JP2512573B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2512573B2 JP1314159A JP31415989A JP2512573B2 JP 2512573 B2 JP2512573 B2 JP 2512573B2 JP 1314159 A JP1314159 A JP 1314159A JP 31415989 A JP31415989 A JP 31415989A JP 2512573 B2 JP2512573 B2 JP 2512573B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は案熱記録材料に関するものである。更に詳し
く述べるならば、本発明は、画像発色性、記録適性、お
よび保存性において優れた品質を保持し、それととも
に、改良された印字面光沢性を有する感熱記録材料に関
するものである。
〔従来の技術〕
感熱記録材料は一般に紙、合成紙、又はプラスチック
フィルムなどからなる支持体の一面上に、電子供与性ロ
イコ染料のような実質的に無色の発色性物質と、電子受
容性のフェノール性化合物などのような有機酸性顕色剤
と、結着剤とを主成分として含む感熱発色層を設けたも
のであって、これら発色性染料と顕色剤とを熱エネルギ
ーによって反応させて発色記録画像を得ることができ
る。
このような感熱記録材料は、記録装置がコンパクトで
しかも安価であり、かつ保守が容易であることなどの利
点を有し、このため電子計算機のアウトプット、ファク
シミリ、自動券売機、科学計測機のプリンター、或いは
CRT医療計測用のプリンター等の用途に広く使用されて
いる。
しかし、支持体上に発色性染料、顕色性物質および結
着剤を有効成分とする感熱発色層だけが塗工されている
従来の感熱記録材料は、光、水、温度、可塑剤および油
などに対して不安定であって、このために保存間におけ
る品質の経時変化が常に問題となっていた。また、この
ような従来の感熱記録材料において、感熱発色層が露出
しているため、感熱記録操作により形成される画像部、
および非画像部の光沢がかなり低いという欠点が認めら
れていた。
上記のような保存安定性を改良するため、感熱発色層
上に表面層を設け、これを被覆することが提案されてい
る。例えば、特開昭56−146794号公報等には疎水性高分
子化合物エマルジョン等を用いて表面層を形成すること
が開示されており、また特開昭58−199189号公報には感
熱発色層上に水溶性高分子化合物または疎水性高分子化
合物エマルジョンを中間層として設け、その上に疎水性
高分子化合物を樹脂成分とする油性塗料を用いて表面層
を設けることが開示されている。
しかし、上記のような表面層を設けた場合、画像の記
録において、表面層がサーマルヘッドにスティッキング
(貼付き)を発生することがあり、記録適性において満
足できるものではないのが実情である。特にビデオプリ
ンターの如く、階調性に富んだ画像を記録する場合に
は、スティッキング防止の品質設計が重要である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は従来技術の上述のような問題点を解決し、耐
水性、熱可塑剤性、および耐油性等にすぐれ、長期保存
安定性を有し、しかも記録濃度が高く、階調性に優れ、
更に銀塩の印画紙と同等の光沢度を備え、かつ感熱記録
操作においてサーマルヘッドへのスティッキング現象を
起こすことのない、優れた記録適性を備えた感熱記録材
料を提供することを目的とするものである。
すなわち、本発明は、近年使用されている写真調の高
品位な画像を提供するビデオプリンター(CRT画像用感
熱記録装置)のプリンター用紙として使用するに適し、
また保存性を必要とする回数券や定期券への利用、POS
用バーコード値付けシステムによる生鮮食料品および油
種の多い肉等のポリ塩化ビニルフィルムで包装した場合
の包装面に貼着するラベル用紙等としての用途に適し、
更に、長期保存用のファクシミリ用紙やプリンター用紙
としても利用できる感熱記録材料を提供しようとするも
のである。
〔課題を解決するための手段・作用〕
本発明に係る感熱記録材料は、支持体と、前記支持体
の一面上に設けられ、かつ実質的に無色の発色性染料
と、この染料と反応して発色させることのできる顕色剤
と、結着剤とを含む感熱発色層と、前記感熱発色層上に
設けられ、かつ水溶性高分子物質を主成分として含む中
間層と、前記中間層上に設けられ、かつ飽和ポリエステ
ル樹脂と、滑剤とを主成分として含む表面光沢層と、を
有し、前記飽和ポリエステル樹脂が、テレフタル酸ジメ
チル、およびイソフタル酸を含む二塩基酸成分と、エチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、およびビス
フェノールA−ジオキシエチルエーテルを含む多価アル
コール成分との重縮合反応物であることを特徴とするも
のである。
