JP3372072B2 - 感熱孔版印刷原紙用フィルム - Google Patents

感熱孔版印刷原紙用フィルム

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JP3372072B2
JP3372072B2 JP34277792A JP34277792A JP3372072B2 JP 3372072 B2 JP3372072 B2 JP 3372072B2 JP 34277792 A JP34277792 A JP 34277792A JP 34277792 A JP34277792 A JP 34277792A JP 3372072 B2 JP3372072 B2 JP 3372072B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キセノンフラッシュラ
ンプやサーマルヘッド等による熱を受けることにより穿
孔製版される感熱孔版印刷原紙用フィルムに関する。更
に詳しくは、穿孔性、印刷時の鮮明度に優れた感熱孔版
印刷原紙用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱孔版印刷原紙としては、通常感熱孔
版印刷原紙用フィルムと多孔性支持体とを接着剤で張り
合せたものが使用され、感熱孔版印刷原紙用フィルムと
しては、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体フィルム
やポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレー
ト共重合体フィルムが使用され、多孔性支持体として
は、薄葉紙やポリエステル紗等が使用されてきた(例え
ば特開昭53−49519など)。
【0003】しかしながらこれらには次の様な欠点があ
った。
【0004】(1)ベタ印刷したとき、印刷ムラが出や
すい。
【0005】(2)厚みむらが大きく、また平面性も悪
いため、多孔性支持体とのラミネート適性が悪く、また
印刷ムラになりやすい。
【0006】(3)印刷部分に濃淡が出、鮮明なものが
得られない。
【0007】(4)また部分的に文字の太さのムラを生
じる。
【0008】(5)黒色の薄い文字が出ず、階調性が悪
い。
【0009】(6)多孔性支持体との接着に用いる接着
剤により、感度、解像度に差が生じる。
【0010】また、一般にプラスチックフィルムを感熱
孔版印刷原紙用フィルムとして用いる場合、フィルムが
サーマルヘッドより与えられる熱により一部サーマルヘ
ッドに融着するというスティック現象が現われる。この
現象が起きるとフィルムがスムースに走行しないばかり
か、サーマルヘッドを著しく汚染し、穿孔時の鮮明さを
損なうという問題が生じる。また、フラッシュランプに
よる穿孔時に原稿との融着が生じるという問題がある。
【0011】さらに、二軸延伸ポリエステルフィルム
は、絶縁体であるために静電気による帯電が著しく、後
加工においてシワ等の原因となったり、ゴミ等が付着し
て穿孔不良の原因となったり、二軸延伸ポリエステルフ
ィルムの表面は高度に配向しているため、接着剤の接着
性に乏しいという欠点を有している。また、該フィルム
は薄いため、延伸安定性が悪いという欠点も有してい
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記欠点を解決せしめ、文字印刷及びベタ印刷共に
鮮明で階調性が高く印刷ムラがなく、かつスィック防
止性、易接着性及び帯電防止性に優れた感熱孔版印刷原
紙用フィルムを安定に提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記欠点
解消のために鋭意検討した結果、ポリエステルに特定の
成分を共重合した上で熱収縮率を特定の範囲にあるよう
にしたフィルムが感熱孔版印刷原紙用フィルムとして好
適であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち本発明は、芳香族二塩基酸とグリ
コールを主要な構成成分とするポリエステルからなり、
下記(a)式で示される二官能性脂肪族及び/又はその
誘導体がポリエステルの全酸成分あるいは全グリコール
成分に対して3〜60モル%共重合されたポリエステル
フィルムであって、該ポリエステルフィルムの120℃
における縦方向及び横方向の熱収縮率をそれぞれY(M
D)、Y(TD)としたとき、 |Y(TD)/Y(MD)−1|≧0.25 であり、かつ Y(TD)>Y(MD) である ことを特徴とする感熱孔版印刷原紙用フィルムで
ある。
【0015】A−(CH2 n −B (a) (A、B:−OHまたは−COOR。Rは、Hまたは炭
素数1〜8のアルキル基。n :3以上の整数) 本発明においてポリエステルとは、芳香族二塩基酸とグ
リコールを主要な構成成分とするポリエステルであり、
二塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジ
カルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェ
ノキシエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルチオエーテル
ジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニ
ルインダンジカルボン酸などを挙げることができる。ま
た、グリコールとしては、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘ
キサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシジ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエ
トキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホン、ジエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオール
などを挙げることができる。これらの成分からなるポリ
エステルの中でも耐熱性、機械的強度、フィルム製膜性
等の点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロ
ヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート及び/又はその共重合体から選ばれた少なくと
も1種からなるポリマーが好ましい。
【0016】また本発明においては、(a)式で示され
る二官能性脂肪族及び/又はその誘導体を上記ポリエス
テルに共重合することが特徴である。例えば、特開平4
−224925や特開昭62−282983では、1,
4−シクロヘキサンジメタノールやイソフタル酸を共重
合して、ポリマーの融点を下げ結晶性を低下させている
が、共重合しないポリエステルに比べて穿孔感度は向上
するものの、サーマルヘッドに溶融したポリマーがステ
ィックしたり、溶融したポリマーがそのまま固化して再
び孔をふさいでしまうといった問題がある。これらはポ
リマーの結晶性の低さに起因するものである。ところ
が、ポリマーに二官能性脂肪族を共重合したものは、融
点が低下することで穿孔感度が向上するとともに、ポリ
マーには適度な結晶性が残存するために穿孔形状も良好
になることがわかった。
【0017】二官能性脂肪族としては、酸成分やグリコ
ール成分等がある。グリコール成分としては、(b)式
のような構造となり、 HO−(CH2 n −OH (b) (n :3以上の整数) 例えばトリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられる。酸
成分としては、(c)式のような構造となり、 R1 OOC−(CH2 n −COOR2 (c) (R1 、R2 :Hまたは炭素数1〜8のアルキル基。n
:3以上の整数) 例えば、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、
ダイマー酸などが挙げられる。二官能性脂肪族としては
テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、アジピン酸、セバシン
酸が特に好ましく、これらの二官能性脂肪族のうち一種
を共重合しても二種以上共重合してもよい。
【0018】二官能性脂肪族及び/又はその誘導体の共
重合比率は、ポリエステルの全酸成分あるいはグリコー
ル成分に対して3〜60モル%であり、好ましくは10
〜50モル%であり、更に好ましくは20〜40モル%
である。共重合比率が3モル未満では、融点の低下が小
さいため穿孔感度はほとんど向上せず、また共重合比率
が60モル%を越えるとフィルムの機械的強度が低下
し、室温での寸法安定性が低下するといった問題があ
る。
【0019】ポリエステルには、上記二官能性脂肪族及
び/又はその誘導体以外に他の成分を共重合してもよ
い。例えばp−オキシ安息香酸などのオキシカルボン
酸、更に本ポリエステルに実質的に線状である範囲内
で、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、
グリセリン、ペンタエリスリトールなどの三官能基以上
の多官能性化合物を共重合させてもよく、またポリエチ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどの
ポリエーテルやポリカプロラクトンに代表される脂肪族
ポリエステルなどを共重合させてもよい。
【0020】ポリエステルフィルムのガラス転移温度T
gは0℃以上が好ましく、更に好ましくは30℃以上、
特に好ましくは40℃以上である。Tgが0℃未満だと
フィルムの取り扱い性が悪くなり、また経時でフィルム
品質が変化し、例えば多孔性薄葉紙とのラミネート体が
カールするといった問題が発生する。
【0021】ポリエステルフィルムの融点Tmは、22
0℃以下が好ましく、更に好ましくは210℃以下、特
