JP2519513Y2 - 建築物の接合金具 - Google Patents

建築物の接合金具

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JP2519513Y2 JP5303390U JP5303390U JP2519513Y2 JP 2519513 Y2 JP2519513 Y2 JP 2519513Y2 JP 5303390 U JP5303390 U JP 5303390U JP 5303390 U JP5303390 U JP 5303390U JP 2519513 Y2 JP2519513 Y2 JP 2519513Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は,木造建築物における縦木部材である柱等
と,横木部材である梁,土台等の接合に用いる金具に関
する。
〔従来の技術〕
従来,木造軸組建築は、仕口と継ぎ手に種々の工作法
があり、しかも,これらは施工現場において加工してい
たので、工期が長期化するといった欠点があった。そこ
で、近年,木部材及びその接合構造を規格化し、仕口,
継ぎ手等の加工を工場内で集中的に行ない、施工現場に
おいては,これらの加工された木部材を接合金具を用い
て接合していくだけの木造軸組工法が採用されている。
そして、この木造軸組工法に用いられている接合金具
は、木部材との固着を接合金具に設けた貫通孔と木部材
に設けた孔にボルト等を貫通させることによって行なっ
ている。そのため、木部材の接合に際しては、施工現場
で木部材の孔と接合金具の貫通孔の位置合せを行なった
上,ボルト等をこれらの孔に貫通し、且つ,締めつける
作業を数回ずつ必要とする。このため,施工現場におけ
る作業効率化が思ったほど向上しないという問題があっ
た。
考案者は、上記の問題を解決すべく種々改良を行な
い、例えば特開昭59-217850号あるいは,実開平1-17730
3号等において,新たな接合金具を提案している。これ
らの接合金具は、施工現場において,一本のボルトを貫
通孔に貫通させて締めつけるだけの作業で済むことか
ら、作業効率を大幅に向上させることができ、従来の接
合金具に比してはるかに優れている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、たとい一本でもボルトを締めつける作
業が必要となると、作業の煩雑化が避けられず、また,
作業員はボルトを締めつけるための工具を常に携帯しな
けれはならないという問題がある。したがって、考案者
の提案した接合金具も、上記のような観点からすると、
未だ改良の余地がると言える。
本考案は、上記の事情に鑑みてなされたもので、木部
材の接合に必要な加工はすべて工場等の環境の良いとこ
ろで行なっておき,施工現場ではボルトの締めつけを行
なうことなく,簡単な作業のみで木部材の接合を行なえ
るようにした接合金具の提供を目的とする。
また、本考案は、木部材の接合部における仕口の隙間
を化粧受け木によって簡単に覆うことができるようにし
た接合金具の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本考案の建築物の接合金具
は、柱等の縦木部材の一側面に固定する背部を形成し,
この背部の縦方向両側に,背部に対して直角でかつ同方
向に突出する,梁等の横木部材の仕口に貫入する一対の
貫入部を形成した主部材と、これら一対の貫入部の間に
固着された縦片と,この縦片の下部を前記背部の方向に
ほぼ直角に折り曲げた横片とを形成するとともに,前記
縦片の上縁に後記接合部材の受け部を設け,前記横片の
面部に貫通孔を設けた受け部材と、棒状であって、その
一側が梁等の横木部材の仕口に穿設した横孔に挿入さ
れ,他側が前記受け部材の受け部に載置されるととも
に,これら一側と他側の周壁部分に径方向に貫通する貫
通孔を設けた接合部材と、前記横木部材に前記仕口に穿
設した前記横孔を貫通する孔を設け,この孔を介して前
記接合部材の一側の貫通孔に貫入し,梁等の横木部材に
前記接合部材を止める第一止め部材と、前記横木部材の
仕口から前記接合部材の他側の貫通孔及び前記受け部材
の貫通孔に貫入し,前記主部材に前記接合部材を止める
第二止め部材、とで構成してある。
また、必要に応じ、梁等の横木部材に穿設した孔を介
して貫通し,主部材と梁等の横木部材を止める止め部材
の貫通する筒状部材を,前記主部材の一対の貫入部の間
に,前記一対の貫入部と直交する状態で固着した構成と
してある。
さらに、仕口部分の隙間を覆う化粧受け木を支持する
ためのボルトが螺合するナットを,主部材の一対の貫入
部の下部間に固着した構成としてある。