本発明の感熱記録材料は上記のように、支持体、感熱
発色層、中間層および表面光沢層から構成されるもので
ある。
本発明に用いられる支持体を構成するために、上質
紙、中質紙、アート紙、キャストコート紙、板紙、薄葉
紙等の紙類が一般に使用されるが、その他、プラスチッ
クフィルム、合成紙、ラミネート紙、アミル箔等も用い
ることができる。支持体は、一般に40〜170g/m2の坪量
を有することが好ましい。
支持体上の一面上に、発色性染料、顕色剤および結着
性を含む感熱発色層が従来から知られている被覆方法に
よって形成されている。この感熱発色層は、一般に3〜
10g/m2の量であることが好ましい。
発色性染料とは、顕色剤と、加熱下に反応して発色す
ることのできる実質的に無色の電子供与性染料が用いら
れる。本発明に用いられる発色性染料は、例えば、2,2
ビス{4−〔6′−(N−シクロヘキシル−N−メチル
アミノ)−3′−メチルスピロ〔フタリド−3,9′−キ
サンテン〕−2′−イルアミド〕フェニル)プロパン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−(N−メチルN−シクロヘキシルアミノ)
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−クロロアニリノフルオラン、3−〔N−エ
チル−N−(p−メチルフェニル)アミノ〕−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(メタトリフルオロメチル)アニリノフルオラン、3
−〔N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル〕アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−エ
チル−イソペンチル〕アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−〔N,Nジブチル〕アミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン等のフルオラン系染料の少
なくとも1員からなるものである。
本発明に用いられる顕色剤は、発色性染料と加熱下に
反応してこれを発色させることのできる電子受容性有機
酸性物質からなるものである。このような顕色剤は、常
温以上、好ましくは70℃以上で液化または気化して、前
記発色性染料と反応してこれを発色させるものである。
本発明に用いられる顕色剤は、例えば、4,4′−イソプ
ロピリデンジフェノール(ビスフェノールA)、4,4′
−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,
4′−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノー
ル)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,1−tert−ブチ
ルフェノール)、4,4′−sec−ブチリデンジフェノー
ル、4,4′−シクロヘキシリデンジフェノール、4−ter
t−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−
ヒドロキシジフェノキシド、ナフトール、β−ナフトー
ル、メチル−4−ビトロキシベンゾエート、4−ヒドロ
キシ−アセトフェノン、サリチル酸アニリド、ノボラッ
ク型フェノール樹脂、ハロゲン化ノボラック型フェノー
ル樹脂、4,4′−チオビス(3−メチル−6−tert−ブ
チルフェノール)、p−ヒドロオキシ安息香酸プロピ
ル、p−ヒドロオキシ安息香酸イソプロピル、p−ヒド
ロオキシ安息香酸ブチル、p−ヒドロオキシ安息香酸ベ
ンジル、p−ヒドロオキシ安息香酸メチルベンジル、シ
ュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、ス
テアリン酸等の脂肪族カルボン酸、安息香酸、p−tert
−ブチル安息香酸、フタル酸、没食子酸、サリチル酸、
3−イソプロピルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベ
ンジルサリチル酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ス
ルフィド、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−
3,5−ジオキサヘプタン、p−ニトロ安息香酸、これら
有機顕色剤と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウ
ム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等
の多価金属との塩、4,4′−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,
