して開
孔部の等価円直径を求め、算術平均した。測定点10箇
所の平均値を求めた。
【0057】(11)支持体の表面抵抗(Ω/□) 超絶縁抵抗計MODEL−VE−40(川口電機工業
(株)製)を用い印加電圧100V、20℃60%RH
における表面比抵抗を測定した。
【0058】(12)剥離強度(g/cm) JIS−K−6854に準拠した180度剥離試験法に
より測定した。
【0059】(13)搬送性(取り扱い性) 理想科学工業(株)製“RISOGRAPH”RA20
5を使用して、実際に製版を行ない評価した。作製した
原紙を幅270mmにカットし、その原紙を恒温恒湿槽
に40℃90%RHの条件で24時間放置した後にテス
トパターンを10枚製版し、以下の基準で評価した。
【0060】○:7枚以上しわ、破れなしに製版できた ×:しわ、破れなしに製版できたのが6枚未満
【0061】(14)印刷性評価 作成した原紙を理想科学工業(株)製“RISOGRA
PH”RA205に供給して、サーマルヘッド式製版方
式により、JIS第1水準の文字サイズ2mm角のもの
と5mm角のものおよび●(丸で中が黒く塗りつぶされ
たもの)で2〜10mmφのもの、又、太さの異なる罫
線を原稿として製版した。製版原稿を用いて印刷したも
のを目視判定により、次のように評価した。
【0062】○:文字が鮮明で、罫線に太さムラがな
く、黒ベタ部で白抜けのないもの ×:文字が不鮮明で、罫線が切れており、黒ベタ部で白
抜けがめだつもの △:○と×の中間程度で、実用上なんとか使用できるレ
ベルのもの
【0063】(15)湿度膨張係数(β) 測定試料から長さ150mm、幅10mmの切片を切り
出し、無荷重で恒温恒湿槽内に入れ、定張力微小変位計
(日本自動制御(株)製)を組み込んだ伸縮測定器に張
力10g/mm2 、初期長さL0 でセットし、張力一
定、温度一定(20℃)で湿度を40%RHから90%
RHまで昇湿する。この時、40%RH及び90%RH
における変位計出力X1 、及びX2 を読み取り、(X1
−X2 )を試料の長さの変化に換算したものをLΔβと
すると、 β=ΔLβ/(50×L0 ) なる式で、試料の長さ方向の湿度膨張係数を定義した。
【0064】(16)カール 原紙から測定試料を20cm×20cmに切り出し、水
平上に試料を置いた時に原紙端部分が浮き上がる、この
時の両端部分の最大高さの平均値(両端部分)をノギス
で測定した。測定は、25℃で65%RH条件で行なっ
た。
【0065】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。
【0066】実施例1 孔径0.35mm、孔数100個の矩形紡糸口金を用い
て、口金温度285℃、吐出量30g/分で、ポリエチ
レンテレフタレート原料([η]=0.485、Tm=
257℃)を、メルトブロー法にて紡出し、コンベア上
に繊維を捕集して巻取り、繊維目付量100g/m2
未延伸不織布を作成した。該不織布の平均繊度は1.8
デニール、結晶化度は4%、複屈折(Δn)は0.00
6であった。
【0067】次いで、ポリエチレンテレフタレート83
モル%、ポリエチレンイソフタレート17モル%からな
る共重合ポリエステル樹脂原料([η]=0.7、Tm
=219℃)をスクリュウ径40mmの押出機を用い
て、Tダイ口金温度270℃で押出し、直径600mm
の冷却ドラム上にキャストして未延伸フィルムを作成し
た。
【0068】該未延伸フィルム上に、前記の未延伸不織
布を重ね、加熱ロールに供給してロール温度90℃で熱
圧着した。こうして得られた積層シートを90℃の加熱
ロールで、長さ方向に3.5倍延伸した後、テンター式
延伸機に送り込み、95℃で幅方向に3.6倍延伸し、
さらにテンター内で160℃×5秒間熱処理して、厚さ
50μmの感熱孔版用原紙を作成した。該原紙のフィル
ム面にはテンター入口部において、ワックス系離型剤を
グラビアコーターを用いて乾燥後の重さで0.1g/m