に好ましくは200℃以下である。融点が220℃を越
えると穿孔に必要な熱エネルギーが大きくなり、ベタ印
刷、感度及び濃淡の表現性の悪いものとなる。
【0022】本発明において感熱フィルムは、融解エネ
ルギーΔHuが好ましくは3〜12cal/g、より好
ましくは5〜10cal/gであるのが望ましい。融解
エネルギーが3cal/g未満では原紙(原稿)との引
っ付きを起こすと共に鮮明な文字印刷ができない。な
お、ΔHuを5cal/g以上とすることにより鮮明な
文字印刷が可能となる。一方、ΔHuが12cal/g
を越えると、欠落部分を生じた文字となり、ベタ印刷、
感度及び濃淡の表現性の悪いものとなる。なお、ΔHu
を10cal/g以下とした場合、穿孔時間の短縮が可
能となり生産性や品質が向上する。
【0023】また、本発明において感熱フィルムの特
性、すなわち中心線平均粗さ、最大粗さ及び突起個数を
後述の範囲とした時、本発明の効果がより顕著に発現す
るので好ましい。
【0024】本発明において感熱フィルムの中心線平均
粗さ(Ra)は、好ましくは0.03〜0.5μm、よ
り好ましくは0.03〜0.3μmである。中心線平均
粗さが0.03μm未満では、巻き取りや取り扱いが全
く困難となり折れジワが入り生産性が低下する。また、
Raが0.5μmを越えると、表面が粗面化し不透明と
なり過ぎて感度が大幅に低下する。
【0025】本発明において感熱フィルムは、最大粗さ
(Rt)が好ましくは0.3〜4.0μm、より好まし
くは0.3〜3.5μmである。最大粗さが0.3μm
未満では、滑り性が悪くなり、空気抜けが悪く縦ジワ等
が入り巻き取り性が悪くなる。また、4.0μmを越え
る場合は、感度が低下するのみならずフィルム破れを生
じて生産性が低下する。
【0026】本発明において感熱フィルムは、1μmφ
以上の突起個数が好ましくは2000〜10000個/
mm2 、より好ましくは2500〜8000個/mm2
である。2000個/mm2 未満では、滑り性、巻取性
が悪くなり、10000個/mm2 を越えるものでは透
明性が低下し感度、解像度の低下をまねく。
【0027】また、8μmφ〜20μmφの突起個数
は、好ましくは20〜1000個/mm2 、より好まし
くは50〜800個/mm2 のものが良い。20個/m
2 未満では滑り性が悪くなり、巻き取り時にフィルム
が蛇行し巻き取り性が悪くなる。また、1000個/m
2 を越えるものでは、品質低下のみならずフィルム破
れを生じて生産性が低下する。
【0028】本発明において、感熱フィルムの表面形
態、すなわち表面粗さ、突起数、突起径を上記の好まし
い範囲とするには、後述の製造方法において押出しに供
される熱可塑性樹脂として不活性粒子を含んだマスター
ポリマーを作り主成分のポリマーとブレンドすることが
望ましい。この場合、マスターポリマーは主成分のポリ
マーより融点が0〜100℃、好ましくは20〜80℃
高いもので、及び/又は極限粘度が0.2〜1.0高い
ものが好ましい。なおかつ主成分ポリマーとマスターポ
リマーは互いにある程度以上相溶性のあることが好まし
い。
【0029】さらに、特定の表面形態は、押出し時の剪
断応力やフィルターの目付、押出し条件等によってもあ
る程度はコントロールできることは言うまでもない。
【0030】本発明に用いられる不活性粒子としては、
元素周期第IIA族、III B族、IVA族、IVB族の元素の
酸化物もしくは無機塩から選ばれた粒子、例えば合成又
は天然品として得られる炭酸カルシウム、湿式シリカ
(二酸化ケイ素)、乾式シリカ(二酸化ケイ素)、ケイ
酸アルミニウム(カオリナイト)、硫酸バリウム、リン
酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム等が挙げら
れる。
【0031】上記不活性粒子の粒子平均径が0.1〜3
μmであることが好ましい。
【0032】さらに、該不活性粒子のマスターチップ濃
度は、好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ましく
は1.0〜7.0重量%であるのが特定の表面形態を作
る上から好ましい。
【0033】感熱フィルム中の不活性粒子濃度も粒子
種、粒径等によっても変わるが、0.05〜2.0重量
%、好ましくは0.1〜1.0重量%であることが特定
の表面形態を得る上で好ましい。
【0034】本発明において感熱フィルムには、閃光照
射する波長域に吸収ピークをもつ添加剤等を添加しても
良い。またその他必要に応じ酸化防止剤、熱安定剤、潤
滑剤、帯電防止剤、染料、顔料などの添加剤を配合して
もよい。
【0035】尚、フィルムを2層以上の構造にし、いず
れかの層に不活性粒子やその他添加剤等を添加してもよ
い。その際各層は共押出してもよくまた押出ラミネート
法やコーティング法によって製膜してもよい。
【0036】ポリエステルフィルムの100〜150℃
における加熱収縮応力は、0.1〜1.5kg/mm2
の範囲で、できるだけ大きい方が好ましいが、特に本願