3′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジヒドロキシ−ジフェニルスルホン、3,3′
−ジアリル−4,4′−ジヒドロキシ−ジフェニルスルホ
ン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、4−ヒドロキシ−ジフェニルスルホン、4−
ヒドロキシ−4′−イソプロピルジフェニルスルホン、
4−ヒドロキシ−4′−イソプロピルオキシジフェニル
スルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジルオキシジフ
ェニルスルホン、2,4−ジヒドロキシ−ジフェニルスル
ホン、2,4−ジヒドロキシ−4′−メチルジフェニルス
ルホン、および3,4−ジヒドロキシフェニル−p−トリ
スルホンなどから選ばれた少なくとも1員からなるもの
である。この顕色剤は通常、発色性染料1重量部に対し
1〜5重量部、好ましくは1.5〜3重量部の割合で混合
使用される。
本発明において、感熱発色層に含まれる結着剤として
は、従来感熱発色層用結着剤として知られているもの
は、全て使用可能である。しかし、前記発色性染料およ
び顕色剤の各分散液と混合した時に、混合液が発色した
り、凝集したり、或いは高粘度となったりすることのな
いものであることが好ましく、また形成された感熱記録
層皮膜が強靭であること、減感作用のないこと、更には
サーマルヘッドに対しスティッキングを生じないことな
どが要求される。
通常の水系結着剤としては、ポリビニルアルコール、
変性澱粉、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸塩、
ポリアクリルアマイド、スチレン−無水マレイン酸共重
合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合
体、イソプロピレン−無水マレイン酸共重合体、スチレ
ン−ブタジエンラテックス、およびアクリル酸エステル
共重合体の乳化物等が使用できる。塗膜に耐水性を付与
するためには、反応基、例えばアセトアセチル基、カル
ボキシル基、又はアミド基等を含有する水溶性高分子物
質と架橋剤とを組み合わせて用いることが好ましい。
水溶性高分子物質用架橋剤としては、グリオキザー
ル、ポリアルデヒド等のジアルデヒド系化合物、ポリエ
チレンアミン等のポリアミン系化合物、エポキシ系化合
物、ポリアミド樹脂、グリセリンジグリシジルエーテル
等のジグリシジル系化合物、ジメチロールウレア化合
物、並びに過硫酸アンモニウムや塩化第二鉄、および塩
化マグネシウム等のような無機化合物を用いることがで
きる。
感熱発色層には、必要に応じ、顔料、特に白色顔料を
含んでいてもよい。このような顔料としては、例えば炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、
タルク、焼成クレー、シリカ、ケイソウ土、合成ケイ酸
アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニ
ウム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムや
シリカなどの無機系微粉末、並びに、尿素−ホルマリン
樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン
樹脂等の有機系樹脂微粉末を挙げることができる。
感熱発色層には、必要に応じ、感熱記録材料に従来慣
用されている補助添加成分、例えば、填料、界面活性
剤、熱可融性物質(または滑剤)等を添加することは差
支えない。熱可融性物質としては、例えば、ステアリン
酸アミド、ステアリン酸エチレンビスアミド、オレイン
酸アミド、パルミチル酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド、ベ
ヘニン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、
カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス
等のワックス類、テレフタル酸ジメチルエステル、テレ
フタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベンジルエ
ステル、イソフタル酸ジブチルエステル、1−ヒドロキ
シナフトエ酸フェニルエステル、1,2−ジ(3−メチル
フェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−
フェノキシ−2−(4−メチルフェノキシ)エタン、炭
酸ジフェニル、p−ベンジルビフェニル、2,2′−メチ
レンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
4,4′−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチル
フェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、2,2′−メ
チレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,4−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノール、
4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)等のヒンダードフェノール類、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾー
ル、および2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾ
フェノン等の増感剤、並びに滑剤、酸化防止剤、紫外線
防止剤等の各種熱可融性物質等が挙げられる。これらの
添加剤のうち、熱可融性物質は、一般に顕色剤1重量部
に対して4重量部以下の割合で感熱発色層に含まれてい
ることが好ましい。
本発明の感熱記録材料において、感熱発色層上に中間
層が形成される。この中間層は、通常水溶性高分子物質
を主成分とするので、通常これに顔料および架橋剤が添
加されている。中間層は感熱記録材料、特に感熱発色層
の耐水性、耐可塑剤性、および耐油性を向上させること
を目的とするものである。これらの性質の改善に伴い、
水、可塑剤および油等による悪影響例えば発色部の退色
を確実に避けることができる。
このような目的に使用される水溶性高分子物質として
は、ポリビニルアルコール系樹脂、およびカゼインのよ
うに、バリヤー効果を有するものを使用できる。ポリビ
ニルアルコール系樹脂としては、任意の重合度、ケン化
度を有するポリビニルアルコールが使用できる。更に、
高分子物質として不飽和カルボン酸またはその部分また
は完全エステル、塩、無水物、ニトリル、アミド、不飽
和スルホン酸またはその塩、炭素数2〜30のα−オレフ
ィン、ビニルエーテル、飽和分岐脂肪酸ビニルなどで共
重合変性されたポリビニルアルコール、ウレタン化、ア
セタール化、エーテル化、グラフト化、燐酸エステル
化、硫酸エステル化、又はアセト酢酸エステル化などを
施された変性ポリビニルアルコールなども使用すること
ができる。高分子物質の重合度は、300〜1,700の範囲に
あることが好ましく、特に500〜1,000のものが塗料粘
度、塗工性の面から望ましい。
中間層組成中、水溶性高分子物質の量、または、水溶
性高分子物質と、および架橋剤との合計量は、中間層全
重量の50重量%以上であることが好ましい。これ以下に
なると得られる感熱記録材料の耐可塑剤性、耐油性、お
よび耐溶剤性が不十分になることがある。
中間層に用いられる水溶性の架橋剤としては、グリオ
キザール、ポリアルデヒド等のジアルデヒド系化合物、
ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポキシ
系ポリアミド樹脂、グリセリンジグリシジルエーテル等
のジグリシジル系化合物、ジメチロール尿素、並びに、
過硫酸アンモニウムや塩化第二鉄、塩化マグネシウム等
の金属塩、塩化アンモニウム、ホウ酸等の無機化合物等
を挙げることができる。
架橋剤の添加量に格別の限定はないが、一般に水溶性
高分子物質重量に対し、3〜30%であることが好まし
い。
中間層に添加される顔料は、後に詳しく説明する表面
光沢層の溶融物を吸着し、かつ、その平滑度を向上させ
るためのものである。
このような顔料としては、カオリン、クレー、タル
ク、炭酸カルシウム、焼成クレー、酸化チタン、ケイソ
ウ土、シリカ、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸マ
グネシウム、酸化アルミニウム、ポリスチレン微粒子、
尿素−ホルマリン樹脂微粒子などの少なくとも1種から
なるものを用いることができる。
中間層中における顔料の含有量は、中間層全重量に対
し50%以下であることが好ましい。
中間層の塗布量は、サーマルヘッドから発色層への熱
伝導が阻害されない程度に適宜調節されるものである
が、通常1〜10g/m2、好ましくは2〜7g/m2とすること
がよい。その結果熱感度を低下させることなく所望の効
果を得ることができる。
中間層を塗工した後、これにスーパーカレンダーなど
で表面平滑化処理を施すことが望ましい。中間層のベッ
ク平滑度が1,000秒以下の場合には、中間層上に光沢層
を設けても、高光沢のある表面が得られないことがある
ので、通常、1,000〜10,000秒、好ましくは3,000〜5,00
0秒のベック平滑度に調整される。
本発明の感熱記録材料において、中間層上に、高光沢
を付与するための表面光沢層が形成される。本発明にお
いて、表面光沢層は、飽和ポリエステル樹脂と滑剤とを
含んで構成される。前記飽和ポリエステル樹脂は、テレ