2 塗布した。得られた原紙の繊維目付量は5.8g/m
2 、平均繊度は0.52デニールであった。また、フィ
ルム単独の厚さは2μm、結晶融解エネルギーは6.9
cal/gであった。また、原紙の湿度膨張係数は1×
10−5であり、カールは10mm、搬送性は○であっ
た。
【0069】実施例2 孔径0.35mm、孔数100個の矩形紡糸口金を用い
て、口金温度295℃、吐出量30g/分で、ポリエチ
レンテレフタレート原料([η]=0.65、Tm=2
57℃)を、メルトブロー法にて紡出し、コンベア上に
繊維を捕集して巻取り、繊維目付量150g/m2 の未
延伸不織布を作成した。該不織布の平均繊度は2.1デ
ニール、結晶化度は3%、複屈折(Δn)は0.005
であった。
【0070】次いで、ポリエチレンテレフタレート83
モル%、ポリエチレンイソフタレート17モル%からな
る共重合ポリエステル樹脂原料([η]=0.7、Tm
=219℃)をスクリュウ径40mmの押出機を用い
て、Tダイ口金温度270℃で押出し、直径600mm
の冷却ドラム上にキャストして未延伸フィルムを作成し
た。
【0071】該未延伸フィルム上に、前記の未延伸不織
布を重ね、加熱ロールに供給してロール温度90℃で熱
圧着した。こうして得られた積層シートを90℃の加熱
ロールで、長さ方向に3.5倍延伸した後、テンター式
延伸機に送り込み、95℃で幅方向に3.6倍延伸し、
さらにテンター内で160℃×5秒間熱処理して、厚さ
50μmの感熱孔版用原紙を作成した。該原紙のフィル
ム面にはテンター入口部において、ワックス系離型剤を
グラビアコーターを用いて乾燥後の重さで0.1g/m
2 塗布した。得られた原紙の繊維目付量は8.3g/m
2 、平均繊度は0.60デニールであった。また、フィ
ルム単独の厚さは2μm、結晶融解エネルギーは6.9
cal/gであった。また、原紙の湿度膨張係数は2×
10−5であり、カールは12mm、搬送性は○であっ
た。
【0072】実施例3 実施例1で作成した繊維目付量100g/m2 の未延伸
不織布を準備した。
【0073】次いで、ポリエチレンテフタレート75モ
ル%、ポリエチレンイソフタレート25モル%からなる
共重合ポリエステル樹脂原料([η]=0.72、Tm
=195℃)をスクリュウ径40mmの押出機を用い
て、Tダイ口金温度275℃で押出し、直径600mm
の冷却ドラム上にキャストして未延伸フィルムを作成し
た。
【0074】該未延伸フィルム上に、前記の未延伸不織
布を重ね、加熱ロールに供給してロール温度90℃で熱
圧着して積層シートを作成した。
【0075】該シートを90℃の加熱ロール間で、長さ
方向に3.5倍延伸した。さらにテンター式延伸機に送
り込み、100℃で幅方向に3.5倍延伸した。さらに
テンター内部で160℃、5秒間熱処理し、厚さ60μ
mの感熱孔版用原紙を作成した。また、テンター入口部
において、フィルム面にワックス系離型剤をグラビアコ
ーターを用いて乾燥後の重さで0.1g/m2 塗布した 得られた原紙の繊維目付量は5.8g/m2 、平均繊度
は0.52デニールであった。また、フィルム単独の厚
さは2μm、結晶融解エネルギーは5.7cal/gで
あった。また、原紙の湿度膨張係数は1×10−5 であ
り、カールは11mm、搬送性は○であった。
【0076】実施例4 実施例1において作成した未延伸フィルムと未延伸不織
布を重ね、加熱ロールに供給してロール温度90℃で熱
圧着した。こうして得られた積層シートを90℃の加熱
ロールで、長さ方向に3.5倍延伸した後、テンター式
延伸機に送り込み、95℃で幅方向に3.6倍延伸した
後熱処理をせずに厚さ50μmの感熱孔版用原紙を作成
した。該原紙のフィルム面にはテンター入口部におい
て、ワックス系離型剤をグラビアコーターを用いて乾燥
後の重さで0.1g/m2 塗布した。得られた原紙の繊
維目付量は8.3g/m2 、平均繊度は0.60デニー
ルであった。また、フィルム単独の厚さは2μm、結晶