〔実施例〕
以下,本考案にかかる接合金具の実施例を、図面に基
づいて説明する。
第1図ないし第3図は、本考案の第一実施例を示す。
第1図は第一実施例接合金具の分解斜視図、第2図は第
1図の接合金具を用いて木部材を組み立てた状態の斜視
図,第3図(a)は第2図の要部縦断面図、第3図
(b)は第2図の一部平面図を示す。
これら図面において、10は主部材,11は主部材10の背
部で、主部材を固定する柱等の縦木部材100の幅より幅
狭に形成してある。この背部11の長手方向には、複数個
のボルト孔12が設けてあり,かつ,下端両側には、釘孔
13が設けてある。14は、一対の貫入部で、背部11の縦方
向(長手方向)両側を,背部11に対して直角で、かつ同
方向に折り曲げ平行に形成してある。
20は受け部材で、縦片21と,この縦片下部を背部方向
にほぼ直角に折り曲げた横片22によってL字状に形成し
てある。この受け部材20は、前記主部材10の一対の貫入
部14の間に位置し,縦片21の両側縁を一対の貫入部14の
前部に溶接等によって固着してある。また、縦片21の上
縁には、後述する接合部材30を載置するための円弧状の
受け部23が設けてある。さらに,横片22の面部ほぼ中央
には、長目の貫通孔24が設けてある。
接合部材30は円筒状をしており、その一側は、梁,土
台等の横木部材200の仕口に穿設した横孔201に挿入さ
れ,他側は前記受け部材20の受け部23に載置される。こ
の接合部材30の一側の周壁には、ボルト等の第一止め部
材40が、横木部材200に設けた縦孔202を介して貫入する
貫通孔31が設けてある。また、接合部材30の他側の周壁
には、横木部材200の仕口からくさび等の第二止め部材5
0が貫通入する,上記横片22に設けた貫通孔24よりやや
長目の貫通孔32が設けてある。
第一止め部材であるボルト40は、梁,土台等の横木部
材200に設けた縦孔202を介して接合部材30の貫通孔31に
貫入する形状となっている。また、第二止め部材である
くさび50は、接合部材30の貫通孔32及び受け部材20の貫
通孔24に貫入する先細り形状となっている。
このように構成した接合金具によって、例えば柱100
に梁200を接合する場合には、次のようにして行なう。
まず,柱100のボルト孔101に貫入したボルト102に、主
部材背部11のボルト孔12のいずれか一つを選んで挿し込
み、ナット103で締めつけるとともに,背部11の釘孔13
から釘104を打ち込んで主部材10を柱100に固定する。な
お,この作業は通常,工場等で行なっておく。施工現場
においては、接合部材30の一側を梁200の横孔201に挿入
し、梁200に設けた縦孔202と貫入孔31の位置を合わせ
る。その後、梁200に設けた縦孔202の上部からボルト40
を、この縦孔202と貫入孔31に貫入して接合部材30の一
側を梁200に固定する。次に、梁200より突出している接
合部材30の他側を,主部材10に固着されている受け部材
20の受け部23に載置する。このとき、接合部材30の他側
に設けてある長目の貫通孔32と,受け部材20に設けてあ
る長目の貫通孔24とが一致するように位置合せを行な
う。その後、梁200の仕口の上部から接合部材30の貫通
孔32と受け部材20の貫通孔24にくさび50を打ち込み,接
合部材20の他側を受け部材20,すなわち,柱100に固定さ
れている主部材10に固定する。
これにより、柱100と梁200の接合は、施工現場におい
てボルト(ナット)の締付け作業を行なうことなく簡単
かつ堅固に行なうことができる。
なお,地震・台風などによって振動や吹き上げ現象が
起きると、梁200と主部材10の間にがたつきを生じて、
くさび50が脱落することもありうる。したがって、この
ような場合には、第4図の第二実施例に示すように、主
部材10の一対の貫入部14に貫通孔15を設けるとともに、
これら貫通孔15の間に筒状部材16を固着する。そして、
梁200の側部に貫設した孔203より丸木栓60を打ち込み、
梁200と主部材10の間にがたつきを生じないようにし
て、くさび50の脱落を防止する。このとき、丸木栓60の
先端をテーパ状に形成し、筒状部材16の孔の中心を孔20
3の中心より僅かに高くした状態で丸木栓60を打ち込む
と、筒状部材16すなわち,主部材10と梁200の接合がよ
り堅固に行なわれる。
この第二実施例において、主部材10と梁200の接合を
強化するためのだぼとして,木製だぼを用いると、梁の
側面にボルトやナットが露出せず,美観の点からも好ま
しい。とくに,天井を設けない建築物の場合に好適であ
る。
また、天井のない建築物等において、梁200の仕口部
分の隙間が露出し,美観を損なうような場合には、第5