においては、Tm−90℃及びTm−50℃での加熱収
縮応力をそれぞれX(Tm−90℃)、X(Tm−50
℃)とすると、 X(Tm−90℃)<X(Tm−50℃) であることで穿孔性を向上させることができる。この際
収縮応力は、フィルムの縦方向と横方向の平均でもよ
く、あるいはどちらか一方向の値でもよい。つまり、穿
孔される前にフィルムの温度が急激に昇温される過程に
おいて、温度上昇とともに収縮応力が大きくなると、穿
孔温度付近で一気にフィルムが穿孔するわけである。
【0037】また本発明においては、ポリエステルフィ
ルムの120℃における縦方向及び横方向の熱収縮率を
それぞれY(MD)、Y(TD)とすると |Y(TD)/Y(MD)−1|≧0.25 であることが必要であり、Y(TD)/Y(MD)−1
の絶対値はより好ましくは0.5以上3.0以下、更に
好ましくは0.7以上2.0以下である。つまり、縦方
向の熱収縮率と横方向の熱収縮率にある程度の差を持た
せることで、穿孔性を向上させることができるわけであ
る。一軸延伸フィルムの場合上記熱収縮率の関係は容易
に達成されるが、穿孔にムラが生じ、印刷後も欠落部分
を生じるため好ましくない。通常、二軸延伸において縦
方向や横方向の延伸倍率を適当に調整するのがよい。良
好な穿孔性を発現させるためには、Y(TD)>Y(M
D)となることが必要である。
【0038】次に本発明のポリエステルフィルムの製造
方法について説明するが、かかる例に限定されるもので
はない。
【0039】乾燥したポリマーチップを押出機に供給
し、該ポリマーの融点以上の温度に加熱し溶融する。次
いで、溶融したポリマーをスリット状のTダイから押出
し、冷却ロールに密着固化してキャストフィルムを得
る。溶融シートと冷却ロールの密着性を向上させるに
は、通常静電印加密着法および/または液面塗布密着法
が好ましく採用される。該フィルムは更に二軸に延伸さ
れる。好ましくは、ポリマーのガラス転移温度以上、例
えば40〜100℃に加熱したロール群で長手方向に
2.3〜7倍延伸し、次いで横方向に好ましくは45〜
110℃で3〜7倍に延伸する。なお、一方向の延伸を
2段階以上で行う方法を用いることもできるが、その場
合も最終的な延伸倍率が上記範囲に入ることが好まし
い。また、前記キャストフィルムを面積倍率が6〜30
倍になるように同時二軸延伸することも可能である。
【0040】かくして得られたフィルムを熱処理するが
必要に応じ熱処理を行なう前または後に再度縦及び/ま
たは横方向に延伸してもよい。熱処理温度は90〜18
0℃、好ましくは90〜150℃であり、熱処理時間は
通常1秒〜5分である。この熱処理条件で熱収縮率を調
整することができる。また、熱処理後のフィルムの冷却
速度も熱収縮特性に影響する。例えば、熱処理後、フィ
ルムを急冷あるいは徐冷、あるいは中間冷却ゾーンを設
けることで加熱収縮応力を調整することができる。
【0041】フィルムには必要に応じコーティングを施
すこともできる。本発明の場合、フィルムに離型層を設
けることによりスティック防止性および原稿との癒着防
止性を付与したり、あるいは多孔性支持体との接着性や
帯電防止性を付与してもよい。塗液は防爆性や環境汚染
の点で水溶解、乳化または懸濁したものが用いられる。
塗布層は結晶配向完了後の二軸延伸フィルムに塗布する
方法あるいは結晶配向完了前のフィルムに塗布した後延
伸する方法があるが、本発明の効果をより顕著に発現さ
せるためには後者の方法が特に好ましい。塗布する方法
は特に限定されないが、ロールコーター、グラビアコー
ター、リバースコーター、キスコーター、バーコーター
等を用いて塗布するのが好ましい。
【0042】また、塗布する前に必要に応じて塗布面に
空気中その他種々の雰囲気中でコロナ放電処理を施して
おいても良い。
【0043】また、本発明における塗布層には、必要に
応じて消泡剤、塗布性架橋剤、増粘剤、有機系潤滑剤、
無機系粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染
料、顔料等を含有せしめても良い。
【0044】また、必要に応じて、塗布層中に無機粒子
を添加しても良いが、その代表例を挙げれば、好ましく
は平均粒径1μm以下、さらに好ましくは0.5μm以
下、特に好ましくは0.2μm以下のもので、具体的に
はカオリン、シリカ、シリカゾル、炭酸カルシウム、酸
化チタン、バリウム塩、アルミナ、硫化モリブデン、カ
ーボンブラック、ジルコニウム類等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0045】また、本発明フィルムは剥離性に優れた他
の熱可塑性ポリマー(B)との積層フィルムから剥離分
離して二軸延伸熱可塑性フィルムを得てもよい。こうす
ることにより、薄いフィルムを安定に製膜することがで
きるのである。ポリマー(B)としては、ポリオレフィ
ン、ポリフェニレンスルフィド、フッ素系ポリマー等か
ら選ばれた任意のポリマーである。
【0046】(B)層は本発明フィルム(A)層と剥離
する時の剥離力が10g/cm以下、好ましくは0.1