フタル酸ジメチル、およびイソフタル酸を含む二塩基酸
成分と、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール
およびビスフェノールAジオキシエチルエーテルを含む
多価アルコール成分とをエステル交換反応後に重縮合
し、さらに減圧反応により未反応多価アルコール成分を
除去して得られるものである。
本発明の飽和ポリエステル樹脂において、その二塩基
酸成分中にテレフタル酸と、イソフタル酸は0.8:1.2〜
1.2:0.8のモル比で含まれることが好ましい。また、そ
の多価アルコール成分中に、エチレングリコールは20〜
40モル%、ネオペンチルグリコールは5〜15モル%、お
よびビスフェノールAジオキシエチルエーテルは50〜70
モル%の割合で含まれることが好ましい。
また、上記飽和ポリエステル樹脂は、本発明の目的の
達成に格別の影響がない限り、他の樹脂と併用すること
ができる。すなわち、上記の飽和ポリエステル樹脂を熱
硬化させるためには、メラミン硬化型、酸無水硬化型、
イソシアネート硬化型、又はエポキシ硬化型の架橋剤を
添加してもよい。これらの架橋剤を添加する場合、その
添加量は、樹脂のOH価等に応じて設定されるが、樹脂10
0重量部に対して1〜20重量部の割合であることが好ま
しい。
本発明の表面光沢層中には、更にサーマルヘッドとの
適合性、特にスティッキング防止のため、滑剤(離型
剤)が含有されている。表面光沢層用滑剤としては、高
級脂肪酸金属塩、ポリエチレンワックス、アミドワック
ス等の固形ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面
活性剤;反応硬化型シリコーンオイル、フッ化アルキル
−エステル変性シリコーン、ポリエステル変性シリコー
ン等が使用される。これら滑剤の添加量は光沢層を構成
するポリエステル樹脂の重量に対し0.5〜30重量%であ
ることが好ましい。
表面光沢層の塗布量については、サーマルヘッドから
発色層への熱伝導が阻害されない程度に適宜調節される
ものであるが、通常、0.1〜10g/m2、好ましくは0.2〜5g
/m2とすることがよい。その結果熱感度を低下させるこ
となく所望の効果を得ることができる。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例によって更に具体的に説明する
が、勿論本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。各実施例中特に断らない限り、「部」は「重量部」
を示すものである。
実施例1 下記各液を下記組成により調製した。
(1)A液調製(感熱発色層用発色性染料−結着剤液) 3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン 5部 10%メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体水
溶液 5部 水 8部 (2)B液調製(感熱発色層用顕色剤−結着剤液) 2,4−ジヒドロキシ−ジフェニルスルホン 30部 10%メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体水
溶液 30部 水 22部 (3)C液調製(中間層用) 10%カルボキシ変性ポリビニルアルコール水溶性 100部 30%ポリアミド樹脂 3部 60%カオリン水分散液 70部 水 20部 (4)D液調製(表面光沢層用) 飽和ポリエステル樹脂 85部 10%ステアリン酸亜鉛トルエン分散液 20部 50%フッ化アルキル−エステル変性シリコーントルエン
溶液 20部 トルエン 200部 メチルエチルケトン 50部 但し、上記飽和ポリエステル樹脂は、下記成分・組成
の重縮合物(分子量M=18,000、ガラス転移温度=74
℃)であった。
二塩基酸成分 テレフタル酸ジメチル 25モル部 イソフタル酸 25モル部 多価アルコール成分 エチレングリコール 16モル部 ネオペンチルグリコール 4モル部 ビスフェノールAジオキシエチルエーテル 30モル部 上記、A液およびB液を、それぞれ別々にサンドグラ
インダーで平均粒径1μm以下になるまで分散、粉砕し
た。C液は撹拌機で均一になるまで撹拌した。D液は完
全に溶液となるまで撹拌した。
(5)感熱発色層の形成 感熱発色層用塗液を下記組成で調製した。
A液 12部 B液 46部 60%炭酸カルシウム 40部 10%ポリビニルアルコール水溶液 150部 水 18部 この塗液を、坪量50g/m2の上質紙からなる支持体の表
面上に、乾燥重量が7g/m2になるように塗工・乾燥して
感熱発色層を設けた。
(6)中間層の形成 上記発色層上にC液を、乾燥重量が3g/m2になるよう
に塗工・乾燥した後、これにカレンダー処理を施し、ベ
ック平滑度3,000秒の中間層を設けた。
(7)表面光沢層の形成 上記中間層上に、D液を乾燥重量が2g/m2になるよう
に塗工・乾燥し表面光沢層を設けた。