図および第6図に示すような第三実施例のものを用い
る。
すなわち,第三実施例の接合金具は、主部材10の一対
の貫入部14の下部中間に,ナット17を溶接等によって固
着してある。また,梁200の仕口部分の隙間を覆う寸法
の化粧受け木70を用意するとともに、この化粧受け木70
のほぼ中央にボルト孔71を設けてある。したがって、ボ
ルト72を化粧受け木70のボルト孔71に貫入させた後,主
部材10のナット17に螺合すると、梁200の仕口部分の隙
間は化粧受け木70によって覆われる。この化粧受け木70
は、梁200の一端を受けて支持する機能をも同時に有す
る。
なお,梁200の縦方向の寸法に対して、主部材10の縦
方向の寸法が短かい場合には、長尺のボルト72を用い、
化粧受け木を取りつける。
本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、要
旨の範囲内における種々変形例を含むものである。例え
ば、接合部材30は筒状でなく棒状であってもよく、ま
た,その断面も円形でなく角形であってもよい。また,
木栓の断面も円形だけでなく角形であってもよい。この
ような本考案の接合金具は、柱と梁以外の木部材の接合
にも適用できる。
〔考案の効果〕
以上のように、請求項1記載の考案によれば、施工現
場において、簡単な接合作業のみで建築物の組立てを行
なうことができ、施工現場における組立て作業の効率化
と安全性の向上を図ることが出来る。
また、請求項2記載の考案によれば、筒状部材を設
け、この筒状部材に止め部材を貫通しているので、止め
部材の脱落を防止し,木部材を確実に接合することがで
きる。
さらに、請求項3記載の考案によれば、主部材の下部
に化粧受け木を取り付けることができるので、簡単に仕
口部分の隙間を覆い,美観の向上を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
図面は,いずれも本考案の実施例を示すもので、第1図
ないし第2図は本考案の第一実施例を示し、第1図は第
一実施例接合金具の分解斜視図、第2図は第1図の接合
金具を用いて木部材を組み立てた状態の斜視図、第3図
(a)は第2図の要部縦断面図、第3図(b)は第2図
の一部平面図である。第4図は第二実施例接合金具の要
部切断図、第5図は第三実施例接合金具の分解斜視図、
第6図は第5図の接合金具を用いて木部材を組み立てた
状態の要部縦断面図である。 10……主部材,11……背部,14……貫入部,20……受け部
材,23……受け部,24……貫通孔,30……接合部材,31,32
……貫通孔,40……第一止め部材,50……第二止め部材,6
0……だぼ,70……化粧受け木。

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】柱等の縦木部材の一側面に固定する背部を
    形成し,この背部の縦方向両側に,背部に対して直角で
    かつ同方向に突出する,梁等の横木部材の仕口に貫入す
    る一対の貫入部を形成した主部材と、 これら一対の貫入部の間に固着された縦片と,この縦片
    の下部を前記背部の方向にほぼ直角に折り曲げた横片と
    を形成するとともに,前記縦片の上縁に後記接合部材の
    受け部を設け,前記横片の面部に貫通孔を設けた受け部
    材と、 棒状であって、その一側が梁等の横木部材の仕口に穿設
    した横孔に挿入され,他側が前記受け部材の受け部に載
    置されるとともに,これら一側と他側の周壁部分に径方
    向に貫通する貫通孔を設けた接合部材と、 前記横木部材に前記仕口に穿設した前記横孔を貫通する
    孔を設け,この孔を介して前記接合部材の一側の貫通孔
    に貫入し,梁等の横木部材に前記接合部材を止める第一
    止め部材と、 前記横木部材の仕口から前記接合部材の他側の貫通孔及
    び前記受け部材の貫通孔に貫入し,前記主部材に前記接
    合部材を止める第二止め部材、 とからなることを特徴とする建築物の接合金具。
  2. 【請求項2】梁等の横木部材に穿設した孔を介して貫通
    し,主部材と梁等の横木部材を止める止め部材の貫通す
    る筒状部材を,前記主部材の一対の貫入部の間に,前記
    一対の貫入部と直交する状態で固着した請求項1記載の
    建築物の接合金具。
  3. 【請求項3】仕口部分の隙間を覆う化粧受け木を支持す
    るためのボルトが螺合するナットを,主部材の一対の貫
    入部の下部間に固着した請求項1または2記載の建築物
    の接合金具。
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