〜2g/cm、さらに好ましくは0.2〜0.8g/c
mの範囲にある場合に本発明の効果が著しい。剥離力が
小さすぎると、延伸やフィルム搬送時にフィルム層間の
剥離が起り、均一な延伸ができなかったり、延伸ロール
にフィルムがまきついたり、フィルム搬送時にフィルム
が剥離してしわや、破れなどのトラブルが生じることが
ある。逆に剥離力が大きすぎると、高速で剥離できず、
フィルムが破れたり、ピンホールを生じたりするのであ
る。従って、剥離力を上記範囲内に保持するためには、
ポリマー、特に(B)層中に0.001〜1wt%、好
ましくは0.005〜0.5wtの非粒子系滑剤が含有
されているのがよい。
【0047】非粒子系滑剤とは、常温で液体あるいは常
温で固体であっても、融点あるいは軟化温度が200℃
以下の物質で、フィルム滑性を付与するものであればよ
く、具体例を示せば、次のような物質である。
【0048】なお、これらの物質の2種類以上がフィル
ム中に含有されている場合は、それらの合計量が上記含
有量範囲内にあればよい。
【0049】非粒子系滑剤の具体的な例としては、 (1)脂肪族炭化水素 流動パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、天然
パラフィン、合成パラフィン、ポリエチレンワックス、
ポリプロピレンワックスなど。
【0050】(2)高級脂肪酸又はその金属塩 ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ヒドロキシス
テアリン酸、硬化油、モンタン酸ナトリウムなど。
【0051】(3)脂肪族アミド ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミ
ド、リシノール酸アミド、ベヘンアミド、メチレンビス
ステアラミドなど。
【0052】(4)脂肪酸エステル n-ブチルステアレート、メチルヒドロキシステアレー
ト、ミリシルセロチネート、多価アルコール脂肪酸エス
テル、エステル系ワックスなど。
【0053】(5)脂肪酸ケトン ケトンワックスなど。
【0054】(6)脂肪酸アルコール ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ミリスチ
ルアルコール、セチルアルコールなど。
【0055】(7)脂肪酸と多価アルコールの部分エス
テルグリセリン脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン
酸トリグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステルなど。
【0056】(8)非イオン系界面活性剤 ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルア
ミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルなど。
【0057】(9)シリコン油 直鎖状メチルシリコン油、メチフェニルシリコン油、変
性シリコン油など。
【0058】(10)フッ素系界面活性剤 フルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカ
ルボン酸、モノパーフルオロアルキルエチルリン酸エス
テル、パーフルオロアルキルスルホン酸塩など。
【0059】なお、上記の非粒子系滑剤と併用して、平
均粒径0.001〜1μmの無機微粒子、例えば乾式シ
リカ、湿式シリカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、リン
酸カルシウム、カオリン、カオリナイト、クレイ、タル
ク、酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、水酸化アルミ
ニウムなどを、(A)層及び/又は(B)層中に0.0
1〜0.5重量%含有せしめておくと、非粒子系滑剤の
効果を相乗的に高め得る場合が多い。
【0060】かくして得られた本発明のポリエステルフ
ィルムは、常法に従って所定の多孔性薄葉紙を公知の接
着剤を用いてラミネートすることにより、感熱孔版印刷
原紙とすることができる。
【0061】
【物性の測定方法ならびに効果の評価方法】本発明の特
性値は次の測定方法、評価基準による。
【0062】(1)ガラス転移温度、融点、融解エネル
ギー(ΔHu) ポリエステルフィルム10mgを、PERKIN EL
MER製示差走査型熱量計(DSC−2型)にセット
し、窒素気流下で20℃/minの速度で昇温してい
き、ベースラインが偏奇し始める温度と、新たなベース
ラインに戻る温度との平均値をガラス転移温度とした。
また、結晶融解吸熱ピークの頂点を融点とした。
【0063】ポリエステルフィルムの融解エネルギー
は、まず結晶融解吸熱ピークの面積aを求め、同じDS
Cの測定条件でインジウムを測定し、相当する面積b
6.8cal/gとして次の式より求めた。
【0064】 ΔHu(cal/g)=(a/b)×6.8