このようにして得られた感熱発色層、中間層および表
面光沢層の3層構成の被覆層を有する感熱記録材料を作
成した。
上記感熱記録材料を室温で3日間放置後、これに、感
熱プリンターUP−811(商標、ソニー社製ビデオ感熱プ
リンター)によりベタ黒記録を施し、この記録操作にお
けるスティッキング適性を評価し、得られた記録画像の
発色濃度をマクベス反射濃度計(RD−914型)により測
定した。さらに記録前の感熱記録材料表面の筆記性およ
びベタ黒記録部表面の光沢度(入射角および受光角は75
度)を試験評価した。
次に、感熱記録材料から常法により所定の供試片を作
成し、発色部の耐水性、耐油性および耐ポリ塩化ビニル
フィルム性を試験方法により測定した。
(1)耐水性試験: 供試片を水中に24時間(常温下)浸漬後、これを取り
出し、塗膜の溶出状態、および乾燥後の残存濃度を観察
・測定し、評価した。
(2)耐ポリ塩化ビニルフィルム性試験: 供試片に軟質ポリ塩化ビニルフィルムを重ね合わせ、
20℃の温度について300g/cm2の荷重下で24時間両者を接
触させた後、残存画像濃度を測定し、評価した。
(3)耐油性試験: 供試片に綿実油を常法により塗布し、20℃の温度下に
24時間放置後、残存画像濃度を測定し、評価した。
各テスト結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1と同じ操作を行った。但し、C液(中間層用
塗料)中のカルボキシ変性ポリビニルアルコールの代り
に、同量のアセトアセチル化ポリビニルアルコールを使
用し、架橋剤としてポリアミド樹脂の代りに、同量のジ
メチロールウレアを使用した。得られた感熱記録材料の
テスト結果を第1表に示す。
実施例3 実施例1と同じ操作を行った。但し、中間層表面のベ
ック平滑度を5,000秒となるようにカレンダー処理をし
た。得られた感熱記録材料のテスト結果を第1表に示
す。
実施例4 実施例1と同じ操作を行った。但し、D液(表面光沢
層用塗料)中のステアリン酸亜鉛(滑剤)のトルエン分
散液の代りに同量のポリエステル変性シリコーンのトル
エン溶液を使用した。得られた感熱記録材料のテスト結
果を第1表に示す。
比較例1 実施例1と同じ操作を行った。但し、中間層上に表面
光沢層を設けなかった。得られた感熱記録材料のテスト
結果を第1表に示す。
比較例2 実施例1と同じ操作を行った。但し、D液(表面光沢
層用塗料)中の飽和ポリエステル樹脂の代りに、同量の
下記飽和ポリエステル樹脂(分子量、M=20,000:ガ
ラス転移温度=51℃)を使用した。
上記飽和ポリエステル樹脂は下記成分・組成の重縮合
物であった。
二塩基酸成分 テレフタル酸ジメチル 25モル部 イソフタル酸 25モル部 多価アルコール成分 エチレングリコール 40モル部 ネオペンチルグリコール 10モル部 得られた感熱記録材料のテスト結果を第1表に示す。
実施例5 実施例1と同じ操作を行った、但し、中間層表面のカ
レンダー処理を行わず、ベック平滑度が800秒の中間層
上に直接表面光沢層を塗工した。得られた感熱記録材料
のテスト結果を第1表に示す。
第1表から明らかなように、本発明に係る各実施例の
感熱記録材料においては、それぞれ満足すべき結果を得
たが、各比較例では、何等かの性質において不満足なも
のであった。
〔発明の効果〕
本発明は、感熱記録材料において、特定構成の中間層
および表面光沢層を感熱発色層上に設けることにより、
優れた耐水性、耐可塑剤性、光沢性、耐油性を与えるこ
とを可能としたものであって、感熱記録材料における保
存性、および光沢性を格段に高め、さらに優れたスティ
ッキング防止性を付与することができた。その結果、本
発明の感熱記録材料は、とりわけ本格的な長期保存性が
要求されるCRT医療用プリンター用紙、CRT画像プリンタ
ー用紙、定期券、回数券ラベル用紙および各種計測機器
用プリンター用紙等の、より広範囲な用途に好適なもの
であって、その実用上すぐれた効果を有するものであ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体と、 前記支持体の一面上に設けられ、かつ実質的に無色の発
    色性染料と、この染料と反応して発色させることのでき
    る顕色剤と、結着剤とを含む感熱発色層と、 前記感熱発色層上に設けられ、かつ水溶性高分子物質を
    主成分として含む中間層と、 前記中間層上に設けられ、かつ飽和ポリエステル樹脂
    と、滑剤とを主成分として含む表面光沢層と、 を有し、 前記飽和ポリエステル樹脂が、テレフタル酸ジメチル、
    およびイソフタル酸を含む二塩基酸成分と、エチレング
    リコール、ネオペンチルグリコールおよびビスフェノー
    ルAジオキシエチルエーテルを含む多価アルコール成分
    との重縮合反応物であることを特徴とする感熱記録材
    料。
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