融解エネルギーは6.9cal/gであった。また、原
紙の湿度膨張係数は6×10−5 であり、カールは65
mm、搬送性は○であった。
【0077】比較例1 実施例1において長さ方向に2.0倍、幅方向に2.0
倍延伸した後熱処理をせずに厚さ50μmの感熱孔版用
原紙を作成した。
【0078】得られた原紙の繊維目付量は5.5g/m
2 、平均繊度は0.69デニールであった。また、フィ
ルム単独の厚さは2μm、結晶融解エネルギーは6.7
cal/gであった。また、原紙の湿度膨張係数は9×
10−3 であり、カールは60mm、搬送性は×であっ
た。
【0079】比較例2 実施例1において長さ方向に2.0倍、幅方向に2.0
倍延伸した後、テンター内部で100℃、5秒間熱処理
し、厚さ50μmの感熱孔版用原紙を作成した。
【0080】得られた原紙の繊維目付量は5.5g/m
2 、平均繊度は0.69デニールであった。また、フィ
ルム単独の厚さは2μm、結晶融解エネルギーは6.7
cal/gであった。また、原紙の湿度膨張係数は5×
10−4 であり、カールは25mm、搬送性は×であっ
た。
【0081】比較例3 孔径0.25mm、孔数1000個の矩形口金を用い
て、吐出量1000g/分でポリエチレンテレフタレー
ト原料([η]=0.615、Tm=265℃)を溶融
温度285℃で紡出し、エアエジェクターにて、紡糸速
度5500m/分で牽引し、コンベア上に繊維を分散捕
集して繊維目付量14g/m2 の不織布を作成した。該
不織布を210℃のエンボスロールで加圧して、厚さ6
0μmの多孔性支持体を準備した。得られた繊維の平均
繊度は2.5デニールであった。
【0082】次に、実施例1と同じポリエチレンテレフ
タレート83モル%、ポリエチレンイソフタレート17
モル%からなる共重合ポリエステル樹脂を二軸延伸して
厚さ2μmのポリエステルフィルムを作成した。
【0083】次に、多孔性支持体とポリエステルフィル
ムとを酢酸ビニル樹脂を用いて貼り合わせた。接着剤塗
布量は1g/m2 とした。次に、フィルム面にワックス
系離型剤を乾燥後の重さで0.1g/m2 塗布し、感熱
孔版用原紙を作成した。
【0084】得られた原紙の湿度膨張係数は3×10
−3 であり、カールは30mm、搬送性は×であった。
また、フィルムの結晶融解エネルギーは、6.9cal
/gであった。
【0085】比較例4 マニラ麻を原料とする天然繊維100%の繊維目付量1
5g/m2 の薄葉紙と、比較例3で作成した厚さ2μm
のポリエステルフィルムとを酢酸ビニル樹脂を用いて貼
り合わせた。接着剤塗布量は1g/m2 とした。次に、
フィルム面にワックス系離型剤を乾燥後の重さで0.1
g/m2 塗布し、感熱孔版用原紙を作成した。
【0086】得られた原紙の湿度膨張係数は5×10
−3 であり、カールは60mm、搬送性は×であった。
また、フィルムの結晶融解エネルギーは、6.9cal
/gであった。
【0087】
【表1】
【0088】
【発明の効果】本発明の感熱孔版印刷用原紙は、画像鮮
明性に優れ、特に湿度の影響を受けずサーマルヘッド等
との滑りを良好にし、印刷性が優れる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステルフィルム(A)の
    片面に合成繊維からなる多孔性支持体(B)が積層され
    てなる積層体であって、該積層体の湿度膨張係数(β)
    が1×10−4 %RH以下であることを特徴とする感熱
    孔版印刷用原紙。
  2. 【請求項2】 積層体のカールが50mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の感熱孔版印刷用原紙。
JP17449394A 1993-07-14 1994-07-26 感熱孔版印刷用原紙 Pending JPH0839955A (ja)

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