【0065】(2)熱収縮率 100mm角のフィルムサンプルを所定の温度(120
℃)に設定したシリコンオイル中に1分間浸漬した後、
フィルムの収縮量を求め、原寸法に対する割合を百分率
で表わした。
【0066】(3)加熱収縮応力 フィルムを幅10mmの短冊状にサンプリングし、常温
からフィルムの融点付近まで昇温速度10℃/分で加熱
した時に発生する収縮力をUゲージにて測定し、温度に
対する収縮応力カーブを求めた。そのカーブから、所定
の温度における収縮応力を求めた。
【0067】(4)感熱孔版印刷実用特性 フィルム和紙を貼りあわせて原紙を作成した。得られ
た原紙をサーマルヘッドにより、印加エネルギー0.0
9mJおよび0.12mJにて文字画像および16段階
の階調画像を製版した。製版された原紙のフィルム側か
ら顕微鏡で階調画像部の穿孔状態を観察し、以下の項目
について評価した。
【0068】穿孔感度 ○:所定の穿孔が確実に行なわれ良好。
【0069】△:部分的に所定の穿孔が得られないとこ
ろがあるが、実用上問題ない。
【0070】×:所定の穿孔が得られないところが数多
くあり、実用上支障がある。
【0071】独立穿孔性 ○:ドットごとが独立に穿孔している。
【0072】△:ほぼ独立に穿孔しており、実用上問題
ない。
【0073】×:隣どうしのドットが連結しており、実
用上支障がある。
【0074】また、製版原紙を用い、理想科学工業
(株)製リソグラフAP7200印刷機を用いて印刷
し、得られた文字、画像について下記特性を目視で判定
した。
【0075】文字印刷性 (イ)文字の欠落の有無 (ロ)文字の太さムラの有無 (イ)、(ロ)の点で明らかに使用不可能なものを×印
で、全く問題のないものを○印で、欠落、太さムラはあ
るが使用可能なものを△印で示した。
【0076】ベタ印刷性の評価 ●(丸で中が黒く塗り潰されたもの)で0.5、1.
0、3.0、10.0及び30.0mmφの原紙を用い
て、製版、印刷したものを次の様に評価した。
【0077】(イ)ベタ印刷の原紙サイズとの対応性 (ロ)ベタ印刷の濃淡ムラの評価 (イ)、(ロ)において、明らかに使用不可能なものを
×印で、全く問題のないものを○印で、問題はあるが使
用可能なものを△印で示した。
【0078】(5)表面突起数 試料フィルムに、アルミニウムを厚さ約100nmで蒸
着し観察試料とする。この試料を顕微鏡(反射法)およ
びイメージアナライジングコンピューター“Quant
imet”720(ケンブリッジ・インストルメント
社、イマンコ)を用いて拡大し、かつ、突起にコントラ
ストをつけた像(拡大倍率:358倍)により、突起の
大きさと個数を測定した。
【0079】ここで、突起の大きさは突起の占める面積
を円に換算した時の直径(円相当径)で表した。
【0080】(6)中心線平均粗さ(Ra)、最大粗さ
(Rt) JIS−B−0601にしたがって、触針式表面粗さ計
を用いて測定した。なお、小坂研究所(株)製、高精度
薄膜段差測定器(型式:ET−10)を使用し、触針径
円錐型0.5μR、荷重5mg、カットオフは0.08
mmとした。
【0081】(7)固有粘度 o−クロロフェノール溶媒を用い、25℃で測定した。
【0082】(8)粒子の平均粒径 (株)島津製作所遠心沈降式粒度分布測定装置SA−C
P3型を用いてストークスの抵抗則に基ずく沈降法によ
って粒子の大きさを測定した。測定により得られた粒子
の等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を
用いて平均粒径(d50)とした。
【0083】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。
【0084】実施例1 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル、グリコ
ール成分として1,4−シクロヘキサンジメタノール、
ヘキサメチレングリコール、平均粒径1.2μmのシリ
カ粒子を用いて常法により、重合し、グリコール成分の
比率が1,4−シクロヘキサンジメタノール/ヘキサメ
チレングリコール:65モル%/35モル%、シリカ粒
子添加量が生成ポリマーに対して0.2重量%、固有粘
度0.85の共重合ポリエステル得た。
【0085】このポリマーを常法により乾燥したのち、
押出機に供給し、230℃でTダイより溶融押出し、表
面温度を25℃に設定した冷却ロール上に静電印加密着
法を利用して急冷固化させ、このフィルムを縦方向に5
2℃で2.8倍、横方向に70℃で4.5倍に延伸し、
更に150℃で5秒間熱処理を施し、冷風によって急冷
し、厚さ2.0μmのフィルムを製造した。
【0086】実施例2 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル、グリコ
ール成分としてエチレングリコール、ヘキサメチレング
リコールを使用し、実施例1と同様にして重合し、グリ
コール成分の比率がエチレングリコール/ヘキサメチレ
ングリコール:75モル%/25モル%、平均粒径1.
2μmのシリカ粒子が生成ポリマーに対して0.2重量
%、固有粘度0.75の共重合ポリエステルを得た。こ
のポリマーを実施例1と同様に230℃で溶融押出した
キャストフィルムを縦方向に70℃で3.1倍、横方向
に80℃で4.2倍に延伸し、更に120℃で5秒間熱
処理を施し、冷風によって急冷し、厚さ2.0μmのフ
ィルムを製造した。
【0087】実施例3 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル、アジピ
ン酸ジメチル、グリコール成分としてエチレングリコー
ルを使用し、実施例1と同様にして重合し、ジカルボン
酸成分の比率がテレフタル酸成分/アジピン酸成分:7
5モル%/25モル%、平均粒径1.2μmのシリカ粒
子が生成ポリマーに対して0.2重量%、固有粘度0.
75の共重合ポリエステルを得た。このポリマーを実施
例1と同様に230℃で溶融押出したキャストフィルム
を縦方向に60℃で3.0倍、横方向に70℃で4.0
倍に延伸し、更に140℃で5秒間更に100℃5秒間
熱処理を施し、厚さ2.0μmのフィルムを製造した。
【0088】実施例4 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル、アジピ
ン酸ジメチル、グリコール成分としてシクロヘキサンジ
メタノールを使用し、実施例1と同様にして重合し、ジ
カルボン酸成分の比率がテレフタル酸成分/アジピン酸
成分:70モル%/30モル%、平均粒径1.2μmの
シリカ粒子が生成ポリマーに対して0.2重量%、固有
粘度0.75の共重合ポリエステルを得た。このポリマ
ーを実施例1と同様に230℃で溶融押出したキャスト
フィルムを縦方向に65℃で3.0倍、横方向に72℃
で4.0倍に延伸し、更に140℃で5秒間更に100
℃5秒間熱処理を施し、厚さ2.0μmのフィルムを製
造した。
【0089】実施例5 ジカルボン酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、グリコール成分と
してヘキサメチレングリコールを使用し、実施例1と同
様にして重合し、ジカルボン酸成分の比率が2,6−ナ
フタレンジカルボン酸成分/イソフタル酸成分:65モ
ル%/35モル%、平均粒径1.2μmのシリカ粒子が
生成ポリマーに対して0.2重量%、固有粘度0.83
の共重合ポリエステルAを得た。
【0090】またポリマーBとして住友化学(株)製エ
チレンプロピレンコポリマーFL421を用い、2台の
押出機からA、Bそれぞれのポリマーを溶融して、フィ
ードブロック中でA/B/Aの3層に積層したのち、T
ダイより押出してキャストフィルムを得た。このフィル
ムを縦方向に95℃で3.0倍、横方向に105℃で
4.5倍に延伸し、更に130℃で5秒間熱処理を施
し、冷却して厚さ構成が2.0μm/5.0μm/2.
0μmのフィルムを製造した。更に外層のA層を剥離し
て評価した。
【0091】比較例1 固有粘度0.75、平均粒径1.2μmのシリカ粒子を
0.2重量%含有するポリエチレンテレフタレートを2
80℃でTダイより溶融押出し、縦方向に89℃で3.
3倍、横方向に93℃で3.8倍に延伸し、更に150
℃で5秒間熱処理を施し、冷却して厚み2.0μmのフ
ィルムを製造した。
【0092】比較例2 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル、グリコ
ール成分としてエチレングリコール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノールを使用し、実施例1と同様にして重
合し、グリコール成分の比率がエチレングリコール/
1,4−シクロヘキサンジメタノール:85モル%/1
5モル%、平均粒径1.2μmのシリカ粒子が生成ポリ
マーに対して0.2重量%、固有粘度0.75の共重合
ポリエステルを得た。このポリマーを実施例1と同様に
270℃で溶融押出したキャストフィルムを縦方向に9
0℃で3.1倍、横方向に95℃で4.2倍に延伸し、
更に120℃で5秒間熱処理を施し、冷風によって急冷
し、厚さ2.0μmのフィルムを製造した。
【0093】以上得られたフィルムを常法に従い多孔性
薄葉紙に貼りあわせて感熱孔版原紙を作成し、製版、印
刷機にかけ、その特性を評価した結果を表1に示す。
【0094】
【表1】 実施例1〜実施例5のフィルムは、本発明の要件を満た
しているため、フィルム製造時、原紙作成時の取り扱い
性に優れ、これらを用いて作成した原紙は熱穿孔感度に
優れていた。
【0095】これらに対し、比較例1あるいは比較例2
は本発明の構成成分を有していないため実用性に劣るも
のであった。
【0096】
【発明の効果】本発明の感熱孔版印刷原紙用フィルムに
より、次のような優れた効果を得ることができる。
【0097】(1)文字及びベタ印刷共に鮮明な製版、
印刷が可能となる。
【0098】(2)文字及びベタ印刷で、太さムラ、濃
淡ムラのない製版、印刷が可能となる。
【0099】(3)感度・解像度が著しく向上する。
【0100】また、生産性の面では次のような効果が得
られる。
【0101】(4)延伸性に優れ、長期安定製膜が可能
である。
【0102】(5)すべり性や巻き取り性に優れ、シワ
の防止や迷い巻き等が防止でき、平面性、厚み均一性の
よいフィルムが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−307790(JP,A) 特開 平2−158391(JP,A) 特開 昭63−312192(JP,A) 特開 平1−97691(JP,A) 特開 昭62−94390(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 1/24 102

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族二塩基酸とグリコールを主要な構
    成成分とするポリエステルからなり、下記(a)式で示
    される二官能性脂肪族及び/又はその誘導体がポリエス
    テルの全酸成分あるいは全グリコール成分に対して3〜
    60モル%共重合されたポリエステルフィルムであっ
    て、該ポリエステルフィルムの120℃における縦方向
    及び横方向の熱収縮率をそれぞれY(MD)、Y(T
    D)としたとき、 |Y(TD)/Y(MD)−1|≧0.25 であり、かつ Y(TD)>Y(MD) である ことを特徴とする感熱孔版印刷原紙用フィルム。 A−(CH2 )n −B (a) (A、B:−OHまたは−COOR。Rは、Hまたは炭
    素数1〜8のアルキル基。n :3以上の整数)
  2. 【請求項2】 ポリエステルフィルムの融点Tmに対し
    て、Tm−90℃及びTm−50℃での加熱収縮応力を
    それぞれX(Tm−90℃)、X(Tm−50℃)とす
    ると、 X(Tm−90℃)<X(Tm−50℃) であることを特徴とする請求項1に記載の感熱孔版印刷
    原紙用フィルム。
  3. 【請求項3】 二官能性脂肪族及び/又はその誘導体
    が、下記(b)式で示される二官能性脂肪族及び/又は
    その誘導体であることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の感熱孔版印刷原紙用フィルム。HO−(CH 2 )n −OH (b) (n :3以上の整数)
  4. 【請求項4】 二官能性脂肪族及び/又はその誘導体
    が、下記()式で示される二官能性脂肪族及び/又は
    その誘導体であることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の感熱孔版印刷原紙用フィルム。 1 OOC−(CH 2 )n −COOR 2 (c) (R 1 、R 2 :Hまたは炭素数1〜8のアルキル基。n
    :3以上の整数)
  5. 【請求項5】 ポリエステルフィルムが、ポリエチレン
    テレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフ
    タレート、ポリエチレンナフタレートの中から選ばれた
    少なくとも1種に(a)式で示される二官能性脂肪族及
    び/又はその誘導体を共重合し、しかも二軸延伸された
    フィルムであることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の感熱孔版印刷原紙用フィルム。
  6. 【請求項6】 二官能性脂肪族及び/又はその誘導体
    が、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコ
    ール、ヘキサメチレングリコール、アジピン酸、セバシ
    ン酸及び/又はその誘導体から選ばれた少なくも1種か
    らなることを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項
    のいずれかに記載の感熱孔版印刷原紙用フィルム。
  7. 【請求項7】 ポリエステルフィルムが共押出して得ら
    れることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに
    記載の感熱孔版印刷原紙用フィルム。
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